JP6288435B2 - エンジンのピストン冷却構造 - Google Patents
エンジンのピストン冷却構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6288435B2 JP6288435B2 JP2014050485A JP2014050485A JP6288435B2 JP 6288435 B2 JP6288435 B2 JP 6288435B2 JP 2014050485 A JP2014050485 A JP 2014050485A JP 2014050485 A JP2014050485 A JP 2014050485A JP 6288435 B2 JP6288435 B2 JP 6288435B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- injection valve
- cooling oil
- engine
- cooling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000001816 cooling Methods 0.000 title claims description 126
- 238000002347 injection Methods 0.000 claims description 136
- 239000007924 injection Substances 0.000 claims description 136
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 claims description 11
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 5
- 239000000446 fuel Substances 0.000 claims description 4
- 239000003921 oil Substances 0.000 description 106
- 239000012141 concentrate Substances 0.000 description 1
- 239000010687 lubricating oil Substances 0.000 description 1
- 238000005461 lubrication Methods 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
例えば、特許文献1では、ピストン裏面に球面状の膨出部を設け、ピストンの下方に配置した噴射ノズル(噴射弁)から冷却用オイルを噴射して当該膨出部に当て、冷却用オイルをピストン裏面に分散させるようにしている。
そして、このようにピストンを十分に冷却することで、点火時期を進角させて出力等のエンジン性能を向上させることが可能となる。
ところが、冷却用オイルの噴射量は、噴射弁やオイルポンプの仕様によって制限され大きく変化させることが困難である。したがって、例えば冷却用オイルの噴射量を高速高負荷時での必要量になるように噴射弁等の仕様を設定すると、低速時には噴射弁に供給される油圧が不足する可能性がある。また、低速時に油圧確保できるようにオイルポンプ等の仕様を設定した場合、低速高負荷時においてピストンを十分に冷却することが困難となる虞がある。
また、請求項3のエンジンのピストン冷却構造は、請求項2において、前記第1の噴射弁の開口面積は、前記第2の噴射弁の開口面積より大きく設定されていることを特徴とする。
また、請求項6のエンジンのピストン冷却構造は、請求項1から5のいずれか1項において、前記第1の噴射弁は、前記油圧供給源から前記第2の噴射弁への油圧供給路の圧力を前記第1の所定圧以下に抑制するリリーフ弁の機能を有することを特徴とする。
したがって、各噴射弁からの噴射量の制御を意図的に行わなくとも、簡易な構成で、供給される冷却用オイルの圧力に応じて、ピストンへの冷却用オイルの噴射量を段階的に大きく変化させることができる。これにより、ピストンに適量の冷却用オイルを噴射して冷却することが可能となり、例えばピストンの冷却に伴って進角制御を行い、エンジン性能を向上させることができる。
また、ピストンの排気ポート側の裏面に設けられた傾斜面に向かって第1の噴射弁から噴射した冷却用オイルが、傾斜面に当たり、ピストンの上壁部の裏面に沿って排気ポート側から吸気ポート側に向かうように移動する。これにより、第1の噴射弁から冷却用オイルを噴射した場合、ピストンの上壁部のうち比較的高温となる排気ポート側の部位を集中して冷却することができるとともに、ピストンの上壁部の裏面に沿って冷却用オイルが移動することで、ピストンと冷却用オイルとの熱交換率を高め、効率的にピストンの冷却を行うことができる。
したがって、供給される冷却用オイルの圧力が第1の所定圧以上の場合に、第1の噴射弁からの噴射によってより効率的にピストンの冷却を行うことができる。
また、第2の噴射弁は、第1の噴射弁よりもピストンの周縁部側に配置されるとともに、上壁部の裏側のうち、排気ポートの下方位置に向かって冷却用オイルを噴射するように配置されているので、冷却用オイルの圧力が前記第1の所定圧より低くとも第2の所定圧以上の場合には、第2の噴射弁から噴射した冷却用オイルによって、ピストンの少なくとも排気ポートの下方位置を効率的に冷却することができる。
請求項3の発明によれば、第1の噴射弁の開口面積を大きく設定することで、第1の噴射弁からの噴射量を大きくすることができる。したがって、簡易な構成でピストンへの冷却用オイルの噴射量を大きく変化させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るエンジンの筒内構造を示す縦断面図である。図2は、本実施形態に係る第1の噴射弁からの冷却用オイル噴射位置及び移動経路を示すピストンの下面図である。図3は、エンジン低速時においてピストンの裏面に噴射された冷却用オイルの移動経路を示す縦断面図である。図4は、エンジン高速高負荷時においてピストンの裏面に噴射された冷却用オイルの移動経路を示す縦断面図である。
本実施形態のエンジン1は、略円筒状のシリンダ2内に、ピストン5が軸線方向に摺動可能に配置されており、ピストン5とシリンダ2とに囲まれて燃焼室6が形成されている。
また、エンジン1には、吸気ポート8内に燃料を噴射する燃料噴射弁10が備えられている。
このようなエンジン1では、吸気バルブ3の開時に吸気ポート8から燃料と吸気との混合ガスが燃焼室6に導入されて、点火プラグ7により点火され、燃焼膨張してピストン5を駆動し、排気バルブ4の開時に燃焼後の排気が排気ポート9から排出される。
そして、本実施形態では、ピストン5の裏面22は、上壁部23と側壁部24との境界部である上部コーナ部25が、円弧状に滑らかな連続面に形成されている。
更に、ピストン5の側壁部24の排気ポート9側の内壁面には、側壁部24の上部にあるピストンリング26の支持部の裏側に、上方に向かうに伴って内側(吸気ポート8側)に傾くように(図1中、θで示す角度で傾斜した)傾斜面27が形成されている。
第1の噴射弁30及び第2の噴射弁35は、エンジン1によって駆動されるオイルポンプ37(油圧供給源)からオイルフィルタ38を通過した潤滑油と兼用の冷却用オイルが供給される。オイルポンプ37は、エンジン1のオイルパン39に貯留する冷却用オイルを、第1の噴射弁30及び第2の噴射弁35に供給する。なお、オイルパン39は、シリンダ2内の潤滑兼用の冷却用オイルが落下して貯留するように配置されている。
また、第1の噴射弁30の開弁圧P1及び第2の開弁圧P2は、夫々噴射した冷却用オイルがピストン5の裏面に到達するのに必要な圧力以上に設定されているが、開弁圧P2は比較的低く、また開弁圧P1は開弁圧P2よりも高い値に設定されている。特に開弁圧P1はエンジン回転速度の低速時には閉弁し高速時に開弁するように設定されている。
第1の噴射弁30及び第2の噴射弁35から噴射した冷却用オイルはピストン5の裏面22の排気ポート9側に噴射されるので、ピストン5の上壁部23のうちでも特に温度が上昇し易い場所を重点的に冷却することができる。
更に、本実施形態では、冷却用オイルを噴射する噴射弁を1つの気筒に2個設けており、その開口面積及び開弁圧が異なる。
特に、第1の噴射弁30の開口部31の開口面積が、第2の噴射弁35の開口部36の開口面積より大きいので、第1の噴射弁30の開閉によって噴射量をより大きく変化させることができる。
本願発明は、吸気バルブや排気バルブが複数あるエンジンや、ガソリンエンジン以外のエンジンでも適用可能であり、冷却用オイルをピストンの裏面に噴射して冷却するエンジンに対し広く適用することができる。
5 ピストン
8 吸気ポート
9 排気ポート
23 上壁部
24 側壁部
25 上部コーナ部(連続面)
26 ピストンリング
27 傾斜面
30 第1の噴射弁
31 開口部
35 第2の噴射弁
36 開口部
37 オイルポンプ(油圧供給源)
Claims (6)
- ピストンの裏面に向けて冷却用オイルを噴射することにより前記ピストンの冷却を行うエンジンのピストン冷却構造であって、
油圧供給源から供給される冷却用オイルの圧力が第1の所定圧以上の場合に開弁して前記ピストンの裏面に冷却用オイルを噴射する第1の噴射弁と、
前記油圧供給源から供給される冷却用オイルの圧力が前記第1の所定圧より低い第2の所定圧以上の場合に開弁して前記ピストンの裏面に冷却用オイルを噴射する第2の噴射弁と、を備え、
前記ピストンは、表面が燃焼室に面する上壁部と、前記上壁部の周縁部から前記燃焼室とは反対側に延びる筒状の側壁部とを有し、
前記エンジンの排気ポート側の前記側壁部の内壁面に、吸気ポート側に向かって傾斜する傾斜面が備えられ、
前記第1の噴射弁は前記側壁部の前記傾斜面に向かって前記冷却用オイルを噴射するように配置され、
前記第2の噴射弁は、前記第1の噴射弁よりも前記ピストンの周縁部側に配置されるとともに、前記上壁部の裏側のうち、前記排気ポートの下方位置に向かって前記冷却用オイルを噴射するように配置されている
ことを特徴とするエンジンのピストン冷却構造。 - 前記第1の噴射弁及び前記第2の噴射弁は、前記油圧供給源から同時に冷却用オイルを供給された場合に、前記第1の噴射弁からの冷却用オイルの噴射量が前記第2の噴射弁からの噴射量より多く設定されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンのピストン冷却構造。
- 前記第1の噴射弁の開口面積は、前記第2の噴射弁の開口面積より大きく設定されていることを特徴とする請求項2に記載のエンジンのピストン冷却構造。
- 前記油圧供給源は、前記エンジンにより駆動されるオイルポンプであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエンジンのピストン冷却構造。
- 前記側壁部の内壁面と前記上壁部の裏面とが円弧状の連続面に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のエンジンのピストン冷却構造。
- 前記第1の噴射弁は、前記油圧供給源から前記第2の噴射弁への油圧供給路の圧力を前記第1の所定圧以下に抑制するリリーフ弁の機能を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のエンジンのピストン冷却構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014050485A JP6288435B2 (ja) | 2014-03-13 | 2014-03-13 | エンジンのピストン冷却構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014050485A JP6288435B2 (ja) | 2014-03-13 | 2014-03-13 | エンジンのピストン冷却構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015175245A JP2015175245A (ja) | 2015-10-05 |
JP6288435B2 true JP6288435B2 (ja) | 2018-03-07 |
Family
ID=54254682
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014050485A Expired - Fee Related JP6288435B2 (ja) | 2014-03-13 | 2014-03-13 | エンジンのピストン冷却構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6288435B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11649757B2 (en) | 2019-08-08 | 2023-05-16 | Cummins Inc. | Passive piston cooling nozzle control with low speed hot running protection |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102016221353A1 (de) * | 2016-10-28 | 2018-05-03 | Mahle International Gmbh | Brennkraftmaschine |
JP2021105384A (ja) * | 2019-12-27 | 2021-07-26 | ヤンマーパワーテクノロジー株式会社 | エンジン |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6315560Y2 (ja) * | 1979-10-31 | 1988-05-02 | ||
JPS59110353U (ja) * | 1983-01-16 | 1984-07-25 | 三菱自動車工業株式会社 | 内燃機関用ピストン |
JP3966039B2 (ja) * | 2002-03-15 | 2007-08-29 | トヨタ自動車株式会社 | エンジンの潤滑装置 |
FR2844003B1 (fr) * | 2002-09-02 | 2006-06-16 | Bontaz Centre Sa | Gicleur a projections multiples pour refroidissement de moteur, et moteurs equipes de tels gicleurs |
JP4179039B2 (ja) * | 2003-04-24 | 2008-11-12 | トヨタ自動車株式会社 | ピストンの冷却装置 |
JP4381341B2 (ja) * | 2005-04-21 | 2009-12-09 | 三菱重工業株式会社 | ピストンの冷却装置 |
JP5073522B2 (ja) * | 2008-02-15 | 2012-11-14 | 本田金属技術株式会社 | 内燃機関のピストン |
JP5691511B2 (ja) * | 2010-12-28 | 2015-04-01 | マツダ株式会社 | 内燃機関用ピストンのオイル供給装置 |
-
2014
- 2014-03-13 JP JP2014050485A patent/JP6288435B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11649757B2 (en) | 2019-08-08 | 2023-05-16 | Cummins Inc. | Passive piston cooling nozzle control with low speed hot running protection |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015175245A (ja) | 2015-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN103842638B (zh) | 具有改进的冷却装置的内燃发动机 | |
KR101301935B1 (ko) | 내연기관 | |
US8051826B2 (en) | Injection system for an internal combustion engine | |
JP6126448B2 (ja) | ピストン冷却装置 | |
JP2017218912A (ja) | ピストン冷却装置 | |
CN105649746B (zh) | 多气缸引擎的冷却油通道结构 | |
JP6288435B2 (ja) | エンジンのピストン冷却構造 | |
US10808595B2 (en) | Engine cooling system for vehicle | |
JP2019108893A (ja) | デュアルソレノイド制御弁を有する燃料噴射器 | |
JP5691511B2 (ja) | 内燃機関用ピストンのオイル供給装置 | |
JP2007278220A (ja) | 内燃機関のピストン冷却構造 | |
JP5381913B2 (ja) | エンジンのシリンダヘッド構造 | |
RU2692193C2 (ru) | Двигатель с внешней смазкой кулачков | |
US20190162088A1 (en) | Adjustable windage tray and method for operation of the adjustable windage tray | |
JP4738386B2 (ja) | 内燃機関の吸気制御装置 | |
JP2011038414A (ja) | 内燃機関用ピストン | |
JP4869121B2 (ja) | 内燃機関用ピストン | |
JP2011163317A (ja) | 内燃機関 | |
JP2013181447A (ja) | ピストンの潤滑装置 | |
JP6885348B2 (ja) | オイルジェット装置 | |
JP6673146B2 (ja) | 燃料噴射弁 | |
JP4719142B2 (ja) | 内部egrシステム付き多シリンダ4サイクルエンジン | |
JP6455306B2 (ja) | クロスヘッド型エンジン | |
JP2015169090A (ja) | エンジンのピストン冷却構造 | |
JP6241988B2 (ja) | 内燃機関 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170224 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170926 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171004 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171116 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180110 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180123 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6288435 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |