JP6292706B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents
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CH2=C(R16)−CO−O−X ・・・(II)
[式(II)中、R16は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素原子、炭素原子数2〜30の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、または−(CH2−CH(R6)−O)−R6を表す(ただし、R6はそれぞれ独立に、水素原子、または炭素原子数1〜3の直鎖または分岐のアルキル基を表す)。]
(b)水および/または低級アルコール溶媒と、(c)増粘剤と、(d)シリコーンを含有する毛髪化粧料を提供する。
[式(III)中、R11は水素原子またはメチル基を表し、R12、R13はそれぞれ独立に、水素原子、または水酸基を有していてもよい炭素原子数1〜3の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。]
[式(IV)中、R14は水素原子またはメチル基を表し、R15は水素原子または炭素原子数1〜3の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表し、aは1〜4の整数を表し、bは0または1を表す(ただしb=0のときaは1、3、4の整数を表す)。]
[式(V)中、R25は水素原子またはメチル基を表し、R26、R27はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜24の、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を表し、R28は水素原子、炭素原子数1〜24の、アルキル基、アリール基、アラルキル基、または−CH2−CH(OH)−CH2−N+R29R30R31・Z-を表し(ここで、R29〜R31はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜24の、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を表し、Z-は陰イオンを表す)、X-は陰イオンを表し、cは0または1を表し、dは1〜10の整数を表す。]
[式(VI)中、R18は水素原子またはメチル基を表し、R19は炭素原子数6〜30の直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す。]
<連結モノマー>
本発明に用いられる連結モノマーは、下記式(I)で示され、ラジカル重合性官能基であるビニル系官能基と、通常のラジカル重合の条件では反応しないがその他の条件では反応し共有結合を形成することができる非ラジカル重合性官能基であるオキサゾリン系官能基とを有する。
<ブロックポリマー>
本発明の(a)成分であるブロックポリマーは、ビニル系官能基を有するモノマーからなる2以上のブロックが、上記式(I)で表される連結モノマーを介して結合されてなる。
CH2=C(R16)−CO−O−X ・・・(II)
式(II)中、各置換基は以下の意味を示す。
CH2=C(R11)−CO−NR12R13 ・・・(III)
上記式(III)中、各置換基は以下の意味を表す。
CH2=C(R14)−CO(O)−(CH2)a−(CHOH)b−O−R15・・・(IV)
上記式(IV)中、各置換基は以下の意味を表す。
CH2=C(R25)−CO−(O)c−(NH)1-c−(CH2)d−N+R26R27R28・X- ・・・(V)
上記式(V)中、各置換基は以下の意味を表す。
CH2=C(R18)−CO−NH−R19 ・・・(VI)
上記式(VI)中、各置換基は以下の意味を表す。
上記式(VII)中、R20は水素原子またはメチル基を表す。eは1〜4の整数を表し、好ましくは1〜3の整数である。反応のしやすさの点から最も好ましくは2である。
(I)第1ブロック
連結モノマー 0.1〜20質量%
親水性ビニル系モノマー 0〜79.9質量%
疎水性ビニル系モノマー 20〜99.9質量%
(II)第2ブロック
カルボン酸基および/またはエポキシ基を含有するビニル系モノマー 0.1〜100質量%
親水性ビニル系モノマー 0〜99.9質量%
(但し、カルボン酸基および/またはエポキシ基を含有しない親水性ビニル系モノマー)
疎水性ビニル系モノマー 0〜90質量%。
(b)成分は水系溶媒で、水および/または低級アルコール溶媒である。低級アルコール溶媒としては、炭素原子数1〜6の揮散性の低級アルコールが好適に用いられ、具体的には、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
(c)成分である増粘剤としては、一般に化粧料に用いられる増粘剤であり、多糖類系高分子、半合成高分子、合成高分子等の水溶性高分子、無機の水膨潤性粘土鉱物などが挙げられる。中でも、使用性および安定性の面から,水溶性高分子、特にカルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウムが好ましい。
本発明毛髪化粧料中における(c)成分の配合量は0.05〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3質量%、特に好ましくは0.2〜1.5質量%である。配合量が少なすぎると塗布直後のストレート効果に劣る傾向がみられ、一方、配合量が高すぎるとべたつきのなさや軽さに劣る傾向がみられ、好ましくない。
(d)成分であるシリコーンとしては、特に限定されないが、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサンアルキレンオキシド共重合体、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エポキシ変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン、アルコール変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、アルコキシ変性ポリジメチルシロキサンおよび環状シリコーンなどが挙げられる。
初めに、以下に示す本実施例、処方例において、(a)成分として以下のブロックポリマーを用いた。
(ポリマー1〜5の調製)
還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素ガス導入管および撹拌装置を備えた反応器にエタノール200重量部と、表1の組成Aのモノマー類を仕込み、反応器内を窒素置換した。この反応器に、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.5重量部を投入後、反応器を35℃から80℃まで1時間かけて昇温し、80℃で3時間熟成させた後、40℃まで冷却した。続いて表1の組成Bのモノマー類およびエタノール100重量部をこの反応器に投入し、40℃で1時間攪拌した。その後、反応器内を再度窒素置換し、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.5重量部を反応器に投入後、反応器を40℃から80℃まで1時間かけて昇温し、80℃で5時間熟成させた後、冷却した。
HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート、
ETMA:エトキシエチルメタクリレート、
IBMA:イソブチルメタクリレート、
LMA:ラウリルメタクリレート、
VOZO:2−ビニルオキサゾリン、
MAA:メタクリル酸、
SMA:ステアリルメタクリレート、
をそれぞれ表す。
試料(100〜200mL)をBL型粘度計(ローターNo.3、回転数12rpm、25±2℃)に入れ、ローター回転開始から1分間経過後の試料粘度を測定した。
パーマ済の毛髪ストランドに塗布した際のストレート形成能力について、専門パネル(10名)による官能試験にて評価した。
(評価)
◎:7名以上が、塗布直後のストレート効果に優れると回答
○:5〜6名が、塗布直後のストレート効果に優れると回答
○△:3〜4名が、塗布直後のストレート効果に優れると回答
△:1〜2名が、塗布直後のストレート効果に優れると回答
×:0名が、塗布直後のストレート効果に優れると回答
パーマ済の毛髪ストランドに塗布した際のべたつきのなさについて、専門パネル(10名)による官能試験にて評価した。
(評価)
◎:7名以上が、べたつきがないと回答
○:5〜6名が、べたつきがないと回答
○△:3〜4名が、べたつきがないと回答
△:1〜2名が、べたつきがないと回答
×:0名が、べたつきがないと回答
試料の経時安定性について下記評価基準により評価した。
(評価)
◎:試料を気温50℃下に放置して外観観察した結果、4週間経過後でも異常がみられなかった
○:試料を気温50℃下に放置して外観観察した結果、1週間経過後、異常がみられなかった
○△:試料を気温50℃下に放置して外観観察した結果、1週間経過後、分離がみられた
△:試料を室温(25℃)下に放置して外観観察した結果、1週間経過後、分離がみられた
×:試料製造直後に分離がみられた
パーマ済の毛髪ストランドに塗布した際の髪の軽さについて、専門パネル(10名)による官能試験にて評価した。
(評価)
◎:7名以上が、髪が軽いと回答
○:5〜6名が、髪が軽いと回答
○△:3〜4名が、髪が軽いと回答
△:1〜2名が、髪が軽いと回答
×:0名が、髪が軽いと回答
パーマ済の毛髪ストランドに塗布した際の毛先のなめらかさについて、専門パネル(10名)による官能試験にて評価した。
(評価)
◎:7名以上が、毛先がなめらかであると回答
○:5〜6名が、毛先がなめらかであると回答
○△:3〜4名が、毛先がなめらかであると回答
△:1〜2名が、毛先がなめらかであると回答
×:0名が、毛先がなめらかであると回答
パーマ済の毛髪ストランドに塗布して乾燥させた後の毛束を曲げた際の硬さについて、専門パネル(10名)による官能試験にて評価した。
(評価)
◎:7名以上が、硬くない(柔らかい)と回答
○:5〜6名が、硬くない(柔らかい)と回答
○△:3〜4名が、硬くない(柔らかい)と回答
△:1〜2名が、硬くない(柔らかい)と回答
×:0名が、硬くない(柔らかい)と回答
下記表2に示す試料を用いて、上記評価方法に従い、粘度、塗布直後のストレート効果、べたつきのなさ、安定性、軽さ、毛先のなめらかさ、柔軟性について評価した。結果を表2に示す。なお表2中、以下の成分は下記製品を用いた。
・高重合ジメチルシロキサン・メチル(アミノプロピル)シロキサン重合体(*1):「APS−10−DMS」(信越化学(株)製)
・高重合メチルシポリシロキサン(*2):「シリコーンG−20−DMS」(信越化学(株)製)
・シリコーン(20cs)(*3):「KF−96A」(信越化学(株)製)
(配合成分) (質量%)
(1)精製水 残余
(2)ブロックポリマー(「ダイヤホールドA-403」;三菱化学) 0.6
(3)エタノール 5
(4)カルボキシビニルポリマー 0.2
(5)ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(6)高重合ジメチルシロキサン・メチル(アミノピロピル)シロキサン共重合体
(「APS-10-DMS」;信越化学) 5
(7)高重合メチルポリシロキサン(「シリコーンG-20-DMS」;信越化学) 3
(8)シリコーン(20cs)(「KF-96A」;信越化学) 2
(9)苛性ソーダ 0.2
(10)フェノキシエタノール 0.5
(11)POE硬化ヒマシ油(EO60) 0.5
(12)イミダゾリニウムベタイン 2
(13)イソステアリン酸 0.5
(14)ヒドロキシエチル尿素 0.1
(15)1,3−ブチレングリコール 4
(16)EDTA2Na・2H2O 0.02
(17)香料 0.2
(製法)
(1)に(4)、(16)を添加し、撹拌溶解する(主パーツ)。(3)に(5)、(10)、(14)を分散し、これを主パーツに添加し、撹拌溶解する。一部の(1)に(6)〜(8)、(11)〜(13)、(15)、(17)を混合して乳化させ、主パーツに添加し、撹拌混合する。(2)および残りの(1)に(9)を溶解させたものを主パーツに添加し、撹拌溶解する。
(配合成分) (質量%)
(1)精製水 残余
(2)ポリマー4(表1) 5
(3)エタノール 5
(4)ヒドロキシエチルセルロース 1
(5)高重合メチルポリシロキサン(「シリコーンG-20-IP-4S」;信越化学) 5
(6)シリコーン(「KF-56」;信越化学) 10
(7)アミノメチルプロパノール 0.1
(8)メチルパラベン 0.2
(9)ワインエキス 0.2
(10)香料 0.2
(製法)
一部の(3)に(4)、(8)〜(10)を添加し、(1)に撹拌溶解する(主パーツ)。一部の(1)に(2)、残りの(3)、(5)、(6)を分散し、これを主パーツに添加して、撹拌溶解する。(7)を主パーツに添加して、撹拌溶解する。
(配合成分) (質量%)
(1)精製水 残余
(2)ポリマー5(表1) 0.4
(3)エタノール 3
(4)カルボキシビニルポリマー 0.3
(5)高重合ジメチルシロキサン・メチル(アミノピロピル)シロキサン共重合体
(「APS(HiA)-20-EM73S」;信越化学) 1
(6)高重合メチルポリシロキサン(「シリコーンG-20-DMS」;信越化学) 1
(7)トリエタノールアミン 0.2
(8)フェノキシエタノール 0.5
(9)イミダゾリニウムベタイン 1
(10)イソステアリン酸 0.1
(11)ヒドロキシエチル尿素 0.1
(12)プロピレングリコール 1
(13)EDTA2Na・2H2O 0.05
(14)香料 0.2
(製法)
(1)に(4)、(13)を添加し、撹拌溶解する(主パーツ)。一部の(3)に(8)、(11)、(14)を分散し、これを主パーツに添加して、撹拌溶解する。残りの(1)に(2)、残りの(3)、(5)、(6)、(9)、(10)、(12)を混合して乳化させ、これを主パーツに添加して、撹拌混合する。(7)を主パーツに添加して、撹拌溶解する。
Claims (5)
- (a)ビニル系官能基を有するモノマーからなる2以上のブロックと、
ラジカル重合性ビニル系官能基と、非ラジカル重合性官能基であるオキサゾリン系官能基を有する下記式(I)で表される連結モノマー
を含有してなり、上記2以上のブロックの少なくとも1つのブロック中に下記式(II)で表されるビニル系官能基を有するモノマーを含んでなるブロックポリマーであって、
[式(I)中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2〜R5はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基をもつ炭素原子数1〜6のアルキル基、または、炭素原子数1〜6のアルキル基若しくは炭素原子数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基を表し、Aは直接結合を表す。]
CH2=C(R16)−CO−O−X ・・・(II)
[式(II)中、R16は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素原子、炭素原子数2〜30の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、または−(CH2−CH(R6)−O)−R6を表す(ただし、R6はそれぞれ独立に、水素原子、または炭素原子数1〜3の直鎖または分岐のアルキル基を表す)。]
上記式(I)中のラジカル重合性ビニル系官能基が、他のビニル系官能基をもつモノマーとラジカル重合して1つのブロックを形成し、
上記式(I)中の非ラジカル重合性官能性基であるオキサゾリン系官能基が、他のブロックを形成するモノマーと反応して下記式(Ia)、式(Ib)で表される共有結合を形成したものである、上記ブロックポリマーと、
[式(Ia)、(Ib)中、R1、R2〜R5、Aは式(I)で定義したとおりである。BおよびDはそれぞれブロックポリマーの一部である。]
(b)水および/または低級アルコール溶媒と、
(c)カルボキシビニルポリマーと、
(d)シリコーン
を含有し、系の粘度が2,000〜10,000mPa・s(25℃、B型粘度計)である、ストレートにするための毛髪化粧料。 - (a)成分において、上記ブロックを構成するビニル系官能基を有するモノマーとして、上記式(II)で表されるビニル系官能基を有するモノマーの他に、下記式(III)〜(VI)で表されるビニル系官能基を有するモノマーの中から選ばれる1種または2種以上を含む、請求項1記載の毛髪化粧料。
CH2=C(R11)−CO−NR12R13 ・・・(III)
[式(III)中、R11は水素原子またはメチル基を表し、R12、R13はそれぞれ独立に、水素原子、または水酸基を有していてもよい炭素原子数1〜3の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。]
CH2=C(R14)−CO(O)−(CH2)a−(CHOH)b−O−R15・・・(IV)
[式(IV)中、R14は水素原子またはメチル基を表し、R15は水素原子または炭素原子数1〜3の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表し、aは1〜4の整数を表し、bは0または1を表す(ただしb=0のときaは1、3、4の整数を表す)。]
CH2=C(R25)−CO−(O)c−(NH)1-c−(CH2)d−N+R26R27R28・X- ・・・(V)
[式(V)中、R25は水素原子またはメチル基を表し、R26、R27はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜24の、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を表し、R28は水素原子、炭素原子数1〜24の、アルキル基、アリール基、アラルキル基、または−CH2−CH(OH)−CH2−N+R29R30R31・Z-を表し(ここで、R29〜R31はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜24の、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を表し、Z-は陰イオンを表す)、X-は陰イオンを表し、cは0または1を表し、dは1〜10の整数を表す。]
CH2=C(R18)−CO−NH−R19 ・・・(VI)
[式(VI)中、R18は水素原子またはメチル基を表し、R19は炭素原子数6〜30の直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す。] - (a)成分において、上記ブロックが、親水性を示すブロックと疎水性を示すブロックを有するものである、請求項1または2記載の毛髪化粧料。
- (a)成分:(d)成分=1:0.1〜1:40(質量比)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- (a)成分において、上記2以上のブロックの少なくとも1つのブロックが、カルボン酸基および/またはエポキシ基、並びにビニル系官能基を有するモノマーを有するものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
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