JP6288608B2 - 排水弁駆動ユニット、この排水弁駆動ユニットを備えた洗浄水タンク装置、及び、この洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器 - Google Patents
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Description
このようなワイヤ駆動式の排水弁に用いられる操作用ワイヤは、その周囲がチューブに覆われており、このチューブの一端は、排水弁が内装されるケーシングに固定されている。一方、チューブを貫いて突出している操作用ワイヤの一端は、排水弁の弁体の一部に固定されており、チューブの一端と操作用ワイヤの一端のそれぞれが、互いに異なる二箇所で別々に固定されている。
また、例えば、自動洗浄機能付きの便器においては、自動洗浄駆動部が便器の背面等に隠蔽されている場合も多いため、各部品同士の着脱をある程度簡単にしておかなければ、関連部品の交換やメンテナンスの作業も一層煩雑になるという問題もある。
このように構成された本発明においては、固定ユニット部を排水弁装置部に取り付けた状態では、操作部の操作に応じて連結部材の連結線部が中空管部に対して移動することができ、排水弁装置部の弁体が洗浄水タンクの排水口を開閉することができる。また、例えば、排水弁装置部に不具合等が発生した際には、固定ユニット部を排水弁装置部から取り外すことにより、連結部材の中空管及びこの中空管部内を貫く連結線部の双方を排水弁装置部から同時に取り外すことができ、排水弁装置部のみを容易にメンテナンスすることができる。その後、再び固定ユニット部を排水弁装置部に取り付けることにより、連結部材の中空管及び連結線部の双方を排水弁装置部に同時に取り付けることができ、容易に施工することができる。したがって、排水弁駆動ユニットの施工性とメンテナンス性を向上させることができる。
このように構成された本発明においては、連結部材の中空管部が固定ユニット部に固定されると共に、連結線部が固定ユニット部に移動可能に接続されていることにより、中空管部内を貫く連結線部が操作部の操作に応じて中空管及び固定ユニット部に対して安定して移動することができるため、連結線部が安定動作可能な状態で固定ユニット部を排水弁装置部に着脱することができる。
このように構成された本発明においては、固定ユニット部を排水弁装置部に取り付けた状態では、連結線部が、操作部の操作により固定ユニット部に対して移動した際、本体部の一部と当接して本体部及び弁体を引き上げ可能な位置に接続されるため、固定ユニット部を排水弁装置部に取り付けるだけで、容易に連結線部で本体部及び弁体を引き上げ動作可能とすることができる。したがって、排水弁駆動ユニットの施工性とメンテナンス性を向上させることができる。
このように構成された本発明においては、操作部の操作により固定ユニット部内を上下方向に移動する連結線部の係止部材と、操作部の操作により連結線部が固定ユニット部に対して引き上げられている状態で係止部材が当接する排水弁装置部の本体部の突起によって、簡易な構造で排水弁装置部の本体部と弁体を引き上げ動作可能とすることができる。
このように構成された本発明においては、固定ユニット部と排水弁装置部との取付部分が排水開始前の洗浄水タンク内の初期水位よりも低い高さ位置に設けられていることにより、排水開始前の初期状態で固定ユニット部と排水弁装置部との取付部分が水没しているため、固定ユニット部と排水弁装置部との取付部分に水垢等が付着するのを防ぐことができる。したがって、固定ユニット部が排水弁装置部から着脱しやすくなり、排水弁駆動ユニットの施工性とメンテナンス性を向上させることができる。
このように構成された本発明においては、施工性とメンテナンス性を向上させることができる排水弁駆動ユニットを備えた洗浄水タンク装置を提供することができる。
このように構成された本発明においては、施工性とメンテナンス性を向上させることができる排水弁駆動ユニットを備えた洗浄水タンク装置を有する水洗大便器を提供することができる。
まず、図1及び図2により、本発明の一実施形態による排水弁駆動ユニットを備えた洗浄水タンク装置が適用された水洗大便器を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による排水弁駆動ユニットを備えた洗浄水タンク装置が適用された水洗大便器の斜視図であり、図2は、本発明の一実施形態による排水弁駆動ユニットを備えた洗浄水タンク装置が適用された水洗大便器の側面断面図である。
水洗大便器2の便器本体4は、その前方側に設けられたボウル部10と、このボウル部10の上縁に形成されたリム部12と、このリム部12の内周に形成された棚部14とを備えている。
また、便器本体4のボウル部10の底部には、排水トラップ管路16の入口16aが開口し、この排水トラップ管路16は、上方に延びる上昇管16bと、下方に延びる下降管16cを備えている。この排水トラップ管路16の形状から分かるように、水洗大便器2は、高さ方向の落差により汚物を排出する洗い落とし式便器である。
なお、本実施形態においては、水洗大便器2として、洗い落とし式便器に適用した形態について説明するが、このような形態に限定されず、サイホン作用を利用してボウル部内の汚物を吸い込んで排水トラップ管路から一気に外部に排出する、いわゆる、サイホン式便器の形態等、他の水洗大便器の形態についても適用可能である。
また、導水路20は、下流に向かってリム部12の後壁面12a付近の分岐領域20aまで延びた後、この分岐領域20aから第1リム吐水口22まで延びる第1導水路20bと、分岐領域20aから第2リム吐水口24まで延びる第2導水路20cと備えており、導水路20の洗浄水は、分岐領域20aから第1導水路20bを経て第1リム吐水口22に到達する一方、分岐領域20aから第2導水路20cを経て第2リム吐水口24に到達し、第1リム吐水口22及び第2リム吐水口24のそれぞれから吐水され、ボウル部10が洗浄され、汚物が排水トラップ管路16から排出されるようになっている。
図3は、本発明の一実施形態による排水弁駆動ユニットを備えた洗浄水タンク装置について貯水タンクの上蓋及び前側壁面を省略して内部構造を前方斜め上方から見た斜視図である。
図1〜図3に示すように、本発明の一実施形態による排水弁駆動ユニット1を備えた洗浄水タンク装置6は、水洗大便器2を洗浄する洗浄水を貯水する貯水タンク8を備え、この貯水タンク8の底部には、便器本体4の導水路20と連通する排水口18が設けられ、貯水タンク8内の洗浄水は、排水口18から便器本体4の導水路20へと供給されるようになっている。また、貯水タンク8は、便器の種類に応じて、貯水する洗浄水の量が異なっている。
また、給水装置26においては、排水弁駆動ユニット1の排水弁装置28により、貯水タンク8内の洗浄水が便器に排水されると、洗浄水の水位が低下してフロート34が下降し、それにより給水バルブ32が開き、吐水口36からの吐水が開始され、洗浄水タンク装置6の外部の給水源(図示せず)から貯水タンク8内への吐水が開始されるようになっている。
さらに、吐水が継続されて貯水タンク8内の水位が上昇すると、フロート34が上昇し、それにより給水バルブ32が閉鎖され、吐水口36からの吐水が止水されるようになっている。これにより、貯水タンク8内の洗浄水の水位が満水時の所定水位(以下「満水水位W0」)に維持されるようになっている。ここで、満水水位W0は、実質的には、排水開始前の貯水タンク8内の初期水位にも相当している。
なお、給水装置26は、本実施形態では説明を省略するが、リフィール管(図示せず)等を備えており、このリフィール管(図示せず)から流出する一部の洗浄水が、詳細は後述する排水弁装置28のオーバーフロー管38内に流れ込み、便器本体4の導水路20を経て補給水としてボウル部10内に供給されることができるようになっている。
まず、図4は、本発明の一実施形態による排水弁駆動ユニットを示す正面断面図であり、図5は、本発明の一実施形態による排水弁駆動ユニットにおける排水弁装置とこの排水弁装置から取り外した状態の固定ユニット及び連結部材を示す分解斜視図である。
また、図6は、本発明の一実施形態による排水弁駆動ユニットの固定ユニットにおけるケーシング部材とこのケーシング部材から取り外した状態の連結部材を示す分解斜視図である。さらに、図7は、本発明の一実施形態による排水弁駆動ユニットにおける排水弁装置の筒状本体部材について斜め下方から見た斜視図である。また、図8は、図4に示す本発明の一実施形態による排水弁駆動ユニットにおいて、固定ユニットの部分を拡大した部分拡大正面図である。
また、図4、図6及び図8に示すように、連結部材46は、比較的弾性に富んだ可撓性を有する金属製の操作用ワイヤ部材50と、この操作用ワイヤ部材50の周囲を覆う可撓性及び耐久性を有する中空の外側ホース部材52とを備え、この操作用ワイヤ部材50は、外側ホース部材52の内部を貫くように延びている。
なお、本実施形態では、操作用ワイヤ部材50として、比較的弾性に富んだ可撓性を有する金属製のワイヤ部材を用いた例について説明するが、ワイヤ部材の代わりに樹脂製又は金属製の玉鎖等の部材を適用してもよい。
一方、外側ホース部材52の上端接続部52aから突出して延びる操作用ワイヤ部材50の上端接続部50aは、ワイヤ巻取り装置44のケーシング44a内のプーリ等の回転機構部材(図示せず)に連結されており、操作レバー42が手動により回転中心軸線A1を中心に回転操作されると、操作用ワイヤ部材50がワイヤ巻取り装置44の回転機構部材(図示せず)によって巻き取られ、外側ホース部材52に対して長手方向に摺動して移動し、全体的に引き上げられるようになっている。
また、図4に示すように、排水口形成部材54の下端部は、貯水タンク8の底面8aを貫き、シール部材56を介して締結部材58によって締結され、排水口形成部材54が貯水タンク8の底面8aに固定されている。
さらに、図4に示すように、排水口形成部材54は、排水口18の上縁に沿って全周に亘って形成され且つ上方に突出する弁座60を備え、図4及び図7に示すように、オーバーフロー管38の下端部には、弁座60と当接可能な弁体62が設けられ、弁座60と弁体62が当接した状態では、排水口18が閉鎖されるようになっている。
さらに、図4、図5、図7及び図8に示すように、排水弁駆動ユニット1の排水弁装置28は、排水口形成部材54の上方に且つオーバーフロー管38の周囲を取り囲むように設けられたガイド部材68を備えている。このガイド部材68は、その下端部から上方に円筒状に延びる円筒部68aを備え、オーバーフロー管38は、ガイド部材68の円筒部68a内に挿入されて且つ円筒部68aの上方に貫くように円筒状に形成された本体部38aを備えている。
また、図7及び図8に示すように、オーバーフロー管38の本体部38aの外面には、上下方向に延びるように形成された複数のガイド用突起38bが、周方向に所定間隔を置いて形成されている。オーバーフロー管38の本体部38aがガイド部材68の円筒部68a内に挿入された状態では、複数のガイド用突起38bが、ガイド部材68の円筒部68aの内周面と当接し、オーバーフロー管38がガイド部材68に対してがたつくことなく上下方向に摺動して移動することができるようになっている。
また、図5及び図6に示すように、ケーシング70の前方から見て左側側面の中央部には、上下方向に延びるヒンジ軸70aが設けられており、ケーシング70は、このヒンジ軸70aを中心に開閉可能な前側ケーシング部70b及び後側ケーシング70cを備えている。
さらに、ケーシング70の前側ケーシング部70bと後側ケーシング70cの上端部には、外側ホース部材52の下端接続部52bが取り付けられて固定される接続部70dが設けられている。
さらに、図5に示すように、固定ユニット取付部72は、ケーシング70の前後方向を挟持可能にケーシング70の幅とほぼ等しい幅で上下方向に延びるように形成されている一対の挟持壁72a,72bを備えている。これらの挟持壁72a,72bには、ケーシング70を固定ユニット取付部72に取り付けた状態で、ケーシング70の弾性爪70eのそれぞれが弾性的に係止される係止穴72cが設けられている。
一方、ケーシング70を固定ユニット取付部72から取り外す際には、弾性爪70eの先端部を押圧することにより、係止穴72cに弾性的に嵌り込んでいる弾性爪70eの係止が解除され、ケーシング70が固定ユニット取付部72から取り外すことができるようになっている。このように、固定ユニット48を排水弁装置28の固定ユニット取付部72から取り外すことにより、連結部材46の外側ホース部材52及びこの外側ホース部材52内を貫く操作用ワイヤ部材50の双方を排水弁装置28から同時に取り外すことができるようになっている。
また、操作用ワイヤ部材50の突起50bの上方には、ケーシング70内に収容可能であり且つ突起50よりも外形が大きい小判形の留め具74が設けられている。この留め具74の中央穴74aには、操作用ワイヤ部材50が貫いており、操作用ワイヤ部材50が引き上げられた際、操作用ワイヤ部材50の下端の突起50bの上面が留め具74の下面に当接することにより、突起50bと留め具74が一体に上昇可能となっている。
また、この留め具74と弁体操作用突起76同士が当接した状態で、さらに操作用ワイヤ部材50が引き上げられると、操作用ワイヤ部材50の突起50b及び留め具74とオーバーフロー管38の本体部38aの弁体操作用突起76とが一体的に上昇するようになっている。そして、弁体操作用突起76と共にオーバーフロー管38が上昇すると、このオーバーフロー管38の下端部に設けられた弁体62が上昇し、排水口18が開放されるようになっている。
なお、図4及び図8においては、操作用ワイヤ部材50の突起50b及び留め具74、並びに、オーバーフロー管38、弁体62及び弁体操作用突起76について、最も上昇して大洗浄モードによる便器洗浄が開始される状態の位置(最高位置)を鎖線で示しており、最も下降して弁体62が排水口18が閉止している状態の位置(最低位置)を実線で示している。
そして、図3、図4及び図8に示すように、引き上げられた操作用ワイヤ部材50の突起50b及び留め具74がオーバーフロー管38の本体部38aの弁体操作用突起76に下方から当接して連結し、弁体操作用突起76が引き上げられると、オーバーフロー管38の本体部38a及び弁体62が所定の高さH1まで引き上げられて排水口18が開放されるようになっている。そして、貯水タンク8の排水口18から便器本体4の導水路20に比較的多い排水量で排水が行われ、便器本体4のボウル部10内で大洗浄モードに便器洗浄が実行されるようになっている。
2 水洗大便器
4 便器本体
6 洗浄水タンク装置
8 貯水タンク
8a 貯水タンクの底面
10 ボウル部
12 リム部
12a リム部の後壁面
14 棚部
16 排水トラップ管路
16a 排水トラップ管路の入口
16b 排水トラップ管路の上昇管
16c 排水トラップ管路の下降管
18 排水口
20 導水路
20a 導水路の分岐領域
20b 第1導水路
20c 第2導水路
22 第1リム吐水口
24 第2リム吐水口
26 給水装置
28 排水弁装置(排水弁装置部)
30 給水管
32 給水バルブ
34 フロート
36 吐水口
38 オーバーフロー管(排水弁装置部の本体部)
38a オーバーフロー管の本体部
38b オーバーフロー管のガイド用突起
40 操作装置(操作部)
42 操作レバー
44 ワイヤ巻取り装置(操作部)
44a ケーシング
44b ケーシングの下端接続部
46 連結部材
48 固定ユニット
50 操作用ワイヤ部材(連結部材の連結線部)
50a 操作用ワイヤ部材の上端接続部(連結部材の他端)
50b 操作用ワイヤ部材の突起(連結部材の一端)
52 外側ホース部材(連結部材の中空管部)
52a 外側ホース部材の上端接続部(連結部材の他端)
52b 外側ホース部材の下端接続部(連結部材の一端)
54 排水口形成部材
56 シール部材
58 締結部材
60 弁座
62 弁体
64 支柱部
66 連通口
68 ガイド部材(排水弁装置部のガイド部)
68a ガイド部材の円筒部
68b ガイド部材の開口
70 ケーシング
70a ケーシングのヒンジ軸
70b 前側ケーシング部
70c 後側ケーシング部
70d 接続部
70e 弾性爪
70f 開口
72 固定ユニット取付部
72a 挟持壁
72b 挟持壁
72c 係止穴
72a 開口
74 留め具(係止部材)
74a 留め具の中央穴
76 弁体操作用突起
76a ガイド溝
Claims (7)
- 洗浄水タンク内の洗浄水を便器に排水する排水弁駆動ユニットであって、
上記洗浄水タンクに設けられた排水口を開閉する弁体を備えた排水弁装置部と、
一端が上記排水弁装置部に連結されると共に他端が操作部に連結される連結部材と、を有し、
この連結部材は、中空管部と、この中空管部内を貫く連結線部と、を備え、上記連結部材の他端には、上記操作部の操作に応じて上記連結線部が上記中空管部に対して移動されると上記弁体が開閉されるように上記中空管部及び上記連結線部の双方が接続される固定ユニット部が設けられ、この固定ユニット部は、上記排水弁装置部に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする排水弁駆動ユニット。 - 上記中空管部は、上記固定ユニット部に固定され、上記連結線部は、上記固定ユニット部に移動可能に接続されている請求項1記載の排水弁駆動ユニット。
- 上記排水弁装置部は、更に、上記弁体から上方に延びる本体部と、この本体部を上下方向に移動可能にガイドするガイド部と、を備え、上記固定ユニット部を上記排水弁装置部に取り付けた状態では、上記連結線部は、上記操作部の操作により上記固定ユニット部に対して移動した際、上記本体部の一部と当接して上記本体部及び上記弁体を引き上げ可能な位置に接続される請求項2記載の排水弁駆動ユニット。
- 上記連結線部は、上記操作部の操作により上記固定ユニット部内を上下方向に移動する係止部材を備え、上記本体部は、上記操作部の操作により上記連結線部が上記固定ユニット部に対して引き上げられている状態で上記係止部材が当接して上記本体部及び上記弁体を上方に移動させる突起を備えている請求項3記載の排水弁駆動ユニット。
- 上記固定ユニット部と上記排水弁装置部との取付部分は、排水開始前の上記洗浄水タンク内の初期水位よりも低い高さ位置に設けられている請求項1乃至4の何れか1項に記載の排水弁駆動ユニット。
- 請求項1乃至5の何れか1項に記載の排水弁駆動ユニットを備えたことを特徴とする洗浄水タンク装置。
- 請求項6記載の洗浄水タンク装置を備えたことを特徴とする水洗大便器。
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