JP2015104762A - 砥石およびそれを用いる研削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】研削加工の際の摩擦熱による変形を簡便な方法で防止することができる砥石およびそれを用いる研削装置を提供することを課題とする。
【解決手段】平面を出す定盤と研削を行う作業盤との間に多孔体を挟んだ砥石であって、前記多孔体は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤と無機質多孔体、及び、無機質多孔体と作業盤は互いに摺動して、前記定盤と作業盤との熱膨張をお互いに打ち消すことにより、砥石の熱膨張による変形を防止することを特徴とする砥石およびそれを用いる研削装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、砥石およびそれを用いる研削装置に関する。具体的には、シリコン、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、アルミナ、サファイアのいずれかからなる被研削材を研削する砥石およびそれを用いる研削装置に関する。
砥石は硬質の粒子つまり砥粒を結合材で固めて形成される工具である。砥石を用いた加工には、研削加工と研磨加工とがあり、習慣的には荒加工は研削加工と言われ、仕上げ加工は研磨加工と言われており、本明細書においては研磨加工を含めて研削加工という。これらの加工は、砥石を被加工物つまりワークに押し付けた状態のもとで砥石と被加工物とを相対的に移動させることによって被加工物表面つまり被加工面を砥粒により多数の切りくずとして削り取る加工である。
砥石を用いた研削加工には、被加工物の円筒形状の外周面を加工する円筒研削加工、被加工物の円筒形状の内周面を加工する内面研削加工、被加工物の平坦面を加工する平面研削工がある。外周面や内周面を加工するための砥石としては、円筒形状の加工面が設けられた砥石が使用される。また、平面を加工するための砥石としては、外周面に加工面が設けられた円筒形の砥石または平坦な端面に加工面が設けられたカップ形、リング形およびディスク形の砥石が使用される。ディスク形の砥石は、研削する際に熱膨張による変形が生じるため、この熱膨張変形を抑制する方法関しては、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特開2000−225563号公報(下記特許文献1)には、上定盤と上定盤吊り具の吊り板との間に断熱材を挟み込み、上定盤から吊り板への熱流路を断熱材で遮断することにより、吊り板及び受け座の熱変形に起因する定盤の形状劣化を防止し、均一で平坦度の高い表面加工を可能にする方法が記載されている。
また、特開2008−229828号公報(下記特許文献2)には、内周センサ、外周センサおよび中間センサから無線送信された物理量が、予めデータベースに登録された内周、外周および中間の所定の物理量に近づくように定盤内周熱交換室、上定盤中間熱交換室、上定盤外周熱交換室、下定盤内周熱交換室、下定盤中間熱交換室、下定盤外周熱交換室に冷媒を送って上定盤および下定盤を冷却する定盤形状制御装置とすることにより、定盤の全面が同じ温度となるように制御して熱膨張を抑止する定盤形状制御装置が記載されている。
また、特開2011−005636号公報(下記特許文献3)には、温度センサにより検出された上定盤と下定盤の温度変化を、研磨液の温度にフィードバックさせて、上定盤と下定盤の熱膨張をコントロールすることにより、上定盤と下定盤の形状を好適な状態に維持しながらラッピングを行う方法が記載されている。
しかし、上記の特許文献1〜3に記載された方法は、いずれも上定盤と下定盤の温度をコントロールすることにより、熱膨張による変形を防止する方法であるが、上定盤と下定盤の温度をコントロールすることは困難であるうえ、複雑な装置が必要となりコストアップにつながるという問題点があった。
特開2000−225563号公報 特開2008−229828号公報 特開2011−005636号公報
図1は、従来の砥石を例示する断面図である。図1において、1は被研削材、2は上砥石、3は下砥石、4はキャリアー、5は吊ボルト、6は下定盤受けを示す。図1に示すように、従来の砥石は、被研削材1と上砥石2、下砥石3との摩擦熱により、上砥石2と下砥石3が上下方向に反ってしまい、被研削材1の平坦度が低下するという問題点があり、この反りは例えば薄板基板の製造過程における、露光処理、エピタキシアル処理などの障害になる。
そこで本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決し、研削加工の際の摩擦熱による変形を簡便な方法で防止することができる砥石およびそれを用いる研削装置を提供することを課題とする。
本発明は、前述の課題を解決するため、鋭意検討の結果なされたものであり、その要旨とするところは、特許請求の範囲に記載の通りの下記内容である。
(1)平面を出す定盤と研削を行う作業盤との間に多孔体を挟んだ砥石であって、前記多孔体は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤と無機質多孔体、及び、無機質多孔体と作業盤は互いに摺動して、前記定盤と作業盤との熱膨張をお互いに打ち消すことにより、砥石の熱膨張による変形を防止することを特徴とする砥石。
(2)平面を出す定盤と研削を行う作業盤とを有する砥石であって、前記作業盤は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤と作業盤は互いに摺動して、前記定盤と作業盤との熱膨張をお互いに打ち消すことにより、砥石の熱膨張による変形を防止することを特徴とする砥石。
(3)真空ポンプ等の真空装置を用いて前記多孔体を介して定盤と作業盤との間を減圧し、もしくは磁石により、該定盤に作業盤を取り付けたことを特徴とする(1)または(2)に記載の砥石。
(4)前記作業盤は、前記被研削材を研削する砥粒および結合材からなり、研削する面の深さ方向に軸Lを有し平行に配置された多数の柱からなる砥石柱と、該砥石柱と一体に形成される砥石マトリックスとを有し、前記砥石柱と砥石マトリックスはいずれも砥粒と結合材からなり砥石柱の中の砥粒は砥石マトリックスの砥粒より硬度の高いものからなることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一項に記載の砥石。
(5)前記砥石が被研削材の両面に取り付けられていることにより、両面加工が可能であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一項に記載の砥石。
(6)(1)〜(5)のいずれか一項に記載の砥石を用いることを特徴とする研削装置。
<作用>
本発明(1)によれば、平面を出す定盤と研削を行う作業盤との間に多孔体を挟んだ砥石であって、前記多孔体は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤と作業盤との熱膨張係数の差をお互いに打ち消すことにより、熱膨張による変形を簡便に低減することができる。本発明において、気孔とは、例えば、Porous Materials: Process technology and applications (Materials Technology Series)に記載されている気孔をいう。また、本発明において、無機質多孔体とは、セラミックスや金属の多孔体をいう。
本発明(2)によれば、平面を出す定盤と研削を行う作業盤とを有する砥石であって、前記作業盤は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤と作業盤は互いに摺動して、前記定盤と作業盤との熱膨張をお互いに打ち消すことにより、砥石の熱膨張による変形を防止することができる。
本発明(3)によれば、真空ポンプ等の真空装置を用いて前記多孔体を介して定盤と作業盤との間を減圧し、もしくは磁石により、該定盤に作業盤を取り付けることにより、定盤と作業盤との間の摩擦係数を0.2以下に低減することができる。
本発明(4)によれば、被加工物を研削する砥粒および結合材からなり、研削する面の深さ方向に軸Lを有し平行に配置された多数の柱からなる砥石柱を有するので、研削・研磨面に露出した砥粒が脱落しても、その下層に埋もれていた砥粒が露出することにより、加工速度を維持しつつ、継続して、研削を行うことができる。また、前記砥石柱と砥石マトリックスはいずれも砥粒と結合材からなり砥石柱の中の砥粒は砥石マトリックスの砥粒より硬度の高いものからなることにより、砥石マトリックスが砥石柱より摩耗が大きく、ヤング率の差によって砥石マトリックスが砥石柱より沈み込むため、常に砥粒柱の砥粒を露出させておくことができ、電子材料等の硬くてもろい被加工物を研削・研磨することができる。
本発明(5)によれば、前記砥石が被加工物の両面に取り付けられていることにより、両面加工が可能である。
本発明(6)によれば、(1)〜(5)の砥石を用いることにより、研削加工の際の摩擦熱による変形を簡便な方法で防止することができる研削装置を実現することができるうえ、下記の作用効果を奏する。
・砥石面から真空引きを可能にする。
・水などの冷媒を砥石から出せるような機構を可能にする。
・研削砥石のドレッシングを省略可能とする。
・粗研削、ラッピング研削、仕上げ研磨を同時に実施可能にする。
・両面加工を可能にする。
・砥石の目詰まりを防ぎ連続加工が可能にする。
・研削面に被加工物が接着することを防ぎ加工後に被加工物を取り出し易くする。
本発明によれば、研削加工の際の摩擦熱による変形を簡便な方法で防止することができる砥石およびそれを用いる研削装置を提供することができ、例えば薄板基板の断面形状を平坦化して露光処理、エピタキシアル処理などの障害を取り除くことができるなど、産業上有用な著しい効果を奏する。
従来の砥石を例示する断面図である。 本発明の砥石の実施形態を例示する断面図である。 本発明の研削装置の実施形態を例示する平面図である。 本発明の砥石の実施形態を例示する平面図および断面図である。 本発明に用いる砥石柱の構造を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態を図2〜図5に基づいて詳細に説明する。図2は、本発明の薄板基板の研削加工方法の実施形態を例示する図である。
前述のように、従来の砥石、被研削材と上下砥石との摩擦熱により、上定盤と下定盤が上下方向に反ってしまい、被研削材の平坦度が低下するという問題点があり、この反りは例えば薄板基板の製造過程における、露光処理、エピタキシアル処理などの障害になっていた。
図2は、本発明の砥石の実施形態を例示する断面図である。図2において、1は被研削材、2a 、3aは作業盤、2b、3bは定盤、2c、3cは 多孔体、4はキャリアーを示す。
本発明の砥石は、平面を出す定盤2b、3bと研削を行う作業盤2a 、3aとの間に多孔体2c、3cを挟んだ砥石であって、前記多孔体は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体2c 、3cとし、前記定盤2b、3bと無機質多孔体2c 、3c、及び、無機質多孔体2c 、3cと作業盤2a 、3aは互いにして、前記定盤と作業盤との熱膨張をお互いに打ち消すことにより、砥石の熱膨張による変形を防止することを特徴とする。定盤の表面に作業盤を取り付けた砥石は従来からあったが、定盤と作業盤とが接着剤などによって接合されており、被研削材と作業盤との摩擦熱により、定盤と作業盤とが一体となって変形するため、上定盤と下定盤が上下方向に反ってしまい、被研削材の平坦度が低下するという問題点があった。
そこで、本発明は、平面を出す定盤2b、3bと研削を行う作業盤2a 、3aとの間に多孔体2c、3cを挟んだ砥石であって、前記多孔体は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、被研削材と作業盤2a 、3aとの摩擦熱が生じても、定盤2b、3bと無機質多孔体2c 、3c、及び、無機質多孔体2c 、3cと作業盤2a 、3aは互いに摺動するため、前記定盤2b、3bと作業盤2a 、3aとの熱膨張をお互いに打ち消すことにより、砥石の熱膨張による変形を防止することができる。
ここに、気孔とは、例えば、Porous Materials: Process technology and applications (Materials Technology Series)に記載されている気孔をいい、また、無機質多孔体とは、セラミックスや金属の多孔体をいう。
定盤2b、3bの気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とすることによって、定盤2b、3bと作業盤2a 、3aとの接触面積を低減することによって、定盤2b、3bと無機質多孔体2c 、3c、及び、無機質多孔体2c 、3cと作業盤2a 、3aとの間の摩擦係数を0.2以下にすることができる。
また、無機質多孔体2c 、3cを定盤2b、3bと作業盤2a 、3aとの間に挟み込む代わりに、作業盤2a 、3aを気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤2b、3bと作業盤2a 、3aは互いに摺動して、前記定盤と作業盤との熱膨張をお互いに打ち消すことにより、砥石の熱膨張による変形を防止することができる。
本発明においては、定盤2b、3bの表面に作業盤2a 、3aを取り付ける方法は問わないが、少なくとも接着剤にて全面接着はせず、例えば、真空ポンプ等の真空装置を用いて前記開気孔を介して定盤2b、3bと作業盤2a 、3aとの間を減圧し、もしくは磁石により、該定盤2b、3bに作業盤2a 、3aを取り付けることによって、定盤2b、3bと作業盤2a 、3aとの間の摩擦係数を0.2以下にすることができる。
図3は、本発明の薄板基板の研削加工装置の実施形態を例示する平面図である。図3に示すように、作業盤31の上にキャリアー4を置く。キャリアー4には穴の部分42が存在し、その穴42に被研削材1を入れる。31と同様な作業盤がキャリアー4を挟んで両面に存在する。キャリアー4には、その外周に歯車の歯43が存在し、砥石の外にある外周の歯44と砥石の内径部の歯45とに接することにより、キャリアー4が回転する。44、45と作業盤の31は独立した別々な部材からなる。これにより被研削材は砥石の上を公転と自転を繰り返して回転する。
磁石により定盤に作業盤を取り付ける場合には作業盤の多孔質性は問題にしないが、真空作用にて取り付ける場合、従来の多孔質作業盤を使用する時の1つの態様を示す。図4は、本発明の作業盤の実施形態を例示する平面図および断面図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は図4(a)のA−A断面図である。また、図5は、本発明に用いる砥石柱の構造を示す模式図である。(a)は焼成前、(b)は焼成後を示しており、焼成後は結合材が溶け砥粒を包み込んで砥粒同士を結合させている。図4及び図5において、51は砥石柱、52は砥石マトリックス、53は砥粒、54は結合材、55は開気孔、Lは砥石柱の軸、Dは砥石柱の径、Sは砥石柱の間隔を示す。
本発明に用いる作業盤は、従来の多孔質砥石でも良いが、特に両面研削用の性能の高い作業盤が好ましく、被加工物を研削する作業盤であって、前記被加工物を研削する砥粒53および結合材54からなり、研削・研磨する面の深さ方向に軸Lを有し平行に配置された多数の柱からなる砥石柱51と、該砥石柱51と一体に形成される砥石マトリックス52とを有することが好ましい。本発明が対象とする被加工物は、例えば、シリコン、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、アルミナ、サファイアのいずれかからなる10〜2000μmの厚さを有する薄板基板である。
本発明に用いる作業盤は、被加工物を研削する砥粒53および結合材54からなり、研削する面の深さ方向に軸Lを有し平行に配置された多数の柱からなる砥石柱51を有するので、研削面に露出した砥粒53が脱落しても、その下層に埋もれていた砥粒53が露出することにより、加工速度を維持しつつ、継続して、研削を行うことができる。結合材54はこの図5に示すように混合されるが、焼成後は結合材54が溶け砥粒53を包むように繋ぎ柱が形成される。なお、砥石柱51の断面形状は、図5に示すような円柱に限らず、角柱でもよい。
また、前記砥石柱の径Dは、前記砥粒53の平均粒径の3〜100倍であり、隣り合う砥石柱51の間隔Sは前記砥石柱1の径Dの10〜1000倍であることが好ましい。砥石柱51の径Dは、前記砥粒3の平均粒径の3〜100倍とすることにより砥石柱1の断面に砥粒が3〜100個並べられ、隣り合う砥石柱51の間隔Sは前記砥石柱51の径Dの10〜1000倍であることにより、従来に比べて、研削・研磨を行う面積比率を小さくすることによって、加工速度の低下を防止することができる。砥石柱1の配置は、図4に示すような三角形や、四角形、多角形からなる幾何学模様を形成する配置としてもよく、ランダムに配置してもよい。
なお、砥粒53はダイヤモンドが使用されており、その平均粒径は0.1〜300μmとなっている。ただし、ダイヤモンドに代えて、立方晶窒化ホウ素(CBN)砥粒つまりCBNを使用するようにしても良く、ダイヤモンドとCBNとの混合物を使用するようにしても良く、さらには、炭化ケイ素SiCつまりGC、ムライト(3AL2O3-2SiO2)、または溶融アルミナAL2O3つまりWAの単体或いはこれらの混合体を使用するようにしても良い。作業盤31を構成する結合材54としては、ビトリファイドボンドが使用されているが、それぞれの結合材54としてはビトリファイドボンド以外に、レジノイドボンド、メタルボンド、電着ボンドなど種々のボンド材を使用することができる。なお、砥粒53の平均粒径とは、砥粒53の断面が円形でない場合には、同じ断面積の円相当径の平均値とする。
また、前記砥石柱51と砥石マトリックス52はいずれも砥粒53と結合材54からなり砥石柱51の中の砥粒53は砥石マトリックスの砥粒53より硬度の高いものからなることが好ましい。砥石柱51と砥石マトリックス52はいずれも砥粒53と結合材54からなり砥石柱51の中の砥粒53は砥石マトリックス2の砥粒53より硬度の高いものからなることにより、砥石マトリックス52が砥石柱51より摩耗が大きく、砥石マトリックス52が沈み込み砥石柱51が突き出す。その上、ヤング率の差によって砥石マトリックス52が砥石柱51より沈み込むため、常に砥粒柱の砥粒を露出させておくことができ、電子材料等の硬くてもろい被加工物を研削することができる。
また、前記砥石柱51及び砥石マトリックス52は気孔率20〜80体積%の多孔体であることが好ましい。気孔率の下限(20%)の限定理由は、これ以下の多孔体では気孔55が主に開気孔ではあるが貫通気孔(砥石の片面からその反対面に通じる気孔で気孔径と砥石の厚さによって変化するが通常使われている砥石の範囲内の厚さで、1から1000ミクロン程度の開気孔径で20%がほぼ限界となる。)が少なくなり、圧力調整のための空気や冷却剤の出入りが難しくなるからであり、気孔率の上限(80%)の限定理由は、砥粒53と結合材54の混合粉体は多くて80%程度であり、それから焼結しているので必ず80%以下になるのでこれが上限である。砥石柱51及び砥石マトリックス52は気孔率20〜80体積%の多孔体であることによって、下記の作用効果を奏する。
・作業盤を多孔体にすることにより、水などの冷媒を直接出すことにより作業盤と被研削物の研削面の距離のコントロールや、被加工材の作業盤への不必要な接着を無くすることを可能にする。
・作業盤から水などの冷媒を直接出すことにより砥石加工の冷却を実施することを可能にする 。
また、冷却液、化学研磨剤を有するスラリー、またはこれらの混合物を前記開気孔55を介して前記被加工物と前記作業盤との間に供給すること供給することができる。
また、シリコン基板等の被加工物は、どんどん薄くなってきているが片面加工の限界は、加工面と加工されていない面の差が出てきて薄いものは反って使えなくなるからである。それを両面加工することにより、両面が同じように変化するので反りを無くすることができる。
しかし、従来の研削装置で両面加工すると水のような冷媒を入れているのでその表面張力で加工後に作業盤を離して被加工物を取り出そうとしたときに上下又は左右の作業盤に着いたままになってしまう。それをはがすのに一工程増え、そして剥がすのを失敗するとせっかく薄くしたものが壊れたりするという問題があった。
そこで、本発明の好ましい実施形態である砥石は、上下又は左右に砥石を置きその間に被加工物を挟み込んだ場合、流体(水などの液体でも空気などの気体でも良い)を作業盤から出し被加工物が作業盤に接着することを防ぎ、被加工物を取り出し易くし、また、取り出しやすくすることにより、両面加工を可能にすることができる。
1 被研削材
2 上砥石
2a 作業盤
2b 定盤
2c 無機質多孔体
3 下砥石
3a 作業盤
3b 定盤
3c 無機質多孔体
4 キャリアー
5 吊ボルト
6 下定盤受け
31 作業盤
42 穴
43 歯車の歯
44 外周の歯
45 内径部の歯
51 砥石柱
52 砥石マトリックス
53 砥粒
54 結合材
55 開気孔
L 砥石柱の軸
D 砥石柱の径
S 砥石柱の間隔

Claims (6)

  1. 平面を出す定盤と研削を行う作業盤との間に多孔体を挟んだ砥石であって、前記多孔体は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤と無機質多孔体、及び、無機質多孔体と作業盤は互いに摺動して、前記定盤と作業盤との熱膨張をお互いに打ち消すことにより、砥石の熱膨張による変形を防止することを特徴とする砥石。
  2. 平面を出す定盤と研削を行う作業盤とを有する砥石であって、前記作業盤は気孔率20〜80体積%の無機質多孔体とし、前記定盤と作業盤は互いに摺動して、前記定盤と作業盤との熱膨張をお互いに打ち消すことにより、砥石の熱膨張による変形を防止することを特徴とする砥石。
  3. 真空ポンプ等の真空装置を用いて前記多孔体を介して定盤と作業盤との間を減圧し、もしくは磁石により、該定盤に作業盤を取り付けたことを特徴とする請求項1または2に記載の砥石。
  4. 前記作業盤は、前記被研削材を研削する砥粒および結合材からなり、研削する面の深さ方向に軸Lを有し平行に配置された多数の柱からなる砥石柱と、該砥石柱と一体に形成される砥石マトリックスとを有し、前記砥石柱と砥石マトリックスはいずれも砥粒と結合材からなり砥石柱の中の砥粒は砥石マトリックスの砥粒より硬度の高いものからなることを特徴とする請求項1または2に記載の砥石。
  5. 前記砥石が被研削材の両面に取り付けられていることにより、両面加工が可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の砥石。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の砥石を用いることを特徴とする研削装置。
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