JP6291900B2 - 電子時計 - Google Patents
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Description
特許文献1の電子時計は、時計の所定時間分の消費電流に相当する発電量が発電手段で発電される毎に、カウンターをカウントアップし、また、時計の運針が継続している場合に、所定時間経過する毎に、前記カウンターをカウントダウンする。そして、前記カウンターのカウント値に基づいて時計を駆動できる時間を示す持続時間を表示する。
特許文献1の電子時計では、上記持続時間が表示されるため、例えば、時計を1日駆動できる充電量が確保できたことを確認することはできる。
しかしながら、特許文献1の電子時計は、上記持続時間を求めるため、発電手段の発電量だけではなく経過時間も計測し、計測した経過時間に応じてカウンターをカウントダウンする必要があり、そのための回路が必要である。このため、時計の回路規模が大きくなってしまう可能性があった。この場合、時計を小型化できず、また、消費電力が増大してしまう。
本発明では、充電完了表示機能が実行されると、使用者による操作手段の操作に応じて、充電量設定部は、例えば、時計を1日駆動できる充電量等を、目標充電量として設定する。なお、時計を駆動できる充電量とは、例えば、時刻表示処理を実行できる充電量である。すなわち、時計がクロノグラフ機能等を備えた多機能時計である場合では、クロノグラフ処理等、時刻を表示するための処理とは別の処理を実行するための充電量は含まれない。
そして、積算値算出部は、供給される電気エネルギーの供給量の積算値を算出する。そして、充電量判定部で前記積算値が目標充電量以上であると判定された場合、充電結果表示制御部は、充電が完了したことを充電結果表示手段に表示させる。
本発明によれば、前記積算値が目標充電量以上になると、充電結果表示手段に充電が完了したことが表示される。このため、使用者は、操作手段を操作して目標充電量を使用に必要な充電量に設定することで、充電結果表示手段の表示により、使用に必要な充電量が確保できたことを確認できる。これにより、使用者は、必要以上に長い時間、充電を行うことを回避できる。このため、時計を早期に使用できる。
また、本発明によれば、例えば、前記供給量に応じてカウンターをカウントアップし、また、経過時間に応じて前記カウンターをカウントダウンすることで、時計を駆動できる時間を示す持続時間を算出する場合と比べて、経過時間を計測し、計測した経過時間に応じてカウンターをカウントダウンするための回路が必要ない。このため、時計の回路規模を小さくできる。これにより、時計を小型化でき、時計の消費電力を低減できる。
また、本発明によれば、前記積算値を算出するのは、充電完了表示機能が実行されてから、前記積算値が目標充電量以上となるまでの期間でよい。すなわち、前記供給量を検出するのは、当該期間でよい。このため、例えば、前記供給量の検出が常時行われる場合と比べて、時計の消費電力を低減できる。
これに対して、本発明によれば、積算値算出部は、充電量判定部で前記積算値が目標充電量以上であると判定された場合を除き、充電完了表示機能が実行されてから所定時間経過すると、前記積算値の算出を終了するため、時計の充電量が低下することを抑制できる。
また、本発明では、長期間のエネルギー消費に伴う充電量の低下については考慮されていないため、電気エネルギーが供給されていない状態が長時間続くと、前記積算値と実際の充電量との差が大きくなる場合がある。前記積算値と実際の充電量との差が大きいと、前記積算値が目標充電量以上となり充電結果表示手段に充電が完了したことが表示されても、実際の充電量は、目標充電量を大きく下回る。このため、使用者が、使用に必要な充電量が確保されていると誤って認識してしまう可能性がある。
これに対して、本発明では、充電完了表示機能が実行されてから所定時間経過すると、前記積算値の算出を終了する。所定時間を適宜設定することで、充電完了表示機能の実行中に、電気エネルギーが供給されていない状態が長時間続き、前記積算値と実際の充電量との差が大きくなることを防止できる。これにより、使用者が、使用に必要な充電量が確保できていないにも関わらず、当該充電量が確保できていると誤って認識する事態を回避できる。
例えば、所定時間は、目標充電量に応じて設定されるが、最も低い目標充電量の所定時間が、少なくとも24時間に設定される。
本発明によれば、充電量判定部で前記積算値が前記目標充電量以上であると判定された場合を除き、充電完了表示機能がどの時間に実行されたとしても、積算値算出部は、日中の間必ず動作することになる。
ここで、例えば、電子時計が、電気エネルギーの供給源として太陽電池を備えている場合、時計に太陽光が数時間照射されれば、少なくとも1日時計を駆動できる充電量は確保できる。
このため、目標充電量が時計を1日駆動できる充電量に設定されている場合、太陽光が照射される場所に時計が配置されていれば、積算値算出部が日中の間動作することで、前記所定時間内に前記積算値が目標充電量以上となる可能性が高い。
これによれば、目標充電量が、設定頻度が高い、1日時計を駆動できる充電量に設定されている場合に、高い確率で充電結果表示手段に充電が完了したことが表示されるため、使い易さを向上できる。
また、電気エネルギーの供給源が、例えば、回転錘を用いた自動巻き発電装置である電子時計の場合は、毎日時計を使用する習慣があれば、1日のうちのどこかで充電が行われる。また、電気エネルギーの供給源が、例えば、クレードル等の外部装置である電子時計の場合も、毎日時計を外部装置にセットする習慣があれば、1日のうちのどこかで充電が行われる。
このため、積算値算出部が少なくとも24時間(1日)動作することで、充電により前記積算値が目標充電量以上となる可能性は高くなる。これにより、高い確率で充電結果表示手段に充電が完了したことが表示されるため、使い易さを向上できる。
また、本発明によれば、例えば、クロノグラフ用の指針や時刻表示用の秒針等を用いて、目標充電量を表示できるため、目標充電量を表示する表示手段を新たに設ける必要がなく、本発明の時計を大型化せずに実現できる。
本発明によれば、例えば、前記供給量を連続的に検出して前記積算値を算出する場合と比べて、検出時間を短くできるため、前記供給量の検出にかかる消費電力を低減できる。
一般的に、使用者が時計を使用する期間は、半日単位、すなわち、半日、1日、1.5日、2日…等になることが多い。
本発明によれば、目標充電量を、半日単位で設定できるので、半日、1日、1.5日、2日…等に設定し易い。このため、使い易さを向上できる。
このため、発電量の積算値の算出を、例えば、発電量をサンプリングして行う場合、サンプリング間隔を、前記発電装置の場合と比べて長くできる。
このため、本発明によれば、発電量の検出にかかる消費電力を低減できる。
[第1実施形態]
図1は、電子時計1を示す正面図である。
図1に示すように、電子時計1は、通常の時刻表示を行う基本時計用指針としての時針11、分針12、小秒針13を備えている。時針11および分針12は、電子時計1の文字板2の中心を回転軸としているが、小秒針13は、文字板2の中心から9時方向にずれた位置に配置されている。
また、電子時計1は、時針11、分針12と同軸上に配置された第3副針17を備えて構成されている。
また、電子時計1には、外部操作部材であるリューズ5と、同じく外部操作部材である第1ボタン6および第2ボタン7とが設けられている。ここで、第1ボタン6は、本発明の操作手段を構成する。
図2に示すように、電子時計1は、さらに、各指針11〜17を駆動する基本時計用ステップモーター21、モード表示用ステップモーター22、第1ステップモーター23、第2ステップモーター24を備えている。
時針11、分針12、小秒針13は基本時計用ステップモーター21で駆動され、モード表示針14はモード表示用ステップモーター22で駆動される。また、第1副針15および第2副針16は第1ステップモーター23で駆動され、第3副針17は第2ステップモーター24で駆動される。
ここで、モード表示針14およびモード表示用ステップモーター22は、本発明の充電結果表示手段を構成する。また、第3副針17は、本発明の充電量を表示する指針を構成し、第2ステップモーター24は、本発明の指針を駆動する駆動手段を構成する。
さらに、電子時計1は、発電手段35、電流検出回路36、蓄電手段37、発振回路38、分周回路39、第1ボタン6および第2ボタン7に接続された入力回路40を備えている。
電流検出回路36は、発電手段35の発電電流を検出する。
蓄電手段37は、例えば、リチウムイオン電池等の二次電池により構成されている。蓄電手段37は、発電手段35が発電した電気エネルギーを蓄積する。すなわち、発電手段35が発電した電気エネルギーは、電流検出回路36を経由して蓄電手段37に充電される。
発振回路38は、水晶振動子等を備え、32.768kHzの基準クロック信号を出力する。
分周回路39は、発振回路38から出力された基準クロック信号を分周して制御手段50に出力する。
モード表示駆動制御回路32は、モード表示用ステップモーター22を介してモード表示針14の駆動を制御する。
第1モーター駆動制御回路33は、第1ステップモーター23を介して第1副針15および第2副針16の駆動を制御する。
第2モーター駆動制御回路34は、第2ステップモーター24を介して第3副針17の駆動を制御する。
制御手段50は、クロノグラフ処理部51、ローカルタイム表示処理部52、充電完了表示処理部53を備えている。
そして、制御手段50は、第2ボタン7によるモード切替操作が行われると、処理モードを順次切り替え、選択されたモードに伴って各処理部51〜53を実行する。
なお、このモード切替操作に伴い、制御手段50は、モード表示駆動制御回路32を動作させてモード表示用ステップモーター22を介してモード表示針14を移動させ、選択されたモードに応じて、文字板2に表示されたクロノグラフモード(CHR)、ローカルタイムモード(LOC)、充電完了表示モード(CHA)のいずれかをモード表示針14で指示する。
具体的に、充電完了表示処理部53は、充電量設定部530、充電量表示制御部531、積算値算出部532、充電量判定部533、充電結果表示制御部534を備えている。
充電量表示制御部531は、充電量設定部530で設定された目標充電量を、第3副針17により表示させる。
充電量判定部533は、積算値算出部532が算出した積算値が、充電量設定部530で設定された目標充電量以上かを判定する。
充電結果表示制御部534は、充電量判定部533で、積算値算出部532が算出した積算値が、充電量設定部530で設定された目標充電量以上であると判定された場合、充電が完了したことを、モード表示針14により表示させる。
次に、電子時計1の充電完了表示機能について、図3および図4のフローチャートに基づいて説明する。
第2ボタン7が押されて、充電完了表示モードが選択されると、充電完了表示処理部53は、充電完了表示機能を実行する。このとき、図5に示すように、モード表示針14は移動して「CHA」を指示する。なお、第3副針17は、12時の位置を指示している。
ここで、使用者は、第1ボタン6を押して、目標充電量を設定する。具体的には、第1ボタン6の押込操作回数に応じて、目標充電量を設定する。目標充電量と第1ボタン6の押込操作回数との関係を表1に示す。なお、表1には、目標充電量と、第3副針17の指示位置およびモード継続時間との関係も示されている。
表1に示すように、例えば、目標充電量が1日(24時間)分の充電量である場合、第1ボタン6の押込操作回数は1回である。
使用者は、表1にしたがって、目標充電量に応じた回数、第1ボタン6を押す。
なお、ここでは、目標充電量として3つの充電量が設定されているが、1つ、2つ、または、4つ以上の充電量が設定されていてもよい。
S24でNOと判定された場合、充電量設定部530は、処理をS21に戻す。
そして、充電量設定部530および充電量表示制御部531は、目標充電量設定処理S1が開始されてから5秒経過するまで、S21〜S24の処理を繰り返す。
これにより、充電量設定部530は、第1ボタン6が押された回数をカウントし、充電量表示制御部531は、第1ボタン6が押された回数に応じた位置に、第3副針17を移動させる。第1ボタン6の押込操作回数と、第3副針17の指示位置との関係を、表1に示す。
例えば、第1ボタン6の押込操作回数が1回である場合、すなわち、目標充電量が1日分の充電量である場合、第3副針17は1時の位置を指示する。
なお、第1ボタン6が4回押された場合には、例えば、第3副針17は、12時の位置に戻されるとともに、第1ボタン6の押込操作回数は、0回に戻される。
S24でNOと判定された場合、すなわち、第1ボタン6の押込操作回数が0回である場合、充電量設定部530は、充電完了表示機能を終了する。
さらに、充電量設定部530は、当該回数に応じてモード継続時間を設定する(S27)。第1ボタン6の押込操作回数と、モード継続時間との関係を、表1に示す。
表1に示されるように、モード継続時間は、少なくとも24時間に設定されている。また、モード継続時間は、目標充電量で時計が駆動できる時間と同じ時間に設定されている。
例えば、第1ボタン6の押込操作回数が1回である場合、すなわち、目標充電量が1日分の充電量である場合、モード継続時間は24時間に設定される。
そして、充電量設定部530は、目標充電量設定処理S1を終了する。
このとき、充電量表示制御部531は、図7に示すように、第3副針17を12時の位置に戻す。
S2でNOと判定された場合、積算値算出部532は、第2ボタン7が押されて充電完了表示機能が実行されてからの時間が、S1で設定したモード継続時間経過したかを判定する(S3)。
S3でNOと判定された場合、積算値算出部532は、処理をS2に戻す。
S6でYESと判定された場合、充電結果表示制御部534は、図8に示すようにモード表示針14を、「OK」の位置に移動させる(S7)。なお、このとき、モード表示針14を、「CHA」とは異なる位置、例えば、「CHA」と「CHR」との間に移動させてもよい。これにより、使用者は、充電が完了したことを知ることができる。その後、充電結果表示制御部534は、充電完了表示機能を終了する。
S8でNOと判定された場合、充電量判定部533は、処理をS4に戻す。すなわち、S6でYESと判定される場合を除いて、モード継続時間が経過するまで、S4およびS5の処理が繰り返される。
一方、S8でYESと判定された場合、または、S3でYESと判定された場合、充電結果表示制御部534は、図9に示すように、モード表示針14を、「NG」の位置に移動させる(S9)。これにより、使用者は、充電に失敗したことを知ることができる。その後、充電結果表示制御部534は、充電完了表示機能を終了する。
目標充電量を設定し、発電手段35の発電電流の積算値が目標充電量以上であると判定された場合、充電が完了したことを表示させるため、使用者は、使用に必要な充電量が確保できたことを確認できる。これにより、使用者は、必要以上に長い時間、充電を行うことを回避できる。このため、電子時計1を早期に使用できる。
また、電子時計1が、光が照射される環境にあれば、目標充電量の充電は、通常、1日程度で行われるため、経過時間を考慮する必要がなく、例えば、経過時間を計測し、計測した経過時間に応じてカウンターをカウントダウンするための回路が必要ない。このため、電子時計1の回路規模を小さくできる。これにより、電子時計1を小型化でき、電子時計1の消費電力を低減できる。
また、発電電流を検出するのは、充電完了表示機能が実行されてから、前記積算値が目標充電量以上となるまでの期間でよい。このため、例えば、発電電流の検出が常時行われる場合と比べて、電子時計1の消費電力を低減できる。
このため、発電手段35で発電が行われていない状態で、前記積算値の算出が継続され、電子時計1の充電量が低下することを抑制できる。
また、モード継続時間を適宜設定することで、充電完了表示機能の実行中に、発電手段35で発電が行われない状態が長時間続き、前記積算値と実際の充電量との差が大きくなることを防止できる。これにより、使用者が、使用に必要な充電量が確保できていないにも関わらず、当該充電量が確保できていると誤って認識する事態を回避できる。
ここで、電子時計1に太陽光が数時間照射されれば、少なくとも1日時計を駆動できる充電量は確保できる。充電量と、照度に応じた充電必要時間との関係例を表2に示す。ただし、太陽電池のサイズや透過率、ステップモーターの消費電力等によって充電に必要な時間は異なる。
このため、目標充電量が時計を1日駆動できる充電量に設定されている場合、太陽光が照射される場所に電子時計1が配置されていれば、積算値算出部532が日中の間動作することで、モード時間内に前記積算値が目標充電量以上となる可能性が高い。
これによれば、目標充電量が、設定頻度が高い1日時計を駆動できる充電量に設定されている場合に、高い確率で充電が完了したことが表示されるため、使い易さを向上できる。
また、クロノグラフ処理に用いられる第3副針17を用いて目標充電量を表示するため、目標充電量を表示する表示手段を新たに設ける必要がなく、電子時計1を大型化せずに実現できる。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
図10は、電子時計1Aを示す正面図である。
図10に示すように、電子時計1Aは、通常の時刻表示を行う基本時計用指針としての時針11、分針12、秒針18を備えている。時針11、分針12、秒針18は、電子時計1Aの文字板2の中心を回転軸としている。
また、電子時計1Aには、外部操作部材であるリューズ5と、同じく外部操作部材であるボタン8とが設けられている。ここで、ボタン8は、本発明の操作手段を構成する。
図11に示すように、電子時計1Aは、さらに、各指針11,12を駆動する時分針用ステップモーター25、秒針18を駆動する秒針用ステップモーター26を備えている。
さらに、電子時計1Aは、ステップモーター25の駆動を制御する時分針駆動制御回路61と、ステップモーター26の駆動を制御する秒針駆動制御回路62と、各駆動制御回路61,62を制御する制御手段50Aとを備えている。
ここで、秒針18および秒針用ステップモーター26は、本発明の充電結果表示手段を構成する。また、秒針18は、本発明の充電量を表示する指針を構成し、秒針用ステップモーター26は、本発明の指針を駆動する駆動手段を構成する。
さらに、電子時計1Aは、発電手段35、電流検出回路36、蓄電手段37、発振回路38、分周回路39、ボタン8に接続された入力回路40を備えている。なお、これらの構成は第1実施形態と同じため、説明は省略する。
充電完了表示処理部53Aは、充電完了表示モードが選択された際に動作される。充電完了表示モードの選択は、ボタン8が長押し(2秒)されることで行われる。
充電完了表示処理部53Aは、充電量設定部530A、充電量表示制御部531A、積算値算出部532、充電量判定部533、充電結果表示制御部534Aを備えている。なお、積算値算出部532、充電量判定部533の構成は第1実施形態と同じため、説明は省略する。
充電量表示制御部531Aは、充電量設定部530Aで設定された目標充電量を、秒針18により表示させる。
充電結果表示制御部534Aは、充電量判定部533で、積算値算出部532が算出した積算値が、充電量設定部530Aで設定された目標充電量以上であると判定された場合、充電が完了したことを、秒針18により表示させる。
次に、電子時計1Aの充電完了表示機能について、図12および図13のフローチャートに基づいて説明する。
ボタン8が長押しされて、充電完了表示モードが選択されると、充電完了表示処理部53Aは、充電完了表示機能を実行する。このとき、図14に示すように、秒針18は移動して12時の位置を指示する。
充電完了表示機能は、図12に示すように、S1A〜S8Aの処理を有している。このうち、S2A〜S6A,S8Aの処理は、第1実施形態におけるS2〜S6,S8と同じ処理のため説明を省略する。
目標充電量設定処理S1Aは、図13に示すように、S21A〜S27Aの処理を有している。このうち、S22A、S24A〜S27Aの処理は、第1実施形態におけるS22、S24〜S27と同じ処理のため説明を省略する。
S21Aでは、充電量設定部530Aは、入力回路40から出力された検出信号を判定し、ボタン8が押されたかを判定する。S21AでYESと判定された場合、充電量設定部530Aは、処理をS22Aに進め、S21AでNOと判定された場合、充電量設定部530Aは、処理をS24Aに進める。
S23Aでは、充電量表示制御部531Aは、図15に示すように、秒針18を、1周を12分割した角度(30度)、右回転させて移動させる。なお、図15は、ボタン8が1回押された状態を示しており、秒針18は、12時位置から1時位置に移動している。なお、目標充電量と、秒針18の指示位置との関係は、第1実施形態の表1と同様である。
また、目標充電量設定処理S1Aが終了すると、充電量表示制御部531Aは、図16に示すように、秒針18を2秒運針(2秒毎に2秒分運針)させる。
なお、第1実施形態では、S8でYESと判定された場合、または、S3でYESと判定された場合、S9で充電失敗表示を行うが、第2実施形態では、S8AでYESと判定された場合、または、S3AでYESと判定された場合、充電失敗表示を行わない。すなわち、S8AでYESと判定された場合、または、S3でYESと判定された場合、充電完了表示機能は終了し、秒針18が2秒運針する状態が継続される。
第2実施形態では、第1実施形態の作用効果に加えて、以下の作用効果を得ることができる。
秒針18を2秒運針から1秒運針に切り替えることで、充電が完了したことを表示させるため、充電が完了したことを表示させる表示手段を新たに設ける必要がない。換言すると、時刻を表示する指針しか備えていない時計であっても、充電が完了したことを表示させることができる。
なお、本発明は前記各実施形態の構成に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、前記各実施形態では、表1に示すように、目標充電量の設定単位は、時計を1日駆動できる充電量であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、目標充電量の設定単位は、時計を半日駆動できる充電量であってもよい。
一般的に、使用者が時計を使用する期間は、半日単位、すなわち、半日、1日、1.5日、2日…等になることが多い。このため、目標充電量を、半日単位で設定できれば、半日、1日、1.5日、2日…等に設定し易い。このため、使い易さを向上できる。
なお、目標充電量が、半日に設定されている場合、モード継続時間は、少なくとも24時間であることが好ましいが、24時間未満、例えば、12時間であってもよい。
なお、発電手段35の種類に応じて、積算値算出部532による発電手段35の発電電流のサンプリング間隔を変えてもよい。例えば、発電手段35が自動巻き発電や手巻き発電を行う発電装置である場合は、発電電流の変動が太陽電池の場合と比べて急峻であるため、サンプリング間隔を、太陽電池の場合と比べて短く設定する。これによれば、発電電流の積算値を精度よく算出できる。
また、前記各実施形態では、積算値算出部532は、発電手段35の発電電流の積算値を、発電手段35の発電電流をサンプリングして算出しているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、発電手段35の発電電流を連続的に検出して前記積算値を算出してもよい。
また、前記各実施形態では、充電量表示制御部531,531Aは、各指針17,18により目標充電量を表示させているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、他の指針を用いて表示させてもよいし、例えば、液晶表示装置等を用いて表示させてもよい。
この場合、充電完了表示モードが選択されている際に、電池電圧が低下すると、BLD表示が優先的に実行され、充電完了表示機能は終了する。
なお、前記第2実施形態では、充電完了表示モードにおいて、秒針18は2秒運針しているため、BLD表示と区別しにくい場合がある。このため、充電完了表示モードにおいて、秒針18を、例えば、5秒運針(5秒毎に5秒分運針)させてもよい。
この場合、ボタン8が押されて充電完了表示モードが選択されると、秒針18が一時的に早送りされて停止する。これにより、使用者は、充電完了表示モードに移行したことを確認できる。このとき、秒針18は、12時の位置には戻らない。
そして、目標充電量の設定が完了すると、秒針18を現時刻まで早送りで移動させた後、2秒運針させる。これにより、使用者は、充電完了表示モードにあることを確認できる。
これによれば、通常の3針の電子時計においても、本発明を実現できる。
Claims (7)
- 供給される電気エネルギーを蓄積する蓄電手段と、
充電が完了したことを表示する充電結果表示手段と、
操作手段と、
前記操作手段によって充電完了表示モードが選択された際に動作する充電完了表示処理部とを備え、
前記充電完了表示処理部は、
前記操作手段に対する操作に応じて、目標充電量を設定する充電量設定部と、
前記供給される電気エネルギーの供給量の積算値を算出する積算値算出部と、
前記積算値が、前記目標充電量以上であるかを判定する充電量判定部と、
前記充電量判定部で、前記積算値が前記目標充電量以上であると判定された場合、充電が完了したことを前記充電結果表示手段に表示させる充電結果表示制御部と、を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記積算値算出部は、前記充電量判定部で前記積算値が前記目標充電量以上であると判定された場合を除き、前記充電完了表示処理部によって充電完了表示機能が実行されてから所定時間経過すると、前記積算値の算出を終了する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項2に記載の電子時計において、
前記所定時間は、少なくとも24時間である
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子時計において、
充電量を表示する指針と、
前記指針を駆動する駆動手段と、
前記駆動手段を制御して、前記目標充電量を、前記指針により表示させる充電量表示制御部と、を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子時計において、
前記積算値算出部は、前記供給される電気エネルギーの供給量をサンプリングして前記積算値を算出する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の電子時計において、
前記目標充電量の設定単位は、時計を半日駆動できる充電量である
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の電子時計において、
電気エネルギーの供給源として、太陽電池を備え、
前記蓄電手段は、前記太陽電池が発電した電気エネルギーを蓄積し、
前記積算値算出部は、前記太陽電池の発電量の積算値を算出する
ことを特徴とする電子時計。
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