JP6296123B2 - エンジンの排熱回収装置 - Google Patents

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Description

この発明は、エンジンの気筒内で生成された排気熱を回収して加熱必要部位を昇温させるエンジンの排熱回収装置に関する。
従来から自動車等の車両に搭載されるエンジンの排気ガスの熱をヒートパイプで熱回収して加熱必要部位を昇温させる排気熱回収装置が知られているが(特許文献1参照)、近年では熱回収効率をさらに高めたエンジンの排熱回収装置が要求されている。
特許文献1の排熱回収装置は、内燃機関の排気管(11)の途中に介在されて、内燃機関の排気ガスが流通する収容部(120)と、収容部(120)内を流通する排気ガスの熱によって内部の作動媒体を蒸発させる蒸発部(110)と、蒸発部か(110)ら流入する作動媒体の熱を内燃機関の冷却水側に放熱回収して作動媒体を凝縮させると共に、凝縮された作動媒体を蒸発部(110)に戻す凝縮部(130)とを有し、蒸発部(110)と凝縮部(130)とを横に並べた状態で互いに接続したループ式のヒートパイプを備えたものである(特許文献1中の図2参照)。
しかし、特許文献1には、ループ状のヒートパイプ内に封入した作動媒体を蒸発部と凝縮部との間で循環させるに際して、収容部内を流通する排気ガスと内燃機関の冷却水との温度差に基づく熱エネルギー以外のエネルギーを利用する記載は見受けられないことから、ループ状のヒートパイプ内における作動媒体の流動(循環)の促進を図り、熱回収効率をさらに高めるという観点で改善の余地があった。
特開2008−14304号公報
そこでこの発明は、ループ状のヒートパイプの媒体の流動を促進することで排気熱の回収効率を高めることができるエンジンの排熱回収装置の提供を目的とする。
この発明のエンジンの排熱回収装置は、エンジンの気筒内で生成された排気ガスを流通する排気ポートと、受熱水を収容する水収容部と、内部に媒体が封入されたヒートパイプと、を備え、排気ガスの熱を媒体を介して受熱水が受熱することで熱回収するエンジンの排熱回収装置であって、前記水収容部は、排気通路の排気方向上流側に設けられた前記排気ポート周辺における該排気ポートに対して車両上下方向の少なくとも一方側部位に設けられ、前記ヒートパイプは、前記排気ポートと前記水収容部とに跨ぐように配置されるとともに、排気ポート内空間の排気ガスに接する受熱部と水収容部内空間の受熱水に接する放熱部とを備えたループ状に形成され、さらに前記ヒートパイプは、前記放熱部が前記受熱部に対して車両上下方向の前記一方側部位に位置する関係で配置されるとともに、車両水平方向に対して傾斜する前記排気ポートの傾斜角度に対応させて車両水平方向に対して傾斜配置したものである。
上記構成によれば、排気ポートおよびその周辺構造を有効利用することで、ヒートパイプ内の媒体の流動が促進され、ヒートパイプの排熱回収効率を高めることができる。
この発明の態様として、前記水収容部は、前記排気ポートの上方に配置され、前記ヒートパイプは、前記放熱部が前記受熱部に対して上側部位に位置する関係で配置されたものである。
上記構成によれば、受熱部において蒸発した媒体の上昇気流と放熱部において凝縮した媒体の重力を活かしてヒートパイプ内の媒体の流動をさらに促進することができる。
さらに上記構成によれば、燃料噴射装置の側方に水噴射装置を側方に並べて該水噴射装置が燃焼室に超臨界水または亜臨界水をセンター噴射するセンター水噴射方式を採用した場合において、水収容部から昇温された水を水噴射装置に供給する水路のレイアウト性の観点で有利な構成とすることができる。
またこの発明の態様として、前記水収容部は、排気ポートの下方に配置され、前記ヒートパイプは、前記放熱部が前記受熱部に対して下側部位に位置する関係で配置されたものである。
さらに上記構成によれば、排気ポートの下方に水噴射装置を配置して、該水噴射装置が燃焼室に超臨界水または亜臨界水をサイド噴射するサイド水噴射方式を採用した場合において、水収容部から昇温された水を水噴射装置に供給する水路のレイアウト性の観点で有利な構成とすることができる。
またこの発明の態様として、前記ヒートパイプは、前記排気ポートのポート軸心と略平行に傾斜配置されたものである。
上記構成によれば、排気ガスの流動方向と略平行になるため、ヒートパイプの受熱部を排気ポート内空間の排気ガスに接するように配置したことによる圧力損失の増加を抑制することができる。
またこの発明の態様として、前記排気ポートは、エンジンの燃焼室に対して連通する2つ備えた上流側流路と、これら2つの上流側流路の下流側で互いに合流するコモン部(合流部)と、該コモン部より下流側に有する1つの下流側流路とで形成され、前記ヒートパイプは、前記排気ポートの前記下流側流路と前記水収容部とに跨って配置されたものである。
上記構成によれば、下流側流路は、上流側流路よりも広い排気ポート内空間を確保することができるため、ヒートパイプを下流側流路と水収容部とに跨って配置することで、上流側流路と水収容部とに跨って配置する構成と比較して容易に配置することができるとともに、大きなヒートパイプを設置できるため、ヒートパイプの排熱回収効率を高めることができる。
この発明によれば、ループ状のヒートパイプの媒体の流動を促進することで排気熱の回収効率を高めることができるエンジンの排熱回収装置を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるエンジンシステムの構成を示した図。 エンジン本体の概略断面図。 図2の要部拡大図であって第1実施形態の熱回収装置の要部を模式的に示した断面図。 第2実施形態の熱回収装置の要部を模式的に示した断面図。 第3実施形態の熱回収装置の要部を模式的に示した断面図。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるエンジンシステムの構成を示す図である。本実施形態のエンジンシステムは、4ストロークのエンジン本体1と、エンジン本体1に燃焼用の空気を導入するための吸気通路30と、エンジン本体1で生成された排気を排出するための排気通路35と、水循環装置40と、熱回収装置50とを備える。
エンジン本体1は、例えば、4つの気筒2を有する4気筒エンジンである。本実施形態では、エンジン本体1は、ガソリンを含む燃料の供給を受けて駆動される。本実施形態のエンジンシステムは車両に搭載され、エンジン本体1は車両の駆動源として利用される。
(1)エンジン本体
図2は、エンジン本体1の概略断面図である。
エンジン本体1は、気筒2が内部に形成されたシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上面に設けられたシリンダヘッド4と、気筒2に往復動(上下動)可能に嵌装されたピストン5とを有している。
ピストン5の上方には燃焼室6が形成されている。燃焼室6はいわゆるペントルーフ型であり、燃焼室6の天井面(シリンダヘッド4の下面)は吸気側および排気側の2つの傾斜面からなる三角屋根状をなしている。
ピストン5の冠面には、その中心部を含む領域をシリンダヘッド4とは反対側(下方)に凹ませたキャビティ10が形成されている。このキャビティ10は、ピストン5が上死点まで上昇したときの燃焼室6の大部分を占める容積を有するように形成されている。
シリンダヘッド4には、吸気通路30から供給される空気を気筒2(燃焼室6)内に導入するための吸気ポート16と、気筒2内で生成された排気を排気通路35に導出するための排気ポート17とが形成されている。
吸気ポート16は、気筒2毎にそれぞれ2つずつ形成されており、気筒2毎に形成された2つの吸気ポート16は途中で結合することなく気筒2側の開口まで延びている。
一方、排気ポート17は、排気通路35の浄化装置36(触媒)よりも上流側に設けられており、気筒2毎に2つずつ形成された上流側流路17Sa,17Saと、その下流側においてこれら2つの上流側流路が合流するコモン部17Sb(「合流部17Sb」ともいう。)と、コモン部17Sbより下流側に形成された1つの下流側流路17Scとで平面視略Y字状に形成されている。また、シリンダヘッド4には、各吸気ポート16の気筒2側の開口をそれぞれ開閉する吸気弁18と、各排気ポート17の気筒2側の開口をそれぞれ開閉する排気弁19とが設けられている。
シリンダヘッド4には、気筒2内に燃料を噴射する燃料噴射装置21が設けられている。燃料噴射装置21は、その先端が気筒2の中心軸付近に位置してピストン5の冠面のほぼ中央を臨むように配置されている。
燃料噴射装置21は、図外の燃料ポンプにより圧送された燃料を気筒2内に噴射する。本実施形態では、全運転領域において燃料と空気との混合気を予め混合させて、この混合気を圧縮上死点(TDC)付近で自着火させる予混合圧縮自着火燃焼が実施されるよう構成されている。これに伴い、図2に示した例では、エンジン本体1に気筒2内のガスに点火するための点火プラグが設けられていないが、冷間始動時等において混合気の適正な燃焼のために点火が必要な場合等には、適宜エンジン本体1に点火プラグを設けてもよい。
燃料噴射装置21からは、エンジン本体1の運転状態に応じたタイミングでこの運転状態に応じた量の燃料が気筒2内に噴射される。例えば、エンジン負荷が比較的低い領域では、圧縮上死点前に一括して燃料が噴射され、エンジン負荷が比較的高い領域では、圧縮上死点前において3段に分割されて燃料が気筒2内に噴射される。
シリンダヘッド4には、さらに、気筒2内に超臨界水または亜臨界水を噴射する水噴射装置22が設けられている。図2に示すように、水噴射装置22は、サイド噴射方式で水を燃焼室6内に噴射するようにシリンダヘッド4に取り付けられており、その先端が燃焼室6の内周面から燃焼室6内を臨むように配置されている。
また、水噴射装置22は、排気ポート17に隣接して配置されている。本実施形態では、排気ポート17の下側に有するウォータジャケット45よりもさらに下側に水噴射装置22が配置されている。水噴射装置22としては、例えば、従来のエンジンに用いられる、燃料を気筒2内に噴射するための装置を適用することができ、その詳細な構造の説明は省略する。なお、水噴射装置22は、例えば、20MPa程度で気筒2内に超臨界水を噴射する。
超臨界水または亜臨界水を気筒2内に噴射するのはエンジン性能を高めるためである。
具体的には、気筒2内に水を噴射すれば、この水を作動ガスとしてこの水に膨張仕事を行わせることができる。従って、水を気筒2内に噴射すれば、仕事量すなわちエンジン出力を同じとしながら気筒2内に供給する燃料の量を少なくすることができ、燃費性能を高めることができる。また、気筒2内に水を噴射することでノッキングを防止に寄与することができる。このようにノッキングを防ぐことで点火タイムのタイミングを早めてピストン5を押し下げるベストなタイミングでの燃焼を実現できるため、トルクを高めることができる。
水として超臨界水または亜臨界水を気筒2内に噴射するのは、エンジン本体1の熱効率および燃費性能をより確実に高くするためである。すなわち、通常の気体の水(水蒸気)よりも密度の高い超臨界水または亜臨界水を気筒内に噴射していることで、気体の水を噴射する場合に比べて多量の水を効率よく気筒内に導入することができる。そのため、気筒内に存在して仕事を行うガスの量ひいてはエンジン本体の出力を効率よく増大させることができる。また、潜熱(エンタルピー)を必要としないまたは潜熱が小さい超臨界水または亜臨界水を気筒2内に噴射していることで、通常の液体の水を噴射する場合に比べてこの潜熱に伴う気筒内の大幅な温度低下および熱効率の悪化を回避することができる。そのため、熱効率を高くすることができる。
具体的には、水の臨界点が、温度:647.3K,圧力:22.12MPaの点であるのに対して、超臨界水は温度圧力がこれら以上すなわち温度が647.3K以上かつ圧力が22.12MPa以上の水である。
さらに超臨界水の密度は50kg/mから500kg/m程度と液体の水に近い値であって気体の密度よりも非常に高い値となっている。
従って、この密度の高い超臨界水を気筒2内に噴射すれば、気体の水を噴射する場合に比べて多量の水を効率よく気筒2内に導入することができる。
なお、エンジンシステムにて生成して気筒2内に噴射する超臨界水としては、密度が250kg/m以上の超臨界水を用いるのが好ましい。
ここで本実施形態では、前記のように超臨界水を気筒2内に噴射するが、超臨界水に代えて温度が600K以上、密度が250kg/m以上の亜臨界水を生成および気筒2内に噴射してもよい。
(2)吸気通路
吸気通路30には、上流側から順に、エアクリーナ31と、スロットルバルブ32とが設けられており、エアクリーナ31およびスロットルバルブ32を通過した後の空気がエンジン本体1に導入される。
スロットルバルブ32は、吸気通路30を開閉するものである。ただし、本実施形態では、エンジンの運転中、スロットルバルブ32は基本的に全開もしくはこれに近い開度に維持されており、エンジンの停止時等の限られた運転条件のときにのみ閉弁されて吸気通路30を遮断する。
(3)排気通路
排気通路35には、上流側から順に、排気を浄化するための浄化装置36、熱交換器37、コンデンサー(凝縮器)38、排気シャッターバルブ39が設けられている。熱交換器37およびコンデンサー38は、水循環装置40の一部を構成するものである。浄化装置36は、例えば、三元触媒からなる。
排気シャッターバルブ39は、EGRガスの吸気通路30への還流を促進するためのものである。
すなわち、本実施形態のエンジンシステムでは、吸気通路30のうちスロットルバルブ32よりも下流側の部分と、排気通路35のうち浄化装置36よりも上流側の部分とを連通するEGR通路7が設けられており、排気の一部がEGRガスとして吸気通路30に還流される。排気シャッターバルブ39は、排気通路35を開閉可能なバルブであり、EGRを実施する場合であって排気通路35の圧力が低い場合に閉弁側に操作されることでEGR通路7の上流側の部分の圧力を高めてEGRガスの還流を促進する。
EGR通路7には、これを開閉するEGRバルブ8が設けられており、EGRバルブ8の開弁量によって吸気通路30に還流されるEGRガスの量が調整される。また、本実施形態では、EGR通路7に、これを通過するEGRガスを冷却するためのEGRクーラ9が設けられており、EGRガスはEGRクーラ9にて冷却された後吸気通路30に還流される。
EGRバルブ8は、例えば、エンジン負荷が比較的低い領域において開弁され、この領域においてEGRガスが気筒2内に導入される。
(4)水循環装置
水循環装置40は、排気の熱エネルギーを利用して後述する熱回収装置50と協働して超臨界水を生成するものである。
水循環装置40は、熱交換器37およびコンデンサー38に加えて、水噴射装置22とコンデンサー38とを接続する水供給通路41と、水タンク42と、低圧ポンプ43と、高圧ポンプ44とウォータジャケット45とを備えている。
コンデンサー38は、排気通路35を通過する排気ガス中の水(水蒸気)を凝縮するためのものであり、コンデンサー38で凝縮した水は、熱交換器37やウォータジャケット45を通過することにより受熱され昇温された状態で水噴射装置22に供給される。このように、本実施形態では、排気ガス中の水が気筒2内に噴射される水(受熱水W)として利用される。コンデンサー38で生成された水は、水供給通路41を介して水タンク42に導入され水タンク42内で貯留される。
低圧ポンプ43は、水タンク42内の水を熱交換器37に送り込むためのポンプであり、水供給通路41のうち水タンク42と熱交換器37との間に配置されている。
熱交換器37は、低圧ポンプ43から圧送された水と、排気通路35を通過する排気ガスとの間で熱交換を行わせるためのものであり、水供給通路41のうち熱交換器37を通過する水は、排気通路35を通過する排気ガスにより昇温される。熱交換器37は、排気通路35のうち浄化装置36の下流側の部分に配置されている。なお、水供給通路41は、熱交換器37において排気通路35の内側に挿通され、該排気通路35の内側から抜出すまでの間部分に熱交換通路37aを有している。
熱交換器37によって排気ガスから受熱した水は、高圧ポンプ44によって水噴射装置22に向けて圧送される。この高圧ポンプ44は、熱交換器37で昇温された水を加圧して超臨界水としながら水噴射装置22に送り込む。高圧ポンプ44は、水供給通路41のうち熱交換器37とウォータジャケット45との間に配置されている。
このように、本実施形態では、基本的には、熱交換器37と高圧ポンプ44とによって水供給通路41内の水が昇温昇圧され、この後で説明する熱回収装置50によってさらに昇温されて超臨界水が生成され、水噴射装置22に供給される。
そのため、水供給通路41のうち高圧ポンプ44よりも下流側の高圧の超臨界水が流通する部分には、高圧用の配管が用いられる。
(5)第1実施形態の熱回収装置
第1実施形態の熱回収装置50は、排気ポート17と、受熱水Wを収容するウォータジャケット45と、内部に媒体Sが封入されたヒートパイプ51を備え、水噴射装置22に水供給前に、排気通路35を通過する排気ガスの熱を、ヒートパイプ51を介して高圧ポンプ44から圧送された受熱水Wにより回収して該受熱水Wをさらに昇温する装置である。
また、ウォータジャケット45は、水供給通路41の途中に介在するようにシリンダヘッド4内部に形成されており、水供給通路41を流れる受熱水Wが水噴射装置22に流れる過程において一時的に収容される水収容部として構成している。
ウォータジャケット45は、傾斜形状の排気ポート17よりも車両下方側部位に設けられている。詳しくは、ウォータジャケット45は、排気ポート17の排気流路17S(内部空間)のうちコモン部17Sbよりも排気方向Dg下流側の下流側流路17Scの直下部分に設けられており、該下流側流路17Scと水噴射装置22との間部分において、エンジン本体部1を縦断面視した図2、図3に示すように、排気ポート17に沿って形成されている。すなわち、ウォータジャケット45は、車両上下方向よりも車両水平方向に長い横長の断面形状で形成している。
ここで、本実施形態の排気ポート17は、排気通路35の浄化装置36(触媒)よりも排気方向Dg上流側に設けられており、しかも排気方向Dg下流側程高い位置となるようにそのポート軸心X1(図3参照)が傾斜した傾斜形状に形成されている。具体的に、排気ポート17の傾斜角度α、すなわちポート軸心X1の傾斜角度αは、車両水平方向に対して図2、図3に示す断面視で反時計回りに20度〜30度に設定している。
また、ウォータジャケット45の水流方向Dwの一端側に、水入口部46が形成されるとともに、ウォータジャケット45の水流方向Dwの他端側に、水出口部47が形成されている。さらにウォータジャケット45の内部には、水入口部46と水出口部47との間において水供給通路41と連通する水流通路48が形成されている。この水流通路48は、途中で他の流通路と結合したり分岐部したりせずに延びる1本路で形成されている。
すなわち、水供給通路41は、シリンダヘッド4内部に形成されたウォータジャケット45の水流通路48と連通するように、シリンダヘッド4の内部においても形成されている。
本実形態において、水入口部46は、ウォータジャケット45における、排気方向Dgの上流側端部に対応する側の端部に形成されている。水出口部47は、ウォータジャケット45における、排気方向Dgの下流側端部に対応する側の端部に形成されている。
水入口部46は、高圧ポンプ44により圧送された受熱水Wが水供給通路41から水流通路48に流入する流入部であり、水出口部47は、水噴射装置22へ供給される受熱水Wが水流通路48から水供給通路41へ流出する流出部である。すなわち、水入口部46は水流通路48の上流側端に形成されるとともに、水出口部47は水流通路48の下流側端に形成されている。これにより、水流通路48を流れる受熱水Wは、排気ポート17の排気流路17Sを流れる排気ガスの排気方向Dgと略同じ方向に流れる構成としている。また、受熱水Wの流水方向Dwは、ヒートパイプ51の後述する放熱部53内(図3参照)の媒体Sの流動方向Y1と逆方向に流れる構成としている。すなわち、水流通路48を流れる受熱水Wは、放熱部53の低い温度の媒体Sが存在する媒体流動方向Y1の下流側から高い温度の媒体Sが存在する媒体流動方向の上流側へ流れる構成としている。
ヒートパイプ51は、排気ポート17の排気流路17Sにおけるコモン部17Sbよりも下流側に設けられた下流側流路17Scに取り付けられており、本実施形態では、1つの排気ポート17にそれぞれ1つのヒートパイプ51が取り付けられており、1つの気筒2に1つのヒートパイプ51が配置されている。
ヒートパイプ51は、熱伝導性の高い材料(例えば金属)で形成されたパイプ部材であり、その内側は真空にされた状態で媒体Sが液体状態で封入されている。
本実施形態では、ヒートパイプ51の内部には、媒体Sとしてナトリウム(作動温度域:600℃〜1200℃)が封入されている。但し、媒体Sはナトリウムの代わりに水(作動温度域:30℃〜250℃)やナフタレン(作動温度域:150℃〜400℃)或いはセシウム(作動温度域:450℃〜900℃)を採用してもよい。
また図3に示すヒートパイプ51内部の符号Lが示すラインは、全ての媒体Sが蒸発前の液体の状態で存在する場合におけるその液面を示す。本実施形態では、媒体Sは、液体の状態でヒートパイプ51の内部の全体容量に対して大よそ半分程度となる容量で封入されている。
さらにヒートパイプ51は、ループ状に形成されるとともに、排気ポート17とウォータジャケット45とに跨ぐように配置されている。
具体的に、ヒートパイプ51は略矩形をしたループ状に形成され、その車両上下方向の略上側部分が排気ポート17の排気流路17Sに突き出して該排気流路17Sの排気ガスと接触するように配置されているとともに、その車両上下方向の略下側部分がウォータジャケット45の水流通路48に突き出して水流通路48の受熱水Wと接触するように配置されている。
ここで、ヒートパイプ51の周方向の略上側部分、すなわち排気ガスとの接触部分を受熱部52に設定するとともに、ヒートパイプ51の周方向の略下側部分、すなわち受熱水Wとの接触部分を放熱部53に設定する。
さらに、受熱部52におけるヒートパイプ51の上側長辺部に相当する部位を、受熱側長辺部54に設定するとともに、放熱部53におけるヒートパイプ51の下側長辺部に相当する部位を、放熱側長辺部55に設定する。
ヒートパイプ51は、受熱側長辺部54と放熱側長辺部55との長手方向の各一端部同士と、長手方向の各他端同士とが夫々短辺部56a,56bを介して一体に連結されている。なお、短辺部56aが短辺部56bよりも排気方向Dgおよび流水方向Dwの下流側に位置する。
本実施形態において受熱側長辺部54、放熱側長辺部55、短辺部56a,56bは何れも略全体が直線状であり、受熱側長辺部54と放熱側長辺部55とは互いに平行であるとともに、短辺部56a,56bは互いに平行である。
ヒートパイプ51の短辺部56a,56bの中間部は、シリンダヘッド4における、排気ポート17の下側部分とウォータジャケット45の上側部分との間部分に挿通されている。この挿通部位における、排気ポート17およびウォータジャケット45の各内周部と、ヒートパイプ51の短辺部56a,56bの外周部とが接合固定されている。
短辺部56a,56bの挿通部位よりも上側部分、すなわち排気ポート17の排気流路17Sへの突出部分と、受熱側長辺部54とで受熱部52(蒸発部)が構成され、短辺部56a,56bの挿通部位よりも下側部分、すなわちウォータジャケット45の水流通路48への突出部分と、放熱側長辺部55とで放熱部53(凝縮部)が構成されている。
本実施形態のヒートパイプ51は、受熱側長辺部54が放熱側長辺部55よりも上側に配置された車両上下方向の位置関係となる。さらにヒートパイプ51は、車両水平方向に対して傾斜する排気ポート17の傾斜角度αに対応させて車両水平方向に対して傾斜配置している。
具体的には、ループ状のヒートパイプ51の周方向における受熱側長辺部54と放熱側長辺部55とは、共に車両上下方向と、該車両上下方向に直交する車両水平方向とのうち車両水平方向が車両上下方向よりも主要成分を成すものである。
そして本実施形態のヒートパイプ51は、このような水平方向成分主要部としての受熱側長辺部54と放熱側長辺部55とが、共に夫々の下流側部分が夫々の上流側部分よりも上方に位置するように車両水平方向に対して傾斜配置したものである。
本実施形態においては、排気ポート17の傾斜角度α、すなわちポート軸心X1の傾斜角度αは、車両水平方向に対して図2、図3に示す断面視で反時計回りに20度〜30度であり、ヒートパイプ51は、この排気ポート17の傾斜角度αに対応させて車両水平方向に対して同反時計回りに20度〜30度の傾斜角度αで配置している。特にヒートパイプ51の上記の傾斜角度αは、20度〜30度の中でも22度から25度であることが好ましい。なお、図3中の符号X2は、受熱側長辺部54と放熱側長辺部55に平行であって、ヒートパイプ51の中心を通る仮想直線であり、図3中の符号Hは、車両水平方向に延びる仮想直線である。
そして本実施形態の受熱側長辺部54は、このようにヒートパイプ51を車両水平方向に対して傾斜する排気ポート17の傾斜角度αに対応させて車両水平方向に対して傾斜配置しているため、これに伴って、排気ポート17の排気流路17Sにおいて排気方向Dgと略平行に配置されている。また、受熱側長辺部54は、水平方向に対して傾斜する排気ポート17のポート軸心X1よりも下方に配置されている。
上述したヒートパイプ51では、受熱部52が排気ガスの熱により温められ、その温度が所定の温度以上になると、該ヒートパイプ51内の媒体Sが蒸発し、図3の矢印Y1に示すように、該媒体Sが、受熱側長辺部54内を伝ってその上端(受熱側長辺部54と短辺部56aとのコーナー部)に向かって拡散していく。ここで、受熱側長辺部54は、車両水平方向に対して下流側が上側に位置するように傾斜配置しているため、媒体Sが受熱側長辺部54内を流動する過程において、媒体Sに作用する体積力を、換言すると蒸発した媒体Sの上昇気流を、受熱側長辺部54を車両水平方向に配置する場合よりも受熱側長辺部54の上端に向かう力へと活かすことができる。
すなわち、受熱側長辺部54を車両水平方向に対して排気方向Dg下流側が上側に位置するように傾斜配置することで、受熱側長辺部54を車両水平方向に配置する場合よりも媒体Sが受熱側長辺部54の途中で停滞(滞留)し難くなり、受熱側長辺部54内を伝ってその上端に向かって媒体Sが流動することを促進することができる。
そして、媒体Sの蒸気は、ウォータジャケット45の水流通路48に放熱して凝縮し、放熱部53において再び液体に戻る。このとき、ウォータジャケット45の水流通路48を流れる受熱水Wは媒体Sから熱エネルギーを受けて昇温される。
再び液体に戻った媒体Sは、放熱部53において図3の矢印Y1に示すように、放熱側長辺部55の下端(放熱側長辺部55と短辺部56bとのコーナー部)へ流動する際に再び液体に戻った媒体Sが放熱側長辺部55を流動する過程で媒体S自体の重力を活かして、放熱側長辺部55を車両水平方向に配置した場合よりも放熱側長辺部55の下端へ向かう力へと活かすことができる。そして、液体に戻った媒体Sは、受熱部52において再度排気ガスから熱エネルギーを奪うことで再び蒸気となり、放熱部53においてこの熱エネルギーをウォータジャケット45の水流通路48を流れる受熱水Wに付与する。
このように、本実施形態では、排気ガスの温度が所定温度以上の高温になり媒体Sの温度が沸点以上になると、ループ状のヒートパイプ51の内部を図3に示す断面視で反時計回りに循環する媒体Sを介して、排気ポート17の排気流路17Sの排気ガスの熱エネルギーがウォータジャケット45Uの水流通路48を流れる受熱水Wに付与されて該受熱水Wが昇温される。
(6)第1実施形態の熱回収装置の作用等
上述した本実施例のエンジンの排熱回収装置50は、エンジン本体1の気筒2内で生成された排気ガスが流通する排気ポート17と、受熱水Wを収容するウォータジャケット45と、これら排気ポート17と水流通路48とに跨ぐように配置され、内部に媒体Sが封入されたヒートパイプ51を備え、排気ポート17の排気流路17Sの排気ガスの熱を、ヒートパイプ51を介してウォータジャケット45の水流通路48(図3参照)を流通する受熱水Wにより受熱して熱回収するエンジンの排熱回収装置であって(図1参照)、ウォータジャケット45は、排気通路35の浄化装置36よりも排気方向Dg上流側に設けられた排気ポート17周辺における該排気ポート17の車両下側部位に設けられ、ヒートパイプ51は、排気ポート17とウォータジャケット45とに跨ぐように配置されるとともに、排気ポート17の排気流路17Sの排気ガスに接する受熱部52とウォータジャケット45の水流通路48の受熱水Wに接する放熱部53とを備えたループ状に形成され、さらにヒートパイプ51は、放熱部53が受熱部52に対して車両下側部位に位置する関係で配置されるとともに、車両水平方向に対して傾斜する排気ポート17の傾斜角度αに対応させて車両水平方向に対して傾斜配置した構成としたものである(図2、図3参照)。
上述したように、本実施例のエンジンの排熱回収装置50は、排気ポート17周辺の少なくとも下方に、受熱水W(温めたい水)を収納するウォータジャケット45を設けて、上方が熱いエリア(排気ポート17内)、下方が冷たいエリア(ウォータジャケット45)の関係を作り、ここに、ループ状のヒートパイプ51を、排気ポート17の傾斜角度αに合わせた傾斜配置としたものであり、このように、排気ポート17およびその周辺構造を有効利用することでヒートパイプ51内の媒体Sの流動が促進され、ヒートパイプ51の排熱回収効率を高めることができる。
すなわち、蒸発した媒体Sと液体の状態の媒体Sとが上下関係や斜め関係に存在することに起因して媒体Sの重力や浮力等の体積力を活かしてループ状のヒートパイプ51に封入した媒体Sの流動性を促進し、これによりヒートパイプ51による単位時間あたりの排熱回収効率を格段に向上させることができる。
特に、水噴射装置22は、気筒2内に噴射する水が低温水噴射だと、気化潜熱により燃焼効率が下がる傾向にあるため、高温水噴射が求められるが、水噴射装置22において、気筒2内に噴射する水を昇温させて超臨界水または亜臨界水を生成するための有効手段になり得る。
この発明の態様として、ウォータジャケット45は、排気ポート17の下方に配置され、ヒートパイプ51は、放熱部53が受熱部52に対して下側部位に位置する関係で配置されたものである(図3参照)。
上記構成によれば、ウォータジャケット45を排気ポート17の下方に配置することにより、シリンダヘッド4のサイド位置に配置された水噴射装置22とウォータジャケット45との間に連通する水供給通路41のレイアウト性を高めることができ、ウォータジャケット45から供給された超臨界水または亜臨界水を水噴射装置22へ圧力損失を抑えて供給することができる。
またこの発明の態様として、ヒートパイプ51は、排気ポート17のポート軸心X1と略平行に傾斜配置されたものである(図3参照)。
上記構成によれば、ヒートパイプ51の受熱部52の主要部である受熱側長辺部54が排気ガスの排気方向Dgと略平行に配置できるため、ヒートパイプ51の受熱部52を排気ポート17の排気流路17Sの排気ガスに接するように配置したことによる圧力損失の増加を抑制することができる。
またこの発明の態様として、排気ポート17は、エンジン本体1の燃焼室6に対して連通する2つ有する上流側流路17Saと、これら2つの上流側流路17Saの下流側で互いに合流するコモン部17Sbと、該コモン部17Sbより下流側に有する1つの下流側流路17Scとで形成され、ヒートパイプ51は、排気ポート17の下流側流路17Scとウォータジャケット45とに跨って配置されたものである。
上記構成によれば、ヒートパイプ51を上流側流路17Saよりも広い排気ポート17の内部空間を有する下流側流路17Scと、ウォータジャケット45とに跨って配置することができ、上流側流路17Saとウォータジャケット45とに跨って配置する構成と比較して大きなヒートパイプ51を設置できるため、ヒートパイプ51の排熱回収効率を高めることができるとともに、ヒートパイプ51の受熱部52を排気流路17Sを流れる排気ガスに接するように配置したことによる圧力損失の増加を抑制することができる。
(7)第2実施形態の熱回収装置
図4は、第2実施形態の熱回収装置の模式図を示している。以下、この第2実施形態の熱回収装置50Aについて説明するが、上述した第1の実施形態の熱回収装置50と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
ウォータジャケット45Uは、排気ポート17よりも車両上方側部位に設けられている。詳しくは、ウォータジャケット45Uは、排気ポート17の排気流路17S(内部空間)のうちコモン部17Sbよりも下流側の下流側流路17Scの直上部分に、傾斜形状の排気ポート17に沿って形成されている。
本実形態においては、水入口部46は、ウォータジャケット45Uにおける、排気方向Dgの上流側端部に対応する側の端部に形成されている。水出口部47は、ウォータジャケット45Uにおける、排気方向Dgの下流側端部に対応する側の端部に形成されている。これにより、水流通路48を流れる受熱水Wは、排気ポート17の排気流路17Sを流れる排気ガスの排気方向Dgと略同じ方向に流れる構成としている。また、受熱水Wの水流方向Dwは、ヒートパイプ51Uの放熱部53内の媒体Sの流動方向Y2と逆方向に流れる構成としている。すなわち、水流通路48を流れる受熱水Wは、放熱部53の低い温度の媒体Sが存在する媒体流動方向Y2の下流側から高い温度の媒体Sが存在する媒体流動方向の上流側へ流れる構成としている。
ここで排気ポート17は、ポート軸心X1の直交断面が略円筒状の断面中空形状で形成されており、排気ポート17に対して上側にウォータジャケット45Uが配設されるとともに、排気ポート17に対して下側に水噴射装置22が配設されている。水供給通路41は、シリンダヘッド4内部に形成されたウォータジャケット45Uの水流通路48と連通するように、シリンダヘッド4の内部においても形成されている。そして、ウォータジャケット45Uの水出口部47と水噴射装置22との間で連通する水供給通路41は、シリンダヘッド4内部において、排気ポート17のポート軸心X1方向視で排気ポート17よりも径外側(図4の紙面に対して直交方向)へ迂回しながら排気ポート17の上方に位置するウォータジャケット45Uから排気ポート17の下方に位置する水噴射装置22まで延びている。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、ヒートパイプ51Uの内部には、媒体Sとしてナトリウム(作動温度域:600℃〜1200℃)が封入されている。
第2実施形態においてもヒートパイプ51Uは、ループ状に形成されるとともに、排気ポート17とウォータジャケット45Uとに跨ぐように配置されている。
具体的に、ヒートパイプ51Uは略矩形をしたループ状に形成され、その車両上下方向の略上側部分がウォータジャケット45Uの水流通路48に突き出して水流通路48の受熱水Wと接触するように配置されているとともに、その車両上下方向の略下側部分が排気ポート17の排気流路17Sに突き出して該排気流路17Sの排気ガスと接触するように配置されている。
ここで、ヒートパイプ51Uの周方向の略下側部分、すなわち排気ガスとの接触部分を受熱部52に設定するとともに、ヒートパイプ51Uの周方向の略上側部分、すなわち受熱水Wとの接触部分を放熱部53に設定する。
さらに、受熱部52におけるヒートパイプ51Uの下側長辺部に相当する部位を、受熱側長辺部54に設定するとともに、放熱部53におけるヒートパイプ51Uの上側長辺部に相当する部位を、放熱側長辺部55に設定する。
ヒートパイプ51Uは、受熱側長辺部54と放熱側長辺部55との長手方向の各一端部同士と、長手方向の各他端同士とが夫々短辺部56a,56bを介して一体に連結されている。
ヒートパイプ51Uの短辺部56a,56bの中間部は、シリンダヘッド4における、排気ポート17の上側部分とウォータジャケット45Uの下側部分との間部分に挿通されている。
短辺部56a,56bの挿通部位よりも下側部分、すなわち排気ポート17の排気流路17Sへの突出部分と、受熱側長辺部54とで受熱部52(蒸発部)が構成され、短辺部56a,56bの挿通部位よりも上側部分、すなわちウォータジャケット45Uの水流通路48への突出部分と、放熱側長辺部55とで放熱部53(凝縮部)が構成されている。
本実施形態のヒートパイプ51Uは、放熱側長辺部55が受熱側長辺部54よりも上側に配置された車両上下方向の位置関係となる。さらにヒートパイプ51Uは、車両水平方向に対して傾斜する排気ポート17の傾斜角度αに対応させて車両水平方向に対して傾斜配置している。
すなわち、本実施形態においては、水平方向成分主要部としての受熱側長辺部54は、排気ポート17の傾斜角度αに対応させて車両水平方向に対して排気方向Dgの下流側部分(図4中の紙面左側)が上流側部分(図4中の紙面右側)よりも上方に位置するように車両水平方向に対して傾斜配置したものである。これにより、受熱側長辺部54は、排気ポート17の排気流路17Sにおいて排気方向Dgと略平行に配置され、また、車両水平方向に対して傾斜するエンジンの排気ポート17のポート軸心X1よりも上方に配置されている。一方、水平方向成分主要部としての放熱側長辺部55も、受熱側長辺部54と略平行に延びるように車両水平方向に対して傾斜配置されている。
上述したヒートパイプ51Uでは、受熱部52が排気ガスの熱により温められ、その温度が所定の温度以上になると、該ヒートパイプ51U内の媒体Sが蒸発し、図4の矢印Y2に示すように、該媒体Sが、受熱側長辺部54内を伝ってその上端(受熱側長辺部54と短辺部56aとのコーナー部)に向かって拡散していく。
すなわち、受熱側長辺部54を車両水平方向に対して排気方向Dg下流側が上側に位置するように傾斜配置することで、受熱側長辺部54を車両水平方向に配置する場合よりも媒体Sが受熱側長辺部54の途中で停滞(滞留)し難くなり、受熱側長辺部54内を伝ってその上端に向かって媒体Sが流動することを促進することができる。
そして、媒体Sの蒸気は、ウォータジャケット45Uの水流通路48に放熱して凝縮し、放熱部53において再び液体に戻る。このとき、ウォータジャケット45Uの水流通路48を流れる受熱水Wは媒体Sから熱エネルギーを受けて昇温される。
再び液体に戻った媒体Sは、放熱部53において図4の矢印Y2に示すように、放熱側長辺部55の下端(放熱側長辺部55と短辺部56bとのコーナー部)へ流動する際に再び液体に戻り、傾斜配置した放熱側長辺部55を流動する過程で媒体S自体の重力を活かして、放熱側長辺部55の下端へと流動する。そして、液体に戻った媒体Sは、受熱部52において再度排気ガスから熱エネルギーを奪うことで再び蒸気となり、放熱部53においてこの熱エネルギーをウォータジャケット45Uの水流通路48を流れる受熱水Wに付与する。
このように、本実施形態では、排気ガスの温度が所定温度以上の高温になり媒体Sの温度が沸点以上になると、ループ状のヒートパイプ51Uの内部を図4に示す断面視で時計回りに循環する媒体Sを介して、排気ポート17の排気流路17Sの排気の熱エネルギーがウォータジャケット45Uの水流通路48を流れる受熱水Wに付与されて該受熱水Wが昇温される。
(8)第2実施形態の熱回収装置の作用等
第2実施例のエンジンの排熱回収装置50Aは、上述した構成により、排気ガスの熱により温められるに伴って蒸発した媒体Sが、その上昇気流を利用して車両水平方向に対して傾斜配置した受熱側長辺部54内を伝ってその上端(受熱側長辺部54と短辺部56aとのコーナー部)に向かって流動することを促進することができる。
一方、水流通路48に放熱するに伴って再び液体に戻った媒体Sが、その重力を利用して車両水平方向に対して傾斜配置した放熱側長辺部55内を伝ってその下端(放熱側長辺部55と短辺部56bとのコーナー部)に向かって流動することを促進することができる。
さらに上述した第2実施例のエンジンの排熱回収装置50Aは、ウォータジャケット45Uが排気ポート17の上方に配置され、ヒートパイプ51Uが、その放熱部53が受熱部52に対して上側部位に位置する関係で配置されているため(図4参照)、ヒートパイプ51U内を移動する媒体Sが、受熱側長辺部54と下流側の短辺部56aとのコーナー部において受熱側長辺部54から短辺部56aの側へ方向転換する際や、短辺部26aを移動(上昇)する際においても、蒸発した媒体Sの上昇気流を利用して、その移動を促進することができる。
さらに、ヒートパイプ51U内を移動する媒体Sが、放熱側長辺部55と上流側の短辺部56bとのコーナー部において放熱側長辺部55から短辺部56bへ方向転換する際や、短辺部56bを移動(降下)する際においても、液体の状態の媒体Sの重力を利用して、その移動を促進することができる。
従って、第2実施例のエンジンの排熱回収装置50Aは、ヒートパイプ51U全体として媒体Sの循環をより一層促進することができる。
(9)第3実施形態の熱回収装置
図5は、第2実施形態の熱回収装置の模式図を示している。図5に示すように、第3実施形態の熱回収装置50Bに備えたウォータジャケット45は、排気ポート17よりも車両上側部位に設けられた上側ウォータジャケット45Uと、排気ポート17よりも車両下側部位に設けられた下側ウォータジャケット45Dとを備えている。
上側ウォータジャケット45Uは、第2実施形態のウォータジャケット45Uに対応するとともに、下側ウォータジャケット45Dは、第1実施形態のウォータジャケット45に対応するため、同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
水供給通路41の上流側に設けた水タンク42(図1参照)から水噴射装置22へ水を供給する水供給通路41の途中には、上側ウォータジャケット45Uと下側ウォータジャケット45Dの各水流通路48,48がこの順に介在している。
具体的には、水タンク42と、上側ウォータジャケット45Uの水入口部46との間、上側ウォータジャケット45Uの水出口部47と下側ウォータジャケット45Dの水入口部46との間、下側ウォータジャケット45Dの水出口部47と水噴射装置22との間は、いずれも水供給通路41を介して互いに連通している。
排気ポート17と上側ウォータジャケット45Uとに跨ぐように配置された上側ヒートパイプ51Uは、放熱側長辺部55が受熱側長辺部54よりも上側に配置された車両上下方向の位置関係となる。
一方、排気ポート17と下側ウォータジャケット45Dとに跨ぐように配置された下側ヒートパイプ51Dは、受熱側長辺部54が放熱側長辺部55よりも上側に配置された車両上下方向の位置関係となる。
さらに上側ヒートパイプ51Uおよび下側ヒートパイプ51Dは、車両水平方向に対して傾斜する排気ポート17の傾斜角度αに対応させて車両水平方向に対して傾斜配置している。
すなわち、上側ヒートパイプ51Uの放熱側長辺部55、受熱側長辺部54と、下側ヒートパイプ51Dの放熱側長辺部55、受熱側長辺部54は、排気ポート17の排気流路17Sにおいて、いずれも排気方向Dgの下流側が上流側よりも上に位置するように傾斜し、排気ポート17のポート軸心X1、すなわち排気ガスの排気方向Dgと略平行に配置されている。
(10)第3実施形態の熱回収装置の作用等
上記構成によれば、受熱水Wが水噴射装置22へ供給される過程において、上側ウォータジャケット45Uと下側ウォータジャケット45Dの各水流通路48,48を通過することで、夫々のヒートパイプ51U,51D内の媒体Sから受熱することで昇温されるため、より効率的に排気熱を回収して超臨界水を生成することが可能となる。
また、排気ポート17の排気流路17Sには、下側ヒートパイプ51Dと上側ヒートパイプ51Uとの各受熱側長辺部54,54が共に排気ガスに接するように配置されているため、熱回収率を高めることができ、しかもこれら受熱側長辺部54,54は、いずれも排気方向Dgと略平行に配置されているため、2つのヒートパイプ51U,51Dを設けた構成による排気ガスの圧力損失の増加を抑制することができる。
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、水噴射装置22は、上述した実施形態のようにサイド噴射方式に限らず、燃料噴射装置21の側方に並べる等して配設したセンター噴射方式の水噴射装置を採用してもよい。この場合には、図4に示した第2実施形態の熱回収装置50Aのように、ウォータジャケット45Uの水出口部47と水噴射装置22との間で連通する水供給通路41を、シリンダヘッド4の内部において排気ポート17を迂回するように設ける必要がなく、水噴射装置22までより最短経路で繋げることができる。すなわち、シリンダヘッド4の内部における水供給通路41のレイアウト性を高めることができる。
また、本実施形態のウォータジャケット45(45U,45L)の水流通路48を流通することで昇温させた受熱水Wは、気筒2内に噴射する超臨界水又は亜臨界水として用いるものであるが、それ以外にもエンジン本体1の気筒2や浄化装置36(触媒)の暖機に用いてもよく、さらにはエアコンのヒータパーツの暖機のために用いてもよい。
なお、本実形態では、ヒートパイプ51(51U,51L)に接触するように受熱水Wを流す構造として、シリンダヘッド4内部に形成されたウォータジャケット45(45U,45L)を採用したが、このウォータジャケット45(45U,45L)に限らず、図示省略するが、シリンダヘッド4外側に設けられた受熱水Wを収容する水タンク、詳しくは水供給通路41の上流側に設置された水タンク42とは別にその下流側に設置された図示省略する水タンクを採用してもよい。
また図示省略するが、排気ポート17の排気流路17Sには、ヒートパイプ51を支持する支持部材を設けもよい。支持部材は、金属製等の熱伝導性材料により形成してもよく、また、排気ガスから受熱する多孔質状(ポーラス状)の受熱部を備えた構成とすることが、支持部材自体が受熱機能を有するため好ましい。
さらにまた、ヒートパイプ51(51U,51L)の各受熱部52には、適宜伝熱面積を増やすために不図示のスタックフィン等のフィンを設けてもよい。
また、ヒートパイプ51における、車両上下方向と、該車両上下方向に直交する車両水平方向とのうち車両水平方向が車両上下方向よりも主要成分を成す水平方向成分主要部は、本実施形態においては受熱側長辺部54および放熱側長辺部55であったが、ヒートパイプ51は、上記の水平方向成分主要部が車両水平方向に対して傾斜配置した構成であれば、このような直線状の受熱側長辺部54および放熱側長辺部55に限定しない。例えば図示省略するが、ヒートパイプ51が、楕円型のループ形状の場合には、水平方向成分主要部は弧形状のような曲線形状であってもよい。このように水平方向成分主要部が曲線形状である場合には、その接線角度が車両水平方向に対して傾斜するようにヒートパイプ51Uが配置された構成とすることができる。
以上説明したように、本発明は、エンジンの気筒内で生成された排気ガスを流通する排気ポートと、受熱水を収容する水収容部と、内部に媒体が封入されたヒートパイプと、を備え、排気ガスの熱を媒体を介して受熱水が受熱することで熱回収するエンジンの排熱回収装置について有用である。
1…エンジン本体
2…気筒
6…燃焼室
17…排気ポート
17S…排気流路(排気ポートの内部空間)
17Sa…上流側流路
17Sb…コモン部
17Sc…下流側流路
45,45U,45D…ウォータジャケット(水収容部)
48…水流通路(水収容部内空間)
50,50A,50B…エンジンの排熱回収装置
51,51U,51D…ヒートパイプ
52…受熱部
53…放熱部
S…媒体
W…受熱水
X…排気ポートのポート軸心
H…車両水平方向
Dg…排気方向
α…排気ポートの傾斜角度

Claims (5)

  1. エンジンの気筒内で生成された排気ガスを流通する排気ポートと、受熱水を収容する水収容部と、内部に媒体が封入されたヒートパイプと、を備え、排気ガスの熱を媒体を介して受熱水が受熱することで熱回収するエンジンの排熱回収装置であって、
    前記水収容部は、排気通路の排気方向上流側に設けられた前記排気ポート周辺における該排気ポートに対して車両上下方向の少なくとも一方側部位に設けられ、
    前記ヒートパイプは、前記排気ポートと前記水収容部とに跨ぐように配置されるとともに、前記排気ポート内空間の排気ガスに接する受熱部と前記水収容部内空間の受熱水に接する放熱部とを備えたループ状に形成され、
    さらに前記ヒートパイプは、前記放熱部が前記受熱部に対して車両上下方向の前記一方側部位に位置する関係で配置されるとともに、車両水平方向に対して傾斜する前記排気ポートの傾斜角度に対応させて車両水平方向に対して傾斜配置した
    エンジンの排熱回収装置。
  2. 前記水収容部は、前記排気ポートの上方に配置され、
    前記ヒートパイプは、前記放熱部が前記受熱部に対して上側部位に位置する関係で配置された
    請求項1に記載のエンジンの排熱回収装置。
  3. 前記水収容部は、前記排気ポートの下方に配置され、
    前記ヒートパイプは、前記放熱部が前記受熱部に対して下側部位に位置する関係で配置された
    請求項1又は2に記載のエンジンの排熱回収装置。
  4. 前記ヒートパイプは、前記排気ポートのポート軸心と略平行に傾斜配置されている
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエンジンの排熱回収装置。
  5. 前記排気ポートは、エンジンの燃焼室に対して連通する2つ備えた上流側流路と、これら2つの上流側流路の下流側で互いに合流するコモン部と、該コモン部より下流側に有する1つの下流側流路とで形成され、
    前記ヒートパイプは、前記排気ポートの前記下流側流路と前記水収容部とに跨って配置されている
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエンジンの排熱回収装置。
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