JP6279031B2 - 調整可能なトゥールビヨンを備える機械式のゼンマイ式ムーブメント - Google Patents

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Description

本発明は、トゥールビヨンを備える機械式のゼンマイ式ムーブメントに関し、また、トゥールビヨンを備える機械式のゼンマイ式ムーブメントを備える機械式時計に関する。
機械式時計およびゼンマイ式ムーブメントのためのトゥールビヨンはかなりの期間既知であった。トゥールビヨンにおいて、がんぎ車、アンクルおよびいわゆるゼンマイ式ムーブメントのテンプは移動式ケージに配置される。移動式ケージは、秒車の真、結果的には秒かなと結合するか、またはしっかりと接続する。テンプまたはテンプ真は本事例では一般に、秒かなの想像上の軸の延長と一致する。がんぎ車に接続する歯のついた歯車は最終的にテンプ真と同軸に配置される歯のついた固定式歯車とかみ合い、それによってトゥールビヨン、したがってそのケージは1分ごとに完全に1回転する。
機械式時計を正確に設定するために、秒表示を停止することが必要である。従来のムーブメントでは、これは通常、いわゆるテンプ停止によって行われる。テンプ停止はたとえばリューズを引き出すことによって起動され、リューズを押し込むことによって再度動作を停止することができる。
トゥールビヨンの移動式ケージによって秒表示が直接行われるミニッツトゥールビヨンを備える時計では、このようなテンプ停止の実現は極めて困難かつ複雑であることがわかる。
トゥールビヨンのテンプ停止は、たとえば特許文献1から周知である。同文献は、制動要素を備え、この制動要素はテンプと接触可能であり、テンプ軸の軸方向に移動可能である。したがって時計を標準時間と合わせるために、テンプを停止し、それと共にトゥールビヨン機構をいつでも停止することが可能となる。
欧州特許出願第2793087号
上記とは反対に、本発明の目的は、機械式腕時計のトゥールビヨン用の改良したテンプ停止を提供することである。トゥールビヨンの停止に加えて、トゥールビヨンの任意の角度配向が実現する。これは、機能範囲を拡大するためであり、たとえば、輪列および時計の針の機構に対する移動式ケージの位置をいつでも再調節または調整できるようにするためである。
本目的は、独立特許請求項1によるトゥールビヨンユニットを有するムーブメント、特許請求項15によるムーブメントを有する腕時計によって解決される。この点において有利な実施形態は従属特許請求項の主題である。
本発明によって初めて、外部から規制されるトゥールビヨン全体をゼンマイ式ムーブメントの脱進機部分から独立して移動させることが可能となる。この独立した移動によって、トゥールビヨンはより迅速に、可能な各位置の移動可能点まで回転することができる。このオプションを用いて時間を正確に秒まで設定でき、また、他の機能、たとえばトゥールビヨンによる短時間の測定を行うことができる。
好ましくは、本ゼンマイ式ムーブメントはさらに、テンプと係合可能なテンプ停止装置を備える。テンプ停止装置を用いて、テンプは少なくとも一時的に地板に対して、またはケージに対して固定可能である。さらに、ゼンマイ式ムーブメントは、ケージを任意の角度位置に設定するための解放可能な固定車ユニットを備える。好ましい実施形態によれば、解放可能な固定車ユニットはケージまたは地板のいずれかと非回転係合することが可能である。解放可能な固定車ユニットは一般に、通常の操作時に腕時計/時計の地板に対して回転可能に固定される。
これは、解放可能な固定車ユニットは地板に対して固定され、または直接地板に固定されるが、ケージはトゥールビヨンユニット全体と共に、地板に対する回転運動に露出していることを意味する。ただし、ゼンマイ式ムーブメントが停止する場合は、解放可能な固定車ユニットも地板から取り外し可能であり、または回転可能に開放される。それによって地板に対して回転することができる。したがって、解放可能な固定車ユニットは一般に、回転不能にケージと係合する。解放可能な固定車ユニットはしたがって、好ましくは常に回転してケージに固定されるか、または回転して地板に固定されるか、または回転不能にケージおよび地板の両方とさえ係合する。
ケージの角度位置の調整を可能にするために、トゥールビヨンを、少なくとも一時的に、ゼンマイ式ムーブメントのエネルギ保存装置から解放することも必要である。秒かな用の結合装置はこのために好ましくは存在する。
好ましい実施形態によれば、本時計ムーブメントは設定機構に結合する。設定機構はたとえば、リューズの巻き上げまたはムーブメントのリューズの設定によって制御される。リューズの連続した、または段階的な引き出しによって、3つの代替的な操作モードが決定される。リューズを巻くことによって、各事例において一定の機能、つまりゼンマイを巻くこと、針の位置決め、またはトゥールビヨンの設定などが実施される。
請求されるゼンマイ式ムーブメント好ましい実施形態によれば、リューズは3つの代替的な軸方向の位置を有することができる。第1の位置では、たとえばたとえばゼンマイを通常通りリューズによって巻くことができる、いわゆる休止位置である。第2の位置では、たとえば欧州特許第2793087号の解決法のように、テンプは停止し、針の位置決めが可能となる。第3のさらに軸方向に引き出された位置では、解放可能な固定車ユニットはもはや地板とは係合せず、ケージと係合する。同時に、トゥールビヨンも輪列から解放され、それによって回転リューズの角度調整が可能となる。
好ましくは、分のラチェットも、欧州特許第2224294号と同様に日の裏車グループの針の摩擦を含めて存在してもよい。ただし、トゥールビヨンかなは、好ましくは2つの部分から作られ、第1の部分はムーブメントに接続し、もう1つの部分は調整可能である。これはケージに回転して固定される第2のかみ合いによって、分表示との同期は失われていないためである。
発展によれば、リューズの関連する機能を決定する既存の制御機構は、3つのカムが互いの上に配置されるカム軸を備える。3つのカムは3つの異なる切替レベルに作用し、テンプ停止、解放可能な固定車ユニットを解放するための保有レバーの解放、および秒かなの非結合それぞれを生じる。テンプ停止は好ましくはリューズの第2の位置で起こる。第2の位置では、リューズが第2の位置から第3の位置に引き出されるとき、保有レバーの解放および秒かなの非結合の両方が同時に発生する。
別の実施形態によれば、解放可能な固定車ユニットは縁型の円形のバンドを備える支持車を有する。円形のバンドは、地板上に配置される少なくとも3つの軸受ローラ上に回転可能に取り付けられる。帰零装置は具体的にはリング型の基本形状を有する。ゼンマイ式ムーブメントの最終アセンブリ構成において、トゥールビヨンユニットのハブは通常は帰零装置のリングの自由中心を占める。支持車の外側周辺部を介して取り付けることによって、解放可能な固定車ユニットもまた、トゥールビヨンユニットのハブから独立して、地板上を回転可能に移動することができる。トゥールビヨンユニットの角度配向について任意の調整をするために、解放可能な固定車ユニットはさらに、位置決め車とかみ合う外歯を備える。位置決め車は、リューズを巻く際の第3の引き出し位置においてリューズを巻くことによって制御される。
別の実施形態によれば、解放可能な固定車ユニットはリング型の円形の車を備え、その内歯はがんぎ車のかなとかみ合う。解放可能な固定車ユニットの円形の車も基本構成において、またはゼンマイが作動中の場合は地板に対して固定され、がんぎ車とかみ合う。ゼンマイ式ムーブメントが動作中に優勢な回転運動をトゥールビヨンユニットが受ける場合、がんぎ車は、特に内歯を備えるかなと内歯に沿ってかみ合うことによって移動する。基本構成では、解放可能な固定車ユニットはこの観点から延長した底面として機能する。解放可能な固定車ユニットの内歯に沿って、がんぎ車とかなは移動する。
ゼンマイ式ムーブメントの別の実施形態によれば、解放可能な固定車ユニットは、それに沿って軸方向に移動可能な停止リングを備える。停止リングは開始スロープを半径方向外側にある端部に有する。開始スロープは地板に配置される移動可能なテンプ停止レバーの開始スロープと対応する。2つの対角線上に対向するテンプ停止レバーが通常設けられる。これらはリューズを引き出すことによって、半径方向内側に、停止リングの方向へ移動する。
停止リングは、テンプ停止レバーが半径方向内側に移動する場合に、停止リングおよびテンプ停止レバーの互いに対応し、一致する開始スロープによって軸方向の運動を実現する。停止リングおよび1または複数のテンプ停止レバーの互いに対応する開始スロープによって、半径方向の運動は軸方向の運動に変換可能である。
別の実施形態によれば、移動可能な各停止リングは軸方向に解放可能な固定車に取り付けられ、さらに別の開始スロープを半径方向内部にある端部に有する。開始スロープは、解放可能な固定車ユニットに取り付けられる復元力に対して半径方向内側に移動する少なくとも1つのラッチの少なくとも1つのカムと相互作用する。このようにして、解放可能な固定車ユニットに対する、特に少なくとも1つの軸方向に隣接して取り付けられるラッチに対する停止リングの軸方向の移動によって、このラッチは半径方向に枢動することができる。
具体的には、帰零装置の少なくとも1つのラッチを、停止リングの軸方向の運動によって誘発される少なくとも1つのテンプ停止レバーによって、内側に起動させることができる。テンプ停止レバー、停止リングおよび解放可能な固定車ユニットのラッチの相互係合によって、外側から半径方向に解放可能な固定車ユニットに対する枢動は、解放可能な固定車ユニットに設けられるラッチの半径方向内側の枢動に変換可能である。
別の実施形態によれば、少なくとも1つのラッチは開始スロープを内部半径方向端部に備える。開始スロープは制動リングの開始スロープと係合可能である。制動リングは一般に軸方向にラッチに隣接して配置され、また、トゥールビヨンユニットの主軸上を軸方向に、たとえばトゥールビヨンユニットのハブに取り付けた解放可能な固定車ユニットに対して変位可能である。少なくとも1つのラッチおよびラッチと係合する制動リングは互いに対応する開始スロープを有する。一般にラッチの半径方向内側に向かう枢動または調整運動は、軸方向に向かう制動リングの摺動運動に変換可能である。
別の実施形態によれば、軸方向に移動可能な制動ボルトはトゥールビヨンユニットのハブまたはケージに誘導され、制動要素の変位のために軸方向に変位可能であり、制動リングによってテンプが停止することが最終的に意図される。制動ボルトは特に復元力に対して変位可能であり、制動リングに軸方向のばね要素の効果に対して特に変位可能である。制動ボルトは特に、制動要素を軸方向に移動可能なテンプ軸に対して軸方向に移動可能なように誘導する。それによって、摩擦的にまたは摩擦ロック的にテンプと係合し、テンプを最終的に停止する。
解放可能な固定車ユニットでは、通常は1つのラッチではなく、およそ3つの複数のラッチが、互いに等間隔で設けられる。隣接する停止リングの軸方向の運動によって、ラッチは同時に半径方向内側に向かう運動を実施する。それに対応して、できるだけ均一かつ対称的な変位力が制動リングに行使可能であり、最終的には制動ボルトは軸方向に前進する。
解放可能な固定車ユニットとは別に、結合レバーの内側に規制される枢動の助けを得て、トゥールビヨンムーブメントの結合解除は同様に起こる。たとえば、好ましくは巻き上げリューズを第2から第3の軸方向の位置に引き出すことによって起動することによって、秒かなの軸方向の下方変位を生じ、それによってトゥールビヨンムーブメントは、トゥールビヨンかなの結合底面ともはや結合しない。このようにトゥールビヨンかなはムーブメントの駆動力から結合解除される。ただし、リューズが再び第2の軸方向の位置に戻るとすぐに、秒かなは再び、結合ばねが行使する復元力によって結合底面に対して押圧され、秒かなと結合底面との結合が回復される。
最終的には、別の態様によると、前述したゼンマイ式ムーブメントを備える時計、特に機械式の腕時計が提供される。
さらなる目的、特徴および有利な実施形態を、図を参照して以下の実施例の記載において説明する。
ゼンマイ式ムーブメントのダイヤル側から見た部分上面図である。 図1によるゼンマイ式ムーブメントのブリッジ側から見た部分上面図である。 解放可能な固定車ユニットおよびトゥールビヨンかなを備える、ゼンマイ式ムーブメントのトゥールビヨンユニットの分解組立図である。 図3による トゥールビヨンユニットの断面である。 解放可能な固定車ユニットの分解組立図である。 基本構成(巻き上げ位置)において巻き上げリューズによって起動される制御機構の断面である。 基本構成におけるトゥールビヨンユニットの上面図である。 第1の引き出し位置(針設定)において巻き上げリューズによって起動される制御機構の断面である。 第2の操作モードにおけるトゥールビヨンユニットの上面図である。 第2の引き出し位置(針設定)において巻き上げリューズによって起動される制御機構の断面である。 第3の操作モードにおけるトゥールビヨンユニットの上面図である。 解放可能な固定車ユニットを備えるゼンマイ式ムーブメントのトゥールビヨンユニット、およびトゥールビヨンかなを下から見た図であり、回転ケージの設定手順中のテンプ停止レバーおよびラッチの内部枢動、保有レバーの外側枢動および秒かなの下方への軸方向の移動を強調している。 図10Aの分ラチェットを備える調整可能なトゥールビヨンのための好ましい実施形態による、ゼンマイ香箱とトゥールビヨンユニットとの間のゼンマイ式ムーブメントの断面である。 分ラチェットを有する調整可能なトゥールビヨンのための好ましい実施形態によるゼンマイ香箱とオフセット日の裏車との間のゼンマイの断面である。
本発明のゼンマイ式ムーブメントは、最高級のゼンマイとしてトゥールビヨンを備える。トゥールビヨンは同出願人による欧州特許第2793087号「フライングトゥールビヨンのテンプ停止」ですでに記載したように、テンプ停止装置(「秒停止」とよく称される)をさらに含む。トゥールビヨンユニット1は従来のトゥールビヨンと同様の構造を有する。つまり移動式ケージ1.03を備え、トゥールビヨンかなによって駆動される。トゥールビヨンかなはまた、秒表示のための矢1.031を備え、内部にテンプ1.01またはひげゼンマイ1.01aおよびがんぎ車1.04が配置される。トゥールビヨンユニット1はここでは好ましくはいわゆる解放可能な固定車ユニット1.10を加えて拡張され、トゥールビヨンかな1.21は追加された結合を有する。
図1および2はそれぞれ、ゼンマイ式ムーブメント全体を上および下から見た全体図を示す。図中、完全なトゥールビヨンユニット1と巻き上げおよび針設定機構の両方、および秒停止用のスイッチおよび別のトゥールビヨンの設定につながるスイッチを示す。すべての設定機能は、本事例では巻き上げリューズの回転によって実施される。巻き上げリューズ軸6.1のみを例示する。巻き上げリューズ軸6.1は3つの軸方向の位置を有する。それぞれが特定の操作モードを画定する。この操作モードは詳細に図6A/B、7A/Bおよび8A/Bで説明する。ただし、プッシュボタンを代替的な外側アクチュエータとして、特にトゥールビヨンユニットの本発明の設定装置として設けてもよい。
本発明のゼンマイ式ムーブメントは、図示する好ましい実施形態によれば、巻き上げリューズを用いた迅速な日付設定を備えた通常の腕時計と同様に、3段階の巻き上げ機構を有する。本事例では、オシドリ6.3の上に第1の小鉄車6.4が取り付けられる設定を持つ変形を選択した。
角度レバー6.2上の歯は、巻き上げステム6.1の3つの可能性のある軸方向の位置をカム軸5に伝達する。カム軸5は角度レバー6.2の歯と相互作用する歯のついた車5.1を備える。カム軸5は、テンプ停止レバー(2.1、2.2)用の第1のカム5.3、保有レバー3用の第2のカム5.2、結合レバー5.4用の第3のカム5.4、およびカム軸5用の歯のついた歯車5.1を備える。テンプ停止レバー2.1および2.2、結合レバー4.1および4.2および保有レバー3は特定の機能のそれぞれのばねに対して保持され(つまり符号2.3、4.3、および3.3)、関連するカムによってそれぞれの移動レバー2.4、3.4、4.4を介して開閉される。
巻き上げ機構6はさらに、通常通り、巻き上げ香箱9用の追加の結合レバー6.6、角度レバー6.2用のばね6.5を備える。それによって巻き上げ機構6は基本構成において常に同一の休止位置、つまり、巻き上げステム6.1の第1の軸方向の位置にある。さらに巻き上げ機構6は、従来の結合かな6.7および従来のきち車6.8を備える。
巻き上げ軸6.1の第2の軸方向の位置において針を設定するために、小鉄車6.4とかみ合う第1の輪列は設けられる。小鉄車6.4は結合かな6.7の歯と第2および第3の小鉄車(符号25、26を有する)を介して係合し、その後筒車29および日の裏車28と係合する。
トゥールビヨンを巻き上げ軸6.1の第2の軸方向の位置で設定するために、第2の輪列も設けられ、本事例では第1の小鉄車6.4とかみ合う。第1の小鉄車6.4は結合かな6.7の歯と2つの重ね合わせたトゥールビヨン小鉄車(符号12、13)と係合する。次に、第2のトゥールビヨン小鉄車11および第1のトゥールビヨン小鉄車10は最終的に解放可能な固定車ユニット1.10の外歯1.10.1と係合する。このように、巻き上げリューズの回転運動は、この第3の軸方向の位置において解放可能な固定車ユニット1.10に伝達可能である。このような輪列は、したがって、本発明により請求される設定装置の好ましい実施形態を提供する。当業者は、異なる数のトゥールビヨン車が可能であり、さらにそれらの車間の歯車比が調整可能であることを理解するであろう。第1のトゥールビヨン小鉄車10を直接回転ケージと係合させることも可能である。好ましい変形を例示して提供するが、美観的には設定装置が回転ケージの下に完全に隠れることが好ましい。
図3は、ゼンマイ式ムーブメントのトゥールビヨンユニット1の分解組立図を示し、解放可能な固定車ユニット1.10およびトゥールビヨンかな1.21の構造を強調する。トゥールビヨンユニット1の移動式キャリッジ1.03はトゥールビヨンかな1.21によって駆動され、脱進機を介してがんぎ車1.04と係合すべきであり、そのかな1.04aは解放可能な固定車ユニット1.10の内歯1.10.2とかみ合い、解放可能な固定車ユニット1.10の円形の車1.14が1回転を60秒(1分)で実行するようにする。矢1.031は秒表示として機能する。解放可能な固定車ユニット1.10は、したがって、本図では図示しない保有レバー3が円形の車1.14の円周バンド1.12を押圧する限り、したがって、円形の車1.14の円周バンド1.12が地板2に対して確実に回転不能である限り、トゥールビヨンユニットの固定車として機能する。
ラッチ1.18、停止リング1.11、2つのボルト1.06および1.07、ハブ1.22、拡張ばね1.09およびリング1.08はテンプ停止装置の好ましい実施形態に属し、欧州特許第2793087号の「フライングトゥールビヨンのテンプ停止」で公開されているため、本明細書ではさらに記載しない。
トゥールビヨンかな1.21はもはや単一の部品としては形成されず、秒かな1.21.3と結合解除を可能とする複数の部品を備える。トゥールビヨンかなは保有シーティング1.31に回転可能に取り付けられ、トゥールビヨンユニット1全体の軸1.20の回りを回転する。軸1.20はテンプ1.01および解放可能な固定車ユニット1.10の軸でもある。軸1.20は真1.21.1、結合ショルダ1.21.2および秒かな1.21.3を備える。秒かな1.21.3は開始スロープを備え、結合レバー4.1、4.2との協働を簡単にする。秒かな1.21.3は回転軸1.20に沿って軸方向に変位可能であり、結合ばね1.21.4に取り付けられる。結合ばね1.21.4は結合ばね支持1.21.5によって支持される。図示する好ましい実施形態では、摩擦結合が秒かな1.21.3と結合ショルダ1.21.2との間に存在する。代替的には、かみ合い歯を設けて関連する回転運動を2つの部分の間で伝達してもよい。
図4はトゥールビヨンユニット1の断面を示す。トゥールビヨンユニット1は、欧州特許出願第2793087「フライングトゥールビヨンのテンプ停止」に公開したテンプ停止装置を備える。このような設計は、トゥールビヨンユニット1の移動式キャリッジ1.03の回転運動が可能となるためには必須であると考えられる。ただし、トゥールビヨンユニット1は、トゥールビヨン小鉄車10および結合装置4とも相互作用する解放可能な固定車ユニット1.10まで拡大されている。結合装置4によって、移動式キャリッジ1.03の設定中に、トゥールビヨン1.21をムーブメントから結合解除することができる。
結合装置4は2つの結合レバー4.1および4.2を含有する。そのどちらも開始スロープ4.1aおよび4.2aを有し、秒かな1.21.3の上部開始スロープ1.21.3aと相互作用する。巻き上げリューズを第2から第3の軸方向の位置に巻き上げるとき、結合レバー4.1と4.2の内側への枢動が起こり、次に、図8A/8Bで後で分かるように、秒かな1.21.3を下方に押圧して結合ショルダ1.21.2との摩擦結合を解除する。
解放可能な固定車ユニット1.10の複数部品アセンブリを図5で説明する。解放可能な固定車ユニット1.10は円形の車1.14を備える。円形の車1.14は中央の貫通通路を含み、中央の貫通通路は内端と隣接し、半径方向の構成において、そこからラッチ1.18が内側に突出して配分して配置される。これらは回転可能または旋回して円形の車1.14面に取り付けられ、半径方向内側に移動可能である。
本事例で示す3つのラッチ1.18のそれぞれは、制御開始スロープ1.18aを自由かつ内側に突出する端部に備える。ドーム状のラッチカム47はそれぞれラッチ45の底面に形成される。さらに、ラッチ45のそれぞれは、ラッチばね1.19に結合する。ラッチばね1.19によって、個々のラッチ1.18はばね力に対向して半径方向内側に変位可能である。半径方向内側に向かう変位は、ラッチカム1.18bに印加される軸力によって起こる。力が低減すると、個々のラッチばね1.19は、ラッチ1.18を図4に示す開始位置まで半径方向外側に移動させる。
図5に示すように、円周バンド1.12は解放可能な固定車ユニット1.10の半径方向外端に形成される。解放可能な固定車ユニット1.10はこれに対する軸オフセットとともに、外歯1.10.1を有する。円形の車1.14は解放可能な固定車ユニットの上側に位置する。円形の車1.14はまた、リング状の輪郭を備える。円形の車1.14の内側には、環状内歯1.10.2が形成され、すでに述べたように、がんぎ車のかな1.04aとかみ合う。
停止リング1.11はまた、解放可能な固定車ユニット1.10の底面に固定される。停止リング1.11は外側開始スロープ11.1aを外端に備える。外側開始スロープ11.1aはテンプ停止レバーのそれぞれの開始スロープ2.1aおよび2.2aと相互作用可能である。停止リング1.11はまた、軸方向に変位可能であり、さらに、図4に示すように、ラッチカム1.18bと相互作用可能な追加の内側開始スロープ11.1bを備える。
停止リング1.11の軸方向の変位能力によって、巻き上げリューズを第1の軸休止位置から第2の軸方向の位置まで巻き上げるとき、2つのテンプ停止レバー2.1および2.2の旋回運動が生じ、停止リング11.bの内側開始スロープ1.11bはラッチカム1.18bと係合することができる。上方向に向かう停止リングの軸方向の運動1.11は、したがって、3つのラッチ1.18の半径方向内向きの変位を生じる。この変位によって、上方向の制動リング1.08およびそれに固定されるボルト1.06が移動し、したがって制動ばね1.05をテンプ1.01の二重ローラ1.02に対して押圧する。それによって、その自由端部は摩擦的におよび軸方向で適切に形成される二重ローラ1.02の摩擦面と係合する。二重ローラ1.02の摩擦面はテンプ15に接続する。このようにして、テンプ15を停止し、移動式キャリッジに対して固定することができる。
制動ボルト1.06は、軸方向に移動可能に取り付けた制動リング1.08によって、図4に示す開始または底面位置から図7A/Bに示す制動位置まで移動可能である。半径方向外側および下端部で、制動リング1.08は開始スロープ1.08aを備える。開始スロープ1.08aは円周に形成され、ラッチ1.18の制御開始スロープ1.18aに対応するように設計される。ラッチ1.18の半径方向内側に向かう旋回運動によって、したがって、制動リング1.08は上方向の軸方向に移動式キャリッジ1.03に向かって移動する。それによって、制動ボルト1.06、したがって制動ばね60も軸方向に移動し、または軸方向に変位する。ラッチ1.18の半径方向内側の旋回運動によって、制動ばね1.05は最終的にテンプ1.01の二重ローラ1.02と係合する。
ハブ1.22に対する、または移動式キャリッジ1.03に対する制動リング1.08の軸方向の変位は、拡張ばね1.09の復元力に対して起こる。拡張ばね1.09はハブ1.22と制動リング1.08との間の軸方向に位置する(図3も参照)。たとえば、それぞれのラッチばね1.19の影響下にあるラッチ1.18が図4に示す開始位置まで旋回して戻されるとき、図4に示す開始位置と同じ様式で、制動リング1.08の移動も拡張ばね1.09の影響下で起こる。その結果として、テンプ1.01は再び解放され、停止したゼンマイ式ムーブメントを自動的に再度起動する。
ゼンマイ式ムーブメントおよびトゥールビヨンユニット1を停止するために、2つの対向する、それぞれ第1および第2のテンプ停止レバー2.1および2.2が解放可能な固定車ユニット1.10の外周に設けられる。これは図1、2および4から分かる。第1のテンプ停止レバーおよび第2のテンプ停止レバー2.2は地板2上に旋回して取り付けられる。第1の開始スロープ2.1aおよび第2の開始スロープ2.2aは自由端部に設けられる。開始スロープは、たとえば、勾配のついたかなの形状である。それぞれ第1および第2のテンプ停止レバー2.1および2.2の第1および第2の開始スロープ2.1aおよび2.2aはそれぞれ、停止リング1.11の外端に設けられる外側開始スロープ11.1aの高さに位置する。
第1および第2のテンプ停止レバー2.1、2.2の半径方向内側に向かう旋回によって、停止リング11.1が図4に示す開始位置または底面構成から、図7A/Bに示す停止構成まで均一に隆起し、または軸方向に変位する。停止リング1.11の軸方向の移動によって、すでに記載したように、ラッチ1.18は半径方向内側に向かって変位し、したがって制動ボルト1.06は軸方向に移動し、最終的にテンプ1.01を停止する制動ばね1.05が変位する。
第1および第2のテンプ停止レバー2.1、2.2両方が同時に一回旋回運動することによって、ゼンマイ機構1が停止する。この旋回運動はリューズを所定のラチェット位置まで引き出すことによって発生することができる。これによって、ゼンマイ式ムーブメントが停止する。本事例では明示しないリューズが停止構成からさらに、たとえば第2のラチェット位置まで引き出される場合は、図8A/Bに示すように、保有レバー3が結合して旋回する。
解放可能な固定車ユニット1.10は地板2に固定要素を用いて取り外し可能に固定される。固定要素は本事例では保有レバー3として形成される。保有レバー3の自由端部は、たとえば摩擦的に、解放可能な固定車ユニット1.10の外端と、たとえば円周バンド1.12上で係合する。
保有レバー3の旋回運動によって、解放可能な固定車ユニット1.10は解放可能であり、それによって解放可能な固定車ユニット1.10は地板2に対して中央回転軸1.20の回りを回転することができる。解放可能な固定車ユニット1.10の回転軸1.20は、好ましくはテンプ軸および秒かな1.21.3の軸(および一般にはトゥールビヨンかな1.21の軸)とも一致する。
トゥールビヨンを帰零ユニット1.10で設定するために、保有および結合レバーを備える機構が、したがって、本発明の好ましい実施形態によって必要となる。以下、巻き上げ機構の角度レバーのカム切替によって制御される本機構では、さらに巻き上げリューズを用いて針を設定し、トゥールビヨンを操作する。
図6Aおよび6Bそれぞれは、底面構成のゼンマイ式ムーブメントの2つの図を示す。時計のゼンマイ香箱9は巻き上げリューズを用いて巻き上げられている。これは、巻き上げリューズの第1の軸方向の位置に対応する。
図6Aは実際にはすでに説明した図4に対応することに留意されたい。
本構成では、テンプ停止レバー2.1および2.2は第1のカム5.2での変位によるばね2.3のばね力に対して解放している。解放可能な固定車ユニット1.10の停止リング1.11はラッチ1.18の開口によって下方に押圧される。ばね1.05は移動式キャリッジ1.03と接触し、テンプ1.01は自由に移動できる。
結合レバー4.1および4.2は第3のカム5.4によって、移動レバー4.4を介してばね4.3の力に対して変位する。秒かな1.21.3と結合ショルダ1.21.2との間の結合は閉鎖し、それによってトゥールビヨンかな1.21による3番車7の移動式キャリッジ1.03に入る回転運動は、テンプ1.01に伝達可能である。保有レバー3は変位を経験せず、解放可能な固定車ユニット1.10を所定の位置にばね3.3の力を用いて保持する。トゥールビヨンは任意の従来のトゥールビヨンと同様に、解放可能な固定車ユニット1の内歯で動作することができる。巻き上げステムの位置によって、第1の針位置決め車6.4のリューズの結合駆動部6.7を位置決めレバー6.3および結合レバー6.6によって結合解除し、巻き上げステム6.1の回転運動によって、ゼンマイ香箱9がきち車6.8によって巻き上げられる。
図7Aおよび7Bはそれぞれ、図6A/6Bと同様にゼンマイ式ムーブメントの2つの図を示すが、本図では、テンプ停止および針設定位置、つまりリューズが第2の軸方向の位置にある場合を示す。
巻き上げステム6.1はここでは、ゼンマイ式ムーブメントから1段階で引き出される。
角度レバー6.2および結合レバー6.6によって、結合かな6.7は第1の小鉄車6.4と係合する。結合かな6.7とゼンマイ香箱(丸穴車)のリューズとの結合は妨害される。輪列において、第3の針小鉄車26、切替車27、筒車29およびオフセット日の裏車28を第1の小鉄車6.4によって設定することができる。第1の小鉄車6.4は、第2の針位置決め車25とかみ合い、それによって針機構を設定することができる。
カム軸5は適切に角度レバー6.2上の歯によって回転される。テンプを停止するための第1のカム5.2はここでは移動レバー2.4を解放する。ばね2.3は2つのテンプ停止レバー2.1および2.2を一緒に押圧する。それによって停止リング1.11は上方向に押圧され、内側に3つのラッチ1.18を変位する。これによって、ラッチ1.18は制動リング1.08を上昇させる。これは、次に制動ばね1.05に対してボルト1.06を介して押圧する。制動ばね1.05はテンプ1.01で二重ローラ1.02に対して押圧し、テンプ1.01を停止する。トゥールビヨンは停止され、同時に、帰零ユニット1.10に3つのラッチによって固定して保持される。保有レバー3および結合レバー4.1および4.2はここまでのところ変化なく維持される。
巻き上げステム6.1が底面位置(つまり図6A/6Bに例示する位置)まで押圧して戻される場合は、テンプ停止レバー2.1および2.2は再び解放され、テンプ1.01は最終的に再度解放され、それによってトゥールビヨンは再び稼働を継続することができる。
図8Aおよび8Bはそれぞれ、図6A/6Bと同様にゼンマイの2つの図を示すが、ここではトゥールビヨンユニット1.10の設定位置、つまり巻き上げリューズが第3の軸方向の位置にある場合を示す。
この位置では、巻き上げステム6.1はさらに第3の位置まで引き出され、したがってオシドリ6.3も角度レバー6.2のピンに誘導されて駆動レバー6.3の誘導溝を移動する。第1の小鉄車6.4は第2の小鉄車25から離れて4番トゥールビヨン小鉄車13と係合する。角度レバー6.2が第3の軸方向の位置まで移動中に、第3のカム5.4は結合レバー4.1および4.2のためにシフトレバー4.4を解放する。このシフトレバー4.4は、輪列受20上の保有シーティング1.31の方向に秒かな1.21.3に対して、およびばね1.21.4に対して、結合レバー4.1および4.2をばね4.3の力で閉鎖する。ばね4.3は多くの力を提供するため、秒かな1.21は結合レバー4.1と4.2の係合によって固定して保持されると同時に、保有シーティング1.31に対してしっかりと押圧される。これは、生じた制動が3番車7のトルクに対してしっかりと維持されるほどでなければならない。秒かな1.21.3がトゥールビヨンかな1.21で、制動部上に固定して配置されてからのみ、保有レバー3のシフトレバー3.4は第2のカム5.3によって変位され、保有レバー3をばね3.3に対して解放する。解放可能な固定車ユニット1.10はここではトゥールビヨン全体を備え、つまり、具体的には回転可能に輪列のゼンマイ式ムーブメントから取り外される移動式ケージ1.03を備える。次に、角度レバー6.2の第3の位置のラチェット点に最終的に到達する。第3のトゥールビヨン小鉄車13は回転不能に第2のトゥールビヨン小鉄車12と接続し、解放可能な固定車ユニット1.10の歯によって回転可能である。したがって、固定式テンプ1.01を備えるトゥールビヨンユニット1は両方向で設定するため、トゥールビヨン小鉄車1から4の輪列、つまり符号13−12−11−10を有するトゥールビヨン小鉄車は巻き上げステムの助けを得て、所望の位置まで回転可能である。
図9は、本発明のゼンマイ式ムーブメントのトゥールビヨンユニット1の図であり、移動式ケージの配置手順中の、テンプ停止レバー2.1、2.2、ラッチ1.18の内側旋回運動、保有レバー3の外側旋回運動、および秒かな1.21.3の下方への軸方向の運動を強調する。これはまた、巻き上げリューズの軸方向の巻き上げステムの位置6.1に依存する、ゼンマイ式ムーブメントの様々な操作モードの切り替えの要約を提供する。つまり、巻き上げステムを第1の軸方向の位置から第2の位置まで切り替えるときの2つのテンプ停止レバー2.1および2.2(矢A)の内側旋回運動を例示する。この旋回運動はまた、2つのラッチ1.18(矢A’)の内側旋回運動を生じ、それによってテンプ停止装置が起動される。
リューズの第2の軸方向の位置から第3の軸方向の位置への切り替え中に、結合レバー4.1および4.2(矢B)の内側旋回運動は、秒駆動部1.21.3(トゥールビヨン駆動部からの結合解除の矢D)の下方への軸方向の運動に転換され、保有レバー3(矢C)の外側旋回運動も生じる。
さらに代替的な可能性は操作様式に存在する。機構を配置して、トゥールビヨンを巻き上げステムの第2の位置および巻き上げステムの第3の針位置に配置することも可能である。プッシュボタン操作との組み合わせも可能である。
図10Aおよび10Bは、さらに結合した分表示も備える調整可能なトゥールビヨンの特に好ましい実施形態の例示の結論として提供する。図10Aはゼンマイ香箱とトゥールビヨンユニットとの間のムーブメントの断面を示す。トゥールビヨンかなは第2の耐トルク歯を備え、図10Bはゼンマイ香箱と筒かなとの間のムーブメントの断面であり、分ラチェットを備える調整可能トゥールビヨンの同一の好ましい実施形態による分ラチェット装置を備える。
図1から9に示す例は分表示との結合を持たない。針設定中には、筒かな(29)は、日の裏車8の分かなの摩擦抵抗にたいして、従来と同様に単に回転する。
ただし、本発明を、欧州特許第2224294号「秒針を自動的に帰零させることにより時計の分針を合わせる機構」と同様に、結合した分ラチェットにまで拡大する可能性もある。同特許では、トゥールビヨンかなは、耐トルク性の秒歯のみを備えればよい。同出願人の欧州特許第2224294号に記載するように、ミニッツトゥールビヨンで表示された秒および表示された分の固定伝達率は、摩擦結合によって3番車上に二重に作成された歯と、ラチェット装置を備える日の裏車で作成される。
このため、ただし、トゥールビヨンを持たない従来のムーブメントの秒かなの代わりに、トゥールビヨンかな1.21を2つの部分に形成しなくてはならず、それによって、トゥールビヨンかな1.21は3番車7cとかみ合う第2の固定歯1.21aを備える。調整可能なトゥールビヨンの本明細書において、保有シーティング1.31、結合駆動部1.21および結合レバー4.1および4.2との間の摩擦ロックによって、設定するためにトゥールビヨンが結合解除されている間の制御されていない巻き下げムーブメントが防止される。3番車7の構造は香箱9と共に伝動機構に位置する上部の設定可能な3番車7aおよび下部の3番車7b、を示し、3番車は互いに摩擦結合7cと結合する。一方、日の裏車28は摩擦結合の代わりに、オフセット日の裏車に対応する上部日の裏車28aと、下部日の裏車28bとの間に分ラチェット28cを有する。
このような構成によって、ムーブメントはトゥールビヨンを停止、遮断、解放することができ、日の裏車28ムーブメントに対する固定トゥールビヨンから解放された接続を得ることができる。トゥールビヨンが再びムーブメントに結合し、ムーブメントが通常に稼働する場合は、日の裏車28はムーブメントに再接続する必要がある。本事例では3番車7の摩擦結合7cを再開する。
解放可能な固定車ユニット1.10とトゥールビヨンかな1.21の結合、また既存の有利なテンプ停止装置との相互作用によって、初めてトゥールビヨンユニット1全体をムーブメントの脱進機から独立して、外部アクチュエータを用いて制御することが可能となる。この独立ムーブメントによって、トゥールビヨンユニット1はより迅速にかつ自動的に、任意の可能性のある位置の基準点まで移動することが可能となる。このオプションは、秒針としても同時に機能する、いわゆるミニッツトゥールビヨンにとって特に適切である。
本事例では、テンプ1.01が停止中であっても、設定手順中であっても半径方向の力がトゥールビヨンユニット1に作用しないため、特に有利である。つまり、設定作業中に脱進機は停止し、したがって外部の影響に対して保護される。本事例で示すテンプ停止装置を備える設定装置の実施形態によって、たとえば欧州特許出願第2793087号から既知のように、既存のフライングトゥールビヨンに対する設計変更が可能である。トゥールビヨン小鉄車は角度装置の設定に用いるが、美的理由から移動式ケージの下部に容易に隠すことができる。
1 トゥールビヨンユニット
1.01 テンプ
1.01a ひげゼンマイ
1.02 二重ローラ
1.03 移動式ケージ
1.031 秒針の矢
1.04 がんぎ車
1.04a がんぎ車のかな
1.05 制動ばね
1.06 ボルト1
1.07 ボルト2
1.08 制動リング
1.08a 制動リングの開始スロープ
1.09 拡張ばね
1.10 解放可能な固定車ユニット
1.10.1 解放可能な固定車ユニットの外歯
1.10.2 解放可能な固定車ユニットの内歯
1.11 停止リング
1.11a 停止リング1.11の外側開始スロープ
1.11b 停止リング1.11の内側開始スロープ
1.12 円周バンド
1.14 円形の車
1.18 ラッチ
1.18a ラッチ1.18の制御開始スロープ
1.18b ラッチカム
1.19 ラッチばね
1.20 回転軸
1.21 トゥールビヨンかな
1.21a トゥールビヨンかな固定式切歯
1.21.1 真
1.21.2 結合ショルダ
1.21.3 秒かな
1.21.3a 秒かなの開始スロープ
1.21.4 結号ばね
1.21.5 結合ばね支持
1.22 ハブ
1.31 保持シーティング
2 地板
2.1 テンプ停止レバー1
2.1a テンプ停止レバー1の開始スロープ
2.2 テンプ停止レバー2
2.2a テンプ停止レバー2の開始スロープ
2.3 テンプ停止レバーのばね
2.4 テンプ停止のシフトレバー
20 輪列受
3 保持レバー
3.3 保有レバーのばね
3.4 保有レバーのシフトレバー
4 結合装置
4.1 第1の結合レバー
4.1a 第1の結合レバーの開始スロープ
4.2 第2の結合レバー
4.2a 第2の結合レバーの開始スロープ
4.3 結合レバーのばね
4.4 結合レバーのシフトレバー
5 カム軸
5.1 カム軸上の歯車
5.2 テンプ停止のカム1
5.3 保有レバーのカム2
5.4 トゥールビヨンかな結合のカム3
6 巻き上げ機構
6.1 巻き上げステム
6.2 角度レバー
6.3 オシドリ
6.4 第1の小鉄車
6.5 角度レバーばね
6.6 結合レバー3(巻き上げ)
6.7 結合かな
6.8 きち車
7 三番車
7a 上部3番車
7b 下部3番車
7c 3番車摩擦結合
8 日の裏車
9 ゼンマイ香箱
10 第1のトゥールビヨン小鉄車
11 第2のトゥールビヨン小鉄車
12 第3のトゥールビヨン小鉄車
13 第4のトゥールビヨン小鉄車
25 針位置決め車2
26 針位置決め車3
27 切替歯車
28 中心日の裏車
28a 上部日の裏車(分オフセット車)
28b 下部日の裏車
28c 日の裏車の戻り止め
29 筒車
(A)テンプ停止レバー2.1および2.2両方の内側旋回運動
(A’)ラッチ1.18両方の内側旋回運動
(B)結合レバー4.1および4.2の内側旋回運動
(C)保有レバー3の外側旋回運動
(D)秒かな1.21.3の下方軸方向の移動(非結合)

Claims (14)

  1. トゥールビヨンユニット(1)を備えるゼンマイ式ムーブメントであって、
    −地板(2)と、
    −前記地板(2)上に回転可能に取り付けられ、秒かな(1.21.3)に接続する移動式ケージ(1.03)と、
    −前記移動式ケージ(1.03)上に取り付けられるテンプ(1.01)と、前記移動式ケージ(1.03)上に取り付けられて前記テンプ車(1.01)と操作可能に接続するがんぎ車(1.04)と、
    −前記テンプ(1.04)と係合可能なテンプ停止装置と、
    を備え、
    −外部起動装置によって制御される、前記移動式ケージ(1.03)の任意の角度配向のための設定装置をさらに備え
    前記トゥールビヨンユニット(1)は、回転可能または非回転となる解放可能な固定車ユニット(1.10)を備え、前記解放可能な固定車ユニット(1.10)は、前記移動式ケージ(1.03)または前記地板(2)のいずれかと係合可能であり、操作時には前記地板(2)に対して回転可能に固定される
    ことを特徴とする、ムーブメント。
  2. 請求項に記載のゼンマイ式ムーブメントであって、前記解放可能な固定車ユニット(1.10)はリング型の円周車(1.14)を有し、前記がんぎ車(1.04)のかな(1.04a)とかみ合う内歯(1.10.2)を備え、第1のトゥールビヨン小鉄車(10)とかみ合う外歯(1.10.1)を備える、ムーブメント。
  3. 請求項に記載のゼンマイ式ムーブメントであって、前記解放可能な固定車ユニット(1.10)は回転軸に対して軸方向に移動可能な停止リング(1.11)を備え、前記回転軸は前記トゥールビヨンユニット(1)の前記回転軸(1.20)と一致し前記停止リング(1.11)は外側開始スロープ(1.11a)を半径方向外端に備え、前記外側開始スロープ(1.11a)は、前記地板(2)上に移動可能に位置する(2.1、2.2)、それぞれ第1または第2のテンプ停止レバーの第1または第2の開始スロープ(2.1a、2.2a)と相互に作用する、ムーブメント。
  4. 請求項1〜のいずれか1つに記載のゼンマイ式ムーブメントであって、前記テンプ停止装置は移動可能な制動ばね(1.05)を備え、前記移動可能な制動ばね(1.05)は前記移動式ケージ(1.03)に位置し、回転軸(1.20)に軸方向に、摩擦的に前記テンプ(1.01)と係合し、前記回転軸(1.20)は前記トゥールビヨンユニット(1)のと対応する、ムーブメント。
  5. 請求項1〜のいずれか1つに記載のゼンマイ式ムーブメントであって、前記トゥールビヨンユニット(1)は、前記移動式ケージ(1.03)に接続するトゥールビヨンかな(1.21)と、前記秒かな(1.21.3)との間に結合装置(4)も備え、前記結合装置(4)は前記ゼンマイ香箱(9)からの動力が伝達される経路内にある、ムーブメント。
  6. 請求項に記載のゼンマイ式ムーブメントであって、前記結合装置(4)は旋回可能な結合レバー(4.1、4.2)を提供し、保有シーティング(1.31)に対する前記秒かな(1.21.3)の軸方向の移動を生じ、前記トゥールビヨンユニット(1)の前記回転軸(1.20)に沿って前記秒かな(1.21.3)に復元力を行使する結合ばね(1.21.4)を備える、ムーブメント。
  7. 請求項1〜のいずれか1つに記載のゼンマイ式ムーブメントであって、アクチュエータは3つの異なる軸方向の位置を有する巻き上げリューズであり、前記第1の軸方向の位置は前記基本構成に対応し、前記巻き上げリューズの回転運動は前記香箱(9)の巻き上げを生じ、前記巻き上げリューズの前記第2の軸方向の位置において、前記テンプ停止装置は起動され、前記巻き上げリューズの回転運動を生じ、前記巻き上げリューズの前記第3の軸方向の位置では、前記移動可能ケージ(1.03)の前記角度配向の設定が生じる、前記巻き上げリューズの回転運動が生じる、ムーブメント。
  8. 請求項に記載のゼンマイ式ムーブメントであって、前記巻き上げリューズの前記第3の軸方向の位置において、前記解放可能な固定車ユニット(1.10)は前記地板(2)に対して回転可能になり、前記移動式ケージ(1.03)と係合し、トゥールビヨンかな(1.21)に接続する前記移動式ケージ(1.03)と、動力が伝達される経路の内にある前記秒かな(1.21.3)との間の結合装置は前記ゼンマイ香箱(9)によって動かされる、ムーブメント。
  9. 請求項に記載のゼンマイ式ムーブメントであって、少なくとも1つのテンプ停止レバー(2.1、2.2)は、前記テンプ停止装置を起動するために設けられ、前記解放可能な固定車ユニット(1.10)を前記地板(2)に対して保有するための保有レバー(3)が設けられ、前記トゥールビヨン駆動部(1.21)と前記第2の駆動部(1.21.3)との間の非結合のための少なくとも1つの結合レバー(4.1、4.2)が設けられる、ムーブメント。
  10. 請求項に記載のゼンマイ式ムーブメントであって前記テンプ停止レバー(2.1、2.2)、前記保有レバー(3)、および前記結合レバー(4.1、4.2)、それぞれの前記休止および稼働位置はカム軸(5)によって制御される、ムーブメント。
  11. 請求項10に記載のゼンマイ式ムーブメントであって、前記カム軸(5)は3つのカムを互いに重なって有し、それぞれが専用切替プランのために働き、つまり、前記テンプ停止レバー(2.1、2.2)を制御するための前記第1のカム(5.1)と、前記保有レバー(3)を制御するための第2のカム(5.2)と、前記結合レバー(4.1、4.2)制御するための第3のカム(5.3)を有する、ムーブメント。
  12. 請求項11に記載のゼンマイ式ムーブメントであって、前記カム軸(5)はさらに、重ね合わせた歯車(5.1)を備える、前記歯車(5.1)は前記角度レバー(6.2)に前記アクチュエータの1つによって接続する、ムーブメント。
  13. 請求項1〜12のいずれか1つに記載のゼンマイ式ムーブメントであって、分針にも接続し、3番車とかみ合う第2の固定式歯(1.21a)はトゥールビヨンかな(1.21)上に位置する、ムーブメント。
  14. 請求項1〜13のいずれか1つに記載のムーブメント(1)を備える、時計。
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