JP6289784B1 - 非常止め装置及びエレベータ非常止め方法 - Google Patents

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Abstract

非常止め装置において、被制動部材に制動面を押し付けて、被制動部材を制動する制動子の、制動面側に設けられた凹部に、冷却剤が収容されて密封された冷却容器を保持する。冷却容器は、制動子の制動面が、被制動部材に押し付けられて摩耗すると破られるように、凹部内に配置される。非常止め装置が作動し、制動子の制動面が摩耗すると、被制動部材が冷却容器に接触して冷却容器が破られ、冷却容器から制動面に冷却剤が流出して、発熱した制動子の制動面が冷却される。

Description

この発明は、エレベータのかごが、過大な速度で走行した際に、かごを強制的に停止させる、非常止め装置及びエレベータ非常止め方法に関する。
従来より、エレベータの非常止め装置では、制動装置に備えられた制動子の制動面を、被制動部材に押し付けて、制動面と被制動部材との間に発生する摩擦力により、被制動部材を制動している。このとき、摩擦によって制動子は発熱し、制動子が高温になると、制動面の摩擦力が小さくなり、制動性能が低下する。
そこで、特許文献1に記載された非常止め装置では、冷却剤を収容する容器と、容器から制動子に冷却剤を送る配管と、配管の先端に接続されたノズルとを有し、非常止め時に、制動子に向けて、ノズルから冷却剤を噴射して、制動子を冷却する機構を備えている。
特開2000−355473号公報
しかしながら、特許文献1に記載された非常止め装置は、冷却剤を収容した容器や、冷却剤を送る配管及び冷却剤を噴射するノズルを配置しているため、非常止め装置において、制動子を冷却する機構が大きなスペースを占めていた。このため、制動子を冷却する装置を備えていない既存のエレベータに、特許文献1に記載された非常止め装置を採用する場合には、非常止め装置を設置するスペースを拡張する必要があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、既存のエレベータ及びスペースに余裕のないエレベータ装置において、冷却機構のためのスペースを設けることなく、制動子を冷却する機構を備えることのできる、非常止め装置を得るものである。
この発明に係る非常止め装置は、被制動部材に制動面を押し付けて、被制動部材を制動する制動子と、冷却剤が収容されて密封された容器とを有し、この容器を、制動子の制動面側に設けられた凹部に保持する。そして、非常止め時にこの容器を破壊することにより、制動面に冷却剤を流出させて、制動子を冷却する。
この発明による非常止め装置は、制動子自体に制動子を冷却する機構を備えている。これにより、既存のエレベータ及びスペースに余裕のないエレベータ装置であっても、新たに冷却機構のためのスペースを設けることなく、制動子を冷却することのできる非常止め装置を設置することができる。
本発明の非常止め装置を備えた、エレベータ装置の概略図である。 実施の形態1による非常止め装置を示す図である。 図1の非常止め装置における、制動子を示す正面図である。 図1の非常止め装置における、制動子を示す側面図である。 実施の形態1による非常止め装置の、制動子を冷却する様子を説明する図である。 実施の形態2による非常止め装置の制動子を示す正面図である。 実施の形態2による非常止め装置の制動子を示す側面図である。 実施の形態2による非常止め装置の作用を説明する図である。 実施の形態3による非常止め装置の制動子を示す正面図である。 実施の形態3の変形例における制動子を示す正面図である。 実施の形態4による非常止め装置の制動子を示す正面図である。 実施の形態4による非常止め装置の作用を説明する図である。
以下、本発明の非常止め装置及び非常止め方法の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による非常止め装置を備えた、エレベータ装置の概略図である。図2は、図1の非常止め装置10を示す図であり、図3は、図2の非常止め装置10における制動子20の正面図、図4は、図2の非常止め装置10における制動子20の側面図である。また、図5は、制動子20の制動面20aを冷却する様子を説明する図である。
図1に示すように、エレベータ装置は、かご6が走行する昇降路1を備え、昇降路1の上部には、機械室2が設けられている。機械室2には、駆動綱車3とそらせ車5が設置されており、駆動綱車3及びそらせ車5には、主ロープ4が巻き掛けられている。主ロープ4の一端側には、かご6が取り付けられており、他端側には、つり合いおもり7が取り付けられている。また、昇降路1内には、かご6の走行を案内するガイドレール30が設けられている。
機械室2には、さらに、かご6の速度を遠心力の作用により検出する、調速機9が設置されている。また、昇降路1の下方には、張り車9aが設置されている。調速機9と張り車9aには、環状の調速機ロープ8が巻き掛けられており、調速機9と張り車9aとの間で、調速機ロープ8を循環させている。また、かご6の下部には、非常時にかご6の走行を制動する、非常止め装置10が取り付けられている。
図2に示すように、非常止め装置10は、制動面20aを有する複数の制動子20と、複数の、使い切りの冷却容器50と、押しばね60と、レバー40とを有している。複数の制動子20は、制動面20aをガイドレール30側に向けて、対向するように配置されている。また、非常止め装置10には、非常止め装置10が作動したときに、複数の制動子20を、ガイドレール30に押し付ける押しばね60を有している。レバー40は、非常止め装置10を作動させるものであり、その操作端側は、調速機ロープ8に固定されている。
このようなエレベータ装置では、駆動綱車3により駆動されたかご6が、ガイドレール30に案内されて昇降路1内を走行する。かご6の走行に伴い、調速機ロープ8が循環移動し、この調速機ロープ8の移動速度に基づいて、調速機9が、かご6の走行速度を監視する。そして、かご6の下降速度が定格速度を超え、予め設定された速度に達すると、調速機ロープ8の移動が、調速機9により停止される。これにより、調速機ロープ8に取付けられたレバー40が引き上げられて、非常止め装置10が作動する。そして、複数の制動子20が、押しばね60により付勢され、一対でガイドレール30を挟持するように、ガイドレール30に押し付けられて、複数の制動子20と、ガイドレール30との摩擦力により、かご6が減速停止される。
制動子20の制動面20aは、ガイドレール30に押し付けられたとき、ガイドレール30との摩擦により発熱し、高温になる。制動子20は、高温になると剛性が低くなるので、制動面20aの摩擦力が低下し、制動能力が落ちてしまう。このため、制動面20aを冷却する必要がある。以下、非常止め装置10が、制動子20の制動面20aを冷却する様子について説明する。
図2及び図3に示すように、複数の制動子20は、それぞれ制動面20a側に、複数の、使い切りの冷却容器50を有している。冷却容器50は、冷却剤50aを収容して密閉した容器であり、樹脂あるいは硬度の低い金属により形成されている。冷却容器50は、非常止め装置10が作動した際に破壊されて、内部に収容されていた冷却剤50aを流出させる。したがって、冷却容器50及び冷却剤50aは、非常止め装置10が作動した際に使い切られ、非常止めから復帰させる際に交換される。
冷却剤50aは、液体、ゲル、固体のいずれの形態であってもよい。図4の制動子20の側面図に示すように、複数の冷却容器50は、それぞれ、制動面20aに設けられた複数の凹部20bに配置され、接着剤等により、固定されている。実施の形態1による非常止め装置10は、これら複数の制動子20及び複数の冷却容器50により形成されている。
次に、実施の形態1による非常止め装置10の、制動子を冷却する方法を、図5を用いて説明する。図5(a)ないし図5(c)は、図4のA部を拡大して示したものである。
図5(a)は、非常止め装置10が作動する前の制動子20の状態である。このとき、制動子20とガイドレール30は接触していない。図5(a)に示すように、冷却容器50は、冷却容器50の表面が、制動面20aよりもガイドレール30側に突出しないように、凹部20bに固定されている。
図5(b)は、非常止め装置10が作動して、制動子20の制動面20aが、ガイドレール30に押し付けられた状態を示している。図5(b)において、破線で示した部分は、制動面20aが、ガイドレール30との摩擦によって摩耗した部分を示している。このとき、制動面20aは、ガイドレール30との摩擦により、発熱して高温になっている。
図5(b)に示すように、制動面20aが一定量摩耗すると、冷却容器50の表面は、制動面20aと面一になり、ガイドレール30と接触する。そして、冷却容器50の表面は、ガイドレール30との摩擦熱で溶解することにより、あるいはガイドレール30と接触して削られることにより破られる。
すると、図5(c)に示すように、冷却容器50に収容されていた冷却剤50aは、制動面20aに流出する。これにより、制動面20aは、この流出した冷却剤50aへの熱伝導や、冷却剤50aの気化熱により、熱が奪われ、冷却される。なお、図5(c)では、冷却剤50aが制動子20に浸み込んでいるように見えるが、これは、冷却剤50aの流出をわかりやすくするために記載したものであって、実際には、冷却剤50aは、制動面20aとガイドレール30との間に流出する。
このように、実施の形態1における非常止め装置10によれば、制動子20に設けられた凹部20bの中に、冷却容器50を保持するという簡素な構造で、制動子20を冷却する機構を構成している。これにより、既存のエレベータ及びスペースに余裕のないエレベータ装置であっても、新たに冷却機構のためのスペースを設けることなく、制動子20を冷却することのできる非常止め装置10を設置することができる。
また、実施の形態1における非常止め装置10によれば、非常止め装置10の制動子20に設けた凹部20bに、冷却剤50aを収容した冷却容器50を保持している。そして、非常止め時に、制動面20aがガイドレール30との摩擦によって摩耗すると、冷却容器50がガイドレール30と接触して、冷却容器50が破れるように構成している。これにより、例えばエレベータの保守時に、エレベータを停止させた状態で、非常止め装置10の動作確認のために制動子20にガイドレール30を把持させたとしても、制動面20aは摩耗しないので、冷却容器50はガイドレール30と接触しない。よって、冷却容器50から冷却剤50aを流出させることなく、非常止め装置10の動作確認をすることができる。
なお、実施の形態1では、ガイドレール30との摩擦熱で溶解することにより、あるいはガイドレール30と接触して削られることにより、冷却容器50が破られるものとしたが、これに限るものではない。例えば、冷却容器50をガイドレール30と直接接触させずに、制動面20aから制動子20の凹部20bに伝達される熱によって溶解するようにしてもよい。また、制動面20aとガイドレール30との接触面から発生する火花により、冷却容器50の表面を溶解させるようにしてもよい。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2による非常止め装置について、図6ないし図8を用いて説明する。実施の形態1では、制動子20の凹部20bに冷却容器50を保持し、冷却容器50を、ガイドレール30との摩擦熱、あるいはガイドレール30との接触により破られるものとしたが、実施の形態2では、実施の形態1の構成に加え、さらに、冷却容器50を破る突起70を、凹部22bに設けている。
図6は、実施の形態2による非常止め装置を構成する制動子22を、正面からみた図であり、図7は、制動子22を側面からみた図である。また、図8(a)は、図6のB部を拡大した図である。図6及び図7に示すように、実施の形態2による非常止め装置は、実施の形態1と同様に、制動子22の制動面22aに設けられた凹部22bに、冷却容器50を保持している。そして、実施の形態2では、実施の形態1の構成に加え、凹部22bに、さらに2つの突起70を設けている。
図6及び図7に示すように、突起70は、三角柱の形状を有している。そして、突起70は、図6に示すように、制動子22の凹部22bの内壁から延出して、正面視において、三角形を構成する一つの角が、冷却容器50に対向するように、制動子22に形成されている。突起70は、制動子22の凹部22bを形成する際に、一体に加工されてもよいし、別途製作して、凹部22bに接着などの方法により、固定されてもよい。突起70は、冷却容器50に対向する角が、冷却容器50を突き破ることが可能な角度と硬度を有するとともに、耐熱性を有する材料により製作される。また、制動子22の材質には、ガイドレール30との摩擦力によって変形しやすい材質を用いる。
次に、実施の形態2による非常止め装置の作用を、図8を用いて説明する。図8(a)は、図6のB部を拡大して示したものである。なお、実施の形態1では、制動子20の側面の拡大図を用いて説明したが、実施の形態2では、制動子22の正面の拡大図を用いて説明する。
図8(a)は、非常止め装置10が作動する前の制動子22の状態である。このとき、制動子22と、図示しないガイドレール30は接触していない。冷却容器50は、実施の形態1と同様に、凹部22bに保持されている。
図8(b)は、非常止め装置10が作動して、制動子22の制動面22aが、図示しないガイドレール30に押し付けられたときの状態を示している。制動面22aがガイドレール30に押し付けられると、制動面22aは、ガイドレール30との接触によって発生するせん断力により、変形する。そして、制動面22aの変形に伴い、凹部22bは変形する。凹部22bの変形に伴い、図8(b)に示すように、凹部22bに設けられた突起70の先端に、冷却容器50の表面が食い込む。
さらに凹部22bが変形すると、突起70の先端が、冷却容器50の表面を突き破り、図8(c)に示すように、冷却容器50に収容されていた冷却剤50aは、制動面22aに流出する。発熱した制動面22aは、この流出した冷却剤50aへの熱伝導や、冷却剤50aの気化熱により、熱が奪われて冷却される。
このように、実施の形態2による非常止め装置10によれば、非常止め装置10の制動子22に設けた凹部22bに、冷却剤50aを収容した冷却容器50を保持させるとともに、凹部22bに突起70を設ける。そして、非常止め時に、制動面22aをガイドレール30に押し付けて変形させることにより、凹部22bに設けられた突起70に冷却容器50の表面を接触させる。すると、突起70の先端が冷却容器50の表面を突き破り、冷却剤50aを制動面22aに流出させて、発熱した制動面22aを冷却することができる。
また、実施の形態2による非常止め装置10によれば、制動子22に設けられた凹部22bの中に、冷却容器50を保持するとともに突起70を設けるという簡素な構造で、制動子22を冷却している。これにより、既存のエレベータ及びスペースに余裕のないエレベータ装置であっても、新たに冷却機構のためのスペースを設けることなく、制動子22を冷却することのできる非常止め装置10を設置することができる。
なお、実施の形態2では、制動子22の材質に、ガイドレール30との摩擦力によって変形しやすい材質を用い、制動面22aを変形させることにより突起70を移動させていたが、これに限るものではない。例えば、突起70の材質に、熱膨張率の大きい材質を用いて、突起70が膨張して冷却容器50を破るようにしてもよい。
実施の形態3.
次に、図9を用いて、実施の形態3による非常止め装置について説明する。実施の形態2では、制動子22の凹部22bに突起70を形成していたが、実施の形態3では、可動突起80を、制動子24の凹部24bに保持する点が、実施の形態2と異なっている。
図9は、実施の形態3による非常止め装置を構成する制動子24の、制動面24aに設けられた凹部24bを、正面からみた拡大図である。図9に示すように、実施の形態3による非常止め装置は、凹部24bの上下に冷却容器50を保持している。そして、凹部24bには、さらに可動突起80が保持されている。
図9に示すように、可動突起80は、円柱状の基部の上下が、円錐状に形成された形状を有している。また可動突起80は、円錐状の先端が、それぞれ、凹部24bの上下に配置された冷却容器50に対向するように、2つの板バネ100により保持されている。各板バネ100の一端側は、可動突起80の円柱状の部位の側面に固定され、他端側は、凹部24bの内壁に固定されている。これにより、可動突起80は、凹部24bの中で、鉛直方向に往復移動可能に保持される。
このように構成された非常止め装置では、非常止め時に、制動子24に発生する振動により、板バネ100に支持された可動突起80が鉛直方向に往復移動する。移動した可動突起80の先端は冷却容器50の表面に突き当たり、冷却容器50の表面を突き破ることにより、制動面24aに冷却剤50aを流出させて、制動子24の制動面24aを冷却する。
実施の形態3による非常止め装置によれば、非常止め装置10の制動子24に設けた凹部24bに、冷却剤50aを収容した冷却容器50を保持するとともに、可動突起80を、鉛直方向に往復移動可能に保持する。そして、非常止め時に、可動突起80を鉛直方向に往復移動させ、冷却容器50の表面に突き当てて、冷却容器50を突き破る。これにより、冷却剤50aを制動面24aに流出させて、発熱した制動子24の制動面24aを冷却することができる。
また、実施の形態3における、非常止め装置10によれば、制動子24に設けられた凹部24bの中に冷却容器50を保持するとともに、可動突起80を鉛直方向に往復移動可能に保持している。これにより、既存のエレベータ及びスペースに余裕のないエレベータ装置であっても、新たに冷却機構のためのスペースを設けることなく、制動子24を冷却することのできる非常止め装置10を設置することができる。
実施の形態3では、可動突起80の支持部材に2つの板バネ100を用いたが、これに限るものではない。例えば、図10に示すように、制動子26の制動面26aに設けた凹部26bに、4本のコイルばね110を用いて、可動突起82を支持してもよい。図10において、可動突起82は、円柱状あるいは多面体で形成された基部の上下に、円錐状の部材を有している。そして、可動突起82は、基部に一端側が固定された4本のコイルばね110により、鉛直方向及び水平方向に往復移動可能に支持されている。なお、板バネ100や、コイルばね110の数については、適宜増減可能である。
実施の形態4.
次に、図11及び図12を用いて、実施の形態4による非常止め装置について説明する。実施の形態2及び実施の形態3では、冷却容器50を破る手段として、可動突起80を用いたが、実施の形態4では、可動制動子28dを、鉛直方向及び水平方向に往復移動可能に保持する点が、実施の形態2及び実施の形態3と異なっている。
図11は、実施の形態4による非常止め装置を構成する制動子28の、制動面28aに設けられた凹部28bを、正面からみた図である。また、図12(a)〜図12(c)は、図11のC部を拡大して示したものである。
図11に示すように、実施の形態4による非常止め装置は、制動面28aに設けられた2つの凹部28bに、それぞれ可動制動子28dを保持している。また、図12(a)に示すように、凹部28bは、正面視において、上部に凸部28cを有してU字型に形成されている。また、凹部28bの上部には、凸部28cを挟むように、2つの冷却容器50が保持されている。
可動制動子28dは、図12(a)に示すように、正面視において、切欠き28gを有するU字型に形成されており、切欠き28gには、冷却容器50が保持されている。可動制動子28dに保持された冷却容器50は、凹部28bに形成された凸部28cに対向するように配置されている。また、凹部28bの上部に配置された2つの冷却容器50は、可動制動子28dに形成された2つの凸部28eに、それぞれ対向するように配置されている。
可動制動子28dは、例えばリニアガイドなどの転動体120により、図12(b)に矢印で示す方向に往復移動可能に保持されている。そして、可動制動子28dは、制動面28aと平行に形成された摺動面28fを有しており、摺動面28fは、非常止め時に、ガイドレール30に接触する。
次に、実施の形態4による非常止め装置の作用を、図12(a)〜図12(c)を用いて説明する。
図12(a)は、非常止め装置10が作動する前の制動子28の状態である。このとき、制動子28の制動面28aと、可動制動子28dの摺動面28fは、いずれもガイドレール30と接触していない。また可動制動子28dは、下方に位置している。
図12(b)は、非常止め装置10が作動して、制動子28の制動面28aと、可動制動子28dの摺動面28fが、図示しないガイドレール30に押し付けられたときの状態を示している。可動制動子28dは、摺動面28fにガイドレール30が押し付けられて、凸部28cの方向に移動する。すると、可動制動子28dの2つの凸部28eは、凹部28bに保持されている2つの冷却容器50に当接する。同時に、凹部28bの凸部28cが、可動制動子28dの切欠き28gに保持されている冷却容器50に当接する。
そして、図12(c)に示すように、可動制動子28dの2つの凸部28eにより、凹部28bに保持されている2つの冷却容器50が破られる。同様に、凹部28bの凸部28cにより、可動制動子28dの切欠き28gに保持されている冷却容器50が破られる。これにより、各冷却容器50に収容されていた冷却剤50aが、制動面28a及び摺動面28fに流出し、制動子28の制動面28a及び摺動面28fが冷却される。
このように構成された非常止め装置は、ガイドレール30と接触する摺動面28fを有する可動制動子28dが、非常止め時に、ガイドレール30により移動させられる。そして、可動制動子28dの凸部28eが、凹部28bに保持された冷却容器50に当接して冷却容器50を破る。同時に、凹部28bに形成された凸部28cが、可動制動子28dの切欠き28gに保持された冷却容器50に当接して冷却容器50を破る。そして、各冷却容器50から、制動面28a及び摺動面28fに、冷却剤50aを流出させて、制動子28の制動面28a及び摺動面28fを冷却する。
実施の形態4における、非常止め装置10によれば、非常止め装置10の制動子28に設けた凹部28bに、3つの冷却剤50aを収容した冷却容器50を保持するとともに、可動制動子28dを、スライド可能に保持する。そして、非常止め時に、可動制動子28dをスライドさせ、可動制動子28dの2つの凸部28eと、凹部28bの凸部28cを、それぞれ冷却容器50の表面に突き当てて、冷却容器50を破る。これにより、冷却剤50aを制動面28a及び摺動面28fに流出させて、発熱した制動子28の制動面28a及び摺動面28fを冷却することができる。
また、実施の形態4における、非常止め装置10によれば、制動子28に設けられた凹部28bの中に、冷却容器50を保持するとともに、可動制動子28dをスライド可能に保持している。これにより、既存のエレベータ及びスペースに余裕のないエレベータ装置であっても、新たに冷却機構のためのスペースを設けることなく、制動子28を冷却することのできる非常止め装置10を設置することができる。
なお、実施の形態4では、凹部28bに凸部28cを設けたが、これに限るものではない。例えば、凹部28bには凸部28cを設けなくてもよい。また、実施の形態4において、凹部28bの凸部28c及び可動制動子28dの凸部28eの先端は平面で形成されているが、これに限るものではない。例えば、実施の形態2の突起70のように、先の尖った形状でもよい。
8 調速機ロープ、10 非常止め装置、20〜28 制動子、20a〜28a 制動面、20b〜28b 凹部、28c,28e 凸部、28d 可動制動子、28f 摺動面、28g 切欠き、28g30 ガイドレール(被制動部材)、40 レバー、50 冷却容器(容器)、60 押しばね、70 突起、80,82 可動突起、100 板バネ(弾性部材)、110 コイルばね(弾性部材)、120 転動体。

Claims (8)

  1. 被制動部材に制動面を押し付けて、前記被制動部材を制動する制動子と、
    冷却剤が収容されて密封された容器とを有する、
    非常止め装置であって、
    前記容器は、前記制動子の、前記制動面側に設けられた凹部の内側において、前記制動面が、前記被制動部材との摩擦により摩耗した際に、前記容器の表面が、前記被制動部材と接触する位置に保持される、
    非常止め装置。
  2. 前記容器は、樹脂材料で形成され
    請求項1に記載の非常止め装置。
  3. 前記制動子は、前記凹部の内壁に、前記内壁から延出して、先端が、前記容器に向かう突起を有する、
    請求項1に記載の非常止め装置。
  4. 前記制動子は、前記凹部内に、可動突起を有し、
    前記制動子は、前記凹部の内壁に一端側が固定され、他端側が、前記可動突起を支持する弾性部材を有し、
    前記可動突起は、先端を前記容器に向けた状態で、前記弾性部材により、鉛直方向に移動可能に支持される、
    請求項1に記載の非常止め装置。
  5. 冷却剤が密封された容器が制動面の凹部に保持された非常止め装置を用いたエレベータ非常止め方法であって、
    前記制動面を被制動部材に押し付ける第1工程と、
    前記容器を破壊して、前記冷却剤を前記制動面に流出させる第2工程とを有する、
    エレベータ非常止め方法。
  6. 前記第1工程は、
    前記制動面を摩耗させる工程と、
    前記容器の表面を、前記制動面から露出させる工程と、
    前記容器の表面を、前記被制動部材と接触させる工程とを有する、
    請求項5に記載のエレベータ非常止め方法。
  7. 前記第1工程は、
    前記制動面を、変形させる工程と、
    前記容器の表面に、突起の先端を当接させる工程とを含む、
    請求項5に記載のエレベータ非常止め方法。
  8. 前記第1工程は、
    前記制動面を振動させて、可動突起を往復移動させる工程と、
    前記容器の表面に、移動させた前記可動突起の先端を当接させる工程とを含む、
    請求項5に記載のエレベータ非常止め方法。
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