JP6295943B2 - 蓄電モジュールの車載構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電気的に接続された複数の蓄電素子を有する蓄電モジュールの車載構造に関する。
特許文献1には、円筒型電池をホルダに複数埋め込んで、円筒型電池間をバスバーで接続した電池モジュールが開示されている。
国際公開第2014/083600号
電池モジュールに外力が加わると、ホルダが変形するおそれがある。特許文献1のように円筒型電池がホルダに固定されていると、ホルダの変形に伴って円筒型電池が変形するおそれがあるため、例えば、外力に対してホルダを破断させ、円筒型電池を保護するように構成することができる。
例えば、電池モジュールの長手方向両端側に支点となる一対の脚部を設けるとともに、長手方向の沿うホルダ側面に、凹部などの脆弱部を設ける。一対の脚部は、ホルダ側面から外側に突出しており、一対の脚部間には、脆弱部を基点としたホルダの破断に対してホルダ(電池モジュール)が変形することを許容するための変形スペースが設けられる。このように構成することで、長手方向に直交する方向から外力が作用した際、円筒型電池の変形を抑制することができる。
一方、車両に複数の電池モジュールを搭載する場合、車載スペースの効率化の観点から電池モジュール間を隣接して配置することができる。このとき、隣り合う電池モジュールそれぞれに、電池モジュール(ホルダ)の変形スペースを設ける必要があるため、脚部を含む電池モジュールの体格が大きくなり、車載スペースの効率化が図り難い。
また、複数の各電池モジュールに対して独立した冷却経路がそれぞれ設けられる冷却構造である場合、隣り合う電池モジュール同士の間隔を狭めることができず、車載スペースの効率化を図ることが難しい。
そこで、本発明の目的は、複数の蓄電素子がホルダによって保持された蓄電モジュールを複数配置した車載構造において、ホルダを介した外力による蓄電素子の変形等を抑制しつつ、車載スペースの効率化を図ることができる車載構造を提供することにある。
本発明の車載構造は、所定方向に延び、所定方向と直交する平面内で並んで配置された複数の蓄電素子と、複数の蓄電素子それぞれが挿入される複数の開口部を有し、各蓄電素子を保持するホルダと、を備えた蓄電モジュールの車載構造である。本車載構造では、第1方向に並んで配置される少なくとも2つの蓄電モジュール間に、上記平面において第1方向に直交する第2方向に沿って延び、2つの蓄電モジュールで共有される冷却空気の吸気スペースが設けられており、蓄電モジュールは、第2方向に沿うホルダの側面に設けられ、第1方向からの外力に対してホルダを破断させるための脆弱部と、脆弱部に対して外力による応力を作用させるための支点となる一対の脚部と、を備えている。そして、2つの蓄電モジュールの一対の脚部それぞれは、吸気スペースに面するホルダの側面において、第1方向に対向する蓄電モジュールに向かって突出し、かつ第2方向両端側に離間して設けられるとともに、一方の蓄電モジュールの一対の脚部間に、他方の蓄電モジュールの一対の脚部の少なくとも一つの脚部が入り込むように、2つの蓄電モジュールが配置されている。
本発明によれば、隣り合う蓄電モジュール間に、共有の吸気スペース(吸気経路)が形成され、各蓄電モジュールに対して独立した吸気スペースがそれぞれ設けられる冷却構造よりも、少なくとも2つの隣り合う蓄電モジュールで構成される車載用電源ユニット全体のサイズを小さくすることができるとともに、この吸気スペースに面してホルダを破断させるための支点となる脚部が設けられている。ホルダを破断させるためには、破断に伴うホルダの変形スペースが必要になるが、共有される冷却空気の吸気スペースによって変形スペースが確保されるとともに、吸気スペースにおいて一方の蓄電モジュールの一対の脚部間に、他方の蓄電モジュールの一対の脚部の少なくとも一つの脚部が入り込むように、2つの蓄電モジュールが配置されるので、隣り合う蓄電モジュール間の距離を短くすることができる。
したがって、蓄電モジュールが隣り合って配置される車載構造において、冷却空気の吸気スペースが共有され、かつ隣り合う蓄電モジュールの各一対の脚部が共有の吸気スペースに面して設けられ、外力による蓄電素子の変形等を抑制する際の蓄電モジュールの変形を許容するスペースとして共有の吸気スペースを活用される。このため、車載スペースの効率化を図りつつ、外力による蓄電素子の変形等を抑制することができる。
実施例1における、電池モジュールの車載構造を示す概略平面図である。 実施例1における、電池モジュールの側面図である。 実施例1における、電池モジュールの車載構造を示す概略正面図である。 実施例1における、ホルダの破断構造を説明するための説明図である。 実施例1における、変形例を示す図であり、電池モジュールの車載構造を示す概略正面図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1である電池モジュールの車載構造について説明する。本実施例の電池モジュールは、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車などの車両に搭載され、走行用モータに電力を供給する電源装置として使用される。
本実施例の電池モジュール1は、例えば、後部座席の後方に位置するラゲッジスペースに搭載することができ、車両のフロアパネルに固定することができる。ラゲッジスペース以外にも、乗員が乗車するスペースである車室内において、運転席や助手席などのシート下や後部座席のシート下などに電池モジュール1を配置することもできる。
図1は、本実施例の車載用電源ユニットの側面図である。図2は、本実施例の電池モジュール1の側面図である。車載用電源ユニットは、複数の電池モジュール1(蓄電モジュールに相当する)を含んで構成される。本実施例では、2つの電池モジュール1A,1Bが直列又は並列に接続された車載用電源ユニットを一例に説明する。なお、X軸、Y軸およびZ軸は、互いに直交する軸である。本実施例では、垂直方向に相当する軸をZ軸としている。X軸、Y軸およびZ軸の関係は、他の図面においても同様である。
電池モジュール1は、複数の単電池(蓄電素子に相当する)10を有する。各単電池10は、Z方向に延びている。複数の単電池10は、X−Y平面内において並んでいる。例えば、X方向を第1の配列方向として複数の単電池10を並べ、かつY方向を第2の配列方向として、第1の配列方向に並べられた複数の単電池10を複数段並べて、電池モジュール1を形成することができる。
なお、本実施例では、Y方向に配列される各単電池10は、X方向にずれている。これは、Y方向に多くの単電池10が配置されるように、又はY方向の電池モジュール1の長さを短くするためである。一方で、各単電池10をX方向にずらさないで、Y方向において一致するように配列することもできる。
単電池10は、いわゆる円筒型電池であり、円筒状に形成された電池ケースの内部に発電要素が収容されている。単電池10としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタを用いることができる。
図2に示すように、単電池10の長手方向(Z方向)における両端には、正極端子11aおよび負極端子11bが設けられている。単電池10の外装である電池ケースは、ケース本体および蓋体によって構成することができ、円筒状に形成されたケース本体に発電要素を収容し、蓋体によって塞ぐことで単電池10を構成することができる。
蓋およびケース本体の間には、絶縁材で形成されたガスケットが配置されている。蓋は、発電要素の正極板が電気的に接続されており、単電池10の正極端子11aとして用いられる。ケース本体は、発電要素の負極板が電気的に接続されており、単電池10の負極端子11bとして用いられる。本実施例では、Z方向において蓋(正極端子11a)と対向するケース本体の端面(底部)を、負極端子11bとして用い、Z方向両端において正極端子11a及び負極端子11bが位置している。
電池モジュール1(1A,1B)を構成するすべての単電池10は、図2に示すように、正極端子11aが上方に位置するように配置されている。すべての単電池10の正極端子11aは、同一平面内(X−Y平面内)において並んで配置されている。負極端子11bについても同様である。
各単電池10は、保持部材であるホルダ12によって保持される。ホルダ12は、各単電池10が挿入される複数の開口部12aを有しており、X方向に長尺状で矩形に形成されている。開口部12aは、単電池10の外周面に沿った形状(具体的には、円形状)に形成されており、単電池10の数だけ設けられている。ホルダ12は、例えば、アルミニウムなどの熱伝導性に優れた金属材や熱伝導性に優れた樹脂材で形成することができる。なお、ホルダ12の開口部12aおよび単電池10の間には、樹脂などの絶縁材によって形成された絶縁体を配置することができる。
モジュールケース13は、X−Y平面内において、ホルダ12によって保持される複数の単電池10を囲む形状に形成されており、モジュールケース13の内側に複数の単電池10が収容される。モジュールケース13は、樹脂などの絶縁材で形成することができ、単電池10の正極端子11a側に位置する上面には、複数の開口部13aが形成されている。開口部13aは、単電池10の正極端子11a側の端部が挿入される。
なお、モジュールケース13のX方向に沿う両側面には、通風口としてスリット13bが複数設けられている。スリット13bは、所定の間隔を空けてモジュールケース13の側面それぞれに形成することができる。冷却風は、一側面側のスリット13bから流入し、電池モジュール1内をY方向に流れ、他側面のスリット13bから電池モジュール1外に流出させて単電池10を冷却することができる。
なお、スリット13bの大きさや位置、数は、任意であり、適宜設定することができる。また、図2に示すように、スリット13bは、例えば、X方向に並ぶ単電池10間の領域に面するように、モジュールケース13に形成することができる。
本実施例の電池モジュール1は、図1及び図2に示すように、ホルダ12をベースに、単電池10の負極端子11b側の端部が各開口部12aに挿入され、各単電池10がホルダ12から上方に直立した状態で設けられる。そして、ホルダ12の開口部12aから露出した単電池10の各負極端子11b側には、バスバー14が設けられ、負極端子11bが接続部14aと接続される。また、モジュールケース13の開口部13aから上方に露出した単電池10の正極端子11aには、バスバー15が設けられ、正極端子11aが接続部15aと接続される。負極端子11bおよび接続部14aは、溶接などによって接続することができる。正極端子11aおよび接続部15aについても同様である。
本実施例の電池モジュール1は、15本の各単電池10をバスバー14,15で並列に接続して1つの電池ブロックを構成し、各電池ブロックが直列に接続されて構成されている。X方向に並んで配置される一方の電池ブロックのバスバー14のリード部(不図示)が、隣り合う他方の電池ブロックのバスバー15のリード部(不図示)と接続されることで、各電池ブロックを直列に接続することができる。なお、すべての単電池10が並列に接続された電池ブロックで電池モジュールを構成することもできる。
電池モジュール1の上面には、バスバー15を上方から覆うカバー部材16が設けられている。カバー部材16は、X−Y平面に延び、単電池10の正極端子11aが露出するモジュールケース13の上面全体を覆う形状に形成されている。カバー部材16は、例えば、モジュールケース13に固定することができ、モジュールケース13と同様に、樹脂等で形成することができる。
一方、電池モジュール1の下面には、バスバー14を覆うカバー部材17が設けられている。カバー部材17も、X−Y平面に延び、単電池10の負極端子11bが露出するホルダ12の下面全体を覆う形状に形成されている。カバー部材17は、X−Y平面内に並ぶ単電池10の負極端子11b側を覆い、単電池10の内部で発生したガスの排出経路S2を形成するための金属製の部材である。
本実施例の単電池10は、単電池10内部で発生するガスを外部に排出するための排出弁(不図示)を備えることができる。排出弁は、負極端子11bを構成するケース本体の底部に設けることができる。排出弁は、例えば、破断弁である。単電池10内部から排出されたガスは、ホルダ12とカバー部材17の間の排出経路S2に流れ、Z方向において蓋部17bの内側に接触しながら、X方向に延びる排出経路S2の端部に設けられた排出口12bに導かれる。
排出口12bは、ホルダ12の下面とカバー部材17との間に形成される排出経路S2のX方向端部、言い換えれば、複数の単電池10が並ぶ方向の電池モジュール1のX方向端部に設けられる。ホルダ12のX方向端部には、上方に凹んだ凹部が形成されており、凹部の下方がカバー部材17で覆われる。排出口12bが、電池モジュール1のX方向端部においてY−Z平面内で開口し、排出経路S2と連通している。排出口12bには、車外と連通する排出ホースなどが接続される。
本実施例の電源ユニットは、図1に示すように、X方向に長尺状に形成された電池モジュール1を、Y方向に少なくとも2つの配置し、Y方向に並ぶ2つの電池モジュール1A,1B間に、X方向に沿って延び、2つの電池モジュール1A,1Bで共有される冷却空気の吸気経路(吸気スペース)S1が設けられている。
吸気経路S1のX方向一端側には、不図示のブロア等の送風機から送り込まれる冷却吸気の吸気ダクト(不図示)が接続され、Y方向に並ぶ2つの電池モジュール1A,1B間のスペースに、電池モジュール1A,1Bそれぞれに供給される空気が送り込まれる。
図3は、電池モジュール1A,1Bの車載構造を示す概略正面図である。図3に示すように、吸気経路S1の上側及び下側には、チャンバ(ガイド部材)C1,C2をそれぞれ設けることができる。チャンバC1,C2は、例えば、Z方向において、スリット13bの高さに応じて離間して配置され、吸気経路S1の上側及び下側を覆っている。モジュールケース13のX方向側面(スリット13b)は、吸気経路S1に直接面しており、吸気経路S1をX方向に流れる空気は、スリット13bを介して電池モジュール1A,1B内に導かれる(図1参照)。
ここで、本実施例では、電池モジュール1A,1Bに加わる外力によって、ホルダが変形し、ホルダの変形に伴って単電池10が変形することを抑制するために、外力に対してホルダを破断させるように構成されている。
図1に示すように、電池モジュール1Aのホルダ12には、X方向に沿うホルダ12の側面に、Y方向からの外力に対してホルダ12を破断させるための脆弱部12cと、脆弱部12cに対して外力による応力を作用させるための支点となる一対の脚部20A,21Aと、が設けられている。電池モジュール1Aの一対の脚部20A,21Aそれぞれは、吸気経路S1に面するホルダの側面において、Y方向に対向する電池モジュール1Bに向かって突出し、かつX方向両端側に離間して設けられている。
脆弱部12cは、ホルダ12のX方向側面の一部をY方向に凹ませた切り欠き部(凹部)であり、X方向に長尺状に形成されたホルダ12を、Y方向に沿って破断させるために設けられる。例えば、図2で示した電池ブロック毎にホルダ12が破断するように、電池ブロック間に、脆弱部12cを設けることができる。また、脆弱部12cは、吸気経路S1に面するX方向一側面又は/及び吸気経路S1とY方向において対向する逆側のX方向他側面に設けることができる。
また、電池モジュール1Bのホルダ12も同様に、X方向に沿うホルダ12の側面に、Y方向からの外力に対してホルダ12を破断させるための脆弱部12cと、脆弱部12cに対して外力による応力を作用させるための支点となる一対の脚部20B,21Bと、が設けられている。脆弱部12cの構成は、電池モジュール1Aと同様である。
一方、電池モジュール1Bの一対の脚部20B,21Bそれぞれは、吸気経路S1に面するホルダ12の側面において、Y方向に対向する電池モジュール1Aに向かって突出し、かつX方向両端側に離間して設けられている。
そして、Y方向に並ぶ2つの電池モジュール1A,1Bは、一方の電池モジュール1Aの一対の脚部20A,21A間に、他方の電池モジュール1Bの一対の脚部20B,21Bの少なくとも一つの脚部が入り込むように配置されている。本実施例では、一方の電池モジュール1Aの一対の脚部20A,21A間に、電池モジュール1Bの一対の脚部20B,21Bのうち脚部20Bが入り込むように構成されている。
つまり、図3に示すように、Y方向において、一対の脚部20A,21Aと、一対の脚部20B,21Bとは、少なくとも一部が互いに重なり合うように、吸気経路S1の下方に配置されている。電池モジュール1Aの一対の脚部20A,21Aが、電池モジュール1BのX方向側面と近接するように配置され、一対の脚部20A,21Aと一対の脚部20B,21Bとが、X方向においてずれている。
なお、電池モジュール1Aの一対の脚部20A,21A間に、電池モジュール1Bの一対の脚部20B,21Bが共に入り込むように配置されたり、電池モジュール1Bの一対の脚部20B,21B間に、電池モジュール1Aの一対の脚部20A,21Aの一方又は両方が入り込むように配置されたりするように構成してもよい。
図4は、Y方向に並んで配置される車載用電源ユニットに、外力Fが作用した際のホルダ12の破断構造を説明するための説明図である。図4に示すように、Y方向において、電池モジュール1A側から外力Fが作用した場合、電池モジュール1Aのホルダ12は、二点鎖線で示すように、吸気経路S1内の配置された一対の脚部20A,21Aを支点として、一対の脚部20A,21A間に挟まれる脆弱部12cから破断する。このとき、破断によって電池モジュール1Bに向かってホルダ12が変形するが、電池モジュール1Aと電池モジュール1Bとの間には、共有の吸気経路S1が設けられているため、ホルダ12の変形スペースが、吸気経路S1によって確保される。
同様に、Y方向において、電池モジュール1B側から外力Fが作用した場合、電池モジュール1Bのホルダ12は、二点鎖線で示すように、吸気経路S1内の配置された一対の脚部20B,21Bを支点として、一対の脚部20B,21B間に挟まれる脆弱部12cから破断する。このとき、破断によって電池モジュール1Aに向かってホルダ12が変形するが、電池モジュール1Aと電池モジュール1Bとの間には、共有の吸気経路S1が設けられているため、ホルダ12の変形スペースが、吸気経路S1によって確保されることになる。
このように本実施例の車載構造は、隣り合う電池モジュール1A,1B間に、共有の吸気経路S1が形成されるため、各電池モジュール1A,1Bに対して独立した吸気経路(冷却経路)がそれぞれ設けられる冷却構造よりも、少なくとも2つの隣り合う電池モジュール1A,1Bで構成される車載用電源ユニット全体のサイズを小さくすることができるとともに、この吸気経路S1に面してホルダ12を破断させるための支点となる一対の脚部20A,21A(20B,21B)が設けられている。ホルダ12を破断させるためには、破断に伴うホルダ12の変形スペースが必要になるが、共有される冷却空気の吸気経路S1によって変形スペースが確保される。
さらに、吸気経路S1において一方の電池モジュール1Aの一対の脚部20A,21A間に、他方の電池モジュール1Bの一対の脚部20B,21Bの少なくとも一つの脚部(例えば、脚部20B)が入り込むように、2つの電池モジュール1A,1Bが配置されるので、隣り合う電池モジュール1A,1B間のY方向における間隔(距離)を短くすることができる。
したがって、少なくとも2つの電池モジュール1A,1Bが隣り合って配置される車載構造において、冷却空気の吸気経路S1が共有され、かつ隣り合う電池モジュール1A,1Bの各一対の脚部20A,21A,20B,21Bが共有の吸気経路S1に面して設けられ、外力による単電池10の変形等を抑制する際の電池モジュール1A,1B(ホルダ12)の変形を許容するスペースとして共有の吸気経路S1を活用される。このため、車載スペースの効率化を図りつつ、外力による単電池10の変形等を抑制することができる。
図5は、本実施例の変形例を示す図であり、電池モジュールの車載構造を示す概略正面図である。図5に示すように、車載スペースの効率化の観点から、図1等に示した電源ユニットを、Z方向上下に2段積みに構成することができる。なお、上下2段積みの搭載構造は、例えば、ブラケット等の骨格部材などを用いて、上下2段に電池モジュールを積み上げて車両に搭載することができる。
図5の例のように、Z方向に上下2段に電池モジュールを積み上げる構成であっても、Y方向に並ぶ上側の電池モジュール1A,1Bの各一対の脚部20A,21A,20B,21Bそれぞれは、吸気経路S1に面するホルダ12の側面において、Y方向に対向する他方の電池モジュールに向かって突出し、かつX方向両端側に離間して設けることができる。このため、外力Fによってホルダ12を破断させる構造において、破断に伴うホルダ12の変形スペースを共有される冷却空気の吸気経路S1によって確保しつつ、車載スペースの効率化を図ることができる。
1,1A,1B:電池モジュール(蓄電モジュール)10:単電池(蓄電素子)、11a:正極端子、11b:負極端子、12:ホルダ、12a:開口部、12c:凹部(脆弱部)、13:モジュールケース、13b:スリット、14,15:バスバー、16,17:カバー部材、20A,21A,20B,21B:脚部、S1:吸気経路(吸気スペース)

Claims (1)

  1. 所定方向に延び、前記所定方向と直交する平面内で並んで配置された複数の蓄電素子と、前記複数の蓄電素子それぞれが挿入される複数の開口部を有し、前記各蓄電素子を保持するホルダと、を備えた蓄電モジュールの車載構造であって、
    第1方向に並んで配置される少なくとも2つの前記蓄電モジュール間に、前記平面において前記第1方向に直交する第2方向に沿って延び、前記2つの蓄電モジュールで共有される冷却空気の吸気スペースが設けられており、
    前記蓄電モジュールは、前記第2方向に沿う前記ホルダの側面に設けられ、前記第1方向からの外力に対して前記ホルダを破断させるための脆弱部と、前記脆弱部に対して前記外力による応力を作用させるための支点となる一対の脚部と、を備えており、
    前記2つの蓄電モジュールの一対の脚部それぞれは、前記吸気スペースに面する前記ホルダの側面において、前記第1方向に対向する前記蓄電モジュールに向かって突出し、かつ前記第2方向両端側に離間して設けられるとともに、一方の前記蓄電モジュールの一対の脚部間に、他方の前記蓄電モジュールの一対の脚部の少なくとも一つの脚部が入り込むように、前記2つの蓄電モジュールが配置されていることを特徴とする蓄電モジュールの車載構造。
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