JP6280556B2 - アルコール混合物から不飽和アルデヒドを直接的に合成するための方法 - Google Patents

アルコール混合物から不飽和アルデヒドを直接的に合成するための方法 Download PDF

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Description

本発明の主題は、メタノールとエタノールまたはプロパノールとの混合物からアクロレインまたはメタクロレインを直接合成するための方法である。
アクロレインは、プロペナールとして知られる式CH=CH−CHOの不飽和アルデヒドに与えられる一般名称であり、メタクロレインは、化合物CH=C(CH)−CHOまたは2−メチルプロペナールに与えられる名称である。
アクロレインは、ずっと昔から知られており、広いスペクトルを有する殺生物剤として用いられ、広範囲の生成物、例えば、D,L−メチオニン(動物の餌の栄養補助物質)、アクリル酸、医薬品、殺真菌剤、香料、ピリジン、ピコリン、グルタルアルデヒドなどの合成における中間体でもある。
メタクロレインもずっと昔から知られており、特に、メタクリル酸およびメタクリル酸メチルの合成のため、さらに、合成樹脂およびポリマーの合成のために本質的に用いられる。
現在、アクロレインを製造するために知られている主な工業的な方法は、アセトアルデヒドおよびホルムアルデヒドを出発物質として用いるDEGUSSAによって1940年代に開発された方法、およびプロピレンの酸化からなる数社の企業によって20数年後に確立された方法である。もっと近年では、グリセロールの脱水によってアクロレインを製造するための方法が、本出願企業によって開発されてきた。
1938年3月31日に出願され、1937年4月1日の優先権を有するUK 513,772号特許、1950年3月7日に公開されたAngewandte Chemie、Vol.62、No.5、105−132ページの「Synthese und Umwandlungsprodukte des Acroleins」[Synthesis and conversion products of Acroleins]という表題の論文に示されているDEGUSSAの方法は、不均一触媒によって気相中で行われ、以下のアルドール反応に基づく。
CH−CHO+CHO→CH=CH−CHO+H
Journal of the American Chemical Society、1984、106、pp.7427−7431の論文は、ホルムアルデヒドと、エタノール(13C)の酸化によって形成されたアセトアルデヒドとのアルドール反応によって、アクロレイン13C同位体を合成するための条件を記載する。
「Genie des procedes」[Process Engineering]J6 100、ページ1から4に関連する文書のTechniques de l’Ingenieur[Techniques of the Engineer]に示される第2の方法は、従来の方法を置き換え、産業的に言うと、プロピレンを酸化するための以下の反応に基づく。
CH=CH−CH+O →CH=CH−CHO+H
混合酸化物触媒を用いるこの方法は、「Procedes de Petrochimie」[Petrochemical Processes]、A.Chauvel、G.LefebvreおよびL.Castex、Volume 2、Editions Technip、2nd Edition、1986、ページ213−219に記載されるモリブデン、ビスマスおよび鉄に基づく。このような方法は、Catalysis Division of the Societe Francaise de Chimie[French Chemical Society]からのcatalysis sheet 34にも記載されている。
もっと最近には、本出願企業によって、グリセロールから出発し、以下の反応によって脱水を受ける別の合成方法を開発するために、かなり多くの研究が行われてきた(特許出願WO 2011/083225号を参照)。
CHOH−CHOH−CHOH→CH=CH−CHO+2H
この種の方法は、天然の再生可能な(化石燃料ではない)出発物質を用いて作業することができるという利点を与え、従って、温室ガス放出量および環境への影響を減らすことを目標とするほとんどの先進国によってなされた合意を満たすことができ、さらに、もっと持続可能な製造の解決策を得ることができるという利点も与える。
メタクロレインの合成は、一般的に、イソブタン、tert−ブタノールまたはイソブテンを出発物質として使用し、これらを酸化によってアクロレインに変換する。例えば、イソブチルアルデヒドの酸化的脱水素またはメチルアセチレンまたはプロパジエンのヒドロホルミル化のような他の合成方法が存在する。ある場合には、これらの費用だけではなく、これらの出発物質が化石由来であることが主な欠点である。
これらからわかるように、これらの種々の方法には欠点がある。
オレフィンの酸化に基づく工業的な方法は、化石系の出発物質、特に、油から抽出された出発物質を消費し、この獲得費用は、上昇しつつある。さらに、これらの入手可能性は、高い処理能力を有する精錬所または石油化学プラントと結びついており、実際に、大きな石油化学地域に近い設定を必要とし、従って、最終消費者に輸送する費用も伴い、公害物質を放出する危険性は言うまでもない。
アルドール反応を実行する方法は、保存または輸送が簡単ではないホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドのような出発物質の購入をせずにすますことが望ましい場合には、この限りにおいて顕著な資本費用を伴い、例えば、ホルムアルデヒドを製造場所の周囲の半径400km以内にしか輸送しなくてもよく、この輸送は、メタノール水溶液で安定化されていなければならず、これらの生成物を合成するための特定のプラントを提供することが必要であり、適切なアルドール反応プラントの費用に追加される。アセトアルデヒド合成は、一般的に、エチレンを酸化するためのWacker反応によって行われ、ホルムアルデヒド合成は、一般的に、メタノールの酸化(または、使用する触媒系によっては、酸化的脱水素)によって行われる。
グリセロールの脱水を実行する方法は、処理される原料の再生可能性に起因して魅力的である。しかし、これらは、幾つかのレベルで幾つかの欠点を有する。実際に、グリセロールの供給は、主に、油脂化学製品および/またはバイオディーゼルのプラントに依存する。グリセロールは、限定的な量しか入手可能ではなく、実際に、アクロレイン製造プラントの可能な大きさを制限し、従って、この経済的な収益性を制限する。最も一般的なグレードのグリセロールは、クルードグリセロールとして知られているものであり、一般的に、塩(例えば、NaCl、KCl、NaSO、KSOなど)、植物油のメタノリシスによって得られたときは、残留メタノール、グリセロール以外の有機物質(MONG)および製造過程中に植物または動物の油脂から抽出されるあらゆる種類の不純物を含有する80重量%グリセロール水溶液に対応する。これらの不純物は、触媒毒であり、例えば、コークス生成によって可逆性の不活性化を引き起こし、または、例えば、塩堆積によって不可逆性の不活性化を引き起こす。精製グリセロールも市販されているが、費用がかなり高い。技術的な観点から、今日までに知られている脱水触媒は、迅速に不活性化し、通常の再生を伴い、このことは、さらなる資本費用を意味する(例えば、触媒の体積を二倍または三倍にする。)。最後に、この「環境に優しい」方法は、脱水反応が、気相で行われ、全体的にエネルギーを非常に消費し、現在は化石燃料によって提供されるこのエネルギーという代償に依存して、さらに必然的に環境に影響を与えるという点で欠点がある。
従って、本出願企業は、上述の欠点を軽減し、いわゆる、再生可能な(化石燃料ではない)起源の出発物質を使用し、可能な限り資本費用を制限する方法を探求してきた。従って、本出願企業は、原料としてメタノールとエタノールの混合物を用い(アクロレインのために)、またはメタノールとプロパノールの混合物を用い(メタクロレインのために)、アクロレインおよびメタクロレインを直接的に合成することができ、これらの化合物が、再生可能な出発物質から入手可能であることを知見した。
Journal of the Chemical Society、Chemical Communications、1991、1760−1761文書において、メタノールとエタノールの混合物を、V/TiO触媒存在下、アクロレイン、アセトアルデヒドおよびイソブチルアルデヒドを含む混合物に変換する。飽和アルデヒド、例えば、イソブチルアルデヒドの生成を優先的に引き起こす反応媒体および方法に、酸素は存在しない。
出願WO 2005/040392号の実施例32は、銀触媒存在下、メタノールとエタノールの混合物を酸化し、アセトアルデヒドおよびホルムアルデヒドの混合物を与え、次いで、アルミナ存在下、アクロレインに変換することを記載する。この実施例は、組成が特定されていない反応混合物を使用し、それぞれの段階に適応するような反応温度を必要とする。
英国特許第513,772号明細書 国際公開第2011/083225号 国際公開第2005/040392号
Angewandte Chemie、Vol.62、No.5、105−132ページ、Synthese und Umwandlungsprodukte des Acroleins[Synthesis and conversion products of Acroleins] Journal of the American Chemical Society、1984、106、pp.7427−7431 Genie des procedes[Method Engineering]J6100、ページ1から4、Techniques de l’Ingenieur[Techniques of the Engineer] Procedes de Petrochimie[Petrochemical Methodes]、A.Chauvel、G.LefebvreおよびL.Castex、Volume 2、Editions Technip、2nd Edition、1986、ページ213−219 Catalysis Division of the Societe Francaise de Chimie[French Chemical Society]のcatalysis sheet 34 Journal of the Chemical Society、Chemical Communications、1991、1760−1761
本出願企業は、固体の選択的酸化触媒および場合により固体アルドール縮合触媒存在下、メタノールとエタノールの混合物からアクロレインを合成し、この合成が直接的に行われる単純化された方法を開発した。
本出願企業は、この方法を、メタノールとプロパノールの混合物からのメタクロレインの合成に適用することも知見した。
本発明の意味の中で、「直接的に」は、たった1つの反応系で行われる方法を意味すると理解される。この反応系は、単一の反応器または2個の連続した反応器のいずれかを含むが、後者の場合には、第1の反応器の出口流出液によって、第2の反応器が供給され、好ましくは、直接的に供給される。
本発明の主題は、メタノールと式R−CH−CHOHの第2のアルコールとの混合物を含有する原料から式CH=C(R)−CHO(式中、RはHまたはCHをあらわす。)の不飽和アルデヒドを直接合成するための方法であって、この方法が、200℃から400℃の温度、1barから10barの絶対圧で、モリブデン系触媒から選択される固体の選択的酸化触媒、および場合により固体アルドール縮合触媒を含有する気相中で操作される反応系に、2種類のアルコールの混合物を含有する原料を、前記アルコールの混合物および酸素が、それぞれ、反応混合物の合計体積の最大で10%となるように、酸素および非反応性希釈気体と共に導入することと、次いで、反応系の出口で、反応によって一緒に生成する水存在下、生成した不飽和アルデヒドを含む気体状流出物を回収することとからなる方法である。
本発明の方法は、第1段階において、酸化触媒との接触に基づくアルコールの酸化により、式HCHOおよびR−CH−CHOの2種類のアルデヒドを同時に合成すること、次いで、第2段階において、縮合触媒との接触に基づき、これらの2種類のアルデヒドの交差縮合(アルドール)反応を行い、式CHOH−CH(R)−CHOのアルドールの生成をもたらし、前記アルドールの接触脱水によって不飽和アルデヒドを与えることからなる。
本出願企業は、驚くべきことに、この2つの段階、つまり、酸化反応およびアルドール反応の2つの連続した反応を、単一の触媒存在下、特に、モリブデン系の選択的酸化触媒存在下で行い得ることを知見した。
従って、本発明の方法において、原料の軽質アルコールを選択的に酸化するためのモリブデン系触媒を使用し、場合により、酸化中に生成するアルデヒドの縮合(アルドール反応)のための触媒を使用する。
軽質アルコールを選択的に酸化するための触媒は、数十年前からよく知られている。軽質アルコールを酸化するための2つの主な方法が知られている。(i)Wolfe Publishing Ltd(1989)によって公開されるThe Catalyst Handbook、M.V.Twigg、Chapter 10:Catalytic oxidations、Methanol Oxidation。10.3.2、490−499ページによって記載されるような、酸化、または酸化ではなく脱水が、600℃付近から700℃までの高温で行われる、「銀触媒による」方法、および(ii)同じハンドブックの499−503ページに記載される固体のモリブデン系混合酸化物型の酸化触媒を組み入れる方法。この方法は、300℃から400℃の顕著に低い温度で行われ、触媒は、FORMOX法に使用されるものと類似している。
本発明の方法において、固体モリブデン系の混合酸化物型の酸化触媒を使用する。
本発明の方法で使用可能な酸化触媒は、モリブデンと、P、Si、W、Ti、V、Nb、Ta、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、In、Tl、Sb、Ag、As、Ge、B、Bi、La、Ba、Sb、Te、Ce、Pbから選択される少なくとも1つの元素とを含み、モリブデンを含有する混合酸化物およびモリブデンを含有するヘテロポリ酸からなる群から選択される。
これらの触媒は、以下の一般式
Mo
によってあらわされてもよく、式中、
Aは、元素の周期律表の1族から16族の元素およびランタニドから選択される少なくとも1つのカチオンであり、好ましくは、Cs、RbまたはKのようなアルカリ金属のカチオンであり、
Xは、PまたはSiであり、好ましくは、Pであり、
Zは、W、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、In、Tl、Sn、Ag、As、Ge、B、Bi、La、Ba、Sb、Te、CeおよびPbからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、好ましくは、Cu、Fe、Bi、Co、Ni、W、V、Cr、Sb、MnまたはCeであり、
Oは、酸素であり、
a、b、cおよびdは、以下
0≦a≦9、好ましくは、0<a≦9、
0≦b≦2、好ましくは、0.1≦b≦1.5、
0<c≦12、好ましくは、5<c≦12、
0≦d≦12、好ましくは、0<d≦4
の範囲に対応し、a+b+d>0になるような整数または小数からなる指数であり、
eは、元素の合計酸化度によって決定される数である。
この酸化工程中に用いられる触媒は、メタノールからホルムアルデヒドへの酸化中に一般的に用いられる、ドープされているか、またはドープされていないFe−Mo−O型の触媒であってもよい。モリブデン酸鉄(Fe−Mo−O)触媒の例はCatalysis Review、Vol.47(2005)、pp125−174に記載される。これらの触媒は、市販されている。例えば、Mapcoは、技術ライセンスを有する触媒を供給し、Sud Chemieは、FAMAX(登録商標):FAMAX J5、FAMAX MS、FAMAX HS、FAMAX THの商品名でこれらの触媒の数種類のグレードを供給する。この種のFe−Mo触媒の場合には、上の一般式の指数aおよびbの値は、好ましくは、0であり、指数dの値は、0ではない。
好ましくは、特に、単一の触媒を使用するこの方法の変形例において、酸化触媒は、モリブデン酸鉄型の触媒である。
酸化触媒は、塊状の形態であってもよく、この場合には、支持材を用いずに使用される。
この触媒は、不活性な支持材の上に堆積していてもよく、この量は、触媒の合計重量の30%から90%、好ましくは、少なくとも50%を占める。
触媒が受ける操作条件に安定な材料である限り、例えば、ステアタイト、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、ジルコニア、炭化ケイ素、ケイ酸塩、珪藻土、ホウ酸塩または炭酸塩またはセラミックのような任意の材料を支持材として使用することができる。
塊状の触媒または担持された触媒は、顆粒形態または粉末形態であってもよく、あらゆる任意の形状、例えば、球、顆粒、中空の円筒形、三葉形、四葉形であってもよく、場合により、場合によりペレット化剤を用いることによって押出成型または圧縮成型された円筒形の形状であってもよい。好ましくは、触媒は、中空の円筒形または中空の三葉形の形状を有する。
本発明の方法において、2つのアルデヒド、特にホルムアルデヒドともっと高級なアルデヒド(アセトアルデヒドまたはプロピオンアルデヒド)の縮合を行い、ホルムアルデヒドと高級アルデヒドをアルドール反応させ、ヒドロキシル化されたアルデヒド(アルドール)を生成し、この後、このアルドールの脱水反応を行う2工程で対応する不飽和アルデヒドを与えるための文献で知られた任意の固体触媒から作られたものを使用してもよい。
本発明の方法で使用する縮合触媒は、以下の異なるカテゴリーに属する。
(1)「担持された塩基」、いわゆる、シリカまたはアルミナ支持材の上に堆積させたアルカリ金属水酸化物LiOH、NaOH、KOH、CsOH、シリカ、アルミナ上に堆積させたアルカリ金属およびアルカリ土類金属(Al−NaOH−Na)、マグネシア上に堆積させたアルカリ金属およびアルカリ土類金属(MgO−NaOH)、炭素または炭酸カリウムの上に堆積させたアルカリ金属およびアルカリ土類金属、アルミナの上に堆積させた窒素含有化合物NR、NH、KNH、シリカの上に堆積させたLiCO、ゾノトライトの上に堆積させたt−BuOK、さらに一般的に、アルミナの上に堆積させたアルカリ金属型の固体(例えば、Na/AlまたはKF/Al)、シリカまたはマグネシアの上に堆積させたアルカリ金属型の固体(例えば、Li/MgO)。
この固体触媒は、例えば、シリカの上またはアルミノケイ酸塩の上に堆積させたケイ酸ナトリウムからなり、アルミノケイ酸塩は好ましくは、10より大きいSi/Al原子比を有し、適切な場合、金属促進剤、およびジルコニウム化合物とグラフト接合したシリカの上、またはジルコニウム化合物によってドープされたシリカの上に堆積させたセシウム(Cs−Zr/SiO)を含む。
(2)「金属酸化物」であるBaO、BeO、SrO、CaO、Al、Y、La、CeO、ThO、SnO、KO、NaO、MgO、ZnO、TiO、ZrOの酸化物形態または炭酸塩形態は、場合によりアルカリ金属がドープされているか、または場合によりアルカリ金属がドープされた希土類金属のオキシカーボネートを生成する。
(3)上の化合物の「金属塩」、いわゆる、炭酸塩、ヒドロキシ炭酸塩、炭酸水素塩、アンモニウム塩など。
(4)「混合酸化物」、例えば、SiO−MgO、SiO−CaO、SiO−SrO、SiO−BaO、SiO−SnO、SiO−ZnO、SiO−Al、SiO−ThO、SiO−TiO、SiO−ZrO、SiO−MoO、SiO−WO、Al−MgO、Al−ThO、Al−TiO、Al−ZrO、Al−MoO、Al−WO、ZrO−ZnO、ZrO−TiO、TiO−MgO、ZrO−SnO。場合により、アルカリ金属がドープされ、金属、例えば、銅、鉄またはニッケルもドープされた、クレイ型酸化物、例えば、ハイドロタルク石、ヒドロキシアパタイト、クリソライトおよびセピオライト、または、アルカリ土類金属がドープされた希土類金属酸化物、例えば、(SrO−La)を、混合酸化物のこのリストに加えてもよい。この反応に適切であり得る他の触媒、例えば、混合したコバルトおよびアルミニウムのリン酸塩型の混合酸化物触媒、または、例えば、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、セシウム(Cs)、カドミウム(Cd)、Mg、Ca、Sr、Mn、Zn、Mo、Nb、Pbおよび/またはSiの塩がドープされたシリカ−アルミナもこのカテゴリーの一部である。これらは、MgO−アルミナ、MgO−SiO、リン酸塩、タングステン酸塩またはモリブデン酸塩の形態の希土類金属などであってもよい。リン誘導体の酸窒化物、例えば、バナジウム−アルミニウム、リン−ジルコニウム、リン−アルミニウム、バナジウム−アルミニウム−リンまたはガリウム−アルミニウム−リンの混合酸窒化物も、この反応に適切な場合がある。
(5)アルカリ金属イオン(Cs、K、Na、Li)で交換された種々の「ゼオライト」。
このような触媒の一例として、結晶性またはアモルファス性であるアルミノケイ酸塩、シリカライト、酸形態または1族から14族の元素、好ましくは、1族および2族の元素からの元素、ZnおよびTlによって部分的に中和した形態または完全に中和した形態の合成結晶性ゼオライト、例えば、フォージャサイト、フェリエライト、ZSM−5が述べられるだろう。使用するゼオライトは、構造中のアルミニウム原子の一部またはすべてが三価原子、例えば、B、Ga、Fe、Cr、V、As、Sb、Bi、Beと置き換わっていてもよく、ケイ素原子の一部またはすべてが四価原子、例えば、Ge、Ti、Zr、Hfと置き換わっていてもよい。
本発明の方法で使用する固体縮合触媒は、一般的に、40m/gから600m/g、好ましくは、50m/gから200m/gの高い比表面積を有する。
材料の酸−塩基特性は、この組成、例えば、この結晶構造、または表面の欠陥、例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のような不純物の存在と関係があるだろう。
塩基性部位の存在および量は、例えば、酸性化合物、例えば、COまたはSOの吸着によって、吸着エネルギーのマイクロカロリメトリー測定によって、任意の既知の方法によって決定されてもよい。この部分について、酸性部位の存在および量は、塩基性化合物、例えば、アンモニアの吸着によって測定されてもよい。
触媒の酸性度および塩基性度の測定は、SO吸着によって(塩基性度の場合)、NH吸着によって(酸性度の場合)、吸着エネルギーのマイクロカロリメトリー測定によって行われる。通常の操作条件は、以下のとおりである。
圧力測定のためにBarocelキャパシタンスマノメーターを取り付けた従来の容積移送式装置に接続したカロリメーター(Setaram製のC80)中、150℃で試験を行う。石英セル中、減圧下、300℃で一晩加熱することによってサンプルを前処理する。この温度は、温度を1℃/分の速度で上げることによって達成する。吸着の示差熱は、約67Paの平衡圧力に達するまで、サンプルの上にそれぞれの気体を少量ずつ繰り返し通過させることによって、表面被覆率の関数として測定される。次いで、サンプルを同じ温度で30分間排気し、約27Paの平衡圧力に達するまで、第2の同様の一連の吸着を行う。第1の吸着と(27Paでの)第2の吸着の間に吸着した量の差は、それぞれの気体が不可逆的に吸着した量をあらわし、それぞれ酸性または塩基性の強い部位の数の概算値を与える。
ある場合には、固体の酸性度または塩基性度は、固体に前もって水またはアルコールのわずかな吸着が行われているか否かのみがわかる。完全に乾燥した雰囲気の場合には、おそらく脱水されている表面は、酸性および/または塩基性が低い。水またはアルコールをあらかじめ吸着させることは、反応の操作条件の典型例であろう。
本発明の方法は、酸化、次いでアルドール縮合の2つの連続した段階を含み、単一のモリブデン系の選択的酸化触媒存在下で行われてもよい。次いで、単一の反応器、または場合により、接続した2個の反応器でこれらの2段階を行ってもよい。
反応系が単一の反応器からなる場合には、後者は、単一のモリブデン系酸化触媒またはモリブデン系酸化触媒と縮合触媒の物理的な混合物からなるたった1つの固定された触媒床を含むか、または、第1の(上流の)触媒床は、酸化触媒が保持され、第2の触媒床は、縮合触媒が保持された2つの重ね合わされた触媒床を含む。反応系に2個の反応器を含む変形実施形態において、第1の反応器は、2種類のアルコールを同時に酸化するように働き、第2の反応器は、第1の反応器からの出口流出物に含まれる2種類のアルデヒドを交差縮合するため、また、生成したアルドールを脱水するために働くこととなる。
この反応系において、反応は、200℃から400℃、好ましくは、250℃から350℃の温度、1barおよび10barの絶対圧、好ましくは、1barから5barの絶対圧で、気相中で行われる。
場合に応じて、メタノールとエタノール、またはメタノールとプロパノールのアルコール混合物は、メタノール/エタノールおよびメタノール/プロパノールのモル比が、0.8から2、一般的に1から2、好ましくは、1.1から1.5である。
反応剤の片方が過剰な場合には、過剰な方は、有利には、初期のアルコール形態またはアルデヒドに変換された形態で、反応器内に再循環させることができるだろう。
反応系へのアルコール混合物の導入速度は、反応媒体中のアルコール合計含有量が、体積によって表すと、4%から10%、好ましくは、6%から9%になるような速度である。
酸素の導入速度は、反応媒体の酸素含有量が10体積%を超えないような速度である。
反応媒体の残りは、反応媒体の80%から88%を占める1つ以上の不活性気体からなる。これらの不活性気体の存在は、混合物が爆発範囲に入るのを防ぐために必須である。これらの不活性気体は、例えば、蒸気、二酸化炭素、窒素または希ガス、例えば、アルゴンまたはヘリウムであろう。これにかかわらず、反応器に破壊板または他の安全機器を取り付けている限り、10体積%を超える酸素濃度で操作することも可能である。
一般的に2000h−1から40000h−1、好ましくは、10000h−1から20000h−1のHSV(単位時間あたりの空間速度)で反応を行う。HSVは、気体全体の流速(標準的にはリットル)を触媒の体積(1g/mlを採取したバルク密度)で割った比率を得ることによって計算される。この方法において、活性材料のみが考慮に入れられ、触媒を希釈するために用いられる不活性固体は考慮されない。
2個の連続した反応器を用いる方法の変形実施形態において、水は、アルドール反応に非常に望ましくないため、適切な場合、縮合反応器に導入する前に水の一部を除去するために、第1の反応器からの出口流出液に対し、部分的な縮合を行うことが可能であろう。このとき、重い化合物、例えば、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸およびギ酸も除去してもよく、痕跡量であっても、重い化合物は、確かに作成し、第1の反応器から来る流出液のアルドール反応の工程で反応する可能性がある。
以下の実施例は、本発明の範囲を限定せずに、本発明を示す。
[実施例1]
(縮合触媒の合成)
Cs/Zr/SiO型の触媒は、315ミクロンから500ミクロンの粒子の形態のシリカゲルから調製され、純度99.9%、比表面積が320m/g、細孔容積が0.9cm/g、メジアン孔径が9nmである。
シリカにジルコニウムブトキシドのブタノール溶液を含浸させ、この後、濾過し、ロータリーエバポレーターで乾燥させ、次いで、120℃の乾燥器で2時間乾燥させる。0.02重量%の堆積物(シリカ100molあたり、1.2gのジルコニウム)を得るように、含浸および乾燥を2回以上繰り返す。次いで、セシウム自体を炭酸セシウム水溶液から含浸させ、この後、乾燥させ、約4重量%のセシウム含有量を得る(金属の重量として計算される。)。次いで、触媒を空気下、450℃で3時間焼成する。このようにして調製した触媒の比表面積は147m/gである。
[実施例2]
(縮合触媒の合成)
12重量%のケイ酸ナトリウムを追加した大きな孔のシリカゲルを組み入れることによってNa/SiO触媒を調製する。組み入れた後、固体を100℃の乾燥器で10時間乾燥させ、次いで、500℃の乾燥器で3時間かけて焼成する。調製した触媒の比表面積は122m/gである。
[実施例3]
(触媒混合物存在下のアクロレイン合成)
Mapco、MS製のモリブデン酸鉄(FeMo)型の酸化触媒(A)と、Na/SiO型(表1でNaによって示される。)またはCs/Zr/SiO型(表1でZrによって示される。)の縮合触媒(B)の混合物200mgを上に記載したように調製し、これを内径が1cmの反応器に導入する。
触媒混合物を研磨し、ふるい分けした後、粒径が80μmから100μmの粉末部分を選択する。この粉末を、等量の粒径が105μmの炭化ケイ素(SiC)で希釈する。最後に、このようにして構築した触媒床の上に500mgのSiCを加え、均一性、反応流の流れおよび加熱を促進する。
120℃まであらかじめ加熱した気体状原料の注入速度は、50ml/分、即ち、3000ml/hである。アルコール混合物をエバポレーターに液体として注入し、他の気体と接触させる。
気体状の原料混合物は、試験によれば、以下の組成を有する。8%または10%の酸素、4%または5%のエタノールと4%または5%のメタノールの等モル混合物および残り(80%から84%)のヘリウム(内部標準として1%のKrを含有する。)。
アルコール混合物をポンプによって供給し、反応器の上流の気体流と合わせる前にエバポレーターを通す。
電気によって加熱した乾燥器内に反応器を置く。以下の試験において、大気圧より非常にわずかに大きな圧力、250℃から400℃の温度で反応を行う。
流出液を、FID(水素炎イオン化型検出器)および質量分析法による検出を備えるクロマトグラフィーによって分析する。
得られた結果を以下の表1に与える。
反応剤および生成物の炭素原子の数を考慮し、生成物の収率を計算する。
従って、アクロレインの収率は、3×(検出されたアクロレインのモル数)/(入れたメタノールのモル数+2×入れたエタノールのモル数)である。
同様に、アセトアルデヒドの収率は、2×(検出されたアセトアルデヒドのモル数)/(入れたメタノールのモル数+2×入れたエタノールのモル数)であるが、化学的に言うと、アセトアルデヒドは、おそらくエタノールからのみ得られた。
Figure 0006280556
[実施例4]
(酸化触媒存在下のアクロレイン合成)
200mgのモリブデン酸鉄触媒を、同じ体積の粒径が100ミクロンから125ミクロンの炭化ケイ素と混合し、これを、管状の電気乾燥器に配置した内径12mmのガラスの固定床反応器に投入する。この後、反応気体を確実にあらかじめ加熱し、気体を十分に分散させるために、反応器の残りを炭化ケイ素で満たす。
アルコール混合物をHPLCポンプによって反応器に供給する。この液体の流れを、125℃に維持したエバポレーターで気体流(ヘリウム−酸素)と混合し、アルコールを全体的に蒸発させる。次いで、反応器に送られる気体流の合計流速は、50ml/分であり、即ち、時間あたりに空間速度の概算値は15000h−1である。
反応器からの流出液を冷却し、少量の水が入っており、4℃に維持した凝縮器に捕捉する。凝縮性ではない気体は、インラインでクロマトグラフィーによって分析し、凝縮した流出液は、別個にクロマトグラフィーによって分析する。
変換された炭素のモル数を反応器に入った炭素のモル数によって割ることによって、アルコール混合物について、転化率を計算する。メタノール/エタノール比を変えるときに、単一のパラメーターを保持することができる。
選択率を、(対象となる生成物の)炭素のモル数を、変換された炭素のモル数によって割って計算する。
反応器に、1.2の比率のメタノール/エタノール混合物を供給し、全圧力が1気圧(絶対圧)のときにアルコール全体の分圧は7.7%であり、酸素の分圧は7.8%である。
検出される優勢な生成物は、アクロレインおよびアセトアルデヒドである。325℃でのメタノールおよびエタノールの転化率は、全てであり、アクロレインの選択率は48%である。単一のモリブデン酸鉄触媒存在下、アクロレインを製造した。
[実施例5]
メタノール/エタノール比0.8および同じアルコール全体の分圧を用い、上の実施例4を再現する。次いで、アクロレインの選択率は、アルコールの転化率92%で、57%である。
[実施例6]
メタノール/エタノール比1.2を用い、3倍の重量の触媒(600mg)を用い、上の実施例4を再現する。アルコールの転化率は依然として100%であるが、アクロレインの選択率は、40%まで下がり、一方、アセトアルデヒドの選択率は、22%まで上がる。
[実施例7]
上の実施例4と同様ではあるが、酸化触媒として、特に、プロピレンからアクロレインへの酸化に用いられるビスマスモリブデート型の触媒である日本触媒の触媒ACF−4を用いて反応を行う。
触媒250mgを用い、300℃で反応を行う。メタノール/エタノール比1.3、アルコール混合物の分圧8%、酸素分圧10%を使用する。
アクロレインの収率は18%である。

Claims (15)

  1. メタノールと式R−CH−CHOHの第2のアルコールとの混合物を含有する原料から式CH=C(R)−CHO(式中、RはHまたはCHをあらわす。)の不飽和アルデヒドを単一の反応器内で直接合成するための方法であって、200℃から400℃の温度、1barから10barの絶対圧の気相中で操作され、モリブデン系触媒から選択される固体の選択的酸化触媒、および場合により固体アルドール縮合触媒を含有する反応系に、2種類のアルコールの混合物を含有する原料を、前記アルコールの混合物および酸素が、それぞれ、反応混合物の合計体積の最大で10%となるように、酸素および非反応性希釈気体と共に導入することと、次いで、反応系の出口で、反応によって一緒に生成する水の存在下、生成した不飽和アルデヒドを含む気体状流出物を回収することとからなる、方法。
  2. 酸化触媒は、以下の一般式:
    Mo (I)
    によってあらわされ、式中、
    Aは、元素の周期律表の1族から16族の元素およびランタニドから選択される少なくとも1つのカチオンであり、
    Xは、PまたはSiであり、
    Zは、W、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、In、Tl、Sn、Ag、As、Ge、B、Bi、La、Ba、Sb、Te、CeおよびPbからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、
    Oは、酸素であり、
    a、b、cおよびdは、以下
    0≦a≦9、
    0≦b≦2、
    0<c≦12、
    0≦d≦12、
    の範囲に対応し、a+b+d>0になるような整数または小数からなる指数であり、
    eは、元素の合計酸化度によって決定される数である、
    請求項1に記載の方法。
  3. 一般式(I)のAが、少なくとも1つのアルカリ金属である、請求項2に記載の方法。
  4. 一般式(I)のXが、Pである、請求項2または3に記載の方法。
  5. 触媒は、一般式(I)に対応するモリブデン酸鉄であり、指数aおよびbの値は0であり、指数dの値は0ではない、請求項1または2に記載の方法。
  6. 縮合触媒は、
    シリカまたはアルミナ支持材の上に堆積させたアルカリ金属水酸化物LiOH、NaOH、KOH、CsOH;
    シリカ、アルミナ、マグネシア、炭素または炭酸カリウムの上に堆積させたアルカリ金属およびアルカリ土類金属;
    アルミナの上に堆積させた窒素含有化合物NH、KNH
    シリカの上に堆積させたLiCO;ならびに
    ゾノトライトの上に堆積させたt−BuOKから成る群より選択される「担持された塩基」である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 縮合触媒は、シリカの上またはアルミノケイ酸塩の上に堆積させたケイ酸ナトリウムから選択され、前記アルミノケイ酸塩は、10より大きいSi/Al原子比を有し、ならびに適切な場合、金属促進剤、および、ジルコニウム化合物とグラフト接合したシリカの上またはジルコニウム化合物によってドープされたシリカの上に堆積させたセシウムを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 縮合触媒は、(i)SiO−MgO、SiO−CaO、SiO−SrO、SiO−BaO、SiO−SnO、SiO−ZnO、SiO−Al、SiO−ThO、SiO−TiO、SiO−ZrO、SiO−MoO、SiO−WO、Al−MgO、Al−ThO、Al−TiO、Al−ZrO、Al−MoO、Al−WO、ZrO−ZnO、ZrO−TiO、TiO−MgO、ZrO−SnO、(ii)場合により、アルカリ金属がドープされ、金属もドープされた、クレイ型酸化物、(iii)アルカリ土類金属がドープされた希土類金属酸化物、(iv)混合したコバルトおよびアルミニウムのリン酸塩型の混合酸化物、(v)Na、K、Cs、Cd、Mg、Ca、Sr、Mn、Zn、Mo、Nb、Pbおよび/またはSiの塩がドープされたシリカ−アルミナ、(vi)MgO−アルミナ、MgO−SiO、(vii)リン酸塩、タングステン酸塩またはモリブデン酸塩の形態の希土類金属、(viii)バナジウム−アルミニウム、リン−ジルコニウム、リン−アルミニウム、バナジウム−アルミニウム−リンまたはガリウム−アルミニウム−リンの混合酸窒化物から選択されるリン誘導体の酸窒化物、から選択される「混合酸化物」から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  9. 250℃から350℃の温度、1barから5barの絶対圧、で行われる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 反応系へのアルコール混合物の導入速度が、反応媒体中のアルコール総含有量が、体積によって表すと4%から10%であるような速度である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. メタノールとエタノール、またはメタノールとプロパノールのアルコール混合物は、それぞれ、メタノール/エタノールおよびメタノール/プロパノールのモル比が、0.8から2となるものである、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 反応が、2000h−1から40000h−1のHSVで行われる、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 単独のモリブデン系酸化触媒または場合によりモリブデン系酸化触媒と縮合触媒の物理的な混合物からなる触媒床を含む単一の反応器で反応が行われる、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 反応系が、モリブデン系酸化触媒および固体アルドール縮合触媒の両方を含有することを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 2つの重ね合わされた触媒床を含む単一の反応器で反応が行われ、酸化触媒床が上流に配置される、請求項14に記載の方法。
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