JP6295518B2 - 内燃機関の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、ポート噴射用燃料噴射弁と筒内噴射用燃料噴射弁とを併用した内燃機関の制御装置および制御方法に関する。
内燃機関の出力によって機械的に駆動される高圧燃料ポンプを用いてコモンレール内に高圧燃料を供給し、このコモンレールに接続した各気筒の燃料噴射弁を駆動パルス信号により開作動させることで燃料噴射を行うようにしたコモンレール式燃料噴射装置が公知である。上記高圧燃料ポンプとしては、例えば特許文献1に見られるように、吸気弁側もしくは排気弁側のカムシャフトに設けたカムによって駆動されるプランジャポンプが多く用いられており、カムによりプランジャが押圧されていく吐出行程の途中でスピル弁がポンプ室を解放することによって、該プランジャポンプの実質的な吐出量ひいてはコモンレール内の燃圧が調整される構成となっている。上記カムシャフトがチェーンを介してクランクシャフトに従動する構成の場合、上記高圧燃料ポンプは、上記チェーンを介してクランクシャフトにより機械的に駆動されることとなる。
特開2010−248997号公報 特開平10−238391号公報
上記のように高圧燃料ポンプがチェーンを介してクランクシャフトによって機械的に駆動される構成においては、ポンプ駆動に伴う反力がチェーンに作用するため、上記のスピル弁の故障など何らかの異常によりコモンレール内の燃圧が異常に上昇すると、チェーンの張力変動ならびに張力ピーク値が過大となり、チェーンの耐久性などの上で好ましくない。
なお、特許文献2には、燃料噴射装置の異常検出時に機関の保護のために直ちに燃料噴射を停止することが開示されているが、このように内燃機関の運転を直ちに停止してしまうことは、車両の走行を継続する必要がある場合には望ましいことではない。
従って、本発明は、コモンレール内の燃圧の異常時に、内燃機関の運転の継続を可能としつつ、コモンレール内の燃圧を速やかに低下させることを目的とする。
この発明は、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射用燃料噴射弁と、コモンレール内の高圧燃料を燃焼室に噴射する筒内噴射用燃料噴射弁と、を備え、ポート噴射と筒内噴射との各々の分担率が機関運転条件に応じて設定されてなる内燃機関の制御に関する。そして、上記コモンレール内の燃圧の異常を検出し、この燃圧異常時に上記筒内噴射の分担率を最大とすることを特徴としている。
内燃機関のクランクシャフトの回転には、各気筒の圧縮行程や膨張行程などに伴う微視的な回転変動が存在する。クランクシャフトからチェーンを介して高圧燃料ポンプや吸排気弁を駆動する場合、クランクシャフトの回転変動によってチェーンの張力変動が引き起こされ、この張力変動はチェーンの耐久性低下の一つの要因となる。
ここで、コモンレール内の燃圧が異常に上昇すると、高圧燃料ポンプの駆動に伴う反力が増加し、上記のチェーンの張力が増大する。特に、高圧燃料ポンプがカムによって間欠的に押圧されるプランジャポンプである場合には、間欠的に加わる反力によるチェーンの張力変動が上記の回転変動に伴う張力変動に重畳されるため、非常に大きな張力変動が生じ得る。
本発明では、コモンレール内の燃圧異常時に、筒内噴射の分担率を増加させて、高圧燃料の噴射量を増加させることで、高圧燃料の燃料噴射に伴いコモンレール内の燃圧を速やかに低下させることができる。これにより、燃圧の異常な上昇に起因するチェーンの耐久性の低下のリスクを軽減することができる。
この発明によれば、何らかの異常により燃圧が異常に上昇したときに、筒内噴射の分担率を増加させることで、内燃機関の運転を継続しつつ、燃圧を速やかに低下させることができる。
この発明の一実施例に係る内燃機関の制御装置のシステム構成を示す構成説明図。 この実施例における制御の流れを示すフローチャート。 高圧燃料ポンプの駆動トルクを通常時と異常高圧時とで対比して示す特性図。 この実施例による圧縮比等の変化を示すタイムチャート。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の一実施例に係る自動車用内燃機関1のシステム構成を示している。この内燃機関1は、例えば複リンク式ピストンクランク機構を利用した可変圧縮比機構2を備えた4ストロークサイクルの筒内直接噴射式の火花点火内燃機関であって、燃焼室3の天井壁面に、一対の吸気弁4および一対の排気弁5が配置されているとともに、これらの吸気弁4および排気弁5に囲まれた中央部に点火プラグ6が配置されている。
上記吸気弁4および排気弁5は、いわゆるDOHC型動弁機構として、シリンダヘッド上部に配置された吸気カムシャフト41および排気カムシャフト42によってそれぞれ開閉駆動される構成となっている。そして、これらのカムシャフト41,42は、チェーン43を介してクランクシャフト21によって駆動される。上記チェーン43は、クランクシャフト21前端のクランクシャフトスプロケット21aとカムシャフト41,42前端のカムシャフトスプロケット41a,42aとの間に巻き掛けられており、クランクシャフト21が360°CAで1回転するのに対してカムシャフト41,42は720°CAで1回転するように、各々の歯数が設定されている。
なお、カムシャフトスプロケット41a,42aとカムシャフト41,42との間に、両者の位相関係を所定角度範囲内で変更することでバルブ開閉時期を遅進させるVTC機構が設けられる場合もある。また、図示例は、チェーン43がクランクシャフト21とカムシャフト41,42との間に巻き掛けられたいわゆる1ステージ型のチェーン駆動機構となっているが、中間のスプロケットを介して2本のチェーンによりクランクシャフト21とカムシャフト41,42とを連動させるいわゆる2ステージ型のチェーン駆動機構であってもよい。
上記吸気弁4によって開閉される吸気ポート7の下方には、燃焼室3内にコモンレール45内の高圧燃料を直接に噴射する燃料噴射弁8が配置されている。上記吸気ポート7に接続される図示せぬ吸気通路には、エンジンコントローラ9からの制御信号によって開度が制御される電子制御型スロットルバルブ19が介装されており、さらにその上流側に、吸入空気量を検出するエアフロメータ10が配設されている。
上記燃料噴射弁8は、駆動パルス信号が印加されることによって開弁する電磁式ないし圧電式の噴射弁であって、この駆動パルス信号のパルス幅に実質的に比例した量の燃料を噴射する。各気筒の燃料噴射弁8は、蓄圧室を兼ねた共通のコモンレール45にそれぞれ接続されている。このコモンレール45には、高圧燃料ポンプ46によって加圧された高圧燃料が高圧燃料配管47を介して供給されており、このコモンレール45内の燃圧は、燃圧センサ48によって検出される。
上記高圧燃料ポンプ46は、図外のフィードポンプにより低圧燃料配管49を通して導入される燃料を、プランジャ(図示せず)の往復直線運動によって加圧する機械駆動式のプランジャポンプからなり、上記排気カムシャフト42に一体に設けたポンプ駆動用カム(図示せず)が上記のプランジャを押圧する構成となっている。例えば、ポンプ駆動用カムは排気カムシャフト42に90°毎に設けられており、これによって、プランジャが180°CA毎に押圧される。また上記高圧燃料ポンプ46は、上記エンジンコントローラ9からの制御信号に基づき、プランジャによる吐出行程の途中でポンプ室を解放する図示しないスピル弁を内蔵しており、このスピル弁を介してコモンレール45への吐出量を変更することにより、コモンレール45内の燃圧を所望の燃圧に可変制御することが可能である。
なお、コモンレール45側に燃圧制御弁を設け、コモンレール45内から高圧燃料の一部を低圧側へ戻すことで、燃圧を可変制御する構成とすることもできる。
また、排気ポート11に接続された排気通路12には、三元触媒からなる触媒装置13が介装されており、その上流側に、空燃比を検出する空燃比センサ14が配置されている。
上記エンジンコントローラ9には、上記のエアフロメータ10、空燃比センサ14、燃圧センサ48のほか、機関回転速度を検出するためのクランク角センサ15、冷却水温を検出する水温センサ16、運転者により操作されるアクセルペダルの踏込量を検出するアクセル開度センサ17、等のセンサ類の検出信号が入力されている。エンジンコントローラ9は、これらの検出信号に基づき、燃料噴射弁8による燃料噴射量および噴射時期、点火プラグ6による点火時期、図示せぬスロットルバルブの開度、コモンレール45内の燃圧、等を最適に制御している。
一方、可変圧縮比機構2は、特開2004−116434号公報等に記載の公知の複リンク式ピストンクランク機構を利用したものであって、クランクシャフト21のクランクピン21aに回転自在に支持されたロアリンク22と、このロアリンク22の一端部のアッパピン23とピストン24のピストンピン24aとを互いに連結するアッパリンク25と、ロアリンク22の他端部のコントロールピン26に一端が連結されたコントロールリンク27と、このコントロールリンク27の他端を揺動可能に支持するコントロールシャフト28と、を主体として構成されている。上記クランクシャフト21および上記コントロールシャフト28は、シリンダブロック29下部のクランクケース内で図示せぬ軸受構造を介して回転自在に支持されている。上記コントロールシャフト28は、該コントロールシャフト28の回動に伴って位置が変化する偏心軸部28aを有し、上記コントロールリンク27の端部は、詳しくは、この偏心軸部28aに回転可能に嵌合している。上記の可変圧縮比機構2においては、コントロールシャフト28の回動に伴ってピストン24の上死点位置が上下に変位し、従って、機械的な圧縮比が変化する。
また、上記可変圧縮比機構2の圧縮比を可変制御する駆動機構として、クランクシャフト21と平行な回転中心軸を有する電動モータ31がシリンダブロック29下部に配置されており、この電動モータ31と軸方向に直列に並ぶように減速機32が接続されている。この減速機32としては、減速比の大きな例えば波動歯車機構が用いられており、その減速機出力軸32aは、電動モータ31の出力軸(図示せず)と同軸上に位置している。従って、減速機出力軸32aとコントロールシャフト28とは互いに平行に位置しており、両者が連動して回動するように、減速機出力軸32aに固定された第1アーム33とコントロールシャフト28に固定された第2アーム34とが中間リンク35によって互いに連結されている。
すなわち、電動モータ31が回転すると、減速機32により大きく減速された形で減速機出力軸32aの角度が変化する。この減速機出力軸32aの回動は第1アーム33から中間リンク35を介して第2アーム34へ伝達され、コントロールシャフト28が回動する。これにより、上述したように、内燃機関1の機械的な圧縮比が変化する。なお図示例では、第1アーム33および第2アーム34が互いに同方向に延びており、従って、例えば減速機出力軸32aが時計回り方向に回動するとコントロールシャフト28も時計回り方向に回動する関係となっているが、逆方向に回動するようにリンク機構を構成することも可能である。
上記可変圧縮比機構2の目標圧縮比は、エンジンコントローラ9において、機関運転条件(例えば要求負荷と機関回転速度)に基づいて設定され、この目標圧縮比を実現するように上記電動モータ31が駆動制御される。
図2は、上記エンジンコントローラ9において内燃機関1の運転中に繰り返し実行される本実施例の制御の流れを示すフローチャートである。これは、燃圧異常の監視および燃圧異常時のチェーン43の保護を行うためのルーチンであって、ステップS1では、そのときの実際の燃圧Pを、燃圧センサ48によって読み込む。ステップS2では、そのときに機関運転条件に応じて設定されている目標燃圧tPを読み込む。なお、図示せぬ別の燃圧制御ルーチンによって、燃圧Pが目標燃圧tPに一致するように前述した高圧燃料ポンプ46のスピル弁が制御される。
ステップS3では、燃圧Pが所定の上限燃圧Pmaxを越えているか否か判定する。ここで、燃圧Pが上限燃圧Pmax以下である場合には、燃圧制御が正常に行われているものとして、ステップS5へ進み、通常の制御を行う。つまり筒内噴射とポート噴射の分担率として、機関運転条件に応じた基本の分担率を用いるととともに、可変圧縮比機構2の目標圧縮比として、機関運転条件に応じた基本目標圧縮比を用いる。
燃圧Pが上限燃圧Pmaxを越えている場合は、ステップS4へ進み、そのときの燃圧Pから目標燃圧tPを減じた差分ΔPが所定の閾値ΔPmaxを越えているか否か判定する。上記の閾値ΔPmaxは、燃圧制御の応答遅れやコモンレール45内の圧力脈動などにより通常生じ得る乖離の大きさを考慮して設定される。ステップS4において差分ΔPが閾値ΔPmax以下であれば、燃圧制御が正常に行われているものとして、ステップS5へ進み、通常の制御を行う。
これに対し、ステップS4において差分ΔPが閾値ΔPmaxを越えていれば、燃圧制御が正常に行われておらず燃圧Pが異常に上昇しているものと判定してステップS6へ進み、筒内噴射の分担率を、基本の分担率から最大の分担率に設定を変更する。この最大の分担率は、筒内噴射用燃料噴射弁8が噴射可能な最大の噴射量GDImax(図4参照)に相当する。従って、ポート噴射の分担率としては、筒内噴射のみでは必要燃料量を噴射できない分を補うように設定される。
続くステップS7では、可変圧縮比機構2の目標圧縮比を最低圧縮比εmin(図4参照)に設定する。この最低圧縮比εminは、可変圧縮比機構2において制御可能な最低の圧縮比である。更にステップS8では、上記の分担率及び圧縮比の設定の変更に応じて、点火時期を制御する。この点火時期の制御については後述する。
そして、ステップS9において、燃圧制御が異常である旨を報知する警告灯の点灯が行われる。なお、圧縮比が最適な基本目標圧縮比よりも低くなることで熱効率の低下等が生じるが、内燃機関1の運転そのものは、燃圧異常時であっても特に制限されずに継続される。このように燃圧Pが異常に上昇した際に、筒内噴射の分担率を増加させるとともに、可変圧縮比機構2を介して機械的圧縮比を低下させることにより、コモンレール45内の燃圧を速やかに低下させつつ、チェーン43の確実な保護を図ることができる。
図3は、例えば180°CA毎にポンプ駆動用カムがプランジャを押圧する構成の高圧燃料ポンプ46における駆動トルクを示しており、「通常時」として示す特性は、コモンレール45内の燃圧Pが正常な範囲内にある場合の駆動トルクの変化を示している。図示するように、ポンプ駆動用カムがプランジャを押圧する際に反力が生じるので、180°CA毎に駆動トルクが高くなる。なお、ポンプ駆動用カムの立ち下がりに相当する区間では、ポンプ室内の液圧によってプランジャを介してポンプ駆動用カムが逆に回転方向に付勢されるので、駆動トルクが一時的に負となる。
ここで、何らかの異常、例えばポンプ室を吐出行程の途中で解放するスピル弁の動作不能など、によってコモンレール45内(ひいてはポンプ室内)の燃圧Pが異常に上昇すると、図3に「異常時」として示す特性のように、180°CA毎のプランジャ押圧時の反力が増加することで駆動トルクのピーク値が高くなり、また逆に、駆動トルクが負となる区間では、その絶対値が大となる。そのため、高圧燃料ポンプ46を駆動するチェーン43に作用する張力の変動幅が大きくなるとともに、その張力のピーク値が高くなり、チェーン43の耐久性に悪影響を及ぼす。
特に、内燃機関1のクランクシャフト21の回転には、各気筒の圧縮行程や膨張行程などに伴う微視的な回転変動が存在し、このクランクシャフト21の回転変動によってもチェーンの張力変動が引き起こされる。そのため、コモンレール45内の燃圧Pの異常な上昇により図3に示すように高圧燃料ポンプ46の駆動トルクのピーク値ならびに変動幅が増加すると、両者の張力変動が互いに重畳される結果、張力変動の変動幅や張力のピーク値が過度に増加することが生じ得る。
このような燃圧Pの異常上昇に対し、上記実施例では、筒内噴射の分担率を増加させることでコモンレール45内の燃圧を速やかに低下させることに加えて、可変圧縮比機構2を用いて機械的圧縮比の低下を行う。このような圧縮比の低下により、各気筒の圧縮行程や膨張行程に伴うクランクシャフト21の回転変動は小さくなる。従って、仮に筒内噴射の分担率の増加に伴う燃圧の低下が多少遅れたような場合であっても、燃圧Pの上昇に伴うチェーン43の張力増加が少なくとも部分的に緩和され、張力変動の変動幅が小さくなるとともに、張力のピーク値が低くなる。これにより、チェーン43の確実な保護を図ることができる。
そして、上記実施例では、コモンレール45内の燃圧を速やかに低下させるとともにチェーン43を確実に保護しつつ、内燃機関1の運転ひいては車両の走行を継続することが可能である。
なお、上記の圧縮比の低下に起因した熱効率の低下に伴って、同一のトルクを得るために必要な要求燃料量が増加する。そのため、高圧燃料ポンプ46の吐出量と燃料噴射量との収支バランスが変化し、圧縮比を低下させない場合に比較して、高圧燃料ポンプ46故障時におけるコモンレール45内の燃圧Pの上昇度合いが多少抑制され得る。
次に、図4は、上記実施例の作用を説明するためのタイミングチャートであって、コモンレール45内の燃圧P、チェーン43の張力(より詳しくは瞬時のピーク値)、筒内噴射(GDI)とポート噴射(MPI)の噴射量(分担率)、可変圧縮比機構2による圧縮比、及び点火時期の変化を対比して示している。図の例では、時間t1において燃圧制御系に何らかの故障が発生し、燃圧Pが徐々に上昇していく。そして、これに伴ってチェーン43の張力が徐々に上昇する。時刻t2において、前述したステップS3,S4により、燃圧Pが異常上昇しているものと判定されて、筒内噴射の分担率が最大の分担率となって筒内噴射の噴射量が最大GDImaxとされるとともに、圧縮比が最低圧縮比εminとなる。そのため、燃圧の上昇が速やかに抑制されるとともに、チェーン43の張力(ピーク値)が低下する。なお、張力の変動幅も同時に小さくなる。
点火時期の制御については、燃圧異常検知後のポート噴射と筒内噴射との分担率に応じて、予め適合により設定されたマップ等を参照して点火時期がフィードフォワード的に設定される。例えば図4(A)に示す例では、圧縮比の低下に加え、筒内噴射の分担率の増加によって燃焼室内の冷却効果が高まることから、ノッキングが生じ難くなり、その分、点火時期を進角させている。なお、ノックセンサ等の運転状態に応じてフィードバック的に点火時期を設定するようにしても良い。
あるいは、図4(B)に示すように、燃圧異常検知後には、必要燃料噴射量を増加させるように、点火時期を遅角するようにしても良い。この場合、点火時期の遅角により必要な燃料噴射量が増加されることから、筒内噴射による燃料噴射量を増大させて、コモンレール45内の燃圧をより速やかに低下させることができる。
以上、この発明の一実施例を説明したが、この発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施例では、燃圧Pの値そのものが上限燃圧Pmaxを越えているか否か、および、そのときの燃圧Pから目標燃圧tPを減じた差分ΔP(つまり目標燃圧tPからの乖離)が所定の閾値ΔPmaxを越えているか否か、の2つの条件が同時に成立したときに、燃圧異常であると判定しているが、いずれか一方のみが成立したときに燃圧異常であると判定するようにしてもよく、さらには、いずれか一方のみを判定するようにしてもよい。また上記実施例では、複リンク式ピストンクランク機構からなる可変圧縮比機構2を用いているが、本発明は、どのような形式の可変圧縮比機構であっても同様に適用が可能である。さらに、高圧燃料ポンプ46としては、上述したプランジャポンプに限定されず、クランクシャフト21によりチェーン43を介して機械的に駆動されるものであれば、どのような形式の高圧燃料ポンプであってもよい。またコモンレール式ディーゼル機関においても本発明は同様に適用が可能である。
1…内燃機関
2…可変圧縮比機構
8…筒内噴射用燃料噴射弁
9…エンジンコントローラ
21…クランクシャフト
41…ポート噴射用燃料噴射弁
42…排気カムシャフト
43…チェーン
45…コモンレール
46…高圧燃料ポンプ
48…燃圧センサ

Claims (7)

  1. 吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射用燃料噴射弁と、コモンレール内の高圧燃料を燃焼室に噴射する筒内噴射用燃料噴射弁と、を備え、ポート噴射と筒内噴射との各々の分担率が機関運転条件に応じて設定されてなる内燃機関の制御装置であって、
    クランクシャフトからチェーンを介して駆動され、上記コモンレールに上記筒内噴射のための高圧燃料を供給する高圧燃料ポンプと、
    上記コモンレール内の燃圧の異常を検出する燃圧異常検出手段と、を備え、
    この燃圧異常時に上記筒内噴射の分担率を最大とすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 上記の燃圧異常は、上記コモンレール内の燃圧の値、あるいは、目標燃圧と上記コモンレール内の実際の燃圧との差分、の少なくとも一方に基づいて検出されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 機械的圧縮比を変更する可変圧縮比機構を備え、
    上記燃圧異常時に上記機械的圧縮比を低下させることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 上記燃圧異常時に、上記筒内噴射のみでは必要燃料量を噴射できない分を、ポート噴射により補うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  5. 上記燃圧異常時には、変更後の分担率に応じて点火時期を制御することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  6. 上記燃圧異常時に、点火時期を遅角することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  7. 吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射用燃料噴射弁と、コモンレール内の高圧燃料を燃焼室に噴射する筒内噴射用燃料噴射弁と、を備え、ポート噴射と筒内噴射との各々の分担率が機関運転条件に応じて設定されてなる内燃機関の制御方法であって、
    上記コモンレールに上記筒内噴射のための高圧燃料を供給する高圧燃料ポンプがクランクシャフトからチェーンを介して駆動され、
    上記コモンレール内の燃圧の異常を検出し、
    この燃圧異常時に上記筒内噴射の分担率を最大とすることを特徴とする内燃機関の制御方法。
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