JP6296002B2 - 定着装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置に用いる定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関し、特に、定着装置内部での超微粒子の発生を抑制する定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を用いた画像形成装置では,感光体上に形成した静電潜像にトナーを付与してトナー像を形成し、トナー像を用紙に転写した後、定着装置によって用紙上のトナー像を定着させている。
用紙を加熱することでトナー像を用紙に定着させる加熱型の定着装置では,その加熱に起因して発生する超微粒子(UFP:Ultra Fine Particle)が、画像形成装置の内部に飛散することがある。近年、環境問題に対する意識の高まりから、超微粒子(UFP)の装置の外部への発散を抑制することが望まれている。超微粒子(UFP)とは、浮遊粒子状物質(SPM:Suspended Particulate Matter)のうち、直径が100nm以下の粒子(ナノダスト)のことをいう。この超微粒子(UFP)は、加熱ローラー或いは加圧ローラー等の弾性層として用いられるシリコーンゴムや、加熱ローラー内周面に形成される熱吸収部から主に発生することがわかってきている。
例えば、熱吸収部は、加熱ローラーの内部に配置される熱源からの輻射熱を効率良く吸収して加熱ローラーに熱を伝えるために、セルモブラックやオキツモ塗装やテツゾール(以上、何れも商品名)等の黒色塗料が用いられる。これらの黒色塗料は金属酸化物に変性シリコーンを添加して製造される。熱源によって熱吸収部の温度が上昇すると、熱吸収部の変性シリコーンから低分子シロキサンが発生し、このシロキサンが超微粒子(UFP)として発散するという問題がある。
そこで、超微粒子(UFP)を除去する技術が知られている。例えば特許文献1には、吸引ファンと集塵フィルターとダクトとを有する超微粒子除去装置を備えた定着装置が開示されている。この定着装置では、吸引ファンによって発生する空気流は、定着ローラーの側面付近からダクト内を流れた後、集塵フィルターを経て画像形成装置の外部に排出される。このとき、シリコーンゴムの弾性層を有する加熱ローラーから発生する超微粒子(UFP)は、空気流と共にダクト内を流れ、集塵フィルターに捕集される。
また、通紙される用紙のサイズが加熱ローラーの軸方向寸法に対して小さい場合、加熱ローラーの外周面のうち用紙が通過しない領域(非通紙部)では、熱が用紙に奪われずに加熱ローラーに蓄積されてしまい、用紙が通過する領域(通紙部)に比べて表面温度が上昇する。その結果、加熱ローラーの非通紙部の内面に塗布された黒色塗料と、加熱ローラーに対向する加圧ローラーの非通紙部の表層部近辺から超微粒子(UFP)が発生し易くなる。
そこで、特許文献2には、第1及び第2加熱ローラーと、第2加熱ローラーより記録材の搬送方向下流側に配置した断熱層を有する小径ローラーとに定着ベルトを架け渡し、第1加熱ローラーを軸方向において中央部が端部より薄肉となるようにし、第2加熱ローラーを軸方向において端部が中央部より薄肉となるようにして、該薄肉領域と対応する位置に発光領域を有する熱源を配置することにより、通紙幅に関係なく加熱ローラーの軸方向で均一な温度分布を得られるようにした定着装置が開示されている。
特開2012−47790号公報 特開2009−251180号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、画像形成装置内部に吸引ファン、集塵フィルター、及びダクトを設ける必要があり、画像形成装置の大型化に繋がるとともにコスト面においても不利となる。また、特許文献2の方法では、軸方向において肉厚を変化させた加熱ローラーを2本用いる必要があり、定着装置の構成が複雑化してしまう。
本発明は、上記問題点に鑑み、被加熱回転体の端部の過昇温を簡易な構成で抑制することにより定着処理時における超微粒子の発生を抑制可能な定着装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、被加熱回転体と、加圧部材と、を有する定着装置である。被加熱回転体は、内蔵される熱源により加熱される。加圧部材は、被加熱回転体に当接して定着ニップ部を形成する。そして、定着ニップ部を通過する記録媒体を加熱及び加圧することにより記録媒体上の未定着トナー像を溶融定着する。定着装置は、熱源として、被加熱回転体の回転軸方向において最大の記録媒体が通過する最大通過領域の略中央部を加熱する第1熱源と、最大通過領域の両端部と最大通過領域の外側の非通過領域とを加熱する第2熱源と、を有する。また、最大通過領域の略中央部の温度を検知する第1温度検知装置と、最大通過領域の外側の非通過領域の温度を検知する第2温度検知装置と、が被加熱回転体の外周面に対向して配置されており、被加熱回転体の径方向における第2熱源と第2温度検知装置との距離が、第1熱源と第1温度検知装置との距離よりも短い。
本発明の第1の構成によれば、被加熱回転体の非通紙領域の温度を検知する第2温度検知装置は第2熱源に近接して配置されているため、第1熱源及び第2熱源への通電を同時にONとした場合に、第2温度検知装置により非通過領域の温度が閾値を超えたことを検知するタイミングは、第1温度検知装置により通過領域の温度が閾値を超えたことを検知するタイミングよりも早くなる。そのため、第2熱源への通電をOFFとするタイミングも早くなり、第2熱源の通電時間を減少させることが可能になる。その結果、第2温度検知装置による制御温度を従来と同じ設定とした場合でも、非通過領域の温度を従来に比べて低く制御可能となり、さらに、第2熱源への通電時間が短くなることで、第2熱源への通電による熱衝撃も抑制されるため、被加熱回転体の非通過領域の熱吸収部、及び加圧部材の非通過領域の弾性層からの超微粒子の発生を効果的に抑制可能になる。
本発明の一実施形態に係る定着装置15を備えた画像形成装置100の内部構造を示す側面断面図 本実施形態の定着装置15の側面断面図 本実施形態の定着装置15に用いる加熱ローラー30を軸方向に沿って切断した状態を示す断面図 加熱ローラー30の斜視図 加熱ローラー30の表面温度と発生する超微粒子の個数との関係を示すグラフ 加熱ローラー30の周方向における、第2温度センサー41と定着ニップ部Nとの位置関係を示す側面断面図
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る定着装置15を備えた画像形成装置100の内部構造を示す側面断面図である。画像形成装置(例えばモノクロプリンター)100内には、帯電、露光、現像及び転写の各工程によりモノクロ画像を形成する画像形成部Pが配設されている。画像形成部Pには、感光体ドラム5の回転方向(図1の時計回り方向)に沿って、帯電ユニット4、露光ユニット(レーザー走査ユニット等)7、現像ユニット8、転写ローラー14、クリーニング装置19、及び除電装置(図示せず)が配設されている。
画像形成動作を行う場合、帯電ユニット4により時計回り方向に回転する感光体ドラム5が一様に帯電され、原稿画像データに基づく露光ユニット7からのレーザービームにより感光体ドラム5上に静電潜像が形成され、現像ユニット8により静電潜像に現像剤(以下、トナーという)が付着されてトナー像が形成される。
この現像ユニット8へのトナーの供給はトナーコンテナ9から行われる。なお、画像データはパーソナルコンピューター(図示せず)等から送信される。また、感光体ドラム5の表面の残留電荷を除去する除電装置(図示せず)が、感光体ドラム5の回転方向に対しクリーニング装置19の下流側に設けられている。
上記のようにトナー像が形成された感光体ドラム5に向けて、用紙が給紙カセット10又は手差し給紙装置11から用紙搬送路12及びレジストローラー対13を経由して搬送され、転写ローラー14(画像転写部)により感光体ドラム5の表面に形成されたトナー像が用紙に転写される。トナー像が転写された用紙は感光体ドラム5から分離され、定着装置15に搬送されてトナー像が定着される。定着装置15を通過した用紙は、用紙搬送路16により装置上部に搬送され、用紙の片面のみに画像を形成する場合(片面印字時)は、排出ローラー対17により排出トレイ18に排出される。
一方、用紙の両面に画像を形成する場合(両面印字時)は、用紙の後端が用紙搬送路16の湾曲部20を通過した後に搬送方向を逆転させる。これにより、用紙は湾曲部20から分岐する反転搬送路21に振り分けられ、画像面を反転させた状態でレジストローラー対13に再搬送される。そして、感光体ドラム5上に形成された次のトナー像が、転写ローラー14によって用紙の画像が形成されていない面に転写される。トナー像が転写された用紙は、定着装置15に搬送されてトナー像が定着された後、排出ローラー対17により排出トレイ18に排出される。
図2は、画像形成装置100に搭載される定着装置15の側面断面図である。定着装置15は、被加熱回転体である加熱ローラー30と、加圧部材である加圧ローラー31と、加熱ローラー30を加熱する第1ヒーター35、第2ヒーター37と、加熱ローラー30の表面温度を検知する第1温度センサー40、第2温度センサー41と、を備えるローラー定着方式である。なお、図2では第1温度センサー40、第2温度センサー41は紙面と垂直な方向に重なるように配置されている。また、定着装置15のハウジングは記載を省略している。
加熱ローラー30は、熱伝導性に優れたアルミニウムや鉄等の金属素管からなる円筒形状の芯金30aの外周面に、シリコーンゴム等の弾性層30bが形成され、フッ素樹脂のコーティングやチューブからなる離型層(図示せず)を被覆したものが用いられる。
本実施形態に用いる加熱ローラー30の具体的な構成としては、例えば、外径27mmのアルミニウム製の芯金30aの外周面に、弾性層30bとして厚さ6.5mmのシリコーンゴム層を積層し、離型層として厚さ25μmのPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)のコート層を積層したものが挙げられる。
加熱ローラー30の芯金30aの内周面には熱吸収部33が形成される。熱吸収部33は、加熱ローラー30の軸方向において、定着ニップ部Nに挿通される最大サイズ(例えばA3サイズ)の用紙幅(最大通紙幅)と同等以上の長さを有し、芯金30aの内周面の全周に亘って形成される。なお、本実施形態では、熱吸収部33は芯金30aの軸方向の一端部から他端部まで形成される。熱吸収部33は、芯金30aの内周面に焼き付けた黒色塗料(例えば、オキツモ塗料No.8264:商品名)からなる。
加熱ローラー30の芯金30aの内部には、輻射熱を発生させるハロゲンランプ等の第1ヒーター35、第2ヒーター37からなる2本のヒーター(熱源)が設けられている。第1ヒーター35、第2ヒーター37により加熱される芯金30aの内周面に黒色塗装を施すことにより、第1ヒーター35、第2ヒーター37から発生する赤外線(輻射熱)の吸収率が高くなる。その結果、第1ヒーター35、第2ヒーター37により芯金30aを効率よく加熱することができる。
加圧ローラー31は、合成樹脂、金属その他の材料から構成される円筒形状の基体31a上にシリコーンゴム等の弾性層31bが形成され、この弾性層31bの表面をフッ素樹脂コート等の離型層(図示せず)で被覆したものが用いられる。
本実施形態に用いる加圧ローラー31の具体的な構成としては、例えば、外径12mmの基体31aの外周面に、弾性層31bとして厚さ6.5mmのシリコーンゴム層を積層し、離型層としてPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)製のチューブ材で被覆したものが挙げられる。
加圧ローラー31は加熱ローラー30に所定の圧力で圧接される。加熱ローラー30がモーター(図示せず)によって図2の時計回り方向に回転駆動させられると、加熱ローラー30の回転に伴って加圧ローラー31は図2の反時計回り方向に従動回転する。加熱ローラー30及び加圧ローラー31が互いに逆回転しながら当接する部分には、定着ニップ部Nが形成される。なお、加圧ローラー31がモーターによって回転駆動させられ、加圧ローラー31の回転に伴って加熱ローラー30が従動回転する構成であってもよい。
用紙が用紙搬送方向の上流側(図2の右側)から定着ニップ部Nに搬送され、定着ニップ部Nにおいて、加熱ローラー30と加圧ローラー31によって加熱及び加圧されることにより、用紙上の粉体状態の未定着トナーが熱溶融して定着される。定着処理後の用紙は、図示しない分離爪によって加熱ローラー30の表面から分離された後、用紙搬送方向に対し定着装置15の下流側(図2の左側)に搬送される。
図3は、定着装置15に用いられる加熱ローラー30を軸方向に沿って切断した状態を示す断面図(図2のAA′矢紙断面図)であり、図4は、加熱ローラー30の斜視図である。第1ヒーター35は、長手方向の中央部に発熱部35aを有し、加熱ローラー30の最大通紙幅Wの略中央部を加熱する。第1ヒーター35は、芯金30aの回転中心に配置されている。
第2ヒーター37は、長手方向の両端部に2箇所の発熱部37aを有し、加熱ローラー30の最大通紙幅Wの両端部から最大通紙幅Wの外側の非通紙領域Rに亘る領域を加熱する。第2ヒーター37は、第1ヒーター35に比べて芯金30aの内周面に近い位置に配置されている。
高速機や大サイズ用紙(A3サイズ)に対応する画像形成装置100では、最大通紙幅Wの略中央部を加熱する第1ヒーター35のみを用いた場合、定着ニップ部Nに大サイズの用紙を連続して通紙すると、加熱ローラー30の通紙領域の端部で表面温度の低下が発生する。この現象を押さえるために 第2ヒーター37を用いて加熱ローラー30の通紙領域端部への加熱を積極的に行い、用紙端部での温度不足による定着不良の発生を抑制している。
上述したように、加熱ローラー30の芯金30aにはアルミニウム等の熱伝導率の高い材料が使用される。そのため、第2ヒーター37により最大通紙幅Wの両端部(最大通紙幅Wの内側)のみを加熱した場合、第2ヒーター37から供給される熱はローラー軸方向に伝導して非通紙領域Rに拡散する。さらに、最大サイズの用紙を定着ニップ部Nに連続して通紙したときに用紙によって熱が奪われるため、第2ヒーター37からの熱供給が追い付かなくなる。そこで、第2ヒーター37により最大通紙幅Wの両端部から最大通紙幅Wの外側の非通紙領域Rまでを加熱する構成としている。
加熱ローラー30の外周面の近傍にはサーミスター等からなる第1温度センサー40、第2温度センサー41が配置されている。第1温度センサー40は、加熱ローラー30の最大通紙幅Wの略中央部に対向して配置され、加熱ローラー30の通紙領域の表面温度を検知する。第2温度センサー41は、加熱ローラー30の最大通紙幅Wの外側の非通紙領域Rに対向して配置され、加熱ローラー30の非通紙領域Rの表面温度を検知する。
第1温度センサー40、第2温度センサー41により加熱ローラー30の通紙領域及び非通紙領域の表面温度を検知し、検知温度が所定の閾値を下回ったときに第1ヒーター35、第2ヒーター37への通電をONにするとともに、検知温度が所定の閾値を上回ったときに第1ヒーター35、第2ヒーター37への通電をOFFにすることによって定着温度の制御を行う。
第1温度センサー40は最大通紙幅W内に配置されるため、非接触式のサーミスターを加熱ローラー30の外周面に近接して配置する必要がある。一方、第2温度センサー41は非通紙領域Rに配置されるため、接触式のサーミスターを加熱ローラー30の外周面に接触して配置しても良いし、非接触式のサーミスターを加熱ローラー30の外周面に近接して配置しても良い。
ところで、加熱ローラー30の芯金30aの内周面に設けられた熱吸収部33(黒色塗料)は、金属酸化物に変性シリコーンを添加したものである。熱吸収部33の温度が第1ヒーター35、第2ヒーター37によって上昇すると、熱吸収部33の変性シリコーンからシロキサンが発生し、シロキサンが超微粒子(UFP)として熱吸収部33の周辺に発散する。
特に、定着ニップ部Nに大サイズの用紙を連続して通紙する場合、前述したように第2ヒーター37によって最大通紙幅Wの両端部から非通紙領域Rに亘る領域を加熱するが、用紙が通過しない非通紙領域Rでは用紙に熱が奪われず芯金30aの温度が最大通紙幅Wの内側に比べて上昇する。非通紙領域Rの温度が上昇しても画質には影響を及ぼさないが、非通紙領域Rの温度が上昇すると、加熱ローラー30の非通紙領域Rの内周面の熱吸収部33と、加圧ローラー31の非通紙領域の弾性層31bから超微粒子が発生する。
図5は、加熱ローラー30の表面温度と発生する超微粒子の個数との関係を示すグラフである。図5から明らかなように、加熱ローラー30の表面温度が一定温度(約180℃)を超えた時点から超微粒子の発生量が急激に増加していることがわかる。熱吸収部33が設けられる加熱ローラー30の内部の温度は加熱ローラー30の表面温度に比べて30℃ほど高くなっているため、加熱ローラー30の内部の温度が210℃を超えたときに超微粒子の発生量が増加するものと考えられる。
また、加熱ローラー30の表面温度が同じであっても、ヒーターが点灯しているときはヒーターが消灯しているときに比べてより多くの超微粒子が発生することがわかっている。このことから、超微粒子は温度が高いという条件の他に、温度が少しでも上昇する方向に変動した際に多く発生する傾向を持っており、ヒーターの点灯により熱衝撃を与えられているときにより多くの超微粒子が発生しているものと考えられる。
ここで、第1温度センサー40によって、通紙領域の表面温度を超微粒子が急激に発生する温度(180℃)以下に制御したとしても、非通紙領域Rの表面温度は通紙領域に対して20℃〜40℃程度上昇してしまうため、超微粒子の発生を防ぐことはできない。一方、第2温度センサー41によって、非通紙領域Rの表面温度を超微粒子が急激に発生する温度(180℃)以下に制御しようとすると、定着ニップ部Nに大サイズの用紙を連続して通紙する場合に通紙領域の端部で表面温度の低下が発生し、用紙端部での温度不足による定着不良が発生してしまう。
そこで、本実施形態では、図2及び図3に示すように、加熱ローラー30の軸方向両端部を加熱する第2ヒーター37を、加熱ローラー30の軸方向中央部を加熱する第1ヒーター35よりも加熱ローラー30(芯金30a)の内周面に近い位置に配置することとした。そして、第2ヒーター37と第2温度センサー41との距離d2を、第1ヒーター35と第1温度センサー40との距離d1に比べて短くなるようにした。
加熱ローラー30の通紙領域の温度を検知する第1温度センサー40は第1ヒーター35から遠い位置にあるため、第1ヒーター35への通電がONとなった後、第1温度センサー40により通紙領域の温度が閾値を超えたことを検知するタイミングが遅くなる。その結果、第1ヒーター35への通電をOFFとするタイミングも遅くなり、第1ヒーター35への通電をONにしてからOFFとするまでの時間(通電時間)が長くなるため、通紙領域の加熱が促進される方向となる。しかし、通紙領域では定着ニップ部Nを通過する用紙が加熱ローラー30の熱を奪っていくため 温度の上昇は少なくなる。
一方、加熱ローラー30の非通紙領域においては、加熱ローラー30の熱を奪う用紙が通過しないために温度上昇を起こしやすいが、加熱ローラー30の非通紙領域の温度を検知する第2温度センサー41が第2ヒーター37に近接して配置されている。そのため、第1ヒーター35及び第2ヒーター37への通電を同時にONとした場合に、第2温度センサー41により非通紙領域の温度が閾値を超えたことを検知するタイミングは、第1温度センサー40により通紙領域の温度が閾値を超えたことを検知するタイミングよりも早くなる。その結果、第2ヒーター37への通電をOFFとするタイミングも早くなり、第2ヒーター37への通電をONにしてからOFFとするまでの時間(通電時間)が短くなるため、非通紙領域の加熱が抑制される方向となる。
本実施形態の構成とすることにより、第2温度センサー41による制御温度(閾値)を従来と同じ設定とした場合でも、従来に比べて非通紙領域の温度を低く制御可能となる。さらに、第2ヒーター37への通電時間が短くなることで、第2ヒーター37の点灯による熱衝撃も抑制される。従って、加熱ローラー30の非通紙領域の熱吸収部33、及び加圧ローラー31の非通紙領域の弾性層31bからの超微粒子の発生を効果的に抑制可能となる。
また、本実施形態では、第2温度センサー41を加熱ローラー30の回転方向上流側において定着ニップ部Nに近接した位置に配置している。具体的には、図6に示すように、加熱ローラー30の回転中心Oと定着ニップ部Nとを通る直線L1と、加熱ローラー30の回転中心Oと第2温度センサー41とを通る直線L2とのなす角度θが90°以内となるように配置している。
第2ヒーター37の通電時間を減少させた場合、大サイズ用紙を連続して通紙した場合の幅方向端部における定着性を阻害するおそれがある。そこで、第2温度センサー41を加熱ローラー30の回転方向上流側において定着ニップ部Nに近接した位置に配置することで、定着ニップ部Nを用紙が通過する直前の非通紙領域の温度を検知することができ、第2温度センサー41の検知温度と定着ニップ部Nにおける加熱ローラー30の非通紙領域の温度とのギャップを小さくすることができる。
また、本実施形態では、第2ヒーター37の発熱部37aを大サイズ用紙の幅方向端部(最大通紙幅Wの両端部)に重なるような長さに設定している。例えば、図3に示したように、発熱部37aの長さを非通紙領域Rの約2倍の長さに設定し、第1ヒーター35の発熱部35aを2箇所の発熱部37aの間の長さに設定している。
上記のように構成することで、第2ヒーター37のON、OFFによって最大通紙幅Wの両端部における温度をより細かく制御可能となる。従って、通紙領域の端部における定着性を大幅に落とすことなく加熱ローラー30の非通紙領域の温度を低く維持することができ、非通紙領域の温度上昇の抑制と通紙領域の端部における定着性との両立を図ることができる。さらに、非通紙領域の温度上昇による超微粒子(UFP)の発生を抑制する効果も期待できる。
なお、本実施形態では加熱ローラー30に弾性層30bを設けているが、図1に示したようなモノクロプリンターやモノクロ複写機等に搭載する定着装置15では加熱ローラー30として弾性層30bを設けずに、芯金30aの外周面に離型層のみを設けたハードローラーを用いても良い。一方、カラープリンターやカラー複写機に搭載する定着装置15では、用紙上の未定着トナー量が多くなるため、加熱ローラー30に弾性層30bを設けて定着ニップ部Nのニップ幅を大きくする必要がある。
加熱ローラーに弾性層30bを設ける場合は、加熱ローラー30の表面温度の上昇をより正確に検知するために、図3に示したように、第2温度センサー41を加熱ローラー30の弾性層30bが形成されていない部分に対向して配置することが好ましい。
本実施形態によれば、加熱ローラー30及び加圧ローラー31からの超微粒子(UFP)の発生量を効果的に減少させることが可能となる。また、環境認証試験等においても有効な超微粒子(UFP)低減手段となる。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、第1ヒーター35、第2ヒーター37としてハロゲンランプ等の輻射熱を発生させるヒーターを使用しているが、他の熱源を設けても良い。
また、本発明は図1に示したようなモノクロプリンターに限らず、カラープリンター、モノクロ及びカラー複写機、デジタル複合機、或いはファクシミリ等、ローラー加熱方式の定着装置を備えた他のタイプの画像形成装置にも適用できるのはもちろんである。
本発明は、熱源により加熱される被加熱回転体と、被加熱回転体に所定の圧力で当接する加圧部材により形成された定着ニップ部に記録媒体を挿通させて記録媒体上に担持された未定着トナー像を定着する定着装置に利用可能である。本発明の利用により、被加熱回転体の端部の過昇温を簡易な構成で抑制することにより定着処理時における超微粒子の発生を抑制可能な定着装置を提供することができる。
15 定着装置
30 加熱ローラー(被加熱回転体)
30a 芯金
30b 弾性層
31 加圧ローラー(加圧部材)
31a 基体
31b 弾性層
33 熱吸収部
35 第1ヒーター(第1熱源)
35a 発熱部
37 第2ヒーター(第2熱源)
37a 発熱部
40 第1温度センサー(第1温度検知装置)
41 第2温度センサー(第2温度検知装置)
100 画像形成装置
W 最大通紙幅
R 非通紙領域

Claims (5)

  1. 内蔵される熱源により加熱される被加熱回転体と、
    該被加熱回転体に当接して定着ニップ部を形成する加圧部材と、
    を有し、
    前記定着ニップ部を通過する記録媒体を加熱及び加圧することにより記録媒体上の未定着トナー像を溶融定着する定着装置において、
    前記熱源は、前記被加熱回転体の回転軸方向において最大の前記記録媒体が通過する最大通過領域の略中央部を加熱する第1熱源と、前記最大通過領域の両端部と前記最大通過領域の外側の非通過領域とを加熱する第2熱源と、を有し、
    前記最大通過領域の略中央部の温度を検知する第1温度検知装置と、
    前記最大通過領域の外側の非通過領域の温度を検知する第2温度検知装置と、が前記被加熱回転体の外周面に対向して配置されており、
    前記被加熱回転体の径方向における前記第2熱源と前記第2温度検知装置との距離が、前記第1熱源と前記第1温度検知装置との距離よりも短く、
    前記第2熱源の長さが前記非通過領域の約2倍の長さであり、前記第1熱源の長さが2箇所の前記第2熱源の間の長さであることを特徴とする定着装置。
  2. 前記第1熱源は、前記被加熱回転体の回転中心に配置され、前記第2熱源は、前記被加熱回転体の回転中心よりも径方向外側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第2温度検知装置は、前記被加熱回転体の回転方向に対し前記定着ニップ部の上流側に配置されており、
    前記被加熱回転体の回転中心と前記定着ニップ部とを通る直線と、前記被加熱回転体の回転中心と前記第2温度検知装置とを通る直線とのなす角度が90°以内であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記被加熱回転体は、円筒状の芯金と、該芯金の外周面の少なくとも前記最大通過領域に形成された弾性層と、を有し、
    前記弾性層は、前記第2温度検知装置が対向する前記芯金の端部には形成されていないことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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