JP6294658B2 - インクジェット記録用顔料水分散体の製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用顔料水分散体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録用顔料水分散体の製造方法、及びその方法により得られる水分散体を含有するインクジェット記録用顔料系インクの製造方法に関する。
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着させて、文字や画像を得る記録方式である。この方式は、フルカラー化が容易で、かつ安価であり、記録部材として普通紙が使用可能、被印字物に対して非接触、という数多くの利点があるため普及が著しい。
インクジェットに使用されるインクとしては、印刷物に耐候性や耐水性を付与するために、着色剤として顔料を用いる顔料系インクが広く用いられている。
特許文献1では、分散媒、顔料及び水不溶性ポリマーを混合した混合液を調製し、高圧ホモジナイザーにより処理することを特徴とする、インクジェット記録用顔料系インクの製造方法が提案されている。
特許文献2では、水不溶性ポリマー、水、有機溶媒及びアゾ系イエロー顔料を混合した混合液を調製し、ディスパー予備分散時に水に対する有機溶媒の質量比を減少させることを特徴とする、インクジェット記録用顔料水分散体の製造方法が提案されている。
特開2005−194326号公報 特開2006−104366号公報
顔料系インクが高発色性で且つ目詰まりを起こさず安定した吐出特性を有するものとするためには、分散体、インク及びそれらの製造工程において、その粒径を十分に小さいものにして、かつ安定に分散させる必要がある。しかし、特許文献1の技術では、微粒化し易くなる反面、製造時の分散安定性が損なわれ、経時的に粒径が増大してしまうという欠点があった。また、特許文献2の技術では、製造時の分散安定性は改善されるが、顔料の微粒化が不十分であるというという欠点があった。
本発明は、微粒化が可能であり、製造時の分散安定性に優れた、インクジェット記録用顔料水分散体の製造方法、及びその方法により得られる水分散体を含有する、印字濃度が優れ、保存安定性にも優れるインクジェット記録用顔料系インクの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、水不溶性ポリマー、有機溶媒、顔料及び水を含む混合液を、高圧ホモジナイザーで分散処理する工程において、前記混合液と水とを特定の方法で混合することで、微粒化され且つ製造時の分散安定性に優れる、インクジェット記録用顔料水分散体が得られ、更にその水分散体を含有する顔料系インクは印字濃度と保存安定性に優れることを見出した。
すなわち、本発明は、次の[1]及び[2]を提供する。
[1] 下記工程(1)〜(3)を有するインクジェット記録用顔料水分散体の製造方法。
工程(1):水不溶性ポリマー、有機溶媒、顔料及び水を混合して、混合液(1)を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた混合液(1)を高圧ホモジナイザーに通液させる分散処理をn回行って分散液(1)を得る工程であって、nは2以上の整数であり、1回目の分散処理の後とn回目の分散処理の前との間に、混合液(1)と水とを混合する水混合処理を1回以上行う工程
工程(3):工程(2)で得られた分散液(1)から有機溶媒を除去する工程
[2] 上記[1]に記載の製造方法によって得られたインクジェット記録用顔料水分散体と水とを混合する工程を有する、インクジェット記録用顔料系インクの製造方法。
本発明によれば、微粒化が可能であり、製造時の分散安定性に優れた、インクジェット記録用顔料水分散体(以下、単に「水分散体」ともいう)の製造方法、及びその方法により得られる水分散体を含有する、印字濃度が優れ、保存安定性にも優れるインクジェット記録用顔料系インク(以下、「本発明のインク」又は、単に「インク」ともいう)の製造方法を提供することができる。
本発明のインクジェット記録用顔料分散体の製造方法は、下記工程(1)〜(3)を有することを特徴とする。
工程(1):水不溶性ポリマー、有機溶媒、顔料及び水を混合して、混合液(1)を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた混合液(1)を高圧ホモジナイザーに通液させる分散処理をn回行って分散液(1)を得る工程であって、nは2以上の整数であり、1回目の分散処理の後とn回目の分散処理の前との間に、混合液(1)と水とを混合する水混合処理を1回以上行う、工程
工程(3):工程(2)で得られた分散液(1)から有機溶媒を除去する工程
本発明の方法により、顔料が微粒化し、製造時の分散安定性に優れるインクジェット記録用顔料水分散体が得られ、また、該水分散体を含有するインクが、印字濃度と保存安定性に優れる理由は定かではないが、以下のように考えられる。
分散媒において水に対する有機溶媒の質量比を大きくすることで、顔料が濡れ易くなるとともに水不溶性ポリマーが顔料表面に均一に吸着し、微粒化し易くなる反面、吸着した水不溶性ポリマーの脱離もし易いため、製造時の分散安定性が保たれない。本発明では、高圧ホモジナイザーで分散する工程において、分散処理を複数回行い、その間に、水と混合液(1)とを混合することで、水不溶性ポリマーが顔料表面に均一に吸着すると共に、その脱離を抑制することができるため、顔料が微粒化し、製造時の分散安定性も優れると考えられる。更にこのようにして得られた水分散体を含有するインクは、顔料の粒径が小さく、印刷媒体面をより緻密に覆うことで印字濃度が優れ、またポリマーが顔料表面に均一に被覆しているため、保存安定性に優れるものと考えられる。
以下、本発明に用いられる各成分、各工程について説明する。
[水不溶性ポリマー]
本発明においては、顔料の分散安定性向上のため、水不溶性ポリマー(以下、単に「ポリマー」ともいう)が用いられる。ここで、水不溶性ポリマーとは、ポリマーを105℃で2時間乾燥させた後、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10g以下であるポリマーをいう。前記溶解量は、好ましくは5g以下、より好ましくは1g以下である。ポリマーが塩生成基を有する場合、前記溶解量は、塩生成基の種類に応じてポリマー中の塩生成基を酢酸又は水酸化ナトリウムで100%中和した時の溶解量である。
水不溶性ポリマーは、分散性の観点から、アニオン性ポリマーが好ましい。ここで、「アニオン性」とは、未中和の物質を、純水に分散又は溶解させた場合、pHが7未満となること、又は物質が純水に不溶であり、pHが明確に測定できない場合には、純水に分散させた分散体のゼータ電位が負となることをいう。
水不溶性ポリマーとしては、ポリエステル、ポリウレタン、ビニル系ポリマー等が挙げられ、水分散体の保存安定性の観点から、好ましくはビニル系ポリマーであり、より好ましくは、ビニル化合物、ビニリデン化合物及びビニレン化合物から選ばれる1種以上のビニル単量体の付加重合により得られるビニル系ポリマーである。
水不溶性ポリマーとしては、好ましくは、イオン性モノマー(a)(以下「(a)成分」ともいう)と、疎水性モノマー(b)(以下「(b)成分」ともいう)とを含むモノマー混合物(以下、単に「モノマー混合物」ともいう)の共重合により得られるビニル系ポリマーであり、より好ましくは、(a)成分と、(b)成分と、マクロマー(c)(以下「(c)成分」ともいう)との共重合により得られるビニル系ポリマー、更に好ましくは(a)成分と、(b)成分と、(c)成分と、ノニオン性モノマー(d)(以下、「(d)成分」ともいう)との共重合により得られるビニル系ポリマーである。前記ビニル系ポリマーは、好ましくは、(a)成分由来の構成単位と(b)成分由来の構成単位を有し、より好ましくは、更に(c)成分由来の構成単位を有し、更に好ましくは、更に(d)成分由来の構成単位を有するものが好ましい。
<イオン性モノマー:(a)成分>
(a)成分は、本発明に用いるポリマーを構成するモノマー成分として好ましく用いられる。(a)成分由来の構成単位は、静電反発によりポリマー粒子を水分散体中で安定に分散させると考えられる。
イオン性モノマー(a)としては、アニオン性モノマー、カチオン性モノマーが挙げられる、水分散体の保存安定性の観点から、好ましくはアニオン性モノマーである。
アニオン性モノマーとしては、カルボキシ基、スルホ基、リン酸基、ホスホン酸基を有するモノマー等が挙げられる。
カルボキシ基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。
スルホ基を有するモノマーとしては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
リン酸基を有するモノマーとしては、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等が挙げられる。
ホスホン酸基を有するモノマーとしては、ビニルホスホン酸等が挙げられる。
上記アニオン性モノマーの中では、顔料粒子の水分散体中での分散安定性の観点から、好ましくはカルボキシ基を有するモノマー、より好ましくはアクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる1種以上である。
<疎水性モノマー:(b)成分>
(b)成分は、本発明に用いるポリマーを構成するモノマー成分として好ましく用いられる。(b)成分は由来の構成単位は、顔料表面へのポリマーの吸着を促進させることにより、顔料粒子の水分散体中での分散安定性に寄与すると考えられる。
(b)成分としては、ポリマーの製造容易性の観点から、好ましくはエチレン性二重結合を有する芳香族化合物(以下、「芳香族モノマー」ともいう)及びアルキル(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上であり、顔料粒子の分散安定性の観点から、より好ましくは芳香族モノマーである。
前記芳香族モノマーとしては、好ましくは炭素数6以上、22以下の芳香族基を有するビニルモノマーであり、ポリマーの製造容易性の観点から、より好ましくはスチレン系モノマー及び芳香族基を有する(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上であり、水分散体の分散安定性の観点から、更に好ましくはスチレン系モノマーである。
スチレン系モノマーとしては、入手容易性の観点から好ましくはスチレン、2−メチルスチレン及びジビニルベンゼンから選ばれる1種以上、より好ましくはスチレンである。
芳香族基を有する(メタ)アクリレートとしては、入手容易性の観点から、好ましくはベンジル(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上、より好ましくはベンジル(メタ)アクリレートである。
また、芳香族モノマーとしては、顔料分散性の観点から、好ましくはスチレン系モノマーと芳香族(メタ)アクリレートとを併用し、より好ましくはスチレンとベンジル(メタ)アクリレートとを併用する。
前記アルキル(メタ)アクリレートが有するアルキル基の炭素数は、ポリマー粒子の分散安定性の観点から、1以上、好ましくは6以上であり、ポリマーの製造容易性の観点から、好ましくは22以下、より好ましくは18以下である。前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、デシル基、イソデシル基、ラウリル基、イソドデシル基、ステアリル基、イソステアリル基等が挙げられる。
前記アルキル(メタ)アクリレートとしては、入手容易性の観点から、好ましくはメチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート及びステアリル(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上であり、分散安定性の観点から、より好ましくは2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート及びステアリル(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上である。本明細書において「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートから選ばれる1種以上を示す。
〔マクロマー:(c)成分〕
(c)成分は、片末端に重合性官能基を有する数平均分子量500以上の化合物であり、顔料粒子の水分散体中での分散安定性及びインクの保存安定性の観点から、本発明に用いるポリマーを構成するモノマー成分として好ましく用いられる。片末端に存在する重合性官能基としては、好ましくはアクリロイルオキシ基及びメタクリロイルオキシ基から選ばれる1種以上、より好ましくはメタクリロイルオキシ基である。
(c)成分の数平均分子量は、好ましくは1,000以上であり、また、好ましくは100,000以下、より好ましくは10,000以下である。なお、前記数平均分子量は、溶媒として1mmol/Lのドデシルジメチルアミンを含有するクロロホルムを用いたゲル浸透クロマトグラフィー法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される値である。
(c)成分としては、顔料粒子の水分散体中での分散安定性及びインクの保存安定性の観点から、好ましくはマクロマーの構成単位が芳香族基を有するもの(以下、「芳香族マクロマー」ともいう)及びシリコーン系マクロマーから選ばれる1種以上、より好ましくは芳香族マクロマーである。
芳香族マクロマーの構成単位の由来となるモノマーとしては、前記芳香族モノマーが挙げられ、好ましくはスチレン及びベンジル(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上、より好ましくはスチレンである。
スチレン由来の構成単位を有する芳香族マクロマーとしては、東亞合成株式会社製「AS−6(S)」、「AN−6(S)」、「HS−6(S)」等が挙げられる。
シリコーン系マクロマーとしては、片末端に重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
〔ノニオン性モノマー:(d)成分〕
(d)成分は、本発明に用いるポリマーを構成するモノマー成分として好ましく用いられる。(d)成分由来の構成単位は、ノニオン基による立体反発によって、ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性に寄与すると考えられる。
(d)成分としては、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006294658
式(1)中、Rは水素原子又はメチル基、Rは炭素数2又は3のアルカンジイル基、nは(RO)で示される構成単位の平均構成単位数を示す1以上100以下の数、Rは水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。
の炭素数は、(d)成分の製造容易性の観点からは、好ましくは2であり、ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性の観点からは、好ましくは3である。nは、ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは8以上であり、(d)成分の製造容易性の観点から、好ましくは30以下、より好ましくは15以下である。Rは、入手容易性の観点から、好ましくは水素原子、メチル基及びフェニル基から選ばれる1種以上である。
式(1)で表される化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。(d)成分としては、インクの保存安定性の観点から、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート及びフェノキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートが好ましく、これらを併用することがより好ましい。
(d)成分としては、新中村化学工業株式会社製「NKエステル」シリーズの「M−20G」、「M−40G」、「M−90G」、「M−230G」、「EH−4E」、「EH−8E」、「EH−9E」、「EH−20E」、「EH−4P」;日油株式会社製「ブレンマー」シリーズの「PE−90」、「PE−200」、「PE−350」、「PME−100」、「PME−200」、「PME−400」、「PME−1000」、「PP−500」、「PP−800」、「PP−1000」、「AP−150」、「AP−400」、「AP−550」、「50PEP−300」、「70PEP−350B」、「50POEP−800B」、「43PAPE−600B」等が挙げられる。
上記(a)〜(d)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
水不溶性ポリマーにおける、上記(a)〜(d)成分に由来する構成単位の含有量は、次のとおりである。
(a)成分の含有量は、顔料粒子の水分散体中での分散安定性及びインクの保存安定性の観点から、好ましくは3質量%以上、より好ましくは4質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。
(b)成分の含有量は、顔料粒子の水分散体中での分散安定性及びインクの印字濃度向上の観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは98質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは60質量%である。
(c)成分の含有量は、顔料粒子の水分散体中での分散安定性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
(d)成分の含有量は、顔料粒子の水分散体中での分散安定性、インクの保存安定性、インクジェットノズルでのインクの凝集抑制及び再分散性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下である。
また、〔(a)成分/[(b)成分+(c)成分]〕の質量比は、顔料粒子の水分散体中での分散安定性及びインクの印字濃度の観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.03以上であり、また、好ましくは1.0以下、より好ましくは0.67以下、更に好ましくは0.50以下である。
<水不溶性ポリマーの製造>
前記水不溶性ポリマーは、モノマー混合物を公知の重合法により共重合させることによって製造される。モノマー混合物中における上記(a)〜(d)成分の好ましい含有量は、前述のポリマー中における(a)〜(d)成分に由来する構成単位の好ましい含有量と同じである。
重合法としては溶液重合法が好ましい。溶液重合法で用いる溶媒としては、ポリマー及び分散体の製造容易性の観点から、好ましくは後述する有機溶媒であり、また分散性の観点から、より好ましくは炭素数4以上8以下の、ケトン、アルコール、エーテル及びエステルから選ばれる1種以上、更に好ましくは炭素数4以上8以下のケトン、更により好ましくはメチルエチルケトン(以下、「MEK」ともいう)である。
重合の際には、公知の重合開始剤や重合連鎖移動剤を用いることができる。重合開始剤としては、好ましくはアゾ化合物、より好ましくは2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)である。重合連鎖移動剤としては、好ましくはメルカプタン類、より好ましくは2−メルカプトエタノールである。
好ましい重合条件は、重合開始剤の種類等によって異なるが、重合温度は好ましくは50℃以上80℃以下、重合時間は好ましくは1時間以上20時間以下である。重合は、窒素ガス、アルゴン等の不活性ガス雰囲気で行われることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成したポリマーを単離することができる。また、得られたポリマーは、再沈澱、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去することができる。
本発明で用いられる水不溶性ポリマーの重量平均分子量は、顔料粒子の水分散体中での分散安定性及びインクの保存安定性の観点から、好ましくは5,000以上、より好ましくは10,000以上、更に好ましくは20,000以上、更により好ましくは30,000以上であり、また、好ましくは500,000以下、より好ましくは400,000以下、更に好ましくは300,000以下、更により好ましくは200,000以下である。なお、水不溶性ポリマーの重量平均分子量は、実施例に記載の方法により測定される。
[中和剤]
本発明において、水不溶性ポリマーがイオン性基を有する場合、中和剤を用いて前記イオン性基を中和してもよい。中和剤としては、イオン性基がアニオン性の場合は好ましくは塩基が用いられ、カチオン性の場合は好ましくは酸が用いられる。
イオン性基がアニオン性の場合、中和剤としては、アルカリ金属の水酸化物、アンモニア、アミン化合物等が挙げられ、インク中の顔料粒子の分散安定性を高め、吐出性を向上させる観点から、好ましくはアルカリ金属の水酸化物及びアンモニアから選ばれる1種以上、より好ましくはアルカリ金属の水酸化物であり、更に好ましくはアルカリ金属の水酸化物とアンモニアを併用する。
アルカリ金属の水酸化物としては、好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選ばれる1種以上、より好ましくは水酸化ナトリウムである。
イオン性基がカチオン性である場合、中和剤としては、酢酸、塩酸、硫酸等が挙げられ、顔料の分散性の観点から、好ましくは酢酸である。
中和剤を用いる場合は、中和剤水溶液として用いることが好ましい。中和剤水溶液の濃度は、生産性の観点から、好ましくは3質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、また、均一な中和を促進する観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
上記の中和剤及び中和剤水溶液は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
[有機溶媒]
本発明に用いられる有機溶媒は、顔料にポリマーを十分になじませる観点から、水への溶解度が、20℃において水100gに対して、好ましくは1g以上、より好ましくは5g以上、更に好ましくは25g以上であり、また、好ましくは70g以下、より好ましくは50g以下、更に好ましくは35g以下である。
本発明に用いられる有機溶媒は、水不溶性ポリマーとの溶解性及び水に対する溶解性の観点から、好ましくは炭素数4以上8以下の、ケトン、アルコール、エーテル及びエステルから選ばれる1種以上の化合物、より好ましくは炭素数4以上8以下のケトンである。これらの化合物は、水不溶性ポリマーを溶解しやすく、極性を有することから顔料への濡れ性にも優れるため、分散に適しており、本発明の効果をより発揮させるものと考えられる。
炭素数4以上8以下のケトンとしては、MEK、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン等が挙げられ、水不溶性ポリマーの溶解性の観点から、好ましくは炭素数4以上6以下のケトン、より好ましくはMEK及びメチルイソブチルケトンから選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはMEKである。
炭素数4以上8以下のアルコールとしては、2-メチル−1−プロパノール、1−ブタノール等が挙げられる。
炭素数4以上8以下のエーテルとしては、ジブチルエーテル等の鎖状エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル等が挙げられる。
炭素数4以上8以下のエステルとしては、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
これらの有機溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[顔料]
本発明に用いられる顔料としては、種々の無機顔料及び有機顔料が挙げられる。
無機顔料としては、カーボンブラック、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等が挙げられる。これらのうち、黒色顔料として、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックが、好ましく用いられる。
有機顔料としては、アゾ顔料、ジスアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ベンズイミダゾロン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、アントラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。
有機顔料の中では、分子内に置換基を有していてもよいアリール基を有する化合物又は縮合複素環系化合物からなるものが好ましい。
分子内に置換基を有していてもよいアリール基を有する化合物としては、アゾ顔料、ジスアゾ顔料、イソインドリノン顔料等が挙げられる。前記アリール基の炭素数は、好ましくは6以上、また、好ましくは32以下、より好ましくは50以下であり、置換基としては、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、エーテル基、エステル基、ニトロ基、水酸基、ハロゲン基、アミド基、アミノ基、カルボキシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基、スルホキシド基(−SO−)、スルホン基(−SO−)等が好ましく挙げられる。
縮合複素環系化合物としては、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料等が挙げられる。
前記有機顔料としては、PY74、120、180;PR7:1、122、184、202;PV19;PB15:1、15:3、15:4;PG7、36等が挙げられる。
また、本発明に用いられる顔料は、シリカ、炭酸カルシウム、タルク等の体質顔料を含んでも良い。
[インクジェット記録用顔料分散体の製造]
本発明のインクジェット記録用顔料分散体の製造方法は、下記工程(1)〜(3)を有することを特徴とする。
下記工程(1)〜(3)を有するインクジェット記録用顔料分散体の製造方法。
工程(1):水不溶性ポリマー、有機溶媒、顔料及び水を混合して、混合液(1)を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた混合液(1)を高圧ホモジナイザーに通液させる分散処理をn回行って分散液(1)を得る工程であって、nは2以上の整数であり、1回目の分散処理の後とn回目の分散処理の前との間に、混合液(1)と水とを混合する水混合処理を1回以上行う、工程
工程(3):工程(2)で得られた分散液(1)から有機溶媒を除去する工程
<工程(1)>
工程(1)は、水不溶性ポリマー、有機溶媒、顔料及び水を混合して、混合液(1)を得る工程である。
工程(1)は、水不溶性ポリマーと顔料を含む均一な混合液を容易に得る観点から、好ましくは下記の工程を有する。
工程(1−1) 水不溶性ポリマーと、有機溶媒とを混合し、ポリマー溶液1を得る工程
工程(1−2) ポリマー溶液1と、水とを混合し、ポリマー液2を得る工程
工程(1−3) ポリマー液2と、顔料とを混合し、混合液(1)を得る工程
中和剤を用いる場合は、好ましくは上記工程(1−2)において中和剤を混合し、より好ましくは工程(1−2)における水に予め溶解又は分散してから混合する。水不溶性ポリマーがアニオン性の場合、中和剤の量は、分散安定性を高める観点から、混合液(1)の液性が中性から塩基性、例えば、pH4.5〜10となるように調整することが好ましい。
工程(1)における混合液(1)中の水不溶性ポリマーの量は、印字濃度及び保存安定性の観点から、顔料100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは20質量部以上であり、また、好ましくは400質量部以下、より好ましくは300質量部以下、更に好ましくは150質量部以下である。
工程(1)における混合液(1)の不揮発成分率は、生産効率を高める観点から、好ましくは18質量%以上、より好ましくは19質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、また、粘度を低減させ均一な混合撹拌を容易にする観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは27質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。
本明細書において「不揮発成分率」とは、以下の式により求められる。
不揮発成分率(質量%)=〔水不溶性ポリマー、中和剤及び顔料の合計質量〕/〔混合液(1)の質量〕×100
工程(1)における混合液(1)の、水に対する有機溶媒の質量比[有機溶媒/水]は、顔料の濡れ性及びポリマーの溶解性を高める観点から、好ましくは0.26以上、より好ましくは0.30以上、更に好ましくは0.34以上であり、また、水不溶性ポリマーの吸着性向上の観点から、好ましくは0.50以下、より好ましくは0.45以下である。また、顔料が有機顔料を含む場合、分散安定性の観点から、更に好ましくは0.42以下、更により好ましくは0.40以下である。
工程(1)の混合においては、アンカー翼等の一般に用いられている混合撹拌装置を用いることができる。混合撹拌装置としては、浅田鉄鋼株式会社製「ウルトラディスパー」;荏原製作所株式会社製「エバラマイルダー」;プライミクス株式会社製「TKホモミクサー」、「TKパイプラインミクサー」、「TKホモジェッター」、「TKホモミックラインフロー」、「フィルミックス」;エム・テクニック株式会社製「クリアミックス」;キネティック・ディスパージョン社製「ケイディーミル」等の高速撹拌混合装置が好ましい。
混合する際の温度は、生産性の観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上であり、また、溶媒の揮発の抑制及び安全性の観点から、好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下である。
<工程(2)>
工程(2)は、工程(1)で得られた混合液(1)を高圧ホモジナイザーに通液させる分散処理(以下、単に「分散処理」ともいう)をn回行って分散液(1)を得る工程であって、nは2以上の整数であり、1回目の分散処理の後とn回目の分散処理の前との間に、混合液(1)と水とを混合する水混合処理を1回以上行う工程である。
なお、工程(2)では、工程(1)で得られた混合液(1)を分散処理及び水混合処理に供しているが、本明細書においては、これらの処理を行ったものも、n回目の分散処理の前までは「混合液(1)」と称し、ただしn回目の分散処理に供した後のものを「分散液(1)」と称する。
工程(2)の水混合処理においては、高圧ホモジナイザーに通液した混合液(1)を、水に添加してもよく、また、高圧ホモジナイザーに通液した混合液(1)を貯留し、この混合液(1)に水を添加してもよい。分散安定性を高める観点から、高圧ホモジナイザーに通液した混合液(1)を、好ましくは水に添加し、より好ましくは予め貯留しておいた所定量の水に添加し、更に好ましくは、通液した混合液(1)を貯留することなく、予め貯留しておいた所定量の水に添加する。混合液(1)を水に添加することにより、水混合処理における混合液(1)の水に対する有機溶媒の質量比[有機溶媒/水]が、水混合処理後の前記質量比を超えることが無く、顔料へのポリマーの吸着性がより高まることで、分散安定性に寄与するものと考えられる。
高圧ホモジナイザーとして、株式会社イズミフードマシナリ製「高圧ホモゲナイザー」、ラニー(Rannie)社製「ミニラボ8.3H型」等のホモバルブ式高圧ホモジナイザー、マイクロフルイディクス(Microfluidics)社製「マイクロフルイダイザー」、ナノマイザー株式会社製「ナノマイザー」、スギノマシン株式会社製「アルティマイザー」、白水化学株式会社製「ジーナスPY」、日本ビーイーイー株式会社製「DeBEE2000」等のチャンバー式高圧ホモジナイザー等が挙げられる。これらの中では、作業性及び高せん断応力が容易に得られる観点から、好ましくはチャンバー式の高圧ホモジナイザーである。
分散処理における圧力は、顔料を微粒化する観点から、好ましくは120MPa以上、より好ましくは145MPa以上であり、また、チャンバーの耐久性及び分散安定性の観点から、好ましくは250MPa以下、より好ましくは220MPa以下である。
分散処理の回数n(以下、「パス回数」ともいう)は、顔料を微粒化する観点から、2以上であり、好ましくは4以上、より好ましくは6以上、更に好ましくは8以上でありまた、チャンバーの耐久性、分散安定性及び生産性の観点から好ましくは50以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは25以下である。
分散処理を2回以上行う方法としては、例えば、高圧ホモジナイザーと貯留槽A及びBを用いて、貯留槽Aの混合液(1)を高圧ホモジナイザーに通液させ、得られた液を貯留槽Bに受容し、貯留槽Aの混合液(1)の全量を分散処理した後、同様に貯留槽Bの混合液(1)を高圧ホモジナイザーに通液させ、得られた液を貯留槽Aに受容し、貯留槽Bの混合液(1)の全量を分散処理し、以下必要に応じて同様の分散処理を繰り返す方法(以下、「キャッチボール方式」ともいう)等が挙げられる。また、同様に高圧ホモジナイザーと貯留槽A及びBを用いるが、貯留槽Aの混合液(1)を高圧ホモジナイザーに通液させ、得られた液を貯留槽Bに受容し、貯留槽Aの混合液(1)の全量を分散処理した後、貯留槽Bの混合液(1)を高圧ホモジナイザーに通液させることなく貯留槽Aに移送し、以下同様の分散処理を繰り返す方法(以下、「一方通行方式」ともいう)等が挙げられる。これらの方法の中では、生産性の観点から、好ましくはキャッチボール方式である。
キャッチボール方式における水混合処理の方法としては、例えば、貯留槽Aの混合液(1)を分散処理し、貯留槽Bに受容する過程において、貯留槽Bに水を添加する方法が挙げられ、その際の水の添加方法としては、連続的に添加してもよく、分割して添加してもよく、混合液(1)を全量受容した後に水を一括して添加してもよく、或いは、予め貯留槽Bに所定量の水を貯留しておいてから混合液(1)を受容してもよい。混合液(1)の顔料粒子に対するポリマーの吸着性を高め、分散安定性をより向上させる観点から、予め貯留槽Bに所定量の水を貯留しておいてから混合液(1)を受容する方法が好ましい。すなわち、水混合処理においては、分散処理された混合液(1)を水に添加する方法が好ましい。
水混合処理の回数(以下、「m」ともいう)は、n−1以下の整数であり、顔料粒子の分散安定性の観点から、1以上であり、好ましくは2以上であり、また、生産効率の観点から、好ましくは5以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは3以下である。
分散処理の回数nに対する水混合処理の回数mの比(m/n)は、好ましくは1未満であり、顔料粒子の分散安定性の観点から、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.2以上であり、生産効率の観点から、好ましくは0.95以下、より好ましくは0.6以下、より好ましくは0.4以下である。
mが2以上の場合、複数の水混合処理の間の分散処理の回数は、顔料を微粒化する観点から、好ましくは2以上であり、また、顔料粒子の分散安定性向上の観点から、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。
水混合処理1回あたりの、混合液(1)における不揮発成分率の減少量は、顔料を微粒化する観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下であり、また、顔料粒子の分散安定性向上及び生産性の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上である。
水混合処理1回あたりの、混合液(1)における水に対する有機溶媒の質量比(有機溶媒/水)の減少量は、顔料を微粒化する観点から、好ましくは0.10以下、より好ましくは0.08質量%以下、更に好ましくは0.06以下であり、また、顔料粒子の分散安定性向上及び生産性の観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.03以上である。
分散処理中の混合液(1)の温度は、混合液(1)の粘度低減による分散効率の向上及び分散液の安定性の観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上であり、また、顔料粒子の凝集抑制及び水分散体の分散安定性向上の観点から、好ましくは50℃以下、より好ましくは30℃以下である。
分散液(1)の水に対する有機溶媒の質量比(有機溶媒/水)は、凝集の抑制及び分散安定性の観点から、好ましくは0.40以下であり、また、水分散体の生産性の観点から、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.15以上、更に好ましくは0.20以上である。また、顔料が有機顔料を含む場合、分散安定性の観点から、より好ましくは0.35以下、更に好ましくは0.30以下である。
また、分散液(1)の不揮発成分率は、凝集の抑制及び分散安定性の観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは12質量%以上、更に好ましくは14質量%以上であり、また、水分散体の生産性の観点から、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
工程(1)における混合液(1)の水に対する有機溶媒の質量比(有機溶媒/水)と、分散液(1)の水に対する有機溶媒の質量比(有機溶媒/水)との差〔Δ(有機溶媒/水)〕は、顔料粒子の微粒化及び分散安定性の観点から、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.07以上、更に好ましくは0.09以上であり、同様の観点及び生産性の観点から、好ましくは0.20以下、より好ましくは0.17以下、更に好ましくは0.15以下、更により好ましくは0.12以下である。
工程(1)における混合液(1)の不揮発成分率と、分散液(1)の不揮発成分率との差は、顔料粒子の微粒化及び分散安定性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、同様の観点及び生産性の観点から、好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
<工程(3)>
工程(3)は、工程(2)で得られた分散液(1)から有機溶媒を除去する工程である。
有機溶媒を除去する過程で凝集物の発生を抑制する観点から、有機溶媒を除去する前に、分散液(1)に水を添加して、分散液(2)を得てもよい。すなわち、工程(3)は、下記工程を有していてもよい。
工程(3−1):工程(2)で得られた分散液(1)と水とを混合して分散液(2)を得る工程
工程(3−2):工程(3−1)で得られた分散液(2)から有機溶媒を除去する工程
この場合、工程(3−1)において、工程(2)で得られた分散液(1)と、高圧ホモジナイザー内を水洗して得られた洗浄水とを、混合して分散液(2)を得てもよい。これにより、高圧ホモジナイザーの内壁に残っていた分散液(1)を余すことなく利用することができ、かつ高圧ホモジナイザーの洗浄水を有効に利用することができる。
有機溶媒の除去時における分散液(1)又は分散液(2)の水に対する有機溶媒の質量比(有機溶媒/水)は、分散安定性向上の観点から、好ましくは0.40以下、より好ましくは0.30以下、更に好ましくは0.25以下であり、また、有機溶媒の除去効率向上の観点から、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.15以上、更に好ましくは0.20以上である。
有機溶媒の除去時における分散液(1)又は分散液(2)の不揮発成分率は、凝集物発生の抑制及び分散安定性の観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは12質量%以上、更に好ましくは14質量%以上であり、また、生産性の観点から、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。なお、工程(3)では、上記分散液に含有される水の一部が有機溶媒と同時に除去されてもよい。
工程(3−1)を行う場合、工程(2)の終了から分散液(2)を得るまでの時間は、凝集を抑制する観点から、好ましくは50時間以内、より好ましくは30時間以内である。
工程(3−1)を行う場合、分散液(1)の水に対する有機溶媒の質量比(有機溶媒/水)と、分散液(2)の水に対する有機溶媒の質量比(有機溶媒/水)との差は、顔料の凝集抑制及び分散安定性の観点から、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.04以上であり、また、溶媒の除去効率の観点から、好ましくは0.15以下、より好ましくは0.10以下、更に好ましくは0.08以下である。
また、分散液(1)の不揮発成分率と、分散液(2)の不揮発成分率との差は、顔料の凝集抑制及び分散安定性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上であり、また、溶媒の除去効率の観点から、好ましくは8質量%以下、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは6質量%以下である。
本工程において用いられる、有機溶媒を除去するための装置としては、回分単蒸留装置、減圧蒸留装置、フラッシュエバポレーター等の薄膜式蒸留装置、回転式蒸留装置、撹拌式蒸発装置等が挙げられる。効率よく有機溶媒を除去する観点から、撹拌式蒸発装置、及び回転式蒸留装置が好ましく、一度に5kg以下の少量の分散液(1)又は分散液(2)から有機溶媒を除去する場合には回転式蒸留装置が好ましく、一度に5kgを超える大量の分散液(1)又は分散液(2)から有機溶媒を除去する場合には撹拌式蒸発装置が好ましい。
回転式蒸留装置の中では、ロータリーエバポレーター等の回転式減圧蒸留装置が好ましい。
撹拌式蒸発装置の中では、撹拌槽薄膜式蒸発装置等が好ましい。
分散液(1)又は分散液(2)から有機溶媒を除去する際の温度は、用いる有機溶媒の種類等によって適宜選択できるが、好ましくは25℃以上、より好ましくは40℃以上、更に好ましくは50℃以上であり、また、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下、更に好ましくは65℃以下である。
工程(3)で得られる顔料粒子を含む水分散体中に、有機溶媒は実質的に含まれないことが好ましいが、本発明の目的を損なわない限り、残存していてもよい。
有機溶媒が除去された水分散体の不揮発成分率は、印字濃度を高める観点から、好ましくは18質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは21質量%以上であり、また、水系インクの調製しやすさの観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは26質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。
工程(3)によって得られる水分散体は、水不溶性ポリマーが付着した顔料粒子が水を主媒体とする中に分散しているものである。水分散体中の顔料粒子の形態は、好ましくは顔料及び水不溶性ポリマーを有する粒子であり、例えば、水不溶性ポリマーに顔料が内包された粒子形態、水不溶性ポリマー中に顔料が均一に分散された粒子形態、水不溶性ポリマー粒子表面に顔料が露出された粒子形態等が含まれる。
顔料粒子の平均粒径は、分散性、印字濃度の観点から、好ましくは30nm以上、より好ましくは50nm以上、更に好ましくは70nm以上であり、同様の観点から、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下、更に好ましくは170nm以下である。なお、平均粒径は、実施例に記載の方法により測定される。
[インクジェット記録用顔料分散体]
本発明の製造方法により得られる水分散体には、乾燥防止のために、保湿剤、有機溶媒を添加することができる。
本発明の製造方法により得られる水分散体に含まれる顔料の含有量は、印字濃度を高める観点及び水系インクの調製しやすさの観点から、好ましくは1質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは8質量%以上であり、また、水分散体の安定性及び取扱い性の観点から、好ましくは25質量%以下、より好ましくは22質量%以下、更に好ましくは19質量%以下である。
本発明の製造方法により得られる水分散体の23質量%(固形分)の粘度(20℃)は、分散安定性の観点から、好ましくは1mPa・s以上、より好ましくは1.5mPa・s以上、更に好ましくは2mPa・s以上であり、また、取扱い性の観点から、好ましくは8mPa・s以下、より好ましくは6mPa・s以下、更に好ましくは5mPa・s以下である。なお、粘度(20℃)は、実施例に記載の方法により測定される。
[インクジェット記録用顔料系インクの製造方法]
本発明のインクジェット記録用顔料系インクの製造方法は、前述の工程(1)〜(3)を有する。前述の水分散体をそのまま水系インクとして用いることもでき、工程(3)の後に、得られた水分散体と水とを混合する工程を有してもよい。また、水系インクの製造方法は、通常用いられる有機溶媒、湿潤剤、浸透剤、分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤等を混合する工程を有してもよい。
本発明の水系インク中の各成分の含有量は、下記のとおりである。
インク中の顔料の含有量は、印字濃度を高める観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは8質量%以上であり、また、インクの保存安定性及び吐出性の観点から、好ましくは25質量%以下、より好ましくは22質量%以下、更に好ましくは19質量%以下である。
インク中の水の含有量は、インクの保存安定性の観点から好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは8質量%以上であり、また、印字濃度及び吐出性の観点から、好ましくは25質量%以下、より好ましくは22質量%以下、更に好ましくは19質量%以下である。
水系インクの粘度(20℃)は、インクの保存安定性の観点から、好ましくは1mPa・s以上、より好ましくは1.5mPa・s以上、更に好ましくは2mPa・s以上であり、また、吐出性の観点から、好ましくは8mPa・s以下、より好ましくは6mPa・s以下、更に好ましくは5mPa・s以下である。なお、粘度(20℃)は、実施例に記載の方法により測定される。
本発明の水系インクは種々のインクジェットの方式に好ましく適用でき、ピエゾ方式のインクジェットプリンターに、より好適である。
以下の実施例等においては、各物性は次の方法により測定した。
(1)重量平均分子量の測定
ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、「GPC」ともいう)を用いた。溶離液として、リン酸濃度60mmol/L、臭化リチウム濃度50mmol/LのN,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」ともいう)溶液を用いた。試料をDMFで希釈して、固形分0.3質量%の溶液とし、その0.1mLを、GPC〔装置:東ソー株式会社製「HLC−8120GPC」、カラム:東ソー株式会社製「TSK−GEL、α−M」×2本、流速:1mL/min〕にて測定した。標準物質としては、東ソー株式会社製標準ポリスチレン「A−500」、「A−2500」「F−1」、「F−10」を用いた。
(2)顔料粒子の平均粒径の測定
大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システム「ELS−8000」を用い、キュムラント解析(温度:25℃、入射光と検出器との角度:90°、積算回数:100回、分散溶媒の屈折率:1.333)によって測定した。測定試料は、イオン交換水にて約5×10−3質量%に濃度調整し、標準物質としてセラディン(Seradyn)社製「ユニフォーム・マイクロパーティクルズ(平均粒径204nm)」を用いた。
(3)分散液(1)滞留安定性の評価
工程(2)終了直後の分散液(1)を保存前試料とし、これをガラス製容器に充填、密閉し、25℃で1日間保存し、保存後の試料とした。それぞれについて、前記「(2)顔料粒子の平均粒径の測定」と同様の方法で測定し、下記計算式により平均粒径の変化率(%)を求めた。数値が100%に近い方が、滞留安定性が良い。
平均粒径の変化率(%)=[保存後試料の平均粒径(nm)/保存前試料の平均粒径(nm)]×100
(4)粘度の測定
E型粘度計〔東機産業株式会社製「RE80型」〕を用いて、標準ローター(1°34′×R24)を使用し、測定温度20℃で測定した。
(5)印字濃度の評価
ピエゾ方式プリンター(セイコーエプソン株式会社製「EM−930C」)を用いて、上質普通紙(ゼロックス株式会社製「XEROX4200」:USレターサイズ、216mm×279mm)に対し、51mm×80mmのベタ印字を行った。印字条件は、用紙種類:普通紙、モード設定:ファイン、印字速度:6枚/minとした。印字後、25℃で24時間放置し、印字濃度をマクベス濃度計(グレタグマクベス社製「スペクトロアイ」)で、ベタ印字を行った部位の中心及び四隅の計5点の印字濃度を測定し、その平均値を求めた。
(6)水系インクの保存安定性の評価
ガラス製容器にインクを充填、密閉し、70℃で4週間保存した。保存前のインクと保存後のインクの粘度を前記「(4)粘度の測定」と同様の方法で測定し、下記計算式により粘度変化率(%)を求めた。数値が100%に近い方が、保存安定性が良い。
粘度の変化率(%)=[保存後のインクの粘度/保存前のインクの粘度]×100
製造例1
[水不溶性ポリマーの製造]
反応容器内に、MEK 20質量部、重合連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)0.03質量部、及び表1に示す質量比のモノマー混合物20質量部を入れて均一に混合し、窒素ガス置換を十分に行い、混合溶液を得た。
滴下ロートに、表1に示す質量比のモノマー混合物180質量部、前記重合連鎖移動剤0.27質量部、MEK 60質量部及びラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))1.2質量部を入れて均一に混合し、窒素ガス置換を十分に行い、混合溶液を得た。
窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を撹拌しながら65℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて反応容器内に滴下した。滴下終了後、65℃で2時間撹拌し、前記ラジカル重合開始剤0.3質量部をMEK 5質量部に溶解した溶液を加え、更に65℃で2時間、70℃で2時間撹拌し、ポリマー溶液を得た。
得られたポリマー溶液を減圧乾燥させて、水不溶性ポリマーを得た。
得られた水不溶性ポリマーの重量平均分子量を表1に示す。
Figure 0006294658
なお、表1に示すモノマー(c)〜(d)の詳細は、以下のとおりである。
(c)スチレンマクロマー
東亞合成株式会社製「AS−6(S)」(数平均分子量:6000、重合性官能基:メタクロイルオキシ基)
(d)PP−800
日油株式会社製「ブレンマーPP−800」ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(プロピレンオキシド平均付加モル数:12、末端:ヒドロキシ基)
(d)43PAPE−600B
日油株式会社製「ブレンマー43PAPE−600B」ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシド平均付加モル数:6、プロピレンオキシド平均付加モル数:6、末端:フェニル基)
実施例1
<工程(1)>
製造例1で得られた水不溶性ポリマー1333gを、MEK 5223gに溶かし、その中に、5N水酸化ナトリウム水溶液(16.8質量%の水酸化ナトリウム水溶液)250g(水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の62モル%に相当する量)及び25質量%アンモニア水を46g(水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の40モル%に相当する量)を加え、更にイオン交換水14668gを加え、ディスパー(プライミクス株式会社社製「T.K.ホモディスパー 40型」、直径:0.11m、以下単に「ディスパー」ともいう)を用いて15℃、1500rpmで30分間撹拌した。
得られた混合物にイエロー顔料(C.I.ピグメント・イエロー74、大日精化工業株式会社製「ファーストイエロー011」、以下「PY74」ともいう)3999gを加え、ディスパーを用い、15℃、2600rpmで3時間撹拌し、混合液(1)を得た。この時点での、混合液(1)の不揮発成分率は21質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.35であった。
<工程(2)>
工程(2)における高圧ホモジナイザーに通液する分散処理を、以下単に「パス」ともいい、X回目の分散処理を「第Xパス」ともいう。なお、各パスの所要時間は30分/パスであり、各パスの終了時点から次のパスの開始までの時間は30秒以内で行った。
工程(1)で得られた混合液(1)を、高圧ホモジナイザー[Microfluidics社製「マイクロフルイダイザー」(以下、単に「マイクロフルイダイザー」ともいう)]を用いて、15℃、150MPaで2回の分散処理を行い、第2パス後の処理液が、予め貯槽に用意したイオン交換水2684gに添加するようにして、混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は19質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.30であった。
更に継続して、前記と同じ条件で2回の分散処理を行い、第4パス後の処理液が予め貯槽に用意したイオン交換水3316gに添加するようにして、混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は17質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.25であった。
更に継続して、前記と同じ条件で5回の分散処理を行い、合計9回のパスを行って分散液(1)を得た。
<工程(3)>
(有機溶媒の除去)
工程(2)の終了後に直ちに(第9パスの終了後5分以内に)、得られた分散液(1)に、高圧ホモジナイザー内の洗浄水を含むイオン交換水を4200g加え、不揮発成分率を15質量%の分散液(2)を得た(工程(3−1))。
その後、減圧下60℃で、分散液(2)からMEK及び一部の水を除去した。更に、遠心分離した後、5μmのフィルター(ザルトリウス社製、酢酸セルロース膜)でろ過することで、不揮発成分率が23質量%のインクジェット記録用顔料水分散体を得た(工程(3−2))。
製造条件及び評価結果を表2に示す。
<水系インクの調製>
得られたインクジェット記録用顔料水分散体231.8gに、グリセリン35g、1,2−プロパンジオール100g、2−ピロリドン32.5g、川研ファインケミカル株式会社製「アセチレノールE100」2.5g、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール5g、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル32.5g、アビシア株式会社製「プロキセルLV」0.43g及びイオン交換水60.2gを混合し、得られた混合液を1.2μmのフィルター(ザルトリウス社製、酢酸セルロース膜)でろ過することで、水系インクを得た。
なお、後述する実施例2〜4、1A、2A及び比較例1〜4でも、実施例1と同様にして水系インクを調製した。そのため、後述するこれらの実施例及び比較例の説明では、水系インクの調製法の記載については省略した。
実施例1A
工程(3)において、工程(2)の終了後に直ちに分散液(1)にイオン交換水を加えたことに代えて、工程(2)の終了後に、得られた分散液(1)を25℃で1日間滞留させた後、分散液(1)にイオン交換水を加えた以外は、実施例1と同様の操作を行った。
製造条件及び評価結果を表2に示す。
実施例2
<工程(1)>
実施例1と同様にして、不揮発成分率が21質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕が0.35の混合液(1)を得た。
<工程(2)>
工程(1)で得られた混合液(1)を、マイクロフルイダイザーを用いて、15℃、150MPaで2回の分散処理を行い、第2パス後の処理液が、予め貯槽に用意したイオン交換水2684gに添加するようにして、混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は19質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.30であった。更に継続して、前記と同じ条件で2回の分散処理を行い、第4パス後の処理液が予め貯槽に用意したイオン交換水3316gに添加するようにして、混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は17質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.25であった。更に継続して、前記と同じ条件で2回の分散処理を行い、第6パス後の処理液が予め貯槽に用意したイオン交換水4200gに添加するようにして、混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は15質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.21であった。更に継続して、前記と同じ条件で3回の分散処理を行い、合計9回のパスを行って分散液(1)を得た。
<工程(3)>
(有機溶媒の除去)
工程(2)の終了後に直ちに(第9パスの終了後30分以内に)、以下の有機溶媒除去操作を開始した。減圧下60℃で、前記工程(2)で得られた分散液(1)からMEK及び一部の水を除去した。更に、遠心分離した後、5μmのフィルター(ザルトリウス社製、酢酸セルロース膜)でろ過することで、不揮発成分率が23質量%のインクジェット記録用顔料水分散体を得た。
製造条件及び評価結果を表2に示す。
実施例2A
工程(3)において、工程(2)の終了後に直ちに有機溶媒除去操作を開始したことに代えて、工程(2)の終了後に、得られた分散液(1)を25℃で1日間滞留させた後、前記、有機溶媒除去操作を開始した以外は、実施例2と同様の操作を行った。
製造条件及び評価結果を表2に示す。
実施例3
<工程(1)>
製造例1で得られた水不溶性ポリマー1333gを、MEK 5213gに溶かし、その中に、5N水酸化ナトリウム水溶液(16.8質量%の水酸化ナトリウム水溶液)250g(水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の62モル%に相当する量)及び25質量%アンモニア水を46g(水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の40モル%に相当する量)を加え、更にイオン交換水12416gを加え、ディスパーを用いて15℃、1500rpmで30分間撹拌した。
得られた混合物にPY74 3999gを加え、ディスパーを用い、15℃、2600rpmで3時間撹拌し、混合液(1)を得た。この時点での、混合液(1)の不揮発成分率は23質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.41であった。
<工程(2)>
工程(1)で得られた混合液(1)を、マイクロフルイダイザーを用いて15℃、150MPaで2回の分散処理を行い、第2パス後の処理液が、予め貯槽に用意したイオン交換水2217gに添加するようにして、混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は21質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.35であった。更に継続して、前記と同じ条件で2回の分散処理を行い、第4パス後の処理液が予め貯槽に用意したイオン交換水2684gに添加するようにして、混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は19質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.30であった。更に継続して、前記と同じ条件で2回の分散処理を行い、第6パス後の処理液が予め貯槽に用意したイオン交換水3316gに添加するようにして、混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は17質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.25であった。更に継続して、前記と同じ条件で3回の分散処理を行い、合計9回のパスを行って分散液(1)を得た。
<工程(3)>
(有機溶媒の除去)
実施例1と同様にして、不揮発成分率が23質量%のインクジェット記録用顔料水分散体を得た。
製造条件及び評価結果を表2に示す。
実施例4
<工程(1)>
実施例1と同様にして、不揮発成分率が21質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕が0.35の混合液(1)を得た。
<工程(2)>
工程(1)で得られた混合液(1)を、マイクロフルイダイザーを用いて、15℃、150MPaで2回の分散処理を行った後、第2パス後の処理液の中に、イオン交換水2684gを添加して混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は19質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.30であった。
更に継続して、前記と同じ条件で2回の分散処理を行い、第4パス後の処理液の中に、イオン交換水3316gを添加して混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は17質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.25であった。更に継続して、前記と同じ条件で5回の分散処理を行い、合計9回のパスを行って分散液(1)を得た。
<工程(3)>
(有機溶媒の除去)
実施例1と同様にして、不揮発成分率が23質量%のインクジェット記録用顔料水分散体を得た。
製造条件及び評価結果を表2に示す。
比較例1
<工程(1)>
実施例1と同様にして、不揮発成分率が21質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕が0.35の混合液(1)を得た。
<工程(2)>
工程(1)で得られた混合液(1)を、マイクロフルイダイザーを用いて、15℃、150MPaで9回の分散処理を行い、分散液(1)を得た。
<工程(3)>
(有機溶媒の除去)
工程(2)の終了後に直ちに(第9パスの終了後5分以内に)、得られた分散液(1)に、高圧ホモジナイザー内の洗浄水を含むイオン交換水10200g加え、不揮発成分率を15質量%の分散液(2)を得た(工程(3−1))。
その後、減圧下60℃で、分散液(2)からMEK及び一部の水を除去した。更に、遠心分離した後、5μmのフィルター(ザルトリウス社製、酢酸セルロース膜)でろ過することで、不揮発成分率が23質量%のインクジェット記録用顔料水分散体を得た(工程(3−2))。
製造条件及び評価結果を表3に示す。
比較例1A
工程(3)において、工程(2)の終了後に直ちに分散液(1)にイオン交換水を加えたことに代えて、工程(2)の終了後に、得られた分散液(1)を25℃で1日間滞留させた後、分散液(1)にイオン交換水を加えた以外は、比較例1と同様の操作を行った。
製造条件及び評価結果を表3に示す。
比較例2
<工程(1)>
製造例1で得られた水不溶性ポリマー1333gを、MEK 5223gに溶かし、その中に、5N水酸化ナトリウム水溶液(16.8質量%の水酸化ナトリウム水溶液)250g(水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の62モル%に相当する量)及び25質量%アンモニア水を46g(水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の62モル%に相当する量)を加え、更にイオン交換水20662gを加え、ディスパーを用いて15℃、1500rpmで30分間撹拌した。
得られた混合物にPY74 3999gを加え、ディスパーを用い、15℃、2600rpmで3時間撹拌し、混合液(1)を得た。この時点での、混合液(1)の不揮発成分率は17質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.25であった。
<工程(2)>
工程(1)で得られた混合液(1)を、マイクロフルイダイザーを用いて、15℃、150MPaで9回の分散処理を行い、分散液(1)を得た。
<工程(3)>
(有機溶媒の除去)
実施例1と同様にして、不揮発成分率が23質量%のインクジェット記録用顔料水分散体を得た。 製造条件及び評価結果を表3に示す。
比較例3
<工程(1)>
製造例1で得られた水不溶性ポリマー1333gを、MEK 5223gに溶かし、その中に、5N水酸化ナトリウム水溶液(16.8質量%の水酸化ナトリウム水溶液)250g(水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の62モル%に相当する量)及び25質量%アンモニア水を46g水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の40モル%に相当する量)を加え、更にイオン交換水14668gを加え、ディスパーを用いて15℃、1500rpmで30分間撹拌した。
得られた混合物にPY74 3999gを加え、ディスパーを用い、15℃、2600rpmで3時間撹拌した。この時点での、混合液の不揮発成分率は21質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.35であった。
続いて、混合物にイオン交換水2684gを加え、ディスパーを用い、同じ条件で1時間撹拌した。この時点での、混合液の不揮発成分率は19質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.30であった。
更に、混合物にイオン交換水3316gを加え、ディスパーを用い、同じ条件で1時間撹拌し、混合液(1)を得た。この時点での、混合液(1)の不揮発成分率は17質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.25であった。
<工程(2)>
工程(1)で得られた混合液(1)を、マイクロフルイダイザーを用いて、15℃、150MPaで9回の分散処理を行い、分散液(1)を得た。
<工程(3)>
(有機溶媒の除去)
実施例1と同様にして、不揮発成分率が23質量%のインクジェット記録用顔料水分散体を得た。
製造条件及び評価結果を表3に示す。
比較例4
<工程(1)>
製造例1で得られた水不溶性ポリマー1333gを、MEK 5223gに溶かし、その中に、5N水酸化ナトリウム水溶液(16.8質量%の水酸化ナトリウム水溶液)250g(水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の62モル%に相当する量)及び25質量%アンモニア水を46g(水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の40モル%に相当する量)を加え、更にイオン交換水14668gを加え、ディスパーを用いて15℃、1500rpmで30分間撹拌した。
得られた混合物にPY74 3999gを加え、ディスパーを用い、15℃、2600rpmで3時間撹拌し、更にイオン交換水6000gを加えて均一に混合し、混合液(1)を得た。この時点での、混合液(1)の不揮発成分率は17質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.25であった。
<工程(2)>
工程(1)で得られた混合液(1)を、マイクロフルイダイザーを用いて、15℃、150MPaで9回の分散処理を行い、分散液(1)を得た。
<工程(3)>
(有機溶媒の除去)
実施例1と同様にして、不揮発成分率が23質量%のインクジェット記録用顔料水分散体を得た。製造条件及び評価結果を表3に示す。
Figure 0006294658
Figure 0006294658
表2及び表3に示すとおり、工程2において混合液(1)と水とを混合する水混合処理を実施している実施例1〜4は、水混合処理を実施していない比較例1〜4と比べて、製造時の分散安定性に優れ、また得られたインクの印字濃度及び保存安定性にも優れていた。
実施例5
<工程(1)>
製造例1で得られた水不溶性ポリマー2153gを、MEK 6599gに溶かし、その中に、5N水酸化ナトリウム水溶液(16.8質量%の水酸化ナトリウム水溶液)404g(水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の62モル%に相当する量)及び25質量%アンモニア水を75g(水不溶性ポリマー中のカルボキシ基の40モル%に相当する量)を加え、更にイオン交換水14936gを加え、ディスパーを用いて15℃、1500rpmで30分間撹拌した。
得られた混合物にカーボンブラック顔料(C.I.ピグメント・ブラック7、CABOT株式会社製「Monarch800」)3999gを加え、ディスパーを用い、15℃、2600rpmで3時間撹拌し、混合液(1)を得た。この時点での、混合液(1)の不揮発成分率は22質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.43であった。
<工程(2)>
工程(1)で得られた混合液(1)を、マイクロフルイダイザーを用いて、15℃、150MPaで2回の分散処理を行い、第2パス後の処理液が、予め貯槽に用意したイオン交換水1340gに添加するようにして、混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は21質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.40であった。更に継続して、前記と同じ条件で2回の分散処理を行い、第4パス後の処理液が予め貯槽に用意したイオン交換水1474gに添加するようにして、混合処理を行った。この時点での、処理液の不揮発成分率は20質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕は0.36であった。更に継続して、前記と同じ条件で5回の分散処理を行い、合計9回のパスを行って分散液(1)を得た。
<工程(3)>
(有機溶媒の除去)
工程(2)の終了後に直ちに(第9パスの終了後5分以内に)、得られた分散液(1)に、高圧ホモジナイザー内の洗浄水を含むイオン交換水を10316g加え、不揮発成分率を15質量%の分散液(2)を得た(工程(3−1))。
その後、減圧下60℃で、分散液(2)からMEK及び一部の水を除去した。更に、遠心分離した後、5μmのフィルター(ザルトリウス社製、酢酸セルロース膜)でろ過することで、不揮発成分率が23質量%のインクジェット記録用顔料水分散体を得た(工程(3−2))。
製造条件及び評価結果を表4に示す。
<水系インクの調製>
得られたインクジェット記録用顔料分散体267.5gに、グリセリン35g、1,2−プロパンジオール100g、2−ピロリドン32.5g、川研ファインケミカル株式会社製「アセチレノールE100」2.5g、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール5g、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル32.5g、アビシア株式会社製「プロキセルLV」0.43g及びイオン交換水24.6gを混合し、得られた混合液を1.2μmのフィルター(ザルトリウス社製、酢酸セルロース膜)でろ過することで、水系インクを得た。
比較例5
<工程(1)>
実施例5と同様にして、不揮発成分率が22質量%、水に対するMEKの質量比〔MEK/水〕が0.43の混合液(1)を得た。
<工程(2)>
工程(1)で得られた混合液(1)を、マイクロフルイダイザーを用いて、15℃、150MPaで9回の分散処理を行い、分散液(1)を得た。
<工程(3)>
(有機溶媒の除去)
工程(2)の終了後に直ちに(第9パスの終了後5分以内に)、得られた分散液(1)に、高圧ホモジナイザー内の洗浄水を含むイオン交換水13129g加え、不揮発成分率を15質量%の分散液(2)を得た(工程(3−1))。
その後、減圧下60℃で、分散液(2)からMEK及び一部の水を除去した。更に、遠心分離した後、5μmのフィルター(ザルトリウス社製、酢酸セルロース膜)でろ過することで、不揮発成分率が23質量%のインクジェット記録用顔料水分散体を得た(工程(3−2))。
製造条件及び評価結果を表4に示す。
<水系インクの調製>
実施例5と同様にして、水系インクを得た。
Figure 0006294658
表4に示すとおり、工程2において混合液(1)と水とを混合する水混合処理を実施している実施例5は、水混合処理を実施していない比較例5と比べて、製造時の分散安定性に優れ、また得られたインクの印字濃度及び保存安定性にも優れていた。

Claims (9)

  1. 下記工程(1)、(2)、(3−1)及び(3−2)を有するインクジェット記録用顔料水分散体の製造方法。
    工程(1):水不溶性ポリマー、有機溶媒、顔料及び水を混合して、混合液(1)を得る工程
    ここで、水不溶性ポリマーは、イオン性モノマー由来の構成単位と疎水性モノマー由来の構成単位を有するビニル系ポリマーである。
    工程(2):工程(1)で得られた混合液(1)を高圧ホモジナイザーに通液させる分散処理をn回行って分散液(1)を得る工程であって、nは2以上の整数であり、1回目の分散処理の後とn回目の分散処理の前との間に、混合液(1)と水とを混合する水混合処理を1回以上行う工程
    工程(3−1):工程(2)で得られた分散液(1)と、高圧ホモジナイザー内を水洗して得られた洗浄水とを混合して分散液(2)を得る工程
    工程(3−2):工程(3−1)で得られた分散液(2)から有機溶媒を除去する工程
  2. 工程(2)の水混合処理において、混合液(1)を高圧ホモジナイザーに通液した後水に添加する、請求項1に記載のインクジェット記録用顔料水分散体の製造方法。
  3. 工程(1)における混合液(1)の不揮発成分率が18質量%以上30質量%以下である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録用顔料水分散体の製造方法。
  4. 工程(1)における混合液(1)の、水に対する有機溶媒の質量比(有機溶媒/水)が、0.26以上0.50以下である、請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用顔料水分散体の製造方法。
  5. 分散液(1)における不揮発成分率が10質量%以上25質量%以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録用顔料水分散体の製造方法。
  6. 分散液(1)における水に対する有機溶媒の質量比(有機溶媒/水)が、0.10以上0.40以下である、請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録用顔料水分散体の製造方法。
  7. 工程(1)における混合液(1)の水に対する有機溶媒の質量比(有機溶媒/水)と、分散液(1)における水に対する有機溶媒の質量比(有機溶媒/水)との差〔Δ(有機溶媒/水)〕が、0.05以上0.20以下である、請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録用顔料水分散体の製造方法。
  8. 工程(2)において、前記分散処理の回数nに対する前記水混合処理の回数mの比(m/n)が、0.1以上1未満である、請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録用顔料水分散体の製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の製造方法によって得られたインクジェット記録用顔料水分散体と水とを混合する工程を有する、インクジェット記録用顔料系インクの製造方法。
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