JP6290601B2 - 無線通信システム - Google Patents
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Description
図1には、市町共用無線システムの一例として、県庁の統制局20及び無線端末の一例である無線移動局40aと、その県内の市町村毎の無線統制局(無線統制台とも言う)30及び無線端末の一例である無線移動局40bが、基地局10を共用して無線通信を行うシステムの概要を示してある。
ここで、同図の無線通信システムは、互いに異なる無線通信エリアR(部分的なエリア重複あり)を有する複数の基地局10を有しており、各々の基地局10は、自局の無線通信エリアR内に存在する全ての無線統制局30及び無線移動局40と無線通信を行うことができる。
統制局20は、マイクやスピーカ等の入出力機器を備えた統制台装置21と、市町共用無線システムの管理や監視に係る機能を提供する管理監視制御装置22と、統制局20を統括的に制御して基地局10との通信を行う統制局制御装置23とを有している。また、統制局制御装置23には、内線電話機24やFAX25等の外部機器が中継交換機26を介して接続されている。
無線移動局40は、マイクやスピーカや表示装置等の入出力機器を備えた制御装置41と、基地局10と無線により通信を行う無線装置42とを有している。
市町共用無線システムの場合、通常の防災無線システムでいうところの統制台は、上位システムである県防災無線システムの統制局本部に設置された統制局20が該当する。最終的な統制権限は県の統制局20が所有するが、市町村においては無線統制局30が独立した統制機能を持つ位置づけの装置となる。
なお、無線統制局30は、配下の無線移動局40に対する統制通信等の各種の統制機能を持っているが、装置分類としては移動局の一種である。また、無線統制局30は、直接波と基地局波の同時送出が可能である。
一斉通信には、グループ通信の一種である一斉グループ通信があり、無線移動局40に対しての発信等が可能である。通信中に一斉通信を受けた無線移動局40は、現在の通信が自動的に強制切断されて一斉通信に引き込まれる。
統制通信には、個別通信の一種である統制個別通信と、グループ通信の一種である統制グループ通信があり、無線移動局40に対しての発信等が可能である。通信中に統制通信を受けた無線移動局40は、現在の通信が自動的に強制切断されて統制通信に引き込まれる。
通信統制は、無線移動局40の通話状態の監視や通話の強制切断を行う機能である。
緊急連絡は、無線移動局40から無線統制局30に対し、緊急に連絡を取りたい旨を通知する通信であり、無線統制局30による受信が可能である。
ショートメッセージ通信は、制御チャネルを使用した簡易的な定型メッセージ伝送である。
例えば、特許文献1には、統制台が接続された統制局と、当該統制局に結合された複数の基地局と、当該複数の基地局の各々にデジタル無線回線により接続した複数の端末局を備え、前記統制台による制御が関与しない通信と、前記統制台の制御のもとで行われる通信の少なくとも2種の通信態様で動作する方式の地域防災無線システムにおいて、前記統制台の動作を前記統制局において監視する統制台監視制御部と、前記デジタル無線回線を介して前記複数の基地局の少なくとも1台の基地局と通信できるようにした無線統制台を設け、前記統制台の制御に異常が検知されたとき、前記無線統制台が前記少なくとも1台の基地局を介して前記統制台に結合され、前記無線統制台が前記統制台に代替して動作する構成とした発明が開示されている。
従来の市町共用無線システムでは、無線統制局30で故障が発生した場合、その傘下の無線移動局40(無線統制局30と同じ市町村の無線移動局40)において無線統制局30の障害を判断する手段が無かった。このため、市町村の無線システム内でオペレーションセンターの機能を有するべき無線統制局30が機能停止しても、その市町村の無線移動局40では異常が分からず、不都合が生じていた。また、県庁の統制局20においても障害を検出することができなかった。
すなわち、複数の無線端末と、前記複数の無線端末に対して統制通信を行う無線統制局と、前記複数の無線端末及び前記無線統制局と無線通信する基地局と、前記基地局に接続された統制局と、を備えた無線通信システムにおいて、前記統制局が、前記無線統制局の障害を検出する障害検出部と、前記障害検出部によって前記無線統制局の障害が検出されると、前記基地局から送信される報知情報に、前記無線統制局が障害状態であることを示す障害情報を付加して送信させる送信制御部と、を有する構成とした。
これにより、基地局から送信される報知情報を受信した無線端末は、無線統制局が障害状態であることを認識できる。また、報知情報を用いて障害情報の送信を行うので、各無線端末に個別に障害情報を送信するよりも効率的である。
これにより、障害状態の無線統制局による統制通信の対象となる無線端末の使用者は、当該無線統制局が障害状態であることを把握できる。
これにより、無線通信エリアが異なる複数の基地局が存在する環境においても、障害状態の無線統制局による統制通信の対象となる無線端末に対し、当該無線統制局が障害状態であることを通知することができる。
これにより、無線端末の使用者は、当該無線端末に対する統制通信を行う無線統制局に障害が発生しても、統制側の担当者との連絡をとることができる。
以下では、図1及び図2に示した基地局共用型の防災無線システムである市町共用無線システムを例にして説明する。なお、市町共用無線システムの概要及び装置構成は、背景技術で説明したものと基本的には同じであり、以下では主な相違部分について説明する。
具体的には、本例の市町共用無線システムは、下記[機能1]〜[機能3]を備えた構成となっている。
各市町村の無線統制局30の情報を予め運用管理装置(本例では、統制局20の管理監視制御装置22)に登録し、各市町村の無線統制局30について定期的に位置登録情報の収集と監視を行う。すなわち、運用管理装置が、無線統制局30から定期的に送信される位置登録の信号に基づいて、無線統制局30がどの基地局10の無線通信エリアに存するかを管理する。そして、無線統制局30の位置登録が無くなった場合(位置登録の信号が途絶えた場合)に、無線統制局30の障害状態であると判断する。
県庁の統制局20が、各市町村の無線統制局30に対して、周期的に、一斉通信などの受令確認を伴った通信を発呼する。そして、無線統制局30から受令確認に対する応答が無い場合に、無線統制局30の障害状態であると判断する。
基地局10とその無線通信エリア内の市町村の無線統制局30との間に、防災無線通信以外の通信回線(多重無線やデジタル専用線など)を敷設しておく。そして、無線統制局30は障害が発生した場合に、当該無線統制局30が、その旨を知らせる障害情報を上記敷設した通信回線を通じて発報し、これを受理した基地局10から県庁の統制局10に無線統制局30の障害を通知する。
県庁の統制局20が、自動的に、障害状態が検出された無線統制局30に対して強制切断を伴う通信(例えば、統制個別通信)にて発呼を行い、これに対する応答が無い場合に、無線統制局30の障害発生中と判断する。
県庁の統制局20が、自動的に、障害状態が検出された無線統制局30に対して通常個別通信にて発呼を行う。そして、通話中でなく、且つ、応答が無い場合に、無線統制局30の障害発生中と判断する。
県庁の統制局20が、自動的に、障害状態が検出された無線統制局30のみが属する「無線統制台グループ」へ一斉グループ通信を行う。そして、受令確認に対する応答が無い又は通信不可の場合に、無線統制局30の障害発生中と判断する。
なお、県庁の統制局20に、各市町村の無線統制局30の応援協定の関係を示す情報が予め設定(登録)されているものとする。また、応援協定は、同じ基地局10を用いる市町村の無線統制局30同士で結ばれる。
なお、本例では障害状態の無線統制局30の市町村の範囲、即ち当該市町村の無線移動局40の活動エリアが基地局10の通信エリアだけである場合を例にあげている。しかし、本システムが多数の基地局10を備え、一つの市町村が複数の基地局10でカバーされる場合、統制局20の統制局制御装置23は、無線統制局30毎に当該市町村が使用しているすべての基地局10の情報を対応付けて保持しており、上記報知情報をすべての基地局10から送信させる。これにより、障害状態の無線統制局30の配下のすべての無線移動局40に対して無線統制局30の障害状態を確実に報知することができる。
このような構成によれば、基地局10から送信される報知情報を受信した無線移動局40は、無線統制局30が障害状態であることを認識できる。また、報知情報を用いて障害情報の送信を行うので、各無線移動局40に個別に障害情報を送信するよりも効率的である。
このような構成によれば、障害状態の無線統制局30による統制通信の対象となる無線移動局40の使用者は、当該無線統制局30が障害状態であることを把握できる。
このような構成によれば、無線通信エリアが異なる複数の基地局10が存在する環境においても、障害状態の無線統制局30による統制通信の対象となる無線移動局40に対し、当該無線統制局30が障害状態であることを通知することができる。
このような構成によれば、無線移動局40の使用者は、当該無線移動局40に対する統制通信を行う無線統制局30に障害が発生しても、統制側の担当者との連絡をとることができる。
21:統制台装置、 22:管理監視制御装置、 23:統制局制御装置、 24:内線電話機、 25:FAX、 26:中継交換機、
31:統制台装置、 32:統制局制御装置、 33:無線装置、
41:制御装置、 42:無線装置
Claims (3)
- 複数の無線端末と、前記複数の無線端末に対して統制通信を行う無線統制局と、前記複数の無線端末及び前記無線統制局と無線通信する基地局と、前記基地局に接続された統制局と、を備えた無線通信システムにおいて、
前記統制局は、前記無線統制局の障害を検出する障害検出部と、前記障害検出部によって前記無線統制局の障害が検出されると、当該無線統制局へ通信を行い、当該通信に対する応答がない場合、障害が発生したと判断し、前記基地局から送信される報知情報に、前記無線統制局が障害状態であることを示す障害情報を付加して送信させる送信制御部と、を有し、
前記統制局の送信制御部は、障害状態の無線統制局を識別する情報を含む通知を、前記基地局へ送信し、
前記基地局は、前記統制局から受信した前記通知に基づいて、障害状態にある無線統制局に対する発呼を当該無線統制局による統制通信の対象の無線端末から受けたと判断すると、当該発呼を他の無線統制局または前記統制局へ転送する、
ことを特徴とする無線通信システム。 - 前記無線統制局は、前記複数の無線端末を分類したグループ毎に設けられ、
前記無線端末は、自端末が属するグループの無線統制局が障害状態であることを示す障害情報が付加された報知情報を受信した場合に、当該障害情報に基づく表示出力を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記基地局として、無線通信エリアが異なる複数の基地局を備え、
前記送信制御部は、前記障害検出部によって障害が検出された無線統制局による統制通信の対象の無線端末を無線通信エリア内に有する基地局から、当該無線統制局が障害状態であることを示す障害情報を付加した報知情報を送信させる、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信システム。
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