JP6294549B1 - 刃物の刃研ぎ器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 専門的な技能を有することなく、刃先の曲線に沿って刃物を研ぐ【解決手段】刃研ぎ器1は、刃物の刃先KPを横にして戴置する支持板2と、支持板2が傾斜して配置される台部3と、台部3の上方に設けられ、刃先KPの上方から支持板2に押圧固定する刃先押圧部4と、刃先KPの上側面を研ぐ砥石GSを取り付ける砥石取付部5と、刃先KPの曲がりに沿って刃先KPの長手方向に砥石取付部5を曲線的に摺動可能に案内する立板状のレール部6と、支持板2の傾斜角度を調整する傾斜角度調整部7とを備え、レール部6の長手方向の曲がり度は、刃先KPの曲がり度と略同じである。【選択図】 図1

Description

本発明は、包丁などの刃物の刃研ぎ器に関する。
特許文献1に記載の発明は、包丁の刃先角度を調節することと、底辺を包丁の刃先とともに砥石面につけることによってその角度を維持しつつ、砥石面に当てた刃先の曲線に添っての平滑な移動を可能にするためのガイドと、多様な形状の包丁に対して安定した固定力を発揮する角度可変の押え金を本体に取り付けることが提案されている。
特許文献2に記載の発明は、前部に2本の角度調整ボルトを設けた長方形の台板の中央部に横長で後方へ緩やかに傾斜突出した所定高さの刃物載置台を設け、この刃物載置台の上面に板状の磁石を設けるとともに、刃物の位置を決めるための3個の設定突起を設けた研ぎ具本体と、これとは別に、一端にロ−ラ−を設けた長尺板の他方の下面所定長さの板状の研磨材を設けた研ぎ板を一組とすることが提案されている。
特許文献3に記載の考案は、刃先を横向きにして包丁を台本体上に載置し、刃先側面を、研ぎ具の下部に設けた砥石で研ぐ際の研ぎ具用案内具であり、ベース本体と、ベース本体の上部に横設され、砥石が当接して研ぎ具をスライド可能に支持するレール部材とを備え、このレール部材は横杆に複数の回転筒を回動自在に並設している。研ぎ具は刃先側面とレール部材の2箇所で支持されるので、刃先側面とレール部材とに砥石を当てて、研ぎ具をスライドすることにより、刃先側面を一定の角度でスムーズに研ぐことができることが提案されている。
特許文献4に記載の考案は、包丁を支持する支持板と、その支持板上の包丁の刃先を研磨するための研磨具とを備えている。支持板の上面には、前記包丁の刃先を支持板の上面から突出させるとともに、刃先角に合わせた規定角度で支持する支持面と、包丁の刃の基端を受ける止め部と、突起とを形成し、研磨具の上面にはハンドルを設けるとともに、下面にはサンドペーパーを設けることが提案されている。
特開2004−283920号公報 特開2010−260160号公報 実用新案登録3188923号公報 実用新案登録3199376号公報
上記発明及び考案はいずれも、刃物を固定する装置や刃物と砥石を固定する装置を工夫することにより、刃物の刃先と砥石の角度を一定に維持することにより、専門的な技能がなくても包丁などの刃物の刃先を鋭利に保つことができるとする。
しかしながら、図7に示すように、刃物Bの刃先KPの形状は、直線ではなく曲線になっている。刃先KPの長手方向に沿って摺動研磨する従来の刃研ぎ器では、刃先KPの曲がりに対応できず、刃先KPを直線的に研磨することしかできなかった。このようなタイプのものは、刃先KPの曲がりの部分において刃先KPと砥石GSとの研磨角度を正しく保持することができず、その結果、曲がりの部分の刃先KPを鋭利に研磨できずに、いわゆる丸研ぎにしてしまうか、刃先KPの曲がりに沿ってきれいに通った研磨ができなかった。
したがって、上記発明及び考案はいずれも刃物の刃先に曲がりがあり、曲がりに沿って研磨しないと刃先と砥石の角度を一定に維持できないという課題を解決できていない。特許文献1の発明は刃先の曲がりを考慮するかのようであるが、結局、曲がりを勘案した手加減により刃先と砥石の角度を一定に維持しようとするものであり、専門的な技能が求められるものである。
そこで、本発明は、刃物を固定した状態で砥石を刃物の曲がりに沿って摺動研磨することを可能にし、専門的な技能がなくても刃物の刃先を鋭利に保つことができることを課題とする。
上記課題を解決するために、本願の第1発明によれば、刃物の刃先を横にして戴置する支持板と、前記支持板が傾斜して配置される台部と、前記台部の上方に設けられ、前記刃先の上方から前記支持板に押圧固定する刃先押圧部と、前記刃先の上側面を研ぐ砥石を取り付ける砥石取付部と、前記刃先の曲がりに沿って前記刃先の長手方向に前記砥石取付部を曲線的に摺動可能に案内する立板状のレール部と、前記支持板の傾斜角度を調整する傾斜角度調整部と、を備え、前記砥石取付部に係止部が設けられ、該係止部により前記砥石取付部が、前記レール部に係止され、前記係止部が、前記砥石取付部の長手方向側面中央部に設けられ、前記砥石取付部との接続長が、前記砥石取付部の長手方向の長さより短く、前記砥石取付部の長手方向は前記レール部の長手方向と同じであることを特徴とする刃物の刃研ぎ器を提供する。前記係止部により前記砥石取付部がレール部の長手方向に摺動自由に係止される。
前記支持板の板厚、長さ、材質等は適宜採択可能であり、例えば、板厚3〜10mm、長さ210〜340mm、奥行110〜120mmが好ましく、また、材質としては、金属、木材、樹脂、セラミック等が挙げられる。
前記台部は、板を組み立てた構造、柱や梁を組み合わせた構造、筐体状の構造等が挙げられ、角形、丸形等のいずれでもよく、適宜の形状、構造を有するものである。
前記刃先押圧部は、長孔と、長孔に貫挿された緊締具、例えば、ボルト・ナット、等が例示され、例えば、台部に設けることが挙げられる。前記刃先押圧部の位置は前記レール部の近傍に配置されることが好ましい。例えば、前記砥石に対して、前記レール部の反対側に配置することが好ましい。また、前記レール部と同様に曲線形状が好ましい。
前記砥石取付部は、枠形状の内部に砥石を収容する構造が例示され、該砥石が前記砥石取付部に摩擦力で係止されるもので脱着が容易な構造が挙げられるが、他の形状、構造でもよく、限定されるわけではない。
前記レール部の板厚、長さ、高さ、材質等は適宜採択可能であり、例えば、板厚3〜5mm、長さ230〜345mm、高さ28〜34mmが例示され、また、材質としては、金属、木材、樹脂、セラミック等が挙げられる。前記レール部の位置は支持板の上部が好ましい。
前記レール部は、切欠きの位置からレール部の外側の面までの距離が、該切欠きの位置から前記刃物の峰から刃先までの最も離間した距離よりも短い位置に設けることが好ましい。
前記傾斜角度調整部は、前記台部に設けた長孔と、該長孔に貫挿された緊締具、例えば、ボルト・ナット、L字形状板材等が例示され、例えば、台部に設けた長孔に対して、緊締具が支持板に設けられていて、一体的に回動する構造が例示される。傾斜角度θの可動範囲は、水平を基準として、0〜20°、特に0〜15°が好ましい。
本願の第2発明によれば、前記レール部の曲がり度:前記刃先の曲がり度の比率1:0.8〜1:1.2であり前記レール部の曲がり度は、平面視において、前記レール部内側の面の両端を結ぶ直線の距離Lと該直線から最も離れた前記レール部の内側の面の曲点から該直線までの距離δの割合δ/Lで定義され、前記刃先の曲がり度は、平面視において、刃先の先端と基端を結ぶ直線の距離Nと前記刃先の曲点から該直線との距離Hの割合H/Nで定義され、前記レール部の外側は、刃先に近い側であり、内側は刃物の峰に近い側であると定義される請求項1の刃物の刃研ぎ器。
本願の第3発明によれば、前記支持板は、前記台部の長手方向の辺を軸に前記台部に回動可能に設置され、前記傾斜角度調整部により、前記戴置された刃物の刃先の位置が峰より上方になる所定の角度に調整可能である刃物研ぎ器を提供する。前記所定の角度の範囲は水平を基準として、0〜20°、特に好ましくは0〜15°が例示される。
本願の第4番目の発明によれば、前記台部に、前記台部の長手方向の両側面が上方に延出し、前記刃物の峰を挿入する切欠きを設ける刃物の刃研ぎ器を提供する。
本願の第5発明によれば、前記刃先押圧部が、前記台部の上方の長手方向に水平に設けた押さえ板と、該押さえ板を上方から挿通してねじ部が前記刃先を上から押圧する複数の押さえボルトと、を備えた刃物の刃研ぎ器を提供する。
本願の第発明によれば、前記支持板の上面に磁石を設置した刃物の刃研ぎ器を提供する。
本願の第発明によれば、前記砥石取付部が、砥石の各面が異なる粒度を有する一の砥石を取り付け固定可能である刃物の刃研ぎ器を提供する。
本発明の第1乃至第9発明によれば、刃物を固定した状態で砥石を刃物の刃先の曲がりに沿って摺動研磨することが可能になり、多様な刃先を有する刃物に対して、専門的な技能がなくても刃物の刃先を常に鋭利に保つことができ、家庭のみならず、生鮮食材を消費者が求める大きさにカットする必要があるスーパーマーケットなどの業務など、様々な産業分野において、刃物の研磨作業を効率化できるものである。
本発明の第2発明によれば、刃物の曲がり具合を考慮した研磨が可能となる。
本発明の第3発明によれば、刃先の曲がりに適合して角度を調整でき、砥石が刃先上を自動的に曲線的に摺動運動できるので、専門家でなくても、研磨作業が正確、かつ、簡便にできる。
本発明の第4発明によれば、刃物の刃研ぎ器への固定作業が容易になる。
本発明の第5発明によれば、刃物の刃研ぎ器への固定作業が容易になる。
本発明の第6発明によれば、研磨作業は係止部をレール部に係止するだけでよいので、砥石の装着作業を容易にすることができる。
本発明の第7発明によれば、前記砥石取付部に固定された砥石の長手方向の移動距離を、前記レール部の延長よりも長くとることができ、前記支持板及び前記レール部の長手方向の長さよりも長い刃先KPを研磨することができ、刃物の刃研ぎ器を小型、軽量化できる。
本発明の第8発明によれば、刃物の刃研ぎ器への取り付けを円滑に行うことができ、ずれも防止できる。
本発明の第9発明によれば、砥石の交換の労力を低減できる。
本発明の実施形態1の刃物の刃研ぎ器に係る使用状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態1の刃物の刃研ぎ器の斜視図である。 本発明の実施形態1の刃物の刃研ぎ器の斜視図であって、図2の方向と略逆方向から見た斜視図である。 本発明の実施形態1の砥石取付部とレール部の係止の状態及び支持板が所定の角度で調整可能であることを示す図1のIV−IV断面図である。 本発明の実施形態1の刃物の刃研ぎ器の平面図である。 本発明の実施形態1のL字形状板材の支持板への取付け状態を示す説明図である。 刃物の刃の形状の一例を示す正面図である。 本発明の実施形態2の刃物の刃研ぎ器に係る使用状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態2の刃物の刃研ぎ器の斜視図である。 本発明の実施形態2の刃物の刃研ぎ器の斜視図であって、図9の方向と略逆方向から見た斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
刃物の刃研ぎ器1(以下、刃研ぎ器1と略す。)は、刃物Bの刃先KP(図7参照)を横にして戴置する支持板2と、支持板2が前後方向(X方向)に傾斜して配置される台部3と、台部3の上方(Z方向)に設けられ、刃先KPを上方(Z方向)から支持板2に押圧固定する刃先押圧部4と、刃先KPの上側面を研ぐ砥石GSを取り付ける砥石取付部5と、刃先KPの曲がりに沿って刃先KPの長手方向(Y方向)に砥石取付部5を曲線的に摺動可能に案内する立板状のレール部6と、支持板2の傾斜角度θ(図4参照)を調整する傾斜角度調整部7と、を備えたことを特徴とする。刃研ぎ器1は、刃先KPは片歯であっても両刃であっても対応できる。
支持板2の板厚、長さ、材質等は適宜採択可能であり、例えば、板厚3〜10mm、長さ210〜340mm、奥行110〜120mmが好ましく、また、材質としては、金属又は木材等が挙げられる。
台部3は、枠状体の下部構造と、下部構造から延出する一対の左右対称の板材から構成される上部構造を備えている。
図2及び図3の支持板2は、台部3の長手方向(Y方向)の辺を軸に台部3の上下方向(Z方向)に回動可能に設置される。
刃先押圧部4は、台部3の上方(Z方向)の長手方向(Y方向)に水平に設けた押さえ板41と、押さえ板41の複数個所に設けたネジ穴(図示略)と、ねじ穴に上方(Z方向)から螺挿して、ねじ部43の下端が前記刃先KPを上から押圧する複数の押さえボルト42と、を備える。
刃先押圧部4は、台部3の上部構造に設け、押さえ板41がレール部6の内側近傍に固定配置され、砥石GSに対して、レール部6の反対側に配置する。刃先押圧部4は、レール部6と同様に曲線形状であるが、直線形状でもよい。
砥石取付部5は、枠形状の内部に砥石GSを収容する構造であり、砥石GSが砥石取付部5に摩擦力と重力で係止されるもので脱着が容易な構造である。
砥石GSは直方体であり、長手方向面の4面に、それぞれ、表面の凹凸度の異なる、長手方向に楕円形状、又は、小判形状の凹部を多数設けた、砥石として機能する砥石板が装着されている。砥石GSは、好ましくは電着ダイヤモンド砥石が例示できる。
砥石取付部5は、砥石GSを収容し係止する枠状板体に係止部51が設けられたものである。係止部51は、砥石取付部5の側面とともに立板状のレール部6を挟持して砥石取付部5をレール部6に係止する構造である。そして、係止部51の断面形状を略逆J字型にすることにより、係止部51とレール部6とが接する面を小さくすることができ、砥石取付部5をレール部6の長手方向(Y方向)に沿って円滑に摺動可能に係止することができる構造となっている(図4参照)。
係止部51が、砥石取付部5の側面中央部に設けられ、砥石取付部5との接続長が、砥石取付部5の長手方向(Y方向)の長さより短かくなるようにする。
図1に示すように、砥石取付部5は、各面が異なる粒度を有する一の砥石GSを取り付け固定可能なものとする。これにより、荒砥石で包丁を整形し、中砥石で包丁を研ぎ、仕上げ砥石によって包丁を仕上げる場合に、粒度の異なる砥石をその都度用意することなく、各面が異なる粒度を有する一の砥石GSを着脱回転させて研ぎ面を変えることができ、作業を効率的に行うことができるようになる。なお、砥石取付部5は、各面が同一の粒度を有する砥石GSであっても、取り付け固定可能である。
レール部6は、Z方向に広がる2つの曲面を備えている。レール部6の位置は台部3の長辺及び支持板2の上部領域に配置され、長手方向Yに曲線的に延出し、前述した台部3の下部構造から上部に延出する上部構造の両端部を結び、支持板2の上部に横架される構造である。
図5に示す通り、レール部6の長手方向(Y方向)の曲がり度は、刃先KPの曲がり具合と略同じである。レール部6の曲がり度に適合する刃先KPの曲がり具合は、レール部6の曲がり度を1とすると刃先KPの曲がり具合が0.8から1.2以内、好ましくは0.85から1.15以内の比率とする。
レール部6の長手方向の曲がり度は、刃先KPの全長により異なるが、刃先KPの長さN(図7参照)が全長210mmの包丁などの刃物Bの場合、図5に示す通り、基点Pと基点Pとの距離Lが、210mmであることから、平面視においてレール部6の内側の面の基点Pと基点Pを結ぶ直線Qから最も離れたレール部6の内側の曲点までの距離δは、8mmが例示される。刃物の用途によって、距離Lと、距離δは適宜採択可能である。例えば、距離Lは180mm〜400mm、好ましくは、200mm〜370mm、特に好ましくは、220mm〜350mm、距離δは1mm〜15mm、好ましくは、2mm〜10mm、特に好ましくは、3mm〜9mmが例示できる。
曲がり度は、レール部6の距離Lと距離δで規定され(図5参照)、曲がり度は、刃物Bに適合させて、適宜の設定が可能である。刃物の刃先の曲がり具合は、刃先KPの距離Nと距離Hで規定される(図7参照)。レール部6の曲がり度に適合する刃物Bの刃先KPの曲がり具合は、レール部6の曲がり度を1とすると刃物Bの刃先KPの曲がり具合が0.8から1.2以内、好ましくは0.85から1.15以内の比率とする。
傾斜角度調整部7は、角度調整ボルト71、台部3の短辺側の壁に設けた角度調整孔72、及び、支持板2の裏面に固定され、角度調整ボルト71が螺合する、ねじ穴(図示略)を有するL字形状板材73を備えている。傾斜角度調整部7と、支持板2は、一体的に回動する構造である。
台部3の長手方向(Y方向)の両側面に角度調整孔72(ここでは長孔を例示)を設け、台部3の両側面において角度調整孔72を挿通する角度調整ボルト71を角度調整孔72に沿って移動させることができる構造である。これにより、支持板2の傾斜角度θ(図4参照)を調整でき、戴置された刃物Bの刃先KPの上側面が砥石GSの下面と密着する適宜の角度に設定できるようになっている。傾斜角度θは、水平を基準として、0〜20°、特に好ましくは0〜15°までの範囲で調整可能である。支持板2を台部3に対して固定する場合には、角度調整ボルト71を締め付けることにより、角度調整ボルト71が台部3の角度調整孔72近傍の壁面に圧着され、角度調整ボルト71とL字形状板材73で、壁面を挟持し緊締する(図6参照)。
台部3に、台部3の長手方向(Y方向)の両側面が上方(Z方向)に延出し、戴置された刃物Bの峰Mを支持する略コの字型の切欠き8を設ける。なお、切欠き8の形状は略コの字型に限られず、刃物Bの峰Mを挿入する形状であればよい。
切欠き8は、傾斜した支持板2の上であっても刃物Bを安定して支持板2の上に戴置することができるように設けたものである。
レール部6は、切欠き8の位置からレール部6の外側の面までの距離が、切欠き8の位置から刃物Bの峰Mから刃先KPまでの最も離間した距離よりも短い位置に設ける(図1及び図7参照)。
図2及び図3に示すように、支持板2の上面に磁石9を設置する。これにより、傾斜した支持板2の上であっても刃物Bを安定して支持板2の上に戴置でき、刃先KPの刃先押圧部4による固定を容易にすることができる。
以下、実施形態1の刃研ぎ器1の使用の一例を図面を参照し具体的に説明する。
図1に示すように、刃研ぎ器1を用いる際には、刃物Bの刃先KPを台部3の外側に向けて、支持板2の上に横に置き、刃物Bの峰Mを切欠き8の一方又は双方にあてがい、刃物Bを横向きに仮に戴置する。
戴置した刃物Bは、支持板2を上下方向(Z方向)に回動して、刃先KPと砥石GSとが密着するように適正な傾斜角度θに仮決めする。この作業中においても、支持板2に設置された磁石9と切欠き8の働きにより、刃物Bは安定して支持板2の上に保持される。
支持板2を回動させて刃先KPと砥石GSとが密着する適正な傾斜角度θが決まれば、該角度で支持板2の位置を仮決めし、該位置で円弧状の角度調整孔72を挿通する角度調整ボルト71と支持板2に設けられたL字形状板材73を螺締して支持板2を固定して該角度を保持する。刃先KPの上面が水平になるように設定すると、砥石GSの底面が刃先KPの上面に適切に接触し、研磨作業が好適となる。
支持板2が、上記のように調整可能であることから、支持板2の上に戴置した刃先KPが片歯であっても、両刃であっても、容易に、刃先KPの上側面と砥石GSの下面とを安定的に密着させることができる。これにより研ぎ手に熟練した技術がなくても誰でも研磨中の刃先KPと砥石GSの角度を適正に保持することができる。
図2に示すように、支持板2に戴置した刃物Bの刃先KPを、押さえ板41を上方から下方に(Z方向)挿通する複数の押さえボルト42で固定する。固定方法は、押さえボルト42を螺送して、押さえボルト42のねじ部43の下端で刃先KPの上部を押圧し、刃先KPを支持板2に固定する。本実施形態では3本の押さえボルト42で固定する場合を例示する。
次に、図1に示すように、レール部6に摺動自由に係止された砥石取付部5に固定された砥石GSを用いて支持板2に固定された刃物Bの刃先KPの上側面を研磨する。
図7に示すように、刃物Bの刃先KPの形状は、直線ではなく曲線になっている。刃先KPの長手方向に沿って摺動研磨する従来の刃研ぎ器では、刃先KPの曲がりに対応できず、刃先KPを直線的に研磨することしかできなかった。このようなタイプのものは、刃先KPの曲がりの部分において刃先KPと砥石GSとの研磨角度を正しく保持することができず、その結果、曲がりの部分の刃先KPを鋭利に研磨できずに、いわゆる丸研ぎにしてしまうか、刃先KPの曲がりに沿った、きれいに通った研磨ができなかった。
以上説明した本実施形態1の研ぎ器1によれは、以下の効果を奏する。すなわち、本発明は、レール部6が、刃先KPの曲がり(図7参照)に応じた曲面であることにより、レール部6に係止された砥石取付部5も刃先KPの曲がりに沿ってレール部6の長手方向に自由に往復移動でき、砥石GSが刃先KPの曲がりに沿って刃先KPの上側面と砥石GSの角度を正しく保持したまま研磨できる。
このように、本発明に係る刃物の刃研ぎ器1は、従来の刃研ぎ器と比べて、砥石取付部5をレール部6の長手方向に往復移動させるだけで、砥石GSが刃先KPの曲がりに沿って研磨できるため、研ぎ手に熟練した技術がなくても誰でも手軽に刃先KPの曲がりに沿って研ぐことができる。
刃物Bを固定した状態で砥石GSを刃物Bの刃先KPの曲がりに沿って摺動研磨することが可能になり、多様な刃先KPを有する刃物Bに対して、専門的な技能がなくても刃物Bの刃先KPを常に鋭利に保つことができ、家庭のみならず、生鮮食材を消費者が求める大きさにカットする必要があるスーパーマーケットなどの業務など、様々な産業分野において、刃物Bの研磨作業を効率化できるものである。
レール部6の長手方向の曲がり度が、戴置された刃先KPの曲がり度と略同じであるので、刃物の曲がり具合を考慮した研磨が可能となる。
支持板2は、台部3の長手方向の辺を軸に台部3に回動可能に設置され、傾斜角度調整部7により、戴置された刃物Bの刃先KPの位置が峰Mより上方になる所定の角度(「所定の角度」の範囲は水平を基準として、0〜20°、特に好ましくは0〜15°が例示される。)に調整可能であるので、刃先KPの曲がりに適合して、砥石GSが刃先KP上を自動的に曲線的に摺動運動できるので、専門家でなくても、研磨作業が正確、かつ、簡便にできる。
台部3に、台部3の長手方向の両側面が上方に延出し、刃物Bの峰Mを挿入する切欠き8を設けるので、刃物Bの刃研ぎ器への固定作業が容易になる。
刃先押圧部4が、台部3の上方の長手方向に水平に設けた押さえ板41と、押さえボルト42を備えているので、刃物Bの刃研ぎ器1への固定作業が容易になる。
砥石取付部5に係止部51が設けられ、係止部51により砥石取付部5が、レール部6に係止されるので、砥石GSの装着作業を容易にすることができる。
係止部51の砥石取付部5との接続長を砥石取付部5の長手方向の長さより短かくすることにより、砥石取付部5に固定された砥石GSの長手方向の移動距離を、レール部6の延長よりも長くとることができ、支持板2及びレール部6の長手方向の長さよりも長い刃先KPを研磨することができる。このため、小型、軽量の刃研ぎ器を提供できる。
支持板2の上面に磁石9を設置したので、刃物Bの刃研ぎ器1への取り付けを円滑に行うことができ、ずれも防止できる。
砥石取付部5が、砥石GSの各面が異なる粒度を有する一の砥石を取り付け固定可能であるので、砥石の交換の労力を低減できる。
次に、刃物Bの刃先KPの形状が一様の曲線ではなく、刃先KPの一部の曲がり度が大きい刃先KPの場合の研磨方法について説明する。
刃物Bの峰Mを切欠き8に当接して刃先KPをレール部6と略平行に戴置した位置から、該当接の一方又は双方を外し、刃先KPの曲がり度が大きい部分とレール部6の曲面とが略平行になるように刃先KPをずらして戴置し直し、刃先押圧部4により刃先KPを支持板2に固定する。
砥石取付部5に固定された砥石GSを刃先KPの曲がり度が大きい部分と略平行であるレール部6に沿って刃先KPの上側面を摺動研磨する。
上記方法で研磨することにより、本発明に係る刃研ぎ器1は、多様な曲がりを有する刃物Bの刃先KPの研磨に対応できる。
図8から図10までは、実施形態2に係る使用状態等を示す。実施形態2は、例えば、長尺の和包丁を研磨する場合の刃物の刃研ぎ器101である。実施形態1と共通する構成については、実施形態1の各構成に付した符号から、その数字に「100」を加えた符号を付して対応させ、その詳細な説明を省略し、相違点を説明する。
実施形態2の長尺の和包丁等の刃物は、実施形態1の刃物とは異なり、刃先KPの曲がり度が小さい。しかし、この場合でも刃先KPは直線ではなく、緩やかな曲がりがあるため、レール部106は緩やかな曲がり度の弧状である必要がある。
レール部106の長手方向の曲がり度は、刃先KPの長さNが340mmの包丁などの刃物Bの場合、刃先KPの先端Pと基端Kを結ぶ直線から最も離れた刃先KPの外縁までの距離H(図7参照)が、2mm〜5mm程度であることから、レール部106の曲がり度は、平面視レール部内側の面の両端を結ぶ直線Qからレール部内側の面までの距離δ(図5参照)は、1mm〜8mm、好ましくは、1mm〜6mmである曲がり度が例示できる。
以上、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得るものである。また、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれることとなる。
B・・・刃物
GS・・・砥石
KP・・・刃先
H・・・刃先KPの先端Pと基端Kを結ぶ直線から最も離れた刃先KPまでの距離L・・・平面視においてレール部内側の面の両端の距離
Q・・・平面視においてレール部内側の面の両端を結ぶ直線
M・・・峰
N・・・刃先KPの先端Pと基端Kを結ぶ直線
θ・・・傾斜角度
δ・・・平面視においてレール部内側の面の両端を結ぶ直線Qから最も離れたレール部内側の面までの距離
1、101・・・刃物の刃研ぎ器
2、102・・・支持板
3、103・・・台部
4、104・・・刃先押圧部
41、141・・・押さえ板
42、142・・・押さえボルト
43、143・・・ねじ部
5、105・・・砥石取付部
51・・・係止部
6、106・・・レール部
7、107・・・傾斜角度調整部
71、171・・・角度調整ボルト
72、172・・・角度調整孔
73・・・L字形状板材
8、108・・・切欠き
9、109・・・磁石

Claims (7)

  1. 刃物の刃先を横にして戴置する支持板と、
    前記支持板が傾斜して配置される台部と、
    前記台部の上方に設けられ、前記刃先の上方から前記支持板に押圧固定する刃先押圧部と、
    前記刃先の上側面を研ぐ砥石を取り付ける砥石取付部と、
    前記刃先の曲がりに沿って前記刃先の長手方向に前記砥石取付部を曲線的に摺動可能に案内する立板状のレール部と、
    前記支持板の傾斜角度を調整する傾斜角度調整部と、
    を備え
    前記砥石取付部に係止部が設けられ、該係止部により前記砥石取付部が、前記レール部に係止され、
    前記係止部が、前記砥石取付部の長手方向側面中央部に設けられ、前記砥石取付部との接続長が、前記砥石取付部の長手方向の長さより短く、
    前記砥石取付部の長手方向は前記レール部の長手方向と同じであることを特徴とする刃物の刃研ぎ器。
  2. 前記レール部の曲がり度:前記刃先の曲がり度の比率1:0.8〜1:1.2であり
    前記レール部の曲がり度は、平面視において、前記レール部内側の面の両端を結ぶ直線の距離Lと該直線から最も離れた前記レール部の内側の面の曲点から該直線までの距離δの割合δ/Lで定義され、
    前記刃先の曲がり度は、平面視において、刃先の先端と基端を結ぶ直線の距離Nと前記刃先の曲点から該直線との距離Hの割合H/Nで定義され、
    前記レール部の外側は、刃先に近い側であり、内側は刃物の峰に近い側であると定義される請求項1の刃物の刃研ぎ器。
  3. 前記支持板は、前記台部の長手方向の辺を軸に前記台部に回動可能に設置され、前記傾斜角度調整部により、前記戴置された刃物の刃先の位置が峰より上方になる所定の角度に調整可能である請求項1の刃物研ぎ器。
  4. 前記台部に、前記台部の長手方向の両側面が上方に延出し、前記刃物の峰を挿入する切欠きを設ける請求項1の刃物の刃研ぎ器。
  5. 前記刃先押圧部が、前記台部の上方の長手方向に水平に設けた押さえ板と、該押さえ板を上方から挿通してねじ部が前記刃先を上から押圧する複数の押さえボルトと、を備えた請求項1の刃物の刃研ぎ器。
  6. 前記支持板の上面に磁石を設置した請求項1の刃物の刃研ぎ器。
  7. 前記砥石取付部が、砥石の各面が異なる粒度を有する一の砥石を取り付け固定可能である請求項1の刃物の刃研ぎ器。
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