JP5310212B2 - 時計 - Google Patents

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本発明は、発電機能付きの時計に関する。
従来、発電機能を備えた時計が知られており、このような発電機能付き時計は、電池交換が不要な利点を備えるため、広く利用されるようになった。
そして、発電機能付き電子時計では、発電手段で発電された電力を二次電池に充電して利用している。また、このような発電機能付き電子時計では、ユーザーが発電量を確認できるように、発電手段により発電が実施された際に、専用の指針を駆動させ、発電量を表示させる機能を備えるものもある(特許文献1参照)。
特開2008−224544号公報
上記特許文献1のような時計では、発電手段の発電量を表示させるが、同時に電池の持続時間を表示することが不可能である。また、電池の持続時間を表示させる時計では、発電時の瞬間的な発電量を表示させることができない。
また、一つの表示領域で、発電量および持続時間を表示させ、発電手段が発電を実施した際だけ発電量を表示させる構成も考えられるが、同一の表示部を用いると、現在表示されている情報が、発電量を示すものであるか、持続時間を表示するものであるか判断することが困難になる場合がある。例えば、発電量表示では、発電が実施されていない状態で、表示針が0位置を示すが、この表示を見たユーザーが持続時間が0であると誤認してしまうおそれがある。
本発明は、上記のような問題に鑑みて、発電手段の発電量および電池の持続時間の双方を適切に表示可能な時計を提供することを目的とする。
本発明の時計は、発電手段と、前記発電手段により発電された電気エネルギーを蓄積する蓄電手段と、前記発電手段により発電された電気エネルギーにより駆動される計時制御手段と、前記発電手段で発電された発電量を検出する発電量検出手段と、前記発電量検出手段で検出された発電量を積算して持続時間を算出する持続時間算出手段と、前記発電検出量手段から出力される検出結果信号に基づいて前記発電手段の発電量を表示する発電量表示部、および前記持続時間算出手段で算出された持続時間を表示する持続時間表示部を備えた発電表示手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明では、発電表示手段は、発電量検出手段により発電量が検出された場合に発電量表示部と、持続時間算出手段により算出される持続時間が表示される持続時間表示部とを有している。このため、発電量および持続時間の双方を表示することができ、ユーザーが発電手段による発電効果を適切に確認できる。また、発電量および持続時間がそれぞれ別の表示部により独立して表示されるため、ユーザーは、発電量と持続時間とを容易に判別することができる。
また、発電手段による瞬間的な発電量と、発電量に基づいて演算される蓄電量の時系列的表示である持続時間と、の双方を表示させることで、これらの発電量および持続時間の関連性を目で見える形で表示させることが可能となり、ユーザーに対して、発電動作をより適切に促すことが可能となる。すなわち、発電量および持続時間の双方を表示させることで、発電が実施された際に、持続時間が増加するという発電メカニズムをユーザーに明確に認識させることが可能となり、発電機能付き時計の発電機能に対する信頼性を高めることができる。
本発明の時計では、前記発電量表示部および前記持続時間表示部は、互いに隣接して配置され、前記発電表示手段は、単一の発電表示用指針を備えるとともに、前記発電手段により発電が実施された際に前記発電表示用指針を前記発電量表示部に移動させ、前記発電手段が発電を実施しない待機状態である際に前記発電表示用指針を前記持続時間表示部に移動させることが好ましい。
この発明によれば、1つの発電表示用指針により発電量および持続時間の双方を表示させる。ここで、発電量表示部と持続時間表示部とを文字板上の異なる位置に配置して分割する場合、それぞれの表示部に対して例えば指針を設けるなどの必要があり、指針を駆動させる駆動手段が必要となり、輪列構成も複雑になる。
これに対し、本発明では、発電量表示部と持続時間表示部とが隣接して配置され、1つの発電表示用指針により駆動されるため、発電表示用指針の駆動手段も1つでよく、輪列構成も簡単になる。また、発電に関する表示領域を1つの領域にまとめることができるため、文字板上の外観も良好となる。
また、同一表示部内に持続時間および発電量の双方を表示させる場合、表示方法が複雑となり、現在の表示状態が何を指し示すのか不明となる場合がある。例えば、持続時間を表示さる持続時間表示状態から、発電量を表示させる発電量表示状態に移行した際には、その発電量を所定時間(例えば4秒間)表示させ、この後、発電量表示状態から持続時間表示状態へ移行する旨をユーザーに認識させるため、一旦表示針を0位置に移動させ、その後、持続時間を表示させる所定位置に表示針を移動させるなどといった表示方法が必要となる。このような表示方法では、表示針が何の情報を指し示しているのか分かりにくく、発電状態を適切にユーザーに表示させることができないといった問題がある。これに対して、本願発明では、持続時間表示部および発電量表示部が同一領域内にあった場合でも、これらが隣接して配置されていることで、発電量表示状態では、表示針を発電量表示部に移動させ、持続時間表示状態では、表示針を持続時間表示部に移動させるだけの簡単な表示方法でよく、発電状態を分かりやすく表示させることができ、時計の使い安さや、時計使用時の安心感を向上させることができる。
ここで、本発明の時計では、前記持続時間表示部は、前記発電量表示部よりも大きい面積を有することが好ましい。
この発明では、例えば、駆動手段としてステッピングモーターを用いる場合、ステップ数を小さくできるため、例えば、発電手段による発電量と同期して発電表示用指針を駆動させることができる。すなわち、発電量表示部の領域が大きい場合では、発電表示用指針の駆動量も大きくなるため、ステッピングモーターのステップ数も増大する。この場合、発電量に応じたステップ数でステッピングモーターを駆動させて発電表示用指針を動かすことになるが、発電量が大きい場合、発電表示用指針の駆動させるために要する時間も大きくなるため、発電タイミングと発電表示用指針の駆動タイミングがずれてしまう場合があり、このような場合では、ユーザーによる発電操作と発電表示用指針の駆動との連動感が得られない。これに対して、上記のように、発電量表示部の表示領域を小さくすることで、ユーザーによる発電操作と同期させて発電表示用指針を駆動させることができ、良好な連動感が得られる。
また、発電量表示部による発電量の表示では、発電手段による発電動作中に発電表示用指針を移動させるが、上記のように、発電表示用指針を駆動させる駆動量が小さく、消費電力を抑えることができ、蓄電手段の蓄電量が変動した場合でも、安定して発電表示用指針を駆動させることができる。さらに、発電表示用指針を駆動させる駆動量が小さいため、駆動手段としてステッピングモーターを用いる場合、大きなモーターパルスを必要とせず、早送りパルスが可能となる。したがって、発電手段による発電量や持続時間を表示させる構成とした場合でも、その表示による消費電力を低減させることができ、発電効率の低下を防止することができる。
また、この時、本発明の時計では、前記持続時間表示部は、時計6時方向に配置され、前記発電量表示部は、時計12時方向に配置されることが好ましい。
この発明によれば、発電量表示部が12時側に設けられ、持続時間表示部が発電量表示部の6時側に隣接して設けられる。このような発電量表示部では、例えば6時側の端部を0位置として、発電表示用針にて持続時間および発電量を表示させることで、発電量を表示させる際に、発電表示針が上昇して12時方向に向かうことで、ユーザーに発電が実施されている感覚を実感させることができ、持続時間を表示させる際には、発電表示用針が徐々に6時方向に移動することで、蓄電手段の蓄電量が減少している感覚をユーザーに実感させることができる。
また、本発明の時計では、前記発電量表示部および前記持続時間表示部は、それぞれ異なる領域に独立して配置され、前記発電表示手段は、前記発電量表示部内に配置される発電量表示用指針と、前記持続時間表示部内に配置される持続時間表示用指針と、を備える構成としてもよい。
この発明では、発電量表示と持続時間表示とを別の領域でそれぞれ独立して表示させる。これにより、持続時間表示部において蓄電手段に蓄電された電気エネルギー量の持続時間を表示させている最中であっても、発電量表示部において、発電が実施された際に発電量を表示させることができ、発電状態をより見やすく表示させることができる。また、その発電動作による発電量の表示とともに、発電により増加した電気量に基づいて持続時間を演算して表示させることで、発電によって持続時間がどのように増加したかを表示させることもでき、より多彩な発電量の表示方法を実現することができる。
さらには、各表示部に対してそれぞれ表示用針を独立して設け、それぞれ異なる駆動手段により駆動させることで、各駆動手段からの減速比を適宜設定することができ、表示の信頼性を高めることができる。
本発明の時計では、前記持続時間表示部は、前記持続時間の残量が0であることを示す運針停止表示部を備えることが好ましい。
この発明では、持続時間表示部に、計時制御手段により駆動される運針が停止状態であることを示す運針停止位置表示部を備えており、蓄電手段の蓄電量の残量がなくなり、運針が停止状態である場合に、発電表示用指針をこの運針停止表示部に移動される。これにより、計時制御手段により駆動される例えば運針が駆動状態を容易に確認することができる。すなわち、持続時間表示部において、運針停止表示部がない場合、蓄電手段の蓄電量が0に近くなると、発電表示用指針が、持続時間表示部の0目盛位置近傍に移動する。この時、発電表示用指針が持続時間表部の0目盛を指すのか、0目盛〜1目盛の間に位置するのかの判断が困難であり、計時制御手段による時刻表示機能が停止しているか否かを正確に判断することが困難な場合がある。これに対して、本発明では、蓄電手段の蓄電量がない場合には、発電表示用指針を運針停止表示部に移動させることで、計時制御手段による時刻表示が停止している状態であることを明確に表示させることができる。
第一実施形態における発電機能付き電子時計の構成を示すブロック図。 前記第一実施形態における電子時計の回路ブロック図。 前記第一実施形態における電子時計の文字板部分を示す図。 前記第一実施形態における発電手段および表示手段の構成を示す図。 前記第一実施形態における整流回路および電流検出回路の構成を示す回路図。 前記第一実施形態における発電量、積算値およびモーター駆動パルスを示すタイミングチャート。 前記第一実施形態における表示針の針位置と表示値との関係を示す図。 前記第一実施形態における発電表示処理を示すフローチャート。 前記第一実施形態における通常表示処理を示すフローチャート。 図9の続きの通常表示処理を示すフローチャート。 前記第一実施形態における発電量表示処理を示すフローチャート。 図11の続きの発電量表示処理を示すフローチャート。 二次電池の放電特性を示すグラフ。 第二実施形態における電子時計の文字板部分を示す図。 第三実施形態における電子時計の文字板部分を示す図。 前記第三実施形態における電子時計の発電手段および表示手段の輪列構成を示す図。
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[電子時計の全体構成]
図1は、第一実施形態における発電機能付き電子時計の構成を示すブロック図である。
電子時計1は、図1に示すように、回転錘2、りゅうず3、発電手段4、整流回路5、電流検出回路6、蓄電手段である二次電池7、積分手段8、発電表示制御手段9、発電表示用モーター駆動回路10、発電表示用モーター11、発振回路12、分周回路13、時刻表示制御手段14、時刻表示用モーター駆動回路15、時刻表示用モーター16を備えている。
図2は、第一実施形態における電子時計の回路ブロック図である。
ここで、図2のハードウェア構成図にも示すように、電流検出回路6、分周回路13、各モーター駆動回路10,15は、バス100を介してCPU(central processing unit)101、ROM(read only memory)102、RAM(random access memory)103に対してデータを入出力可能に接続されている。
従って、本実施形態では、積分手段8、発電表示制御手段9、時刻表示制御手段14は、CPU101、ROM102、RAM103を用い、所定のソフトウェアを実行させることによって実現されている。
図3は、第一実施形態における電子時計の文字板部分を示す図である。
電子時計1は、図3に示すように、時針21、分針22、秒針23からなる時刻表示用指針20を備えており、この時刻表示用指針20は前記時刻表示用モーター16によって駆動される。
また、電子時計1の文字板24の9時位置には、時刻表示用指針20とは別に設けられる発電表示用指針である表示針(副表示針)31および発電表示用目盛部32が設けられている。表示針31は、前記発電表示用モーター11によって駆動される。また、発電表示用目盛部32は、9時目盛近傍に扇中心点を有する扇形状に形成され、9時―3時を結ぶ直線より6時側に持続時間表示部321が設けられ、前記直線より12時側に発電量表示部322が設けられる。また、持続時間表示部321の円弧に沿う6時側端部には、運針停止表示部323が形成されている。
なお、文字板24の3時位置には窓241が形成され、文字板24の裏面に配置された日車によって日付が表示可能とされている。この日車は、例えば図示略の筒車から図示略の日回し車を介して、計時表示手段により回転駆動される。
このように構成される電子時計1においては、本発明の計時制御手段は、前記発振回路12、分周回路13、時刻表示制御手段14を備えて構成され、時刻表示手段は、時刻表示用モーター駆動回路15、時刻表示用モーター16、時刻表示用指針20を備えて構成されている。
また、本発明の発電量検出手段は、電流検出回路6を備えて構成され、持続時間算出手段は積分手段8を備えて構成され、発電表示手段は、発電表示制御手段9、発電表示用モーター駆動回路10、発電表示用モーター11、表示針31、発電表示用目盛部32を備えて構成されている。
[発電手段]
図4は、第一実施形態における発電手段および発電表示手段の構成を示す図である。
発電手段4は、図4にも示すように、電子時計1のケース内部に配置された回転錘2を用いた自動巻き発電と、りゅうず3を用いた手巻き発電とを行えるように構成されている。
すなわち、発電手段4は、発電装置40と、発電装置40に回転錘2からの機械的エネルギーを伝達する自動巻き発電用伝達手段46と、発電装置40にりゅうず3からの機械的エネルギーを伝達する手巻き発電用伝達手段47とを備えている。
発電装置40は、ローター41が回転可能に配置されたステーター42と、コイル43が巻回されたコイルブロック44とを備えた一般的な交流発電機である。
自動巻き発電用伝達手段46は、回転錘2と一体で回転する回転錘車461と、回転錘車461の回転が伝達される切換車462とを備えている。そして、切換車462は、ローター41のかなに噛み合い、回転錘2が回転すると、その回転力は回転錘車461、切換車462を介してローター41に伝達され、発電装置40において発電が行われる。
なお、切換車462は、ラチェット構造を有するかな463を備えた構成であり、回転錘車461が時計回り方向に回転した時に、回転がローター41に伝達されて発電し、反時計回り方向に回転した際には、ラチェット構造により切替車462のかな463が空回りし、ローター41に駆動力が伝達されない構造となっている。
手巻き発電用伝達手段47は、巻真471、きち車472、丸穴車473、揺動車474、第一手巻伝え車475、第二手巻伝え車476、第三手巻伝え車477、前記切換車462を備えている。
そして、巻真471の先端にはりゅうず3が取り付けられているため、使用者がりゅうず3を回すと、巻真471が回転する。巻真471の回転は、きち車472、丸穴車473を介して揺動車474に伝達され、揺動車474の回転が第一手巻伝え車475に伝達され、第一手巻伝え車475の回転は、第二手巻伝え車476および第三手巻伝え車477を介して切換車462に伝達される。
この際、揺動車474は、巻真471の一方向への回転時にのみ第一手巻伝え車475のかな475Aと噛み合うようになっている。具体的には、揺動車474が取り付けられた受け478にはスリット478Aが設けられており、このスリット478A内に揺動車474の支持軸474Aが摺動自在に嵌め込まれている。従って、図4の場合でいえば、巻真操作により丸穴車473が時計方向に回転した場合には、揺動車474が反時計方向に回転しながら第一手巻伝え車475の中心側に移動し、かな475Aと噛み合う。一方、第一手巻伝え車475が切換車462側からの駆動により時計方向に回転すると、揺動車474が反時計方向に回転しながらかな475Aから離間し、第一手巻伝え車475との噛み合いが外れる。このような構成により、回転錘2の回転が巻真471に伝達されないようになっている。
[整流回路]
整流回路5は、発電装置40から出力される交流電流を整流するものであり、全波整流回路、半波整流回路などの公知の整流回路が利用できる。
図5は、第一実施形態の実施形態における整流回路および電流検出回路の構成を示す回路図である。
本実施形態では、図5に示すように、4つのダイオード51を用いたブリッジ整流回路(全波整流回路)によって整流回路5が構成されている。
[電流検出回路]
電流検出回路6は、整流回路5で整流された電流の大きさを検出可能に構成されたものである。
具体的には、電流検出回路6は、図5に示すように、整流回路5および二次電池7間に配置された抵抗61と、この抵抗61を流れる電流を測定して発電電流のピーク値を検出するピーク検出回路62と、ピーク検出回路62で検出された値を閾値と比較する比較回路63とを備えている。
電流検出回路6は、CPU101からの信号により、所定のサンプリングレート(サンプリング周期)で駆動され、二次電池7に充電される充電電流のサンプリングを行う。
図6は、前記実施形態における発電状態、1回の発電の積算値、充電量積算値を示すタイミングチャートである。
ピーク検出回路62では、図6に示すように、整流回路5から出力された発電電流をサンプリングし、各サンプリングにおけるピーク値を検出する。比較回路63では、ピーク検出回路62で検出されたピーク値を、所定の閾値、例えば図6においては、閾値I1〜I4と比較し、その検出結果信号を積分手段8および発電表示制御手段9に出力可能に構成されている。
なお、本実施形態の比較回路63は、積分手段8の積算値などに基づいて、CPU101からの信号によって前記閾値の大きさ、つまり検出レベルを切り替えることができるように構成されている。
[蓄電手段]
蓄電手段は、発電電流を充電可能な二次電池7で構成されている。そして、発電装置40の出力は、整流回路5で整流され、電流検出回路6を介して二次電池7に充電されている。なお、蓄電手段としては、二次電池7に限らず、キャパシターを利用してもよい。
[積分手段]
積分手段8は、電流検出回路6から出力される検出結果信号に基づいて平均電流値を算出し、その平均電流値を積算する。
すなわち、積分手段8は、予め各サンプリングにおける発電電流のピーク値の値と、そのピーク値の場合の平均電流値との関係を実験などで調べておき、その関係テーブルをROM102に保存している。そして、電流検出回路6から出力される検出結果信号(ピーク値)に対応する平均電流値を前記テーブルから求め、その平均電流値を積算している。
本実施形態の積分手段8は、発電量カウンター、第1持続時間カウンター、第2持続時間カウンターを備えている。各カウンターは、RAM103の一部に構成されている。
発電量カウンターは、図6の「1回の発電の積算値」に示すように、1回の発電時毎に前記平均電流値を積算し、1回の発電の積算値(発電量)を記憶するカウンターである。本実施形態では、第2実施形態で説明するように、発電量検出レベルの切替条件の1つに、この発電量カウンターで積算している1回の発電毎の発電量がQ1以上になったか否かの条件があるため、このカウンターを設けている。
第1持続時間カウンターは、前記計時制御手段が起動して持続時間が0にリセットされてからの発電量を積算した第1積算値をカウントしている。具体的には、図6の「充電量積算値」に示すように、第1持続カウンターは、電子時計1の作動継続時間をカウントしており、前記発電電流の積算値(発電量)が、予め設定された1日分の発電量に達する毎に、通常時に表示する持続時間を1日分、ステップアップしている。また、電子時計1の消費電流が1日分になると、持続時間カウンターの積算値を減算し、持続時間が1日分短くなる毎に持続時間の表示を1日分、ステップダウンしている。
なお、前記1日分の発電量や消費電流は、電子時計1の消費電流を測定して毎日の消費量を算出し、その測定した消費量に基づいて1日分の発電量を設定してもよいが、この場合、消費電流を測定する回路などを組み込まなければならず、腕時計のような小型の電子時計1においては実現が難しい。
このため、本実施形態では、電子時計1の標準的な1日の消費電流を予め工場において測定、算出しておき、その消費量に対応する1日の発電量を予め設定してROM102等に記憶している。そして、積算した発電量が前記ROM102に記憶された1日分の発電量になれば持続時間カウンターを1日分加算している。一方、電子時計1が通常運針で1日経過する毎に、1日分の消費電流が消費されたものとみなして、持続時間カウンターを1日分減算している。
なお、電子時計1を使用している場合に、通常の運針制御以外で消費電流が大きな機能を実行した場合には、各機能毎に単位時間あたりの消費電流値を設定しておき、その機能の実行時間を掛けて消費電流を補正してもよい。例えば、電子時計1に、電波を受信して時刻修正を行う電波修正時計機能が組み込まれている場合には、電波受信処理時や、時刻修正処理時の消費電流を設定しておき、その消費量に基づいて持続時間を補正すればよい。
一方、第2持続時間カウンターは、所定の操作が行われた後、例えば、りゅうず3を回して発電する手巻き発電操作が行われた後の発電量を積算した第2積算値をカウントしている。具体的な、カウント値のアップやダウンの処理は第1持続カウンターと同様であるため、説明を省略する。
[発電表示制御手段]
発電表示制御手段9は、電流検出回路6および積分手段8の出力に基づいて発電表示用モーター駆動回路10を制御している。すなわち、通常時は、積分手段8の持続時間カウンターを参照し、カウンター値つまり持続時間を表示針31で指示するように発電表示用モーター駆動回路10を制御する。
本実施形態では、発電表示用目盛部32の1目盛りが、持続時間の1日分に相当するように設定されている。そして、前述のように発電が行われて持続時間カウンターが1ステップアップすると、発電表示用モーター駆動回路10は、表示針31を反時計回り方向に1目盛り分移動する。一方、電力が消費されて持続時間カウンターが1ステップダウンすると、発電表示用モーター駆動回路10は、表示針31を時計回り方向に1目盛り分移動する。
一方、手巻き発電により連続的な発電状態になると、発電表示制御手段9は、表示針31を通常の持続時間表示から発電量表示に切り替える。その動作の詳細については後述する。
[発電表示用モーター駆動手段]
発電表示用モーター駆動回路10は、発電表示制御手段9から出力される駆動制御信号に基づいて、発電表示用モーター11のモーターコイル111に駆動パルスを出力して発電表示用モーター11の駆動を制御している。
[発電表示用モーターおよび表示針31の駆動輪列]
発電表示用モーター11は、図4に示すように、モーターコイル111が巻かれたコイルブロック112と、ローター114が回転自在に配置されたステーター113とを備えている。
前記ローター114のローターかなには、中間車34が噛み合い、この中間車34のかなには表示車33が噛み合っている。そして、この表示車33に前記表示針31が取り付けられている。
なお、表示車33は、その外周の一部のみに歯が形成されており、発電表示用モーター11によって一定角度範囲内のみで回動可能に設けられ、表示車33に取り付けられた表示針31も一体角度範囲で回動可能に設けられている。
このため、発電表示用目盛部32は平面扇形に形成されている。そして、上述したように、発電表示用目盛部32は、前記表示針31の先端の移動軌跡に沿う円弧の中心位置を境界32Aとし、6時側領域に持続時間表示部321が形成され、12時側領域に発電量表示部322が形成されている。
持続時間表示部321は、針位置「0」を示す0目盛321Aから針位置「9」を示す第9目盛321Bまで9分割されている。すなわち、持続時間表示部321には、針位置「0」から針位置「9」まで10本の目盛線が設けられ、10の状態を表示可能にされている。また、持続時間表示部321の扇円弧に沿う時計回り方向端部、すなわち「0」目盛のさらに6時方向側には、運針停止表示部323が形成されている。そして、持続時間カウンターのカウンター値が0日であり、かつ二次電池7の蓄電量が0になると、表示針31はこの運針停止表示部323を指す。また、りゅうず3が二段階引き出され、時刻修正可能位置に移動された際、なる時刻表示用指針20の駆動も停止されるが、この時にも表示針31を運針停止表示部323に移動させる構成としてもよい。
そして、図7にも示すように、持続時間カウンターでカウントされた持続時間が7日以下の場合には、1目盛りあたり1日相当の持続時間を示し、7日を超えるときには1目盛りあたり7日相当の持続時間を示すように設定され、最大21日分の持続を表示可能に構成されている。
すなわち、持続時間カウンターのカウンター値が0になり、運針動作が停止すると、表示針31は運針停止表示部323(表示値「動作停止」)を指す。
一方、表示値が「0日」つまり持続時間が0から1日の間であれば、表示針31は針位置「0」を指す。また、表示値が「1日」つまり持続時間が1日から2日の間であれば表示針31は針位置「1」を指す。以下、持続時間が1日増える毎に、表示針31は針位置「2」から針位置「6」を指示する。
また、表示値が「7日」つまり持続時間が7日から14日の間であれば表示針31は針位置「7」を指示し、表示値が「14日」つまり持続時間が14日から21日の間であれば表示針31は針位置「8」を指示する。また、表示値が「21日」つまり持続時間が21日よりも大きい場合には、表示針31は針位置「9」を指示する。
なお、本実施形態では、持続時間カウンターは、表示針31で表示可能な最大値の持続時間である21日に、所定値、具体的には1日大きい22日に持続時間がなった場合には、発電があっても、それ以上の積算を行わないように構成されている。すなわち、第1持続時間カウンターの最大値は22日であり、持続時間が21日または22日の時には、表示針31は針位置「9」を指示するように構成され、持続時間を表示させる通常表示状態では、表示針31が発電量表示部322側に移動しない。
一方、発電量表示部322は、表示状態が発電量表示状態である場合に、表示針31が移動される領域であり、境界32Aから円弧に沿って反時計回り方向に向かうに従って発電量が多いことを示す発電量目盛322Aが形成される。具体的には、この発電量目盛322Aは、発電表示用目盛部32の扇円弧に沿って連続する線状の目盛により形成され、境界32Aから離れるに従って線太さが太くなり、発電量が多いことを示す。この発電量表示部322に表示針31が移動されるのは、表示状態が発電量表示状態の時のみであり、通常表示状態になると、表示針31は持続時間表示部321上の持続時間に応じた位置に移動される。
[計時制御手段および時刻表示手段]
一方、通常の時刻を表示するための計時制御手段および時刻表示手段は、従来からある一般的なアナログ式クオーツ時計の構成であるため、詳細な説明は省略する。
すなわち、発振回路12は、水晶振動子などで構成され、所定周波数の信号を出力する。分周回路13は、発振回路12からの信号を分周し、例えば1Hzの基準信号を出力する。
時刻表示制御手段14は、分周回路13の基準信号に基づいて時刻表示用モーター駆動回路15に駆動信号を出力する。通常、発振回路12から1Hzの基準信号が入力される毎に、駆動信号を出力する。時刻表示用モーター駆動回路15は、前記駆動信号に基づいて時刻表示用モーター16のモーターコイルに入力し、時刻表示用モーター16は時刻表示用指針20をステップ運針する。
なお、時刻表示用モーター駆動回路15は、発電表示制御手段9からの制御信号により、持続時間が0になった際には、時刻表示用指針20の運針を停止するスリープモードに移行するように構成されている。
[電子時計の動作]
次に、このような構成の電子時計1における動作に関し、以下図面を参照して説明する。
図8は、第一実施形態における電子時計1の発電表示動作のフローチャートである。図9および図10は、通常表示処理を示すフローチャートである。図11および図12は、発電量表示処理を示すフローチャートである。なお、これらのフローチャートによる制御は、図6に示すサンプリングタイミング毎に繰り返し実施される。
電子時計1の動作が開始すると、CPU101は、電流検出回路6をサンプリング駆動して電流検出結果の取り込み処理を行う(ステップS101)。このため、回転錘2やりゅうず3によって発電手段4で発電が行われていると、整流回路5を介して二次電池7に発電電流(充電電流)が流れ、その電流が電流検出回路6で検出される。すると、電流検出回路6からは、各サンプリング毎の電流ピーク値に対応する検出結果信号、具体的には図6に示すように、閾値レベルI1〜I4との比較結果を示す信号が出力される。
そして、積分手段8は、電流検出回路6の検出結果信号を積算する(ステップS102)。次に、発電表示制御手段9は、現在の表示針31の表示状態が通常表示状態であるか、発電量表示状態であるかを確認する(ステップS103)。ここで、通常表示状態とは、前述のように、持続時間(作動継続時間)を表示するモードである。
発電表示制御手段9は、ステップS3において、発電量表示状態ではないと判定(S3で「No」と判定)した場合には、発電量表示状態への移行条件を満たしているかを、以下のステップS4〜S6において判断する。
発電表示制御手段9は、まず、充電電流が予め設定された閾値I3よりも大きいかを判断する(ステップS104)。
ステップS105で「Yes」と判定されれば、発電表示制御手段9は、前回の発電終了から予め設定された所定時間t1以内であるかを判断する(ステップS105)。
そして、ステップS5で「Yes」と判定されれば、発電表示制御手段9は、前回の発電積算値(1回の発電の発電量)が予め設定された所定値Q1以上であるかを判断する(ステップS106)。
そして、上記ステップS104〜S106の各判定処理において、「No」と判定された場合、電子時計1は、表示状態が通常表示状態であると判断し、通常表示処理S107を実施する。
一方、ステップS6で「Yes」と判定された場合には、発電量表示状態への移行条件を満たすことになるため、発電表示制御手段9は、発電量表示状態に移行し、発電量表示処理を実施する(ステップS108)。
すなわち、本実施形態では、図6に示すように、充電電流がI3以上であり、かつ、前回の1巻きの発電(電流検出結果)がI1以上になってからI1以下になるまでの発電量がQ1以上であり、かつ、前回の発電の終了から(電流検出結果がI1以下になってから)所定時間t1以内である場合に、発電量表示状態に移行するように条件が設定されている。
この移行条件は、回転錘2による自動巻き発電では、使用者が意識して発電しているのではなく、無意識のうちに発電しているように、発電が不定期に行われていたり、発電量が低い場合には、発電量表示状態には移行しないように設定されている。
このような移行条件であるため、例えば、図6に示すように、使用者がりゅうず3を一定以上の速さで回転させると、2回転目(図6において、発電量表示状態がLからHに変化しているタイミング)で表示が変化することになる。すなわち、使用者がりゅうず3を回す場合には、連続して回転させることができないため、間欠的に回転され、1回転毎に、発電電流は山形に変化する。この発電電流を所定のサンプリングタイミングで検出すると、図6の整流回路出力のようになる。
また、ステップS103において、既に発電量表示状態である場合には、発電量表示処理(ステップS108)において発電量表示状態を継続する。
(通常表示処理)
ステップS107の通常表示処理では、図9および図10の処理を実施する。これには、発電表示制御手段9は、まず、持続時間カウンターに記憶されている持続時間が上限値、具体的には表示の最大値である21日よりも1日大きな22日以上であるかを確認する(ステップS201)。そして、持続時間が22日以上の場合には、それ以上の積算は行わず、後述するようにステップS210の処理に進む。
一方、ステップS201で「No」と判定されれば、積分手段8は、二次電池7の電圧(電池電圧)が所定電圧V1以上であるか否かを判断する(ステップS202)。
ステップS202において、電池電圧がV1未満であれば、積分手段8は、電流検出回路6の検出結果信号を積算する(ステップS203)。積算は、1分間の消費電流相当の電荷の1/256を基本単位として行い、積分手段8は、256単位の積算がある毎に持続時間を1分加算する。
例えば、1秒間の消費電流が1μAの場合、1分間の消費電荷は、1μA×60=60μCである。従って、電荷積算の基本単位は、60μC/256=0.234μCとなる。
そして、検出結果信号に基づく検出電流が0.5mAであり、サンプリング間隔が1/32秒の場合、各サンプリング時に前記検出電流を検出した際の積算値は、1000×0.5mA×1/32秒×1/0.234μC=約67である。
また、本実施形態において、積分手段8は、ステップS203で加算する際は、誤差により表示上の持続時間が実際の持続時間を下回らないように、実際の発電電荷に対して1より小さい所定の補正係数をかけた電荷を積算する。
例えば、充電電流の検出精度が±5%、二次電池7の充電効率がmin90%であった場合、前記補正係数は、(1−|±0.05|)×0.9=約0.86として求めればよい。
一方、ステップS202において、電池電圧がV1以上であれば、積分手段8は、電流検出回路6の検出結果信号を2倍したものを積算する(ステップS204)。
なお、前記電圧V1は、二次電池7の使用領域の電圧よりも高い電圧値が設定されている。ここで、図13は、二次電池の放電特性の例を示すグラフである。図13に示すように、二次電池7として放電特性がフラットなリチウムイオン電池等を用いた場合には、その電圧がほぼ一定となっているフラットな使用領域よりも高い電圧をV1に設定している。
発電表示制御手段9は、電流検出結果の積算の結果、持続時間の日桁上げがあったか否かを確認する(ステップS205)。すなわち、積分手段8は、1分間の電荷が発電されると、持続時間を1分加算しており、この加算が24時間分つまり1日分になると、持続時間は1日分加算されて日桁上がりが行われる。
そして、ステップS205で「Yes」と判定されると、発電表示制御手段9は、持続時間が7日以内であるかを確認する(ステップS206)。
ステップS206で「No」と判定されると、発電表示制御手段9は、持続時間が14日または21日であるかを確認する(ステップS207)。
そして、ステップS206で「Yes」と判定された場合、つまりステップS205で日桁上げがあり、かつ、持続時間が7日以下の場合は、発電表示制御手段9は、表示針31を1ステップ(1目盛分)正転駆動して表示を1段階アップする(ステップS208)。
また、ステップS206で持続時間が7日を越えているときは、ステップS207において、日桁上げにより持続時間が14日または21日になった場合のみ表示を1段階アップする(ステップS208)。
なお、ステップS205で「No」と判定され、日桁上げが無かった場合や、ステップS207で「No」と判定され、持続時間が14日または21日になっていない場合には、表示の1段階アップは行われない。
次に、発電表示制御手段9は、時刻表示制御手段14において分桁上げがあったか否かを確認する(ステップS209)。すなわち、この分桁上げは、時間経過に伴い1分間隔で発生するため、1分より短いサンプリングレートで処理されている図9,10の持続時間表示制御フローでは、複数回に1回の割合で分桁上げがあったことが検出される。
ステップS209で分桁上げがあったときは、運針1分間の電流消費があったことになるため、発電表示制御手段9は1分間の持続時間に相当する256単位を積算値から減算する(ステップS210)。すなわち、図6に示すように、第1持続時間カウンターの積算値は、分桁上げがあった時点で、256単位が減算される。
積分手段8は、減算の結果、積算値(持続時間)が0になったかを確認する(ステップS211)。
そして、積算値が0になった場合には、積分手段8は、発電表示制御手段9を介して表示針31を逆転駆動し、運針停止表示部323を指示させて動作停止状態であることを示す(ステップS212)。
さらに、積分手段8は、運針つまり時計動作を停止し(ステップS213)、1回のサンプリングでの制御処理を終了する。なお、本実施形態では、時計動作の停止は、時刻表示用モーター駆動回路15は停止して時刻表示用指針20の運針を停止するが、発振回路12、分周手段13、時刻表示制御手段14による時刻のカウント処理(計時処理)は続行し、発電があった際に、速やかにかつ自動的に現時刻の表示に復帰できるようにしている。
なお、ステップS213において、発振回路12、分周回路13、時刻表示制御手段14も停止し、さらに電力消費を軽減させてもよい。
一方、積算値が0にならなかった場合には、発電表示制御手段9は、前記ステップS210の減算の結果、持続時間の日桁下げがあったか否かを確認する(ステップS214)。例えば、発電が停止している場合には、1分経過する毎に持続時間が1分の分だけ減算され、その減算が24時間分つまり1日分になると、持続時間は1日分減算されて日桁下げが行われる。発電が行われた場合も、その発電によって加算される持続時間と、運針に伴い減算される持続時間とを計算することで減算が1日分になれば、日桁下げが行われる。
そして、ステップS214で「Yes」と判定されると、発電表示制御手段9は、日桁下げにより持続時間が7日以内になったかを確認する(ステップS215)。
ステップS215で「No」と判定されると、発電表示制御手段9は、日桁下げにより持続時間が14日または21日になったかを確認する(ステップS216)。
そして、ステップS215で「Yes」と判定された場合、つまり日桁下げがあり、かつ、持続時間が7日以下の場合は、発電表示制御手段9は、表示針31を1ステップ(1目盛分)逆転駆動して表示を1段階ダウンする(ステップS217)。
また、ステップS215で持続時間が7日を越えているときは、ステップS216において、日桁下げにより持続時間が14日または21日になった場合のみ表示を1段階ダウンし(ステップS217)、1回のサンプリングでの制御処理を終了する。
一方、ステップS209,S214,S216でそれぞれ「No」と判定された場合は、表示針31のダウン制御は行わず、1回のサンプリングでの制御処理を終了する。
従って、二次電池7として22日分の消費電荷より容量が大きいものを使用することにより、二次電池7を使い切る前に、持続時間が「0」になり、動作を停止することができる。
また、ステップS203の積算時に、充電電荷に対して1より小さい係数をかけることにより、図13に示すように、二次電池7の使用領域が、使用領域1から使用領域2、さらには使用領域3に徐々に高電圧側にシフトさせることができる。
例えば、発電によって充電電荷が1日分あった場合でも、1より小さい係数(例えば、0.8)を掛けることで、持続時間は0.8日分となり、1.25日分の充電電荷があった場合に、持続時間は1日となる。
そのため、例えば、二次電池7の電圧が、図13に示す使用領域1の下限にあった時点から発電が行われ、持続時間が1日分(充電電荷としては1.25日分)加算されて使用領域1の上限まで電圧が上昇したとする。この状態で発電が無く、運針が1日分行われて持続時間が1日分減算されたとしても、その際に使用される二次電池7の領域は使用領域1Aとなり、その下限は使用領域1の下限よりも高い電位となる。そして、再度発電が行われて持続時間が1日分加算されると、その時の電圧は前記使用領域1の上限の電圧よりも高くなる。従って、その後に運針で使用される領域1Bは前記使用領域1Aよりも全体として高圧側にシフトする。このように、積算時に小さい係数を掛けると二次電池7の使用領域が高圧側にシフトする。そして、前記係数が1に近いほどシフト量は小さくなり、0に近いほど大きくなるため、前記係数によってシフト量を設定することができる。
一方、電池電圧がV1を超えると、ステップS204で積算値を2倍に補正するため、高電圧側へのシフトは停止する。すなわち、積算時の係数を1よりも大きくすると、実際の電圧上昇分よりも持続時間の上昇分が大きくなる。すなわち、実際には1日運針分の電荷が充電された場合でも、積算された持続時間は2倍の2日となる。このため、運針によって持続時間が減算される際に、持続時間1日分減算されると、実際の電圧は前記発電前の電圧に戻るが、さらに1日分の持続時間が残っているため、運針が停止することなく、そのまま継続される。従って、使用領域が低圧側にシフトし、前記高圧側へのシフトは停止する。
(発電量表示処理)
次に、図8におけるステップS108の発電量表示処理について、図11および図12に基づいて説明する。
電子時計1では、発電量表示状態に移行すると、発電表示制御手段9は、まず、非発電時表示位置をステップS107により設定された持続時間の表示位置に設定する(ステップS301)。
そして、発電表示制御手段9は、充電電流が閾値I2以上であるかを判定する(ステップS302)。
ここで、充電電流がI2以上の場合には、表示針31が逆転運針中であるかを判定する(ステップS303)。なお、本実施形態においては、表示針31が持続時間表示部321から発電量表示部322に向かう方向に移動する場合を正転運針とし、逆方向に向かって移動している場合を逆転運針としている。
ステップS303において「Yes」と判定された場合には、逆転運針中の表示針31を停止し(ステップS304)、表示針31を発電量表示部322の最大発電量を示す最大表示目盛322B(図3参照)まで正転運針する(ステップS305)。そして、ステップS10の発電量表示処理を終了する。
一方、ステップS303において「No」と判定された場合には、発電表示制御手段9は、表示針31が正転運針中であるかを判定する(ステップS306)。
ステップS306において「Yes」と判定された場合には、発電表示制御手段9は、その正転運針を続行し(ステップS307)、ステップS305の処理、すなわち最大表示目盛322Bまで正転運針させる。
また、ステップS306において「No」と判定された場合には、つまり表示針31が正転も逆転もしていない停止状態である場合には、発電表示制御手段9は、針位置が最大表示目盛322Bになっているかを判断する(ステップS308)。
ステップS308において「Yes」と判定された場合には、表示針31が正転方向のMAX値になっていて、それ以上正転運転できないため、ステップS108の発電量表示処理を終了する。
一方、ステップS308において「No」と判定された場合、例えば、表示針31が持続時間表示を行っていたなどの場合には、ステップS305の処理を実施し、すなわち、最大表示目盛322Bに向かって表示針31を正転運針し、ステップS108の発電量表示処理を終了する。
さらに、前記ステップS302において、「No」と判定された場合には、図12に示すように、発電表示制御手段9は、表示針31が正転運針中であるかを判定する(ステップS310)。
ステップS310において「Yes」と判定された場合には、正転運針中の表示針31を停止し(ステップS312)、非発電時表示位置(ステップS107により設定される持続時間表示部321の所定表示位置)に向かって表示針31を逆転運針する(ステップS313)。そして、ステップS108の発電量表示処理を終了する。
一方、ステップS310において「No」と判定された場合には、発電表示制御手段9は、表示針31が逆転運針中であるかを判定する(ステップS314)。
ステップS314において「Yes」と判定された場合には、発電表示制御手段9は、その逆転運針を続行し(ステップS315)、ステップS313の処理と同様に、非発電時表示位置(ステップS107により設定される持続時間表示部321の所定表示位置)に向かって表示針31を逆転運針し、ステップS108の発電量表示処理を終了する。
また、ステップS314において「No」と判定された場合には、つまり表示針31が正転も逆転もしていない停止状態である場合には、発電表示制御手段9は、針位置が非発電時表示位置になっているかを判断する(ステップS316)。
ステップS316において「Yes」と判定された場合には、発電表示制御手段9は、充電電流がI1よりも小さい状態が所定時間t2以上継続しているかを判断する(ステップS317)。
ステップS317において「Yes」と判定された場合には、発電が行われていないと判断できるため、発電表示制御手段9は、通常表示状態に移行し(ステップS318)、ステップS108の発電量表示処理を終了する。
一方、ステップS317において「No」と判定された場合には、表示針31を非発電時表示位置に維持したまま、ステップS108の発電量表示処理を終了する。
ステップS316において「No」と判定された場合、例えば、表示針31が通常表示処理を行っていたなどの場合には、非発電時表示位置に向かって表示針31を逆転運針し(ステップS313)、ステップS108の発電量表示処理を終了する。
以上の各処理において、ステップS108の発電量表示処理が終了すると、図7に戻って今回のサンプリングタイムにおける処理を終了し、通常表示状態(ステップS107)に移行する。従って、次のサンプリングタイムになれば、また図7のフローチャートに基づく制御が行われ、発電表示制御手段9はサンプリングタイムの周期に基づいて以上の制御を繰り返すことになる。
以上の処理フローで説明したように、本実施形態では、りゅうず3を回すことによる手巻き発電により連続的な発電状態になると、表示針31の指示は、持続時間が表示される通常表示状態から発電量の表示に切り替わる。発電量表示状態においては、発電表示制御手段9は、発電状態つまり電流検出回路6からの検出結果信号による充電電流の大きさに応じて表示針31を移動させるため、使用者は表示針31の動きで表示針31が発電量表示部322に移動することで発電状態を把握できる。
手巻き発電では、使用者は通常りゅうず3を間欠的に回すため、図6にも示すように、発電がある時と無い時とが交互に発生する。
そして、発電表示制御手段9は、発電がある時、つまり充電電流がI2以上のときは、最大表示目盛322Bに向けて表示針31を正転運針する。このとき、表示針31が逆転運針中だった場合には、一旦それを停止して正転駆動を行う。
また、発電表示制御手段9は、発電が無い時、つまり充電電流がI2未満のときは、非発電時表示位置つまり持続時間表示部321の持続時間カウンターのカウンター値に基づいた所定目盛位置に向けて表示針31を逆転運針する。このとき、表示針31が正転運針中だった場合には、一旦それを停止して逆転駆動を行う。
このような制御を行うことで、表示針31の動きを、りゅうず操作に連動しているように見せることができる。
また、発電量表示状態において、発電表示制御手段9は、表示針31を、持続時間表示部321の所定目盛位置から発電量表示部322側に移動させ、発電が終了すると、発電量表示部322から持続時間表示部321の所定目盛位置まで移動させる。したがって、表示針31を一旦持続時間表示部321の第0目盛321Aまで移動させるなどの動作が不要であり、表示針31の駆動量が小さくすることが可能となる。
また、発電手段4により発電が実施されている状態では、急速充電により二次電池7の内部抵抗の影響により電圧上昇がさらに増幅されるため、駆動電圧が不安定となる中、発電表示用モーター11を駆動させる必要がある。したがって、表示針31を駆動させるためには、発電表示用モーター11の駆動を通常のモーターより安定化させる必要があり、駆動間隔を確保する必要がある。本実施の形態では、上記のように持続時間表示部321と発電量表示部322を分けることでモーターの安定化を図ることが可能となる。
すなわち、本実施の形態では、持続時間表示部321と発電量表示部322とが同面積に形成されており、発電量表示部322は、持続時間表示部321と同様に10目盛分の駆動距離が設定されている。このような発電表示用目盛部32において、表示針31を10ステップ(10目盛分)駆動するために、発電表示用モーター11に例えば64Hz周期の駆動パルスで駆動させた場合、0.166秒を要することになる。一方、りゅうず3を手巻きにより駆動させて発電を実施する場合、りゅうず3を約半周から1周回される時間は、通常0.2〜0.3秒、ゆっくり回転させた場合でも、0.5秒程度である。したがって、りゅうず3を1回転させる間に、表示針3を最大表示目盛322Bまで、発電状態に応じて駆動させることが可能となる。したがって、駆動パルスの駆動間隔を広く設定することが可能となり、発電表示用モーター11の駆動を安定化させることが可能となる。
一方、従来のように発電量表示を、第0目盛321Aから駆動させる場合、最大表示目盛322Bまで20ステップ分、表示針31を移動させる必要があるが、この場合、0.2秒以内に表示針31を最大表示目盛322Bまで移動させるためには、100Hz以上の高速駆動が必要となり、短波長パルスで安定化させるためには、消費電流が大きい特殊なモーター設定が必要となるが、本実施形態では、このような設定が不要となり構成が簡単となる。
[第一実施形態の作用効果]
上述したように、上記実施の形態の電子時計1では、発電を実施する発電手段4と、発電された電気エネルギーを蓄積する二次電池7と、二次電池7への充電電流つまり発電量を検出する電流検出回路6と、その検出結果出力を積算して持続時間を算出する積分手段8と、持続時間を表示させる持続時間表示部321および発電量を表示させる発電量表示部322を有する発電表示用目盛部32とが設けられている。そして、発電表示制御手段9は、通常表示状態において、持続時間を表示させる際には、表示針31を持続時間表示部321上に移動させ、発電量表示状態において、発電量を表示させる際には、表示針31を発電量表示部322上に移動させる制御をする。
このため、発電量と持続時間とかそれぞれ異なる領域に表示されることになり、ユーザーが発電表示用目盛部32の表示針31の位置を確認することで、表示されている情報がいずれの情報であるかを容易に認識することができる。
また、本発明は、上述したステップS104〜S106の各判定処理によりりゅうず3の回転による発電を検出し、その発電量を発電量表示状態により表示させるとしたが、電子時計1の携帯時に腕の振り方などにより、回転錘2を用いた発電で上記ステップS104〜S106の各判定処理を満たす場合もある。この場合でも、発電量表示状態に移行した際に、表示針31を発電量表示部322まで移動させることで、ユーザーに容易に発電表示状態であることを認識させることが可能であり、ユーザーの発電状態の誤認を防止することができる。
また、発電表示用目盛部32において、持続時間表示部321と発電量表示部322とが隣接して設けられ、表示針31を持続時間表示部321および発電量表示部322のうちいずれか一方に移動させることで、持続時間または発電量を表示させる。このため、発電量表示と持続時間表示とにおいて、それぞれ別の発電表示用モーター11や駆動輪列を設ける必要がなく、1つの発電表示用モーター11により駆動させることができるので、構成を簡単にできる。また、通常時において、持続時間カウンターのカウンター値に基づいて、表示針31を持続時間表示部321の所定目盛位置に移動させ、発電量表示状態では、この持続時間表示部321の所定目盛位置から表示針31を移動させる。したがって、表示針31の駆動量を小さくでき、消費電力の低減を図れ、発電量表示による発電効率の低下を抑えることができるとともに、りゅうず3の回転と略同期させて表示針31を駆動させることが可能となるため、りゅうず3と表示針31との連動感が得られ、発電手段4による発電効果を適切にユーザーに表示させることができる。
さらに、表示針31を駆動させるために駆動パルスの駆動間隔を十分に確保することができるため、二次電池7の電圧が変動した場合でも表示針31を安定して駆動させることができる。
さらには、持続時間表示部321には、運針停止表示部323が設けられ、二次電池7の蓄電量が0である場合に、表示針31をこの運針停止表示部323に移動させる。
このため、表示針31の第0目盛322Aにある場の0〜1日分の蓄電量が残っている場合と、蓄電量が0である場合とを明確に区別して表示させることができる。
また、発電表示用モーター11のステップ駆動により表示針31をステップ運針させることで持続時間を表示させている。このようなステップ運針では、発電状態を持続時間としてリニアに反映されず、発電が実施され蓄電量が増大した場合でも、例えば図7に示すように、蓄電量が1日に相当する量となった際に、表示針31を第0目盛位置から第7目盛位置の間で1ステップだけ運針させる構成となる。
このような持続時間の表示方法では、表示針31のステップ間隔を細かくして、リニアな表示に近づける構成に比べ、減速輪列を構成する歯車の数が少なくでき、表示針31の駆動頻度も少なくなるため駆動による消費エネルギーも低減させることができる。一方で、このような持続時間の表示方法のみでは、発電量と持続時間との関連性が確認しにくく、ユーザーは、電子時計において、発電が実施されているか否かを確認することが困難となる。これに対して、本実施の形態の電子時計のように、発電が実施された際に、その発電量を示すように表示針31を駆動させることで、発電が実施されていることをユーザーに示すことができ、発電量と持続時間との関連性をより適切に表示させることができる。したがって、上記電子時計では、表示針31の減速輪列の構成を簡単にでき、駆動による消費エネルギーを抑えることができるとともに、発電量と持続時間との関連性をも適切に表示させることができ、発電が実施された際に表示針31が駆動するといった連動感をもユーザーに実感させることができる。
〔第二実施形態〕
次に、本発明に係る第二実施形態の電子時計について、図面に基づいて説明する。
第二実施形態では、上記第一実施形態と比べて発電表示手段を構成する発電表示用目盛部32の構成が異なる。その他の構成については、上記第一実施形態と同様であるため、第一実施形態と同符号を付し、その説明を省略する。
図14は、第二実施形態における電子時計の文字板部分を示す図である。
第二実施形態の電子時計1Aでは、図14に示すように、文字板24上に、発電表示手段の一部を構成する発電表示用目盛部35を備えている。
この発電表示用目盛部35では、図14に示すように、表示針31の回転中心を中心とした扇形状に形成される。そして、この表示針31の回転中心から、文字板24における12時位置に向かう方向を境界35Aとして、この境界35Aの図面下方側である発電表示用目盛部35の約3/4の領域に持続時間表示部351が形成され、境界35Aの図面上方側である発電表示用目盛部35の約1/4の領域に発電量表示部352が形成されている。
より具体的には、発電表示用目盛部35は、円弧に沿って27ステップに分割され、このうち、20ステップが持続時間表示部351に割り当てられ、7ステップが発電量表示部352に割り当てられている。また、持続時間表示部351の20ステップのうち、端部の1ステップは、第一実施形態と同様に、運針停止表示部323に割り当てられる。したがって、発電表示用目盛部35の円弧に沿って運針停止表示部323に隣接する目盛が持続時間表示部351における第0目盛351Aとなり、20ステップ目の目盛が第19目盛351Bとなり、27ステップ目の目盛が発電量表示部352における最大表示目盛352Bとなる。
上記のような目盛では、持続時間カウンターでカウントされた持続時間に対して、1目盛りあたり1日相当の持続時間を示し、最大18日分の持続を表示可能に構成されている。例えば、持続時間カウンターのカウンター値が0になり、運針動作が停止すると、表示針31は運針停止表示部323(表示値「動作停止」)を指す。そして、持続時間カウンターによりカウントされる持続時間が0から1日の間であれば、表示針31は第0目盛351Aを指し、持続時間が1日から2日の間であれば表示針31は針位置「1」を指す。以下、持続時間が1日増える毎に、表示針31は針位置「2」から針位置「15」を指示する。また、持続時間が16日から23日の間であれば表示針31は針位置「16」を指示し、持続時間が23日から30日の間であれば表示針31は針位置「17」を指示する。また、持続時間が30日以上である場合には、表示針31は第18目盛351Bを指示する。
そして、この第二実施形態の電子時計1Aの発電表示制御手段9は、上記第一実施形態と略同様の処理を実施する。この場合、発電表示制御手段9は、通常表示処理S107におけるステップS206において、持続時間が16日以内であるかを確認し、ステップS207において、持続時間が23日または30日であるかを確認し、ステップS215において、日桁下げにより持続時間が16日以内になったか否かを確認し、ステップS216において、日桁下げにより持続時間が23日または30日になったか否かを確認すればよい。
なお、ステップS108の発電量表示処理では、電子時計1Aの発電表示制御手段9は、上記第一実施形態と同様の処理により発電量を表示させることができる。
このような第二実施形態の電子時計1Aでは、第一実施形態の電子時計1よりも発電量表示部352の面積が小さくなるため、表示針31を発電量表示部352の最大表示目盛352Bまで駆動させるために要するステップ数がより少なくなる。したがって、りゅうず3を半周から1回転させるために要する一般的な時間である0.2秒以内に、表示針31を最大表示目盛351Bまで移動させるために、35Hz程度の駆動パルス間隔のパルス信号を発電表示用モーター11に出力すればよく、より安定して表示針31を駆動させることが可能となる。
[第二実施形態の作用効果]
上述したように、上記第二実施形態の電子時計1Aでは、発電表示用目盛部35において、持続時間表示部351の表示面積が発電量表示部352の表示面積よりも小さく形成される。
このため、表示針31を最大表示目盛352Bまで駆動せるための駆動距離がより小さくなり、りゅうず3を駆動させた際に、より良好にりゅうず3の回転と同期させて表示針31を駆動させることができ、りゅうず3との連動感をより持たせることができる。また、表示針31の駆動量が小さくなるため、これに伴って、消費電力をより低減させることができる。
また、駆動パルスの駆動間隔がより大きく確保することができるため、表示針31をより安定させて駆動させることが可能となり、より精度よく発電量の表示を実施することができる。
さらに、第一実施形態の時計と比べて、持続時間表示部351の面積が大きくなるため、持続時間表示を表示する日数も増大し、より正確な持続時間を表示させることができる。
〔第三実施形態〕
次に、本発明に係る第三実施形態の電子時計1Bについて、図面に基づいて説明する。
図15は、第三実施形態の時計の文字板の概略構成を示す図である。図16は、第三実施形態の電子時計の輪列構成の概略を示す図である。なお、第三実施形態の説明にあたり、上記第一および第二実施形態と同様の構成については同符号を付し、その説明を簡略または省略する。
上述した第一実施形態および第二実施形態では、扇状の発電表示用目盛部32,35内に持続時間表示部321,351および発電量表示部322,352を設ける構成としたが、第三実施形態の電子時計1Bでは、持続時間表示部および発電量表示部がそれぞれ独立して、文字板24上に設けられる。
具体的には、第三実施形態の電子時計1Bは、文字板24上の9時方向に、発電量表示部36が形成され、6時方向に、持続時間表示部37が形成される。
発電量表示部36は、図15に示すように、発電量表示針361の回動中心を中心とした扇形状に形成され、円弧に沿って発電量を示す目盛362が形成されている。
また、持続時間表示部37は、略円形に形成され、円周に沿って、持続時間を表示する目盛372が形成され、持続時間表示針371により持続時間が表示される。
このような電子時計1Bでは、図16に示すように、発電量表示針361は、発電表示用モーター11により駆動が制御され、持続時間表示針371は、6時方向に設けられる持続時間表示用モーター210により駆動される。
すなわち、発電表示制御手段9は、ステップS108の発電量表示処理において、発電表示用モーター駆動回路10を制御して、発電量表示針361を駆動させる発電表示用モーター11を駆動させて、発電量に応じた駆動量だけ発電量表示針361を移動させる。この時、非発電時表示位置は、発電量表示部36の0位置362に設定される。
また、発電表示制御手段9は、通常表示状態および発電量表示状態に限らず、ステップS107の通常表示処理を実施し、持続時間表示部37による持続時間表示を常時実施する。この通常表示処理では、発電表示制御手段9は、持続時間カウンターのカウンター値に基づいて、持続時間表示用モーター210を駆動させ、持続時間表示針371を移動させる。
具体的には、この持続時間表示車200は、モーターコイル211が巻かれたコイルブロック212と、ローター214が回転自在に配置されたステーター213とを備え、ローター214に、持続時間表示車200が噛合している。そして、持続時間表示車200の軸部に持続時間表示針371が固定されている。これにより、持続時間表示針371は、発電表示制御手段10により駆動制御可能となる。
[第三実施形態の作用効果]
上記第三実施形態の電子時計1Bでは、発電量表示部36と、持続時間表示部37とがそれぞれ異なる位置に設けられる。そして、発電量表示状態では、発電量表示針361により発電量が発電量表示部36の目盛362上を移動することで、発電量が表示される。持続時間表示部37では、常時持続時間表示針371が所定の目盛372を指し示すことで、常に持続時間が表示される。
このため、発電量表示状態においても、持続時間表示部37により二次電池7の持続時間を表示させることができる。したがって、発電量を表示している際にも持続時間を確認することができ、かつ発電により持続時間が延長される様子を持続時間表示部37で確認することもできる。また、持続時間と、発電量との表示部を分けることで、これらの情報を誤って認識することがなく、各情報の見易さをより改善することができる。
また、持続時間表示部37における目盛372をより細かく設定することができ、より詳細な持続時間の表示させることができる。
さらに、表示針361,371をそれぞれ異なるモーターにより駆動させるため、各モーターからの減速比を適宜設定することができ、高信頼性を得ることができる。
[他の実施の形態]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記第一実施形態において、持続時間表示部321の目盛線を10個設け、9時間までの持続時間を表示可能な構成としたが、さらに細分化された目盛線を形成し、さらに多くの持続時間を表示可能な構成としてもよい。
発電量表示状態に移行する条件としてステップS104〜S106に示すように、充電電流がI3以上であり、かつ、前回の1巻きの発電がI1以上になってからI1以下になるまでの発電量がQ1以上であり、かつ、前回の発電の終了から所定時間t1以内である場合に、発電量表示状態に移行する条件を設定したが、これに限らない。例えば、充電電流I3以上が検出されることのみを移行条件としてもよく、条件を設けず、充電電流が検出された際に発電量表示状態に移行する構成としてもよい。
また、持続時間表示部321に形成される目盛数や、1目盛により表示される持続時間は、上記実施形態に限られない。例えば、第一実施形態では、第0目盛321Aから第9目盛321Bまでの10の目盛を設ける構成としたが、さらに多くの目盛を設ける構成としてもよく、より少ない目盛数としてもよい。また、1目盛に付き1日分の持続時間を表示させるとしたが、例えば時間単位であってもよく、2日単位などであってもよい。
表示針31や発電量表示針361、持続時間表示針371を回転中心に対して回動させることで、発電量や持続時間を表示させる構成としたが、例えば表示針31や発電量表示針361、持続時間表示針371を、直線上でスライド移動させて発電量は持続時間を表示させる構成としてもよい。
また、第三実施形態において、発電量表示部36を6時方向、持続時間表示部37を9時方向に設ける構成などとしてもよく、文字板24上のその他の位置に設ける構成などとしてもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
1…電子時計(時計)、4…発電手段、6…発電量検出手段を構成する電流検出回路、7…蓄電手段である二次電池、8…持続時間算出手段を構成する積分手段、9…発電表示手段を構成する発電表示制御手段、10…発電表示手段を構成する発電表示用モーター駆動回路、11…発電表示手段を構成する発電表示用モーター、12…計時制御手段を構成する発振回路、13…計時制御手段を構成する分周回路、14…計時制御手段を構成する時刻表示制御手段、15…時刻表示手段を構成する時刻表示用モーター駆動回路、16…時刻表示手段を構成する時刻表示用モーター、20…時刻表示手段を構成する時刻表示用指針、31…発電表示手段を構成する表示針、32…発電表示手段を構成する発電表示用目盛部、36,321,351…持続時間表示部、37,322,352…発電量表示部。

Claims (4)

  1. 発電手段と、
    前記発電手段により発電された電気エネルギーを蓄積する蓄電手段と、
    前記発電手段により発電された電気エネルギーにより駆動される計時制御手段と、
    前記計時制御手段によって制御されて時刻表示を行う時刻表示手段と、
    前記発電手段で発電された発電量を検出する発電量検出手段と、
    前記発電量検出手段で検出された発電量を積算して持続時間を算出する持続時間算出手段と、
    前記発電量検出手段から出力される検出結果信号に基づいて前記発電手段の発電量を表示する発電量表示部、および前記持続時間算出手段で算出された持続時間を表示する持続時間表示部を備えた発電表示手段と、
    を備え、
    前記発電量表示部および前記持続時間表示部は、互いに隣接して配置され、
    前記発電表示手段は、単一の発電表示用指針を備えるとともに、前記発電手段により発電が実施された際に前記発電表示用指針を前記発電量表示部に移動させ、前記発電手段が発電を実施しない待機状態である際に前記発電表示用指針を前記持続時間表示部に移動させることを特徴とする時計。
  2. 請求項1に記載の時計において、
    前記持続時間表示部は、前記発電量表示部よりも大きい面積を有する
    ことを特徴とする時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の時計において、
    前記持続時間表示部は、時計6時方向に配置され、前記発電量表示部は、時計12時方向に配置されることを特徴とする時計。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の時計において、
    前記持続時間表示部は、前記持続時間の残量が0であることを示す運針停止表示部を備えたことを特徴とする時計。
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