JP6282742B2 - マイクロリソグラフィ投影露光装置及びそのような装置における光学波面変形を補正する方法 - Google Patents

マイクロリソグラフィ投影露光装置及びそのような装置における光学波面変形を補正する方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般的にマイクロリソグラフィの分野に関し、特に投影露光装置に関する。本発明は、特に、そのような装置における光学波面変形を補正することに関する。
マイクロリソグラフィ(フォトリソグラフィ又は簡易的にリソグラフィとも呼ばれる)は、集積回路、液晶ディスプレイ、及び他の微細構造化デバイスの製作のための技術である。マイクロリソグラフィ処理は、エッチング処理との併用で基板、例えば、シリコンウェーハ上に形成された薄膜スタックに特徴部をパターン化するのに使用される。製作の各層において、ウェーハは、紫外線のような放射線に敏感な材料であるフォトレジストで最初に被覆される。次いで、上部にフォトレジストを有するウェーハが、投影露光装置内にあるマスクを通して投影光に露光される。マスクは、フォトレジスト上に投影される回路パターンを含む。露光の後に、フォトレジストが現像され、マスク内に含まれる回路パターンに対応する像が生成される。次いで、エッチング処理が、この回路パターンをウェーハ上の薄膜スタック内に転写する。最後に、フォトレジストが除去される。異なるマスクを使用するこの工程の繰り返しにより、多層微細構造化構成要素がもたらされる。
一般的に、投影露光装置は、照明系と、マスクを位置合わせするためのマスク台と、投影対物系(多くの場合に簡易的に「レンズ」と呼ばれる)と、フォトレジストで被覆されたウェーハを位置合わせするためのウェーハ台とを含む。照明系は、例えば、矩形スリット又は幅狭のリングセグメントの形状を有することができるマスク上の視野を照明する。
現在の投影露光装置では、2つの異なるタイプの装置の間で区別を付けることができる。一方のタイプでは、ウェーハ上の各ターゲット部分は、その上に全体のマスクパターンを一回で露光することによって照射され、そのような装置は、一般的にウェーハステッパと呼ばれる。一般的に、ステップアンドスキャン装置又は簡易的にスキャナと呼ばれる他方のタイプの装置では、各ターゲット部分は、投影光ビームの下で与えられた基準方向にマスクパターンを漸進的に走査し、同時にこの方向と平行又は逆平行に基板を同期して走査することによって照射される。ウェーハの速度とマスクの速度の比は、投影レンズの倍率βに等しく、この倍率βに対して|β|<1、例えば、|β|=1/4又は|β|=1/100が成り立つ。
投影露光装置の開発における基本的な目的のうちの1つは、益々小さい寸法を有する構造をウェーハ上にリソグラフィによって定めることができることである。小さい構造は、製造工程の高い出力をもたらし、更に高い集積密度をもたらす。更に、高い集積密度は、製造される微細構造化構成要素の性能に対して通常は好ましい効果を有する。
リソグラフィによって定めることができる構造の最小サイズは、投影光の波長にほぼ比例する。従って、そのような装置の製造は、益々短い波長を有する投影光を使用することを追求する。現時点で使用されている最短波長は、365nm、248nm、193nm、及び13nmであり、従って、それぞれ深紫外(DUV)、真空紫外(VUV)、又は極紫外(EUV)のスペクトル範囲にある。
収差の補正は、DUV及びVUVのスペクトル範囲の動作波長に向けて設計された投影対物系に対して益々重要になってきている。異なるタイプの収差は、通常は異なる補正対策を必要とする。
視野非依存で回転対称な収差の補正は比較的容易である。視野非依存収差は、投影対物系の射出瞳内の波面変形が回転対称である場合に回転対称であるとして公知である。波面変形という用語は、理想的な収差不在波面からの波面の偏位を意味する。回転対称収差は、例えば、個々の光学要素を光軸に沿って移動することによって少なくとも部分的に補正することができる。
回転対称ではない収差の補正はより困難である。そのような収差は、例えば、レンズ及び他の光学要素が回転非対称に高温になることによって発生する。この種の1つの収差は非点収差である。
回転非対称収差を補正するために、US 6,338,823 B1は、レンズの円周に沿って分散された複数のアクチュエータを用いて選択的に変形することができるレンズを提案している。レンズの変形は、熱誘起収差が少なくとも部分的に補正されるように決定される。より複雑なタイプのそのような波面補正デバイスは、US 2010/0128367 A1に開示されている。
US 2010/0201958 A1及びUS 2009/0257032 A1は、互いから液体によって分離された2つのガラス板を含む波面補正デバイスを開示している。光学波面に対する補正効果は、ガラス板を変形することによってではなく、屈折率を局所的に変化させることによって得られる。この目的に対して、2つのガラス板の一方には、投影光が通過する面にわたって延びる電熱線が設けられる。電熱線を用いて、温度Tへの屈折率nの依存性dn/dTによって望ましい屈折率分布をもたらす温度分布をガラス板内に生成することができる。
US 6,504,597 B2及びWO 2013/044936 A1は、加熱光がレンズ又は板の中にその周縁面を通じて、すなわち、周辺的に結合される補正デバイスを提案している。単一光源によって生成された加熱光を光学要素の周囲に沿って分散された様々な場所に向けるために、光ファイバを使用することができる。
WO 2011/116792 A1及びEP 1 524 558 A1は、対応する個数の流体出口開口から流出する複数の流体流れが、投影露光装置の作動中に投影光が通って伝播する瞳平面の近くの空間に流入する波面補正デバイスを開示している。チャネル壁の外側に配置された放熱部材を含むことができる温度コントローラが、各流体流れに対して個々に構成される温度を設定する。温度分布は、温度分布によって引き起こされる光路長差が波面誤差を補正するように決定される。この従来技術の波面補正デバイスの利点は、それが、例えば1回の走査サイクル中に非常に急速に変化する波面変形をも補正することができる点である。しかし、複数の個々の流体流れを組み合わせることによって層流流体流れを生成することは困難である。
US 6,338,823 B1 US 2010/0128367 A1 US 2010/0201958 A1 US 2009/0257032 A1 US 6,504,597 B2 WO 2013/044936 A1 WO 2011/116792 A1 EP 1 524 558 A1 WO 2003/075096 A2 US 6,665,126 B2 WO 2005/069055 A2
本発明の目的は、急速に変化する外乱、及び特に急速に変化する回転非対称波面変形を補正することができる補正デバイスを含むマイクロリソグラフィ投影露光装置を提供することである。それにも関わらず、このデバイスは、簡単な構造を有するべきである。
この目的は、マスクを保持するように構成されたマスク台と、マスクを投影光で照明するように構成された照明系と、感光面を支持する基板を保持するように構成された基板台と、投影光によって照明されたマスクの少なくとも一部分を感光面上に結像するように構成された投影対物系とを含むマイクロリソグラフィ投影露光装置によって達成される。装置は、光学波面変形を補正するように構成されて第1の光学要素と、第2の光学要素と、第1及び第2の光学要素を第1の配置と第2の配置の間で移動するように構成された駆動機構とを含む補正デバイスを更に含む。第1の配置では、第1の光学要素は、投影光路に配置された少なくとも一部分を有する内側光学要素であり、第2の光学要素は、投影光路の完全に外側に配置された外側光学要素である。第2の配置では、第2の光学要素が内側光学要素であり、第1の光学要素が外側光学要素である。補正デバイスは、外側光学要素における温度分布を修正するように構成された温度制御デバイスを更に含む。
本発明は、投影対物系の外側に配置された中実光学要素内に望ましい温度分布を生成するのは比較的容易であるという認識に基づいている。この光学要素が、投影光路内に少なくとも部分的に配置される内側光学要素になる位置に移送された場合に、内側光学要素における温度分布は、内側光学要素の屈折率の局所変化をもたらし、更にその形状のある程度の変化をもたらす。これらの局所変化は、光学波面変形を補正するのに使用することができる位相変化を誘起する。乱流又は流体流れと共に運ばれる不純物のような投影光路を通過する流体流れから生じ、かつ補正効果を損なわせる傾向を有する多くの問題は、温度分布が中実体に生成されるので発生する可能性はない。
内側光学要素における温度分布は、ある一定の時間にわたってのみ維持することができるので、同じか又は異なる温度分布とすることができる望ましい温度分布は、外側光学要素が投影光路の完全に外側に配置されている間にこの外側光学要素内で生成される。次いで、第1の光学要素及び第2の光学要素が内側光学要素及び外側光学要素としてのそれらの光学要素の役割を変更するように、光学要素が交換される。このようにして2又は3以上の光学要素を交換することにより、ほぼ一定の温度分布をそれぞれの内側光学要素内に必要に応じて数時間にわたって又は数日にわたってさえも維持することができる。その一方、内側光学要素における温度分布とは異なる温度分布が外側光学要素内で生成される場合に、2つの光学要素を迅速に交換することで補正効果をほぼ瞬時に変更することができる。
内側光学要素が投影対物系の瞳平面に配置される場合に、視野非依存波面変形は、非常に有効に補正することができる。
しかし、望ましい温度分布を有する内側光学要素は、マスクが変位される間に1回の走査サイクル中に変化する視野依存波面変形を補正するのに特に適している。この適性は、内側光学要素が中実体であるので、この内側光学要素をマスクと共に、特にそれと平行にそれと同じ速度で変位させることができることに起因する。次に、マスク、レジスト、又はウェーハ内のある一定の欠陥、例えば、熱誘起マスク変形、レジスト厚の変化、又はウェーハの変形に関連付けられた波面変形を補正することが可能である。
従って、内側光学要素を視野平面の近くに配置することが好ましい。通常、像平面の近くには利用可能な空間が存在しないので、内側光学要素は、投影対物系内の中間像平面に配置することができる。しかし、この配置は、投影対物系内の雰囲気を周辺の外側雰囲気から分離するガスロックを設けることを必要とする可能性がある。
従って、内側光学要素に最も適する位置は、特にマスクと投影対物系との間でマスクの近くにある軸上位置である。内側光学要素が投影対物系の光軸に沿ってマスクから50mmよりも小さく離間するように駆動機構が構成される場合に、良好な視野依存効果が得られる。
一実施形態において、第1の光学要素と第2の光学要素は、共通の支持体上に配置される。この支持体は、例えば、第1及び第2の光学要素を第1の配置と第2の配置の間で搬送するために、反対方向に直線的に変位させることができる。更により簡単な手法は、共通の支持体が回転されるように駆動機構を構成することである。
回転軸が第1及び第2の光学要素から十分に分離される場合に、回転移動は、通常マスクによって実施される直線移動に近づく。次に、移動するマスク自体に関する波面変形は、少なくともある程度まで補正することができる。理想的には、共通の支持体は、この場合一定の角周波数で回転する。
内側光学要素とマスクとの完全な同期を達成するために、マスク台は、マスクを走査方向に沿って変位させるように構成することができる。基板台は、基板をマスクと同期して変位させるように構成され、駆動機構は、内側光学要素をマスクと同期して変位させるように構成される。そのような同期を使用すると、マスク位置依存性を有する波面変形も補正することができる。
従って、内側光学要素がマスクの近くに配置される場合に、駆動機構は、マスクと平行に、かつそれと同じ速度で変位させることができなければならない。内側光学要素が中間像平面に配置される場合に、方向及び速度は、異なることができる。それにも関わらず、マスク位置依存性を有する波面変形も補正することができるように、マスクの移動と内側光学要素の移動は、同期させなければならない。
マスクが感光面上に投影される間に駆動機構をマスク台に機械的に結合することができる場合に、等しい速度を有する同期は特に容易である。内側光学要素を温度制御デバイスまで搬送すべきである場合に、機械結合は係合解除される。この関連において、内側要素は、マスクと基板の間の同期に必要とされるものと同じ精度でマスクと同期させなくてもよいことに注意しなければならない。
温度制御デバイスは、外側光学要素の上に可変温度分布を生成するために、外側光学要素を冷却するように構成された冷却ユニットと、外側光学要素の選択部分を加熱するように構成された加熱ユニットとを含むことができる。冷却ユニットは、それが次に外側光学要素の平均温度が一定値に維持されることを確実にすることができるので有利である。加熱ユニットだけ又は冷却ユニットだけが設けられた場合に、温度分布が生成される度に平均温度が上昇又は低下する可能性がある。この上昇又は低下は、時間と共に光学要素の変形又は放射による隣接光学要素への熱伝達のような付加的な問題を発生させる可能性がある。
一実施形態において、加熱ユニットは、加熱放射線を外側光学要素上に向ける放射線源、例えば、複数のレーザダイオード、LED、又は中央光放射線源内で生成された光を案内する光ファイバを含む。そのような放射線源は、外側光学要素を非接触方式で加熱することを可能にする。更に、外側光学要素によって少なくとも部分的に吸収される放射線を用いてほぼあらゆる任意の温度分布を生成することができる。光学要素は、投影光に対して透過性を有するが、加熱放射線の有意な百分率を吸収することだけが必要である。
好ましくは、第1及び第2の光学要素は、投影光に対して透過性である光学材料から製造されて平行平面屈折面を有する板である。これは、板が投影光路を通して変位した場合に光学効果が変化しないという利点を有する。しかし、内側光学要素が走査サイクル中に静止状態に留まるべきである場合に、レンズ又はミラーを光学要素として使用することができる。
一実施形態において、装置は、測定信号を出力するように構成されたセンサと、センサによって出力された測定信号に依存して温度制御デバイスに対する制御信号を生成するように構成された制御ユニットとを含む。次に、仮定又はシミュレーションだけではなく測定値に基づいて望ましい補正効果を生成することが可能である。
センサは、感光面を形成するレジストの厚みを複数の点で測定するか又はマスク上の複数の点の位置を測定するように構成することができる。次に、視野依存波面変形に対する重要な原因を直接に測定し、望ましい補正効果を決定するのに使用することができる。
本発明の主題はまた、a)第1の光学要素における温度分布を第1の光学要素が装置の投影光路の外側に配置されている間に修正する段階と、b)第1の光学要素を投影光路内に移動する段階と、c)マスクを投影光で照明し、マスクを感光面上に結像する段階と、d)段階c)中に、第2の光学要素における温度分布を第2の光学要素が投影光路の外側に配置されている間に修正する段階と、e)段階c)の後に、第1の光学要素を投影光路から取り出し、第2の光学要素を投影光路内に移動する段階と、f)段階c)を繰り返す段階とを含むマイクロリソグラフィ投影露光装置内の光学波面変形を補正する方法である。
第1及び第2の光学要素は、それらが投影光路に配置されている間に、マスクから装置の投影対物系の光軸に沿って50mmよりも小さく離間させることができる。
第1の光学要素と第2の光学要素は、段階b)及びe)中に回転させることができる共通の支持体上に配置することができる。
しかし、好ましくは、段階c)中に、マスクと、感光面を支持する基板と、第1の光学要素とは、同期して移動する。第1の光学要素がマスクの近くに配置される場合に、第1の光学要素は、好ましくは、走査サイクル中にマスクと平行に、かつそれと同じ速度で移動する。
段階a)及びd)中に、一定の平均温度を維持しながら第1及び第2の光学要素それぞれ内に可変温度分布を生成するために、第1の光学要素と第2の光学要素をそれぞれ冷却ユニットによって冷却し(同時に、又は連続して)、加熱ユニットによって加熱することができる。
一実施形態において、本方法は、以下の追加の段階:g)段階f)中に段階a)を繰り返す段階と、h)段階f)の後に第2の光学要素を投影光路から取り出す段階と、i)段階b)及びc)を繰り返す段階と、j)nが正の整数である時に段階d)からi)までをn回繰り返す段階とを含む。
次に、2つの光学要素は、それらの位置を繰り返し変更し、従って、数値nによる以外は制限を受けない時間にわたって最小の変化で投影光路内にある一定の温度分布を維持することができる。
3つの光学要素が存在する場合に、本方法は、g)段階f)中に、第3の光学要素における温度分布をこの光学要素が投影光路の外側に配置されている間に修正する段階と、h)段階f)の後に、第2の光学要素を投影光路から取り出し、第3の光学要素を投影光路内に移動する段階と、i)段階c)を繰り返す段階と、j)nが正の整数である時に段階a)からi)までをn回繰り返す段階とを含むことができる。
本発明の主題はまた、補正デバイスを含むマイクロリソグラフィ投影露光装置であり、補正デバイスは、光学波面変形を補正するように構成され、かつ第1の光学要素と、第2の光学要素と、第1及び第2の光学要素を第1の配置と第2の配置の間で移動するように構成された駆動機構とを含む。第1の配置では、第1の光学要素は、投影光路に配置された少なくとも一部分を有する内側光学要素であり、第2の光学要素は、投影光路の完全に外側に配置された外側光学要素である。第2の配置では、第2の光学要素が内側光学要素であり、第1の光学要素が外側光学要素である。補正デバイスは、外側光学要素における温度分布を修正するように構成された温度制御デバイスを更に含む。
定義
「光」という用語は、いずれかの電磁放射線、特に可視光、UV光、DUV光、及びVUV光を表している。
本明細書では、線で表すことができる伝播経路を有する光を表すのに「光線」という用語を使用する。
本明細書では、複数の光線を表す上で「光ビーム」という用語を使用する。通常、光ビームは、伝播経路に沿って変化する可能性がある直径にわたって照射プロファイルを有する。
本明細書では、3次元空間内のいずれかの平面又は曲面を表す上で「面」という用語を使用する。面は、本体の一部とすることができ、又はそこから完全に分離されたものとすることができる。
本明細書では、2つの点又は2つの面の間の結像関係を表す上で「光学的に共役」という用語を使用する。結像関係は、ある点から射出する光束が光学的に共役な点で収束することを意味する。
本明細書では、マスク平面又はマスク平面に対して光学的に共役な平面を表す上で「視野平面」という用語を使用する。
本明細書では、同じ角度の下に視野平面内で収束又は発散する全ての光線が同じ点を通過する平面を表す上で「瞳平面」という用語を使用する。当業技術で通例であるように、瞳平面が数学的な意味において実際には平面ではなく若干湾曲しており、従って、厳密な意味では瞳面と呼ぶべきである場合であっても「瞳平面」という用語を使用する。
本発明の様々な特徴及び利点は、以下に続く詳細説明を添付図面に関連付けて参照することによってより容易に理解することができる。
本発明による投影露光装置の略斜視図である。 図1に示す装置を通る子午断面図である。 初期作動条件にある図1及び図2に示す装置を通る更に別の略子午断面図である。 図3aと同様であるが、装置の作動中の後の時点での子午断面図である。 図3aと同様であるが、装置の作動中の後の時点での子午断面図である。 図3aと同様であるが、装置の作動中の後の時点での子午断面図である。 図3aと同様であるが、装置の作動中の後の時点での子午断面図である。 図3aと同様であるが、装置の作動中の後の時点での子午断面図である。 図3aと同様であるが、装置の作動中の後の時点での子午断面図である。 図3aと同様であるが、装置の作動中の後の時点での子午断面図である。 図3aと同様であるが、装置の作動中の後の時点での子午断面図である。 走査サイクル中の3つの異なる時点のうちの1つにおける図3からの拡大抜粋図である。 走査サイクル中の3つの異なる時点のうちの1つにおける図3からの拡大抜粋図である。 走査サイクル中の3つの異なる時点のうちの1つにおける図3からの拡大抜粋図である。 板が回転台内に統合される代替実施形態による装置を通る子午断面図である。 板が回転台内に統合される代替実施形態による装置を通る子午断面図である。 図5a及び図5bに示す回転台上の上面図である。 マスクの投影中に回転する回転台内に板が統合される更に別の実施形態による装置を通る子午断面図である。 マスクの投影中に回転する回転台内に板が統合される更に別の実施形態による装置を通る子午断面図である。 図7a及び図7bに示す装置の複数のLEDを含む加熱ユニット上の上面図である。 回転台内に統合された4つの板を含む実施形態による装置に対する斜視図である。 板が操作ロボットによって搬送される装置を通る略子午断面図である。 本発明の重要な方法段階を示す流れ図である。
I.第1の実施形態
1.投影露光装置の一般設計
ここで本発明による投影露光装置の第1の実施形態の一般設計をそれぞれ装置の斜視図及び装置を通る子午断面図である図1及び図2を参照して以下に説明する。両方の図は、非常に概略的であり、正確な縮尺のものではない。
全体を10で表す投影露光装置は、約193nmの中心波長を有し、投影光路PLPに沿って装置を通って伝播する投影光ビームを生成する光源LSを含む。装置10は、投影光を均一化し、それを微小構造のパターン18を含む移動マスク16上の視野16の上に予め決められた角度及び照射分布を有するように向ける照明系12を更に含む。この実施形態において、照明視野14は矩形形状を有する。しかし、照明視野14の他の形状、例えば、リングセグメント、及び投影光の他の波長、例えば、248nm又は157nmも考えられている。マスク16は、ガイドレール19、19’を含むマスク台26によって支持されるマスク搬台17上に装着される。
複数のレンズL1からL4を含み、光軸OAを有する投影対物系20は、パターン18のうちで照明視野14の範囲の部分を感光面を形成し、基板24によって支持されるレジスト22上に結像する。シリコンウェーハによって形成することができる基板24は、レジスト22の上面が投影対物系20の像平面30内に高精度で位置付けられるようにウェーハ台32(図2にのみ示す)上に配置される。マスク16は、投影対物系20の物体平面28内にマスク台26を用いて配置される。投影対物系20は、|β|<1である倍率βを有するので、パターン18の照明部分の縮小像18’がレジスト22上に投影される。
投影中に、図1及び図2に矢印A1及びA2に示すように、マスク16と基板24は、Y方向と一致する走査方向と平行に移動する。次に、照明視野14は、照明視野14よりも大きい構造化区域を連続的に投影することができるようにマスク16の上を走査する。そのようなタイプの投影露光装置は、多くの場合に「ステップアンドスキャンツール」又は簡易的に「スキャナ」と呼ばれる。基板24の速度とマスク16の速度の間の比は、投影対物系20の倍率βに等しい。投影対物系20が像を反転させる場合(β<0)には、マスク16と基板24は、反対方向に移動する。
図示の実施形態において、照明視野14は、投影対物系20の光軸OAに関して中心が定められる。これは、屈折結像投影対物系、すなわち、屈折光学要素のみを含んでミラーを含まない対物系の場合は通例である。この種の投影対物系に関する例は、WO 2003/075096 A2に見出すことができる。他の実施形態において、照明視野14は、光軸OAに関して中心が定められない。ある一定のタイプの反射屈折投影対物系20、すなわち、屈折光学要素に加えて反射光学要素を含む対物系では、変形物体視野及び変形像視野が必要な場合がある。変形物体視野及び変形像視野を有する反射屈折投影対物系の例は、US 6,665,126 B2及びWO 2005/069055 A2に記載されている。実際には、本発明は、いかなるタイプの投影対物系においても有利に使用することができる。
図2の子午断面図で分るように、投影対物系20は、パターン18のうちで照明視野14の範囲に位置する部分の実像が内部に形成される中間像平面34を有する。物体平面28と中間像平面34の間には、第1の瞳平面36が位置付けられ、中間像平面34と投影対物系20の像平面30の間には、第2の瞳平面38が位置付けられる。図2に示すように、視野平面のうちのいずれかのもの、すなわち、物体平面28から同じ角度の下で収束又は発散する全ての光線は、第1及び第2の瞳平面36、38それぞれ内にある同じ点を通過する。
2.波面補正デバイス
装置10は、収差を補正、又はより一般的には修正するための波面補正デバイス40を含む。
a)収差のタイプ
多くの場合に、収差は、実際の波面を理想的な波面に対して比較することによって定量的に表される。理想的な波面からの実際の波面の偏位は、通常、波面変形と呼ばれ、ゼルニケ多項式のような正規化直交関数の完全セットによって表すことができる。波面変形が像視野内の全ての点に対して同一である場合に、この波面変形は視野非依存収差と呼ばれる。波面変形が像視野内の少なくとも2つの点に対して実質的に異なる場合に、この収差は視野依存であると呼ばれる。
通常、視野非依存波面変形は、瞳平面内又はその直近に配置された補正デバイスを用いて補正され、これは、この場所では、全ての光学波面が完全に重複し、従って、補正デバイスの効果が全ての像点に対して等しいからである。視野依存収差は、通常は補正することがより困難である。補正デバイスは、視野平面内又は視野平面と瞳平面の間の中間位置に配置しなければならず、光学波面に対する異なる補正効果を異なる場所において生成することができなければならない。
収差はまた、それが発生する時間スケールに関して区別することができる。一部の収差は、経時的に一定に留まる製造公差又は設計不備によって引き起こされるので、経時的に変化しない。他の収差は、長い時間スケールで、例えば、多くの日数をかけて又は数年をもかけて変化する。例えば、ある一定のレンズは、高エネルギ投影光への継続的な露光によって引き起こされる材料劣化を被る可能性がある。更に別の収差は、装置10の作動中に急速に、例えば、数分以内又は僅か数秒以内に変化する。そのような急速に変化する収差に対する原因は、空気圧又は温度のような可変周辺部条件、並びにレンズ材料内における投影光の吸収の結果として発生する温度変化によって誘起される変形及び屈折率変化を含む。
急速に変化する視野依存収差は、異なる場所に急速に変化する補正効果を生成する必要があるので、補正することが特に困難である。そのような収差は、取りわけ、マスク16の温度分布の変化に起因するその変形により、又はレジスト22として使用されるフォトレジストの厚み変化によって引き起こされる可能性がある。
以下に続く補正デバイス40の説明から、この補正デバイスが、そのような急速に変化する時間依存収差を補正するのに何故特に適するのかが明らかになるであろう。この関連において、「補正」という用語を広義に解釈しなければならない。この用語は、最も大きいゼルニケ係数(又はこれに代えて波面変形を定量的に表す全てのゼルニケ係数にわたる二乗平均平方根(rms))を直接に低減するか、又は他の補正デバイス、例えば、レンズL1からL4を光軸OAに沿って又はそれと垂直に変位させるマニピュレータを用いて波面変形をより容易に補正することができるように波面変形を間接的に修正するかのいずれかであるあらゆる光学波面修正を表している。
b)補正デバイスの一般設計
図1及び図2に示す波面補正デバイス40は、投影光に対して透過性を有する材料で製造された第1の板42aと第2の板42bを含む。第1及び第2の板42a、42bに適する材料は、例えば、溶融シリカである。板42a、42bは、これらの板を走査方向Yに沿って移動するように構成された駆動機構44によって支持される。図1及び図2では、駆動機構44をマスク台26と投影対物系20との間でY方向と平行に投影光路PLPの両側に延びる2つのガイドレール46によって概略的に表している。与えられた時点で、板42a、42bの一方は、マスク16と平行に、かつそれと同じ速度で投影光路PLPを通して移動されるので、駆動機構は、図2にはこの機械結合をレバー31として示すように、マスク台26に機械的に結合することができる。
駆動機構44の一端には、加熱ユニット52aと冷却ユニット54aとを含む第1の温度制御デバイス50aが配置される。この実施形態において、加熱ユニット52aは、内部で板42a、42bを変位させることができる平面の上方に配置され、図2に破線に示す複数の発光ダイオード(LED)58を各々が含む2つのLEDバー56a、56a’を含む。2つのLEDバー56a、56a’は、ドライブ(図示せず)を用いて軸60a、60a’の周りに回転させることができる。軸60a、60a’の周りにLEDバー56a、56a’を回転させ、同時に第2の板42bを駆動機構44を用いてY方向に沿って変位させることにより、LED58によって放出される光束63を第2の板42b上のあらゆる任意の点に向けることが可能である。
LEDは、板42a、42bによって強く吸収される中心波長を有する加熱光を生成するように構成される。図示のこの実施形態において、中心波長は、溶融シリカのIR吸収窓の範囲にある。
冷却ユニット54aは、加熱ユニット52aの反対側に、かつ板42a、42bを内部で変位させることができる平面の下方に配置される。冷却ユニット54aは、図示の実施形態において、第2の板42bが第1の温度制御デバイス50aに配置された場合に第2の板42bの底面に誘導されるガス噴流64を各々が放出する複数のガスノズル62を含む。
図2の子午断面図においてのみ分るように、ガイドレール46、48の反対端に第2の温度制御デバイス50bが配置される。第2の温度制御デバイス50bは、第1の温度制御デバイス50aと同じ構成を有する。図2には、LED58を有する2つのLEDバーの一方56b及び冷却ユニット54bの一部のガスノズル62を示している。
図2に示すように、装置10は、加熱ユニット52a、52b内のLED58及び冷却ユニット54a、54b内のガスノズル42の作動を制御する中央制御ユニット66を更に含む。中央制御ユニット66は、更に、マスク16の形状を測定するように構成されたマスク形状センサ68に接続される。この目的に対して、マスク形状センサ68は、マスク上の複数の点の座標を非接触方式で測定するように構成することができる。そのようなマスク形状センサ68は当業技術でそれ自体公知であるので、本明細書ではセンサ68に対してより詳細には記載しない。
装置10は、レジストが露光される前に基板24上に塗布されたレジスト22の厚みを測定するように構成されたレジスト厚センサ70を更に含む。レジスト厚センサ70も、中央制御ユニット66に接続される。そのような厚みセンサ70は当業技術でそれ自体公知であるので、本明細書ではセンサ70に対してもより詳細には記載しない。
図1及び図2に示す構成では、第1の板42aは、第1の温度制御デバイス50a内、従って、投影光路PLPの外側に配置される。与えられた時点で投影光路PLPの完全に外側に配置された板42a又は42bは、以下では外側板とも呼ぶ。与えられた時点で投影光路PLPに配置された少なくとも一部分を有する板42a又は42bは、以下では内側板とも呼ぶ。以下に続く補正デバイス40の機能の説明から明らかなように、第1の板42aは、時として外側板とされ、時として内側板とすることができる。同じことが第2の板42bにも適用される。
b)機能
以下では、異なる作動時点での装置10を図2と類似の子午断面図においてであるが、より概略的で簡略化した方式に示す図3aから図3iを参照して波面補正デバイス40の機能を説明する。
図3aは、マスク16が投影光路の外側の待機位置にあり、照明系12が投影光をマスク16上にまだ向けていない初期状態にある装置10を示している。マスク形状センサ68が、マスク16の形状に関する測定データを既に取得しており、これらの測定データを中央制御ユニット66に既に送信していると仮定する。中央制御ユニット66はまた、基板24上に塗布されたレジスト22の厚みを複数の位置で測定したレジスト厚センサ70から測定データを既に受信している。
更に、マスク形状センサ68は、マスク16に対して作用する重力の結果として、マスク16が完全には平坦でなく、若干湾曲していることを既に検出していると仮定する。レジスト厚センサ70は、レジスト22の厚みが基板24の面にわたって完全には均一ではなく、若干変化していることを既に検出していると同じく仮定する。
この状態でマスク16がレジスト22上に結像された場合に、マスク16の湾曲形状に起因して、マスク16上の少なくともある一定の区域は、投影対物系20の物体平面内に完全には配置されないことになる。同様に、レジスト22の面のある一定の区域は、レジスト厚変化に起因して投影対物系20の像平面30内に正確には配置されない可能性がある。両方の効果は(特に組み合わされた場合に)、マスク16内に含まれる構造18の不鮮明な像をレジスト22上にもたらす。特に投影対物系20が物体側及び像側で完全にはテレセントリックではない場合に、マスク16の変形及びレジスト22の厚み変化は、歪曲、すなわち、理想的な位置に対する像点の横変位をもたらす可能性もある。
補正デバイス40は、板42a、42bの一方を投影光路内でマスクの直近に配置することによってそのような収差を非常に効率良く補正することができ、板42a、42bは、これらの収差が少なくとも部分的に補正されるように光学波面を修正する温度分布、及び従って屈折率分布を有する。
この目的に対して、制御ユニット66は、マスク形状センサ68及びレジスト厚センサ70によって得られた測定データに基づいて、十分な補正効果を達成するには光学波面をどのように修正しなければならないかを計算する。板42a、42bの屈折率nは、温度Tに依存するので(すなわち、dn/dT≠0)、板42a、42b内の温度変化は、板42a、42bを通過する光学波面の位相変化をもたらす。付加的な効果として、板42a、42bは、温度変化の結果として局所的に変形する場合があり、それによっても光学波面の位相が影響を受ける。溶融シリカ及び板42a、42bに適する材料内では、屈折率変化は、変形よりも強い効果を位相に対して有し、従って、中央制御ユニット66は、変形を無視することができる。
第1の板42aが第1の温度制御デバイス50aに配置された外側板である間に、予想収差を補正するのに必要な温度分布が第1の板42a内に生成される。この目的に対して、図3aに示すように、LEDによって生成される加熱光が第1の板42a内の選択部分72を加熱するように、LED58が中央制御ユニット66によって個々に制御される。第1の板42aにおける温度分布の生成は、取りわけ、LED58によって放出される加熱光の強度、及び加熱光に対する板42a、42bの吸収係数に依存して少秒又は数分を要する可能性がある。第1の板42a内に望ましい温度分布が生成された後に(この生成は、図示していない熱カメラによってモニタすることができる)、駆動機構44は、第1の温度制御デバイス50aから第1の板42aを取り出して、それを図3bに示す初期作動位置に変位させる。この初期作動位置では、望ましい温度分布を有する第1の板42aは、マスク16の直下ではあるが、依然として投影光路の外側に配置される。
図3a及び図3bに示す段階中に、第2の板42bは、まだ作動していない第2の温度制御デバイス50b内に依然として配置されているので、同じく外側板である。
図3cに示す次の段階では、レジスト22上へのマスク16の投影が始まる。照明視野14は、それがY方向に沿って変位する間にマスク16の上を走査する。駆動機構44は、マスク16と平行に、かつそれと同じ速度で第1の板42aを変位させる。従って、第1の板42a内に生成された温度分布も、マスク16と同期して移動する。この段階で第1の板42aは内側板である。
この段階は、図3cからの拡大抜粋図であり、構造18を有するマスク16、第1の板42a、及び投影光路PLPのみを示す図4aにも例示している。ここで、マスク16が変形される及び/又はレジスト22の上面が投影対物系20の像平面30内に正確に配置されないことに起因してレジスト22上に正確に結像されないことになるマスク16上の点74から光束73が射出すると仮定する。この光束73は、第1の板42a内の加熱部分72を通過するときに、溶融シリカ内でdn/dT>0であることに起因してより高い屈折率に遭遇することになる。より高い屈折率は、より大きい光路長に対応し、レジスト22の厚みがターゲット値よりも小さいという効果を補償することができ、それによって像距離が増大する。
当然ながら、加熱部分72及びより低温の周囲部分のこの表現は、概略的なものでしかない。実際には、温度分布は、第1の板42内で連続的な3次元関数であり、図4aに示すものよりも極めて複雑な場合があるが、かなり単純な場合もある。例えば、レジスト22の厚み変化を無視することができ、マスクが1つの方向だけに若干湾曲している場合に、温度分布は、マスクのプロファイルに単純に対応する場合がある。
図4b及び図4cは、走査作動中にマスク16及び第1の板42aが投影光路PLPをどのように通過するかを示している。これらの図から、走査作動を通して、マスク上の点74と、ある一定の温度を有する第1の板42a内でこの点に関する部分との間に、1:1の対応が常に存在することが明らかになる。
ここで再度図3cを参照して、マスク16がレジスト22上に投影される間に、第2の温度制御デバイス50bのLED58が、第2の板42b内に温度分布を生成することを見ることができる。望ましい補正効果が変化すべきでない場合に、この温度分布は、前に第1の板42a内に生成されたものと同じ分布とすることができる。次いで、第1の板42a内に生成された温度分布が、ある程度の時間、例えば、約10秒後に望ましい補正効果をもはや達成することができない程度まで不鮮明になるという理由だけから、第2の板42bによる第1の板42aの置換が実施される。
図示の実施形態において、マスク16の形状がマスク形状センサ68によって再度測定された後に、投影光の部分吸収によって引き起こされるマスク温度の増大に起因してマスク16の形状が変化したことが見出されるので、望ましい補正効果が変化すると仮定する。
図3dに示す次の段階では、照明系12は、投影光をマスク16上に向けるのを中止する。第1の板42aは、第1の温度制御デバイス50aに帰還し、マスク16も投影光路から後退する。
図3eに示す次の段階では、修正された温度分布を有する第2の板42bが第2の制御デバイス50bから取り出され、マスク16の直下の初期作動位置に変位される。
図3fに示すように、この段階でマスク16は再度レジスト22上に投影されるが、今度は第2の板42bが内側板である。図3c及び図4aから図4cを参照して記述したものと同様に、第2の板42bは、マスク16と平行に、かつそれと同じ速度で投影光路PLPを通って移動する。
第2の板42bが投影光路PLPを繰り返し通過する間に、第1の温度制御デバイス50aを用いて第1の板42a内に別の温度分布が生成される。この目的に対して、中央制御ユニット66によってLED58が再度選択的に制御される。以前の段階とは対照的に、今度はガスノズル62が第1の板42aの底面上に低温のガス噴流64を向ける。この冷却は、又は他にLED58が第1の板42a上に加熱光を向ける度に第1の板42aの平均温度が上昇することになるので必要である。こうして冷却ユニット54aのガスノズル62は、第1の板42aの平均温度が予め決められたターゲット値で一定に保たれることを確実にする。
図示の実施形態において、均一な全体冷却効果を達成するために、全てのガスノズル62は、ガス噴流64を第1の板42aの底面上に向ける。しかし、ガスノズル62を個々に制御することによって第1の板42aのある一定の部分を選択的に冷却することができる。当然ながら、温度制御手法を逆転させること、すなわち、第1の板を均一に加熱し、その選択的な部分だけを冷却することができる。
図3gに示す次の段階では、照明系12は、マスク16を照明するのを再度中止する。ここで第2の板42bが投影光から取り出され、駆動機構44によって第2の温度制御デバイス50b内に搬送され、その間にマスク16は投影光路の外側に留まる。この時点で両方の板42a、42bは、再度短い時間にわたって外側板である。
次の段階3hでは、望ましい温度分布を有する第1の板42aは、第1の温度制御デバイス50aから取り出され、マスク16の直下の初期作動位置に搬送される。次いで、図3iに示すように、投影作動が再開される。第1の板42aが投影光路PLPを繰り返し通過する間に、第2の板42b内に第2の温度制御デバイス50bを用いて同じか又は別の温度分布が生成される。今度は、平均温度が予め決められた値に留まることを確実にするために、ガスノズル62も、第2の板42bの底面に向けて低温ガス噴流64を誘導する。
上記から、第1及び第2の板42a、42bが位置を切り換える短い間隔にわたってしか投影作動を中断しなくてもよいことが明らかになる。
多くの場合に、2つの板42a、42b内に同じ温度分布を交互に生成するだけで十分であることになる。例えば、マスク16の熱誘起変形に起因して補正の必要性が変化する場合に、これは、外側板に伝達される温度分布を修正することによって容易に達成することができる。
板42a、42bの平均温度は一定に保たれ、好ましくは、周辺ガスの温度と同一の値に保たれるので、板42a、42b内で温度分布は、非常に長い時間にわたって維持することができる。この時間は、数十回又は数百回にも上る走査サイクルを実施するのに十分である数分の範囲にあるとすることができる。温度分布を「リフレッシュする」ことが必要になる前に板42a、42bをどれ程の時間にわたって内側板とすることができるかは、取りわけ、板42a、42b内に生成される温度勾配と絶対温度差とに依存する。
II.他の実施形態
1.回転台
図5aは、代替実施形態による装置10をXZ平面(すなわち、走査方向Yに対して垂直)内の略子午断面図で例示している。この実施形態において、板42a、42bは、ドライブ84を用いて回転軸82の周りに回転させることができる回転台80内に統合される。図6の上面図で最も良く分るように、板42a、42bは、ここでは回転軸82に関して2重対称性を有するように配置されたリングセグメントの形状を有する。
補正デバイス40は、加熱ユニット52と冷却ユニット54とを有する温度制御デバイス50を1つだけ含む。この実施形態において、加熱ユニット52は、直交方向に延びる一体的な電熱線88を有する第1の中実体86を含む。電熱線88を適切に制御することにより、第1の中実体86内にほぼあらゆる任意の温度分布を生成することができる。加熱ユニット52に関する更なる詳細は、極めて類似の構成を有する波面補正デバイスを記載しているUS 2009/0257032 A1から集めることができる。
冷却ユニット54は、その作動中に冷却液が通って循環する複数のチャネル92を含む第2の中実体90を含む。
板42a、42bに接触する中実体86、90は、板42a、42bよりもかなり軟質の材料で製造される。これは、板面が引っかきによって損傷を受けるのを防止するのに役立ち、ユニット86、90と板42a、42bの間の熱伝達も改善する。
第1の板42aにおける温度分布が不鮮明になったか、又は異なる温度分布を必要とする場合に、第2の板42bが内側板になり、第1の板42aが、温度制御デバイス50内に配置される外側板になるように、ドライブ84は、回転台80を180°だけ回転させる。この実施形態において、投影光がマスク16の上を走査する間に内側板は移動しない。従って、マスク又はレジストの位置に依存しない時変かつ視野依存の波面変形を補正することのみが可能である。
図7a及び図7bは、温度制御デバイス50が、図1及び図2に示す実施形態の加熱ユニット52a及び冷却ユニット54aと実質的に同じ全体構造を有する加熱ユニット52及び冷却ユニット54を含む代替実施形態を示している。しかし、この実施形態において、回転台80は、一定の角周波数で回転し、すなわち、マスクの投影中にも回転する。従って、投影光路PLPに配置された内側板は、マスク16とほぼ同期して紙面に対して垂直なY方向に沿って移動する。回転台80の直径が大きい程、内側板の円形経路がマスク16の直線移動を近似する。
内側板が投影光路PLPを通って移動する間に、外側板は、温度制御デバイス50を通って移動する。外側板内に望ましい温度分布を生成するために、LED58によって生成される照射分布は、回転軸82の周りに外側板と同期して回転することができる。この目的に対して、LED58を小円で表す加熱ユニット52に対する底面図である図8に略示するように、LED58は、回転軸82の周りの同心円上に配置される。すなわち、外側板が回転するにも関わらず、その中に望ましい温度分布を生成することができる。
2.2よりも多い板
図9に示す装置10の斜視図に示すように、回転台80が4つの板42aから42dと、3つの温度制御デバイス50a、50b、及び50cとを含む場合に、外側板内に3つの異なる温度分布を同時に生成することができる。次に、次の内側板になるべき外側板の選択は、望ましい補正効果が推定される基礎になる直近の測定値又はシミュレーションに依存して行うことができる。時間を消費する段階である外側板内に望ましい温度分布を選択的に生成する段階の代わりに、最も適切な温度分布を有する外側板が、言わば陳列台から取り出される。従って、急速な反応時間が完全補正よりも重要である場合に、図9に図示の実施形態は特に有利である。
図10に図示の実施形態も、異なる温度分布を有する複数の板を備蓄するという概念を使用する。この実施形態において、補正デバイス40は、加熱ユニット52aと冷却ユニット54aとを含む第1の温度制御デバイス50aと、加熱ユニット52bだけを含む第2の温度制御デバイス50bと、冷却ユニット54cだけを含む第3の温度制御デバイス50cと、98に示す待機位置とを含む。
操作ロボット100が、3つの温度制御デバイス50aから50cと、待機位置98と、それぞれの板の少なくとも一部分が投影光路PLPに配置される投影位置との間で4つの板42a、42b、42c、及び42dを搬送する。補正デバイス50は、内側板が、それが投影光路PLP内にある程度の時間にわたって配置された後に、最初に操作ロボット100を用いて第3の温度制御デバイス50cの冷却ユニット54cに搬送されるように制御することができる。しばらくの後にこの板は待機位置に移送され、そこで温度分布が更に均一化される。次いで、板は、第1の温度制御デバイス50aに移送され、その中で望ましい温度分布が生成される。この生成が完了すると、板は、操作ロボット100によって第2の温度制御デバイス50bに移送され、その中で、放射と周辺支持構造(図示せず)への熱伝達とからもたらされる熱損失を補償する加熱光を照明することによって温度分布が維持される。
このようにして、いずれの与えられた時点でも、異なる温度分布を有する2つの板を備蓄することができる。望ましい補正効果が変化する場合に、操作ロボット100は、温度制御デバイス50a及び50bに配置された2つの板から、望ましい補正効果を生成するのに必要とされる温度分布に最も緊密に適合する板を投影光路PLP内の作動位置に移送することができる。
III.重要な方法段階
図11は、本発明による方法の重要な段階を示す流れ図である。
第1の段階S1において、第1の光学要素における温度分布が投影光路の外側で修正される。
第2の段階S2において、第1の光学要素が投影光路内に移動する。
第3の段階S3aにおいて、マスクが感光面上に結像される。同時に、段階S3bにおいて、投影光路の外側に配置された第2の光学要素における温度分布が修正される。
第4の段階S4aにおいて、第1の光学要素が投影光路から取り出される。同時に、段階S4bにおいて、第2の光学要素が投影光路内に移動する。
第5の段階S5aにおいて、投影光路の外側に配置された第1の光学要素における温度分布が修正される。同時に、段階S5bにおいて、マスクが感光面上に結像される。
第6の段階S6aにおいて、第1の光学要素が投影光路内に移動する。同時に、段階S6bにおいて、第2の光学要素が投影光路から取り出される。
次に、段階S3a、S3bからS6a、S6bまでがn回繰り返され、ここで、nは正の整数である。
12 照明系
20 投影対物系
40 波面補正デバイス
LS 光源
PLP 投影光路

Claims (14)

  1. a)マスク(16)を保持するように構成されたマスク台(26)と、
    b)前記マスク(16)を投影光で照明するように構成された照明系(12)と、
    c)感光面(22)を支持する基板(24)を保持するように構成された基板台(32)と、
    d)前記投影光によって照明された前記マスク(16)の少なくとも一部分(14)を前記感光面(22)上に結像するように構成された投影対物系(20)と、
    e)光学波面変形を補正するように構成され、かつ
    第1の光学要素(42a)、
    第2の光学要素(42b)、
    前記第1及び第2の光学要素(42a,42b)を第1の配置と第2の配置の間で移動するように構成された駆動機構(44)であって、
    前記第1の配置では、前記第1の光学要素(42a)は、投影光路(PLP)に配置された少なくとも一部分を有する内側光学要素であり、前記第2の光学要素(42b)は、該投影光路(PLP)の完全に外側に配置された外側光学要素であり、
    前記第2の配置では、前記第2の光学要素(42b)は、前記内側光学要素であり、前記第1の光学要素(42a)は、前記外側光学要素である、
    前記駆動機構(44)、及び
    前記外側光学要素における温度分布を修正するように構成された温度制御デバイス(50a,50b;50c)、
    を含む補正デバイス(40)と、
    を含み、
    前記駆動機構(44)は、前記内側光学要素が前記投影対物系(20)の光軸(OA)に沿って前記マスク(16)から50mmよりも小さく離間するように構成されることを特徴とするマイクロリソグラフィ投影露光装置。
  2. a)マスク(16)を保持するように構成されたマスク台(26)と、
    b)前記マスク(16)を投影光で照明するように構成された照明系(12)と、
    c)感光面(22)を支持する基板(24)を保持するように構成された基板台(32)と、
    d)前記投影光によって照明された前記マスク(16)の少なくとも一部分(14)を前記感光面(22)上に結像するように構成された投影対物系(20)と、
    e)光学波面変形を補正するように構成され、かつ
    第1の光学要素(42a)、
    第2の光学要素(42b)、
    前記第1及び第2の光学要素(42a,42b)を第1の配置と第2の配置の間で移動するように構成された駆動機構(44)であって、
    前記第1の配置では、前記第1の光学要素(42a)は、投影光路(PLP)に配置された少なくとも一部分を有する内側光学要素であり、前記第2の光学要素(42b)は、該投影光路(PLP)の完全に外側に配置された外側光学要素であり、
    前記第2の配置では、前記第2の光学要素(42b)は、前記内側光学要素であり、前記第1の光学要素(42a)は、前記外側光学要素である、
    前記駆動機構(44)、及び
    前記外側光学要素における温度分布を修正するように構成された温度制御デバイス(50a,50b;50c)、
    を含む補正デバイス(40)と、
    を含み、
    前記マスク台(26)は、前記マスクを走査方向(Y)に沿って変位させるように構成され、
    前記基板台(32)は、前記基板(24)を前記マスク(16)と同期して変位させるように構成され、
    前記駆動機構(44)は、前記内側光学要素を前記マスク(16)と同期して変位させるように構成される、
    ことを特徴とするマイクロリソグラフィ投影露光装置。
  3. 前記駆動機構(44)は、前記マスク台(26)に機械的に結合させることができることを特徴とする請求項に記載の装置。
  4. 前記温度制御デバイス(50a,50b)は、
    前記外側光学要素を冷却するように構成された冷却ユニット(54a,54b)と、
    前記外側光学要素の選択部分(72)を、該外側光学要素に可変温度分布を生成するために加熱するように構成された加熱ユニット(52a,52b)と、
    を含む、
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記加熱ユニットは、加熱放射線を前記外側光学要素上に向ける放射線源(58)を含むことを特徴とする請求項に記載の装置。
  6. 前記第1及び第2の光学要素(42a,42b)は、前記投影光に対して透過性である光学材料から製造されて平行平面屈折面を有する板であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の装置。
  7. 測定信号を出力するように構成されたセンサ(68,70)と、
    前記センサによって出力された前記測定信号に依存して前記温度制御デバイス(50a,50b)のための制御信号を生成するように構成された制御ユニット(66)と、
    を含むことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記センサ(70)は、複数の点で前記感光面(22)を形成するレジストの厚みを測定するように構成されることを特徴とする請求項に記載の装置。
  9. 前記センサ(68)は、前記マスク(16)上の複数の点の位置を測定するように構成されることを特徴とする請求項に記載の装置。
  10. マイクロリソグラフィ投影露光装置における光学波面変形を補正する方法であって、
    a)第1の光学要素(42a)における温度分布を、該第1の光学要素(42a)が前記装置(10)の投影光路(PLP)の外側に配置されている間に修正する段階と、
    b)前記第1の光学要素(42a)を前記投影光路(PLP)内に移動する段階と、
    c)マスク(16)を投影光で照明して該マスクを感光面(22)上に結像する段階と、
    d)段階c)中に、第2の光学要素(42b)における温度分布を、該第2の光学要素(42b)が前記投影光路(PLP)の外側に配置されている間に修正する段階と、
    e)段階c)の後に、前記第1の光学要素(42a)を前記投影光路(PLP)から取り出して前記第2の光学要素(42b)を該投影光路(PLP)内に移動する段階と、
    f)段階c)を繰り返す段階と、
    を含み、
    前記第1及び前記第2の光学要素(42a,42b)は、該第1及び該第2の光学要素(42a,42b)が前記投影光路(PLP)に配置されている間は、投影対物系(20)の光軸(OA)に沿って前記マスク(16)から50mmよりも小さく離間していることを特徴とする方法。
  11. マイクロリソグラフィ投影露光装置における光学波面変形を補正する方法であって、
    a)第1の光学要素(42a)における温度分布を、該第1の光学要素(42a)が前記装置(10)の投影光路(PLP)の外側に配置されている間に修正する段階と、
    b)前記第1の光学要素(42a)を前記投影光路(PLP)内に移動する段階と、
    c)マスク(16)を投影光で照明して該マスクを感光面(22)上に結像する段階と、
    d)段階c)中に、第2の光学要素(42b)における温度分布を、該第2の光学要素(42b)が前記投影光路(PLP)の外側に配置されている間に修正する段階と、
    e)段階c)の後に、前記第1の光学要素(42a)を前記投影光路(PLP)から取り出して前記第2の光学要素(42b)を該投影光路(PLP)内に移動する段階と、
    f)段階c)を繰り返す段階と、
    を含み、
    段階c)中に、前記マスク(16)、感光面(22)を支持する基板(24)、及び前記第1の光学要素(42a)は、同期して移動することを特徴とする方法。
  12. 段階a)及びd)中に、前記第1及び第2の光学要素(42a,42b)は、該第1及び第2の光学要素にそれぞれ可変温度分布を生成するために、それぞれ冷却ユニット(54a,54b)によって冷却され、かつ加熱ユニット(52a,52b)によって加熱されることを特徴とする請求項10又は請求項11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 以下の追加の段階:
    g)段階f)中に、段階a)を繰り返す段階と、
    h)段階f)の後に、前記第2の光学要素(42b)を前記投影光路(PLP)から取り出す段階と、
    i)段階b)及びc)を繰り返す段階と、
    j)段階d)からi)をn回(nは正の整数)繰り返す段階と、
    を含むことを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 以下の追加の段階:
    g)段階f)中に、第3の光学要素(42c,42d)における温度分布を、該第3の光学要素(42c,42d)が前記投影光路(PLP)の外側に配置されている間に修正する段階と、
    h)段階f)の後に、前記第2の光学要素を前記投影光路から取り出して前記第3の光学要素(42c,42d)を該投影光路内に移動する段階と、
    i)段階c)を繰り返す段階と、
    j)前記第3の光学要素(42c,42d)を前記投影光路から取り出す段階と、
    )段階a)から)をn回(nは正の整数)繰り返す段階と、
    を含むことを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の方法。
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