JP6288764B2 - モンモリロナイトスラリー、粘土膜、及びモンモリロナイトスラリーの製造方法 - Google Patents

モンモリロナイトスラリー、粘土膜、及びモンモリロナイトスラリーの製造方法 Download PDF

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本発明は、陽イオン交換容量が小さく水分散性の低いリチウム固定型モンモリロナイトを安定的に分散してなるスラリー、当該スラリーを用いた粘土膜、及び当該スラリーの製造方法に関する。
工業用粘土は増粘剤、粘結剤、レオロジー改質剤、無機バインダー、土木泥水、止水材、化粧品原料等、様々な分野で利用されている。
工業用粘土の一種としてモンモリロナイトが知られている。モンモリロナイトの一般的な結晶構造は、ケイ酸のネットワークが広がるケイ酸四面体シートがアルミナ八面体シートを挟んで存在する、2:1層構造の単位結晶層からなる。多くの場合、この結晶層中においてアルミナ八面体シートの中心原子であるアルミニウムの一部がマグネシウムに置換され、これにより結晶層は負に帯電し、この負電荷を中和する形で層間には陽イオンが取り込まれている。また、この陽イオンはイオン交換が可能であるため、モンモリロナイトは陽イオン交換性を示す。イオン交換可能な陽イオン量は陽イオン交換容量(CEC)と呼ばれ、モンモリロナイトの特性を示す指標の一つとなっている。
モンモリロナイトを加熱処理に付すると、脱水に伴い層間の陽イオン(プロトン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、セシウムイオン、アンモニウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等)が固定化されることが知られている。陽イオンが固定化されると、水に対する分散安定性、増粘性、膨潤性、陽イオン交換性といったモンモリロナイトの基本的な特性が低下する。特にリチウムイオンは、200℃程度あるいはそれ以上の温度をかけることにより固定化される。したがって、層間にリチウムイオンを一定量以上含むモンモリロナイトは、上記加熱処理によって陽イオン交換性が大幅に低下し、水を加えても元の状態に戻らず水分散性が顕著に低下する。上記加熱処理によるリチウムイオンの固定化は、層間に存在するリチウムイオンがモンモリロナイト結晶の八面体シートの空席に移動することで生じると考えられている。この現象はHofmann−Klemen効果と呼ばれ、層電荷密度をコントロールするために利用されている(例えば、非特許文献1)。
上記の加熱処理によるリチウムイオンの固定化現象を利用してモンモリロナイトの機能性を高めることが報告されている。例えば、特許文献1及び2には、層間にリチウムイオンを有するモンモリロナイトの水分散液を用いて成膜した後、これを乾燥機中で加熱処理に付することで、耐水性(水蒸気バリア性)に優れた粘土膜が得られることが記載されている。
特開2008−247719号公報 特開2009−107907号公報
「粘土ハンドブック」、第三版、日本粘土学会編、2009年5月、p.125
層間にリチウムイオンを一定量以上有するモンモリロナイトは、上述のとおり特定温度以上の加熱処理に付すると陽イオン交換性や水に対する分散性が低下するため、水分散液を調製して成膜することが困難となる。すなわち、耐水性の高い(陽イオン交換性や水分散性の低い)モンモリロナイトを分散してなるスラリーを調製し、これを用いて成膜する技術はこれまで知られていない。実際、特許文献1及び2に記載の耐水性粘土膜は、層間にリチウムイオンを有するモンモリロナイトの水分散液を用いて成膜した後に、これを乾燥機中で高温に加熱してリチウムイオンを固定化し、調製される。しかし、当該特許文献1及び2に記載の方法では、膜を形成してから加熱処理に付する必要があるため、製造効率の向上には制約がある。
本発明は、リチウムイオンが固定化されて陽イオン交換性及び水分散性が低下したリチウム固定型モンモリロナイトを安定的に分散してなるスラリー、当該スラリーを用いた粘土膜、及び当該スラリーの製造方法の提供を課題とする。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた。その結果、加熱処理によって水分散性が低下したリチウム固定型モンモリロナイト粉末を、特定量のアンモニアを含む特定の極性有機溶媒中に混合することで、当該リチウム固定型モンモリロナイトを安定的に分散してなるスラリーが得られることを見い出した。本発明はこれらの知見に基づきさらに検討を重ね、完成させるに至ったものである。
本発明の上記課題は下記の手段により達成された。
〔1〕陽イオン交換容量が50meq/100g以下のリチウム固定型モンモリロナイトと、アンモニアと、水と、ホルムアミド基を有する極性有機溶媒とを配合してなるモンモリロナイトスラリーであって、
前記スラリー中、前記水及び前記極性有機溶媒の総量に占める前記水の割合が50質量%以下であり、
前記スラリー中の前記アンモニアの含有量が、前記スラリー中の前記リチウム固定型モンモリロナイト1g当たり0.1mmol以上である、モンモリロナイトスラリー。
2〕〔1〕に記載のモンモリロナイトスラリーを用いた粘土膜。
〕少なくとも、陽イオン交換容量が50meq/100g以下のリチウム固定型モンモリロナイトと、アンモニアと、水と、ホルムアミド基を有する極性有機溶媒とを混合することを含むモンモリロナイトスラリーの製造方法であって、
前記水及び前記のホルムアミド基を有する極性有機溶媒の総混合量に占める前記水の混合量を50質量%以下とし、
前記アンモニアの混合量を、前記リチウム固定型モンモリロナイトの混合量1g当たり0.1mmol以上とする、製造方法。
〕前記リチウム固定型モンモリロナイトが、リチウム型モンモリロナイトを180〜600℃の加熱処理に付して得られたものである、〔〕に記載の製造方法。
〕アンモニア水を混合することで前記アンモニアを混合する、〔〕又は〔〕に記載の製造方法。
本発明のモンモリロナイトスラリー(以下、単に「本発明のスラリー」という。)は、陽イオン交換性が特定レベル以下にある水分散性の低いリチウム固定型モンモリロナイトを、安定的に分散してなるスラリーである。
本発明の粘土膜は、本発明のスラリーを用いて形成された膜であり、耐水性が高く生産効率にも優れる。
本発明の製造方法によれば、陽イオン交換性が特定レベル以下にある水分散性の低いリチウム固定型モンモリロナイトを、安定的に分散してなるスラリーを得ることができる。
実施例における分散安定性試験において、分散安定性が○の例(実施例2、図1c)と×の例(比較例1、図1a; 比較例2、図1b)を示す写真である。
<本発明のスラリー>
本発明のスラリーは、陽イオン交換容量が50meq(ミリ当量)/100g以下であるリチウム固定型モンモリロナイトと、アンモニアと、水と、ホルムアミド基を有する極性有機溶媒とを特定量配合してなる。本発明のスラリーは、配合されたリチウム固定型モンモリロナイトが安定的に分散してなるスラリーである。
本発明のスラリーを構成する各成分について以下に詳細に説明する。
(リチウム固定型モンモリロナイト)
本発明に用いるリチウム固定型モンモリロナイトは、リチウム型モンモリロナイトの結晶構造の層間に存在するリチウムイオン(Li)を、後述する加熱処理等により固定化して得られる。
本明細書において、「リチウム型モンモリロナイト」とは、モンモリロナイトの浸出陽イオン量(すなわち浸出陽イオンの総量、単位:meq/100g、以下同様)に占めるリチウムイオンの量(すなわち浸出リチウムイオン量、単位:meq/100g、以下同様)が60%以上のモンモリロナイトであり、好ましくは、浸出陽イオン量に占める浸出リチウムイオン量が70%以上、より好ましくは80%以上のモンモリロナイトである。リチウム型モンモリロナイトの浸出陽イオン量に占める浸出リチウムイオン量は100%でもよいが、通常は99%以下である。加えて、本明細書において「リチウム型モンモリロナイト」とは、その陽イオン交換容量が50meq/100gを超えるものである。リチウム型モンモリロナイトの陽イオン交換容量は好ましくは60〜150meq/100gであり、より好ましくは70〜120meq/100gであり、さらに好ましくは80〜110meq/100gである。
本明細書において、「リチウム固定型モンモリロナイト」とは、その陽イオン交換容量が50meq/100g以下である。リチウム固定型モンモリロナイトの陽イオン交換容量は好ましくは5〜50meq/100gであり、より好ましくは10〜40meq/100gである。
本明細書において「リチウム固定型モンモリロナイト」とは、その調製において原料として用いたリチウム型モンモリロナイト(上述のようにリチウム固定型モンモリロナイトはリチウム型モンモリロナイトを後述の加熱処理に付して得られる。)の浸出リチウムイオン量と、当該リチウム固定型モンモリロナイトの浸出リチウムイオン量との差(単位:meq/100g)が、上記の原料として用いたリチウム型モンモリロナイトの陽イオン交換容量(単位:meq/100g)に対して60%以上であることが好ましく、より好ましくは60〜99%であり、より好ましくは65〜95%である。
本発明に用いる上記リチウム固定型モンモリロナイトは粉末状であることが好ましい。
また、上記リチウム固定型モンモリロナイトは、通常は、浸出陽イオンとしてリチウムイオン以外に、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)、マグネシウムイオン(Mg)、カルシウムイオン(Ca)等を含んでいる。本発明に用いるリチウム固定型モンモリロナイトにおいて、Na、K、Mg及びCaの浸出イオン量は、総量で1〜30meq/100gであることが好ましく、1〜20meq/100gであることがより好ましく、1〜10meq/100gであることがさらに好ましい。
モンモリロナイトの陽イオン交換容量は、Schollenberger法(粘土ハンドブック第三版、日本粘土学会編、2009年5月、p.453−454)に準じた方法で測定することができる。より具体的には、日本ベントナイト工業会標準試験方法JBAS−106−77に記載の方法で測定することができる。
モンモリロナイトの浸出陽イオン量は、モンモリロナイトの層間陽イオンをモンモリロナイト0.5gに対して100mLの1M酢酸アンモニウム水溶液を用いて4時間以上かけて浸出させ、得られた溶液中の各種陽イオンの濃度を、ICP発光分析や原子吸光分析等により測定し、算出することができる。
本発明に用いるリチウム固定型モンモリロナイトは、リチウム型モンモリロナイトを加熱処理に付して結晶構造の層間に存在するリチウムイオンを固定化することで得ることができる。
リチウム型モンモリロナイトは、例えば、天然のナトリウム型モンモリロナイトの分散液に、水酸化リチウム、塩化リチウム等のリチウム塩を添加し、陽イオン交換させることで得ることができる。分散液中に添加するリチウムの量を調節することで、得られるリチウム型モンモリロナイトの浸出陽イオン量に占めるリチウムイオンの量を適宜に調節することができる。また、リチウム型モンモリロナイトは、陽イオン交換樹脂をリチウムイオンにイオン交換した樹脂を用いたカラム法、またはバッチ法によっても得ることができる。
また、リチウム型モンモリロナイトは商業的に入手することもできる。当該リチウム型モンモリロナイトの市販品として、例えば、クニピア−M(商品名、クニミネ工業社製)が挙げられる。
本発明に用いるリチウム固定型モンモリロナイトは、リチウム型モンモリロナイトに比べて陽イオン交換性及び水分散性が低い。これは、リチウム固定型モンモリロナイトにおいて、リチウムイオンが粘土結晶の八面体シートの空席に移動して固定化されることで、粘土結晶が電気的に中和されて層間が密に閉じた状態になり、水分子が進入しにくくなる(層間陽イオンの水和が生じにくくなる)ためと考えられる。
リチウム型モンモリロナイトを加熱処理に付してリチウム固定型モンモリロナイトを調製する場合において、当該加熱処理の温度条件は、リチウム型モンモリロナイトをリチウム固定型モンモリロナイトとすることができれば特に制限はない。リチウムイオンを効率的に固定化し、陽イオン交換容量を大きく低下させる観点から、150℃以上に加熱することが好ましい。上記加熱処理の温度は150〜600℃がより好ましく、さらに好ましくは180〜600℃であり、さらに好ましくは200〜500℃であり、さらに好ましくは300〜500℃である。上記温度に加熱することで、陽イオン交換容量をより効率的に低下させることができると同時に、モンモリロナイト中の水酸基の脱水反応等を抑えることができる。上記加熱処理は開放系の電気炉で実施することが好ましい。この場合、加熱時の相対湿度は5%以下となり、圧力は常圧となる。上記加熱処理の時間も、リチウム型モンモリロナイトを上記の陽イオン交換容量とすることができれば特に制限はないが、生産の効率性の観点から、0.5〜48時間とすることが好ましく、1〜24時間とすることがより好ましい。
加熱処理前のリチウム型モンモリロナイトの含水率は1〜12質量%であることが好ましく、加熱処理後のリチウム固定型モンモリロナイトの含水率は0.1〜5質量%となることが好ましい。
(アンモニア)
本発明のスラリーにはアンモニアが含まれる。アンモニア源としては、アンモニア水、気体アンモニア、液体アンモニアのいずれを使用してもよいが、常温、大気圧下でスラリーを製造する場合には、アンモニア水を用いるのが好ましい。
本発明のスラリー中のアンモニアの含有量は、本発明のスラリー中のリチウム固定型モンモリロナイト1g当たり、0.1mmol以上であり、好ましくは0.2mmol以上、さらに好ましくは0.5mmol以上である。アンモニアの含有量を上記好ましい値とすることで、リチウム固定型モンモリロナイトの粘土結晶の層間に十分な分子数のアンモニアが侵入し、当該リチウム固定型モンモリロナイトの溶液分散性をより向上させることができる。また、アンモニア臭気の発生や製造コストを考慮すると、本発明のスラリー中のアンモニアの含有量は、本発明のスラリー中のリチウム固定型モンモリロナイト1g当たり、10mmol以下であることが好ましく、より好ましくは5mmol以下、さらに好ましくは2mmol以下である。
本明細書において「リチウム固定型モンモリロナイト1g当たり」とは、具体的には、スラリー中に配合されたリチウム固定型モンモリロナイトに由来するスラリー中のモンモリロナイト1g当たり、を意味する。より詳細には、スラリー中に配合されたリチウム固定型モンモリロナイトを当該スラリー中から取り出し、取り出したモンモリロナイトを、温度200℃で24時間処理して得られる処理物の質量1g当たり、を意味する。上記加熱処理は開放系の電気炉で実施することが好ましい。この場合、加熱時の相対湿度は5%以下となり、圧力は常圧となる。
また、リチウム固定型モンモリロナイト1g当たりのアンモニアの量は、スラリー中のアンモニアの量(mmol)を、当該スラリー中のリチウム固定型モンモリロナイトの質量(すなわち、当該スラリー中に存在する、配合されたリチウム固定型モンモリロナイト由来のモンモリロナイトを取り出し、取り出したモンモリロナイトを温度200℃で24時間加熱処理して得られる処理物の質量)(単位:g)で除することで得られる。
スラリー中のアンモニアの量はインドフェノール法、ケルダール法、ガスクロマトグラフィー、イオンクロマトグラフィーにより測定することができる。
(溶媒)
本発明のスラリーに含まれる溶媒は、分子内にホルムアミド基を有する極性有機溶媒(以下、単に「極性有機溶媒」という。)を含む。当該極性有機溶媒としては、例えば、ホルムアミド、N‐メチルホルムアミド、及びN,N‐ジメチルホルムアミドから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも汎用性の高いN,N‐ジメチルホルムアミドが好適である。極性有機溶媒は、リチウム固定型モンモリロナイトの層間にアンモニアとともに進入し、連鎖的に分散に寄与すると考えられる。
本発明のスラリー中の上記極性有機溶媒の含有量は、分散安定性の観点から、本発明のスラリー中のリチウム固定型モンモリロナイト100質量部に対して、250〜10000質量部であることが好ましく、300〜5000質量部であることがより好ましく、400〜3000質量部であることがさらに好ましい。
本明細書において「リチウム固定型モンモリロナイト100質量部に対して」とは、具体的には、スラリー中に配合されたリチウム固定型モンモリロナイトに由来するスラリー中のモンモリロナイト100質量部に対して、を意味する。より詳細には、スラリー中に配合されたリチウム固定型モンモリロナイトを当該スラリー中から取り出し、取り出したモンモリロナイトを、温度200℃で24時間処理して得られる処理物100質量部に対して、を意味する。上記加熱処理は開放系の電気炉で実施することが好ましい。この場合、加熱時の相対湿度は5%以下となり、圧力は常圧となる。
本発明のスラリーは水を含む。アンモニア源としてアンモニア水を用いた場合には、アンモニア水中の水は、スラリー中の水を構成する。また、スラリー中の水はアンモニア水以外に別途混合した水を含んでいてもよい。
本発明のスラリー中、上記極性有機溶媒と水の総量に占める水の割合は50質量%以下であり、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下である。スラリー中の水の含有量を上記好ましい範囲内とすることで、極性有機溶媒による分散性向上効果をより効果的に発揮させることができる。また、リチウム固定化モンモリロナイトのアンモニアや極性有機溶媒による膨潤性及び分散性をより向上させる観点から、本発明のスラリー中、上記極性有機溶媒と水の総量に占める水の割合は5質量%以上とすることが好ましく、10質量%以上とすることがより好ましく、15質量%以上とすることがさらに好ましい。
本発明のスラリー中のリチウム固定型モンモリロナイトの含有量に特に制限はなく、目的に応じて適宜に調節することができる。スラリーとしての流動性を確保し、混練、及び撹拌工程が実際的に可能なものとする観点から、本発明のスラリー中のリチウム固定型モンモリロナイトの含有量は、1〜30質量%であることが好ましく、2〜25質量%であることがより好ましく、2〜20質量%であることがさらに好ましく、2〜15質量%であることがさらに好ましく、3〜10質量%であることがさらに好ましい。
本発明において得られたスラリーは粘土濃度が高濃度であれば目的の濃度に希釈して用いることができる。
本発明のスラリーは、極性有機溶媒や水に相溶性のある溶媒、例えば、水、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、アセトン、アセトニトリル、1−ブタノール、あるいはこれらの1種又は2種以上の混合溶媒などを用いて希釈して、より低濃度のスラリーとすることもできる。
(その他の成分)
本発明のスラリーは、本発明の効果を実質的に損なわない範囲で、さらにシランカップリング剤、架橋剤、有機高分子、非膨潤性ケイ酸塩化合物、シリカ、界面活性剤、無機ナノ粒子等を含んでいてもよい。
(本発明のスラリーの製造)
続いて本発明のスラリーの製造について説明する。本発明のスラリーは、少なくとも、上述したリチウム固定型モンモリロナイトと、アンモニアと、水と、極性有機溶媒とを特定量混合し、均質化することで得ることができる。
本発明のスラリーの製造では、水及び極性有機溶媒の総混合量に占める水の混合量を50質量%以下とし、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下とする。また、水及び極性有機溶媒の総混合量に占める水の混合量を5質量%以上とすることが好ましく、10質量%以上とすることがより好ましく、15質量%以上とすることがさらに好ましい。
また、本発明のスラリーの製造では、アンモニアの混合量を、リチウム固定型モンモリロナイトの混合量1g当たり0.1mmol以上とし、好ましくは0.2mmol以上、さらに好ましくは0.5mmol以上とする。また、アンモニアの混合量を、リチウム固定型モンモリロナイトの混合量1g当たり10mmol以下とすることが好ましく、より好ましくは5mmol以下、さらに好ましくは2mmol以下とする。
アンモニアはアンモニア水を混合することでスラリー中に配合することが好ましい。この場合、アンモニア水中の水は、本発明のスラリー中に水として混合されることになる。水は、アンモニア水に由来するもの以外にも、別途混合することができる。
また、本発明のスラリーの製造では、極性有機溶媒の混合量は、分散安定性の観点から、本発明のスラリー中へのリチウム固定型モンモリロナイトの混合量100質量部に対して、250〜10000質量部とすることが好ましく、300〜5000質量部とすることがより好ましく、400〜3000質量部とすることがさらに好ましい。
本発明のスラリー中に混合するリチウム固定型モンモリロナイトは、粉末であることが好ましい。すなわち、リチウム型モンモリロナイトの粉末を、前述の加熱処理に付してリチウムイオンを固定化し、含水率0.1〜5質量%としたものを用いるのが好ましい。
各原料の混合方法は特に制限されるものではなく、各原料を同時にあるいは任意の順序で混合することができる。また、混合に際しては、一般的な羽根つき撹拌機、ホモミキサー、万能混合機、自転公転ミキサー、アイリッヒミキサーなどを用いることが出来る。なかでも、粘土濃度が20質量%を超えるような高濃度スラリーであっても効率的に混合することができる自転公転ミキサーを好適に用いることができる。
各原料を混合してスラリーを調製する際の温度に特に制限はないが、通常は4〜80℃の温度下で行われる。
本発明のスラリーは、これを基板上に成膜し、所望のレベルまで乾燥させることで、耐水性に優れた粘土膜を形成することができる。すなわち、本発明のスラリーは、水分と接触しても吸水しにくく、耐久性の高い粘土膜の形成に好適に用いることができる。
本発明のスラリーを用いて調製した粘土膜は、例えば、包装フィルム、電子基盤、難燃フィルム、水蒸気バリアフィルム、絶縁フィルム、コートフィルム等として用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<リチウム固定型モンモリロナイトの調製>
原料とするリチウム型モンモリロナイトとして、天然モンモリロナイトのイオン交換処理によって得られたリチウム型モンモリロナイト(クニピア‐M、クニミネ工業社製)を用いた。このリチウム型モンモリロナイト10gを電気炉(マッフル炉、FO410、ヤマト科学社製)に入れ、下記表1に示す温度(℃)、時間条件で加熱処理に付した。
原料としたリチウム型モンモリロナイト並びに加熱処理品(リチウム固定型モンモリロナイト)について、陽イオン交換容量(CEC)、浸出陽イオン量(LC)を測定した。
CECの測定は、日本ベントナイト工業会標準試験方法JBAS−106−77に記載の方法により行なった。また、LCの分析は、CEC測定の際に1M酢酸アンモニウムを用いて浸出させた浸出液を、陽イオン分析にかけることで実施した。
結果を下記表1に示す。
以下、CECが15.7meq/100gの加熱処理品を「Li固定型モンモリロナイトA」、CECが43.1meq/100gの加熱処理品を「Li固定型モンモリロナイトB」という。
<スラリーの調製−1>
(実施例1)
蒸留水24.95g、28%アンモニア水(関東化学社製)0.05g、Li固定型モンモリロナイトA5g、N,N‐ジメチルホルムアミド(DMF、関東化学社製、試薬特級)70gを容器に入れ、自転・公転ミキサー(商品名:あわとり練太郎、ARE−310、THINKY社製)の混合モード(2200rpm)にて10分間混合し、スラリーを得た。
(実施例2)
実施例1において蒸留水の配合を24.5g、アンモニア水の配合を0.5gとしたこと以外は、実施例1と同様にしてスラリーを得た。
(実施例3)
実施例1において蒸留水の配合を23g、アンモニア水の配合を2gとしたこと以外は、実施例1と同様にしてスラリーを得た。
(比較例1)
実施例1において蒸留水の配合を95gとし、アンモニア水及びDMFを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてスラリーを得た。
(比較例2)
実施例1においてDMFの配合を95gとし、蒸留水及びアンモニア水を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてスラリーを得た。
(比較例3)
実施例1においてアンモニア水を配合せず、蒸留水の配合を25gとした以外は、実施例1と同様にしてスラリーを得た。
(比較例4)
実施例1において蒸留水の配合を24.99g、アンモニア水の配合を0.01gとした以外は、実施例1と同様にしてスラリーを得た。
<試験例−1>
得られた実施例1〜3、比較例1〜4の各スラリー100gをそれぞれ、直径4cm、高さ12cmのガラス管瓶に移し、25℃で24時間静置した後、粘土の分散状態を観察し、分散安定性を下記評価基準により評価した。結果を下記表2に示す。
−分散安定性の評価基準−
○:層分離が生じず、分散安定性に優れる。
△:相分離が生じるが沈殿は少ない。
×:大量の沈殿が生じる。
上記○評価の例として、実施例2のスラリーを24時間静止後撮影した写真(図1c)、及び、上記×評価の例として比較例1及び2のスラリーを24時間静止後撮影した写真(それぞれ図1a及びb)を図1に示す。
表2に示されるように、リチウム固定型モンモリロナイトは水に分散しないことが分かる(比較例1)。また、溶媒としてDMFを用いた場合であっても、スラリー中にアンモニアを配合しないか、又はスラリー中のアンモニア含有量が本発明で規定するよりも低い場合には、分散安定性に劣る結果となった(比較例2〜4)。一方、本発明のスラリーに包含される実施例1〜3のスラリーは、いずれも層分離が生じておらず、分散安定性に優れることがわかった。
<スラリーの調製−2>
(実施例4)
実施例2において蒸留水の配合を14.5g、DMFの配合を80gとしたこと以外は、実施例2と同様にしてスラリーを得た。
(実施例5)
実施例2において蒸留水の配合を44.5g、DMFの配合を50gとしたこと以外は、実施例2と同様にしてスラリーを得た。
(実施例6)
実施例2においてLi固定型モンモリロナイトAをLi固定型モンモリロナイトBに代えた以外は、実施例2と同様にしてスラリーを得た。
(比較例5)
実施例2において蒸留水の配合を54.5g、DMFの配合を40gとしたこと以外は、実施例2と同様にしてスラリーを得た。
(比較例6)
実施例2において蒸留水の配合を94.5gとし、DMFを用いなかったこと以外は、実施例2と同様にしてスラリーを得た。
<試験例−2>
得られた実施例4〜6、比較例5及び6の各スラリーを用いて、上記試験例−1と同じ方法で分散安定性を評価した。結果を下記表3に示す。
表3に示されるように、スラリー中の水とDMFの総量に占める水の割合が本発明で規定するよりも多いと、分散安定性に劣る結果となった(比較例5及び6)。これに対し、本発明のスラリーに包含される実施例4〜6のスラリーは、いずれも層分離が生じておらず、分散安定性に優れていた。
<スラリーの調製−3>
(実施例7)
実施例4においてDMFをホルムアミド(FA、関東化学社製、試薬特級)に代えたこと以外は、実施例4と同様にしてスラリーを得た。
(実施例8)
実施例4においてDMFをN−メチルホルムアミド(NMF、関東化学社製、試薬特級)に代えたこと以外は実施例4と同様にしてスラリーを得た。
(比較例7)
実施例4においてDMFをエタノール(EtOH、関東化学社製、試薬特級)に代えたこと以外は、実施例4と同様にしてスラリーを得た。組成、及び安定性の評価結果を表4に示す。
(比較例8)
実施例4においてDMFをN,N‐ジメチルアセトアミド(DMA、関東化学社製、試薬特級)に代えたこと以外は、実施例4と同様にしてスラリーを得た。
(比較例9)
実施例4においてDMFをN‐メチルピロリドン(NMP、関東化学社製、試薬特級)に代えたこと以外は、実施例4と同様にしてスラリーを得た。
<試験例−3>
得られた実施例7及び8、比較例7〜9の各スラリーを用いて、上記試験例−1と同じ方法で分散安定性を評価した。結果を下記表4に示す。
表4に示されるように、アンモニアを本発明で規定する量で含有するスラリーであっても、ホルムアミド基を有さない極性有機溶媒であるEtOH、DMA、NMPを用いたスラリーは、分散安定性に劣る結果となった(比較例7〜9)。これに対し、アンモニアを本発明で規定する量で含有し、且つ、ホルムアミド基を有する極性有機溶媒を用いた実施例7及び8のスラリーは、いずれも層分離が生じておらず、分散安定性に優れていた。

Claims (5)

  1. 陽イオン交換容量が50meq/100g以下のリチウム固定型モンモリロナイトと、アンモニアと、水と、ホルムアミド基を有する極性有機溶媒とを配合してなるモンモリロナイトスラリーであって、
    前記スラリー中、前記水及び前記極性有機溶媒の総量に占める前記水の割合が50質量%以下であり、
    前記スラリー中の前記アンモニアの含有量が、前記スラリー中の前記リチウム固定型モンモリロナイト1g当たり0.1mmol以上である、モンモリロナイトスラリー。
  2. 請求項1に記載のモンモリロナイトスラリーを用いた粘土膜。
  3. 少なくとも、陽イオン交換容量が50meq/100g以下のリチウム固定型モンモリロナイトと、アンモニアと、水と、ホルムアミド基を有する極性有機溶媒とを混合することを含む、モンモリロナイトスラリーの製造方法であって、
    前記水及び前記のホルムアミド基を有する極性有機溶媒の総混合量に占める前記水の混合量を50質量%以下とし、
    前記アンモニアの混合量を、前記リチウム固定型モンモリロナイトの混合量1g当たり0.1mmol以上とする、製造方法。
  4. 前記リチウム固定型モンモリロナイトが、リチウム型モンモリロナイトを180〜600℃の加熱処理に付して得られたものである、請求項に記載の製造方法。
  5. アンモニア水を混合することでアンモニアを混合する、請求項又はに記載の製造方法。
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