JP5478773B2 - 光学系、露光装置、及び波面補正方法 - Google Patents

光学系、露光装置、及び波面補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般的にマイクロリソグラフィ投影露光装置の光学系に関し、より具体的には波面変形を補正することができる波面補正デバイスを含む投影対物系に関する。更に、本発明は、そのようなシステムにおける波面変形を補正する方法に関する。
マイクロリソグラフィ(フォトリソグラフィ又は簡単にリソグラフィとも呼ばれる)は、集積回路、液晶ディスプレイ、及び他の微細構造デバイスの製作のための技術である。マイクロリソグラフィの工程は、エッチング処理との併用で基板、例えば、シリコンウェーハ上に形成された薄膜積層体内に特徴部をパターン形成するのに使用される。製作の各層では、最初にウェーハが、紫外線のような放射線に感度を有する材料であるフォトレジストで被覆される。次に、上部にフォトレジストを有するウェーハは、投影露光装置内でマスクを通じる投影光に露光される。マスクは、フォトレジスト上に投影される回路パターンを含む。露光の後に、フォトレジストは現像され、マスク内に含まれる回路パターンに対応する像が生成される。次に、エッチング処理が、この回路パターンをウェーハ上の薄膜積層体に転写する。最後にフォトレジストが除去される。異なるマスクを使用するこの工程の繰返しは、多層微細構造化構成要素をもたらす。
一般的に、投影露光装置は、照明系と、マスクを位置合わせするためのマスク調整台と、投影レンズと、フォトレジストで被覆されたウェーハを位置合わせするためのウェーハ調整台とを含む。照明系は、マスク上で、例えば、矩形スリット又は幅狭のリングセグメントの形状を有することができる視野を照明する。
現在の投影露光装置では、2つの異なる種類の装置の間で区別を行うことができる。一方の種類では、ウェーハ上の各ターゲット部分が、マスクパターン全部をターゲット部分の上に1回で露光することによって照射され、そのような装置は、一般的にウェーハステッパと呼ばれる。一般的にステップアンドスキャン装置又は簡単にスキャナと呼ばれる他方の種類の装置では、各ターゲット部分が、マスクパターンを投影光ビームの下で所定の基準方向に徐々に走査され、一方、同時に基板をこの方向と平行又は反平行に走査することによって照射される。ウェーハの速度とマスクの速度との比は、投影レンズの倍率βに等しく、通常はこの比に対して|β|<1、例えば、|β|=1/4又は|β|=1/100が成り立つ。
投影露光装置の開発において極めて重要な目的のうちの1つは、リソグラフィによってウェーハ上に一層小さい寸法を有する構造を定義することができることである。小さい構造は、そのような装置を用いて製造された微細構造化構成要素の性能に対して好ましい効果を有する高い集積密度をもたらす。
リソグラフィによって定義することができる構造の最小サイズは、投影光の波長にほぼ比例する。従って、そのような装置の製造業者は、一層短い波長を有する投影光を使用することを追求する。現在使用されている最も短い波長は、248nm、193nm、又は157nmであり、従って、深紫外(DUV)又は真空紫外(VUV)のスペクトル範囲に存在する。市販の装置の次世代のものは、約13.5nm(EUV)の一層短い波長を有する投影光を使用することになる。しかし、そのようなEUV装置の光学系は反射光学系でなければならなく、すなわち、これらの装置は、反射光学要素のみを含み、レンズを含まない。
DUV及びVUVのスペクトル範囲の作動波長に向けて設計される投影対物系では、像誤差(収差)の補正は益々重要になってきている。通常、異なる種類の像誤差は、異なる補正対策を必要とする。
回転対称像誤差の補正は比較的容易である。射出瞳内の波面変形が回転対称である場合に、像誤差は回転対称であると呼ばれる。波面変形という用語は、理想的な無収差の波からの波のずれを指す。回転対称像誤差は、例えば、個々の光学要素を光軸に沿って移動することによって少なくとも部分的に補正することができる。
回転対称ではない像誤差の補正は困難である。そのような像誤差は、例えば、レンズ及び他の光学要素が回転非対称な方式で加熱されることから発生する。1つのこの種の像誤差は、光軸上に位置する視野点において見られる場合もある非点収差である。
光学要素の回転非対称加熱の主な原因は、スキャナ型の投影露光装置において一般的に生じる回転非対称の、特にスリット成形の及び/又は軸外(off-axis)のマスク照明である。スリット成形の照明視野は、視野平面の近くに配置された光学要素の不均一加熱をもたらす。
不均一加熱は、ある一定の照明設定で発生する可能性もある。照明設定という用語は、マスク上の点上に入射する投影光束の角度分布を指す。多くの場合に、照明設定は、照明系の瞳面内の強度分布によって表される。例えば、二重極照明設定では、照明系の瞳面内で光軸に関して対称に配置された2つの極のみが照明される。2つの高い強度の極を含む類似の強度分布が、投影対物系内のその後の瞳面内でも観察されることになる。それによって瞳面内又はその直近に配置されたレンズの回転非対称加熱がもたらされる。
不均一加熱は、光学要素の変形をもたらし、レンズ及び屈折型の他の要素の場合には、これらの要素の屈折率変更をもたらす。屈折光学要素の材料が、高エネルギ投影光に繰返し露光される場合には、永続的な材料変化が発生する可能性がある。例えば、時として投影光に露光された材料のコンパクションが観察され、このコンパクションは、局所的で永続的な屈折率変化をもたらす。
熱誘起の変形及び/又は屈折率変化は、光学要素の光学特性を変化させ、従って像誤差をもたらす。多くの場合に、熱誘起の像誤差は、2回対称性を有する。しかし、投影対物系では、3回又は4回のような他の対称性を有する像誤差、又は完全に非対称の波面変形によって特徴付けられる像誤差も発生する。完全に非対称な像誤差は、多くの場合に、投影対物系内に含まれる光学要素にわたって統計的に分布した材料欠陥によってもたらされる。
回転非対称像誤差を補正するために、US 6,338,823 B1は、レンズの外周に沿って配置された複数のアクチュエータを用いて選択的に変形することができるレンズを提案している。レンズの変形は、熱誘起の像誤差が少なくとも部分的に補正されると判断される。
WO 2007/017089 A1は、類似の補正デバイスを開示している。このデバイスでは、変形可能な板の1つの面が、屈折率が一致する液体を含む。この板が変形した場合には、液体に隣接する面の変形は、事実上いずれの光学効果も持たない。従って、このデバイスは、2つではなく1つのみの光学面の変形から補正寄与を得ることを可能にする。それによって2つの面が同時に変形された場合に観察される補正効果の部分的補償が阻止される。
しかし、アクチュエータを用いた光学要素の変形はいくつかの欠点も有する。アクチュエータが板又はレンズの外周に配置される場合には、これらのアクチュエータを用いては、限られた種類の変形しか生成することができない。この制限は、アクチュエータの数及び同じく配列の両方が固定されていることに起因する。
上述のWO 2007/017089 A1は、光学要素の光学面上に透過アクチュエータを直接適用することも提案している。しかし、透過アクチュエータによってもたらされる散乱損失を低く保つのは困難である。
US 2009/0257032 A1は、光学要素と、光学要素の面に付加されたか、又はこの面内に一体化された複数の非常に細い導体ストライプとを含む波面補正デバイスを開示している。一実施形態では、導体ストライプのアレイが互いに上下に積層され、導体ストライプの交差区域への熱発散を制限することが提案されている。この波面補正デバイスは、光学要素内に様々な温度分布を生成することを可能にし、その結果、様々な回転非対称波面変形を補正することができる。しかし、散乱に起因する光損失が問題を残す。
熱誘起の像誤差に対処するための全く異なる手法は、誤差を補正するのではなく、誤差が発生するのを完全に回避することである。この手法は、光学要素の温度分布が少なくとも実質的に対称になるような光学要素の局所選択的な加熱又は冷却を含む。この場合、回転対称型のいずれかの残留熱誘起像誤差をより簡単な対策により、例えば、光軸に沿って光学要素を変位させることによって補正することができる。
例えば、US 6,781,668 B2から公知のように、加熱された気体又は冷却された気体を光学要素に向けて誘導することにより、光学要素の付加的な加熱又は冷却を提供することができる。冷却された気体流を光学要素に誘導する類似の冷却デバイスは、US 5,995,263及びJP 10214782 Aからも公知である。全てのこれらの従来技術デバイスにおいて、気体を所定の温度まで冷却する調節デバイスを用いて調節することができる全ての気体流は、同じ温度を有する。冷却効果の制御は、専ら、気体の流量を変更することによって達成される。
光学要素上又は光学要素内に少なくとも実質的に回転対称な温度分布を得るために、光学要素の選択された部分に光ビームを誘導することも提案されている。通常、光ビームは、投影光の波長とは異なる波長を有する放射線を放出する別の光源によって生成される。この波長は、補正光が、フォトレジストの露光に寄与しないが、それにもかかわらず、光学要素又はその上に付加された層によって少なくとも部分的に吸収されるように決定される。
EP 823 662 A2は、この種の補正システムを説明している。一実施形態では、付加的な補正光は、投影露光装置の照明系内に、瞳面内又はその直近で結合される。
US 2005/0018269 A1は、加熱される部分にわたって走査する光線を用いて、選択された光学要素のある一定の部分を加熱することを可能にする補正デバイスを説明している。
US 6,504,597 B2は、走査光線を用いない補正デバイスを提案している。代替的に、補正光は、選択された光学要素内に、これらの光学要素の周囲面を通じて、すなわち、外周上で結合される。
US 6,338,823 B1 WO 2007/017089 A1 US 2009/0257032 A1 US 6,781,668 B2 US 5,995,263 JP 10214782 A EP 823 662 A2 US 2005/0018269 A1 US 6,504,597 B2 WO 2008/034636 A2 WO 2003/075096 A2 US 6,665,126 B2 WO 2005/069055 A2
本発明の目的は、様々な異なる回転非対称波面変形を補正することができる波面補正デバイスを含むマイクロリソグラフィ投影露光装置の光学系を提供することである。このデバイスは、投影光に露光され、従って、散乱光の発生源を形成するアクチュエータ又は電気加熱線の具備を必要としないことになる。
本発明の更に別の目的は、マイクロリソグラフィ投影露光装置のそのような光学系における波面変形を補正する改善された方法を提供することである。
本発明により、光学系に関する目的は、複数の流体放出口開口を含む波面補正デバイスを含む光学系によって達成される。放出口開口は、放出口開口から流出する流体流が、装置の作動中に投影光が伝播する空間に流入するように配置される。更に、波面補正デバイスは、流体流の温度を各流体流に対して個々に設定することができる温度コントローラを含む。
光学要素を冷却又は加熱するのに気体流が使用される従来技術の補正デバイスとは異なり、本発明の流体流は、その全体で、波面変形を補正する光学「要素」を形成する。流体流の屈折率は、温度コントローラによって個々に設定することができる流体流の温度に依存するので、この「要素」内にある一定の屈折率分布を生成することができる。この屈折率分布は、「要素」を通過する変形波面が、変形が少なくとも有意に低減されるように修正されるように、決定される。従って、流体流の全体が、流体流の温度を個々に変更することによって変更することができる特性を有する一種の(非球面)屈折率勾配レンズを形成する。
その一方、本発明による波面補正デバイスは、US 2009/0257032 A1に開示されている従来技術の手法のように、投影光をある程度まで不可避に散乱させる加熱線を含むことはしない。
均一な温度を有する流体流によって生成される光路長差ΔOPLは、流体がその温度をT0からT0+ΔTまで変化させ、dが、光が伝播して通る流体流の厚みであり、dn/dtが、流体の屈折率の温度依存性である場合に、次式によって与えられる。
ΔOPL=dn/dt・ΔT・d
dn/dTが大きい程、望ましい光路長差ΔOPLを生成するのに必要な温度変化ΔTは小さくなる。
放出口開口から流出する流体は、空気、窒素、又はヘリウムのような気体とすることができる。他の実施形態では、この気体は、光学系の光学要素を取り囲むものと同じ気体である。193nmの波長では、空気の屈折率の温度依存性dn/dtは、約−1.05・10-6-1である。50nmの波面変形を得るのが望ましい場合に、空気流の厚みdを10mmと仮定すると、約4.8Kの温度変化ΔTを必要とすることになる。
しかしながら、放出口開口から流出する流体は、投影光に対して透過性を有する液体とすることができる。DUV光及びVUV光に対する高い透過能の理由から、この文脈では好ましい液体である純水は、約−10-4-1という屈折率の温度依存性dn/dtを有し、従って、50nmという同じ波面変形は、0.5Kの温度差ΔT及び1mmの流体流厚dしか必要としない。
気体流とは異なり、液体流は、投影光が伝播する空間を横切る液体流の通り道上に何らかの種類の支持構造を必要とする。この目的のために、支持構造としてこの空間内に少なくとも1つの透明光学要素、特に、平行平面板を水平に又は若干傾斜させて配置することができ、通常は、液体流の全体が横方向に流れ去るのを防止するために、同様に垂直に延びる壁も必要になる。
本発明により、好ましくは、流体放出口開口は、個々の流体流が少なくとも投影光が伝播する空間内で少なくとも実質的に層流であるように設計及び配置される。層流性は、流体流が均一な光学特性を有することを保証する。乱流は、望ましくない屈折率変動をもたらす密度変動をもたらすことになる。更に、特に、平行な流体流が直接に接触する場合には、層流性は、対流による隣接流体流又は隣接する他の媒質への望ましくない熱交換を防止するのに役立つ。
好ましくは、流体流に関連付けられたレイノルズ数は10000を下回り(これは層流性から乱流への遷移領域内の流れも含む)、より好ましくは、6000を下回り、更に好ましくは、3000よりも小さい。
少なくとも実質的な層状流体流を得るためには、流体流が互いに交わらないように放出口開口を配置することを有利とすることができる。通常、隣接する流体流の方向が数度よりも大きく異なる場合には、層流性を維持することが困難である。
更に放出口開口は、流体流が、光学系の光軸に対して少なくとも実質的に垂直に放出口開口から流出するように配置することができる。その後に、流体流は、光軸に対して垂直な平面内で延び、それによって光軸に沿って伝播する波面の変形を補正する場合に有利なある一定の対称度がもたらされる。
流体流の層流性を維持するために、放出口開口は、光学系内に含まれる光学要素に対して、流体流が光学要素のうちのいずれの上にも衝突しないように配置することができる。しかし、流体流が光学面上に非常に小さい角度で衝突する場合には、依然として層流性を維持することができる。従って、他の実施形態では、放出口開口は、光学要素に対して、少なくとも一部の流体流が光学要素のうちの1つの面上に衝突し、それによってこの面上で層状流体流を生成するように配置される。
光学系は、マイクロリソグラフィ投影露光装置の投影対物系とすることができる。投影対物系は、物体平面に配置されたマスクを対物系の像平面に配置された感光面上に結像する。投影対物系は、屈折光学系すなわち、屈折光学要素のみを含むもの又は反射屈折光学系、すなわち、屈折光学要素に加えて反射光学要素(ミラー)を含むとすることができる。しかし、光学系は、装置の照明系内に含まれ、マスク上に視野絞りを結像する対物系とすることができる。
波面補正デバイスは、光学系の瞳面に配置することができる。この場合、波面補正デバイスは、視野非依存の効果を有し、すなわち、波が発する視野位置とは関係なく波面に対して同じ効果が得られるので、そのような配置は、多くの場合に好ましい。投影露光装置の投影対物系では、多くの場合に、そのような視野非依存の効果は望ましい。波面補正デバイスの適切な位置に関する更なる詳細をWO 2008/034636 A2から集めることもできる。
別の実施形態では、温度コントローラは、流体流の温度を流体流が、全体として捉えた場合に光学系の熱収支に影響を及ぼさないように設定する。言い換えれば、投影対物系内の雰囲気温度がある一定の値を有する場合には、一部の流体流は、この雰囲気温度よりも高い温度を有するはずであり、一部の流体流は、低い温度を有するはずであり、従って、全体として捉えた場合に、光学系内の温度は全く変化しない。それによって波面補正デバイスが作動される時に雰囲気温度が変化した場合に発生する可能性がある光学系内に含まれる他の光学要素に対する悪影響が回避される。
別の実施形態では、投影光が伝播する空間を流体が横断した後に流体を吸い出すように構成された吸引ユニットを含む。そのような吸い出しユニットは、雰囲気圧に対して負の圧力を生成し、従って、長い距離にわたって層流性を維持するのに有利であるとすることができる。
波面補正デバイスは、流体供給ユニットと、一端で流体供給ユニットと接続され、かつ放出口開口にある他端で終端する複数のチャンネルとを含むことができる。チャンネルは、真っ直ぐ又は湾曲したものとすることができ、放出口開口から流出する流体流が同様に平行に配置されるように、これらのチャンネルの少なくとも一部は平行に延びることができる。
温度コントローラユニットは、チャンネルを形成するチャンネル壁の内側又は外側に配置された放熱部材を含むことができる。放熱部材は、例えば、電気抵抗ストライプ又は電気抵抗ワイヤで形成することができる。それによってチャンネルを通って放熱部材に沿って流れ、最終的に放出口開口から流出する流体の温度の簡単な制御が容易になる。
少なくとも1つのチャンネルは、矩形又は閉曲線の形状を有する横断面を有することができる。特に、横断面は、正方形、卵形、楕円、又は円の形状を有することができる。
異なる横断面を有するチャンネルを設け、放出口開口から流出する流体流もまた、異なる横断面及び/又は異なる流速を有するようにすることができる。
少なくとも1つのチャンネルは、チャンネルの長手に沿って変化する横断面を有することができる。例えば、横断面が放出口開口に向けて縮小する場合には、この横断面は、層状流体流を生成するのに有利であるとすることができる。
投影光が伝播する空間内に様々な異なる温度分布を生成することができるように、少なくとも2つの流体流が非平行であるが、互いに交わらないように放出口開口を配置することができる。言い換えれば、流体流は、非平行流体流が同じ平面内で延びないことを必要とする斜め配置がなされる。
別の実施形態では、放出口開口は、光学系の光軸に沿って離間した平面に配置される。それによって流体の屈折率に対する影響に起因して、様々な異なる波面変形を補正することができる3次元温度分布を生成することが可能になる。
この場合、流体流は、各平面において異なる方向を有することができる。例えば、直交する2つの方向だけを存在させることができ、代替的に、それぞれ、30°の角度だけ分離された4つの方向を存在させることができる。
マイクロリソグラフィ投影露光装置が、波面変形を検出するように構成された波面変形検出システムであって、温度コントローラに接続した波面変形検出システムを含む場合には、温度コントローラは、波面変形検出システムによって検出された波面変形に依存して流体流の温度を制御するように構成することができる。
別の実施形態では、波面補正デバイスは、発散する投影光内の流体流の軸方向の位置が変更されるように光学系の光軸に沿って変位させることができる。これは、補正効果のいくつかの微調整に対して使用することができる。
有利な態様においては、波面補正デバイスは、他の種類の補正デバイス、例えば、光軸に沿って光学要素を変位させるか、又は光学要素を湾曲させるマニピュレータ、投影光の波長、又は雰囲気気体の組成、圧力、又は温度を変更するデバイスと併用することができる。この場合、大まかな補正を提供する上でこれらの他のマニピュレータ及びデバイスを使用することができ、残留波面変形の細かい補正が、本発明による波面補正デバイスによって達成される。
波面補正デバイスを較正するために、温度コントローラは、1つの流体流のみが、好ましくは、雰囲気気体の温度に等しい他の流体流の温度とは異なる温度を有するように、後から流体流の温度を1つずつ変更することができる。次に、当業技術でそれ自体公知のように、例えば、干渉計を用いて光学波面に対する効果が測定される。
本発明により、方法に関する目的は、a)複数の流体流を装置の作動中に投影光が伝播する空間を通じて誘導する段階と、b)波面変形が低減するように、流体流の温度を個々に制御する段階とを含む方法によって達成される。
好ましくは、波面変形は、投影作動の継続時間又は照明設定のようなある一定の作動条件に基づいて、波面変形検出システムにより、シミュレーションにより、又は波面変形に関する情報を含むルックアップテーブルを使用することによって決定される。
この場合、光学系に関する上述の記載内容は、必要な変更を加えて同様に適用される。
本発明の様々な特徴及び利点は、以下に続く詳細説明を添付図面と関連して参照することでより容易に理解することができるであろう。
本発明による投影露光装置の簡略化した斜視図である。 第1の実施形態による波面補正デバイスの簡略化した斜視図である。 チャンネルの横断面を示す波面補正デバイスの第1の放出口ユニットを通る部分横断面である。 第1の放出口ユニットを通る部分縦断面である。 2つの異なる平面に配置された4つの気体流の概略図である。 図5と同様であるが16個の気体流に関する概略図である。 投影光が伝播する空間内で得られる例示的な温度分布の概略図である。 四重極設定における投影対物系の瞳面内の強度分布を示す図である。 図6と同様であるが他の温度を有する気体流の図である。 円形横断面を有するチャンネルを含む別の実施形態による放出口ユニットの前端部の略斜視図である。 チャンネルが横方向にオフセットされた更に別の実施形態による放出口ユニットを通る横断面である。 板が異なる気体流層を分離する更に別の実施形態による波面補正デバイスの略斜視図である。 図12に示す波面補正デバイスを通る略部分横断面である。 薄レンズが気体流を分離する別の実施形態による波面補正デバイスを通る略部分横断面である。 流体として液体が使用される実施形態による波面補正デバイスの略斜視図である。 同様に液体流を使用する別の実施形態による波面補正デバイスの一部分を通る横断面である。 光軸に沿って異なるZ位置に配置され、異なる方位角を有する4つの放出口ユニットを含む更に別の実施形態による波面補正デバイス上の光軸に沿った上面図である。 図1と同様であるが投影対物系の像平面に波面変形検出システムが配置されたマイクロリソグラフィ投影露光装置の斜視図である。
I.第1の実施形態
1.投影露光装置の一般的な設計
図1は、投影光ビームを生成する照明系12を含む投影露光装置10の非常に簡略化した斜視図である。照明系12は、微細構造18を含むマスク16上で視野14を照明する。この実施形態では、照明視野14は、矩形の形状を有する。しかし、照明視野14の他の形状、例えば、リングセグメントも考えられている。
投影対物系20は、照明視野14内の構造18を基板24によって支持された感光層22、例えば、フォトレジスト上に結像する。シリコンウェーハで形成することができる基板24は、感光層22の上面が、投影対物系20の像平面に厳密に位置するようにウェーハ台(図示せず)上に配置される。マスク16は、マスク台(図示せず)を用いて投影対物系20の物体平面に位置決めされる。投影対物系20は、|β|<1の倍率を有するので、照明視野14内の構造18の縮小像14’が感光層22上に投影される。
投影中に、マスク16及び基板24は、Y方向と一致する走査方向と平行(反平行)に移動する。それによって照明視野14は、照明視野14よりも大きい構造区域を連続的に投影することができるようにマスク16上を走査する。そのような種類の投影露光装置は、多くの場合に「ステップアンドスキャンツール」又は簡単に「スキャナ」と呼ばれる。基板24の速度とマスク16の速度の間の比は、投影対物系20の倍率βに等しい。投影対物系20が像を反転させる場合(β<0)には、図1に矢印A1とA2とに示すように、マスク16と基板24とは反対方向に移動する。しかし、本発明は、マスクの投影中にマスク16及び基板24が移動しないステッパツールに対して使用することができる。
図示の実施形態では、照明視野14は、投影対物系20の光軸26を中心とする。通常、これは、屈折投影対物系、すなわち、屈折光学要素のみを含み、ミラーを含まない対物系における場合である。この種の投影対物系の例は、WO 2003/075096 A2に見出すことができる。他の実施形態では、照明視野14は、光軸26を中心としない。あるの種類の反射屈折投影対物系20、すなわち、屈折光学要素に加えて反射光学要素を含む対物系では、軸外物体視野及び軸外像視野が必要な場合がある。軸外物体視野及び軸外像視野を有する反射屈折投影対物系の例は、US 6,665,126 B2及びWO 2005/069055 A2に見出すことができる。本発明は、上述の文献に説明されている投影対物系のうちのいずれにおいても有利に使用することができる。
投影対物系20は、像誤差を低減するための波面補正デバイス26を収容する。補正を必要とする像誤差の原因は、一定のもの又は時間依存のものである可能性がある。一定の原因は、設計欠陥、不純物、又はレンズ材料又は反射防止コーティングにおける他の不良、及び装着公差を含む。時間依存の原因は、空気圧及び温度のような可変雰囲気条件、高エネルギ投影光によってもたらされる材料のコンパクションのようなある一定の経年変化現象、及びレンズ材料内での投影光の吸収によってもたらされる温度変化によって誘起される変形及び屈折率変化を含む。
多くの場合に、像誤差は、波面変形に関して記述される。この関連において、像平面内の特定の点に収束する光波の波面が着目され、理想的な波面と比較される。観察される変形は、回転対称のもの又は回転非対称のものである可能性がある。代替的に、波面変形は、像視野内の全ての点において等しい可能性があり、又はこれらの点のうちの一部又は各々において異なる可能性がある。一般的に、本発明の波面補正デバイス26は、上述の波面変形のうちのいずれかを実質的に低減することができるように配列及び構成することができる。
図1に図示の実施形態では、波面補正デバイス26は、少なくとも実質的に視野非依存である像誤差のみが補正されるように配列及び構成される。視野非依存は、像平面内の全ての点において波面変形が等しいことを意味する。この目的のために、波面補正デバイス26は、投影対物系20の瞳面内又はその直近に位置決めされる。多くの場合にほぼ平面であり、従って、瞳平面と呼ばれる投影対物系20の瞳面は、瞳面が光軸28と交わる位置で投影対物系20の主光線が投影対物系20の光軸28と交差するという特性によって特徴付けられる。図1には、これを2つの主光線30a、30bに対して例示している。
2.波面補正デバイス
図2は、図1に示す波面補正デバイス26の簡略化した斜視図である。波面補正デバイス26は、第1の放出口ユニット30と、第1の放出口ユニット30に関連付けられた第1の吸引ユニット32と、第2の放出口ユニット34と、第2の放出口ユニット34に関連付けられた第2の吸引ユニット36とを含む。第1及び第2の放出口ユニット30、34は、信号線38及び40それぞれを通じて制御ユニット42に接続される。
第1及び第2の放出口ユニット30、34の各々は、放出口ユニット30、34の前面上に規則的なパターンで配置された複数の流体放出口開口44を含む。この実施形態では、このパターンは、各々がXY平面内で延びZ方向に互いに上下に積層された2列の開口部44を含む。第1及び第2の放出口ユニット30、34は、対物系20のレンズを取り囲む気体、例えば、空気又は窒素を吸入スリット46を通じて吸い込み、この気体を層状気体流として放出口開口44を通じて排出される。図2では、第1及び第2の放出口ユニット30及び34それぞれに対して1つだけのそのような気体流48、50しか例示していない。放出口開口44から流出する気体流48、50は、ユニット30、32、34、36によって囲まれた、図1で分るように装置10の作動中に投影光が伝播する空間に流入する。気体流は、装置10の作動中に投影光が伝播するこの空間を横断した後に、第1の及び第2の吸引ユニット32、36に、図2に破線に示す大きい吸引開口部52を通って流入する。吸引ユニット32、36は、気体流48、50が吸引ユニット32、36によって吸い込まれるように弱い負の圧力を維持する。吸い込まれた気体は、任意的な加熱工程又は冷却工程の後に、吸引ユニット32、36に設けられた放出スリット54を通じて放出される。
放出口ユニット30、34の各々の1つは、各気体流に対して個々に気体流の温度を設定することができる温度コントローラを含む。図2には、この個々の温度設定を気体流48、50の異なるグラフィック表現によって例示している。
図2では、一方で第1の放出口ユニット30及びそれに関連付けられた第1の吸引ユニット32と、他方で第2の放出口ユニット34及びそれに関連付けられた第2の吸引ユニット36とは、対物系20の光軸28と平行なz方向に沿って異なる平面に配置されることも分る。従って、第1の放出口ユニット30から流出する気体流48と、第2の放出口ユニット34から流出する気体流50とは互いに交わらず、この空間を異なる平面内で流動する。それによって気体流48、50が、その層流性を失うことなく空間を通過することができることを保証する。
放出口ユニット30、34の一部分を通る図3及び図4の簡略化した断面に示すように、放出口開口44は、放出口ユニット30、34に収容されたチャンネル56の開放端によって形成される。この実施形態では、チャンネル56は正方形の横断面を有し、細いチャンネル壁58によって定義される。チャンネル壁58の内面は、気体が、その層流性を失わずに又は更にそれによって層流性を得るようにチャンネル56を通って流れることができるように構成される。
チャンネル壁58の外面上には抵抗加熱ストライプ60が取り付けられ、抵抗加熱ストライプ60は、例えば、ストライプ60に印加される電圧を変更するか又はパルス間隔を変更する(パルス電流の場合)ことにより、チャンネル56を通って流れる気体の温度を変更することを可能にする。抵抗加熱ストライプ60は電源板(図示せず)に接続され、更に電源板は、制御ユニット42によって制御される。制御ユニット42は、チャンネル56を通って流れる気体が有するべき温度を判断し、電源板は、抵抗加熱ストライプ60が、制御ユニット42によって判断された気体温度を得るのに必要な熱量を放散させることになるように電圧又はパルス持続時間のような電気量を設定する。気体流48の温度を望ましい値に設定するために、開ループ制御又は閉ループ制御を与えることができる。抵抗加熱ストライプ60と電源板とは、気体流の温度を個々に設定する温度コントローラを共同で形成する。
抵抗加熱ストライプ60がその上に付加されたチャンネル壁58は、図3及び図4には破線で概略的にしか示していない支持構造62内に受け取られる。
図4で分るように、各チャンネル56は、一端で流体供給ユニット64に接続され、かつ放出口開口44にある他端において終端する。流体供給ユニット64は、フィルタ66と、温度事前コントローラ68と、分岐72を通じてチャンネル56内に気体を汲み入れるポンプ70とを含む。最終的にチャンネル56において、気体の温度は、抵抗加熱ストライプ60を用いて望ましい値に調節される。
3.機能
以下では、波面補正デバイス26の機能を図5から図8を参照して説明する。
図5は、第1の放出口ユニット30から流出する2つの例示的な気体流48a、48bと、第2の放出口ユニット34から流出する2つの更に別の例示的な気体流50a、50bとを示している。この場合、気体流48aと50aとが、投影対物系20内の雰囲気気体の温度に等しい同じ温度を有すると仮定している(通常は22℃)。雰囲気気体の温度に対していずれの温度差も存在しないので、これらの流体流をゼロに示している。
しかし、気体流48bは、温度計を表す記号に示すように、雰囲気気体よりも低い温度を有する。それとは対照的に、他方の気体流50bは、雰囲気気体よりも高い温度を有する。
以下では、光軸28に沿った投影において4つの気体流48a、48b、50a、及び50bが互いに交わるように見える4つの位置を投影対物系20の光軸28と平行に通過する光に何が起こるかを以下に説明する。この関連において、気体流が真に互いに交わるのではなく、その層流性が外乱を受けないようにZ軸に沿って異なる平面内で互いに交差することを思い出すべきである。しかし、それにも関わらず簡略化の目的で、以下では、XY平面内の位置を「ある気体流が互いに交わる位置」と記す。
最初に、気体流48a及び50aが交わる位置に注意すると、光が、雰囲気気体の温度に等しい温度を有する2つの気体流を通って伝播することが分る。従って、この位置を通過する光線は、気体流48a、48b、50a、50bのうちのいずれをも通過しない光線と比較していずれの光路長差も受けないことになる。従って、この位置を0に示している。
気体流48aと50bとが互いに交わる位置では状況は異なる。気体流50bは、雰囲気気体よりも高い温度を有するので、この位置を通過する光は光路長差を受ける。この経路長差は、気体流50bと雰囲気気体との異なる屈折率の結果である。一般的に気体の屈折率は温度増大と共に低下し、従って、この例では、この位置を通過する光の光路長が、いずれの気体流を通過しない光に対するものよりも短いと仮定している。光が、雰囲気気体と同じ温度を有する気体流48aを通過する場合には、いずれの光路長差も加算されない。全体として、気体流48aと50bの両方を通過する光に対しては短い経路長となり、従って、この位置をマイナス符号に示している。
気体流48bと50aとが交わる位置では、ちょうど反対のことが発生する。気体流48bは低い温度を有するので、高い屈折率を有し、従って、2つの気体流48b及び50aを通過する光に対する光路長は長く、これをプラス符号に示している。
気体流48bと50bとが交わる位置では、気体流50b内の短い光路長が、気体流48b内の長い光路長に加算されることになる。この場合、気体流48b、50bの温度は、これらの2つの光路長差が互いに補償し合うように、すなわち、図5に0に示す差し引きゼロの経路長差に加算されるように設定される。
従って、Z方向に沿って伝播し、図5に示す4つの位置を通過する波面は、XY平面内の位置に依存して異なる経路長を受けることになる。この効果は、投影対物系20内に含まれる光学要素によってもたらされる波面変形を補正するのに使用される。
この補正がどのようにして達成されるかを図6から図8を参照してより詳細に以下に説明する。
図6は、図5と同様であるが、より多くの気体流48、50を示す図である。隣接する気体流48及び50は小さい間隙によって分離される。これらの小さい間隙も、簡略化の目的に示すだけであることを理解すべきである。実際のシステムでは、それらの気体流は、チャンネル壁58の厚みの少なくとも2倍の距離だけ本来分離されているが、完全に消える。なぜならば、気体流48、50は若干拡幅する傾向を有し、従って、1つの放出口ユニット30又は34によって生成された気体流は、気体速度及び層流性に関して均一であるが、温度コントローラによって決定された温度分布を有する、大きい気体流を形成するからである。
図6では、各放出口ユニット30、34から流出する8つの気体流のうちの4つは、雰囲気気体よりも高い温度を有し、他の4つの気体流は、雰囲気気体よりも低い温度を有すると仮定している。高い温度を有する2つの気体流48、50が交わる位置では、光路長の2倍の減少がもたらされることになり、図6ではこの短縮を2つのマイナス符号に示している。同様に、低い温度を有する気体流48、50が交わる位置では、光路長の2倍の増加が得られる。これらの位置を2つのプラス符号に示している。高い温度を有する気体流と低い温度を有する気体流とが交わる位置では、光路長差に対する効果がゼロであると仮定し、ここでもまた、これを0に示している。
従って、交点における符号++、−−、及び0は、気体流48、50を作図面に対して垂直なZ軸に沿って通過する波面に対する影響を示している。
拡散過程及び熱放射に起因して、同じ放出口ユニット30、34から流出する隣接気体流48、50の間の温度差は、図6に示すようには鮮明にはならず、ある程度まで空間的に不明瞭になる。その結果、気体流48、50によってもたらされる光路長差は、XY方向に連続的に分布されることになり、従って、図7に略示すような光路長分布が得られることになる。図7では、実線、長短の破線、及び点線は、経路長差が等しい位置を示している。実線L1及び長い破線L2は正の経路長差を示し、短い破線L3及び点線L4は負の経路長差を示し、経路長差はL1からL4に減少する。球面波面が気体流48、50を通過する場合には、気体流48、50は、図7に示すものと類似の波面変形をもたらすことになる。その一方、図7に示すパターンを補完する変形を有する波面が気体流48及び50を通過する場合には、その効果は、波面補正デバイス26による波面変形の完全な補正になる。
そのような状況は、例えば、照明系12が四重極照明設定で作動される場合に発生する可能性がある。そのような四重極照明設定は、図8に示すように、一般的に照明系12の瞳平面74内で4回対称性を伴って配置された4つの極P1からP4によって特徴付けられる。これは、投影対物系20のその後の瞳平面内でも類似の極配列を観察することができることを意味する。特に、極P1からP4のサイズが小さい場合には、投影対物系20における瞳平面内又はその直近に位置したいずれかのレンズ上で高い光エネルギが発生する。通常、高い光強度は、投影光の部分吸収の結果として、レンズのうちで投影光が伝播する部分において有意な温度増大をもたらす。これらの部分の内側では、屈折率nは、温度変化dTの結果として変化する。レンズ材料が、負のdn/dTを有するという特性を有すると仮定すると、レンズのうちのこれらの部分を通過する光は、短い光路長を受けることになる。光路長差の量は、これらの部分の温度に依存し、従って、投影露光装置10の作動条件に依存する。
これらの光路長差は、波面補正デバイス26によって生成される図7に示す光路長差の分布により、少なくとも有意な程度まで補償することができる。波面補正デバイス26によって生成される光路長差の量は、第1及び第2の放出口ユニット30及び34それぞれによって生成される流体流48、50の温度を変更することによって容易に調節することができる。例えば、照明設定が二重極設定に変更された場合には、流体流48、50が流動する空間内の温度分布をそれに応じて、それに応じて変更すべきである。例えば、最大経路長差に関連する2対称極と、直交方向に沿って対称に配置された経路長差が負である2つの極とをもたらす図9に示す温度分布を生成することができる。
図6に示す温度分布と図9に示す温度分布とは、全体として捉えた場合の流体流が、投影対物系20内の差し引き熱収支に影響を及ぼさないという共通点を有する。これは、雰囲気温度を上回って加熱された気体流によって導入される熱量が、雰囲気温度から冷却された気体流によって取り除かれる熱量を完全に補償することを意味する。この完全補償は、図6から図9において−符号と、−−符号と、0符号と、+符号と、++符号とを加算することによって容易に検査することができ、両方の場合に全和はゼロに等しい。
投影対物系20のゼロ熱収支は、投影対物系20内の温度を一定に保つのに必要になるいずれの付加的な手段も設けなくてよいという利点を有する。投影対物系20の熱収支に対する効果が実際に存在するように気体流48、50の温度を制御しようと決定された場合には、放出スリット54を通じて吸引ユニット32、36から流出する気体は、投影対物系20のハウジング内に進入してはならず、適切なチャンネルを通じて外部に誘導されなければならない。
II.他の実施形態
1.高い空間分解能及び柔軟性
図1から図9に示す第1の実施形態の以上の説明では、Z方向に沿って互いに前後に配置された放出口開口44の各対は、同じ温度を有する気体流48、50を生成する。従って、図6及び図9に示す格子状の温度分布は、2つの次元のみを有する。しかし、Z方向に沿って互いに前後に配置された放出口開口44の対が、異なる温度を有する気体流48、50を生成することができるように第1及び第2の放出口ユニット30、34が制御される場合には、3次元温度格子を生成することができる。例えば、図6及び図9に示す温度分布が互いに重ね合わせられる場合には、気体流の2つの独立した層48、50だけでは得ることができない総温度分布がもたらされることになる。
一般的に、Z方向に沿って上下に積層される独立した気体流の数が大きい程、可能な波面補正に関する柔軟性は高まる。図10は、平面内で延び、各々が16個の放出口開口44を含む6つの列が、Z方向に沿って上下に積層された規則的なアレイで放出口開口44が配置された別の実施形態による放出口ユニット30、34のうちの1つの前端部を示している。平面内の多数の放出口開口44は空間分解能を高め、互いに上下に積層された多数の列は、波面補正デバイス26を用いて補正することができる波面変形に関する柔軟性を高める。
この実施形態では、放出口開口44で終端するチャンネル56は、正方形の横断面ではなく、円形の横断面を有する。この横断面は、気体流48、50の層流性に関して有利であるとすることができる。チャンネル58を定義する管は、個々に加熱又は冷却することができ、断熱材76で形成された母材内に収容されることができる。
図11は、別の実施形態による第1の放出口ユニット30を通る横断面を示している。この実施形態は、主にチャンネル56及び従って同じく放出口開口44がZ方向に沿って互いに前後に配置されない点で、図10に図示の実施形態とは異なる。代替的に、チャンネル56の列は、ジグザグ構成で配置される。気体流48、50が延び、同じく投影光が伝播する空間内の温度分布の空間分解能が更に高まる。
2.分離板
気体流48、50の間の温度差に基づいて、浮力により、気体流48、50が、Z方向に沿って上下に若干移動する傾向を有することになるか、又は更に層流性を失うことになるという結果がもたらされる可能性がある。更に、他の平行な気体流によって完全には囲まれず、雰囲気気体又は異なる流動方向を有する気体流と接触する気体流では、層流性を維持することが困難である可能性がある。これらの悪影響を回避するために、気体流の層を薄い透過平行平面板又は他の固体光学要素によって分離することができる。
薄板を含む波面補正デバイス26を図12に例示している。3つの板78a、78b、及び78cが、互いに平行に、第1及び第2の放出口ユニット30、34によって生成される気体流48、50の4つの層の間に配置される。図13に示す簡略化した横断面に見られるように、放出口開口44のうちの1つによって生成された各気体流は、この場合、少なくとも1つの板78a、78b、78cによってZ方向に沿って制限される。図13に破線に示すように、気体流の第1の層の上側及び気体流の最下層の下側に補助的な板を設けることができる。
板78a、78b、78cによって導入される各補助的な光学面は、反射及び吸収によって投影対物系20内の総光損失を増加させる。更に、板78a、78b、78cに沿って流れる気体流48、50は、少なくともある程度、板78a、78b、78cの温度も変化させることになり、それによって板78a、78b、78c自体が、そこを伝播する波面に対して不均一効果を有する可能性がある。従って、多くの場合に、板78a、78b、78cの数を可能な限り低減するか又はそのような板を完全に省くことが好ましいことになる。その一方、異なる方向に沿って延びる気体流48、50は、接触した場合に乱流をもたらすことになり、従って、望ましい温度分布を破壊することになるので、そのような気体流を少なくとも分離する必要がある可能性がある。
図14は、投影対物系20内の瞳面の近くにいずれかの手法で設けることができる薄レンズ80が、異なる方向に沿って延びる気体流を分離している図13と類似の略横断面を示している。レンズ80の下側の気体流50が、雰囲気気体の温度よりも高い温度を有する場合には、気体流50は、浮力によって若干浮上することになるが、レンズ80によって止められ、従って、レンズ80の上側で延び、雰囲気気体の温度よりも低い温度を有する気体流48と接触することはできない。
図14に図示の実施形態では、下側の気体流50を生成する放出口ユニット34のチャンネル56は、気体流50が光軸28に対して垂直ではない方向に沿って延びる(レンズ80に衝突するまで)ようにXY平面に対して傾斜される。
3.液体流
これまでに説明した実施形態では、放出口開口44から流出する流体は気体であった。図12及び図13に示すように、流体流の層を互いから分離する板又は他の光学要素が存在する場合には、気体流を液体流で置換するように考えることができる。
図15は、第1及び第2の放出口ユニット30、34が、放出口開口44から流出する液体流を生成する波面補正デバイス26の実施形態の斜視図である。液体は、液体の屈折率が、投影光が伝播する空間を通って液体流が延びることができる4つの空間領域を側壁82と共に制限する板78aから78eの屈折率に雰囲気温度において少なくとも実質的に等しくなるように選択することができる。一方で液体流と、他方で板78aから78eとの非常に近い屈折率は、一方で液体流48、50と、他方で板78aから78eの間の境界面における屈折及び反射が過度に大きくならないことを保証するのに助けとなる。適切な液体は、一般的な作動波長を有する投影光に対して高い透過係数を有する水を含む。
図16は、更に別の実施形態による波面補正デバイス26の一部分を通る略横断面である。この実施形態においても、液体流48、50は、第1及び第2の放出口ユニット30、34内に設けられた放出口開口44から流出する。しかし、図15に図示の実施形態とは対照的に、1つの方向に沿って延びる液体流48を直交方向に沿って延びる液体流50から分離する1つの板78bしか存在しない。この実施形態では、ほぼ均一な液体流が、放出口開口44のアレイから流出するように、チャンネル壁58は非常に薄い。第1の実施形態の気体流と同様に、異なる温度を有する個々の液体流48、50が、温度コントローラによって決定される温度分布を有する2つの大きい層流に組み合わされる。図16では、個々の液体流48、50の異なる温度を異なるグレースケールで表している。従って、板78a、78b、及び78cによって制限される2つの大きい組合せ流は、放出口開口44から流出する液体流48、50の温度によって決定される屈折率分布を有する一種の液体レンズを形成する。
4.より多くの流体流方向
これまでに説明した実施形態では、2つの異なる流体流方向しか存在しない。2つの方向だけでは、限られた数の温度分布しか得ることができない。より多くの数の異なる温度分布を生成することができるために、異なる方向に沿って流体流を生成する2つよりも多い放出口ユニットを使用することができる。
これを更に別の実施形態による波面補正デバイス26上の上面図である図17に略示している。点線に示す円84は、投影光が伝播し、流体流が延びる空間を表している。この実施形態では、2つの付加的な放出口ユニット130、134が配置され、作図面に対して垂直なZ軸に沿って互いに対して変位している。放出口ユニット30、34、130、及び134は、放出口開口から流出する流体流が、0°、30°、90°、及び120°の方位角方向を有するように配置される。例えば、方位角が0°、30°、60°、及び90°に等しい他の角度の向きを考えることができる。更に、他の方向を追加する付加的な放出口ユニットを追加することができる。それによって波面補正デバイス26によって生成することができる温度分布範囲が拡大されることになる。
5.波面変形検出
図18は、波面補正デバイス26が、波面変形検出システム90に接続される実施形態による投影露光装置10の略斜視図である。波面変形検出システム90は、投影露光装置10内で、感光層22を支持する基板24が通常配置される位置に配置される。波面変形検出システム90は、オペレータが、通常の投影作動が中断される時間中に投影対物系20に関する波面測定を実施することを可能にする。そのような波面変形検出システム90は、それ自体、当業技術で公知なので、それに対しては、より詳細には説明しない。
波面変形検出システム90は、波面補正デバイス26の制御ユニット42に接続される。波面変形検出システム90が、許容することができない波面変形を検出した場合には、波面補正デバイス26の制御ユニット42は、測定された波面変形が図5から図9を参照して上述した方式で実質的に低減されることになるように、流体流の温度を判断する。次に、温度コントローラは、最終的に望ましい波面補正が提供されるように、制御ユニット42によって決定された流体流の温度を設定する。投影対物系20内の作動条件は、長期、並びに短期に変化する可能性があるので、投影対物系20の結像品質の劣化を阻止するために波面を定期的に測定することができる。
波面変形の測定の代わりに又はそれに加えて、測定又はシミュレーションを用いて生成されたシミュレーション又はルックアップテーブルを用いて波面変形を予想することができる。

Claims (14)

  1. マイクロリソグラフィ投影露光装置の光学系(20)であって、
    a)放出口開口(44)から流出する流体流(48,50)が、装置(10)の作動中に投影光が伝播する空間に流入するように配置された複数の流体放出口開口(44)と、
    b)前記流体流(48,50)の温度を各流体流に対して個々に設定することができる温度コントローラ(60)と、
    を含む波面補正デバイス(26)、
    を含み、
    前記温度コントローラ(60)は、全体として捉えた前記流体流(48,50)が光学系(20)の熱収支に影響を及ぼさないように該流体流(48,50)の前記温度を設定するように構成されることを特徴とする光学系。
  2. 前記放出口開口(44)は、前記流体流(48,50)が互いに交わらないように配置されることを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. 前記放出口開口(22)は、前記流体流(48,50)が、光学系(20)の光軸(48)に対して少なくとも実質的に垂直に前記放出口開口(44)から流出するように配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学系。
  4. 光学系(20)が、複数の光学要素を含み、
    前記放出口開口(44)は、前記流体流(48,50)が前記光学要素のうちのいずれにも衝突しないように該光学要素に対して配置される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学系。
  5. 光学系が、複数の光学要素を含み、
    前記放出口開口(44)は、少なくとも一部の流体流が前記光学要素のうちの1つの面上に衝突し、それによって該面上に層状流体流を生成するように該光学要素に対して配置される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学系。
  6. 2つの隣接流体流(48,50)を分離するように前記空間に配置された少なくとも1つの透明光学要素(78)を含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光学系。
  7. 前記流体をそれが前記空間を横断した後で吸い出すように構成された吸引ユニット(32,36)を含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光学系。
  8. 前記波面補正デバイス(26)は、流体供給ユニット(64)と、一方の端部で該流体供給ユニット(64)に接続され、かつ前記放出口開口(44)にある他方の端部で終端する複数のチャンネル(56)とを含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光学系。
  9. 前記温度コントローラは、前記チャンネル(56)を形成するチャンネル壁(58)の外側に配置された放熱部材(60)を含むことを特徴とする請求項8に記載の光学系。
  10. 前記放出口開口(44)は、少なくとも2つの流体流(48,50)が非平行であるように配置されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の光学系。
  11. 前記放出口開口(44)は、光学系(20)の光軸(28)に沿って離間した平面に配置されることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の光学系。
  12. 前記流体流(48,50)は、各平面に対して異なる方向を有することを特徴とする請求項11に記載の光学系。
  13. マイクロリソグラフィ投影露光装置であって、
    a)請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の光学系(20)と、
    b)波面変形を検出するように構成され、かつ温度コントローラ(60)に接続された波面変形検出システム(90)と、
    を含み、
    c)前記温度コントローラ(60)は、前記波面変形検出システム(90)によって検出される前記波面変形に基づいて流体流(48,50)の温度を制御するように構成される、
    ことを特徴とする装置。
  14. マイクロリソグラフィ投影露光装置(10)の光学系における光学波面変形を補正する方法であって、
    a)装置(10)の作動中に投影光が伝播する空間を通して複数の流体流(48,50)を案内する段階と、
    b)好ましくは、波面変形検出システムにより、シミュレーション又はルックアップテーブルにより決定された波面変形が低減されるように、前記流体流(48,50)の温度を個々に制御する段階と、
    c)全体として捉えた前記流体流(48,50)が前記光学系の熱収支に影響を及ぼさないように該流体流(48,50)の前記温度を設定する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
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