JP6288068B2 - 移動式クレーン - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンやエンジンに関する付帯機器などが格納されたガード部材を備えた移動式クレーンに関する。
クローラクレーンなどに代表される移動式クレーンは、クレーン作業者が乗り込むキャブなどを備えた上部旋回体と、上部旋回体を旋回自在に下側から支持すると共に、走行を行う下部走行体と、を備えている。その上部旋回体上には、様々な荷物を吊下する作業(クレーン作業)に用いられるフック装置を、吊りロープを介して吊り下げる長いブームと、吊りロープを巻回するウインチとが備えられている。
このようなクレーン作業を行う移動式クレーンの上部旋回体には、この移動式クレーンの機能(クローラの走行、ウインチの駆動、ブームの起伏、上部旋回体の旋回動作など)を動作させる駆動部が配備されている。なお、駆動部としては、エンジンのみならず、ウインチ、油圧ポンプ、油圧モータ、コントロールバルブ、冷却装置、作動油タンクなどの付帯機器などがあげられる。これらエンジンなどの駆動部は、全部が一体的に、または、それらの一部が組み合わされた状態で、ガード部材(エンジンガード)に格納されている場合がある。また、駆動部は、各機器がそれぞれ別々にガード部材に格納されている場合もある。なお、外部に配置可能な駆動部の一部については、ガード部材に格納されていない場合もある。
エンジンなどの駆動部は、定期的に点検・整備などメンテナンス作業を行う必要があるため、一定広さの作業場所、すなわちメンテナンスエリアが移動式クレーンに設けられていることが好ましい。また、ガード部材の外壁にメンテナンス作業する際に開かれる扉部が設けられているとよい。扉部は、例えば、片開きとされた扉や、観音開きとされた2つの扉からなるものが挙げられる。
これら扉部を開閉するための手段としては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
特許文献1は、作業装置と、この作業装置が取り付けられる旋回体と、この旋回体上に配置されるエンジン室と、鋼板から成り上記エンジン室を覆う建屋カバーと、この建屋カバーが固定される鋼材から成る建屋フレームと、上記建屋カバーの上部部分に形成された保守、点検用の開口部と、この開口部を開閉可能に上記建屋フレームに上下方向の回動可能に取り付けられるエンジン室開閉カバーとを備えるとともに、上下方向の回動可能に設けられ、上記エンジン室開閉カバーを上記開口部を開いた状態に保持可能な鋼製の棒状体から成るステーと、上記エンジン室開閉カバーの裏面に固定され、上記エンジン室開閉カバーの開閉に伴って上記ステーをガイドする鋼材から成るガイドブラケットとを備えた建設機械において、上記開口部を横切るように延設されて上記建屋フレームに固定され、鋼材から成る補強フレームを備え、上記ステーを上記補強フレームに上下方向の回動可能に取り付け、上記カイドブラケットの形状を、上記開口部を閉じる状態に上記エンジン室開閉カバーを上記建屋カバー上に配置させた際に、上記補強フレーム上に位置し、この補強フレームに当接可能な形状に設定した建設機械を開示する。
また特許文献2、3には、カバーの上部に設けられた開口部を天板で覆って締結具などで締め付け、メンテナンス時に締結具を取り外して天板を取り去って、開口部を開放してカバー内部に進入することができるものが開示されている。
特開2012−144947号公報 特開2013−75727号公報 特開2015−161142号公報
特許文献1は、油圧ショベルに設けられた建屋カバーに配備されたエンジン室の開閉カバー(扉部)に関する技術である。すなわち、特許文献1は、建屋カバーの上方に遮るものがなにもない、開放された空間を有する油圧ショベルにおけるエンジン室の開閉カバーの技術であるので、片開きの扉や観音開きとされた2つの扉からなるものであっても良いと考えられる。
ところが、移動式クレーンは、ブームを起伏させる際に用いられるマスト部材104が、格納時にガード部材102の上方に倒れこんで収納される構成101とされている(本明細書の図10参照)。
また一般に、移動式クレーンに配備されたエンジンやエンジンの付帯機器などに対してメンテナンス作業を行う場合は、マスト部材104がガード部材102の上部で倒れこんで格納された状態のときに、作業者が扉部を開閉してガード部材102の内部に進入して、行われるものである。
マスト部材102格納時には、ガード部材102の上部とマスト部材104との間は非常に狭い空間であり、特許文献1に開示された片開きの扉や、本明細書の図10に示す、観音開きとされた2つの扉103からなるものは、略水平状態となっているマスト部材104に干渉する虞があり、移動式クレーンに採用することは不可能である。
一方、特許文献2、3や、本願明細書の図11は、ガード部材102の上部に形成された開口部を天板106で覆って、締結具などで天板106を取り付けている構成105である。
この構成の場合、エンジンなどの駆動部をメンテナンスする際に、作業者は締結具を取り外し天板106を取り去って開口部を開放してから、ガード部材102内部に進入しなければならず、開閉時に締結具を取り外す工具が必要であるし、取り外しに時間や手間がかかる。また、天板106は重量物であるので、天板106を別の場所に移動させることは作業者の負荷となる。
さらには、作業者の経験によって、締結具の締め付け方(トルク)が異なる虞があるので、締結具がしっかりと締め付けられているかを管理すること、すなわち締結具の締め付けトルクを管理することが難しい。例えば、所定の締め付けトルクで締結具が締め付けられていないと、クレーン作業などにおいて締結具が緩む可能性があり、安全性を保障することが難しい。
それ故、ガード部材102上部の開口部に対して着脱可能とされた構成の天板106を、移動式クレーンにおける扉部として採用することは適切ではないと考えられる。
そこで、図12に示すように、扉部108の四隅に車輪109をそれぞれ配備して、ガード部材102上部において扉部が水平方向に移動可能とするスライドドアの構成107とした場合を考える。
しかしながら、スライドドアとされた扉部108の上に作業者Wが搭乗した場合、作業者Wの体重が車輪109にかかったとき、その車輪109が転動して扉部108が不意に移動してしまい、搭乗している作業者Wが転倒する虞がある。つまり、扉部108に車輪109を4点配備したスライドドアは、作業者Wの安全性が保障できないものである。また、車輪109の下にゴミなどが溜るとガード部材102の表面を傷つける虞があったり、降雨時に雨水がエンジンルーム内に流れ込んでしまう虞がある。
また、図13に示すように、扉部108の四隅に摺動自在の部材111をそれぞれ配備して、ガード部材102上部において扉部108が水平方向に移動可能とするスライドドアの構成110とした場合を考える。
この構成110の場合、扉部108を水平方向にスライドさせた際、扉部108がガード部材102上部において、部材111の摩擦により上下方向軸心回りに回転してしまい、移動方向が定まらない虞がある。ここで、扉部108の回転を規制するために、扉部108の側方に案内ガイド112を設けたとしても、扉部108と案内ガイド112とが擦れて摩擦力が増大してしまい、扉部108をスライドさせるには大きな力が必要となる。
このように、作業者Wが通行可能な強度を持たせるため、扉部108の重量が重く、その上スライド時に摩擦力が発生してしまうので、扉部108の開閉時においては作業者Wの負荷がより大きくなる。この構成110においても、前述の車輪109が取り付けられたスライドドア同様に、降雨時に雨水がエンジンルーム内に侵入する虞がある。
以上述べたように、扉部に、車輪のみでスライドさせる構成や、摺動自在な部材のみでスライドさせる構成を採用したとしても、扉部をスライドさせる際に作業者に大きな負担がかかってしまい、転倒を回避するといった作業者の安全性を確保することが難しい。
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、上方に横たわるように格納されたマスト部材に干渉することなく開閉することができ、且つ作業者がメンテナンスエリアに容易に進入することのでき、作業者が搭乗したときの安全性を確保することができる扉部が設けられたガード部材が配備された移動式クレーンを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明のかかる移動式クレーンは、上部旋回体に駆動部とブームが配備されている移動式クレーンにおいて、前記駆動部の側方には、メンテナンスエリアが設けられており、前記駆動部と前記メンテナンスエリアを囲む領域を上方から被さるように覆うガード部材が、前記上部旋回体上に配備されていて、前記ガード部材の上部には、前記メンテナンスエリア内に進入可能な扉部が配備されていて、前記扉部は、一方側の2点にパッド部材が配備されるとともに、他方側の2点に車輪が配備されていて、前記扉部は、前記パッド部材が配備された一方側を前記ガード部材の上部から上方へ持ち上げた上で、水平を向く方向に移動可能なスライド構造とされていることを特徴とする。
好ましくは、前記パッド部材は、前記扉部に作業者が搭乗している際に、前記ガード部材の上部において前記扉部のスライドに対する摩擦を発生させる構成とされているとよい。
好ましくは、前記ブームを起伏させる際に用いられるマスト部材が、格納時に前記ガード部材の上方に倒れこんで収納される構成とされ、前記扉部は、前記マスト部材と前記ガード部材の上部との間を、水平を向く方向に移動する構成とされているとよい。
好ましくは、前記扉部の下側には、当該扉部を支持し、且つ扉部のスライド方向に沿って延びるフレーム部材が一対配備されていて、前記フレーム部材は、前記車輪を側方から囲うように、断面形状が凹形状とされているとよい。
好ましくは、前記フレーム部材の凹形状の内部には、前記車輪を案内し、且つ前記扉部を下方から支持するレール部材が配備されていて、前記レール部材上を前記車輪が転動することで、前記扉部がスライドする構成とされているとよい。
好ましくは、前記一対のフレーム部材は、互いにビーム部材で連結されているとよい。
好ましくは、前記車輪は、締結具を介して、前記扉部に着脱可能に取り付けられていて、前記レール部材は、締結具を介して、前記フレーム部材に着脱可能に取り付けられているとよい。
好ましくは、前記扉部が上方に所定量以上移動することを規制するガイド部材が配備されているとよい。
好ましくは、前記フレーム部材の一方側及び他方側には、当該フレーム部材を支持する支持柱が下方に向かって延びるように形成されていて、前記支持柱の下部には、前記上部旋回体に設置される際に用いられる締結具が挿入可能な貫通孔が複数設けられていて、前記フレーム部材の一方側又は他方側に位置している前記貫通孔は、前記上部旋回体に設置される際の基準孔とされていて、前記フレーム部材の他方側又は一方側に位置している前記貫通孔は、長軸が前記扉部のスライド方向を向いた長孔とされているとよい。
好ましくは、前記駆動部は、エンジンを含み、前記ガード部材は、前記エンジンを覆うエンジンガードとされているとよい。
本発明によれば、上方に横たわるように格納されたマスト部材に干渉することなく開閉することができ、作業者がメンテナンスエリアに容易に進入することができ、作業者が搭乗したときの安全性を確保することができる。
移動式クレーンの概略を模式的に示した図である。 本発明にかかる移動式クレーンの格納及び搬送時における概略を模式的に示した平面図であり、マストが略水平方向に載置された状態を示した図である。 本実施形態における移動式クレーンに備えられたエンジンガードの構成を模式的示す平面図であり、扉部が開かれた状態を示す図である。 本実施形態における移動式クレーンに備えられたエンジンガードの構成を模式的示す平面図であり、扉部が閉じられた状態を示す図である。 図3Bに示すA−A線での断面図である。 本実施形態における扉部の構成を模式的示す平面図であり、扉部が開かれた状態を示す図である。 本実施形態における扉部の構成を模式的示す平面図であり、扉部が閉じられた状態を示す図である。 図5Aに示すB−B線での断面図である。 図5Aに示すC−C線での断面図である。 図5Aに示すD−D線での断面図である。 フレーム部材の下部の構成を模式的に示した図である。 エンジンガードの上方に箱マストが載置され、且つエンジンガードの上部に観音開きとされた扉部を設けた場合における扉部の構成を示す側面図である(従来技術)。 エンジンガードの上部に、着脱可能な天板を設けた場合における天板の構成を示す側面図である(従来技術)。 エンジンガードの上部に、転動自在な車輪で支持された扉部を設けた場合における扉部の構成を示す側面図である(従来技術)。 エンジンガードの上部に、摺動自在な部材で支持された扉部を設けた場合における扉部の構成を示す側面図である(従来技術)。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
本実施形態においては、移動式クレーン1のうち、クローラクレーンを例に挙げて、図を基に説明する。
図1、図2を参照して、本実施形態によるクローラクレーン1の基本的な構成を説明する。
図1、図2に示すように、クローラクレーン1(以下、単にクレーンということもある)は、上部旋回体3と、上部旋回体3を旋回自在に下から支持するとともに、走行を行う下部走行体2と、を備えている。また、上部旋回体3の幅方向中央の前方には、フック装置9を吊りロープ8を介して吊り下げるブーム5が備えられている。
なお、本明細書では、下部走行体2の走行方向と上部旋回体3に備えられたブーム5の軸長方向が一致する位置、すなわちクローラクレーン1の基準位置(ホームポジション)において、上部旋回体3から伸びるように配備されたブーム5及びキャブ4側をクローラクレーン1の前側とし、上部旋回体3に搭載されているカウンタウェイト7側をクローラクレーン1の後側とする。また、上部旋回体3の幅方向一方側をクローラクレーン1の右方向とし、上部旋回体3の幅方向他方側をクローラクレーン1の左方向とする。これは、キャブ4に搭乗したオペレータから見た方向と一致する。
クレーン1の下部走行体2は、金属製の帯体を環状に形成してなる無限軌道(クローラ2a)を左右方向の両端にそれぞれ備え、このクローラ2aにより地面を走行可能とされている。この下部走行体2の中央上部には、上部旋回体3を旋回自在に下から支持し、且つ上部旋回体3を上下方向軸心回りに旋回させる旋回手段(図示せず)が搭載されている。
上部旋回体3は、鋼材で形成され、前後方向の長さが、左右方向の幅より長い板状の枠体である。上部旋回体3の後部の左右両側には、カウンタウェイト7がそれぞれ配備されている。
一方、上部旋回体3の幅方向中央前側には、起伏自在のブーム5が配備されている。そのブーム5には、吊荷を吊るためのフック装置9が、吊りロープ8を介して先端から吊り下げられている。また、ブーム5の先端には、起伏ロープ11が掛回されている。
ブーム5の後方であって、枠体とされた上部旋回体3の内部には、ウインチ6が前後方向に並ぶように複数搭載されている。これらウインチ6は、吊りロープ8の巻き取りや繰り出しを行って、フック装置9の引き上げや降下を行う。
また、上部旋回体3の上部には、ブーム5を起伏させる際に用いられるマスト部材10が配備されている。マスト部材10は、上部旋回体3の上方に格納される際には、水平方向を向くように傾倒される。つまり、マスト部材10は、格納時にガード部材12(詳細は後述)の上方に倒れこんで収納される構成とされている。このマスト部材10には、起伏ロープ11が掛回されている。
ブーム5は、マスト部材10を介して、上部旋回体3に配備されたウインチ6による起伏ロープ11の巻き取りや繰り出し動作により、起伏される。
さらに、上部旋回体3の幅方向一方側(右側)の前方には、ブーム5を操作する操作ユニットが内部に配備されたキャブ4(運転室)が搭載されている。また、ウインチ6の後方(上部旋回体3の前後方向中途部からやや後方)には、エンジン13やエンジン13に関する付帯機器14などの駆動部を格納するガード部材12が配備されている。
駆動部は、移動式クレーン1の機能(クローラ2aの走行、ウインチ6の駆動、ブーム5の起伏など)を動作させるものである。なお、駆動部には、エンジン13のみならず、冷却装置、油圧ポンプ、油圧モータ、コントロールバルブ、作動油タンク18などの付帯機器14などが含まれている。
エンジン13は、移動式クレーン1の機能を動作させる主要なものであり、油圧モータを駆動させて、下部走行体2のクローラ2aを駆動させてクレーン1を走行させたり、ウインチ6の油圧モータを動作させて、ウインチ6を駆動させて吊りロープ8の巻き取りや繰り出しを行って、フック装置9の引き上げや降下を行う。また、エンジン13は発電または蓄電した電力で、バルブ、エアコン、表示モニタの操作画面、各種センサなど制御機器を動作させている。
そのエンジン13の近傍には、エンジン13を冷却した後の冷媒を冷却するラジエター16と、外部から取り入れた冷却風(空気)をラジエター16に送風するファン15などのエンジン13に関する付帯機器14が配備されている。また、エンジン13の近傍には、エンジン13の燃料を貯留し且つその燃料を当該エンジン13に供給する燃料タンク、燃料フィルタ24などの付帯機器14も配備されていることがある。
これら、エンジン13やエンジン13に関する付帯機器14など、すなわち駆動部は、性能を維持するために、定期的にメンテナンス作業が行われる。そのため、図3A、図3Bに示すように、エンジン13と作動油タンク18との間、すなわちエンジン13の側方には、メンテナンスエリア22が設けられている。
このメンテナンスエリア22は、その近傍にエンジン13、作動油タンク18などの大型機器や、フレーム部材21などクレーン1を構成する部材が密集して配備されているため、限られた領域である。この限られた領域であるメンテナンスエリア22において、作業者Wがメンテナンス作業を行いやすくするためには、この限られた領域を確実に確保する必要がある。
本実施形態においては、メンテナンスエリア22は、エンジン13側方に設けられ、且つガード部材12に囲われている。
ガード部材12は、上部旋回体3を構成するフレーム部材21、カウンタウェイト7、作動油タンク18、ウインチ6、マフラー19で囲まれた上部旋回体3の中央部に配備されている。なお、本実施形態においては、自力脱着装置20が上部旋回体3の後方に配備されているため、ガード部材12は上部旋回体3の中央部に配備されている。また、ガード部材12の前後方向及び左右方向は、クローラクレーン1の前後方向及び左右方向と一致する。
このガード部材12は、エンジン13などを覆うエンジンガードであって、内部が空間とされている。本実施形態においては、ガード部材12の内部、すなわちエンジンルーム17には、エンジン13、エンジン13に関する付帯機器14(ラジエター16、ファン15、油圧ポンプ、油圧モータなど)が格納されていて、例えば前から順に、縦に並ぶように配備されている(図4参照)。また、ガード部材12の後側壁には、ガード部材12内に冷却用の空気を吸入する吸気部(図示せず)が配備されている。
本実施形態においては、ガード部材12の右側方には、作動油タンク18が所定の距離をあけて、隣接配備されている。すなわちガード部材12と作動油タンク18は、左右方向に並ぶように配備されている(図3A、図3B参照)。
ガード部材12は、エンジン13、エンジン13に関する付帯機器14、メンテナンスエリア22を囲む領域を上方から被さるように覆っていて、上部旋回体3を構成するフレーム部材21に、左右側方から挟まれるように配備されている。
このガード部材12は、平面視で右側壁の前後方向中途部が右方向(作動油タンク18側)に突出した凸形状のカバー体とされていて、その凸形状の箇所はメンテナンスエリア22を囲っている領域である。また、ガード部材12に上部であって、凸形状に該当する箇所には、扉部23が設けられている。
なお、ガード部材12の右側壁の前後方向中途部と、作動油タンク18の左側壁とを1つの壁面としてもよい。このように2つの側壁を一体化することで、メンテナンススペースを広く確保することができる。また、ガード部材12の右側壁の前後方向中途部を、作動油タンク18の左側壁にほぼ間隔無く隣接させていてもよい。
すなわち、ガード部材12は、駆動部(エンジン13及び、エンジン13に関する付帯機器14)、さらにエンジン13の側方に確保されたメンテナンスエリア22を、上方から覆うようにまとめて囲って、上部旋回体3上に配備される。つまり、ガード部材12は、メンテナンスエリア22、駆動部を一括して覆うものである。なお、ガード部材12で、駆動部、メンテナンスエリア22を覆った空間は、エンジンルーム17とされる。
以上より、ガード部材12で囲むことで、メンテナンスエリア22を確実に確保されることとなる。それ故、エンジンルーム17内が従来に比べて広くなる。さらには、エンジンルーム17内の通風抵抗が小さくなり、エンジン13を効果的に冷却することが可能となる。
本実施形態においては、ガード部材12(収納部)の上部に、ガード部材12内部と外部とを連通可能な、すなわち作業者Wがメンテナンスエリア22内に進入可能な扉部23を設けている。
図3A〜図4に示すように、扉部23は、略水平方向に格納されたマスト部材10とガード部材12の上面との間を、水平を向く方向に移動可能なスライド扉(スライドドア)である。
扉部23は、ガード部材12における凸形状の上部、すなわちメンテナンスエリア22の上方に配備され、凸形状の箇所において、ガード部材12の水平を向く左右方向にスライドする構造とされている。
この扉部23は、ガード部材12の上部における凸形状の箇所を覆うように閉ざして閉鎖状態にすると共に、ガード部材12の上部のおよそ中央に略水平移動して、メンテナンスエリア22の上方を開いて開放状態にする。
具体的には、扉部23は、上部旋回体3を構成し、且つエンジン13などの近傍に配備されているフレーム部材21から離れる方向に移動する、すなわち、外側に凸形状の箇所から反対方向(内側)に向かって移動して、メンテナンスエリア22を開放するものである。例えば、扉部23は、作動油タンク18側から離れてエンジン13の上方に移動して、メンテナンスエリア22を開くものである。
図5A〜図8に示すように、扉部23は、マスト部材10とガード部材12の上部との間を、水平を向く方向に移動する構成とされている。
扉部23は、各縁が下方に折り曲げられた平板材であって、ガード部材12の上部に形成された開口部31を覆う大きさとされている。この平板材は、例えば鋼材など、作業者Wが搭乗可能な強度を有したものである。
以降、扉部23に着目した説明においては、図3A、Bに示すクレーン1の前側に対応する側を、図5A、Bに示す扉部23における幅方向右側とし、図3A、Bに示すクレーン1の後側に対応する側を、図5A、Bに示す扉部23における幅方向左側とする。
また、図5Aに示すように、扉部23の開状態において、ガード部材12の上部に設けられた開口部31(メンテナンスエリア22の上方)に近い縁側を、扉部23の一方側とし、開口部31から最遠となる縁側を、扉部23の他方側とする。扉部23のスライド範囲は、開口部31の一方縁32から他方縁33までの間である。なお、扉部23のスライド方向側の縁を、扉部23の長手縁24と呼び、そのスライド方向に対して略直交する方向の縁を、扉部23の幅方向縁25と呼ぶこともある。扉部23の幅方向縁25は扉部23の一方側及び他方側に対応する。
扉部23は、メンテナンスエリア22を含む開口部31を覆う平板であって、一方側に車輪26(ローラ)が2点配備されていて、他方側にパッド部材28が2点配備されている。
具体的には、扉部23の一方側の幅方向縁25の左右両端部には、ガード部材12の上部において、転動する方向がスライド方向を向く車輪26が、取付具27を介して、それぞれ1点ずつ配備されている。また、扉部23の他方側の幅方向縁25の左右両端部には、ガード部材12の上部において、面接触可能なパッド部材28が、取付具29を介して、それぞれ1点ずつ配備されている。
すなわち、扉部23は、幅方向右側に車輪26とパッド部材28がスライド方向の略同一直線上に列ぶように配備されると共に、幅方向左側に車輪26とパッド部材28がスライド方向の略同一直線上に列ぶように配備されている。
図6に示すように、扉部23は、パッド部材28が配備された一方側がガード部材12の上部から持ち上げ可能となっていて、その一方側を上方へ持ち上げた上で、車輪26がガード部材12の上部を転動することで、水平を向く方向に移動可能とされたスライド構造とされている。
図5Bに戻って、扉部23に留め金30(ラッチ)を装備しておいてもよい。扉部23を閉鎖状態としたとき、ラッチ30で扉部23を固定することで、作業者Wが扉部23の上面を安全に通行することが可能となる。
ところで、扉部23の一方側に配備されたパッド部材28は、作業者Wが扉部23の上部に搭乗している際に、ガード部材12の上部と扉部23の間において、扉部23のスライドに対する摩擦を発生させる構成とされている。
詳しくは、パッド部材28は、ガード部材12の上面、乃至はその上面に配備されたフレーム部材34又はレール部材35(共に詳細は後述)に面接触していて、この面接触の間において、一定の摩擦力が発生している。
このような摩擦力が発生している状況下で、扉部23の平面部に作業者Wが搭乗すると、扉部23に作業者Wの重みが加わるので、パッド部材28とフレーム部材34又はレール部材35との間の摩擦力が増すこととなる。
このパッド部材28は、矩形状の部材であって、一定の状況下、すなわち一定の摩擦力が発生すると、ガード部材12上を滑らなくなるものが用いられている。パッド部材28としては、例えば、硬質のウレタンゴムなどの硬質のゴム材(弾性体)が好ましい。しかし、パッド部材28の材質は、ガード部材12上において一定の状況下になると滑らなくなるもの、特に扉部23に作業者Wが搭乗したときに、ガード部材12上を滑らなくなるものであれば、特に限定はしない。なお、パッド部材28は、扉部23に作業者Wが搭乗していないとき、ガード部材12上を摺動可能なものであってもよい。
パッド部材28は、扉部23に作業者Wが搭乗している場合、該パッド部材28の当接面に発生している摩擦力が増大することにより、扉部23の急激なスライドを規制し、搭乗している作業者Wの転倒を防止する。
また、扉部23の一方側(パッド部材28側)を、ガード部材12の上部から少し持ち上げて、他方側の車輪26を転動させて移動させることが可能なスライド構造であるので、作業者Wは軽い力で扉部23を開閉することが可能である。
図6〜図8に示すように、扉部23の下側には、当該扉部23を支持するフレーム部材34が、扉部23の幅方向に一対配備されている。
フレーム部材34は、例えば鋼材で形成された、扉部23のスライド方向、すなわち扉部23の長手方向に沿って延びる長尺の部材であって、幅方向の断面形状が、上方が開放とされた凹形状とされている。フレーム部材34は、断面が凹形状により、車輪26及びパッド部材28を側方から囲うものとなっている。
フレーム部材34は、扉部23の右側に配備されている車輪26とパッド部材28の下側、及び扉部23の左側に配備されている車輪26とパッド部材28の下側に、それぞれ配備されている。これら左右一対のフレーム部材34は、各車輪26とパッド部材28が通過する方向に沿うように、配備されているともいえる。
このように、フレーム部材34は、断面が凹形状であり、且つ扉部23のスライド方向沿って延びる長尺の部材とされていることにより、扉部23に搭乗した際の作業者Wの重量(体重)を強固に支える曲げ強度部材となっている。さらに、フレーム部材34は、断面が凹形状とされているので、降雨時の雨水がガード部材12の内部に浸入しないように、外部へ排水する雨どいの効果も有する。
フレーム部材34の内部であって、凹形状の底面には、扉部23の車輪26を案内し、且つ扉部23を下方から支持するレール部材35が配備されている。
レール部材35は、幅方向断面が矩形状で、フレーム部材34の長手方向に沿ってほぼ直線状の長尺の棒材である。
図7に示すように、レール部材35がフレーム部材34の内部に配備されている場合、車輪26は回転軸心方向に沿った断面が、外向きフランジ状とされている。このレール部材35と車輪26の構成は、例えば、列車の軌道と類似した構成ともいえる。略L字状の折れ曲がったフランジ状の部位が、レール部材35に接触しながら転動することで、車輪26がレール部材35の長手方向に案内される。なお、レール部材35の幅は、フレーム部材34の内部幅より狭く、且つ、車輪26のフランジ状の部位が確実に引っかかる、すなわち車輪26が脱輪しない幅とされている。
このように、レール部材35上を車輪26が蛇行せずに、スムーズに転動することで、扉部23が軽い力で容易にスライドする。また、レール部材35を介して車輪26がフレーム部材34に支持されているので、車輪26がフレーム部材34に対して浮いた状態となり当接しない。このことにより、摩擦による錆や、粉塵などの噛み込みなどを防止することが可能となる。
図8に示すように、非スライド時においては、パッド部材28は、レール部材35の上面に載置された状態とされ、その載置面(当接面)において一定の摩擦が発生している。このような、パッド部材28とレール部材35の上面の状態において、扉部23に作業者Wが搭乗すると、発生している摩擦力が増大することにより、扉部23の急激なスライドを規制することができる。それ故、扉部23に搭乗している作業者Wの転倒を防止することができる。
図7、図8に示すように、内部にレール部材35が格納された、一対のフレーム部材34は、互いにビーム部材38で連結されている。
ビーム部材38は、長尺の棒材であって、長さが一対のフレーム部材34間の距離とほぼ同じである。ビーム部材38は、両端部に締結具48が取り付けられる貫通孔が設けられている。
ビーム部材38の貫通孔中心と、フレーム部材34の開口部31側を向く側壁面に設けられた連結部材36の貫通孔の中心をそれぞれ合わせて、それら合わせられた貫通孔に締結具48を挿入して締め合わせることで、ビーム部材38が一対のフレーム部材34間を掛け渡すように配備され、一対のフレーム部材34が互いに連結される。
このように、一対のフレーム部材34が連結されることで、溶接ひずみによる長尺のフレームの倒れを矯正することができる。このことにより、車輪26(ローラ)とレール部材35との位置合わせが容易となる。
なお、図7、図8に示すように、車輪26及びパッド部材28を、ボルトなどの締結具48を介して、扉部23に着脱可能に取り付けていてもよい。また、レール部材35も、ボルトなどの締結具48を介して、フレーム部材34に着脱可能に取り付けていてもよい。
これら、車輪26、パッド部材28、レール部材35を、個別に取り付けておくことで、駆動時の接触などの摩耗により、その各部材が消耗した際に、それぞれ消耗した部材のみを容易に交換することができる。
また、扉部23の左右の長手縁24の近傍には、当該扉部23が上方に所定量以上移動することを規制するガイド部材39が配備されていてもよい。この場合、扉部23の左右の長手縁24には、ガイド部材39に対応するように、扉部23から離れる方向に屈曲した縁42として形成されているとよい。この屈曲縁42は、下方に折れ曲がった長手縁24の先端から、左右外方向に向かって突出状で長手方向に連続した縁である。
図7、図8に示すように、ガイド部材39は、平面が上下方向を向き、扉部23の長手縁24に沿って長尺の板材であって、その上端40が扉部23に向いて屈曲し、且つ下端41が扉部23から離れる方向に屈曲した、断面形状が鉤状の部材である。
ガイド部材39は、例えば屈曲状の下端41が、フレーム部材34の外方向側の側壁面(連結部材36が設けられている側壁面と反対側の側壁面)の上端40から、幅方向外側に向かって突出状で長手方向に連続して形成されている縁部37に、締結具48を介して、取り付けられている。
すなわち、ガイド部材39は、屈曲状の上端40が扉部23を向き且つ屈曲縁42より、所定量だけ上方に位置するように配備されることとなる。
ガイド部材39の上端40が所定量だけ屈曲縁42より上方に配備されているので、作業者Wが扉部23のパッド部材28側を持ち上げて、扉部23をスライドさせようとしても、屈曲縁42がガイド部材39の上端40に当接することとなり、扉部23が上方へ所定量以上移動しなくなる。このガイド部材39による扉部23の上方移動の規制により、スライド中に転動している車輪26がレール部材35から脱輪することを防止することが可能となる。また、ガイド部材39を配備することで、扉部23の上方にあまりスペースがなくても、上方の部材等との干渉を防止しつつ扉部23の開閉を可能にすることができる。
図9に示すように、フレーム部材34の一方側及び他方側には、当該フレーム部材34を支持する支持柱43が下方に向かって延びるように形成されている。
支持柱43は、長尺の棒材であって、長さがガード部材12と高さとほぼ同じとされていて、上部旋回体3の上面に対して、ほぼ直立状態で配備される。この支持柱43は、扉部23に作業者Wが搭乗した場合でも、扉部23及びフレーム部材34を確実に支持することのできる強度を有する脚部材である。この支持柱43とフレーム部材34で構成される部材は、側面視で門型とされている。また、この支持柱43は、フレーム部材34を構成する部材と見なすこともできる。
この支持柱43の下部には、上部旋回体3に平行な平板44が設けられていて、平板44には上部旋回体3に設置される際に用いられる締結具48が挿入可能な貫通孔45が複数設けられている。本実施形態では、貫通孔45が各支持柱43の平板44に2つずつ設けられている。
このような、支持柱43を介してフレーム部材34を上部旋回体3に取り付ける際には、平板44の各貫通孔45にボルトなどの締結具48を挿入し、その締結具48で平板44を挟むようにして、上部旋回体3上に取り付ける。
ところが、図9のE−E矢視図(従来)に示すように、従来では、フレーム部材の取り付け位置合わせの際の加工時等の製作上の公差を鑑みて、すべての貫通孔45を、締結具48より大きめの真円の孔としていた。
しかしながら、図9に示す従来図から分かるように、すべての貫通孔45が締結具48より大きめの孔とすると、締結具48の締め付け度合いによっては、一対のフレーム部材が平行にならずに、ハの字状となってしまうといった、フレーム部材の取り付けの位置合わせが容易でなく、扉部23をフレーム部材上に配備する際に不具合が生じる虞がある。
そこで、本実施形態では、図9のE−E矢視図(本発明)に示すように、フレーム部材34の一方側の支持柱43に設けられている貫通孔45を、上部旋回体3に設置される際の取り付け位置合わせの基準孔46とし、且つフレーム部材34の他方側の支持柱43に設けられている貫通孔45を、長軸が扉部23のスライド方向(フレーム部材34の長手方向)を向いた長孔47としている。
なお、フレーム部材34の他方側の支持柱43に設けられている貫通孔45を、上部旋回体3に設置される際の取り付け位置合わせの基準孔46とし、且つフレーム部材34の一方側の支持柱43に設けられている貫通孔45を、長軸が扉部23のスライド方向(フレーム部材34の長手方向)を向いた長孔47としていてもよい。
基準孔46は、締結具48の外周径とほぼ同径とされ、締結具48を嵌入するように挿入可能である。長孔47は、短軸が締結具48の外周径とほぼ同じ長さとされ、長軸が締結具48の外周径よりも長いものとされている。
基準孔46と長孔47を前述した形状とすることで、加工時等の製作上の交差を考慮することができると共に、フレーム部材34の取り付けの位置合わせが容易となり、一対のフレーム部材34を平行に配備することができる。それ故、車輪26とレール部材35の位置合わせが容易となる。
このように、エンジン13側方に設けられたメンテナンスエリア22をガード部材12で囲むことで確実に確保すると共に、作業者Wが進入可能な大きさの開口を備え、且つ水平方向に容易に開閉動作をすることができるスライド構造の扉部23をガード部材12の上部に配備することで、マスト部材10が降下し、ガード部材12に近接して格納されている状態においても、メンテナンスエリア22の上方を完全に開放することが可能となり、作業者Wがメンテナンスエリア22に容易に進入できると共に、十分に広いスペースのメンテナンスエリア22内でエンジン13などのメンテナンス作業をスムーズに行うことができる。
また、扉部23の一方側に摩擦力を発生させるパッド部材28を取り付け、他方側に車輪26を取り付けた構造としておくことで、作業者Wが扉部23の上面に搭乗した際に、ガード部材12の上面(フレーム部材34、レール部材35)とパッド部材28とが当接する面において、摩擦力が発生するので、扉部23が作業者Wの重みでスライドすることを防止することができる。それ故、作業者Wが扉部23に搭乗しても、扉部23の不意なスライドによる転倒を防止することができる。すなわち、作業者Wが安全にメンテナンス作業を行うことができる。
また、扉部23の一方側(パッド部材28設置側)が持ち上げ可能となっているので、作業者Wは扉部23を軽い力で持ち上げつつスライドさせることができ、メンテナンスエリア22の上方を容易に開放することが可能となる。
また、メンテナンスエリア22が確実に確保されているので、メンテナンスエリア22内の1か所で、駆動部のメンテナンス作業を集中して行うことができる。さらに、本実施形態においては、ガード部材12の上部の扉部23を開放したまま、クレーン1の運転することも可能であるので、エンジン13のオーバーヒート対策にもなる。
なお、今回開示された各実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
特に、今回開示された各実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
本発明を説明する上でクローラクレーン1を例に挙げて説明したが、本発明の技術はエンジンなどの駆動部を覆うガード部材が配備されている建設機械に適用可能である。
1 移動式クレーン
2 下部走行体
2a クローラ
3 上部旋回体
4 キャブ
5 ブーム
6 ウインチ
7 カウンタウェイト
8 吊りロープ
9 フック装置
10 マスト部材
11 起伏ロープ
12 ガード部材
13 エンジン
14 付帯機器
15 ファン
16 ラジエター
17 エンジンルーム
18 作動油タンク
19 マフラー
20 自力脱着装置
21 フレーム部材
22 メンテナンスエリア
23 扉部
24 長手縁
25 幅方向縁
26 車輪
27 取付具
28 パッド部材
29 取付具
30 留め金(ラッチ)
31 開口部
32 一方縁
33 他方縁
34 フレーム部材
35 レール部材
36 連結部材
37 縁部
38 ビーム部材
39 ガイド部材
40 屈曲状の上端
41 屈曲状の下端
42 屈曲縁
43 支持柱
44 平板
45 貫通孔
46 基準孔
47 長孔
48 締結具
W 作業者

Claims (9)

  1. 上部旋回体に駆動部とブームが配備されている移動式クレーンにおいて、
    前記駆動部の側方には、メンテナンスエリアが設けられており、
    前記駆動部と前記メンテナンスエリアを囲む領域を上方から被さるように覆うガード部材が、前記上部旋回体上に配備されていて、
    前記ガード部材の上部には、作業者が前記メンテナンスエリア内に進入することを可能とする扉部が配備されていて、
    前記扉部は、一方側の2点にパッド部材が配備されるとともに、他方側の2点に車輪が配備されていて、
    前記扉部は、前記パッド部材が配備された一方側を前記ガード部材の上部から上方へ持ち上げた上で、水平を向く方向に移動可能なスライド構造とされており、
    前記パッド部材は、前記扉部に前記作業者が搭乗している際に、前記作業者の重みによって所定の当接面に面接触することで、 前記ガード部材の上部において前記扉部のスライドに対する摩擦を発生させる構成とされていることを特徴とする移動式クレーン。
  2. 前記ブームを起伏させる際に用いられるマスト部材が、格納時に前記ガード部材の上方に倒れこんで収納される構成とされ、
    前記扉部は、前記マスト部材と前記ガード部材の上部との間を、水平を向く方向に移動する構成とされていることを特徴とする請求項に記載の移動式クレーン。
  3. 前記扉部の下側には、当該扉部を支持し、且つ扉部のスライド方向に沿って延びるフレーム部材が一対配備されていて、
    前記フレーム部材は、前記車輪を側方から囲うように、断面形状が凹形状とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の移動式クレーン。
  4. 前記フレーム部材の凹形状の内部には、前記車輪を案内し、且つ前記扉部を下方から支持するレール部材が配備されていて、
    前記レール部材上を前記車輪が転動することで、前記扉部がスライドする構成とされていることを特徴とする請求項に記載の移動式クレーン。
  5. 前記一対のフレーム部材は、互いにビーム部材で連結されていることを特徴とする請求項又はに記載の移動式クレーン。
  6. 前記車輪は、締結具を介して、前記扉部に着脱可能に取り付けられていて、
    前記レール部材は、締結具を介して、前記フレーム部材に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項に記載の移動式クレーン。
  7. 前記扉部が上方に所定量以上移動することを規制するガイド部材が配備されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の移動式クレーン。
  8. 前記フレーム部材の一方側及び他方側には、当該フレーム部材を支持する支持柱が下方に向かって延びるように形成されていて、
    前記支持柱の下部には、前記上部旋回体に設置される際に用いられる締結具が挿入可能な貫通孔が複数設けられていて、
    前記フレーム部材の一方側又は他方側に位置している前記貫通孔は、前記上部旋回体に設置される際の基準孔とされていて、
    前記フレーム部材の他方側又は一方側に位置している前記貫通孔は、長軸が前記扉部のスライド方向を向いた長孔とされていることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の移動式クレーン。
  9. 前記駆動部は、エンジンを含み、
    前記ガード部材は、前記エンジンを覆うエンジンガードとされていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の移動式クレーン。
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