JP5950466B2 - 加圧部材及びそれを備えた定着装置並びに画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、及びそれらの複合機等の画像形成装置に搭載される定着装置に用いる加圧部材、及びそれを備えた定着装置並びに画像形成装置に関し、特に、加圧部材の弾性層から発生する超微粒子が定着装置外部に拡散することを防ぐ加圧部材、及びそれを備えた定着装置並びに画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を用いた画像形成装置では,感光体上に形成した静電潜像にトナーを付与してトナー像を形成し、トナー像を記録媒体である用紙に転写した後、定着装置によって用紙上のトナー像を定着させている。
用紙を加熱することでトナー像を用紙に定着させる加熱型の定着装置では,その加熱に起因して発生する超微粒子(UFP:Ultra Fine Particle)が、画像形成装置の内部または外部に飛散することがある。超微粒子(UFP)とは、浮遊粒子状物質(SPM:Suspended Particulate Matter)のうち、直径が100nm以下の粒子のことをいう。この超微粒子(UFP)は、加熱ローラーや加熱ローラー等の弾性層として用いられるシリコーンゴムから主に発生することがわかってきている。即ち、シリコーンゴムが加熱されると、低分子シロキサンが発生し、この低分子シロキサンが超微粒子(UFP)として発散する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、超微粒子(UFP)の外部環境への発散を抑制することが望まれている。そこで、超微粒子(UFP)の発散を抑制する技術が提案されており、例えば特許文献1、2には、吸引ファンと集塵フィルターとダクトとを備えた定着装置が開示されている。シリコーンゴムの弾性層を有する加圧ローラーや加熱ローラーから発生する超微粒子(UFP)は、吸引ファンによる空気流とともにダクトを流れ、集塵フィルターに捕らえられる。これによって、超微粒子(UFP)が画像形成装置の外部に排出されることがない。
また、特許文献3、4には、定着ローラーを構成するシリコーンゴム層の端部をフッ素樹脂によりシールすることで、シリコーンオイルや低分子量シロキサンの漏出を防止する技術が開示されている。
特開2012−128013号公報 特開2012−47790号公報 特開平2−137875号公報 特開2007−102043号公報
しかしながら、特許文献1、2の方法では、吸引ファン、集塵フィルター、ダクト(風路)等が別途必要となるため、定着装置及び画像形成装置の大型化や高コスト化に繋がるという問題点があった。また、特許文献3、4の方法では、シリコーンゴム層の端部に形成されるシール部の耐久性に問題があり、超微粒子(UFP)の発散を長期間に亘って防止することが困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑み、加圧部材のシリコーンゴム層から発生する超微粒子(UFP)の外部への発散を抑制できる加圧部材、及びそれを備えた定着装置並びに画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、熱源によって加熱され、未定着トナー像が担持された記録媒体を加熱する加熱部材と、該加熱部材に所定の圧力で圧接されることで加熱部材との間に定着ニップ部を形成する加圧部材と、を備え、定着ニップ部に記録媒体を挿通させて記録媒体上に担持された未定着トナー像を定着する定着装置に用いられる加圧部材である。加圧部材は、円筒状の芯金と、芯金の外周面に積層されるシリコーンゴム製の弾性層と、弾性層の外周面全域を被覆する被覆部材と、被覆部材の端縁の全周に亘って内接するように弾性層の側端面に配置され、弾性層の側端面の少なくとも一部を被覆する封止部材と、を有する。封止部材は、被覆部材の内周面及び弾性層の側端面に当接する環状の封止部と、封止部の内径部から弾性層の内側に向かって円筒状に延びる埋設部と、埋設部の先端から径方向に突出するアンカー部と、を有する。
本発明の第1の構成によれば、弾性層は外周面の軸方向両端部から側端面にかけて、被覆部材と封止部材とで密封(シール)される。これにより、小サイズの記録媒体を連続して挿通する際に加圧部材の軸方向両端部の温度が上昇し、シリコーンゴム製の弾性層が加熱されて超微粒子(UFP)が発生しても、超微粒子(UFP)は被覆部材と封止部材とにより封じ込められるため、加圧部材の外部に発散するおそれがない。また、封止部材の埋設部及びアンカー部が弾性層に内包されているため、封止部材はアンカー部によって弾性層から抜けるおそれがなくなる。従って、弾性層の側端面を樹脂材料でシールする従来の構成に比べて耐久性が格段に向上する。
本発明の定着装置10を備えた画像形成装置100の全体構成を示す側面断面図 本発明の一実施形態に係る定着装置10の側面断面図 定着装置10の上ハウジング10aを内側から見た斜視図 加圧ローラー21bの表面温度と超微粒子(UFP)の発生との関係を示すグラフ 定着装置10に用いられる加圧ローラー21bの一端を軸方向に沿って切断した状態を示す部分断面図 加圧ローラー21bを軸方向から見た側面図 図5における加圧ローラー18の封止部材55付近の部分拡大図
以下、図面を参照しながらに本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の定着装置10を備えた画像形成装置100の全体構成を示す側面断面図である。図1に示すように、画像形成装置100(ここではモノクロプリンター)は、画像形成装置100本体の下部に、積載された用紙を収容する給紙カセット2が備えられている。この給紙カセット2の上方には、画像形成装置100本体の前方から後方へ略水平に延び、更に上方へ延びて画像形成装置100の上面に形成された排紙部3に至る用紙搬送路4が形成されており、この用紙搬送路4に沿って上流側から順に、ピックアップローラー5、フィードローラー6、中間搬送ローラー7、レジストローラー対8、画像形成部9、定着装置10及び排出ローラー対11が配置されている。更に、画像形成装置100内には、上記の各ローラー、画像形成部9、定着装置10等の動作を制御する制御部(CPU)90が配置されている。
給紙カセット2には、用紙搬送方向後端部に設けられた回動支点12aによって、給紙カセット2に対して回動自在に支持された用紙積載板12が備えられており、用紙積載板12上に積載された用紙がピックアップローラー5に押圧されるようになっている。また、給紙カセット2の前方側には、フィードローラー6に圧接するようにリタードローラー13が配設されており、ピックアップローラー5によって複数枚の用紙が同時に給送された場合には、フィードローラー6とリタードローラー13とによって用紙が捌かれ、最上位の1枚のみが搬送されるよう構成されている。
そして、フィードローラー6とリタードローラー13とによって捌かれた用紙は、中間搬送ローラー7によって搬送方向を装置後方へと変えられてレジストローラー対8へと搬送され、レジストローラー対8によってタイミングを調整されて画像形成部9へと供給される。
画像形成部9は、電子写真プロセスによって用紙に所定のトナー像を形成するものである。画像形成部9は、図1において時計回り方向に回転可能に軸支された像担持体である感光体ドラム14と、この感光体ドラム14の周囲に配置される帯電装置15、現像装置16、クリーニング装置17、用紙搬送路4を挟んで感光体ドラム14に対向するように配置される転写ローラー18及び感光体ドラム14の上方に配置される露光ユニット(LSU)19から構成されている。現像装置16の上方には、現像装置16へトナーを補給するトナーコンテナ20が配置されている。
帯電装置15には、図示しない電源が接続された帯電ローラー15aが備えられており、この帯電ローラー15aが感光体ドラム14に当接するよう配置されている。そして、感光体ドラム14が回転すると、帯電ローラー15aが感光体ドラム14の表面に接触して従動回転し、この時、帯電ローラー15aに所定の電圧を印加することにより、感光体ドラム14の表面が一様に帯電される。
次いで、露光ユニット(LSU)19からのレーザービームにより感光体ドラム14上に入力された画像データに基づく静電潜像が形成され、現像装置16により静電潜像にトナーが付着されて感光体ドラム14の表面にトナー像が形成される。感光体ドラム14の表面に形成されたトナー像は、転写ローラー18により感光体ドラム14と転写ローラー18とのニップ部に形成された転写位置に供給された用紙へと転写される。
トナー像が転写された用紙は、感光体ドラム14から分離されて定着装置10に向けて搬送される。この定着装置10は、用紙搬送方向に対し画像形成部9の下流側に配置されており、画像形成部9においてトナー像が転写された用紙は、定着装置10に備えられた定着ローラー対21によって加熱、加圧され、用紙に転写されたトナー像が定着される。
そして、画像形成部9及び定着装置10において画像形成処理及び定着処理がなされた用紙は、排出ローラー対11によって排紙部3に排出される。一方、転写後に感光体ドラム14の表面に残留しているトナーはクリーニング装置17により除去される。そして、感光体ドラム14は帯電装置15によって再び帯電され、以下同様にして画像形成が行われる。
図2は、本発明の一実施形態に係る定着装置10を示す側面断面図であり、図3は、定着装置10の上ハウジング10aを内側から見た斜視図である。なお、図3では上ハウジング10aの内面から加熱側保温板31aを取り外した状態を示している。定着装置10は熱ローラー定着方式であり、加熱部材である加熱ローラー21aと、加圧部材である加圧ローラー21bとで構成される定着ローラー対21とを備える。
定着装置10のハウジングは樹脂製の上ハウジング10a及び下ハウジング10bから構成されており、上流側開口部23aと下流側開口部23bとが形成されている。上ハウジング10a内には図2の時計回り方向に回転する加熱ローラー21aが収納され、下ハウジング10b内には図2の反時計回り方向に回転する加圧ローラー21bが収納されている。加圧ローラー21bは図示しない付勢手段により所定の圧力で加熱ローラー21aに圧接されている。加熱ローラー21a及び加圧ローラー21bは、定着ニップ部Nを通過する用紙上の未定着トナーを定着させる定着ローラー対21を構成している。
加熱ローラー21aは、熱伝導性に優れたアルミや鉄等の金属からなる円筒形状の芯金上に、離型層としてフッ素樹脂のコーティングやチューブを被覆したものが用いられる。本実施形態に用いる加熱ローラー21aの構成としては、例えば、外径27mmのアルミニウム製の芯金の外周面に、厚さ25μmのPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)のコート層(離型層)を積層したものが挙げられる。
加熱ローラー21aの芯金内部にはヒーター22が設けられている。ヒーター22は輻射熱を発生させるハロゲンランプやキセノンランプでも良いし、励磁コイルとコアとを有する誘導加熱部を備えたIHヒーターでも良い。
加熱ローラー21aの回転方向(図2の時計回り方向)に対し定着ニップ部Nの下流側には、加熱ローラー21aから用紙を分離する分離爪25が配置されている。分離爪25は、先端部が加熱ローラー21aの外周面に接触するように加熱ローラー21aの軸方向(図2の紙面と垂直な方向)の複数個所に配置されている。
加圧ローラー21bは加熱ローラー21aに所定の圧力で圧接される。加熱ローラー21aが図示しないモーターによって回転駆動させられると、加熱ローラー21aの回転にともなって、加圧ローラー21bは従動回転する。なお、加圧ローラー21bがモーターによって回転駆動させられ、加熱ローラー21aが従動回転する構成であってもよい。また、加圧ローラー21bの詳細な構成については後述する。
上流側開口部23aにおいて、上ハウジング10a及び下ハウジング10bの一部は、定着ニップ部Nに進入する用紙の上面及び下面ガイドする定着進入ガイド24a、24bを構成する。定着進入ガイド24a、24bのガイド面に沿って用紙の先端が定着ニップ部Nに案内される。また、下流側開口部23bにおいて、上ハウジング10a及び下ハウジング10bの一部は、定着ニップ部Nを通過した用紙の上面及び下面をガイドする定着排出ガイド29a、29bを構成する。定着排出ガイド29bには、定着ニップ部Nにおける用紙の通過を検知する排出検知スイッチ(図示せず)が設けられている。
また、図3に示すように、上ハウジング10aの内面の略中央部には加熱ローラー21aの表面温度を非接触で検知するサーミスター40と、加熱ローラー21aが所定温度以上になるとヒーター22への通電を遮断するサーモスタット41とが配置されている。加熱側保温板31a(図2参照)のサーミスター40が対峙する部分には開口が形成されており、サーミスター40により加熱ローラー21aの表面温度を検知可能となっている。そして、サーミスター40による検知結果に基づいてサーモスタット41によりヒーター22に流れる電流をON/OFFすることで定着温度の制御を行う。
上ハウジング10aの内面と加熱ローラー21aとの間には、加熱ローラー21aの外周面に沿って側面視円弧状の加熱側保温板31aが配置されている。また、下ハウジング10bの内面と加圧ローラー21bとの間には、加圧ローラー21bの外周面に沿って側面視円弧状の加圧側保温板31bが配置されている。加熱側保温板31a及び加圧側保温板31bは、加熱ローラー21aの放射熱を反射して定着装置10の外部への放熱を抑制する。加熱側保温板31a及び加圧側保温板31bを構成する金属板としては、アルミ板、SECC板(亜鉛メッキ鋼板)、SUS(ステンレス)板等が挙げられる。ここで、加熱ローラー21aの保温効果を優先する場合は、熱容量の多い金属の方が有利である。
転写ローラー18(図1参照)によりトナー像が転写された用紙は図2の左方向に進み、上流側開口部23aより定着装置10内に搬入されて定着ローラー対21の定着ニップ部Nを通過する。このとき所定の温度及び圧力により加熱、加圧され、用紙上のトナー像が永久像とされる。その後、用紙は分離爪25によって加熱ローラー21aの表面から分離された後、下流側開口部23bより定着装置10の外部に搬送され、排出ローラー対17(図1参照)より画像形成装置100の上面の排紙部3に排出される。
上述したような熱ローラー定着方式の定着装置10においては、加熱ローラー21a及び加圧ローラー21bは、複数の用紙サイズに対応可能とするために、通紙される最大幅の用紙サイズに適応した軸方向長さを備えているが、加熱ローラー21a及び加圧ローラー21bの軸方向長さより小さいサイズの用紙が通紙されると、通紙領域においては用紙へ熱が移行する一方、非通紙領域においては熱が移行しない。そのため、小サイズ用紙を連続して通紙すると、通紙領域と非通紙領域との間で温度差が拡大することとなり、加熱ローラー21a及び加圧ローラー21bの表面にローラー軸方向の温度分布ムラが発生する。
この傾向は 特に加熱ローラー21aの軸方向端部で温度検知を行う制御方式に多く見られる。ただし、本実施形態のように加熱ローラー21aの軸方向中央部にサーミスター40を配置して温度制御を行う場合でも 非通紙領域では通紙領域に比べて非常に温度が高くなる。そのため、小サイズ用紙を連続して通紙することで、加圧ローラー21bの両端部、主に非通紙領域のシリコーンゴム層からシロキサンが発生し、超微粒子(UFP)として発散する。
図4は、加圧ローラー21bの表面温度と超微粒子(UFP)の発生との関係を示すグラフである。図4では、画像形成装置100として、京セラドキュメントソリューションズ社製モノクロプリンター(FS−2100DN)を使用し、加圧ローラー21bの表面温度を実測するとともに、リアルタイム粒子解析装置(FMPS:Fast Mobility Particle Sizer)Model3091 (TSI社製)によって、発生した超微粒子(UFP)の個数を測定した。
図4から明らかなように、加圧ローラー21bの表面温度が180℃までは超微粒子(UFP)の発生は認められず、180℃を超えると超微粒子(UFP)が発生し始め、200℃付近から発生個数が急激に増加している。上記のモノクロプリンター(FS−2100DN)では、小サイズの用紙を連続通紙した場合、加圧ローラー21bの通紙領域の表面温度が150〜160℃であるのに対し、加圧ローラー21bの両端部(非通紙領域)では190〜200℃に達することがわかっている。そのため、小サイズの用紙を連続通紙した場合に超微粒子(UFP)の発生が著しく増加する。一方、通紙可能な最大サイズの用紙を連続通紙した場合は、非通紙領域、即ち、加圧ローラー21bの温度が高くなる部分が無いため、加圧ローラー21bの端部の温度は150〜160℃であり、超微粒子(UFP)の発生個数は極端に減少する。
そこで、本発明では、加圧ローラー21bを構成する弾性層(シリコーンゴム層)51の外周面をチューブ材53で被覆するとともに、弾性層の軸方向両端面に封止部材55を装着することで、加圧ローラー21bからの超微粒子(UFP)の発散を防止している。
以下、本発明の特徴部分である加圧ローラー21bの構成について詳述する。図5は、定着装置10に用いられる加圧ローラー21bの一端を軸方向に沿って切断した状態を示す部分断面図、図6は、加圧ローラー21bを軸方向から見た側面図、図7は、図5における加圧ローラー18の封止部材55付近の部分拡大図である。なお、図5〜図7は加圧ローラー21bの一端側のみを図示しているが、加圧ローラー21bの他端側についても全く同様の構成である。
加圧ローラー21bは、芯金50上にシリコーンゴム製の弾性層51が形成され、この弾性層51の外周面全域をフッ素系樹脂製のチューブ材53で被覆している。チューブ材53は、定着ニップ部Nで未定着トナー像を溶融定着する際に加圧ローラー21bからの用紙の分離性(離型性)を向上させる離型層として機能する。
加圧ローラー21bの具体的な構成としては、例えば、外径12mmの芯金50上に、弾性層51として厚さ6.5mmのシリコーンゴム層を積層し、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)製のチューブ材53で被覆したものが挙げられる。
弾性層51の軸方向の側端面には封止部材55が装着されている。図6及び図7に示すように、封止部材55は加圧ローラー21bの端部において、チューブ材53の全周に亘って内接するように配置されている。封止部材55の材質としては、耐熱性が高く、弾性層51の弾性力(復元力)に影響を及ぼさない所定の弾性を有するとともに、加熱によって超微粒子(UFP)が発生しない材質であれば良く、例えばフッ化ビニリデン系(FKM)、テトラフルオロエチレン−プロピレン系(FEPM)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル系(FFKM)等のフッ素ゴムが用いられる。
また、図7に示すように、封止部材55は、チューブ材53の内周面及び弾性層51の側端面に当接する環状の封止部55aと、封止部55aの内径部から弾性層51の内側に向かって円筒状に延びる埋設部55bと、埋設部55bの先端から径方向内側(図7の下方向)に突出するアンカー部55cとを有する。
本実施形態の加圧ローラー21bでは、弾性層51は外周面の軸方向両端部から側端面にかけて、チューブ材53と封止部材55とで密封(シール)されている。これにより、小サイズの用紙を連続通紙する際に加圧ローラー21bの非通紙領域の温度が上昇し、非通紙領域の弾性層51が加熱されて超微粒子(UFP)が発生しても、超微粒子(UFP)はチューブ材53と封止部材55とにより封じ込められ、加圧ローラー21bの外部に発散するおそれがない。
また、弾性層51からは、超微粒子(UFP)以外に60℃〜180℃で揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)が発生することがわかっている。弾性層51から発生するVOCの主成分は、超微粒子(UFP)よりも低沸点のシロキサンである。本実施形態の加圧ローラー21bでは、弾性層51の外周面及び軸方向両端部をチューブ材53と封止部材55とで密封することで、加圧ローラー21bの外部へのVOCの発散も抑制することができる。
また、加圧ローラー21bの温度は、外周面から内側に向かって急激に温度が低下する。例えば、弾性層51の表面(外周面)の温度が200℃のとき、外周面から2mm内側の温度は165℃となり、外周面から2mm以上内側については超微粒子(UFP)の発生が極端に減少する。従って、ローラー径方向における封止部材55の封止部55aの厚みdを2mm以上とし、弾性層51の外周面から内側に2mm以上を封止することで超微粒子(UFP)の発生を効果的に抑制することができる。
なお、芯金50の近傍には、弾性層51が露出する部分(図6、図7の領域R)が存在するが、加圧ローラー21bの外周面からは離れており低温であるため、超微粒子(UFP)の発生は無い。従って、弾性層51の側端面全域を封止する必要はないが、弾性層51の側端面全域を封止しても差支えはない。
加圧ローラー21bを製造する際は、先ずローラー金型の内面にチューブ材53を被せ、金型の中心に芯金50を配置するとともに金型の両端部に封止部材55を配置する。次に、溶融状態のシリコーンゴムを金型内に流し込んだ後、シリコーンゴムを硬化させる。この方法により、芯金50の周囲に弾性層51が形成され、弾性層51の外周面がチューブ材53で被覆されるとともに、弾性層51の側端面が封止部材55で封止された加圧ローラー21bを一工程で製造することができる。
このように製造された加圧ローラー21bでは、封止部材55の埋設部55b及びアンカー部55cがシリコーンゴムに内包されているため、封止部材55はアンカー部55cによって弾性層51から抜けるおそれがなくなり、加圧ローラー21bの一部として機能する。従って、弾性層51の側端面を樹脂材料でシールする従来の構成に比べて耐久性が格段に向上する。
その他本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態で示した加熱ローラー21a、加圧ローラー21b等の構成は好ましい一例であり、本発明の目的を達成可能な他の構成を採用することもできる。例えば、加圧ローラー21bに圧接されて定着ニップ部Nを形成する加熱部材として、加熱ローラー21aに代えて無端状の加熱ベルトを用いても良い。
また、上記各実施形態では、封止部材55の埋設部55bの先端を径方向内側に突出させてアンカー部55cを形成したが、埋設部55bの先端を径方向外側(図7の上方向)に突出させてアンカー部55cを形成しても良いし、径方向両側(図7の上下方向)に突出させてアンカー部55cを形成しても良い。また、上記各実施形態では、弾性層51の外周面全域をフッ素系樹脂製のチューブ材53で被覆したが、チューブ材53に限らず、他の被覆部材を用いて弾性層51の外周面を被覆することもできる。例えば、弾性層51の外周面にフッ素系樹脂製のシート材を巻き付けたり、フッ素樹脂製のコート剤をコーティングしたりする方法が挙げられる。
また、本発明の定着装置は図1に示したようなモノクロプリンターに限らず、デジタル複合機やカラー複写機、アナログ方式のモノクロ複写機、或いはカラープリンターやファクシミリ等、定着部材として加圧部材を備えた種々の画像形成装置に適用できる。
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置に用いる加圧部材及びそれを備えた定着装置、並びにそれを備えた画像形成装置に利用することができる。本発明の利用により、加圧部材から発生する超微粒子の外部への拡散を簡易な構成で長期間に亘って防止できる加圧部材、及びそれを備えた定着装置並びにそれを備えた画像形成装置を提供することができる。
10 定着装置
18 加熱ローラー(加熱部材)
19 加圧ローラー(加圧部材)
22 ヒーター(熱源)
40 サーミスター
41 サーモスタット
50 芯金
51 弾性層
53 チューブ材(被覆部材)
55 封止部材
55a 封止部
55b 埋設部
55c アンカー部
100 画像形成装置
N 定着ニップ部

Claims (6)

  1. 熱源によって加熱され、未定着トナー像が担持された記録媒体を加熱する加熱部材と、
    該加熱部材に所定の圧力で圧接されることで前記加熱部材との間に定着ニップ部を形成する加圧部材と、
    を備え、前記定着ニップ部に記録媒体を挿通させて記録媒体上に担持された未定着トナー像を定着する定着装置に用いられる前記加圧部材であって、
    円筒状の芯金と、
    該芯金の外周面に積層されるシリコーンゴム製の弾性層と、
    該弾性層の外周面全域を被覆する被覆部材と、
    該被覆部材の端縁の全周に亘って内接するように前記弾性層の側端面に配置され、前記弾性層の側端面の少なくとも一部を被覆する封止部材と、
    を有し、
    前記封止部材は、前記被覆部材の内周面及び前記弾性層の側端面に当接する環状の封止部と、該封止部の内径部から前記弾性層の内側に向かって円筒状に延びる埋設部と、該埋設部の先端から径方向に突出するアンカー部と、を有することを特徴とする加圧部材。
  2. 前記封止部材は、前記封止部の前記加圧部材の径方向における厚みが2mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記封止部材は、フッ素ゴムで形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加圧部材。
  4. 前記被覆部材は、フッ素系樹脂で形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の加圧部材。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の加圧部材を備えた定着装置。
  6. 請求項5に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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