JP6288450B2 - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを噴射するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
液体噴射装置の一例であるインクジェット式プリンターやプロッター等のインクジェット式記録装置は、液体噴射ヘッドの一例として、カートリッジやタンク等の貯留されたインクを噴射可能なインクジェット式記録ヘッドを具備する。 インクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、記録データに基づいてインク滴を噴射するヘッドと、液体供給源の一例であるインクカートリッジが装着される供給源固定部材と、ヘッドを搭載するキャリッジとを備え、供給源固定部材に設けられた流路を介してインクカートリッジからヘッドにインクを供給する様に構成されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、インクカートリッジには、インクの残量等を表す情報を記憶したICチップ等の電子回路が装着されたものがある。供給源固定部材には、このような電子回路に対応して、当該電子回路に接続する端子が設けられている。そして、当該端子は、インクジェット式記録装置に設けられた制御部に信号線で接続されている。このようなインクカートリッジが供給源固定部材に装着された際には、インクカートリッジの電子回路が供給源固定部材の端子に接続され、制御装置とカートリッジの電子回路との間で信号線を介して情報の送受信が行われる。
ここで、供給源固定部材に設けられた端子は、インクカートリッジの電子回路に接続される構造上、インクカートリッジに近接した配置とされる。このため、当該端子に接続された信号線は、端子側の一部が供給源固定部材の近傍で引き回されるので、インクカートリッジの装着時に、インクカートリッジが信号線に接触してしまう虞がある。信号線をインクカートリッジの接触から保護するカバーを取り付けることも考えられるが、特にインクジェット式記録ヘッドのZ方向の大きさが大型化してしまう。
また、インクカートリッジから供給源固定部材の流路にインクが供給される際に、一部のインクが漏れた場合に、当該インクが信号線や端子に付着し、短絡などを起こす虞がある。
なお、このような問題は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置においても同様に存在する。
特開2014−46496号公報
本発明はこのような事情に鑑み、液体供給源が装着される供給源固定部材に接続された信号線に液体供給源が接触することを抑制し、当該信号線に液体が付着することを抑制することで信頼性が向上した液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、データに基づいて、ノズルが設けられたノズル面から液体を噴射するヘッドと、液体供給源を固定するための供給源固定部材であって、前記液体供給源からの液体を前記ヘッドへ供給する流路を有する供給源固定部材と、前記液体供給源との電気的な接続を行う信号線と、前記ヘッドを載せるキャリッジとを備え、互いに直交するX方向、Y方向、Z方向において、前記キャリッジがX方向において被噴射媒体に対して相対移動し、前記ノズル面がXY平面で規定されるとした場合に、前記供給源固定部材は、XY平面上に前記液体供給源を取り付ける取付面と、Z方向に延びた壁面であって、前記取付面と一体的に形成された第1壁面とを有し、前記キャリッジは、Z方向に延びた第2壁面を有し、前記信号線は、前記第1壁面及び第2壁面の隙間に収容され、Z方向において、前記第1壁面のうち前記信号線を収容する部分の最大の高さは、前記信号線をZ方向に覆う程度の幅を有することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、第1壁面部により、信号線に液体が付着することを抑制することができる。また、第1壁面部が取付面と一体的に形成されているので、第1壁面部と取付面との間に液体が侵入することがなく、より確実に液体が信号線に達することを抑制することができる。このように、信号線に液体が付着することが抑制されるので、液体による短絡を引き起こすことを抑制することができ、信頼性が向上した液体噴射ヘッドが提供される。
さらに、第1壁面部は、その最大の高さが信号線をZ方向に覆う程度に形成されている。これにより、液体供給源をヘッドに着脱する際に、液体供給源が信号線に接触することを抑制することができる。これにより、液体供給源が信号線に接触することで破損することが抑制され、信頼性の向上した液体噴射ヘッドが提供される。
また、別部材により信号線を保護する場合に比較して、特にZ方向に小型化した液体噴射ヘッドが提供される。
ここで、前記信号線は、折り畳まれた折り畳み部を有し、前記第1壁面は、前記信号線の折り畳み部に対して、X方向の一方側に配置された第1部分と、Y方向の一方向に配置された第2部分であって、前記第1部分よりもX方向の他方側に配置された第2部分とを含むことが好ましい。これによれば、第1部分を設けたので、信号線の折り畳み部がX方向に嵩張っても、信号線をZ方向に露出させることなく、折り畳み部を第1壁面部と第2壁面部との間に収容することができる。
また、第2部分を設けたことで、供給源固定部材上にこぼれたインクが信号線の折り畳み部に向かうことを抑制することができる。
また、前記取付面は、前記第2部分よりもX方向の一方側であって、前記第1部分よりもY方向の一方側に、前記取付面よりもZ方向に凹んだ凹部を備えることが好ましい。これによれば、取付面上に液体がこぼれ、第1部分から第2部分に向かっても、凹部で液体を溜めることができ、信号線に液体が到達することを抑制することができる。
また、前記凹部内で固定された固定部材を備え、前記固定部材は、前記ヘッドと前記キャリッジとを固定することが好ましい。これによれば、液体を溜める凹部と、キャリッジ及びヘッドに固定部材が挿通する貫通孔とを個別に設ける必要がない。これにより、それらの凹部や貫通孔を個別に設ける構成と比較して、貫通孔の領域を節約することができ、供給源固定部材及びキャリッジのXY方向に占める大きさを小型化することができる。
また、Z方向において、前記固定部材の長さよりも、前記ヘッドが備える供給源固定部材と、前記キャリッジとの間隔の方が狭いことが好ましい。これによれば、液体噴射ヘッドのZ方向の大きさを小型化することができる。
また、Z方向において、装着時の前記液体供給源の高さは、前記第1壁面のうち前記信号線を収容する部分の最大の高さに対して3倍未満であることが好ましい。これによれば、液体噴射ヘッドのZ方向の大きさをより一層小型化することができる。
また、Z方向において、装着時の前記液体供給源の高さは、前記第1壁面のうち前記信号線を収容する部分の最大の高さに対して2倍未満であることが好ましい。これによれば、液体噴射ヘッドのZ方向の大きさをより一層小型化することができる。
また、前記供給源固定部材のヘッド壁面部は、前記液体供給源に設けられた凸部であって、X方向に向けて突出した凸部をガイドする切り欠き部を有することが好ましい。これによれば、凸部を切り欠き部に通るようにすることで、液体供給源を供給源固定部材に装着しやすくすることができる。
また、前記切り欠き部は、Y方向の幅がZ方向の開口に向けて徐々に広くなることが好ましい。これによれば、切り欠き部に凸部をより通しやすくすることができ、液体供給源を供給源固定部材により一層装着しやすくすることができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記液体噴射ヘッドを備えることを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、信頼性が向上した液体噴射装置が提供される。
また、被記録媒体がX方向に占める領域を搬送領域とし、前記ヘッドがX方向において移動可能な領域のうち前記搬送領域を除いた領域を非搬送領域とし、前記被噴射媒体を支持するリブと、前記ヘッドに対するキャップであって、前記非搬送領域に配置されたキャップと、前記キャップよりもX方向の一方側にて、前記信号線が接続されるコネクターとを備え、前記ヘッドがキャップされた位置において、Z方向に平面視したときに、前記コネクターは前記搬送領域に重なっていることが好ましい。これによれば、液体噴射装置のX方向の幅をより一層小型化することができる。
記課題を解決する本発明の他の態様は、データに基づいて、ノズルが設けられたノズル面から液体を噴射するヘッドと、液体供給源を固定するための供給源固定部材であって、前記液体供給源からの液体を前記ヘッドへ供給する流路を有する供給源固定部材と、前記液体供給源との電気的な接続を行う信号線と、前記ヘッドを載せるキャリッジとを備え、互いに直交するX方向、Y方向、Z方向において、前記キャリッジがX方向において被噴射媒体に対して相対移動し、前記ノズル面がXY平面で規定されるとした場合に、前記供給源固定部材は、XY平面上に前記液体供給源を取り付ける取付面と、Z方向に延びた壁面であって、前記取付面と一体的に形成された第1壁面とを有し、前記キャリッジは、Z方向に延びた第2壁面を有し、前記信号線は、前記第1壁面及び第2壁面の隙間に収容され、Z方向において、前記第1壁面のうち前記信号線を収容する部分の最大の高さは、前記信号線をZ方向に覆う程度の幅を有することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、第1壁面部により、信号線に液体が付着することを抑制することができる。また、第1壁面部が取付面と一体的に形成されているので、第1壁面部と取付面との間に液体が侵入することがなく、より確実に液体が信号線に達することを抑制することができる。このように、信号線に液体が付着することが抑制されるので、液体による短絡を引き起こすことを抑制することができ、信頼性が向上した液体噴射ヘッドが提供される。
さらに、第1壁面部は、その最大の高さが信号線をZ方向に覆う程度に形成されている。これにより、液体供給源をヘッドに着脱する際に、液体供給源が信号線に接触することを抑制することができる。これにより、液体供給源が信号線に接触することで破損することが抑制され、信頼性の向上した液体噴射ヘッドが提供される。
また、別部材により信号線を保護する場合に比較して、特にZ方向に小型化した液体噴
射ヘッドが提供される。
こで、前記信号線は、折り畳まれた折り畳み部を有し、前記第1壁面は、前記信号線の折り畳み部に対して、X方向の一方側に配置された第1部分と、Y方向の一方向に配置された第2部分であって、前記第1部分よりもX方向の他方側に配置された第2部分とを含むことが好ましい。これによれば、第1部分を設けたので、信号線の折り畳み部がX方向に嵩張っても、信号線をZ方向に露出させることなく、折り畳み部を第1壁面部と第2壁面部との間に収容することができる。
また、第2部分を設けたことで、供給源固定部材上にこぼれたインクが信号線の折り畳み部に向かうことを抑制することができる。
、前記取付面は、前記第2部分よりもX方向の一方側であって、前記第1部分よりもY方向の一方側に、前記取付面よりもZ方向に凹んだ凹部を備えることが好ましい。これによれば、取付面上に液体がこぼれ、第1部分から第2部分に向かっても、凹部で液体を溜めることができ、信号線に液体が到達することを抑制することができる。
、前記凹部内で固定された固定部材を備え、前記固定部材は、前記ヘッドと前記キャリッジとを固定することが好ましい。これによれば、液体を溜める凹部と、キャリッジ及びヘッドに固定部材が挿通する貫通孔とを個別に設ける必要がない。これにより、それらの凹部や貫通孔を個別に設ける構成と比較して、貫通孔の領域を節約することができ、供給源固定部材及びキャリッジのXY方向に占める大きさを小型化することができる。
、Z方向において、前記固定部材の長さよりも、前記ヘッドが備える供給源固定部材と、前記キャリッジとの間隔の方が狭いことが好ましい。これによれば、液体噴射ヘッドのZ方向の大きさを小型化することができる。
、Z方向において、装着時の前記液体供給源の高さは、前記第1壁面のうち前記信号線を収容する部分の最大の高さに対して3倍未満であることが好ましい。これによれば、液体噴射ヘッドのZ方向の大きさをより一層小型化することができる。
、Z方向において、装着時の前記液体供給源の高さは、前記第1壁面のうち前記信号線を収容する部分の最大の高さに対して2倍未満であることが好ましい。これによれば、液体噴射ヘッドのZ方向の大きさをより一層小型化することができる。
、前記ヘッドのヘッド壁面部は、前記液体供給源に設けられた凸部であって、X方向に向けて突出した凸部をガイドする切り欠き部を有することが好ましい。これによれば、凸部を切り欠き部に通るようにすることで、液体供給源を供給源固定部材に装着しやすくすることができる。
、前記切り欠き部は、Y方向の幅がZ方向の開口に向けて徐々に広くなることが好ましい。これによれば、切り欠き部に凸部をより通しやすくすることができ、液体供給源を供給源固定部材により一層装着しやすくすることができる。
発明の他の態様は、上記液体噴射ヘッドを備えることを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、信頼性が向上した液体噴射装置が提供される。
、前記被噴射媒体を支持するリブと、前記ヘッド本体に対するキャップであって、前記リブよりもX方向の他方側に配置されたキャップと、前記キャップよりもX方向の一方側にて、前記信号線を固定する固定部とを備え、前記ヘッドがキャップされた位置において、Z方向において、前記コネクターと前記リブとが重なることが好ましい。これによれば、液体噴射装置のX方向の幅をより一層小型化することができる。
インクジェット式記録装置の概略斜視図である。 インクジェット式記録装置の要部を示す平面図である。 インクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。 インクジェット式記録ヘッドの斜視図である。 インクジェット式記録ヘッドの平面図である。 インクジェット式記録ヘッドの正面図である。 インクジェット式記録ヘッドの側面図である。 インクジェット式記録ヘッドの底面図である。 図5のA−A’線断面図である。 ヘッド本体の分解斜視図である。 図5のB−B’線及び図11(a)のC−C’線の断面図である。 図6のD−D’断面図である。 インクジェット式記録ヘッドの要部を示す斜視図である。 供給源固定部材の内側から第1壁面部側を見た正面図である。 信号線、第1配線及び第2配線の正面図である。 図5のE−E’線断面図である。 インクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。 インクジェット式記録ヘッドの側面図である。
〈実施形態1〉
図1は、本実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドを備えるインクジェット式記録装置の概略斜視図である。なお、インクジェット式記録ヘッドは液体噴射ヘッドの一例であり、インクジェット式記録装置は、液体噴射装置の一例である。
インクジェット式記録装置Iは、インクジェット式記録ヘッド10を備えている。インクジェット式記録ヘッド10は、詳細は後述するが、データに基づいてインク滴を噴射するヘッド11と、ヘッド11を載せるキャリッジ100と、液体供給源であるインクカートリッジ13との電気的な接続を行う信号線12とを備えている。また、本実施形態では、ヘッド11には、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の異なる色のインクが貯留されたインクカートリッジ13が着脱可能に固定されている。なお、このインクカートリッジ13は、一つの筐体に上記4色のインクが貯留されており、各色に対応して4つの吐出口17から各色を供給するようになっている。また、インクカートリッジ13にはインクの残量を検出するセンサーが搭載されており、当該センサーによるインクの残量に関するインク残量情報を第1端子部115(図3参照)から出力可能となっている。この第1端子部115に信号線12は電気的に接続されている。
さらに、インクジェット式記録装置Iは、装置本体1と、装置本体1に取り付けられたキャリッジ軸3とを備えている。キャリッジ軸3は、一方向に延設され、その両端が装置本体1に取り付けられている。インクジェット式記録ヘッド10のキャリッジ100は、キャリッジ軸3に沿って移動可能となっている。
装置本体1には、駆動モーター4が取り付けられており、駆動モーター4の駆動力が図示しない複数の歯車及びタイミングベルト5を介してキャリッジ100に伝達されるようになっている。駆動モーター4の駆動力により、キャリッジ100はキャリッジ軸3に沿って移動する。一方、装置本体1にはキャリッジ軸3に沿ってプラテン6が設けられている。図示しない給紙装置等により給紙された紙等の被記録媒体Sがプラテン6上を搬送するようになっている。
キャリッジ100のキャリッジ軸3の一方の端部には、インクジェット式記録ヘッド10のインクを噴射するノズルが設けられたノズル面を封止するキャップ7を有するキャッピング装置8が設けられている。このキャップ7によってノズル面を封止することにより、インクの乾燥を防止している。また、このキャップ7は、フラッシング動作時のインク受けとしても機能する。このようにインクジェット式記録ヘッドのノズル面がキャップ7に封止された状態における位置をホームポジションと称する。
ここで、互いに直交するX方向、Y方向、Z方向を定義する。X方向は、インクジェット式記録ヘッド10が被記録媒体Sに対して相対移動する方向である。本実施形態では、X方向はキャリッジ軸3に沿って移動する方向である。X方向において、ホームポジションに近い側をX2側、ホームポジションから遠い側をX1側と称する。
Y方向は、X方向に直交する方向であって、X方向及びY方向で規定するXY平面がノズル面となるような方向である。ノズル面については後述する。本実施形態では、Y方向は被記録媒体Sが搬送される方向でもあり、被記録媒体Sが搬送される上流側をY2側、下流側をY1側と称する。
Z方向は、X方向及びY方向に直交する方向である。ノズル面から噴射されたインクが向かう側をZ1側、その反対側をZ2側と称する。
装置本体1の内面には、リニアスケール2が、X方向に沿ってキャリッジ軸3と平行に配置されている。リニアスケール2は、透明な樹脂製フィルムによって作製された帯状部材であり、例えば、透明なベースフィルムの表面に帯幅方向を横断する不透明なストライプが複数印刷されたものである。各ストライプは、同じ幅とされ、X方向に一定ピッチで形成されている。また、キャリッジ100の背面(Y方向のY2側の面)には、リニアスケール2のストライプを光学的に読み取るためのリニアエンコーダー110が設けられている。リニアエンコーダー110はキャリッジ100の位置に応じたエンコーダーパルスを、X方向における位置情報として出力する。
特に図示しないが、装置本体1には、制御部が設けられている。制御部は、インクジェット式記録装置I及びインクジェット式記録ヘッド10の動作を制御するものである。
制御部は信号線12を介してインクカートリッジ13と電気的に接続されている。詳細は後述するが、キャリッジ100には、インクカートリッジ13の第1端子部115と電気的に接触してインク残量情報を受信可能な第2端子部116(図9参照)が設けられている。第2端子部116は、信号線12で制御部に接続されており、インク残量情報が制御部に送信されるようになっている。
また、特に図示しないが、制御部は、リニアエンコーダー110とFFCなどの配線で接続されており、位置情報がリニアエンコーダー110から制御部に送信されるようになっている。さらに、制御部は、ヘッド11にFFC等の配線で接続されており、インク滴を噴射するためのデータが制御部からヘッド11に送信されるようになっている。
このような制御部は、被記録媒体Sに噴射されるインク滴のパターンを表すデータに基づいて、給紙装置等に被記録媒体SをY方向に搬送させ、エンコーダーパルスに基づいてキャリッジ100の位置を認識しながら、駆動モーター4を駆動することでインクジェット式記録ヘッド10をX方向に搬送させる。そして、制御部は、配線を介して前記データをインクジェット式記録ヘッド10に送信してインクを噴射させる。
図2は、インクジェット式記録ヘッドがホームポジションに位置しているインクジェット式記録装置の要部を示す平面図である。
プラテン6のZ2側の上面に、被記録媒体Sを支持するリブ6aが複数個設けられている。このリブ6aよりもX2側(請求項の「リブよりもX方向の他方側」である。)に、上述したキャップが配置されている。また、キャップ7よりもX方向のX1側(請求項の「キャップよりもX方向の一方側」である。)に、信号線12を固定する固定部14が配置されている。
リブ6aに支持されながらY方向に沿って搬送される印刷可能な最大サイズの被記録媒体SがX方向に占める領域を搬送領域R1とする。そして、インクジェット式記録ヘッド10がX方向において移動可能な領域のうち、搬送領域R1を除いた領域を非搬送領域R2とする。
上述したキャップ7は非搬送領域R2に配置されている。したがって、ホームポジションに位置するインクジェット式記録ヘッド10はほとんどの部分が非搬送領域R2に位置するが、インクジェット式記録ヘッド10に設けられた信号線12が接続されるコネクター61は、Z方向において搬送領域R1に重なるようになっている。
このように、インクジェット式記録ヘッド10のノズル面がキャップ7により封止された位置では、少なくともコネクター61は搬送領域R1にZ方向において重なっている。すなわち、インクジェット式記録ヘッド10の全体が非搬送領域R2に位置している場合と比較して、コネクター61が重なる分だけX方向にインクジェット式記録ヘッド10をX1側に寄せて配置することができる。したがって、インクジェット式記録装置IのX方向の幅を小型化することができる。
インクジェット式記録ヘッド10について詳細に説明する。図3はインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図4はインクジェット式記録ヘッドの斜視図であり、図5はインクジェット式記録ヘッドの平面図であり、図6はインクジェット式記録ヘッドの正面図であり、図7はインクジェット式記録ヘッドの側面図であり、図8はインクジェット式記録ヘッドの底面図であり、図9は図5のA−A’線断面図である。
インクジェット式記録ヘッド10は、データに基づいてインク滴を噴射するヘッド11と、ヘッド11を載せるキャリッジ100と、インクカートリッジ13との電気的な接続を行う信号線12とを備えている。
ヘッド11は、データに基づいてインクを被記録媒体Sに噴射する部材であり、本実施形態では、ヘッド本体20と、リジッド基板60と、供給源固定部材80とを備えている。
まず、図10及び図11を用いて、ヘッド本体20について説明する。図10はヘッド本体の分解斜視図であり、図11(a)はヘッド本体の断面図(図5のB−B’線断面図である)、図11(b)は図11(a)のC−C’線断面図である。
ヘッド本体20は、アクチュエーターユニット30と、ノズル51が設けられたノズルプレート52と、圧力室53及びマニホールド56が設けられた流路ユニット50とを備えている。本実施形態では、ヘッド本体20は、4つのアクチュエーターユニット30を備え、これらがケース40に保持されている。
ケース40は、アクチュエーターユニット30を保持する部材であり、アクチュエーターユニット30を内部に保持することが可能な保持部41が複数設けられている。
アクチュエーターユニット30は、複数の圧電アクチュエーター31がY方向に並設された圧電アクチュエーター形成部材32と、圧電アクチュエーター形成部材32の先端部側(Z1側の端部)が自由端となるようにその基端部側(Z2側の端部)が固定端として接合される固定板33とを有する。
圧電アクチュエーター形成部材32は、圧電材料層34と、圧電アクチュエーター31の2つの極を構成する内部電極、すなわち、隣接する圧電アクチュエーター31と電気的に独立する個別電極を構成する個別内部電極35と、隣接する圧電アクチュエーター31と電気的に共通する共通電極を構成する共通内部電極36とを交互に挟んで積層することにより形成されている。
圧電アクチュエーター形成部材32は、ワイヤーソー等によって複数のスリット37が形成され、その先端部側が櫛歯状に切り分けられて圧電アクチュエーター31の列が形成されている。
圧電アクチュエーター31の固定板33に接合される領域は、振動に寄与しない不活性領域となっており、圧電アクチュエーター31を構成する個別内部電極35及び共通内部電極36間に電圧を印加すると、固定板33に接合されていない先端部側の領域のみが振動する。そして、圧電アクチュエーター31の先端面が、後述する振動板55の島部55dに接着剤等を介して固定される。
各圧電アクチュエーター31には、当該圧電アクチュエーター31を駆動するための駆動IC等の駆動回路が搭載されたCOF38が接続されている。なお、圧電アクチュエーター31に接続される配線としては、COF38に限らず、FFCやFPCであってもよい。
流路ユニット50は、複数のノズル51が形成されたノズルプレート52と、ノズル51に連通する圧力室53を含む流路が形成された流路形成基板54と、流路形成基板54のノズルプレート52とは反対面側に固定される振動板55と、を具備する。
本実施形態では、流路形成基板54には、複数の圧力室53が連通する共通液室となるマニホールド56が形成されている。
流路形成基板54には、ケース40側の面の表層部分に、圧力室53が隔壁によって区画されてY方向に複数並設された圧力室列57が形成されている。圧力室列57は、本実施形態ではX方向に4列設けられている。
また、流路形成基板54には、圧力室列57毎に、各圧力室列57を構成する複数の圧力室53が共通して連通する共通液室であるマニホールド56が設けられている。本実施形態では、マニホールド56は、X方向において、2列の圧力室列57の両側にそれぞれ設けるようにした。
マニホールド56は、流路形成基板54をZ方向に貫通して設けられている。また、各マニホールド56には、ケース40に設けられたインク導入路42が連通している。また、マニホールド56と各圧力室53とは、インク供給路58を介して連通されている。インク供給路58は、本実施形態では、圧力室53よりもX方向に狭い幅で形成されており、インク供給路58を介して圧力室53にインクを供給する際に、インクの流路抵抗を一定に保持する。
さらに、流路形成基板54には、X方向において、圧力室53のマニホールド56とは反対の端部側に、流路形成基板54を貫通するノズル連通孔59が形成されている。流路形成基板54には、マニホールド56、インク供給路58、圧力室53、及びノズル連通孔59を備える液体流路が設けられている。このような流路形成基板54は、シリコン単結晶基板からなり、流路形成基板54に設けられる圧力室53やマニホールド56等は、流路形成基板54をエッチングすることによって形成されている。
流路形成基板54のZ1側の面にはインクを噴射するノズル51が複数設けられたノズルプレート52が接合されている。各ノズル51は、ノズル連通孔59を介して各圧力室53と連通している。ノズル51は、本実施形態では、ノズルプレート52には、Y方向に並設されたノズル51で構成されたノズル列が、X方向に4列並設されている(図8参照)。また、ノズルプレート52の両面のうちZ2側のインク滴を噴射する面、すなわち圧力室53とは反対側の面をノズル面52aとする。
また、流路形成基板54のZ2側の面には、振動板55が接合されており、各圧力室53やマニホールド56はこの振動板55によって封止されている。
振動板55は、例えば、樹脂フィルム等の弾性部材からなる弾性膜55aと、この弾性膜55aを支持する金属材料等からなる支持板55bとの複合板で形成されており、弾性膜55a側が流路形成基板54に接合されている。
振動板55の各圧力室53の周縁部に対向する領域は、支持板55bが除去されて実質的に弾性膜55aのみで構成された薄肉部55cとなっている。この薄肉部55cは、圧力室53のZ2側の面を画成している。また、薄肉部55cの内側には、各圧電アクチュエーター31の先端が当接する支持板55bの一部からなる島部55dが設けられている。
振動板55のマニホールド56に対向する領域は、支持板55bが除去されて弾性膜55aのみで構成されたコンプライアンス部55eとなっている。コンプライアンス部55eは、マニホールド56内の圧力変化が生じた時に変形することで圧力変動を吸収し、マニホールド56内の圧力を常に一定に保持する役割を果たす。
ケース40は、振動板55のZ2側の面上に固定された部材であり、Z方向に貫通する複数の保持部41が設けられている。保持部41は、本実施形態では、圧力室列57の数に対応して4個設けられている。各保持部41の内面には、4つあるアクチュエーターユニット30のそれぞれの固定板33が固定されている。
また、ケース40には、インク導入路42が設けられている。インク導入路42は、インクカートリッジ13が装着された供給源固定部材80からマニホールド56に至るインクの流路である。ケース40のZ2側の表面には、Z2側に向けて突出した第1突起部43が複数設けられている。第1突起部43は、各インク導入路42に対応しており、本実施形態では4つ設けられている。第1突起部43のZ2側の頂面に、インク導入路42が開口している。
また、ケース40のZ2側の周縁部には、Z2側に向けて突出した壁面が設けられ、その一部が切り欠かれた露出部49が設けられている。ケース40のZ2側には、前記壁面の内側にリジッド基板60及びシール部材70が収容され、後述するコネクター61が露出部49から外部に露出している。
このようなヘッド本体20では、圧電アクチュエーター31及び振動板55の変形によって各圧力室53の容積を変化させることで、各ノズル51からインク滴を噴射させている。具体的には、インク導入路42を介してマニホールド56にインクが供給されると、インク供給路58を介してインクの噴射に用いる各圧力室53にインクが分配される。そして、駆動回路からの駆動信号によって所定の圧電アクチュエーター31に電圧を印加及び解除することによって、圧電アクチュエーター31を収縮及び伸張させて圧力室53に圧力変化を生じさせ、ノズル51からインクを噴射させる。
上述したヘッド本体20は、Z2側に、リジッド基板60及びシール部材70が配置され、供給源固定部材80に固定されている。すなわち、ヘッド本体20と供給源固定部材80との間にリジッド基板60及びシール部材70が挟まれている。
リジッド基板60は、第2配線122(図3等参照)が接続されるコネクター61(図3等参照)を有し、ヘッド本体20のCOF38が電気的に接続される基板である。本実施形態では、コネクター61はリジッド基板60のX方向におけるZ1側のみに一つ設けられている。第2配線122に接触されるコネクター61の端子は、Y方向に沿って並んでおり、リジッド基板60のX1側に配置され、ケース40の露出部49から露出している。そして、コネクター61には、第2配線122がX方向のX1からX2側に向けて挿入される。
また、リジッド基板60には、ケース40の保持部41に対向する領域にスリット状の開口部62が形成されている。本実施形態では、リジッド基板60は、保持部41の数に合わせて4つの開口部62を有している。各COF38は、リジッド基板60の開口部62から保持部41の外側に引き出されている。COF38の開口部62から引き出された部分は、リジッド基板60のZ2側の表面に向けて折り曲げられ、図示しない端子に電気的に接合されている。
このように第2配線122及び複数のCOF38が接続されたリジッド基板60は、インクジェット式記録装置Iに設けられた制御部から第2配線122を介して、被記録媒体Sに噴射されるインク滴のパターンを表すデータが送信されるようになっている。そして、リジッド基板60は、当該データを各COF38に送信し、COF38に設けられた駆動ICにより当該データに基づいて各アクチュエーターユニット30を駆動させる。
また、リジッド基板60には、ケース40に設けられた第1突起部43に対向する領域にZ方向に貫通した挿通孔63が設けられている。本実施形態では、4つの第1突起部43にあわせて4つの挿通孔63が設けられている。挿通孔63は、第1突起部43の径よりも大きく開口しており、挿通孔63内に第1突起部43が挿通している。
リジッド基板60のZ2側には、シール部材70が配置されている。シール部材70のZ1側の面には、第1突起部43に対向する位置に、Z1側に向けて突出する第1突起部71が設けられている。本実施形態では、4つの第1突起部43にあわせて4つの第1突起部71が設けられている。また、第1突起部71には、第1突起部43が嵌め込まれるように形成された第1嵌合部72が設けられている。
一方、シール部材70のZ2側の面には、第1突起部71に対向する位置に、Z1側に窪んだ第2嵌合部73が設けられている。本実施形態では、4つの第1突起部71にあわせて4つの第2嵌合部73が設けられている。なお、第2嵌合部73は、後述する供給源固定部材80に設けられた第3突起部89が嵌め込まれるように形成されている。また、その第3突起部89のZ1側の面には、インクの流路である第3流路93が開口している。
さらに、シール部材70には、第1嵌合部72と第2嵌合部73とを連通する連通路74が設けられている。本実施形態では、第1嵌合部72及び第2嵌合部73の4組についてそれぞれ連通路74が設けられている。
第1突起部43は第1嵌合部72に嵌め込まれ、第3突起部89は第2嵌合部73に嵌め込まれ、インク導入路42と第3流路93とは連通路74を介して連通している。そして、シール部材70は、供給源固定部材80及びヘッド本体20のケース40との間に所定の押圧力が付与された状態で挟持されている。このため、シール部材70によってインク導入路42と第3流路93とは気密状態で接続されている。
詳細は後述するが、インクカートリッジ13からのインクは、供給源固定部材80に設けられた第3流路93を含む流路に供給されるようになっている。そして、そのインクは、第3流路93から連通路74及びインク導入路42を介してマニホールド56に供給され、各圧力室53に分配され、各ノズル51から噴射される。
なお、ヘッド本体20は、さらにカバーヘッド45を備えている。カバーヘッド45は、ケース40のZ1側の下部の側面を覆うとともに、ノズルプレート52の一部を保護する部材である。例えば、本実施形態のカバーヘッド45は、ステンレスなどの金属からなる四角形状の底面部46に、ノズル51が露出する開口部47(図8参照)を形成するとともに、四辺を折り曲げて折り曲げ部48とすることで形成されている。このようなカバーヘッド45は、接着剤、又はネジなどの部材によりケース40に固定されている。
図3〜図5、及び図9に示すように、上述したヘッド本体20は、供給源固定部材80に固定されている。
供給源固定部材80は、インクカートリッジ13を搭載するための部材であり、インクカートリッジ13からのインクをヘッド本体20へ供給する流路を有するものである。供給源固定部材80は、XY平面上にインクカートリッジ13を取り付ける取付面80aを有している。本実施形態の供給源固定部材80は、第1固定部材81及び第2固定部材82とから構成されている。
第1固定部材81は、インクカートリッジ13が搭載される部材である。具体的には、第1固定部材81は、平板状に形成されたベース部83と、ベース部83のZ2側の周縁に設けられた第1壁面部84及びヘッド壁面部85とを備えている。
ベース部83は、平板状に形成されており、Z2側の表面が取付面80aとなっている。取付面80aはインクカートリッジ13が取り付けられる面であるが、インクカートリッジ13が取付面80aに直接的に接触して取り付けられている必要はない。インクカートリッジ13のインクが取付面80a側から後述する流路に供給される構成となっていればよい。このベース部83の取付面80aには、インクカートリッジ13が装着される装着部86が設けられている。本実施形態では、装着部86は4つ設けられており、各装着部86は、一つのインクカートリッジ13に設けられた各色のインクを供給する各吐出口17に対応して配置されている。
ベース部83のZ1側には、第2固定部材82が嵌め込まれる大きさの固定部材収容部87が設けられている。また、ベース部83には、厚さ方向に貫通する第1流路91が4つ設けられている。各第1流路91は、各装着部86のZ2側の頂面に開口するとともに、固定部材収容部87の底面(Z1側に向いた面である。)にも開口している。各装着部86には、第1流路91の開口を覆うようにフィルター96が設けられている。
フィルター96は、インク中に含まれる異物や気泡を除去するためのものであり、複数の微細孔が設けられたものである。フィルター96は、装着部86の先端面、すなわち、第1流路91が開口する開口面に固定されている。フィルター96の装着部86への固定方法は特に限定されず、接着剤による接着又は溶着等を用いることができる。また、フィルター96としては、例えば、金属や樹脂等の繊維を細かく織る又は編むことで複数の微細孔が形成されたシート状のものや、金属や樹脂等の板状部材に複数の微細孔を貫通させたものなどを用いることができる。なお、フィルター96は、不織布等を用いてもよく、その材料は特に限定されるものではない。また、フィルター96は、単層であっても、複数が積層された複数層であってもよい。
ベース部83のZ1側には、第1溝部94が設けられている。第1溝部94は、固定部材収容部87に開口した第1流路91のそれぞれに対応して複数個設けられており、各第1流路91に連通している。
第1壁面部84及びヘッド壁面部85は、ベース部83のZ2側の周縁に設けられた壁状の部分である。第1壁面部84は、請求項の第1壁面の一例であり、本実施形態では、ベース部83のX方向においてX1側に設けられ、Y方向に延びて形成されている。詳細は後述するが、図5に示すように、第1壁面部84は、キャリッジ100の外側に向けて設けられた第1収容部131を形成している。
ヘッド壁面部85は、ベース部83に設けられた壁面部のうち第1収容部131を構成しないものである。本実施形態では、ベース部83のX方向においてX2側に設けられてY方向に延びたヘッド壁面部85aと、ベース部83のY方向においてY2側に設けられてX方向に延びたヘッド壁面部85bとの合計2つがベース部83に設けられている。なお、ベース部83のY方向においてY1側にはこのようなヘッド壁面部85は形成されていない。また、ヘッド壁面部85aの内側の面には、後述するインクカートリッジ13の第1係合爪18が係合する第1係合孔98が設けられている。
第2固定部材82は、第1固定部材81に接合され、流路を構成する部材である。具体的には、第2固定部材82は平板状に形成された部材であり、Z2側の表面に、第1溝部94に対向するように第2溝部95が形成されている。第2固定部材82が固定部材収容部87に収容されて第1固定部材81に接合されることで、第1溝部94と第2溝部95とが第2流路92を構成している。
第2固定部材82のZ1側には、Z1側に向けて突出した第3突起部89が設けられている。本実施形態では、第3突起部89は、ケース40に設けられた第1突起部43に対向する位置に4つ設けられている。また、第2固定部材82には、厚さ方向に貫通する第3流路93が4つ設けられている。各第3流路93は、第2固定部材82のZ2側に開口して各第2溝部95に連通するとともに、各第3突起部89のZ1側の頂面に開口している。また、各第3流路93は、ケース40に設けられた第1突起部43に開口した各インク導入路42とZ方向において重なるように配置されている。
上述した第1固定部材81及び第2固定部材82により、供給源固定部材80には、第1流路91、第2流路92及び第3流路93が連通した流路が形成されている。
また、図9に示すように、このような供給源固定部材80には、インクカートリッジ13が装着される。インクカートリッジ13は、内部にインク(液体)が貯留された中空箱形状を有する。本実施形態では、インクカートリッジ13は、内部が4つに区画された貯留部15を有している。
各貯留部15内には、インク吸収体16が設けられている。インク吸収体16は、例えば、綿状パルプ、高分子吸水ポリマー、ウレタンフォーム等の多孔質材料や不織布などであり、インクを含んでいる。インクカートリッジ13の底面には、各貯留部15に連通した開口部である吐出口17が設けられており、各吐出口17からは、インク吸収体16の一部が露出している。
また、インクカートリッジ13には、インクカートリッジ13を供給源固定部材80に固定するための第1係合爪18及び第2係合爪19が設けられている。第1係合爪18は、ヘッド壁面部85bに設けられた第1係合孔98に挿入される突起状の部位である。第2係合爪19は、第1係合爪18とは反対面側に設けられ、後述するキャリッジ100に形成された凹部である第2係合孔105に挿入される突起状の部位である。第2係合爪19は、インクカートリッジ13のY1側の側面に一端部(Z1側の端部)が固定されて、他端部(Z2側の端部)が自由端となるように、インクカートリッジ13に一体的に形成されたものである。また、第2係合爪19は、インクカートリッジ13の側面に向かって弾性変形が可能となっている。
このようなインクカートリッジ13は、次のようにして供給源固定部材80及びキャリッジ100に装着される。まず、インクカートリッジ13をY方向のY2側がZ方向においてZ1側になるように傾斜させ、第1係合爪18側を先にヘッド壁面部85bの第1係合孔98に挿入する。
次に、第1係合爪18を第1係合孔98に挿入した状態で、第1係合爪18を支点としてインクカートリッジ13を回転させることで、インクカートリッジ13を第1壁面部84及びヘッド壁面部85で囲まれた内側に挿入する。これにより、インク吸収体16は、吐出口17を介してフィルター96に接続する。
そして、第2係合爪19は、後述するキャリッジのキャリッジ壁面部104cに押圧されて弾性変形し、キャリッジ壁面部104cの内側に収まり、第2係合爪19が第2係合孔105に係合することで、インクカートリッジ13が供給源固定部材80及びキャリッジ100に装着される。なお、第2係合爪19の他端部をインクカートリッジ13側に変形させ、第2係合爪19を第2係合孔105から解除することで、インクカートリッジ13を供給源固定部材80及びキャリッジ100から取り外すことができる。
供給源固定部材80にインクカートリッジ13が取り付けられると、インクカートリッジ13の各インク吸収体16に含まれたインクは、フィルター96を介して第1流路91に供給される。そして、インクは、第1流路91を通ってZ方向のZ1側に導かれる。次に、インクは、第2流路92により第3流路93に向けて水平方向(XY平面に平行な方向である。)に導かれる。そして、インクは、第3流路93により、シール部材70の連通路74を介してインク導入路42に導かれる。
図3〜9及び図14に示すように、ヘッド本体20、リジッド基板60及び供給源固定部材80を備えるヘッド11は、キャリッジ100に固定されている。
キャリッジ100は、ヘッド11を搭載する部材である。本実施形態では、開口部102が設けられた底面部101と、底面部101に設けられた第2壁面部103及びキャリッジ壁面部104とを備えている。
底面部101は、XY平面にほぼ平行な平面状の部材であり、ヘッド11のヘッド本体20が挿通する開口部102が設けられている。
第2壁面部103及びキャリッジ壁面部104は、底面部101のZ2側の周縁に設けられた壁状の部分である。第2壁面部103は、請求項の第2壁面の一例であり、本実施形態では、底面部101のX方向においてX1側に設けられ、Y方向に延びて形成されている。詳細は後述するが、第2壁面部103は、キャリッジ100の外側に向けて設けられた第2収容部132を形成している。
キャリッジ壁面部104は、底面部101に設けられた壁面部のうち第2収容部132を構成しないものである。本実施形態では、底面部101のX方向においてX2側に設けられてY方向に延びたキャリッジ壁面部104aと、底面部101のY方向においてY1側に設けられてX方向に延びたキャリッジ壁面部104bと、底面部101のY方向においてY2側に設けられてX方向に延びたキャリッジ壁面部104cとの合計3つが底面部101に設けられている。また、キャリッジ壁面部104cの内側の面には、インクカートリッジ13の第2係合爪19が係合する第2係合孔105が設けられている。
このようなキャリッジ100には、ヘッド11が固定されている。具体的には、キャリッジ100の底面部101と、供給源固定部材80のベース部83とには、固定部材の一例であるネジ140が締結される第1ネジ穴142及び第2ネジ穴143が設けられている。そして、ヘッド11のヘッド本体20が開口部102にZ2側からZ1側に向けて挿通し、供給源固定部材80のZ1側の面が底面部101のZ2側の面に載置した状態で、ネジ140が第1ネジ穴142及び第2ネジ穴143を挿通し、ナット141に締結されることで、ヘッド11がキャリッジ100に固定されている。
なお、第1ネジ穴142及び第2ネジ穴143は、請求項の凹部の一例であり、詳細は後述する。
このようなキャリッジ100は、インクジェット式記録装置Iのキャリッジ軸3に移動可能に取り付けられている。また、キャリッジ100には、リニアスケール2を読み取るリニアエンコーダー110が設けられている。リニアエンコーダー110には、FFC等の第1配線121が接続されている。第1配線121については後述する。
また、キャリッジ100には、キャリッジ壁面部104cの内面に、インクカートリッジ13の第1端子部115と電気的に接触する第2端子部116が設けられている。インクカートリッジ13がヘッド11の供給源固定部材80に固定されたときに、第1端子部115と第2端子部116とが電気的に接触するようになっている。第2端子部116には、FFC等の信号線12が接続されている。
信号線12は、インクカートリッジ13との電気的な接続を行う配線を含む部材である。信号線12は、電気的な信号を送信可能である配線を含むものであれば特に限定はないが、例えば、フレキシブルフラットケーブル(FFC)を用いることができる。信号線12は、インク残量情報などのインクカートリッジ13に関する各種データをインクカートリッジ13に搭載されたICチップ等(図示せず)から制御部に送信し、又は、制御部からのデータをICチップ等に送信するものである。
本実施形態では、信号線12は、キャリッジ100に設けられた第2端子部116に一端が接続されており、他端がインクジェット式記録装置Iの制御部に接続されている。また、信号線12は、その一部が第1壁面部84及び第2壁面部103の間に収容され、さらに、別の一部が第1収容部131及び第2収容部132に収容されている。信号線12の一部が収容される態様については後述する。
第1配線121及び第2配線122は、何れも電気的な信号を送信可能な配線を含むものであり、例えば、FFC等である。第1配線121は、リニアエンコーダー110に一端が接続され、他端がインクジェット式記録装置Iの制御部に接続されている。第2配線122は、一端がリジッド基板60のコネクター61に接続され、他端がインクジェット式記録装置Iの制御部に接続されている。
第1配線121は、リニアエンコーダー110から制御部に位置情報を送信するためのものである。第2配線122は、データに基づいてインク滴を噴射するヘッド11に、当該データを送信するためのものである。また、第2配線122は、ヘッド11にデータを送信する配線のみならず、ヘッド11に関するデータを制御部等に送信する配線を含んでいてもよい。
このような信号線12、第1配線121及び第2配線122は、第1収容部131及び第2収容部132において一部が折り畳まれて纏められた状態で制御部に接続されている。
ここで、図4及び図5、図12〜図15を用いて、第1壁面部84、第2壁面部103、及びこれらの間に収容された信号線12について詳細に説明する。図12はインクジェット式記録ヘッドの要部を示す図6のD−D’断面図であり、図13はインクジェット式記録ヘッドの要部を示す斜視図であり、図14は供給源固定部材の内側から第1壁面部側を見た正面図であり、図15は信号線、第1配線及び第2配線の正面図である。
供給源固定部材80に設けられた第1壁面部84は、Z方向のZ2側に延びた壁面であり、供給源固定部材80の取付面80aと一体的に形成されている。
本実施形態の第1壁面部84は、第1部分84a及び第2部分84bを備えている。第1部分84aは、後述する信号線12の折り畳み部12aに対して、第1壁面部84のうち、X方向の一方側であるX2側に配置されている部分である。第2部分84bは、折り畳み部12aに対して、第1壁面部84のうち、Y方向の一方側であるY1側に配置され、かつ、第1部分84aよりもX方向の他方側であるX1側に配置された部分である。本実施形態では、第2部分84bは、Y方向にほぼ平行に延びた部分と、X方向及びY方向に交差した部分とから構成されている。
このように、第1壁面部84は、その一部である第1部分84aを第2部分84bよりもX2側にへこませることで形成されている。このように、第1部分84aがX2側にへこむことで形成された凹部を第1収容部131とする。
キャリッジ100に設けられた第2壁面部103は、底面部101のZ2側の表面に設けられ、Z方向のZ2側に延びた壁面である。
本実施形態の第2壁面部103は、第3部分103a及び第4部分103bを備えている。第3部分103aは、後述する信号線12の折り畳み部12aに対して、X方向の一方側であるX2側に配置されている。第4部分103bは、折り畳み部12aに対して、Y方向の一方側であるY1側に配置されている。第3部分103aと第4部分103bとは、X方向において離れて配置されており、連続していない。
また、第2壁面部103の一部は、第1壁面部84の一部と相対向しており、信号線12が配置される隙間が形成されている。本実施形態では、第1壁面部84のうち第2部分84bと、第2壁面部103のうち第4部分103bとが相対向しており、それらの間に、Y方向にほぼ平行な隙間が形成されている。
このように、第2壁面部103は、その一部である第3部分103aを第4部分103bよりもX2側にへこませることで形成されている。このように、第3部分103aがX2側にへこむことで形成された凹部を第2収容部132とする。
なお、キャリッジ壁面部104bのうち、X方向において第3部分103aよりもX1側の部分に挿通孔107が設けられている。この挿通孔107は、第1配線121が挿通される開口である。
また、第3部分103aのZ2側の頂面、第4部分103bの頂面のうちY2側の一部、及びキャリッジ壁面部104bの頂面のうちX1側の一部には、天井部108が設けられている。天井部108は、第2収容部132のZ2側の面を構成している。また、底面部101、天井部108、及びこれらの間に立設した第3部分103a、第4部分103bにより挿通孔109が形成されている。挿通孔109は、信号線12が挿通する開口である。
上述した第1収容部131内には、第2収容部132が配置されており、この第2収容部132は、信号線12、第1配線121及び第2配線122の一部を収容する部位となっている。
具体的には、信号線12は、一端がキャリッジ100に設けられた第2端子部116に接続されており、他端側がキャリッジ壁面部104cに沿って、すなわちX方向のX1側に引き回されている。さらに信号線12は、Y方向のY2側に折り曲げられ、第1壁面部84と第2壁面部103との間に配置されている。そして、信号線12は、挿通孔109を挿通して第2収容部132内に配置され、Y方向のY1側に折り曲げられて第2収容部132の外部に引き出され、図示しない制御部に接続されている。
信号線12のうち、第2収容部132において折り曲げられた部分が折り畳み部12aである。上述したように、この折り畳み部12aよりもX方向のX2側に第1部分84aが配置され、Y方向のY1側に第2部分84bが配置されている。
また、第1配線121は、一端がリニアエンコーダー110に接続され、他端側が挿通孔107を挿通し、その一部が第2収容部132内に配置されている。第2配線122は、一端側が、ほぼXY平面に平行にコネクター61に装着されている。他端側は、第2収容部132の内部において、Z方向のZ2側に折り畳まれている。そして、その他端側は、YZ平面において斜めに折り畳まれてY方向のY2側に向かい、さらにY1側に反転して折り畳まれている。このようにして、第2配線122は、第2収容部132内で折り畳まれた後、第2収容部132の外部に引き出され、インクジェット式記録装置Iの制御部に接続されている。もちろん、第2配線122の折り畳み方はこのような態様に限定されない。
このようにして、信号線12、第1配線121及び第2配線122は、第2収容部132内で折り畳まれ、纏められて制御部に接続されている。
ここで、信号線12と第1壁面部84とについて詳細に説明する。Z方向において、第1壁面部84のうち信号線12を収容する部分の最大の高さは、信号線12をZ方向に覆う程度である。
第1壁面部84のうち信号線12を収容する部分とは、第1壁面部84のうち、第2壁面部103との間で信号線12を挟んでいる部分である。本実施形態では、信号線12は、第1壁面部84のうち第2部分84bと、第2壁面部103のうち第4部分103bとの間に挟まれており、第2部分84bが第1壁面部84のうち信号線12を収容する部分となっている。
第1壁面部84のうち信号線12を収容する部分の最大の高さとは、取付面80aのZ2側の表面からの高さのうち最も高い部分の高さをいう。本実施形態では、第2部分84bは、取付面80aから頂部までの高さがほぼ一定に形成されており、その高さが第2部分84bの最大の高さHとなっている。もちろん、第2部分84bの高さは一定である必要はない。
Z方向において、第1壁面部84のうち信号線12を収容する部分の最大の高さが信号線12をZ方向に覆う程度であるとは、当該部分に対する平面視において、当該部分により信号線12のZ方向における幅全体が覆われていることをいう。
本実施形態では、第1壁面部84のうち信号線12を収容する部分である第2部分84bの最大の高さHは、信号線12をZ方向に覆う程度である。すなわち、第2部分84bの平面視において、第2部分84bにより信号線12のZ方向における幅全体が覆われている。
なお、第2部分84bの高さが一定ではない場合、最大の高さHの部分が信号線12をZ方向において覆う程度であればよい。すなわち、最大の高さHではない部分については、信号線12が当該部分で覆われていない形状でもよい。上述したように、第2部分84bは供給源固定部材80と一体的に形成されているため、信号線12の取付面80a側は必ず第2部分84bで覆われることになる。したがって、第2部分84bの高さが一定ではない場合、最大の高さHではない部分については、当該部分よりも信号線12がZ2側にはみ出していることになる。
また、第2部分84bのX方向又はY方向の幅に限定はない。したがって、第2部分84bは、X方向又はY方向に亘って、信号線12の全体を覆っている必要はない。例えば、本実施形態では、第2部分84bのY1側の端部は、キャリッジ100のキャリッジ壁面部104cとは連続しておらず、それらの隙間においては、信号線12は第2部分84bによって覆われていない部分となっている。
以上に説明した本実施形態に係るインクジェット式記録ヘッド10は、信号線12は、第1壁面部84及び第2壁面部103の間に配置されている。この第1壁面部84により、信号線12にインクが付着することを抑制することができる。
例えば、インクカートリッジ13が装着される供給源固定部材80の内部、すなわち、第1壁面部84の内側の取付面80aには、インクカートリッジ13を装着し又は取り外す際に、インクカートリッジ13からインクが漏れる場合がある。このように漏れ出したインクが取付面80a上を信号線12側に向かって流れたとしても、第1壁面部84により信号線12に達することが抑制されている。
ここで、第1壁面部84が供給源固定部材80と別部材である場合、第1壁面部84と取付面80aとの隙間にインクが侵入し、信号線12に達する虞がある。しかしながら、本実施形態に係るインクジェット式記録ヘッド10で’は、第1壁面部84は供給源固定部材80と一体的に形成されているので、第1壁面部84は供給源固定部材80の取付面80aを流れるインクが信号線12に達することを抑制することができる。
また、信号線12にインクが付着することが抑制されているので、信号線12にインクが付着し、信号線12を伝って第2端子部116にインクが付着することも抑制される。
このように、信号線12が第1壁面部84及び第2壁面部103の間に配置されることで、信号線12にインクが付着することが抑制されるので、インクによる短絡を引き起こすことを抑制することができ、信頼性が向上したインクジェット式記録ヘッド10が提供される。
なお、第1壁面部84の第2部分84bは、X方向又はY方向に亘って、信号線12を覆うように形成されていることが好ましい。すなわち、第2部分84bが信号線12をX方向又はY方向の幅、及びZ方向において覆うことになるので、より確実に信号線12にインクが付着することを抑制することができる。
さらに、第1壁面部84の第2部分84bは、最大の高さHが信号線12をZ方向に覆う程度に形成されている。これにより、インクカートリッジ13を供給源固定部材80に着脱する際に、インクカートリッジ13が信号線12に接触することを抑制することができる。すなわち、第2部分84bは、インクカートリッジ13と信号線12との間に位置しているので、信号線12をインクカートリッジ13から保護することができる。これにより、インクカートリッジ13が信号線12に接触することで破損することが抑制され、信頼性の向上したインクジェット式記録ヘッド10が提供される。
ここで、供給源固定部材80とは別部材により信号線12を覆うことで信号線12を保護する構成では、当該別部材を配置するためのスペースが必要となり、特に、Z方向においてスペースを要し、大型化してしまう。
しかしながら、第2部分84bは供給源固定部材80と一体的に形成され、信号線12のZ方向を覆う程度に形成すればよく、必要最小限の大きさに形成することができる。したがって、本実施形態に係るインクジェット式記録ヘッド10は、別部材により信号線12を保護する場合に比較して、特にZ方向に小型化を図ることができる。
このようなインクジェット式記録ヘッド10を備えることで、信頼性が向上したインクジェット式記録装置Iが提供される。
また、信号線12は、第2収容部132において折り畳まれた折り畳み部12aを有している。また、第1壁面部84は、信号線12の折り畳み部12aに対して、X方向の一方側であるX2側に配置された第1部分84aと、Y方向の一方向であるY1側に配置された第2部分84bであって、第1部分84aよりもX方向の他方側であるX1側に配置された第2部分84bとを含む。
このように第1部分84aを設けたので、信号線12を折り畳んで折り畳み部12aがX方向に嵩張っても、信号線12をZ方向に露出させることなく、折り畳み部12aを第1壁面部84と第2壁面部103との間に収容することができる。
また、仮に、第1壁面部84と第2壁面部103との間に収容された信号線12の一部が鉛直方向の下側になるようにインクジェット式記録ヘッド10を傾斜させた場合であっても、供給源固定部材80のZ2側の面でこぼれたインクは、第1部分84aから第2部分84bに向かう。すなわち、第2部分84bを設けたことで、こぼれたインクが信号線12の折り畳み部12aに向かうことを抑制することができる。
図5、図14及び図16を用いて、ヘッド11とキャリッジ100とを固定する構造について説明する。図16は図5のE−E’線断面図である。
インクジェット式記録ヘッド10は、ヘッド11とキャリッジ100とを固定する固定部材の一例であるネジ140及びナット141とを備えている。
キャリッジ100の底面部101には、ネジ140が挿通する第1ネジ穴142が設けられている。本実施形態では、第1ネジ穴142は、キャリッジ100の四隅のそれぞれに合計4つ設けられている。もちろん、ネジ140を設ける位置や個数はこのような態様に限定されない。
また、供給源固定部材80には、ネジ140が挿通する第2ネジ穴143が設けられている。本実施形態では、第2ネジ穴143は、合計4つ設けられており、各第1ネジ穴142に対向して設けられている。これらの第1ネジ穴142及び第2ネジ穴143は、請求項の凹部の一例である。
ネジ140は、供給源固定部材80のZ2側から各第1ネジ穴142及び第2ネジ穴143に挿通され、キャリッジ100のZ1側の面でナット141に締結されている。4つあるネジ140を個別にネジ140a、ネジ140b、ネジ140c、ネジ140dとも称する。
本実施形態では、ネジ140aとネジ140bはX方向においてほぼ同じ位置であり、ネジ140aがY方向のY1側に、ネジ140bがY方向のY2側に位置している。また、ネジ140c及びネジ140dは、ネジ140a及びネジ140bよりもX方向においてX2側に位置しており、ネジ140cがY方向のY1側に、ネジ140dがY方向のY2側に位置している。
このように、凹部の一例である第1ネジ穴142及び第2ネジ穴143の内部に、固定部材であるネジ140が挿通され、ナット141に締結されることでヘッド11とキャリッジ100とが固定されている。
第1ネジ穴142及び第2ネジ穴143のうち、ネジ140aが挿通されるものを第1ネジ穴142a、第2ネジ穴143aとする。この第1ネジ穴142a及び第2ネジ穴143aは、ネジ140aを収容するだけでなく、取付面80aにこぼれたインクの流路としても機能する。
具体的には、第1ネジ穴142a及び第2ネジ穴143aは、第2部分84bよりもX方向の一方側であるX2側であって、第1部分84aよりもY方向の一方側であるY1側に、配置されている。また、第1ネジ穴142a及び第2ネジ穴143aは、取付面80aよりもZ方向にくぼんだ配置である。
このような第1ネジ穴142a及び第2ネジ穴143aを取付面80aに設けることで、供給源固定部材80のZ2側の面でこぼれたインクが第1部分84aから第2部分84bに向かう際に、当該インクを第1ネジ穴142a及び第2ネジ穴143aで保持することができる。第1ネジ穴142a及び第2ネジ穴143aは供給源固定部材80やキャリッジ100をZ方向に貫通しているので、インクをキャリッジ100のZ方向のZ1側に導くことができる。すなわち、インクが信号線12に到達することをより確実に抑制することができる。
なお、凹部としては、第1ネジ穴142a及び第2ネジ穴143aのようにZ方向に貫通している必要はない。例えば、取付面80a側に溝を設けることで凹部としてもよい。このような凹部を取付面80aに設けることで、取付面80a上にインクがこぼれ、第1部分84aから第2部分84bに向かっても、凹部でインクを溜めることができ、信号線12にインクが到達することを抑制することができる。
また、本実施形態では、第1ネジ穴142a及び第2ネジ穴143aは、インクを信号線12に到達することを抑制するとともに、固定部材であるネジ140aを挿通してヘッド11及びキャリッジ100を固定する空間としても兼用した。すなわち、インクを流通させる貫通孔と、固定部材を挿通させる貫通孔とを個別に設ける必要がない。これにより、それらの貫通孔を個別に設ける構成と比較して、貫通孔の領域を節約することができ、供給源固定部材80及びキャリッジ100のXY方向に占める大きさを小型化することができる。
また、図16に示すように、リジッド基板60は、ヘッド本体20と供給源固定部材80との間に固定されている。そして、固定部材であるネジ140a〜ネジ140dは何れも、リジッド基板60を介さない位置において、供給源固定部材80とキャリッジ100とを固定している。すなわち、ネジ140は、XY平面においてリジッド基板60とは重ならない位置において、供給源固定部材80とキャリッジ100とを固定している。
このようにネジ140がリジッド基板60とは重ならない位置において、供給源固定部材80とキャリッジ100とを固定することで、ネジ140のZ方向の長さに関わらず、供給源固定部材80とキャリッジ100とのZ方向の間隔を狭めることができる。これにより、インクジェット式記録ヘッド10のZ方向の大きさを小型化することができる。また、ネジ140のZ方向の長さに関わらず、ヘッド本体20と供給源固定部材80との間においてリジッド基板60を確保するためのスペースを確保することができる。
また、Z方向において、ネジ140の長さよりも、供給源固定部材80とキャリッジ100との間隔の方が狭くなっている。本実施形態では、供給源固定部材80のZ1側の面と、キャリッジ100のZ2側の面とは接触しており、間隔は実質的にはゼロとなっている。このようにネジ140の長さよりも、供給源固定部材80とキャリッジ100との間隔を狭くすることができるため、インクジェット式記録ヘッド10のZ方向における大きさを小型化することができる。また、上述したように、ネジ140a〜140dはリジッド基板60とは重ならない位置であるので、ネジ140は、リジッド基板60のZ方向の厚さを加味した長さとする必要がなく、汎用的な長さのものを用いることができる。
また、供給源固定部材80に装着した際のインクカートリッジ13の高さは、第1壁面部84のうち信号線12を収容する部分である第2部分84bの最大の高さHに対して3倍未満であることが好ましく、さらい、2倍未満であることが好ましい。ここでいう、供給源固定部材80に装着した際のインクカートリッジ13の高さとは、第2部分84bの高さHと同様に、取付面80aからのZ方向における高さである。
第2部分84bの最大の高さHに比して、インクカートリッジの高さを3倍未満とすることで、インクカートリッジの高さを低くすることができ、インクジェット式記録ヘッド10としてもZ方向に小型化することができる。
さらに、第2部分84bの最大の高さHに比して、インクカートリッジの高さを2倍未満とすることで、インクカートリッジの高さをより一層低くすることができ、インクジェット式記録ヘッド10としてもZ方向にさらに小型化することができる。
〈実施形態2〉
図17及び図18を用いて、実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッド10Aについて説明する。図17は本実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図18は本実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの側面図である。なお、実施形態1と同一のものには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図17及び図18(a)に示すように、インクカートリッジ13の一方面、本実施形態では、X方向のX2側に面した側面に、X2側に突出した凸部150が設けられている。
インクジェット式記録ヘッド10Aは、凸部150をガイドする切り欠き部151を有している。本実施形態では、供給源固定部材80のヘッド壁面部85bの一部を、Z方向のZ2側からZ1側に切り欠くことで切り欠き部151が形成されている。
切り欠き部151は、凸部150の幅と同じ、又はその幅よりも若干広いガイド部152と、ガイド部152よりも幅が広い導入部153とを備えている。ガイド部152はほぼ幅が一定となっている。導入部153はガイド部152よりもZ2側に設けられており、Z1側からZ2側に向けて幅が拡がるように形成されている。すなわち、切り欠き部151は、Y方向の幅がZ方向の開口に向けて徐々に広くなっている。
そして、図18(b)に示すように、供給源固定部材80にインクカートリッジ13を装着する際には、凸部150が導入部153に導かれ、さらにガイド部152に沿ってZ方向のZ1側に導かれるようになっている。
このように、凸部150を切り欠き部151に通るようにすることで、インクカートリッジ13を供給源固定部材80に装着しやすくすることができる。特に、切り欠き部151の導入部153は、拡幅されているので、凸部150が切り欠き部151に円滑に導かれる。このような導入部153により、インクカートリッジ13を供給源固定部材80により一層装着しやすくすることができる。
〈他の実施形態〉
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッド10は、第1壁面部84は、第1部分84a及び第2部分84bを備えていたが、このような態様に限定されない。例えば、第1壁面部84は任意の方向に延設された直線状の壁面であってもよい。
また、上述したインクジェット式記録ヘッド10は、信号線12が折り畳まれた折り畳み部12aを有していたが、信号線12が折り畳まれている必要はない。例えば、第1収容部131及び第2収容部132に、信号線12の一部が折り畳まれずに収容されていてもよい。
また、インクジェット式記録ヘッド10は、ヘッド11に第1収容部131、キャリッジ100に第2収容部132を設けたがこのような態様に限定されない。例えば、ヘッド11にのみ第1収容部131を設け、キャリッジ100の第2壁面部103を設けないようにして、第1収容部131をキャリッジ100の外部に向けた構成としてもよい。または、キャリッジ100にのみ第2収容部132を設け、ヘッド11に第1収容部131を設けない構成としてもよい。
上述したインクジェット式記録ヘッド10は、液体供給源であるインクカートリッジ13が供給源固定部材80に搭載されていたが、このような態様に限定されない。例えば、インクカートリッジ13を装置本体1に固定し、装置本体1に固定されたインクカートリッジ13からのインクをチューブを介してインクジェット式記録ヘッド10に供給する構成であってもよい。
上述したインクジェット式記録ヘッド10は、信号線12の他に、第1配線121及び第2配線122が第1収容部131及び第2収容部132に収容されていたが、このような態様に限定されない。すなわち、第1配線121又は第2配線122は第1収容部131及び第2収容部132に収容されていなくてもよい。また、信号線12は一本であったが、複数本であってもよい。
上述したインクジェット式記録ヘッド10は、インクが4色であり、これに対応して供給源固定部材80には4つの流路が形成され、各色に対応したノズル列と各ノズル列ごとに設けられた4つのアクチュエーターユニット30とを備えていたが、このような態様に限定されない。すなわち、本発明のインクジェット式記録ヘッド10は、インクの色や種別、アクチュエーターユニット30の数に限定されない。
さらに、圧力室53に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型のアクチュエーターユニット30を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、薄膜型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を噴射するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を噴射させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
なお、上記実施の形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを、また液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置を挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッドを有する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドや液体噴射装置にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた液体噴射ヘッド及び液体噴射装置にも適用できる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 6 プラテン、 6a リブ、 7 キャップ、 8 キャッピング装置、 10 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 11 ヘッド、 12 信号線、 12a 折り畳み部、 13 インクカートリッジ(液体供給源)、 14 固定部、 20 ヘッド本体、 51 ノズル、 52a ノズル面、 60 リジッド基板、 61 コネクター、 70 シール部材、 80 供給源固定部材、 84 第1壁面部、 84a 第1部分、 84b 第2部分、 85、85a、85b ヘッド壁面部、 100 キャリッジ、 103 第2壁面部、 104 キャリッジ壁面部、 140、140a〜140d ネジ(固定部材)、 141 ナット(固定部材)、 142 第1ネジ穴(凹部)、 143 第2ネジ穴(凹部)

Claims (11)

  1. データに基づいて、ノズルが設けられたノズル面から液体を噴射するヘッドと、
    液体供給源を固定するための供給源固定部材であって、前記液体供給源からの液体を前記ヘッドへ供給する流路を有する供給源固定部材と、
    前記液体供給源との電気的な接続を行う信号線と、
    前記ヘッドを載せるキャリッジとを備え、
    互いに直交するX方向、Y方向、Z方向において、前記キャリッジがX方向において被噴射媒体に対して相対移動し、前記ノズル面がXY平面で規定されるとした場合に、
    前記供給源固定部材は、
    XY平面上に前記液体供給源を取り付ける取付面と、
    Z方向に延びた壁面であって、前記取付面と一体的に形成された第1壁面とを有し、
    前記キャリッジは、Z方向に延びた第2壁面を有し、
    前記信号線は、前記第1壁面及び前記第2壁面の隙間に収容され、
    Z方向において、前記第1壁面のうち前記信号線を収容する部分の最大の高さは、前記信号線をZ方向に覆う程度の幅を有する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記信号線は、折り畳まれた折り畳み部を有し、
    前記第1壁面は、前記信号線の前記折り畳み部に対して、X方向の一方側に配置された第1部分と、Y方向の一方向に配置された第2部分であって、前記第1部分よりもX方向の他方側に配置された第2部分とを含む
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 請求項2に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記取付面は、前記第2部分よりもX方向の一方側であって、前記第1部分よりもY方向の一方側に、前記取付面よりもZ方向に凹んだ凹部を備える
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 請求項3に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記凹部内で固定された固定部材を備え、
    前記固定部材は、前記ヘッドと前記キャリッジとを固定する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 請求項4に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    Z方向において、前記固定部材の長さよりも、前記ヘッドが備える前記供給源固定部材と、前記キャリッジとの間隔の方が狭い
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    Z方向において、装着時の前記液体供給源の高さは、前記第1壁面のうち前記信号線を収容する部分の最大の高さに対して3倍未満である
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  7. 請求項6に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    Z方向において、装着時の前記液体供給源の高さは、前記第1壁面のうち前記信号線を収容する部分の最大の高さに対して2倍未満である
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  8. 請求項1〜請求項7の何れか一項に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記供給源固定部材のヘッド壁面部は、前記液体供給源に設けられた凸部であって、X方向に向けて突出した凸部をガイドする切り欠き部を有する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  9. 請求項8に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記切り欠き部は、Y方向の幅がZ方向の開口に向けて徐々に広くなる
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  10. 請求項1〜請求項9の何れか一項に記載する液体噴射ヘッドを備えることを特徴とする液体噴射装置。
  11. 請求項10に記載する液体噴射装置において、
    被記録媒体がX方向に占める領域を搬送領域とし、前記ヘッドがX方向において移動可能な領域のうち前記搬送領域を除いた領域を非搬送領域とし、
    前記被噴射媒体を支持するリブと、
    前記ヘッドに対するキャップであって、前記非搬送領域に配置されたキャップと、
    前記キャップよりもX方向の一方側にて、前記信号線が接続されるコネクターとを備え、
    前記ヘッドがキャップされた位置において、Z方向に平面視したときに、前記コネクターは前記搬送領域に重なっている
    ことを特徴とする液体噴射装置。
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