JP2023085667A - シート掛け補助システムおよびシートハンガー移動装置 - Google Patents

シート掛け補助システムおよびシートハンガー移動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の荷台をシートで覆う作業を効率よく行うことができるシート掛け補助システムを提供する。【解決手段】シート掛け補助システム20は、車両が停車する停車エリア21と、停車エリア21の上方に配設され、停車エリア21に停車した車両の上方を前後方向に延びるガイドレール51と、ガイドレール51の下方に配置され、左右方向における各端部にシートの前側に設けられたバンドが着脱可能に取り付けられるシートハンガー53と、ガイドレール51に沿って移動可能に構成され、シートハンガー53を上下方向に昇降可能に支持するホイストなどのシートハンガー移動装置52と、シートハンガー移動装置52を制御する制御装置と、を備える。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 第30条第2項適用、令和3年7月9日~令和3年12月9日に外環東名HランプJV用地にて、シート掛け補助システムについて、その性能比較試験を行った。
本発明は、車両の荷台に上方からシートを掛ける作業を補助するためのシート掛け補助システムに関する。
トラックなど、建設資機材や建設発生土、廃棄物などを荷台に積載した車両においては、一般道などの走行時における建設資機材、建設発生土、廃棄物の脱落や飛散などを防止するために、ゴムシートやブルーシートなどのシートで荷台を覆うように環境省、国土交通省、独立行政法人自動車技術総合機構などから指導・通達などがなされている。これに関連して、特許文献1には、車両の所定位置にシートの一端部を固定した状態で車両を前進させることにより、荷台にシートを掛ける技術が開示されている。
特開2000-255315号公報
しかしながら、特許文献1の技術においては、シートの一端部を車両に固定するとき、車両を前進させるとき、シートの他端部を固定するとき、荷台にシートを固定するときなど、シート掛け作業を行う者が車両への乗り降りを繰り返す必要がある。そのため、従来から多大な労力や時間を要する荷台へのシート掛け作業(シート被覆作業)を、安全を確保しつつ、より効率的に行えるようにする技術が強く望まれていた。
上記課題を解決するシート掛け補助システムは、車両の荷台に上方からシートを掛けるシート掛け補助システムであって、前記車両が停車する停車エリアと、前記停車エリアの上方に配設され、前記停車エリアに停車した車両の上方を前後方向に延びるガイドレールと、前記ガイドレールの下方に配置され、左右方向における各端部に前記シートの前側に設けられたバンドが着脱可能に取り付けられるシートハンガーと、前記ガイドレールに沿って移動可能に構成され、前記シートハンガーを上下方向に昇降可能に支持するためのシートハンガー移動装置と、前記シートハンガー移動装置の動作を制御するための制御装置と、を備える。
本発明によれば、車両の荷台をシートで覆う作業を効率よく行うことができる。
シート掛け補助システムの一実施形態の概略構成を、一部の構成要素を省略して模式的に示す図。 フレーム体の右側面部における内側の構成をシート掛け装置とともに模式的に示す図。 後方から見たシート掛け装置の概略構成を模式的に示す図であって、シートハンガーが上限位置ある状態を示す図。 (a)荷台に積み込まれた荷にハンガー本体が当接した状態を示す図、(b)ハンガー本体に対して取付部が折れ曲がった状態を示す図。 シート掛け装置を左側(フレーム本体の左側面部側)から見た図。 準備工程が完了した状態を模式的に示す図。 取付工程が完了した状態を模式的に示す図。 移動高さ設定工程とシート移動工程とを模式的に示す図。 シート移動工程が完了した状態を模式的に示す図。 シート掛け工程が完了した状態を模式的に示す図。 変形例において、後方から見たシート掛け装置の概略構成を示す図。 変形例において、ガイドレールが第1門型フレームよりも後方に突出している場合の概略構成を示す図。 変形例において、検出器を備えたシートハンガーを示す図。 変形例において、検出器を備えたシート掛け装置(シート掛け補助システム)の制御にかかる概略構成を示すブロック図。 変形例において、コントローラの概略構成を示す図。 変形例において、自動で移動するシートハンガーの停止位置とシートハンガーを停止させる際に参照する距離とを模式的に示す図。 変形例において、移動補助具の概略構成を示す図であり、移動補助具をトラック後方の所定位置に取り付けた状態を示す図。
図1~図10を参照して、シート掛け補助システムの一実施形態について説明する。
図1に示すように、シート掛け補助システム20は、車両の荷台に上方からシートを掛ける作業を補助するための装置である。対象となる車両は、例えば、荷台に建設資機材、建設発生土、または汚染土などの廃棄物の荷を積載したトラックである。なお、本実施形態では、本発明にかかる車両がトラック(ダンプトラック)であるものとして説明を行うが、本発明は、トラックへの適用に限定する必要はなく、荷台を備えたあらゆる車両に適用可能である。
本実施形態のシート掛け補助システム20は、図1に示すように、車両が停車する停車エリア21を有する。停車エリア21には、車両の運転者から見える位置に、車両の停車位置を示す停車位置表示部(停車位置決め部)22が設けられている。停車位置表示部22は、シート掛け補助システム20を用いて車両の荷台にシートを掛けるうえでの好適な車両の停車位置を示している。
なお、シート掛け補助システム20においては、停車エリア21に停車した車両を基準として前後方向および左右方向が規定されている。すなわち、停車エリア21に停車した車両の前側が向く方向が前方向であり、後側が向く方向が後方向である。また、停車エリア21に停車した車両の左側面が向く方向が左方向であり、右側面が向く方向が右方向である。
(フレーム体)
シート掛け補助システム20は、停車エリア21を取り囲むように設置されるフレーム体25を備える。フレーム体25は、第1門型フレーム26と第2門型フレーム27とを有する。第1門型フレーム26および第2門型フレーム27は、前後方向において対向配置された一対の門型フレームである。第1門型フレーム26および第2門型フレーム27は、路面側から上方に延びる左右一対の縦材28と左右方向に延びて左右一対の縦材28の上端部側同士を連結する横材29とを有する。第1門型フレーム26は、停車エリア21よりも後方に設置されている。第2門型フレーム27は、停車エリア21よりも前方に設置されている。第1門型フレーム26は、前進する車両が停車エリア21へ進入する際の進入口30を形成する。第2門型フレーム27は、前進する車両が停車エリア21から退出する際の退出口31を形成する。また、フレーム体25は、前後方向に延びる左右一対の連結材32を有する。連結材32は、第1門型フレーム26の縦材28の上端部側と第2門型フレーム27の縦材28の上端部側とを連結するように設けられている。なお、フレーム体25の構成を必ずしも上記の本実施形態のように限定しなくてもよい。例えば、3以上の複数の門型フレームを備えて構成してもよい。
(防護板)
シート掛け補助システム20は、側方防護板35と上方防護板36とを備える。本実施形態において、側方防護板35および上方防護板36は透明性を有している。側方防護板35は、左右方向における外側からフレーム体25の側面上部を覆うように設けられている。各側方防護板35は、必要に応じて前後方向に延びる側面架設材37を介して、第1門型フレーム26の縦材28と第2門型フレーム27の縦材28とに連結されている。上方防護板36は、フレーム体25の上面部を上側から覆うように設けられている。上方防護板36は、必要に応じて前後方向に延びる上面架設材38を介して、第1門型フレーム26の横材29と第2門型フレーム27の横材29とに連結されている。これら側方防護板35および上方防護板36は、フレーム体25の内側空間への雨風の侵入を抑制する。
(シート掛け装置)
シート掛け補助システム20は、シート掛け装置40を備えている。シート掛け装置40は、停車エリア21の後方に設けられた取付作業エリア23で取り付けられたシートを適宜移動させ、停車エリア21に停車している車両の荷台に上方からシートを掛け、荷台に積載された荷をシートで被覆するように構成されている。
本実施形態では、シート掛け装置40の動作が、図2に示す制御装置41によって制御される。制御装置41は、作業者(シート掛け作業者)によるコントローラ42の操作にしたがってシート掛け装置40の動作を制御する。
コントローラ42は、停車エリア21に停車した車両とフレーム体25の右側面部との間に配置されるように設けられている。制御装置41は、フレーム体25の右側面部における後方側に設けられている。本実施形態において、コントローラ42と制御装置41とはケーブル43によって有線接続されている。
フレーム体25には、コントローラ42を操作する作業者が前後方向に移動するとき、コントローラ42を追従移動できるようにケーブル43の移動をガイドするケーブルガイド機構44が設けられている。ケーブルガイド機構44は、ケーブルハンガーレール45と複数のケーブルハンガー46とを有する。ケーブルハンガーレール45は、前後方向に延びており、第1門型フレーム26の縦材28と第2門型フレーム27の縦材28とに連結されている。複数のケーブルハンガー46はそれぞれ、ケーブルハンガーレール45に沿って移動自在にケーブルハンガーレール45に支持されている。ケーブルハンガー46には、所定の間隔でケーブル43が吊架される。
(シート掛け装置の具体的な構成)
図1に示すように、シート掛け装置40は、ガイドレール(ガイド部材)51、ホイスト(シートハンガー移動装置)52、シートハンガー(ハンガー部材)53を有する。
ガイドレール51は、左右方向における停車エリア21の中央部の上方、且つ停車エリア21に停車した車両の荷台の上方に、前後方向に延びて設けられている。本実施形態において、ガイドレール51は、第1門型フレーム26の横材29と第2門型フレーム27の横材29とに連結支持されて設けられている。ガイドレール51の後端部は、停車エリア21よりも後側に位置している。ガイドレール51としては、例えばH形鋼などを適用できる。なお、本発明にかかるガイドレール(ガイド部材)の構成は、必ずしもガイドレール51の構成に限定しなくてもよく、材質、形状・構成、設置位置などを適宜変更可能である。
ホイスト52は、シートハンガー移動装置として機能する。ホイスト52は、ガイドレール51に沿う前後方向に移動自在にガイドレール51に支持されている。
シートハンガー53は、ホイスト52の駆動によって繰り出し、巻き取りされるワイヤーなどの索体61に接続して吊り支持されており、ホイスト52の駆動によって昇降可能とされている。また、シートハンガー53は、ガイドレール51に沿ったホイスト52の移動にともなって前後方向に移動する。
ここで、本実施形態では、本発明にかかるシートハンガー移動装置がホイスト52であるものとして説明を行うが、必ずしもホイスト52に限定する必要はない。すなわち、シートハンガー移動装置はシートハンガー53を所定の高さ範囲で昇降させることができ、且つシートハンガー53を所定の長さ範囲で前後方向に移動させることが可能であれば、その構成を限定する必要はない。
例えば、ウインチなどのホイスト以外の巻き上げ機、クレーン、チェーンブロック(自動が好ましい)など、他のマテリアルハンドリング機器(マテハン機器/荷役機器)をシートハンガー移動装置に適用して構成してもよい。
図3に示すように、ホイスト52は、ガイドレール51に沿って自機を移動させる移動機構(走行機構)55を有する。
移動機構55は、回転機56とローラユニット57とを有する。回転機56は、コントローラ42の操作にしたがい、制御装置41によって正転駆動制御あるいは逆転駆動制御される。ローラユニット57は、回転機56によって回転駆動する駆動ローラ58と駆動ローラ58の回転に従動する従動ローラ59とを有する。本実施形態において、駆動ローラ58および従動ローラ59は、例えば、ガイドレール51のウェブを挟んで対向配置され、回転機56が駆動すると、これに従動回転してガイドレール51のフランジ上を走行(移動)するように構成されている。
ホイスト52は、移動機構55とともにガイドレール51に沿って移動する繰出機60を有する。繰出機60は、左右方向の左右それぞれの方向に延出してシートハンガー53に先端部(両端部)を接続した索体61を、正逆回転駆動で繰り出したり巻き上げたりする。繰出機60は、コントローラ42の操作にしたがって正逆回転駆動し、左右方向の左右それぞれの方向に延出した索体61が正回転で繰り出されることにより、シートハンガー53を下降させ、逆回転で巻き上げられることにより、シートハンガー53を上昇させる。なお、ホイスト52には、索体61の乱巻を防止する乱巻防止機構が具備されている。また、索体61は、1本ものでなく、左右それぞれ分離した1本ずつの計2本の索体61として具備されてもよい。
左右一対のそれぞれの方向に延出した索体61は、索体支持材65を介してシートハンガー53に架け渡されている。索体支持材65は、ホイスト52に支持されている。索体支持材65は、左右方向に延びており、左右方向における中央部がガイドレール51の下方に配置されている。索体支持材65は、例えば、左右方向における長さが車両の全幅よりも短く構成されている。索体支持材65には、左右方向における各端部に、索体61が巻き掛けられる上側滑車66が設けられている。上側滑車66は、索体61の繰り出し時に繰出機60が繰り出す索体61を下方へと誘導する。上側滑車66は、索体61の巻き上げ時に繰出機60が巻き上げる索体61を繰出機60へと誘導する。
図2に示すように、ホイスト52と制御装置41とは、ケーブル67を介して有線接続されている。ガイドレール51には、所定の間隔でケーブル67が吊架されるケーブルハンガー68がガイドレール51に沿って移動自在に支持されている。ケーブルハンガー68は、ガイドレール51に沿ってホイスト52が移動したときにホイスト52を追従するようにケーブル67を移動させる。
図3に示すように、シートハンガー53は、ハンガー本体71と取付部72とを有する。
ハンガー本体71は、左右方向に延びており、左右方向における中央部がガイドレール51および索体支持材65の下方に位置するように配置されている。ハンガー本体71は、停車エリア21に停車した車両よりも左右方向外側(車両の幅方向外側)において取付部72が昇降するように、左右方向における長さを車両の全幅よりも大きくして構成されている。ハンガー本体71は、作業者による視認性を高める着色、例えば黄色と黒の縞模様が施されていることが好ましい。ハンガー本体71には、各上側滑車66の下方に配置される部分に、索体61が巻き掛けられる下側滑車73が設けられている。
下側滑車73は、索体61の繰り出し時に上側滑車66で下方へと誘導した索体61を取付部72へ誘導する。下側滑車73は、索体61の巻き上げ時に繰出機60が巻き上げる索体61を上側滑車66へと誘導する。
ハンガー本体71の左右両端部には、索体保持材74が設けられている。索体保持材74は、取付部72に向かって延びる索体61が通る保持孔を有する。索体保持材74は、下側滑車73との協働により、ハンガー本体71に沿うように索体61が配設された状態を保持する。
左右一対の取付部72は、例えばシートの前側の2つの角部にそれぞれ設けられたバンド(右前バンドと左前バンド)が各別に取り付けられる部材である。取付部72は、左右方向におけるハンガー本体71の各端部にヒンジ部76を介して折曲げ可能に連結されている。ヒンジ部76は、索体61によってシートハンガー53が吊り下げられている状態で、ハンガー本体71に対して取付部72がやや斜め上方に向かって延びるように構成されている。
また、図4(a)および図4(b)に示すように、ヒンジ部76は、荷台11に積み込まれた荷12などによってハンガー本体71の下降が規制された状態で、左右一対の索体61が繰り出されることにより、ハンガー本体71に対して取付部72が下方へ折曲がるように構成されている。
取付部72には、索体61の先端部が連結される索体連結部77が設けられている。また、取付部72には、索体連結部77よりも取付部72の先端側に棒状のバンド係合材78が設けられている。取付部72には、シートの前側の2つの角部にそれぞれ設けられたバンドが各取付部72のバンド係合材78に係合することにより、シートが取り付けられる。バンド係合材78は、索体61によってシートハンガー53が吊り下げられている状態において、上方に延びるように(突出するように)設けられている。また、バンド係合材78は、ハンガー本体71に対して取付部72が折れ曲がった状態において、左右方向における外側に向かって延びるように設けられている。
図3、図5に示すように、索体支持材65には、左右一対の収容凹部形成材80が設けられている。収容凹部形成材80は、上側滑車66よりも索体支持材65の中央部側から下方に延びている。
図5に示すように、収容凹部形成材80は、上限位置付近にあるシートハンガー53を収容する収容凹部81を形成する。収容凹部形成材80は、下端寄りの部位ほど開口部分が大きくなる収容凹部81を形成している。収容凹部形成材80は、前後方向で対向する一対の屈曲材82によって構成され、この一対の屈曲材82によって、収容凹部81の開口部分(前後方向の開口幅)が下端寄りの部位ほど大となるように形成されている。収容凹部形成材80は、屈曲材82を連結する補強材83などによって、所望の剛性が確保されている。
上記のように構成した本実施形態のシート掛け装置40においては、ガイドレール51の後端部にホイスト52が配置され、且つ、シートハンガー53が上限位置に配置されている状態を待機状態という。また、待機状態にあるときのシートハンガー53の高さ位置を待機位置という。
(作業手順の一例)
図6~図9を参照して、上述したシート掛け補助システム20を用いた作業手順の一例について、車両10の運転者が作業者として一連の作業を行う場合について説明する。なお、初期段階において、シート掛け装置40は、待機状態にあるものとする。また、シートハンガー53は、作業者によるコントローラ42の操作に基づいて移動するものとする。
図6に示すように、運転者などのシート掛け作業者は、車両10を前進させて進入口30を通じて停車エリア21に車両10を進入させたのち、停車位置表示部22を目印にして停車エリア21の所定位置に車両10を停車させる。車両10を停車させた作業者は、車両10を降車したのち、取付作業エリア23においてシート90を拡げるなどの準備工程を行う。
次に、図7に示すように、作業者は、取付工程を行う。取付工程において、作業者は、コントローラ42を操作し、作業しやすい高さまでシートハンガー53を下降させる。そして、作業者は、シート90の前側端部に設けられた左右一対のバンド91を各取付部72に引っ掛けることにより、シートハンガー53に対してシート90の前側(前側のバンド91)を取り付けて保持させる。
次に、図8に示すように、作業者は、移動高さ設定工程を行う。移動高さ設定工程において、作業者は、コントローラ42を操作し、シート90の前側端部が荷台11よりも高い位置に配置されるようにシートハンガー53を上昇させる。その後、作業者は、コントローラ42の操作によって、シートハンガー53、ひいてはシート90を前方へと移動させるシート移動工程を行う。
このとき、シートハンガー53の取付部72に上方に突出するバンド係合材78が設けられているため、このバンド係合材78がストッパーとして機能し、取付部72に引っ掛けたバンド91が外れることなく、好適にシートハンガー53、ひいてはシート90が前方に移動してゆく。
図9に示すように、シート移動工程において、作業者は、例えば、車両10の右側を移動しながらシートハンガー53の位置を確認し、荷台11の前端部の上方までシートハンガー53を移動させる。これにより、例えば、荷台11に積載した荷の上方にシート90が配置される。そして、作業者は、シート掛け工程を行う。
図10に示すように、シート掛け工程において、作業者は、荷台11に積み込まれた荷や荷台11の側アオリなどに当接するまでシートハンガー53を下降させる。これにより、シートハンガー53で保持されたシート90の前端が降ろされてゆき、荷を覆うようにシート90が配置される。作業者は、シートハンガー53の下降が規制されたあともハンガー本体71に対して取付部72が下方に折れ曲がるまで下降操作を続行する。取付部72が折れ曲がると、取付部72からバンド91が取り外される。
このとき、本実施形態では、シートハンガー53が荷や荷台11の側アオリなどに当接すると、索体61が弛み、この弛みとともにヒンジ部76が回動して取付部72が自動的に下方に折れ曲がる。また、取付部72が下方に折れ曲がるとともにバンド係合材78が左右方向外側を向く。このため、取付部72に取り付けられて、移動工程時にバンド係合材78に係止されていたバンド91は、取付部72が下方へ折れ曲がるとともに、バンド係合材78が左右方向外側を向くことで、バンド係合材78によるバンド91の係止状態が解除され、自動的に取付部72から外れる。すなわち、シートハンガー53によるシート90の前端側の保持状態が自動的に解除され、シート90が自動的に外れる。なお、取付部72が下方の折れ曲がっても、取付部72からバンド91が自動的に外れない場合は、作業者がバンド91を取り外す。この場合においても、バンド係合材78が左右外側を向いているので容易にバンド91が取り外せる。
シート掛け工程が終了すると、作業者は、シート90の前端側と後端側などにそれぞれ設けられた各バンド(91)を車両10の所定位置に引っ掛けるなどして係合させ、車両10にシート90を固定する。また、作業者は、コントローラ42を操作してシート掛け装置40を待機状態へと復帰させる。そして、作業者は、車両10に乗り込んで退出口31を通じて停車エリア21から車両10を退出させる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)シート掛け補助システム20は、車両10が停車する停車エリア21と、停車エリア21の上方に配設され、停車エリア21に停車した車両10の上方を前後方向に延びるガイドレール(ガイド部材)51と、ガイドレール51の下方に配置され、左右方向における各端部にシート90の前側に設けられたバンド91が着脱可能に取り付けられるシートハンガー(ハンガー部材)53と、ガイドレール51に沿って移動可能に構成され、シートハンガー53を上下方向に昇降可能に支持するホイストなどのシートハンガー移動装置52と、シートハンガー移動装置52を制御する制御装置41と、を備える。
これにより、停車エリア21に車両10を停車させた運転者などの作業者は、シートハンガー53にシート90のバンド91を取り付けたあとにシートハンガー53を移動させることで荷台11にシート90を掛けることができる。そして、そのシート90を車両10に固定することで荷台11をシート90で覆うことができる。すなわち、荷台11にシート90を掛ける際に必要となる乗り降りが最小限となることから、荷台11をシート90で覆う作業を効率よく行うことができる。また、このとき、作業者が荷台11に対して乗り降りする必要がないため、安全性を確保しつつ、さらに効率的に作業を行うことが可能になる。
(2)シート掛け補助システム20は、停車エリア21の後方に、シートハンガー53にバンド91を取り付ける取付作業エリア23を有する。このように停車エリア21の後方に取付作業エリア23が設けられていることにより、車両10の停車後において、シートハンガー53へのバンド91の取付作業、ひいてはシート90の取付作業を効率よく行うことができる。
(3)ガイドレール51は、停車エリア21の後方まで延びていてもよい(図12参照)。この場合には、待機状態にあるシート掛け装置40からシートハンガー53を下降させたとしても、停車エリア21に停車している車両10との干渉が回避される。その結果、作業者は、車両10との位置関係を気にすることなくシートハンガー53の初期の下降を行うことができる。
(4)シート掛け補助システム20は、ガイドレール51を支持するフレーム体25を備える。フレーム体25は、左右一対の縦材28と左右一対の縦材28の上端部側同士を連結する横材29とを有して前後方向に対向配置される複数の門型フレームを備えるとともに、少なくとも、停車エリア21への車両10の進入口30を形成する第1門型フレーム26と停車エリア21からの車両10の退出口31を形成する第2門型フレーム27とを有する。ガイドレール51は、第1門型フレーム26の横材29と第2門型フレーム27の横材29とに連結されている。これにより、停車エリア21に対する車両10の進入出をスムーズに行うことができるとともにガイドレール51を強固に支持することができる。
(5)フレーム体25は、前後方向に延びて、第1門型フレーム26の縦材28の上端部側と第2門型フレーム27の縦材28の上端部側とを連結する左右一対の連結材32を有する。これにより、フレーム体25の剛性を高めることができる。
(6)シート掛け補助システム20は、フレーム体25の側面部を覆う側方防護板35と、フレーム体25の上面部を覆う上方防護板36と、を備える。
これにより、停車エリア21の空間内への風雨の侵入を抑えることができる。例えば、フレーム体25に吹き付ける横風や降雨の侵入が側方防護板35によって抑えられるため、その横風に起因したシートハンガー53の揺れやシート90の捲れ、土砂などの荷の飛散を抑えることができる。また、上方防護板36によって、シート掛け装置40を雨水や風から保護することができる。
(7)側方防護板35および上方防護板36が透明性を有する。これにより、フレーム体25の内部を視認することができるため、例えばシート掛け装置40に生じた不具合などをフレーム体25の外部からでも確認することができる。また、フレーム体25の内側に入った作業者が外部の状況を視認することもできる。
(8)制御装置41は、作業者によるコントローラ42の操作に基づいて、シートハンガー移動装置52の動作を制御するように構成されており、コントローラ42は、停車エリア21に停車した車両10とフレーム体25の側面部の一方との間に配置して設けられるとともに制御装置41に対してケーブル43により有線接続されている。そして、フレーム体25には、フレーム体25の側面部の一方に、コントローラ42を所持する作業者が前後方向に移動したときにケーブル43の移動をガイドするケーブルガイド機構44が設けられている。
これにより、コントローラ42を所持した作業者が前後方向に移動したとしても、そのコントローラ42に追従するようにケーブル43をスムーズに移動させることができる。また、作業者は、ケーブル43の取り回しを気にすることなく移動することができる。言い換えれば、コントローラ42を持って作業者が操作しながら停車エリア21内をスムーズに移動することができる。
(9)車両10の運転者から見える位置に、停車エリア21における車両10の停車位置を示すための停車位置表示部22が設けられている。これにより、停車エリア21における好適な位置に車両10を位置決めして停車させることができる。その結果、シートハンガー53の位置、ひいてはシート90の前端等の位置と、車両10の荷台との相対位置に容易に好適な状態にすることができる。
(10)シートハンガー移動装置52は、索体61の端部がシートハンガー53に連結されてシートハンガー53を支持しており、索体61の繰り出しによってシートハンガー53を下降させ、索体61の巻き上げによってシートハンガー53を上昇させるように構成されている。また、シートハンガー53は、左右方向に延びるハンガー本体71と、左右方向におけるハンガー本体71の各端部にヒンジ部76を介して連結され、索体61の端部が連結されるとともにバンド91が取り付けられる取付部72と、を有する。シートハンガー53は、ハンガー本体71の下降が規制された状態で索体61が繰り出されることにより、ハンガー本体71に対して取付部72が下方へ折れ曲がるように構成されている。
このようにハンガー本体71に対して取付部72が下方に折れ曲がることで、取付部72からのバンド91の取り外し作業を容易に、または自動的に行うことができる。また、取付部72からバンド91を取り外すタイミングを作業者が把握しやすくもなる。
(11)取付部72は、索体61の連結部分よりも先端側に、取付部72に取り付けたバンド91が係合可能なバンド係合材78を有する。バンド係合材78は、ハンガー本体71に対して取付部72が下方へ折れ曲がった状態において、左右方向における外側に向かって延設されている。
これにより、シート90の移動中に、バンド91が取付部72に取り付けられた状態をバンド係合材78によって好適に保持することができる。また、取付部72が折れ曲がるとともにバンド係合材78によるバンド91の保持状態を自動的に解除することができ、取付部72からバンド91を容易に、または自動的に外すことができる。よって、バンド91の取り外し作業を効率的に行うことが可能になる。
(12)シート掛け補助システム20は、シートハンガー移動装置52に支持され、ハンガー本体71の上方を左右方向に延びてガイドレール51の下方に配置される索体支持材65と、左右方向における索体支持材65の各端部に設けられ、シートハンガー移動装置52から延びる索体61が巻き掛けられる上側滑車66と、ハンガー本体71に設けられ、上側滑車66の各々の下方に位置し、上側滑車66から延びる索体61が巻き掛けられる下側滑車73と、(左右方向におけるハンガー本体71の両端部に設けられ、下側滑車73から取付部72に向かって延びる索体61が通る保持孔を有する索体保持材74と、)を有する。
これにより、上下方向に沿って延びる索体61によって、左右両側においてシートハンガー53が吊下されるため、移動中などにおけるシートハンガー53の姿勢を安定させることができる。また、シートハンガー53が吊り下げ状態で索体61が張っているときに、取付部72を初期姿勢の引き上げた状態で保持でき、シートハンガー53を下降させて荷台などにあたりハンガー本体71の下降が規制されるとともに、上側滑車66と下側滑車73に案内された索体61を好適に弛ませ、自動的に取付部72を下方に折り曲げることができる。
(13)シート掛け補助システム20は、索体支持材65から下方に向かって延びて、シートハンガー53の上限位置においてシートハンガー53を収容するための収容凹部81を形成する左右一対の収容凹部形成材80を有する。これにより、シートハンガー53を上昇させることにより、シートハンガー53を待機位置へと確実に配置することができる。また、待機位置でシートハンガー53が収容凹部81に収容されるため、風などによってシートハンガー53がバタバタと揺れるようなことを抑止できる。
(14)シートハンガー移動装置52は、索体61の乱巻を防止する乱巻防止機構を有する。これにより、索体61の乱巻に起因した故障が生じにくくなる。また、好適にシートハンガー53を昇降させることができる。
(15)車両10は、建設資機材、建設発生土、または、廃棄物を運搬するトラックである。車両10がこうしたトラックであることから、シート掛け補助システム20を建設現場に適用した場合、建設現場においてシート掛けが効率的に行えるから、車両10による運搬効率を高め、非常に効果的で効率的なシート掛け作業、現場へのトラックの入退出作業を実現できる。また、例えば、汚染土などの廃棄物を運搬するトラックである場合には、作業者が汚染土などの廃棄物に接触することなくシート90を取り付けることができる。
以上、シート掛け作業補助システムの一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図11に示すように、シート掛け装置40は、索体支持材65とシートハンガー53とに支持され、シートハンガー53の昇降に応じて上下方向に伸縮する伸縮機構(例えば、パンタグラフ機構)100を有していてもよい。これにより、伸縮機構100によってもシートハンガー53を支持することができ、且つホイストなどのシートハンガー移動装置52とシートハンガー53との間の剛性を高めることができる。よって、風などに起因したシートハンガー53の揺れを抑えることができる。また、シートハンガー53の揺れが抑えられることで、荷台11により近い位置、トラックの鳥居(図16の鳥居部13参照)により近い位置、荷台11の最前端により近い位置までシートハンガー53を移動させることが可能になる。結果、シート掛け作業をさらに効率的に行うことが可能になる。特に、荷台11により近い位置までシートハンガー53を移動させ、この状態でシート90を前方に移動させることで、シート90が風で煽られることを効果的に抑止できる。なお、伸縮機構100は必ずしもパンタグラフ機構でなくてもよい。
・また、こうした構成においては、伸縮機構100を伸縮させるための伸縮駆動機(昇降駆動機)を別途備え、この伸縮駆動機を、ホイストなどのシートハンガー移動装置52とともにガイドレール51に沿って移動するように構成してもよい。この場合、制御装置41は、伸縮機構100によるシートハンガー53の昇降量と索体61によるシートハンガー53の昇降量とが同じとなるように、伸縮駆動機と繰出機60とを制御する。
・また、伸縮機構100を伸縮させる伸縮駆動機をシートハンガー移動装置52の一部として利用し、昇降駆動機の駆動によってシートハンガー53を昇降させるように構成してもよい。すなわち、伸縮機構100そのものの伸縮によってシートハンガー53を昇降させるようにしてもよい。なお、昇降駆動機としては、例えば、上下方向に延びて支持されたボールネジと、シートハンガー53に接続してボールネジに螺合するボールナットと、ボールネジを軸線周りに正逆回転駆動させるための駆動装置と、を備えた機構が挙げられる。勿論、シートハンガー53を機械的に昇降させることが可能であれば、その他の機構を適用してもよく、ラックピニオン機構、ピストンシリンダ機構などでも構わない。
・図12に示すように、ガイドレール51は第1門型フレーム26よりも後方へ突出する部分を有し、シート掛け装置40はその突出部分において待機状態が具現化される構成であってもよい。こうした構成においては、待機状態においてシートハンガー移動装置52などが風雨などから保護されるように、前方と下方とが開放された箱型の防護体105を設けることが好ましい。
・図13および図14に示すように、シート掛け装置40は、シートハンガー53とシートハンガー53の下方に位置する物体との距離、およびシートハンガー53とシートハンガー53の前方に位置する物体との距離、を検出可能な検出器110を備え、制御装置41は、検出器110が検出した距離に基づいて回転機56の駆動と繰出機60の駆動、すなわち、シートハンガー移動装置52の駆動を制御してシートハンガー53を自動で移動させるように構成してもよい。このように構成した場合には、シート掛け作業を自動制御することができ、さらなる省力化、効率化を図ることが可能になる。
ここで、図15を参照して、シートハンガー53を自動で移動させる場合のコントローラ42の構成の一例について説明する。
図15に示すように、コントローラ42は、手動昇降ボタン111、手動移動ボタン112、自動動作ボタン113、緊急停止ボタン114を有している。手動昇降ボタン111は、押下されている期間だけ繰出機60が駆動されることで、シートハンガー53を昇降させるためのボタンである。手動移動ボタン112は、押下されている期間だけ回転機56が駆動されることで、シートハンガー53を前後方向に移動させるためのボタンである。自動動作ボタン113は、押下されることにより、各工程におけるシートハンガー53の移動を順番に具現化させるためのボタンである。緊急停止ボタン114は、シート掛け装置40を緊急停止させるためのボタンである。
図16を参照して、上述した検出器110を用いた制御方法の一例について説明する。なお、図16において、位置Pは、シートハンガー53の待機位置である。位置Pの高さは、予め設定されている。位置P1,P2,P3,P4は各工程におけるシートハンガー53の停止位置を示している。具体的には、位置P1は取付工程における停止位置を示している。位置P2は移動高さ設定工程における停止位置、位置P3はシート移動工程における停止位置を示している。位置P4は、シート掛け工程における停止位置を示している。また、検出器110の一例はレーザー距離計である。
図16に示すように、待機状態において自動動作ボタン113が押下されると、制御装置41は、地上からの距離L1に基づいて、位置Pから位置P1へとシートハンガー53を下降させる。距離L1は、例えば1.5mに設定される。
次に自動動作ボタン113が押下されると、制御装置41は、予め設定した位置P2まで位置P1からシートハンガー53を上昇させるとともに、荷台11の前側に位置する鳥居部13との距離L2を、検出器110を用いて検出する。その後、制御装置41は、鳥居部13との距離L3に基づいて、位置P2から位置P3へとシートハンガー53を前方へ移動させる。距離L3は、例えば0.3mに設定される。その後、制御装置41は、検出器110で検出した荷台11との距離L4に基づいて、位置P3から位置P4へとシートハンガー53を下降させる。距離L4は、例えば、0.1mに設定される。
次に自動動作ボタン113が押下されることにより、制御装置41は、検出器110の検出値に基づいて、シート掛け装置40を待機状態へと復帰させる。この際、制御装置41は、予め設定された待機位置の高さまでシートハンガー53を上昇させたのちにシートハンガー53を後方側へ移動させてもよいし、シートハンガー53を後方側へ移動させたのちにシートハンガー53を上昇させてもよい。
このように自動動作ボタン113の押下によってシートハンガー53が自動で移動することにより、例えば、待機状態への復帰を指示したあとは、ほかの作業を行うことができる。これにより、シート掛け補助システム20を用いたシート掛けに要する時間を短縮することができる。なお、建設現場にて、本発明のシート掛け補助システム20を用いて実証試験を行ったところ、従来よりもシート掛けに要する時間を大幅に短縮できることが実証された。
ここで、進入口30から車両10が停車エリア21に進入するとともに、または停車エリア21の所定位置に停止した段階で、例えば、車両10の画像を取得し、この画像を処理して、車両10の荷台11の位置、荷台11の高さや長さ、鳥居部13の位置、積載された荷の上面(上端)の位置などの位置情報を取得し、この位置情報に基づいて、制御装置41がシートハンガー移動装置52の駆動を制御するように構成してもよい。
この場合には、車両10の形状や積載した荷の状態が異なる場合であっても、その車両10の荷台11に好適にシート90を掛けるように、シートハンガー移動装置52の駆動を制御できる。これにより、多種多様な車両10、多種多様な荷に対応でき、その利便性、汎用性等を高めることが可能になる。また、シート掛け作業の自動化、省力化の実現に大きく寄与できる。
また、シートハンガー53が自動で移動する構成においては、索体61に弛みがある状態でも巻き上げが行われてしまうことで乱巻の発生が懸念される。そのため、シートハンガー移動装置52には、乱巻防止機構が具備されることが好ましい。これにより、索体61の乱巻に起因した故障が生じにくくなり、且つ好適にシートハンガー53を昇降させることが可能になる。
・図17に示すように、シート掛け補助システム20は、移動補助具120を具備してもよい。移動補助具120は、車両10に対して着脱可能に構成されている。移動補助具120は、左右一対の補助部材121、前側連結材123、および、後側連結材125で構成されている。
補助部材121は、全体的に上方に向かって凸(凸円弧)となる形状を有しており、荷台11の後アオリを前後方向で挟むように配設される。補助部材121において、荷台11の後アオリよりも前方側に位置する部分は、後アオリに沿うように上下方向に延びている。荷台11の後アオリよりも後方側に位置する部分は、後方側の部位ほど下側に位置するように緩やかに傾斜している。前側連結材123は、上方に向かう凸形状をなす補助部材121の頂部を連結している。前側連結材123は、左右方向における各端部が荷台11の外側に位置する長さに形成されている。後側連結材125は、補助部材121の傾斜部分を連結している。
こうした構成の移動補助具120を用いることにより、シート90が取り付けられたシートハンガー53が前方へ移動する際に、荷台11の後アオリとシート90との干渉を抑制することができる。その結果、シート90の移動(シート掛け作業)をスムーズに行うことができる。また、シート90の移動時に風などでシート90が煽られることを抑止でき、この点からもシート90の移動(シート掛け作業)をスムーズに行うことができる。
また、左右一対の補助部材121は、前側連結材123の接続部分と後側連結材125の接続部分の凸円弧状の部分に、下降したシートハンガー53を収容する凹部126を備えることが好ましい。この場合には、シート90のバンド91をシートハンガー53の取付部72に取り付ける際に、シートハンガー53を凹部126に嵌めて保持することができ、バンド91の取付作業をスムーズに行うことが可能になる。
・車両10は、トラックに限らず、荷台11を有する車両であればよい。
・索体61の乱巻の発生率が低い場合など、シートハンガー移動装置52は、必ずしも乱巻防止機構を具備していなくてもよい。
・シート掛け装置40は、伸縮機構100を有する場合など、シートハンガー53の安定性が高い場合、収容凹部形成材80を具備していなくてもよい。
・シートハンガー53には、取付部72にバンド91を係合させるようにしてシート90が取り付けられてもよい。
・取付部72は、ハンガー本体71に対して固定されていてもよい。
・停車位置表示部22は、車両10の運転者から見える位置に設けられていればよく、フレーム体25に設けられていてもよい。
・コントローラ42は、制御装置41と無線接続されていてもよい。
・側方防護板35および上方防護板36は、非透明性を有していてもよい。
また、側方防護板35および上方防護板36は、シート掛け装置40が十分な耐候性を有する場合には設けられていなくてもよい。
・フレーム体25は、停車エリア21および取付作業エリア23の双方を取り囲むように設置されていてもよい。
・シート掛け補助システム20は、停車エリア21における上方にガイドレール51が配設されていればよく、例えば既設の梁などに架設される構成であってもよい。
・ガイドレール51は、その数、配置を限定する必要はない。
10…車両、11…荷台、12…荷、13…鳥居部、20…シート掛け補助システム、21…停車エリア、22…停車位置表示部、23…取付作業エリア、25…フレーム体、26…第1門型フレーム、27…第2門型フレーム、28…縦材、29…横材、30…進入口、31…退出口、32…連結材、35…側方防護板、36…上方防護板、37…側面架設材、38…上面架設材、40…シート掛け装置、41…制御装置、42…コントローラ、43…ケーブル、44…ケーブルガイド機構、45…ケーブルハンガーレール、46…ケーブルハンガー、51…ガイドレール(ガイド部材)、52…ホイスト(シートハンガー移動装置)、53…シートハンガー(ハンガー部材)、55…移動機構、56…回転機、57…ローラユニット、58…駆動ローラ、59…従動ローラ、60…繰出機、61…索体、65…索体支持材、66…上側滑車、67…ケーブル、68…ハンガー、71…ハンガー本体、72…取付部、73…下側滑車、74…索体保持材、76…ヒンジ部、77…索体連結部、78…バンド係合材、80…収容凹部形成材、81…収容凹部、82…屈曲材、83…補強材、90…シート、91…バンド、100…伸縮機構、105…防護体、110…検出器、111…手動昇降ボタン、112…手動移動ボタン、113…自動動作ボタン、114…緊急停止ボタン、120…移動補助具、121…補助部材、123…前側連結材、125…後側連結材、126…凹部。
本発明は、車両の荷台に上方からシートを掛ける作業を補助するためのシート掛け補助システム、および、作業時にシートが取り付けられるシートハンガーを移動させるシートハンガー移動装置に関する。

Claims (16)

  1. 車両の荷台に上方からシートを掛けるシート掛け補助システムであって、
    前記車両が停車する停車エリアと、
    前記停車エリアの上方に配設され、前記停車エリアに停車した車両の上方を前後方向に延びるガイドレールと、
    前記ガイドレールの下方に配置され、左右方向における各端部に前記シートの前側に設けられたバンドが着脱可能に取り付けられるシートハンガーと、
    前記ガイドレールに沿って移動可能に構成され、前記シートハンガーを上下方向に昇降可能に支持するためのシートハンガー移動装置と、
    前記シートハンガー移動装置の動作を制御するための制御装置と、を備える
    シート掛け補助システム。
  2. 前記停車エリアの後方に、前記シートハンガーに前記バンドを取り付ける取付作業エリアを有する
    請求項1に記載のシート掛け補助システム。
  3. 前記ガイドレールは、前記停車エリアの後方まで延びている
    請求項1または2に記載のシート掛け補助システム。
  4. 前記ガイドレールを支持するフレーム体を備え、
    前記フレーム体は、
    左右一対の縦材と前記左右一対の縦材の上端部側同士を連結する横材とを有して前記前後方向に対向配置される複数の門型フレームを備えるとともに、少なくとも、前記停車エリアへの前記車両の進入口を形成する第1門型フレームと前記停車エリアからの前記車両の退出口を形成する第2門型フレームとを有し、
    前記ガイドレールは、
    前記第1門型フレームの横材と前記第2門型フレームの横材とに連結されている
    請求項1~3のいずれか一項に記載のシート掛け補助システム。
  5. 前記フレーム体の側面部を覆う側方防護板と、
    前記フレーム体の上面部を覆う上方防護板と、を備える
    請求項4に記載のシート掛け補助システム。
  6. 前記側方防護板および前記上方防護板が透明性を有する
    請求項5に記載のシート掛け補助システム。
  7. 前記制御装置は、作業者によるコントローラの操作に基づいて、前記シートハンガー移動装置の動作を制御するように構成されており、
    前記コントローラは、
    前記停車エリアに停車した車両と前記フレーム体の側面部の一方との間に配置して設けられるとともに前記制御装置に対してケーブルにより有線接続されており、
    前記フレーム体には、
    前記フレーム体の側面部の一方に、前記コントローラを所持する作業者が前記前後方向に移動したときに前記ケーブルの移動をガイドするケーブルガイド機構が設けられている
    請求項4~6のいずれか一項に記載のシート掛け補助システム。
  8. 前記車両の運転者から見える位置に、前記停車エリアにおける前記車両の停車位置を示すための停車位置表示部が設けられている
    請求項1~7のいずれか一項に記載のシート掛け補助システム。
  9. 前記シートハンガー移動装置は、
    前記左右方向の左右それぞれの方向に延びる索体の端部が前記シートハンガーに連結されて前記シートハンガーを支持しており、
    前記索体の繰り出しによって前記シートハンガーを下降させ、前記索体の巻き上げによって前記シートハンガーを上昇させるように構成され、
    前記シートハンガーは、
    前記左右方向に延びるハンガー本体と、
    前記左右方向における前記ハンガー本体の各端部にヒンジ部を介して連結され、前記索体の端部が連結されるとともに前記バンドが取り付けられる取付部と、を有し、
    前記ハンガー本体の下降が規制された状態で前記索体が繰り出されることにより、前記ハンガー本体に対して前記取付部が下方へ折れ曲がるように構成されている
    請求項1~8のいずれか一項に記載のシート掛け補助システム。
  10. 前記取付部は、
    前記索体の連結部分よりも先端側に、前記取付部に取り付けた前記バンドが係合するバンド係合材を有し、
    前記バンド係合材は、
    前記ハンガー本体に対して前記取付部が下方へ折れ曲がった状態において、前記左右方向における外側に向かって延設されている
    請求項9に記載のシート掛け補助システム。
  11. 前記シートハンガー移動装置に支持され、前記ハンガー本体の上方を前記左右方向に延びて前記ガイドレールの下方に配置される索体支持材と、
    前記左右方向における前記索体支持材の各端部に設けられ、前記シートハンガー移動装置から延びる前記索体が巻き掛けられる上側滑車と、
    前記ハンガー本体に設けられ、前記上側滑車の各々の下方に位置し、前記上側滑車から延びる前記索体が巻き掛けられる下側滑車と、を有する
    請求項9または10に記載のシート掛け補助システム。
  12. 前記索体支持材から下方に向かって延びて、前記シートハンガーの上限位置において前記シートハンガーを収容するための収容凹部を形成する左右一対の収容凹部形成材を有する
    請求項11に記載のシート掛け補助システム。
  13. 前記シートハンガー移動装置は、前記索体の乱巻を防止する乱巻防止機構を有する
    請求項9~12のいずれか一項に記載のシート掛け補助システム。
  14. 前記シートハンガー移動装置と前記シートハンガーとに支持され、前記シートハンガーの昇降に合わせて伸縮する伸縮機構を有する
    請求項1~13のいずれか一項に記載のシート掛け補助システム。
  15. 前記シートハンガーの下方に位置する物体と前記シートハンガーとの距離、および、前記シートハンガーの前方に位置する物体と前記シートハンガーとの距離を検出する検出器を有し、
    前記制御装置は、
    前記検出器が検出した距離に基づいて前記シートハンガー移動装置を制御して前記シートハンガーを自動で移動させる
    請求項1~14のいずれか一項に記載のシート掛け補助システム。
  16. 前記車両は、建設資機材、建設発生土、または、廃棄物を運搬するためのトラックである
    請求項1~15のいずれか一項に記載のシート掛け補助システム。
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