JP6279636B2 - カートリッジ、試料ホルダー先端部、及び前記試料ホルダー先端部を有する試料ホルダー - Google Patents

カートリッジ、試料ホルダー先端部、及び前記試料ホルダー先端部を有する試料ホルダー

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本発明は、カートリッジ、前記カートリッジを備えた試料ホルダー先端部、及び前記試料ホルダー先端部を有する試料ホルダーに関し、特に、集束イオンビーム加工(以下、FIB加工ともいう。)にも適用可能なカートリッジ、前記カートリッジを備えた試料ホルダー先端部、及び前記試料ホルダー先端部を有する試料ホルダーに関する。
透過型電子顕微鏡等の顕微鏡において、試料を観察する際には、例えば、透過型電子顕微鏡の対物ポールピースのギャップ間の限られた空間に挿入する試料ホルダーの先端部(以下、試料クレードルともいう。)は、対物レンズポールピースの限られた空間に挿入し、試料ホルダー軸上で電子線光軸に傾斜される場合があるので、必然的に、試料クレードル部は、出来るだけ薄く作られている。
例えば、電子顕微鏡として、透過型電子顕微鏡を例に説明すると、透過型電子顕微鏡にて観察する試料は、試料クレードル部に装着して観察する。試料クレードルにTEM試料メッシュを装着し固定する為には、試料クレードルは、少なくともクレードル台座部と、試料押さえ部材が必要となる。さらに試料押さえは、クレードル本体に試料メッシュを挟み込む何がしかの固定手段が必要であり、そのため、固定用ネジを配する手段が一般的である(例えば、特許文献1)。
近年、集束イオンビーム(以下、FIB(Focused Ion Beam)ともいう。)で加工した直径3mm(半月形状)のFIBメッシュを作製し、そのFIBメッシュを透過型電子顕微鏡(以下、TEM(Transmission Electron Microscope)ともいう。)ホルダー試料台座部に置いて、試料を観察し、データを収集する必要性が生じている。
特開平11−204074号公報
しかしながら、上記特許文献1のものも含め、従来の試料ホルダーにおいては、試料を試料ホルダーに取り付ける際に、試料を曲げたり、落としたりと破損のリスクが生じていた。FIBでの加工は非常に時間がかかり、かかる破損の問題を解決するために、ユーザーにはカートリッジ式試料ホルダーが要求されている。カートリッジとは、試料を乗せる台座部が取り外す事が出来、そのカートリッジが直接FIBで加工出来る事で試料の付け替え作業が無くスムーズにTEMでの観察を実現する治具である。
しかしながら、図4で示すように、同じ会社同士のFIBとTEM間のカートリッジ式試料ホルダーには対応してくれるであろうが、当然他社FIBへ適合する試料ホルダーを作る事は出来ない。図4は、既存のFIB装置、TEM装置の一例を示す図である。図4(a)は、例えば、A社製のFIB装置、(b)は、例えば、B社製のFIB装置、(c)は、例えば、C社製のFIB装置、(d)は、例えば、A社製のTEM装置、(e)は、例えば、B社製のTEM装置、(f)は、例えば、C社製のTEM装置を、それぞれ示す。現状では、同じメーカー同士であっても、容易に適用可能なカートリッジは提供されておらず、同一メーカー内で、特注等により製造できたとしても、他メーカーの装置も使用している場合には、汎用性がないという問題点を有する。
そこで、上記問題点を解決すべく、本発明は、TEM及びFIBの双方に適用可能なカートリッジ、試料ホルダー先端部、及び前記試料ホルダー先端部を有する試料ホルダーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者は、カートリッジについて、鋭意検討を行った結果、本発明を見出すに至った。
すなわち、本発明のカートリッジは、基板と、前記基板上に設置された試料及び/又は試料メッシュ設置部と、試料及び/又は試料メッシュを押さえる試料押さえ部材と、前記試料押さえ部材を前記基板へ固定する固定手段と、を有する試料及び/又は試料メッシュを設置するためのカートリッジであって、前記基板は、前記試料押さえ部材を設置する第一の溝を有し、さらに、前記第一の溝の端部において前記第一の溝より深い第二の溝を有することを特徴とする。
また、本発明のカートリッジの好ましい実施態様において、前記第一の溝は、片側あり溝構造であり、前記試料押さえ部材は、前記あり溝構造に合致する構造を有することを特徴とする。
また、本発明のカートリッジの好ましい実施態様において、前記片側あり溝構造を有する側に、前記第二の溝を有することを特徴とする。
また、本発明のカートリッジの好ましい実施態様において、前記固定手段が、押さえ板、ピン、ネジ、爪状部材、板ばね、または、スプリングによるものであることを特徴とする。
また、本発明のカートリッジの好ましい実施態様において、前記基板は、テーパー部を有することを特徴とする。
また、本発明の集束イオンビーム加工用治具は、本発明のカートリッジを備えることを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダー先端部は、本発明のカートリッジを備えることを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダー先端部の好ましい実施態様において、試料ホルダー先端部は、前記カートリッジを設置するためのあり溝を有することを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーは、本発明の試料ホルダー先端部を有することを特徴とする。
本発明のカートリッジは、FIB加工装置にも、TEM装置にも適用可能であり、FIB加工した試料を装着したまま、当該試料をTEM観察することができるという有利な効果を奏する。また、本発明のカートリッジは、試料をTEM観察した後、さらに、試料をFIB加工したい場合にも、試料をカートリッジに装着した状態で、FIB加工することが可能であるという有利な効果を奏する。また、本発明のカートリッジは、試料を取り外さなくてもよいので、どんな組み合わせでも、再現良く取付けが可能で、FIBで加工した個所を観察する事が出来るという有利な効果を奏する。また、本発明のカートリッジによれば、再現性良くクランプする事が出来るので、多様な装置(TEM,FIB)に適用が可能となるという有利な効果を奏する。また、本発明のカートリッジは、再加工も位置ずれが無いため加工する個所を探す必要がなくなり、全く同じ向き、同じ個所でイオンビームを照射する事ができるので、追加工の精度をあげる事が可能であるという有利な効果を奏する。さらに、本発明によれば、カートリッジなので、あらかじめ大量のカートリッジを準備できるため、TEM観察での試料切り替えが容易になり、スループットが向上し、大量の試料解析にも便利であるという有利な効果を奏する。
図1は、本発明の一実施態様におけるカートリッジ、及び試料ホルダー先端部の取り付ける様子を示す図である。 図2は、本発明の一実施態様におけるカートリッジ、及び試料ホルダー先端部の断面図を示す図である。 図3は、本発明の一実施態様におけるカートリッジ、当該カートリッジを備えたFIB加工用スタブ、及び当該カートリッジを備えた試料ホルダーを、種々のFIB装置、及びTEM装置に適用する場合の概略図を示す図である。図3(a)は、例えば、A社製のFIB装置、(b)は、例えば、B社製のFIB装置、(c)は、例えば、C社製のFIB装置、(d)は、例えば、A社製のTEM装置、(e)は、例えば、B社製のTEM装置、(f)は、例えば、C社製のTEM装置を、それぞれ示す。 図4は、既存のFIB装置、TEM装置の一例を示す図である。図4(a)は、例えば、A社製のFIB装置、(b)は、例えば、B社製のFIB装置、(c)は、例えば、C社製のFIB装置、(d)は、例えば、A社製のTEM装置、(e)は、例えば、B社製のTEM装置、(f)は、例えば、C社製のTEM装置を、それぞれ示す。
本発明のカートリッジは、基板と、前記基板上に設置された試料及び/又は試料メッシュ設置部と、試料及び/又は試料メッシュを押さえる試料押さえ部材と、前記試料押さえ部材を前記基板へ固定する固定手段と、を有する試料及び/又は試料メッシュを設置するためのカートリッジであって、前記基板は、前記試料押さえ部材を設置する第一の溝を有し、さらに、前記第一の溝の端部において前記第一の溝より深い第二の溝を有することを特徴とする。本発明においては、第二の溝の存在により、試料押さえ部材を容易に基板へ脱着可能となるという利点を有する。これは、後述するように、ホルダー本体に配したあり溝のように、リトラクト機構または分離する必要がなく(一般的には別部材を、イモネジなどで、押しつける)、当該構造が不要なため、薄く設計する事が出来るという利点を有する。この要素は試料ホルダーにとって、非常に有効である。すなわち、カートリッジをFIBに挿入する際にも、薄く設計できることは有利に働く。
本発明において、基板の材質は特に限定されないが、電子顕微鏡に挿入するためには、完全非磁性である必要があるため非磁性体である必要がある。例えば、基板の材質としては、燐青銅、ベリリウム銅、ベリリウム、チタン、完全非磁性ステンレス、アルミニウム等を挙げることができる。また、基板上には、試料及び/又は試料メッシュを設置可能な設置部を備える。試料設置部に設置された試料は、前記試料押さえ部材により固定される。前記試料押さえ部材を前記基板へ固定する固定手段としては、特に限定されない。また、本発明のカートリッジの好ましい実施態様において、前記固定手段が、押さえ板、ピン、ネジ、爪(爪状部材)、板ばね、または、スプリングによるものである。押さえ板、ネジ、バネ板等を用いることでカートリッジの脱着が可能となる。
前記基板は、前記試料押さえ部材を設置する第一の溝を有する。当該第一の溝へ試料押さえ部材を設置することができる。本発明において、さらに、前記第一の溝の端部において前記第一の溝より深い第二の溝を有することを特徴とする。第二の溝は、試料押さえ部材を、脱着しやすくするためである。好ましい態様において、試料押さえ部材は、第一の溝の端部における構造と合致する構造を有する。第二の溝がない場合、試料押さえ部材を、第一の溝に挿入、又は第一の溝から取り外す場合に、余分な力を加えないと、試料押さえ部材を脱着することが困難な場合がある。かかる場合、無理に挿入、取り外しを行うと、折角作製した試料を損傷する虞がある。そこで、第二の溝を設けて、当該第二の溝へまず試料押さえ部材の端部(前記第一の溝構造と合致する側の端部)を挿入し、当該端部と逆側の端部に合わせて比較的容易に挿入することができる。取り外す場合も、前記第二の溝のある上方部の試料押さえ部材の部分を押すことで、逆側の端部が持ち上がり、比較的容易に取り外すことができる。
なお、基板と、試料押さえ部材の形状は、上述の溝構造を有していれば、特に限定されない。FIBの加工をも可能という観点から、基板の中央部に試料設置部があると仮定して、開口部を、当該中央部を中心にして、カートリッジの長手方向を基準として、60°〜180°、好ましくは、90°〜180°、より好ましくは、120°〜150°の範囲に開口して設定することができる。また、開口側は、電子顕微鏡中心方向でもよく、試料ホルダーの取っ手側に開口していてもよい。どちらへ開口していても、STUBへの取り付け方が変わるだけであるので、特に問題はない。
また、本発明のカートリッジの好ましい実施態様において、前記第一の溝は、片側あり溝構造であり、前記試料押さえ部材は、前記あり溝構造に合致する構造を有する。両側あり溝構造とすることも可能であるが、試料押さえ部材を横からスライドさせる必要が生じ、折角作製した試料を破損等する虞があるため、片側あり溝構造としている。なお、あり溝構造としているが、基板の第二の溝の上の端部構造と、合致する構造を試料押さえ部材が有していれば、特にあり溝構造に限定されない。例えば、端部構造は、V字型、丸型、四角型、テーパー形状等の構造でも可能である。
また、本発明のカートリッジの好ましい実施態様において、前記片側あり溝構造を有する側に、前記第二の溝を有することを特徴とする。第二の溝によって、基板と、試料押さえ部材との脱着が容易となる。第二の溝を有する側と反対の側の形状等は、特に限定されない。第二の溝のようなものを形成しても、しなくてもよい。また、第二の溝を有する側と反対側の端部の構造についても特に限定されない。シンプルなものは、カートリッジの長手方向に対して、略垂直方向にカットされた端部を作製して、基板側と、試料押さえ部材とがかみあうように構成してもよい。
また、本発明のカートリッジの好ましい実施態様において、前記基板は、テーパー部を有することを特徴とする。当該テーパー部と合致する構造を、試料ホルダー先端部に設定すれば、スムーズにカートリッジを試料ホルダー先端部へセットすることができる。テーパー部は、試料ホルダー先端部に設置されたあり溝構造に対応するものとすることできる。試料ホルダー先端部に基準面を設定し、当該基準面にあり溝構造を設定すると、種々の試料ホルダー先端部に、カートリッジを適応させることができる。すなわち、試料ホルダーの種類は豊富であるが、試料ホルダーの先端部の構造を規格化して、本発明のカートリッジに適応可能とすれば、種々のFIB装置によって加工された試料を、そのまま、TEM用観察試料として、観察することができる。
また、本発明の集束イオンビーム加工用治具は、本発明のカートリッジを備えることを特徴とする。本発明のカートリッジの試料設置部分以外の部分等を利用して、集束イオンビーム加工用治具に取り付ければ、汎用のFIB加工装置において、試料を加工することができる。
また、本発明の試料ホルダー先端部は、本発明のカートリッジを備えることを特徴とする。本発明のカットリッジは、FIB加工にも適用可能であり、FIB加工した試料をカートリッジに装着したまま、取り外す作業なしに、カートリッジを、試料ホルダー先端部へ適用し、試料をTEM観察することができる。また、カートリッジには、テーパー部を設けることができ、当該テーパー部と合致する構造を、試料ホルダー先端部へ設定すれば、よりスムーズにカートリッジを試料ホルダー先端部へセットすることができる。テーパー部は、試料ホルダー先端部に設置されたあり溝構造に対応するものとすることできる。試料ホルダー先端部に基準面を設定し、当該基準面(あり溝構造の鋭角と鋭角を構成する第一の溝の底面部分)にあり溝構造を設定すると、種々の試料ホルダー先端部に、前記あり溝構造に合致した構造を有する本発明のカートリッジを適応させることができる。
また、本発明の試料ホルダーは、本発明の試料ホルダー先端部を有することを特徴とする。本発明のカートリッジは、試料ホルダー先端部へ配置させることができ、ひいては、試料ホルダーへセットすることができる。
ここで、本発明のカートリッジ、試料ホルダー先端部等の一実施例を説明するが、本発明は、下記の実施例に限定して解釈されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であることは言うまでもない。
図面を参照して、本発明の試料及び/又は試料メッシュ設置用カートリッジ、試料ホルダー先端部、及び前記試料ホルダー先端部を有する試料ホルダーの一実施態様を説明すれば以下の通りである。
図1は、本発明の一実施態様におけるカートリッジ、及び試料ホルダー先端部の取り付ける様子を示す図である。図1において、1はねじ、2は試料押さえ部材を押さえる部材、3は試料押さえ部材、4は基板、5は第二の固定手段、6はあり溝構造、7は柵、8はあり溝構造、9は試料ホルダー、10は試料及び/又は試料メッシュ設置部を、それぞれ示す。図1において、試料ホルダ先端部は、あり溝構造6及び8を有する。当該あり溝構造は、少なくとも片側がシフトするように設計されており、幅を広げて、本発明のカートリッジを装着することが可能となっている。図1の場合には、あり溝構造6がシフト可能となっており、第二の固定手段5によって、カートリッジ装着後に固定することができる。試料ホルダー9のいかんにかかわらず、本発明のカートリッジを挿入可能な基準面を有する試料ホルダー先端部を規格化、標準化することにより、メーカー毎の異なる試料ホルダーを初めから作製する必要がなく、カートリッジの取替のみで、FIB装置間、TEM装置間、FIB−TEM装置間を容易に取替可能であり、目的に応じた試料観察を提供することができる。柵7はあってもなくてもよいが、柵7があれば、カートリッジの試料ホルダー先端部への固定がより確実になり、安定化を図ることができる。
第二の固定手段5を緩めて、本発明のカートリッジ(基板4を含む)を試料ホルダー先端部に装着することができる。図1においては、試料ホルダー先端部のあり溝構造に合致した、テーパー部を有するカートリッジを示すが、試料ホルダー先端部の端部構造は、特にあり溝構造に限定されない。丸型、V型等の特定の構造を有する試料ホルダー先端部であれば、当該特定構造に合致する端部構造を有するカートリッジを準備することができる。基板4には、試料及び/又は試料メッシュ設置部を有し、当該設置部へ、試料等を設置することができる。セットされた試料を、基板4と、試料押さえ部材3とによって、サンドイッチして挟み、固定することができる。より確実に固定するために、固定手段1及び2等によって、固定することができる。
本発明においては、試料を固定したカートリッジを、試料を外すことなく、FIB加工することが可能であり、FIB加工後の試料を固定したカートリッジは、また、TEM観察に、そのまま適用することができる。
図2は、本発明の一実施態様におけるカートリッジ、及び試料ホルダー先端部の断面図を示す図である。図2において、20はテーパー部、21は試料押さえ部材、22は片側あり溝構造を有する場合の反対側の試料押さえ部材の端部、23は試料押さえ部材を第一の溝に挿入する様子、24はあり溝構造を有する部材の移動方向、25はあり溝構造を有する部材、26は第二の溝、27はあり溝構造、28は片側あり溝構造を有する場合の反対側の試料押さえ部材の端部、29は第二の溝を有する場合の試料押さえ部材を第一の溝に挿入する様子、30は第一の溝及び第二の溝を示す部分、31は試料ホルダー先端部を、それぞれ示す。図2(a)は、第二の溝がない場合の態様を、図2(b)は、第二の溝を有する場合の態様を示す。図2において、試料押さえ部材21は、片側あり溝構造としているが、特に限定されない。図2において、片側あり溝構造を有する場合の反対側の試料押さえ部材の端部22は、本発明のカートリッジの長手方向に略垂直な方向に切断されているが、特に限定されない。図2(a)においては、第二の溝がないので、段部22が、つかえて基板の第一の溝に収まらない状態を示している。この場合、試料押さえ部材21を、横からスライドさせることにより、セットすることができるが、加工した試料を破損する虞がある。すなわち、通常のあり溝構造では、試料を押さえる時に丸で囲む個所23がひっかかり、上手く固定できない虞がある。真横からスライドすれば、入れる事は可能であるが、FIB試料を乗せた状態で横からスライドで嵌める場合、せっかく作り上げた試料にダメージを与え、落として破損させるなどのリスクが生じてしまい、現実的ではない。また、点線ヶ所23の空間を広げるとあり溝構造の意味が無くなってしまう。
図2(b)は、第二の溝26を有する構造である。あり溝構造を有する部材25は、移動方向24で示すように、移動可能であり、シフトして、本発明のカートリッジを固定できる態様となっている。第二の溝26を利用して、試料押さえ部材21を第一の溝及び第二の溝まで押し込み、その後は、片側あり溝構造を有する場合の反対側の試料押さえ部材の端部28を第一の溝へ押し込むことにより、試料押さえ部材21は、基板の第一の溝へ首尾よく挿入されることになる。
図3は、本発明の一実施態様におけるカートリッジ、当該カートリッジを備えたFIB加工用スタブ、及び当該カートリッジを備えた試料ホルダーを、種々のFIB装置、及びTEM装置に適用する場合の概略図を示す図である。図3(a)は、例えば、A社製のFIB装置、(b)は、例えば、B社製のFIB装置、(c)は、例えば、C社製のFIB装置、(d)は、例えば、A社製のTEM装置、(e)は、例えば、B社製のTEM装置、(f)は、例えば、C社製のTEM装置を、それぞれ示す。図3において、40はカートリッジ、41はFIBスタブ(FIB加工用治具)を、それぞれ示す。本発明においては、カートリッジ40に試料等を備えた状態で、図3の(a)〜(f)に示すような種々のFIB装置、TEM装置間を、自在に行き来することができる。この間、わざわざ、試料と、カートリッジ等を分離する必要もなく、所望の条件、角度設定等によりFIB加工した試料を、そのままTEM観察することができる。これは、観察したい試料を、FIBでどのように加工したのかという記録が残された状態で、TEM観察することができるので、非常に利点が大きい。
以上のように、本発明の脱着式カートリッジを有する試料ホルダー先端部においては、第二の溝構造を利用してクランプする事により、ユーザー様の既設の装置で適合出来る総合的ソリューションとして提供することが可能である。本発明においては、カートリッジを、特定構造、例えば、あり溝構造に規格化する事で基準面を各社試料ホルダーに適応出来、さらにFIBスタブに規格化された試料カートリッジを適応する事でどのFIBとTEMでもカートリッジ式試料ホルダーを提供できる。これにより、ユーザーは既設の設備でカートリッジ式試料ホルダーを手にする事が可能となり、作業効率をあげる効果を有する。
また、本発明においては、FIB STUB(スタブ)と規格化されたカートリッジでどのFIBにも適応できる。さらに、既に所有しているTEM(使いたいTEM)に合わせた、試料ホルダーを提供する事ができる。
通常のあり溝構造であると、両サイド傾斜が必要であり、挿入もサイドから行う必要性があり、試料破損の虞がある。しかしながら、本発明の構造は、第二の溝構造を有することで、試料押さえ部材を基板へ置いた際に、例えば傾斜部と後方垂直部(後方点線部29)にジャストフィットする事ができる。固定手段がなくても、試料押さえ部材と基板とを固定することも設計可能である。端部の溝部に段差をつける事で、例えば、片側あり溝でも、押さえ部材を乗せる事が出来る。本発明においては、必要な部品を最小限に抑えることで、薄く設計する事も出来る。この要素は試料ホルダーにとっては非常に重要な要素の一つである。
このような本発明のカートリッジは、FIB加工後の試料観察を容易にすることが可能であり、広範な範囲での分野において有益であることが期待できる。
1 ねじ
2 試料押さえ部材を押さえる部材
3 試料押さえ部材
4 基板
5 第二の固定手段
6 あり溝構造
7 柵
8 あり溝構造
9 試料ホルダー
10 試料及び/又は試料メッシュ設置部
20 テーパー部
21 試料押さえ部材
22 片側あり溝構造を有する場合の反対側の試料押さえ部材の端部
23 試料押さえ部材を第一の溝に挿入する様子
24 あり溝構造を有する部材の移動方向
25 あり溝構造を有する部材
26 第二の溝
27 あり溝構造
28 片側あり溝構造を有する場合の反対側の試料押さえ部材の端部
29 第二の溝を有する場合の試料押さえ部材を第一の溝に挿入する様子
30 第一の溝及び第二の溝を示す部分
31 試料ホルダー先端部
40 カートリッジ
41 FIBスタブ(FIB加工用治具)

Claims (9)

  1. 基板と、前記基板上に設置された試料及び/又は試料メッシュ設置部と、試料及び/又は試料メッシュを押さえる試料押さえ部材と、前記試料押さえ部材を前記基板へ固定する固定手段と、を有する試料及び/又は試料メッシュを設置するためのカートリッジであって、前記基板は、前記試料押さえ部材を設置する第一の溝を有し、さらに、前記第一の溝の端部において前記第一の溝より深い第二の溝を有することを特徴とするカートリッジ。
  2. 前記第一の溝は、片側あり溝構造であり、前記試料押さえ部材は、前記あり溝構造に合致する構造を有することを特徴とする請求項1記載のカートリッジ。
  3. 前記片側あり溝構造を有する側に、前記第二の溝を有する請求項2記載のカートリッジ。
  4. 前記固定手段が、押さえ板、ピン、ネジ、板ばね、又はスプリングによるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカートリッジ。
  5. 前記基板は、テーパー部を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のカートリッジ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のカートリッジを備えた集束イオンビーム加工用治具。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のカートリッジを備えた試料ホルダー先端部。
  8. 前記試料ホルダー先端部は、前記カートリッジを設置するためのあり溝を有する請求項7記載の試料ホルダー先端部。
  9. 請求項7又は8に記載の試料ホルダー先端部を有する試料ホルダー。
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