JP6286196B2 - 砥石およびそれを用いる研削装置 - Google Patents
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(2)平面を出す定盤と研削を行う作業盤とを有する砥石であって、前記作業盤は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤と前記作業盤は互いに摺動して、前記定盤と前記作業盤との熱膨張を互いに別個に行うようにすることにより互いの熱膨張の影響を受けないようにし、砥石の熱膨張による変形を防止することを特徴とする砥石。
(3)真空ポンプ等の真空装置を用いて前記多孔体を介して定盤と作業盤との間を減圧し、もしくは磁石により、該定盤に作業盤を取り付けたことを特徴とする(1)または(2)に記載の砥石。
(5)前記砥石が被研削材の両面に取り付けられていることにより、両面加工が可能であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一項に記載の砥石。
(6)(1)〜(5)のいずれか一項に記載の砥石を用いることを特徴とする研削装置。
<作用>
本発明(2)によれば、平面を出す定盤と研削を行う作業盤とを有する砥石であって、前記作業盤は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤と作業盤は互いに摺動して、前記定盤と作業盤との熱膨張を互いに別個に行うようにすることにより互いの熱膨張の影響を受けないようにし、砥石の熱膨張による変形を防止することができる。
本発明(3)によれば、真空ポンプ等の真空装置を用いて前記多孔体を介して定盤と作業盤との間を減圧し、もしくは磁石により、該定盤に作業盤を取り付けることにより、定盤と作業盤との間の摩擦係数を0.2以下に低減することができる。
本発明(4)によれば、被加工物を研削する砥粒および結合材からなり、研削する面の深さ方向に軸Lを有し平行に配置された多数の柱からなる砥石柱を有するので、研削・研磨面に露出した砥粒が脱落しても、その下層に埋もれていた砥粒が露出することにより、加工速度を維持しつつ、継続して、研削を行うことができる。また、前記砥石柱と砥石マトリックスはいずれも砥粒と結合材からなり砥石柱の中の砥粒は砥石マトリックスの砥粒より硬度の高いものからなることにより、砥石マトリックスが砥石柱より摩耗が大きく、ヤング率の差によって砥石マトリックスが砥石柱より沈み込むため、常に砥粒柱の砥粒を露出させておくことができ、電子材料等の硬くてもろい被加工物を研削・研磨することができる。
本発明(6)によれば、(1)〜(5)の砥石を用いることにより、研削加工の際の摩擦熱による変形を簡便な方法で防止することができる研削装置を実現することができるうえ、下記の作用効果を奏する。
・砥石面から真空引きを可能にする。
・水などの冷媒を砥石から出せるような機構を可能にする。
・研削砥石のドレッシングを省略可能とする。
・粗研削、ラッピング研削、仕上げ研磨を同時に実施可能にする。
・両面加工を可能にする。
・砥石の目詰まりを防ぎ連続加工が可能にする。
・研削面に被加工物が接着することを防ぎ加工後に被加工物を取り出し易くする。
本発明の砥石は、平面を出す定盤2b、3bと研削を行う作業盤2a、3aとの間に多孔体2c、3cを挟んだ砥石であって、前記多孔体は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体2c、3cとし、前記定盤2b、3bと無機質多孔体2c、3c、及び、無機質多孔体2、3cと作業盤2a、3aは互いに摺動して、前記定盤と作業盤との熱膨張を互いに別個に行うようにすることにより互いの熱膨張の影響を受けないようにし、砥石の熱膨張による変形を防止することを特徴とする。定盤の表面に作業盤を取り付けた砥石は従来からあったが、定盤と作業盤とが接着剤などによって接合されており、被研削材と作業盤との摩擦熱により、定盤と作業盤とが一体となって変形するため、上定盤と下定盤が上下方向に反ってしまい、被研削材の平坦度が低下するという問題点があった。
定盤2b、3bの気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とすることによって、定盤2b、3bと作業盤2a 、3aとの接触面積を低減することによって、定盤2b、3bと無機質多孔体2c、3c、及び、無機質多孔体2c、3cと作業盤2a、3aとの間の摩擦係数を0.2以下にすることができる。
また、無機質多孔体2c 、3cを定盤2b、3bと作業盤2a 、3aとの間に挟み込む代わりに、作業盤2a、3aを気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤2b、3bと作業盤2a、3aは互いに摺動して、前記定盤と作業盤との熱膨張を互いに別個に行うようにすることにより互いの熱膨張の影響を受けないようにし、砥石の熱膨張による変形を防止することができる。
・作業盤から水などの冷媒を直接出すことにより砥石加工の冷却を実施することを可能にする 。
また、冷却液、化学研磨剤を有するスラリー、またはこれらの混合物を前記開気孔55を介して前記被加工物と前記作業盤との間に供給すること供給することができる。
2 上砥石
2a 作業盤
2b 定盤
2c 無機質多孔体
3 下砥石
3a 作業盤
3b 定盤
3c 無機質多孔体
4 キャリアー
5 吊ボルト
6 下定盤受け
31 作業盤
42 穴
43 歯車の歯
44 外周の歯
45 内径部の歯
51 砥石柱
52 砥石マトリックス
53 砥粒
54 結合材
55 開気孔
L 砥石柱の軸
D 砥石柱の径
S 砥石柱の間隔
Claims (5)
- 平面を出す定盤と研削を行う作業盤との間に多孔体を挟んだ砥石であって、前記多孔体は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤と無機質多孔体、及び、無機質多孔体と作業盤は互いに摺動して、前記定盤と前記作業盤との熱膨張を互いに別個に行うようにすることにより互いの熱膨張の影響を受けないようにし、砥石の熱膨張による変形を防止することを特徴とする砥石。
- 真空ポンプ等の真空装置を用いて前記多孔体を介して定盤と作業盤との間を減圧し、もしくは磁石により、該定盤に作業盤を取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の砥石。
- 前記作業盤は、前記被研削材を研削する砥粒および結合材からなり、研削する面の深さ方向に軸Lを有し平行に配置された多数の柱からなる砥石柱と、該砥石柱と一体に形成される砥石マトリックスとを有し、前記砥石柱と砥石マトリックスはいずれも砥粒と結合材からなり砥石柱の中の砥粒は砥石マトリックスの砥粒より硬度の高いものからなることを特徴とする請求項1に記載の砥石。
- 前記砥石が被研削材の両面に取り付けられていることにより、両面加工が可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の砥石。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の砥石を用いることを特徴とする研削装置。
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