JP6290714B2 - カムシャフトの誘導加熱装置、並びに、カムシャフトの誘導加熱方法 - Google Patents
カムシャフトの誘導加熱装置、並びに、カムシャフトの誘導加熱方法 Download PDFInfo
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Description
吸気用の各カムの間には、各カムの回転軌跡よりも小さいジャーナル部が存在する。同様に、排気用の各カムの間にも、各カムの回転軌跡よりも小さいジャーナル部が存在する。昨今は、カムだけではなく、隣接するカムの間のジャーナル部の強度向上が要望されている。本発明者らは、カムシャフトにおける隣接するカムとその間のジャーナル部を同時に高周波誘導加熱することができる高周波誘導加熱装置を開発するべく創意工夫し、この要望に応えようとした。
カムシャフトの回転と同期して第1誘導加熱コイルを偏心回転駆動する駆動手段を有するので、カム部のトップ部とボトム部の誘導加熱量を調整することができる。そのため、トップ部とボトム部の焼入深さが均一化されるようにカム部の周面を誘導加熱することができる。
また、第2誘導加熱コイルの中心を小径部の中心とずらした状態で固定する偏心手段を有するので、第2誘導加熱コイルを小径部に対向配置した後、偏心手段によって第2誘導加熱コイルを偏心させ、第2誘導加熱コイルの一部を小径部に近接させることができる。そのため、小径部の誘導効率が向上し、小径部の誘導加熱環境を改善することができる。さらに、第2誘導加熱コイルは環状又は螺旋状であるため、小径部の誘導効率は高い。
カムシャフトを回転させると共に、第1誘導加熱コイルを、カムシャフトの回転と同期して偏心回転駆動させるので、カム部のトップ部とボトム部の誘導加熱量を調整することができる。すなわち、トップ部とボトム部の焼入深さが均一化されるようにカム部を誘導加熱することができる。
また、第2誘導加熱コイルの中心をカムシャフトの中心からずらした状態で固定するので、第2誘導加熱コイルの一部が小径部に近接した状態で固定される。そのため、当該近接した部位における誘導加熱効率は高い。また、第2誘導加熱コイルは環状又は螺旋状であり、小径部は第2誘導加熱コイルの内部に配置されているので、誘導効率が高い。
さらに、第1誘導加熱コイルと第2誘導加熱コイルに高周波電流を通電するので、カム部と小径部とを同時に誘導加熱することができる。そのため、時間差をおいて各部を誘導加熱するよりも良好な焼入を実施することができる。
また、本発明の高周波誘導加熱方法を実施すると、カム部同士の間に、カム部よりも回転軌跡が小さい小径部があるカムシャフトにおける、当該カム部と小径部とを良好に誘導加熱することができる。
図1に示すカムシャフト7を、図7に示す高周波誘導加熱装置1で誘導加熱する。
第2誘導加熱コイル4は、ワンターン型のコイルであり、高周波電源2(図7)の図示しないトランスの二次側に接続されたリード部18、19と、第3コイル部20とを有している。第3コイル部20は、環状であり、図1に示す中心線21上に中心がある。第3コイル部20は、1つの平面上に配置されており、当該平面と中心線21は直交している。
図1に示す様に、第1誘導加熱コイル3の第1コイル部14及び第2コイル部16の中心線17と、第2誘導加熱コイル4の中心線21とが同一線上になく、第1誘導加熱コイル3と第2誘導加熱コイル4は離間している。
カムシャフト7が1回転するうちに、ジャーナル部11の全周囲が第3コイル部20の内周面と近接する。そのため、カムシャフト7が回転すると、ジャーナル部11の全周囲が順に第3コイル部20の内周面に近接する。
3 第1誘導加熱コイル
4 第2誘導加熱コイル
5 駆動手段
6 偏心手段
7 カムシャフト
9 第1カム部
10 第2カム部
11 ジャーナル部(小径部)
Claims (2)
- 複数のカム部を有し、隣接する前記カム部の間に、各カム部よりも回転軌跡が小さい小径部を有し、前記各カム部と小径部とを誘導加熱するカムシャフトの誘導加熱装置であって、
隣接するカム部の周面に対向する環状又は螺旋状の第1誘導加熱コイルと、
小径部の周面に対向する環状又は螺旋状の第2誘導加熱コイルとを有し、
第1誘導加熱コイルと第2誘導加熱コイルは、同時に通電されてカムシャフトのカム部及び小径部を同時に誘導加熱するものであり、
カムシャフトの回転と同期して第1誘導加熱コイルを偏心回転駆動する駆動手段と、
第2誘導加熱コイルの中心を小径部の中心とずらした状態で固定する偏心手段とを有することを特徴とするカムシャフトの誘導加熱装置。 - 複数のカム部を有し、隣接する前記カム部の間に、各カム部よりも回転軌跡が小さい小径部を有し、前記各カム部と小径部とを誘導加熱するカムシャフトの誘導加熱方法であって、
隣接するカム部の周面に環状又は螺旋状の第1誘導加熱コイルを対向配置し、
小径部の周面に環状又は螺旋状の第2誘導加熱コイルを対向配置し、
カムシャフトを回転させると共に、第1誘導加熱コイルを、カムシャフトの回転と同期して偏心回転駆動させ、第2誘導加熱コイルの中心をカムシャフトの中心からずらした状態で固定し、
第1誘導加熱コイルと第2誘導加熱コイルに高周波電流を通電することを特徴とするカムシャフトの誘導加熱方法。
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JP2014113197A JP6290714B2 (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | カムシャフトの誘導加熱装置、並びに、カムシャフトの誘導加熱方法 |
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