JP6279379B2 - 立体倉庫の空調システム - Google Patents

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Description

所定の温度範囲内での冷蔵保管が要求される医薬品等の物品を保管する立体倉庫における空調システムに関する。
原薬製造施設など医薬品を扱う施設においては、日本の法令を遵守して製造しているが、医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準、いわゆるGMP(Good Manufacturing
Practice)という法令要件も遵守している。GMPの3原則として、間違い防止、汚染防止、品質保証システムがあるが、記録を残していくことが求められる。そして、原薬製造施設などで製造施設の各区域で、実際の製造工程の上流や下流である仮保管場所、保管場所、保留品保管場所などで、温湿度管理を行う場合がある。さらに、原材料の保管、医薬品によっては製品の保管に際し、劣化防止のため低温、つまり冷蔵保管が要求される場合がある。
保管される対象物は、保管場所に搬入される前から冷蔵されて所定の温度範囲に保たれ、保管場所も人がいる必要がないので居室の必要換気量よりも遥かに少ない外気取り入れ排気排出となっている。よって、冷蔵のための循環空気量としても居室の循環空気量よりも少なくなっている。
従来、所定の温度範囲内での冷蔵保管が要求される医薬品等の物品を保管する立体倉庫における空調システムとしては、図8に示すように倉庫内に設けられたパッケージ空調機の室内機であるユニットクーラー50からの冷風を、立設された空調ダクト51を介して物品を保管する多段多連ラック60の上部に導き、さら前記多段多連ラック60の上方に横設された空調ダクト52の下面に設けた冷風吹出口53から前記多段多連ラック60に向けて降下させる空調システムが採られてきていた。そして前記冷風吹出口53は各連ごとに設けられることなく、3〜4連に1個設けられることが多い状態であった。そして,吹き出された冷風は多段多連ラック60の内側や外側に分かれたりしながら倉庫の床面に向かって流れ、ユニットクーラー50の還気口に吸い込まれ、ユニットクーラー50内にある蒸発器である冷却コイルで冷却されて、再び空調ダクト51へと循環する。
ちなみに、この立体倉庫は、製品や原料の管理(先入れ後出しなど)を行うために自動倉庫となっており、保管物品11は、搬入後しかるべきロード部に載置された後、スタッカクレーン13によって、例えば保管物品11の箱表面に付与されているバーコードなどで情報管理をしながら、多段多連ラック60の保管するべき棚部分に載置される。
また、荷出しする際には、バーコードに紐付けされている情報を呼び出して荷出し対象物を指定すると、スタッカクレーン13が迎えにいって取り出し、しかるべきアンロード部に載置して荷出しを行う。
したがって、図8に示した従来の空調システムにあっては、立設空調ダクト51の設置や横設空調ダクト52の設置のためのスペースが必要であり、またその分の工事費が嵩むことに加えて、多段多連ラックに保管された物品に冷風が満遍なく行き渡らない状態も生じていた。これは、特に上方にすでに載置されている保管物品11の直下にある保管物品11に顕著であり、上方の保管物品11が障害物となって冷風を邪魔する形となる。
このような冷風が行き渡らず必要な保管温度が確保できない部分を解消するには、供給する冷風量を増やすことによって対応できるが、冷風量の調整はダクト系統ごとでしか行えないので、すでに十分な冷風が行き渡っている部分の風量も増えることとなり、空調に要するエネルギーは増え、その一部は過剰なものとなる。また、多段多連ラック60の上方の横設した空調ダクト52から全給気を吹き出すので、高い位置(倉庫によっては15m〜30mの高さになる)に大きな断面積のダクトを設置しなければならず、ダクトを吊るための吊り元設置や、施工時にも大掛かりな足場が必要で、イニシャルコストが膨大にかかってしまう。そして、冷風吹出口53とユニットクーラー50の還気口との高さ距離があるので、夏期は上層に熱だまり、冬期は下層に低温だまりが生じて、多段多連ラック60の高さ方向の温度分布均一性が悪く、所定の温度範囲で保管しているつもりが、記録を確認すると保管場所によっては温度範囲を逸脱してしまい、その製品や原料は廃棄しなければならなくなった。
上記従来技術の問題点解消に係る発明として、特許文献1には、
「〔請求項1〕物品の収納部の背面側にエア用のダクトを設けたラックであって、前後一対のラック支柱と前記外壁用支柱の3本の支柱を、同じ鉛直面内に順に配置してこれらを互いに連結すると共に、前記前後一対のラック支柱により棚受けを支持し、かつ後部ラック支柱により前記ダクトとの間の整流板を支持し、前記外壁用支柱によりラックの外壁を支持して、後部ラック支柱と外壁用支柱との間のスペースをダクトとしたことを特徴とする、ラック。
〔請求項2〕前記後部ラック支柱を左右に互いに連結する連結部材を設けて、該連結部材に前記整流板を取り付けると共に、前記外壁用支柱を左右に互いに連結する第2の連結部材を設けて、該第2の連結部材に前記外壁を取り付けたことを特徴とする、請求項1のラック。
〔請求項3〕前記外壁用支柱と前記後部ラック支柱をラックの高さ方向に沿って複数個所で連結すると共に、外壁用支柱と後部ラック支柱間の最下部の連結部材により、前記ダクトの底板を支持するようにしたことを特徴とする、請求項1または2のラック。」が開示されている。
上記発明は、スタッカクレーンを有する自動倉庫ラックにおいて、従来ラックとダクトが別々の構造物として施工されていたものを一体構造として施工性を向上させるとともにラックの組立精度や剛性を高めたもので、クリーンルーム用などのラックに適用されるとしている。
しかし、すでに冷蔵温度にされて搬入される対象物を単に保管する倉庫において利用するには、大掛かりでコストが莫大に係り、さらにスペース効率も悪い技術でしかない。ダクトを構成するにはラックの前後一対の支持柱に加えて外壁用支柱を設け、前記外壁用支持柱に外壁を取り付ける、つまり、棚のスタッカクレーンと対面しない側にパネルで空気が流れるシャフトを2つも備えることとなり、そのパネルの固定用部材やその設置工事に多くの費用がかかる。また、パネルで作られるシャフトは平面視では棚として機能せず冷蔵対象物を保管できない領域となり、倉庫としてのスペース効率も悪い。
特開2005−60015号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたもので、所定の温度範囲内での冷蔵保管が要求される医薬品等の物品を保管する立体倉庫における空調システムとして、倉庫内に設置される多段多連ラックの支柱に管材を用いて前記管材の中空部を冷風供給用ダクトに兼用するなど、簡易な構造で安価に製造でき、かつ保管した物品に満遍なく均等に冷風を行き渡らせて、多段多連ラック内の温度分布均一性を確保できる立体倉庫の空調システムを提供することを課題としている。
本発明者らは上記課題を下記の手段により解決した。
(1)所定の温度範囲内での冷蔵保管が要求される医薬品等の物品を保管する立体倉庫における空調システムにおいて、
倉庫内に設置された多段多連ラックの柱を管材で構成し、該ラック柱を空調ダクトとして使用するとともに、前記ラック柱に複数の空気吹出口を設け、
該空気吹出口を、前記多段多連ラックの各連の各段ごとにその段の上部近傍位置に設けて、ラックに収容された物品の近傍から空調空気を供給可能にしてなることを特徴とする立体倉庫の空調システム。
(2)前記空気吹出口は円形をなし、該空気吹出口には円筒形状の吹出ノズルが、前記ラック柱の空気吹出口にその差込長さを調節可能に装着されてなることを特徴とする前記(1)に記載の立体倉庫の空調システム。
(3)前記吹出ノズルは、多段多連ラックの各連を連結する横架材に沿って相対するラック柱に向けて水平に吹き出されるよう装着されてなることを特徴とする前記(2)に記載の立体倉庫の空調システム。
(4)空調ダクトとして使用される前記ラック柱への空調空気の供給が、各ラック柱の下端部から行われてなることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一に記載の立体倉庫の空調システム。
(5)前記各ラック柱の下端部への空調空気供給が、倉庫内に設けられたユニットクーラーからメインダクトを介して送風された冷気を、前記各ラック柱に分岐することによって行われてなることを特徴とする前記(4)に記載の立体倉庫の空調システム。
(6)前記各ラック柱への空調空気の供給が、倉庫内に設けられたユニットクーラーから倉庫内に供給された冷風を、前記各ラック柱の下端部に設けられた送風機で吸引、圧入することによって行われてなることを特徴とする前記(4)に記載の立体倉庫の空調システム。
本発明の立体倉庫の空調システムによって下記の効果が発揮できる。
〈1〉所定の温度範囲内での冷蔵保管が要求される医薬品等の物品を保管する立体倉庫の空調システムが、倉庫内に設置された多段多連のラックの柱を管材で構成して、該ラック柱の中空部を空調ダクトとして使用するとともに、前記ラック柱に複数の空気吹出口を設けて、ラックに収容された物品の近傍から空調空気を供給可能にしているので、
多段多連のラックの各段、各連に収容された物品に冷風が満遍なく均等に当たり、良好な保管環境が確保される。
〈2〉空気吹出口は円形をなし、多段多連ラックの各連の各段ごとにその段の上部近傍位置に設けられ、かつ該空気吹出口には円筒形状の吹出ノズルが前記ラック柱の空気吹出口にその差込長さを調節可能に装着されているので、前記吹出ノズルの差込長さを調節することにより、冷風が過剰に供給される部分が生じにくくなり、またその吹出方向が多段多連ラックの各連を連結する横架材に沿って相対するラック柱に向けて水平になるよう設定されているので、空気吹出口から吹き出された冷風はラックに収容された物品の両側面に沿って流れ、また下降することから良好な冷却効果が得られる。
さらに、倉庫内を所定の冷蔵温度に維持する冷風は、倉庫建屋熱負荷を処理するため一定の温度差でさらに低温になっているが、この冷風が保管物品11に直接当たることなく空気を冷却している。これにより冷風が直接保管物品11にあたると生じかねない結露などの問題が生じず、保管物品11の品質が安定して維持されるので、長期保管にも適応する優れた機能を持っている。
また、ラックの各段ごとに冷風を供給するので、保管物品の有無に影響されることなく、どの段に物品を収納、保管しても、すべての段について同一の温度環境が確保できる。
さらに、冷風の吹き出しが、吹出ノズルから横架材に沿って相対するラック柱に向けてなされるので、冷風が多段多連ラック以外の外周部へ拡散するのが抑えられ、省エネルギー化が図られる
〈3〉空調ダクトとして使用されるラック柱への空調空気の供給が、倉庫内に設けられたユニットクーラーからメインダクトを介して前記ラックの下部に送られた冷気を、分岐ダクトによって各ラック柱の下端部に分岐することによって行われるので、従来のような多段多連ラックの上部に配設する横設空調ダクトや該横設ダクトにユニットクーラーから冷風を送る立設空調ダクトが不要になり、工事費の低減が図れ、また倉庫内のスペースファクタの向上が図れる。
〈4〉空調ダクトとして使用されるラック柱への空調空気の供給が、倉庫内に設けられたユニットクーラーから該倉庫内に供給された冷風を、各ラック柱の下端部に設けられた送風機で前記ラック柱の中空部に吸引、圧入することによって行われているので、多段多連ラックの各連ごとに、物品が収納された段数に対応した必要空調空気量を、前記送風機の送風量を調整することによって確保でき、保管物品に満遍なく均等に冷風を供給できる。
本発明の立体倉庫の空調システムを適用した立体自動倉庫の実施例の正面図(a)及び横断面図(b) 図1に示す立体自動倉庫のラック柱下部の冷気供給構造を示す斜視図 本発明の立体倉庫の空調システムを適用した立体自動倉庫の他の実施例の正面図(a)及び横断面図(b) 図3に示す立体自動倉庫のラック柱下部の冷気供給構造を示す斜視図 ラック柱へのノズル装着構造を示す断面図 吹出ノズルからの冷風吹出方向を示す平面図 各段の吹出ノズルからの吹出風量の一例を示す図 従来の立体自動倉庫の一実施例の正面図
本発明の立体倉庫の空調システムの実施の形態を、実施例の図に基づいて説明する。
図1は本発明の立体倉庫の空調システムを適用した立体自動倉庫の実施例の正面図(a)及び横断面図(b)、図2は図1に示す立体自動倉庫のラック柱下部の冷気供給構造を示す斜視図、図3は本発明の立体倉庫の空調システムを適用した立体自動倉庫の他の実施例の正面図(a)及び横断面図(b)、図4は図3に示す立体自動倉庫のラック柱下部の冷気供給構造を示す斜視図、そして図5はラック柱へのノズル装着構造を示す断面図である。
また、図6は吹出ノズルからの冷風吹出方向を示す平面図である。
図において1は多段多連ラック、2はラック柱、3は空気吹出口、4はノズル、5はユニットクーラー、6はメインダクト、7は分岐ダクト、8は送風機、9は横架材 10はパレット受け用桟、11は保管物品、12はパレット、13はスタッカクレーン、14は断熱パネルを示す。
本発明の立体倉庫の空調システムの第1の実施例は、図1に示すように、断熱パネル14で内装された倉庫内に、多段多連のラック1(図においては5段4連のラック)が2列に配設され、その2列間に自動走行するスタッカクレーン13が設けられた立体自動倉庫に適用したものである。
そして立体自動倉庫内に設置された多段多連のラック1の柱2が中空角柱で構成され、該ラック柱2の中空部を空調ダクトとして使用するとともに、前記ラック柱2に各連の各段ごとに、その段の上部近傍位置に円形の空気吹出口3が設けられ、各空気吹出口3には円筒形状の吹出ノズル4が前記ラック柱2の空気吹出口3にその差込長さを調節可能に嵌着されており、前記ノズル4からラック1の各連の各段に収容された保管物品11にその近傍から冷風が供給できるようにしている。このノズル4を空気吹出口3に嵌着してラック柱2ダクト内に突出させるようにすると、ダクト内の中心部が高速で、側板内面すれすれは低速となっているダクト内風速分布の中速〜高速域の動圧を、ノズル4のダクト内端部による静圧再取得の作用によりノズル4外端部から外圧に対する静圧として転換でき、ラック柱2のユニットクーラー5に近い側も遠い側もきちんと空気吹出口3のノズル4外端面から吹き出すようになる。
本願発明における前記吹出ノズル4からの冷風の吹き出しは、図6に示すように、多段多連ラック1の各連を連結する横架材9に沿って相対するラック柱2に向けて水平に行われているので、前記多段多連ラック1に収容した保管物品11には直接吹き付けられることなく、保管物品11の両側面に沿って流れ、相対するラック柱にぶつかり下降する。この流れにより、保管物品11には直接接触しないがその連のその段1区画内の保管物品11周囲の空気に対し、定常的に供給される冷気によりきちんと冷熱を供給することができる。これは、ほかの保管物品11が存在しない1区画においても区画内の空気量は限られており、その区画内の空気に対して定常的に供給される冷気によりきちんと冷熱を供給できることに変わりはない。したがって、吹出ノズル4からの冷風はその連のその段に保管された保管物品に対して好適な温度環境を効率よく確実に提供できることになる。
本実施例における前記冷風のラック柱2の中空部への供給は、倉庫内に設けられたユニットクーラー5からメインダクト6を介して前記多段多連ラック1の下部に送られた冷風を、図2に示すように、各ラック柱2の下端部に分岐ダクト7によって分岐することによって行われている。メインダクト6から分岐ダクト7に分岐する際に、分岐ダクト7の接続点にて、メインダクト6の上流側に接続されるダクト材は漸拡大となるように接続され、メインダクト6の下流側に接続されるダクト材は急縮小となるように接続されることで、分岐通風抵抗が小さくなる。この接続部分は、メインダクト6の風路内に分岐ダクトが上流に向けて入り込んでくる割り込み式となっていると理想的である。
中空角柱のラック柱2に設けられた吹出ノズル4からの吹出空気量は、例えば上端部から下端部までの空気吹出口3における吹出ノズル4のラック柱2への差込長さが等しい場合、図7に示すように、上部ほど多くなる。これはラック柱2に供給される冷風が、動圧が大きく静圧が小さいため、下方は吹き出しにくいこと、ラック柱2の上端が閉鎖されているため、下端部から圧入された空調空気の静圧が、上部ほど高くなり、吹き出される風量も上部ほど大きくなることによる。
ここで、前記のように、前記吹出ノズル4をラック柱2の空気吹出口3への差込長さが調整できるように装着されていて、該吹出ノズル4の空気吹出口3への差込長さに基づくラック柱2内の速度分布の高速域か中速域かにダクト内端部を選ぶことで静圧再取得度合いが変化し、吹出量を調整できる。
しかし、図7のように、多段多連ラックの上段から下段へ倉庫全体の空気を流しながら、ユニットクーラー5の還気口へ空気を戻して循環するので、多段多連ラックの上段に少し多く冷気を供給し、吹出し冷気が対象とするその連その段の1区画で余剰となった冷熱を、さらにその下の段へと流すので、下段は少し少ない冷気を供給すればよい。よって、図7のような縦方向の風量分布が望ましい。このとき、ラック柱2の断面積を80〜100cm2とし、ラック柱2の高さを9〜10mとすると、例えば1本のラック柱2で送給する冷気は200〜250CMHであり、ノズル4が50mm径とすると、最上方のノズル4吹出し風速は、例えば、9〜10m/s程度で、最下端のノズル4は、例えば、4〜5m/sの吹き出し風速となる。もちろん、冷熱や倉庫の建屋負荷によっては、上段と下段と、それぞれへの供給風量の均等化が図れるようにしてもよい。
また、本実施例においては、該吹出ノズル4の差込長さで吹出風量を調整しているが、例えば吹出ノズル4の径を各段ごとに異なる値とすることによっても調整することができる。
さらになお、本実施例においては、ラック柱2の空気吹出口3への吹出ノズル4の装着は、図5に示すように螺着によってノズル4の差込長さが調整できるようにしているが、吹出ノズル4の差込長さを調整できる他の周知の技術手段であればそのいずれをも採用でき、それを妨げるものではない。
本発明の立体倉庫の空調システムの第2の実施例は、図3に示すように、実施例1と同様、断熱パネル14で内装された倉庫内に多段多連のラック1(図においては5段4連のラック)が2列に配設され、その2列間に自動走行するスタッカクレーン13が設けられた立体自動倉庫に適用したものである。
そして図3に示すように、立体自動倉庫内に設置された多段多連のラック1の柱2を中空角柱で構成し、該ラック柱2を空調ダクトとして使用するとともに、前記ラック柱2に各連の各段ごとにその段の上部近傍位置に円形の空気吹出口3が設けられ、各空気吹出口3には円筒形状の吹出ノズル4が前記ラック柱2の空気吹出口3にその差込長さを調節可能に装着されており、前記ノズル4からラック1の各連の各段に収容された保管物品11にその近傍から冷風が供給できるようにしている。
実施例2におけるラック柱2の中空部への冷気の供給手段は、立体自動倉庫内に設置されたユニットクーラー5から倉庫内に供給された冷気を、各ラック柱2の下端部に設けた送風機8によって吸引、圧入して行われている(図4参照)。
また、ラック柱2の空気吹出口3へのノズル4の装着は、図5に示すように螺着によって吹出ノズル4の差込長さが調整できるようにしているが、他の差込長さの調整が可能な装着方法の採用を妨げるものではない。
上記両実施例においては、ラック柱2となる管材を中空角柱とし、空気吹出口3を円形としているが、管材は中空角柱のみならず中空でその中空部が空調ダクトを兼ねられるものであれば他の形状、例えば中空円柱を採用してもよく、また空気吹出口3を角形とし、それに適合する形状の吹出ノズル4を摺動可能に装着することであってもよい。
また、上述した2つの実施例は、5段4連のラックを2台備えた立体自動倉庫に本発明の立体倉庫の空調システムを適用した場合のものであるが、これに限られるものでなく、より多段でより多連のラック2台を備えた立体自動倉庫に適用されてもよく、また自動倉庫でなくても、フォークリフト等で物品の多段多連ラックへの収納・取り出しを行う形態の立体倉庫においても本発明の立体倉庫の空調システムは適用できる。
1:多段多連ラック
2:ラック柱
3:空気吹出口
4:ノズル
5:ユニットクーラー
6:メインダクト
7:分岐ダクト
8:送風機
9:横架材
10:パレット受け用桟
11:保管物品
12:パレット
13:スタッカクレーン
14:断熱パネル

Claims (6)

  1. 所定の温度範囲内での冷蔵保管が要求される医薬品等の物品を保管する立体倉庫における空調システムにおいて、
    倉庫内に設置された多段多連ラックの柱を管材で構成し、該ラック柱を空調ダクトとして使用するとともに、前記ラック柱に複数の空気吹出口を設け、
    該空気吹出口を、前記多段多連ラックの各連の各段ごとにその段の上部近傍位置に設けて、ラックに収容された物品の近傍から空調空気を供給可能にしてなることを特徴とする立体倉庫の空調システム。
  2. 前記空気吹出口は円形をなし、該空気吹出口には円筒形状の吹出ノズルが、前記ラック柱の空気吹出口にその差込長さを調節可能に装着されてなることを特徴とする請求項1に記載の立体倉庫の空調システム。
  3. 前記吹出ノズルは、多段多連ラックの各連を連結する横架材に沿って相対するラック柱に向けて水平に吹き出されるよう装着されてなることを特徴とする請求項2に記載の立体倉庫の空調システム。
  4. 空調ダクトとして使用される前記ラック柱への空調空気の供給が、各ラック柱の下端部から行われてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の立体倉庫の空調システム。
  5. 前記各ラック柱の下端部への空調空気供給が、倉庫内に設けられたユニットクーラーからメインダクトを介して送風された冷気を、前記各ラック柱に分岐することによって行われてなることを特徴とする請求項4に記載の立体倉庫の空調システム。
  6. 前記各ラック柱への空調空気の供給が、倉庫内に設けられたユニットクーラーから倉庫内に供給された冷風を、前記各ラック柱の下端部に設けられた送風機で吸引、圧入することによって行われてなることを特徴とする請求項4に記載の立体倉庫の空調システム。
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