以下、本発明を実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態の携帯情報処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。携帯情報処理装置100は、CPU及びメモリなどで構成され装置全体を制御する制御部10、通信部11、表示制御部12、回転検出部13、表示画面14、タッチ操作検出部15、記憶部16などを備える。携帯情報処理装置100は、例えば、タブレット端末であるが、ノート型パーソナルコンピュータ、スマートフォンなどであってもよい。
通信部11は、例えば、無線LANなどのワイヤレス通信機能を有し、外部のサーバ(不図示)に記録された顧客情報データベースから顧客情報を取得する。顧客情報は、住所、氏名又は名称などの宛名の他、電話番号、電子メールアドレス、性別、年齢などの個人情報も含む。
通信部11で取得された顧客情報は、記憶部16に記憶される。
表示画面14は、矩形状をなし、例えば、液晶ディスプレイ、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。なお、表示画面14は、縦横が識別することができればよく、略楕円形のような形状であってもよい。
タッチ操作検出部15は、例えば、静電容量方式タッチパネル、抵抗膜方式タッチパネル等で構成される。タッチ操作検出部15は、表示画面14に対して、ユーザがペン又は指等でタッチ操作を行った場合、タッチ操作が行われた表示画面14上の位置を示す位置情報を取得する。
タッチ操作検出部15は、受付部としての機能を有し、表示画面14に表示された複数の宛名の中から一の宛名を選択する操作を受け付ける。
また、タッチ操作検出部15は、スワイプ操作、フリック操作などを検出することができる。また、タッチ操作検出部15は、離隔した2つ以上の箇所が押圧された場合、それぞれの箇所の位置情報も取得することができ、いわゆるマルチタッチ操作を検出することができる。また、タッチ操作検出部15は、取得した位置情報を制御部10へ出力する。
記憶部16は、DDR、SDRAM(Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリ、フラッシュROM(Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性メモリなどで構成される。記憶部16は、顧客情報、表示画面14に表示される画像などを記憶する。
表示制御部12は、複数の宛名を一覧形式で表示画面14に表示する機能、宛名をはがき又は封筒に表書きした状態の画像(宛名書き画像とも称する)を表示画面14に表示する機能を有する。表示画面14に複数の宛名を一覧形式で表示する場合、同時にすべての宛名を表示画面14に表示することができない場合には、複数の宛名の一部を表示させ、残りの宛名の一覧は、画面をスクロール操作等によりスクロールさせて表示することができる。
また、表書きした状態の画像(宛名書き画像)とは、宛名をはがき又は封筒の表側に手書きした場合の文字の形、位置などを表した画像である。すなわち、表書きした状態の画像は、宛名をはがき又は封筒にバランスよく転記する際に参考となる画像である。
回転検出部13は、3次元加速度センサ、地磁気センサ、傾きセンサなどのセンサで構成され、検出部としての機能を有する。回転検出部13は、表示画面14(携帯情報処理装置100)の縦横を入れ替える回転を検出し、検出結果を制御部10へ出力する。縦横を入れ替える回転とは、表示画面14に対して略垂直な仮想軸の回りの回転を意味する。例えば、回転検出部13は、縦向きの表示画面14が略90°回転して横向きなったこと、あるいは横向きの表示画面14が略90°回転して縦向きになったことを検出することができる。
また、タッチ操作検出部15は、表書き受付部としての機能を有し、表示制御部12が、はがき又は封筒のいずれに表書きした状態の画像を表示するかを選択する操作を受け付ける。
また、タッチ操作検出部15は、表示変換受付部としての機能を有し、表示画面14に表示された表書きした状態の画像のサイズをはがき又は封筒のサイズに表示変換する操作を受け付ける。
次に、本実施の形態の携帯情報処理装置100の動作について説明する。図2は本実施の形態の携帯情報処理装置100の表示画面14を横向きにした状態を示す模式図である。図2では、表示画面14に複数の宛名を一覧形式で表示させた状態を模式的に示している。なお、図2の例では、簡便のため、宛名のうち住所は「市」だけを表示し、「区」、「町」、番地等は除いている。
図2の例では、大阪市の鈴木××、大阪市の山田○○、京都市の田中△△、八尾市の青木○△、神戸市の太田×△、奈良市の山口△○の6つの宛名が一覧形式で表示されている。なお、一覧形式の例は、図2の例に限定されるものではなく、少なくとも住所、氏名又は名称がリスト状に示されていればよい。また、表示画面14に表示されていない宛名は、画面をスクロールすることにより、表示させることができる。
ここで、ユーザが、例えば、はがき又は封筒に「大阪市の山田○○」の宛名を手書きで転記する場合について説明する。
図3は本実施の形態の携帯情報処理装置100の表示画面14ではがき又は封筒を選択する一例を示す模式図である。図3は図2に例示した画面において、はがきを選択するための「はがき」のアイコン、封筒を選択するための「封筒」のアイコンを表示させたものである。なお、アイコンに限定されるものではなく、ボタン等の他のタッチ操作を受け付けることができる文字又は図表であればよい。
ユーザは、図3において、「はがき」又は「封筒」のアイコンのいずれかを選択するとともに、図3に例示した複数の宛名の中から「大阪市の山田○○」の宛名が表示された箇所をタッチして、当該宛名「大阪市の山田○○」を選択する。そして、表示画面14の略90°回転させて縦横を入れ替える。
図4は本実施の形態の携帯情報処理装置100の表示画面14の縦横を入れ替えて略90°回転させた状態を示す模式図である。図4では、表示画面14内にはがきの輪郭を現す矩形状の枠が表示され、当該枠内に宛名が表示されている。なお、以下の説明では、はがきに宛名を表示する場合について説明するが、封筒の場合も同様である。図4に示すように、図3において、選択された「大阪市の山田○○」という宛名を、はがきに表書きした状態の画像が表示画面14に表示される。表書きした状態の画像(宛名書き画像とも称する)とは、宛名をはがき又は封筒の表側に手書きした場合の文字の形、位置などを表した画像である。すなわち、表書きした状態の画像は、宛名をはがき又は封筒にバランスよく転記する際に参考となる画像である。
なお、図4の例では、簡便のため、宛名はゴシック体のように記載されているが、宛名の字体は、ゴシック体に限定されるものではなく、明朝体、毛筆状のフォントを用いた字体など、ユーザの好みに応じて適宜変更することができる。
すなわち、タッチ操作検出部15は、表示制御部12がはがき又は封筒のいずれに表書きした状態の画像を表示するかを選択する操作を受け付ける。例えば、ユーザが、表示画面14に表示された「はがき」のアイコンをタッチ操作することにより、はがきに表書きした状態の画像を表示させることができる。また、ユーザが、表示画面14に表示された「封筒」のアイコンをタッチ操作することにより、封筒に表書きした状態の画像を表示させることができる。これにより、ユーザは、必要に応じて、はがき又は封筒に表書きした状態の画像を選択的に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
表示制御部12は、表示画面14に表中の複数の宛名の中から一の宛名が選択され、かつ表示画面の縦横の回転(例えば、縦向きから横向きへの回転)を検出したときは、選択された一の宛名をはがき又は封筒に表書きした状態の画像を表示画面14に表示する。
上述のように、ユーザは、はがき又は封筒に転記する宛名を一覧から選択し、携帯情報処理装置100の表示画面14を略90°回転させるだけで、はがき又は封筒に宛名を手書きした状態の画像を表示させることができる。ユーザは表示画面14に表示されたとおりに宛名を転記するだけで、バランスのよい宛名を書くことができる。また、表示画面14に表示されたとおりに宛名を転記すればよいので、転記ミスも防止することができる。
図4に例示した状態において、ユーザが表示画面14に対して簡単なタッチ操作を行うことにより、本実施の形態の携帯情報処理装置100は、所定の処理を行う。以下、本実施の形態の携帯情報処理装置100が行う処理について説明する。
図5は本実施の形態の携帯情報処理装置100が行う処理例を示す説明図である。図5は、ユーザが表示画面14に対して行うタッチ操作の例と、ユーザが行ったタッチ操作に応じて携帯情報処理装置100が行う処理の内容を示すものである。図5に示すように、タッチ操作には、図4に示す表示画面14に対して、上方向にスワイプする操作、上方向に長くスワイプする操作、下方向にスワイプする操作、下方向に長くスワイプする操作、右方向にスワイプする操作、左方向にスワイプする操作などがある。なお、所定の操作は、タッチ操作に限定されるものではない。
図6は本実施の形態の携帯情報処理装置100による処理の第1実施例を示す模式図である。図5で示したように、ユーザが表示画面14に対して、上方向にスワイプする操作を行った場合、携帯情報処理装置100は、宛名書き画像(図4に示す画像)に対応する宛名を転記完了(所定の識別子)とし、次の宛名(一覧表示された宛名のうち、転記完了とした宛名の次にリストされている宛名)の宛名書き画像を表示する。図6の例では、「大阪市の山田○○」という宛名の次の宛名である「京都市の田中△△」の宛名書き画像が表示され、宛名「大阪市の山田○○」は転記完了となっている。
また、図5で示したように、ユーザが表示画面14に対して、下方向にスワイプする操作を行った場合、携帯情報処理装置100は、宛名書き画像(図4に示す画像)に対応する宛名を保留とし、次の宛名(一覧表示された宛名のうち、保留とした宛名の次にリストされている宛名)の宛名書き画像を表示する。図6の例では、「大阪市の山田○○」という宛名の次の宛名である「京都市の田中△△」の宛名書き画像が表示され、宛名「大阪市の山田○○」は保留となっている。なお、保留は、一旦宛名書き画像を表示(生成)したものの、転記完了となっていない宛名を示す。
また、図5で示したように、ユーザが表示画面14に対して、右方向にスワイプする操作を行った場合、携帯情報処理装置100は、次の宛名(一覧表示された宛名のうち、スワイプ操作をする際に表示していた宛名の次の宛名)の宛名書き画像を表示する。図6の例では、「大阪市の山田○○」という宛名の次の宛名である「京都市の田中△△」の宛名書き画像が表示される。
また、図5で示したように、ユーザが表示画面14に対して、左方向にスワイプする操作を行った場合、携帯情報処理装置100は、1つ前の宛名(一覧表示された宛名のうち、スワイプ操作をする際に表示していた宛名の1つ前の宛名)の宛名書き画像を表示する。図6の例では、「大阪市の山田○○」という宛名の1つ前の宛名である「大阪市の鈴木××」の宛名書き画像が表示される。
上述のとおり、表示画面14は、タッチ操作の入力を受け付けるようにしてある。タッチ操作とは、指又はペン等を表示画面14に接触させる操作、及び指又はペン等を表示画面14に接触させた状態で表示画面14上を移動させる操作などを含む。
制御部10は、設定部としての機能を有し、一の宛名を表書きした状態の画像(例えば、図3に例示した宛名書き画像)を表示画面14に表示した場合に、上方向のスワイプ(第1の操作)を受け付けたときは、当該一の宛名に転記完了(所定の識別子)を設定する。第1のタッチ操作は、表示画面14上で上方向にスワイプさせる操作とすることができるが、これに限定されるものではない。また、所定の識別子は、例えば、宛名をはがき又は封筒に手書きにより転記したことを示す「転記完了」とすることができる。
宛名を表書きした状態の画像(例えば、図4に例示した宛名書き画像)を見ながら、ユーザがはがき又は封筒に宛名を書いた後、ユーザが表示画面14上で上方向にスワイプ操作をするだけで、当該宛名の宛名書き(転記)が終了していることを記録することができる。これにより、多くの宛名の一覧の中で、宛名書きが終わった宛名を容易に識別することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、制御部10は、選択部としての機能を有し、一の宛名を表書きした状態の画像(例えば、図4に例示した宛名書き画像)を表示画面14に表示した場合に、第2の操作を受け付けたときは、複数の宛名から当該一の宛名の前又は後の宛名を選択する。第2の操作は、例えば、表示画面14上で左右方向にスワイプさせる操作とすることができる。例えば、制御部10は、表示画面14上で左方向にスワイプさせる操作がなされた場合、当該一の宛名の前の宛名を選択し、右方向にスワイプさせる操作がなされた場合、当該一の宛名の後(次)の宛名を選択することができる。なお、第2の操作は、表示画面14上で左右方向にスワイプさせる操作に限定されるものではない。
表示制御部12は、制御部10で選択した宛名を表書きした状態の画像を表示画面に表示する。これにより、ユーザは、表示画面上で第2の操作(例えば、右方向のスワイプ又は左方向のスワイプ)を行うだけで、複数の宛名の中から次に表示させたい表書きした状態の画像を簡単に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
図7は本実施の形態の携帯情報処理装置100による処理の第2実施例を示す模式図である。図5で示したように、ユーザが表示画面14に対して、上方向に長くスワイプする操作を行った場合、携帯情報処理装置100は、転記完了となっている宛名の一覧を表示する。図7の例では、「大阪市の鈴木××」、「大阪市の山田○○」、「奈良市の山口△○」という宛名が転記完了となっている。
上述のように、上方向に長くスワイプする操作(第3の操作)を受け付けた場合、表示制御部12は、所定の識別子(例えば、転記完了)を設定した宛名を一覧形式で表示画面14に表示する。第3の操作は、例えば、表示画面14上で上方向に長くスワイプさせる操作とすることができるが、これに限定されるものではない。これにより、ユーザは、表示画面14上で第3の操作を行うだけで、宛名書きが終わった宛名を一覧形式で表示することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
図8は本実施の形態の携帯情報処理装置100による処理の第3実施例を示す模式図である。図5で示したように、ユーザが表示画面14に対して、下方向に長くスワイプする操作を行った場合、携帯情報処理装置100は、保留となっている宛名の一覧を表示する。図8の例では、「京都市の田中△△」、「八尾市の青木○△」、「神戸市の太田×△」という宛名が保留となっている。
上述のように、下方向に長くスワイプする操作(第4の操作)を受け付けた場合、表示制御部12は、保留と設定した宛名を一覧形式で表示画面14に表示する。第4の操作は、例えば、表示画面14上で下方向に長くスワイプさせる操作とすることができるが、これに限定されるものではない。これにより、ユーザは、表示画面14上で下方向に長くスワイプする操作を行うだけで、未だ転記完了していない宛名を一覧形式で表示することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
図9は本実施の形態の携帯情報処理装置100による処理の第4実施例を示す模式図である。図9に示すように、宛名を表書きした状態の画像(例えば、図4に例示した宛名書き画像)を表示画面14に表示した場合に、表示画面14の縦横を入れ替える回転を検出したときは、複数の宛名を一覧形式で表示する。すなわち、本実施の形態の携帯情報処理装置100は、表示制御部12が宛名を表書きした状態の画像を表示面に表示した場合に、表示面の縦横の回転を検出したときは、複数の宛名を一覧形式で表示するようにしてある。
例えば、表示画面14を縦向きから横向きへ略90°回転させるだけで、複数の宛名を一覧形式で表示することができるので、ユーザは、複数の宛名の中から所望の宛名を容易に探し出すことができ、ユーザの利便性を向上させることができる。また、図9に示すように、複数の宛名のうち、すでに転記完了しているものは、「転記完了」又は同等の表記がされるので、ユーザは容易に転記完了したものと転記完了していないものとを区別して認識することができる。なお、図9において、転記完了していない宛名に対しては、保留又は同等の表記をすることもできる。
上述の例では、表示画面14を横向きにした状態で宛名の一覧表示を行い、表示画面14を略90°回転させて縦向きにした状態で、選択した宛名の宛名書き画像を表示する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、表示画面14を縦向きにした状態で宛名の一覧表示を行い、表示画面14を略90°回転させて横向きにした状態で、選択した宛名の宛名書き画像を表示するようにしてもよい。
図10は本実施の形態の携帯情報処理装置100による処理の第5実施例を示す模式図である。図10に示すように、所望の宛名書き画像(図10の例では、「大阪市の山田○○」)を表示画面14に表示させた場合、住所の記載が長いため、住所の文字のフォントが小さくなり、氏名の文字のフォントの大きさとのバランスが悪くなり、あるいは、はがき又は封筒の表面における住所の位置、配置が全体としてアンバランスとなる場合がある。
そこで、携帯情報処理装置100を手で持って振る操作を行うことにより、宛名書き画像での表示態様を切り替える。図10の例では、住所の記載が1行から2行に変更となり、住所の文字のフォントも大きくしている。これにより、携帯情報処理装置100を手で持って振る操作を行うだけで、宛名書き画像の表示態様を切り替えることができ、全体としてバランスのよい、あるいはユーザにとって最も好ましい表示態様の宛名書き画像を選ぶことができる。
上述の実施の形態において、図3に例示したように、宛名書き画像をはがき上に表示するか、封筒の上に表示するかは、ユーザが表示画面14に表示される選択用アイコンを選択することにより行うことができる。
表示画面14の大きさ(サイズ)は、タブレット端末のような携帯情報処理装置の製品ラインナップに応じて異なり、はがき又は封筒の実際のサイズと対比すると、はがき又は封筒の実際のサイズが表示画面14のサイズよりも小さい場合、あるいははがき又は封筒の実際のサイズが表示画面14のサイズよりも大きい場合がある。例えば、はがき又は封筒の実際のサイズが表示画面14のサイズよりも小さい場合に、表示画面14全体にはがき又は封筒の輪郭を現す矩形状の枠を表示させた場合、表示画面14に表示したはがき又は封筒のサイズが実際のサイズよりも大きくなる。
図11は本実施の形態の携帯情報処理装置100の表示画面14に表書き画像を表示した一例を示す模式図である。図11において、矩形状の枠は、はがきの輪郭を示し、はがきの実際のサイズが表示画面14のサイズよりも小さい場合を示す。このとき、表示画面14全体にはがきの輪郭を現す矩形状の枠を表示させた場合、表示画面14に表示したはがきのサイズは実際のサイズよりも大きくなる。
このような場合には、図11に示すように、表示画面14の適宜の位置に「実際の表示サイズ」のアイコンを表示させる。なお、予め、はがき又は封筒の実際のサイズ、表示画面14のサイズを記憶部16に記憶しておくことにより、表示画面14全体にはがきの輪郭を現す矩形状の枠を表示させた場合、表示画面14に表示したはがきのサイズが実際のサイズよりも大きくなるか否かを判定することができる。
図12は実際のはがきのサイズで表書き画像を表示した一例を示す模式図である。ユーザが、図11に例示の「実際の表示サイズ」のアイコンをタッチ操作することにより、表示画面14には、図12に示すように、実際のサイズのはがきを表す枠に変換されるとともに、宛名も当該枠内に収まるように変換される。
すなわち、タッチ操作検出部15は、表示画面14に表示された表書きした状態の画像のサイズをはがき又は封筒のサイズに表示変換する。例えば、表示画面14に、はがきに表書きした状態の画像を表示している場合に、当該画像のサイズ(大きさ)が実際のはがきのサイズと異なる場合、ユーザが、「実際の表示サイズ」のアイコンをタッチ操作することにより、表示画面14には実際のはがきのサイズで表書きした画像が表示される。封筒の場合も同様である。
これにより、ユーザは、はがき又は封筒に宛名を書く際の文字の大きさを確認することができ、文字の大きさをどの程度にすればよいかを容易に把握することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、表示画面14の縦横の寸法が、実際のはがき又は封筒のサイズより小さい場合には、表示画面14にはがき又は封筒の輪郭を現す枠が入るように実際のサイズよりも縮小して描画すればよい。
図13は本実施の形態の携帯情報処理装置100による処理手順の一例を示すフローチャートである。以下では、簡便のため処理の主体を制御部10として説明する。制御部10は、顧客情報を外部のサーバなどから取得し(S11)、顧客情報の中から宛名(住所、氏名又は名称など)を抽出し、宛名を一覧形式で表示画面14に表示する(S12)。
制御部10は、任意の宛名が選択されたか否かを判定し(S13)、宛名が選択されていない場合(S13でNO)、ステップS13の処理を続ける。宛名が選択された場合(S13でYES)、制御部10は、表示画面14の縦横の回転を検出したか否かを判定する(S14)。
表示画面14の縦横の回転を検出していない場合(S14でNO)、制御部10は、ステップS14の処理を続ける。表示画面14の縦横の回転を検出した場合(S14でYES)、制御部10は、選択された宛名を表書きした状態の画像(宛名書き画像)を表示画面14に表示する(S15)。
制御部10は、タッチ操作の有無を判定し(S16)、タッチ操作がない場合(S16でNO)、ステップS16の処理を続ける。タッチ操作があった場合(S16でYES)、制御部10は、タッチ操作に応じて処理を実行する(S17)。タッチ操作に応じた処理は、例えば、図5に例示した処理である。なお、操作はタッチ操作に限定されるものではない。
制御部10は、処理を終了するか否かを判定し(S18)、処理を終了しない場合(S18でNO)、表示画面14の縦横の回転を検出したか否かを判定する(S19)。表示画面14の縦横の回転を検出していない場合(S19でNO)、制御部10は、ステップS16以降の処理を続ける。
表示画面14の縦横の回転を検出した場合(S19でYES)、制御部10は、宛名を一覧表示で表示し(S20)、ステップS13以降の処理を続ける。処理を終了すると判定した場合(S18でYES)、制御部10は、処理を終了する。
本実施の形態の携帯情報処理装置100が行う処理は、CPU、RAMなどを備えたコンピュータを用いて実現することもできる。すなわち、図13に示すような各処理手順を定めたコンピュータプログラムを記録した記録媒体を、コンピュータに備えられた記録媒体読取装置で読み取ることにより、当該コンピュータプログラムをRAMにロードし、コンピュータプログラムをCPUで実行することにより、コンピュータ上で携帯情報処理装置100を実現することができる。
本発明の上述の各実施の形態で記載されている技術特徴は、お互いに組み合わせて新しい技術方案を形成することができる。
本実施の形態の携帯情報処理装置は、複数の宛名を一覧形式で表示する矩形状の表示面(14)を備える携帯情報処理装置(100)であって、前記表示面の縦横を入れ替える回転を検出する検出部(13)と、前記表示面に表示された前記複数の宛名の中から一の宛名を選択する操作を受け付ける受付部(15)と、一の宛名を選択する操作を受け付けた場合に、前記表示面の回転を検出したときは、選択された一の宛名をはがき又は封筒に表書きした状態の画像を前記表示面に表示する表示制御部(12)とを備えることを特徴とする。
本実施の形態のコンピュータプログラムは、矩形状の表示面に画像を表示させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、前記表示面の縦横を入れ替える回転を検出する検出手段と、前記表示面に表示された複数の宛名の中から一の宛名を選択する操作を受け付けた場合に、前記表示面の回転を検出したときは、選択された一の宛名をはがき又は封筒に表書きした状態の画像を前記表示面に表示する表示制御手段として機能させることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、検出部は、表示面の縦横を入れ替える回転を検出する。例えば、検出部は、縦向きの表示面が略90°回転して横向きなったこと、あるいは横向きの表示面が略90°回転して縦向きになったことを検出する。受付部は、表示面に表示された複数の宛名の中から一の宛名を選択する操作を受け付ける。宛名は、例えば、顧客の住所、氏名又は名称などを含む。
表示制御部は、表示面に表中の複数の宛名の中から一の宛名が選択され、かつ表示面の縦横の回転(例えば、縦向きから横向きへの回転)を検出したときは、選択された一の宛名をはがき又は封筒に表書きした状態の画像を表示面に表示する。表書きした状態の画像とは、宛名をはがき又は封筒の表側に手書きした場合の文字の形、位置などを表した画像である。すなわち、表書きした状態の画像は、宛名をはがき又は封筒にバランスよく転記する際に参考となる画像である。
これにより、ユーザは、はがき又は封筒に転記する宛名を一覧から選択し、携帯情報処理装置の表示面を略90°回転させるだけで、はがき又は封筒に宛名を手書きした状態の画像を表示させることができる。ユーザは表示面に表示されたとおりに宛名を転記するだけで、バランスのよい宛名を書くことができる。また、表示面に表示されたとおりに宛名を転記すればよいので、転記ミスも防止することができる。
本実施の形態の携帯情報処理装置は、前記表示面(14)は、所定の操作の入力を受け付けるようにしてあり、前記表示制御部(12)が前記一の宛名を表書きした状態の画像を前記表示面に表示した場合に、第1のタッチ操作を受け付けたときは、前記一の宛名に所定の識別子を設定する設定部(10)を備えることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、表示面は、所定の操作の入力を受け付けるようにしてある。所定の操作とは、例えば、タッチ操作であり、指又はペン等を表示面に接触させる操作、及び指又はペン等を表示面に接触させた状態で表示面上を移動させる操作などを含む。設定部は、一の宛名を表書きした状態の画像を表示面に表示した場合に、第1の操作を受け付けたときは、該一の宛名に所定の識別子を設定する。第1の操作は、例えば、表示面上で上方向にスワイプさせる操作とすることができるが、これに限定されるものではない。所定の識別子は、例えば、宛名をはがき又は封筒に手書きにより転記したことを示す「転記完了」とすることができる。
宛名を表書きした状態の画像を見ながら、ユーザがはがき又は封筒に宛名を書いた後、ユーザが表示面上で上方向にスワイプ操作をするだけで、当該宛名の宛名書き(転記)が終了していることを記録することができる。これにより、多くの宛名の一覧の中で、宛名書きが終わった宛名を容易に識別することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
本実施の形態の携帯情報処理装置は、前記表示制御部(12)が前記一の宛名を表書きした状態の画像を前記表示面(14)に表示した場合に、第2の操作を受け付けたときは、前記複数の宛名から前記一の宛名の前又は後の宛名を選択する選択部(10)を備え、前記表示制御部は、前記選択部で選択した宛名を表書きした状態の画像を前記表示面に表示するようにしてあることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、選択部は、一の宛名を表書きした状態の画像を表示面に表示した場合に、第2の操作を受け付けたときは、複数の宛名から当該一の宛名の前又は後の宛名を選択する。第2の操作は、例えば、表示面上で左右方向にスワイプさせる操作とすることができる。例えば、選択部は、表示面上で左方向にスワイプさせる操作がなされた場合、当該一の宛名の前の宛名を選択し、右方向にスワイプさせる操作がなされた場合、当該一の宛名の後(次)の宛名を選択することができる。なお、第2の操作は、表示面上で左右方向にスワイプさせる操作に限定されるものではない。
表示制御部は、選択部で選択した宛名を表書きした状態の画像を表示面に表示する。これにより、ユーザは、表示面上で第2の操作を行うだけで、複数の宛名の中から次に表示させたい表書きした状態の画像を簡単に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
本実施の形態の携帯情報処理装置は、第3の操作を受け付けた場合、前記設定部(10)で所定の識別子を設定した宛名を一覧形式で前記表示面(14)に表示するようにしてあることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、第3の操作を受け付けた場合、設定部で所定の識別子(例えば、転記完了)を設定した宛名を一覧形式で表示面に表示する。第3の操作は、例えば、表示面上で上方向に長くスワイプさせる操作とすることができるが、これに限定されるものではない。これにより、ユーザは、表示面上で第3の操作を行うだけで、宛名書きが終わった宛名を一覧形式で表示することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
本実施の形態の携帯情報処理装置は、前記表示制御部がはがき又は封筒のいずれに表書きした状態の画像を表示するかを選択する操作を受け付ける表書き受付部(15)を備えることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、表書き受付部は、表示制御部がはがき又は封筒のいずれに表書きした状態の画像を表示するかを選択する操作を受け付ける。表書き受付部は、例えば、表示面に表示された「はがき」及び「封筒」のアイコン又はボタン等とすることができる。例えば、ユーザが、「はがき」のアイコンをタッチ操作することにより、はがきに表書きした状態の画像を表示させることができる。また、ユーザが、「封筒」のアイコンをタッチ操作することにより、封筒に表書きした状態の画像を表示させることができる。これにより、ユーザは、必要に応じて、はがき又は封筒に表書きした状態の画像を選択的に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
本実施の形態の携帯情報処理装置は、前記表示面に表示された表書きした状態の画像のサイズをはがき又は封筒のサイズに表示変換する操作を受け付ける表示変換受付部(15)を備えることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、表示変換受付部は、表示面に表示された表書きした状態の画像のサイズをはがき又は封筒のサイズに表示変換する操作を受け付ける。表示変換受付部は、例えば、表示面に表示された「実際の表示サイズ」等のアイコン又はボタンなどとすることができる。例えば、表示面に、はがきに表書きした状態の画像を表示している場合に、当該画像のサイズ(大きさ)が実際のはがきのサイズと異なる場合、ユーザが、「実際の表示サイズ」のアイコンをタッチ操作することにより、表示面には実際のはがきのサイズで表書きした画像が表示される。封筒の場合も同様である。これにより、ユーザは、はがき又は封筒に宛名を書く際の文字の大きさを確認することができ、文字の大きさをどの程度にすればよいかを容易に把握することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。