JP6279882B2 - フレームへの張材の張設構造および方法 - Google Patents
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Description
(1)フレームへの張材の張設構造において、第1分割フレームと第2分割フレームとの対向端部同士を結合手段をもって結合することにより形成された枠状のフレームと、一端部が前記第1分割フレームに、かつ他端部が前記第2分割フレームに取り付けられ、両端部を離間させつつ前記第1分割フレームと第2分割フレームとを、前記結合手段をもって結合することにより、所期の張力をもって前記フレームに張設されるようにした張材とを備え、前記フレームを、椅子の脚に設けられた背凭れ支持杆によって支持された背凭れフレームとし、かつ前記張材を、前記背凭れフレームが挿通する袋状部と、この袋状部の一部に形成された、前記第1および第2分割フレーム出し入れ用の開口とを有するものとし、前記第1分割フレームと前記第2分割フレームとの結合部分を前記張材の前記開口から臨ませ、前記開口を前記背凭れ支持杆により閉塞するようにして、前記背凭れ支持杆と前記第1分割フレームおよび前記第2分割フレームとを、前記開口を挿通する第2結合手段をもって結合する。
また、張材の開口から、第1分割フレームを張材の上部の袋状部内に、また第2分割フレームを張材の下部の袋状部内に挿通した後、第1および第2分割フレームを、張材の上下方向に所期の張力がかからない状態から、徐々に張力がかかるように伸展させつつ、第1および第2分割フレームの対向端部同士を結合手段をもって結合することにより、専用の引張装置や治具等を使用することなく、軽力で、かつ簡単な組み付け作業のみで、張材の上下方向に強い張力を付与することができる。
さらに、張材の開口を、背凭れ支持杆により閉塞して、上記開口が外部に露呈しないようにし、外観をよくすることができるだけでなく、背凭れ支持杆と第1分割フレームおよび第2分割フレームとを、第2結合手段をもって結合することにより、第1分割フレームと第2分割フレームとが、互いに分離しないように強力に結合することができ、例えば、結合手段を、筒状部と、それに嵌合される差し込み部とからなるものとしたときは、それらの分離を阻止することができる。
また、第2分割フレームを第1分割フレームと整合する位置まで回動させる際の回動動作で、張材に所期の張力を付与することができるので、組み立て作業を、軽力で、迅速に行うことができる。
また、張材の開口から、第1分割フレームを張材の上部の袋状部内に、また第2分割フレームを張材の下部の袋状部内に挿通した後、第1および第2分割フレームを、張材の上下方向に所期の張力がかからない状態から、徐々に張力がかかるように伸展させつつ、第1および第2分割フレームの対向端部同士を結合手段をもって結合することにより、専用の引張装置や治具等を使用することなく、軽力で、かつ簡単な組み付け作業のみで、張材の上下方向に強い張力を付与することができる。
さらに、張材の開口を、背凭れ支持杆により閉塞して、上記開口が外部に露呈しないようにし、外観をよくすることができるだけでなく、背凭れ支持杆と第1分割フレームおよび第2分割フレームとを、第2結合手段をもって結合することにより、第1分割フレームと第2分割フレームとが、互いに分離しないように強力に結合することができ、例えば、結合手段を、筒状部と、それに嵌合される差し込み部とからなるものとしたときは、それらの分離を阻止することができる。
図1は、本発明のフレームへの張材の張設構造を背凭れに適用した第1の実施形態を備える椅子の正面図、図2は、同じく、側面図である。
この椅子は、円板状のベース1の中央に立設した脚柱2の上端に支基3を設け、この支基3によって座4を支持し、かつ支基3より斜め上方に向かって両側方に突出する左右1対の背凭れ支持杆5、5の先端部をもって、背凭れ6の下端両側部を支持したものよりなっている。
左右の背凭れ支持杆5、5は、支基3を貫通する左右方向を向く軸(図示略)の両端に固着され、この軸と背凭れ6と一体となって、支基3に対して前後方向に回動しうるようになっている。
各肘掛部9の上端には、前端に操作レバー10aを設けた肘当て部材10が取付けられている。
この背凭れフレーム11は、下端部が開口する概ね倒立U字状の管材からなる第1分割フレーム12と、前端部が開口する平面視ほぼコ字状の管材からなる第2分割フレーム13とを備えている。
左右1対の側枠杆14、14と、ヘッドレスト側枠杆15、15と、上部横杆16と、左右1対の肘掛杆17、17とは、1本の管材を折曲して形成されており、これらを、第1分割フレーム12の基部12aと呼ぶこととする。
差し込み部23を下部横杆22の前端に前向突設し、かつそれが嵌合される筒状部24を、各接続杆20の後端に設けることもある。
また、結合手段21を、他の構造のものとすることもある。
この連結杆26を設けることにより、外力により、後述する張材28のヘッドレスト形成部31側の張力が増大させられても、その増大した張力が、張材28における連結杆26より下方の部分に伝達されるのが阻止される。すなわち、連結杆26は、張材28における張力伝達阻止部をなしている。
図7に示すように、第1分割フレーム12の基部12aにおける一方の肘掛杆17の先端を、張材28の一方の開口35より張材28内に差し込み、その先端を、図7に破線の矢印で示すように、張材28の袋状部30における下部34から、一方の側枠形成部32、ヘッドレスト形成部31、他方の側枠形成部32、および下部34に順次挿通させて、図8に示すように、他方の開口35より外部に突出させる。
なお、図7および図8は、理解を容易にするため、第1分割フレーム12の基部12aの姿勢を、図4と同様としてあるが、この第1分割フレーム12の基部12aと張材28との挿通作業時の姿勢は、作業し易い向きとすればよい。
この状態では、張材28の左右方向の幅を、背凭れフレーム11の左右方向の幅より若干小としておくことにより、張材28の左右方向には、適度の張力が作用するが、張材28の上下方向には張力は発生しない。
その他の構造は、第1の実施形態と同様である。
第3の実施形態は、本発明を衝立に適用したもので、この衝立は、上向きコ字状をなす第1分割フレーム12と、下向きコ字状をなす第2分割フレーム13との対向端部同士を結合手段21をもって結合することにより形成された枠状のフレーム40と、一端部が第1分割フレーム12に、かつ他端部が第2分割フレーム13に取り付けられ、両端部を離間させつつ第1分割フレーム12と第2分割フレーム13とを、結合手段21をもって結合することにより、所期の張力をもってフレーム40に張設されるようにした張材41とを備えるものとしてある。
なお、張材41を、無端ベルト状として、第1分割フレーム12および第2分割フレーム13の中間部間に掛け回すようにしてもよい。
このとき、第2分割フレーム13は、第1分割フレーム12上下方向に一直線状をなし、張材41は、所期の張力をもってフレーム40に張設される。
(1) 背凭れフレーム11における左右の側枠杆14、14を下端まで延長させて、左右の接続杆20、20に接続し、肘掛杆17、コーナー部材18、垂下杆19等を省略するとともに、張材28における肘掛形成部33を省略し、肘掛部9のない椅子の背凭れとする。
(2) 連結杆26および受け筒25を省略する。
(3) シースルー部を、張材28におけるヘッドレスト形成部の中央にも設ける。
2 脚柱
3 支基
4 座
5 背凭れ支持杆
6 背凭れ
7 背凭れ本体
8 ヘッドレスト
9 肘掛部
10 肘当て部材
10a操作レバー
11 背凭れフレーム(フレーム)
12 第1分割フレーム
12a基部
13 第2分割フレーム
14 側枠杆
15 ヘッドレスト側枠杆
16 上部横杆
17 肘掛杆
18 コーナー部材
18a水平部
18b垂下部
19 垂下杆
20 接続杆
21 結合手段
22 下部横杆
23 差し込み部
24 筒状部
25 受け筒
26 連結杆
26a下向き差し込み片
27 筒体
27aねじ孔
28 張材
29 シースルー部
30 袋状部
31 ヘッドレスト形成部
32 側枠形成部
33 肘掛形成部
34 下部
35 開口
36 ボルト(第2結合手段)
40 フレーム
41 張材
41a袋状部
42 案内溝
Claims (5)
- 第1分割フレームと第2分割フレームとの対向端部同士を結合手段をもって結合することにより形成された枠状のフレームと、
一端部が前記第1分割フレームに、かつ他端部が前記第2分割フレームに取り付けられ、両端部を離間させつつ前記第1分割フレームと第2分割フレームとを、前記結合手段をもって結合することにより、所期の張力をもって前記フレームに張設されるようにした張材とを備え、
前記フレームを、椅子の脚に設けられた背凭れ支持杆によって支持された背凭れフレームとし、かつ前記張材を、前記背凭れフレームが挿通する袋状部と、この袋状部の一部に形成された、前記第1および第2分割フレーム出し入れ用の開口とを有するものとし、
前記第1分割フレームと前記第2分割フレームとの結合部分を前記張材の前記開口から臨ませ、前記開口を前記背凭れ支持杆により閉塞するようにして、前記背凭れ支持杆と前記第1分割フレームおよび前記第2分割フレームとを、前記開口を挿通する第2結合手段をもって結合することを特徴とするフレームへの張材の張設構造。 - 前記第1分割フレームを、前記背凭れフレームにおける両側枠杆と、その上端部同士を連結する上部横杆と、前記両側枠杆の下端に連設された接続杆とからなるものとし、前記第2分割フレームを、両端が前記接続杆に前記結合手段をもって結合された下部横杆とした請求項1記載のフレームへの張材の張設構造。
- 対向端部同士を結合手段をもって結合することにより、枠状のフレームを形成するようにした第1分割フレームと第2分割フレームとに、張材の各端部を、所期の張力が作用しないようにして取り付けておくとともに、前記第1分割フレームと前記第2分割フレームとの結合前に、前記第2分割フレームを前記第1分割フレームに対して側方に倒れた状態としておき、前記張材の両端部を離間させつつ、前記第1分割フレームと前記第2分割フレームとを、前記結合手段をもって結合し、前記第2分割フレームを前記第1分割フレームと整合する位置まで回動させる際に、前記張材の張力が漸次増大するように、前記張材が、前記フレームに張設されるようにすることを特徴とするフレームへの張材の張設方法。
- 椅子の脚に設けられた背凭れ支持杆によって支持され、対向端部同士を結合手段をもって結合することにより、枠状のフレームを形成するようにした第1分割フレームと第2分割フレームとを有する背凭れフレームと、
前記背凭れフレームが挿通する袋状部と、この袋状部の一部に形成された、前記第1および第2分割フレーム出し入れ用の開口とを有する張材とし、
前記第1分割フレームと前記第2分割フレームとに、前記張材の各端部を、所期の張力が作用しないようにして取り付けておき、前記張材の両端部を離間させつつ、前記第1分割フレームと前記第2分割フレームとの結合部分を前記張材の前記開口から臨ませ、前記結合手段をもって結合することにより、前記張材が、所期の張力をもって前記フレームに張設されるようにし、前記開口を前記背凭れ支持杆により閉塞するようにして、前記背凭れ支持杆と前記第1分割フレームおよび前記第2分割フレームとを、前記開口を挿通する第2結合手段をもって結合することを特徴とするフレームへの張材の張設方法。 - 前記第1分割フレームを、前記背凭れフレームにおける両側枠杆と、その上端部同士を連結する上部横杆と、前記両側枠杆の下端に連設された接続杆とからなるものとし、前記第2分割フレームを、両端が前記接続杆に結合手段をもって結合された下部横杆とした請求項3または4記載のフレームへの張材の張設方法。
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