JP6279011B2 - 熱型赤外線検出器および熱型赤外線検出器の製造方法 - Google Patents

熱型赤外線検出器および熱型赤外線検出器の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6279011B2
JP6279011B2 JP2016096880A JP2016096880A JP6279011B2 JP 6279011 B2 JP6279011 B2 JP 6279011B2 JP 2016096880 A JP2016096880 A JP 2016096880A JP 2016096880 A JP2016096880 A JP 2016096880A JP 6279011 B2 JP6279011 B2 JP 6279011B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
infrared detector
sensor element
thermal
infrared
thermal infrared
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016096880A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017203737A (ja
Inventor
暁 小林
暁 小林
隆紀 杉野
隆紀 杉野
京史 原
京史 原
川野 裕司
裕司 川野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2016096880A priority Critical patent/JP6279011B2/ja
Priority to US15/345,946 priority patent/US11215510B2/en
Priority to DE102016224977.0A priority patent/DE102016224977A1/de
Publication of JP2017203737A publication Critical patent/JP2017203737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6279011B2 publication Critical patent/JP6279011B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/10Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using electric radiation detectors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/02Constructional details
    • G01J5/0225Shape of the cavity itself or of elements contained in or suspended over the cavity
    • G01J5/024Special manufacturing steps or sacrificial layers or layer structures
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/02Constructional details
    • G01J5/06Arrangements for eliminating effects of disturbing radiation; Arrangements for compensating changes in sensitivity
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/02Constructional details
    • G01J5/08Optical arrangements
    • G01J5/0853Optical arrangements having infrared absorbers other than the usual absorber layers deposited on infrared detectors like bolometers, wherein the heat propagation between the absorber and the detecting element occurs within a solid
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/10Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using electric radiation detectors
    • G01J5/20Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using electric radiation detectors using resistors, thermistors or semiconductors sensitive to radiation, e.g. photoconductive devices
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/59Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using polarisation; Details thereof
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/02Constructional details
    • G01J5/06Arrangements for eliminating effects of disturbing radiation; Arrangements for compensating changes in sensitivity
    • G01J2005/065Arrangements for eliminating effects of disturbing radiation; Arrangements for compensating changes in sensitivity by shielding

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Description

本発明は、赤外線吸収により生じる熱を電気に変換して検出する熱型赤外線検出器に関し、特に、高感度かつ熱時定数の小さい熱型赤外線検出器、この熱型赤外線検出器を安定して製造するための製造方法に関するものである。
赤外線を利用した赤外線検出器は、その動作原理により、赤外線のエネルギー吸収による温度変化を利用する熱型赤外線検出器と、赤外線吸収により生じるキャリア励起を利用する量子型赤外線検出器とに大きく分けられる。
後者の量子型赤外検出器は、動作温度が低く、使用する素子自体を冷凍機を用いてマイナス200℃前後に冷却する必要がある。このため、構造が複雑になるだけでなく、冷凍機のメンテナンスも必要となり、高コストかつ取り扱いづらいという難点がある。
一方、前者の熱型赤外線検出器は、冷却装置が不要で構造が簡単であり、低コストである。このため、熱型赤外線検出器は、汎用的な用途によく用いられる。
熱型赤外線検出器の主な性能指標としては、感度と熱時定数がある。高感度化には、センサ素子の開口率向上、およびセンサ素子の熱抵抗の高抵抗化が重要となる。開口率の向上については、センサ素子がより多くの赤外線を吸収できるように、画素面積に対する赤外線吸収部の割合を大きくしている(例えば、特許文献1参照)。
一方、熱抵抗の高抵抗化については、センサ素子において赤外線吸収により生じた熱がセンサ素子以外の周辺部に逃げないように、断熱構造を設けることが行われる。例えば、薄膜化および細線化した断熱支持脚をセンサ素子に備えること(例えば、特許文献2参照)や、センサ素子下方をエッチングしてセンサ素子を断熱中空化させること(例えば、特許文献3参照)で、断熱構造を実現している。
熱時定数の低減、すなわち、反応速度の向上には、センサ素子の低熱容量化と、センサ素子周辺部の熱飽和を避けること、が重要となる。センサ素子の低熱容量化については、センサ素子の厚さを薄くして、体積を小さくしている。一方、センサ素子周辺部の熱飽和を避けるためには、基板をヒートシンクとして利用している。
特許第4224949号公報 特許第3944465号公報 特開2014−199254号公報 特許第4964935号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
このような背景を踏まえ、熱型赤外線検出器の高感度化に関して、特許文献1に記載の従来技術は、センサ素子上部に赤外線吸収構造を設けて開口率の向上を図っている。しかしながら、特許文献1のような構造では、センサ素子の断熱中空化のためのエッチングホールを赤外線吸収構造に設ける必要がある。このため、開口率が低下してしまう課題があった。
さらに、多画素化および画素ピッチの縮小化に対して、特許文献1に記載の構造は、センサ素子と断熱支持脚を同一平面上に設ける構造を採用している。このため、特許文献1は、画素ピッチの縮小化の際に熱抵抗を高めようと断熱支持脚の配線長を長くすると、センサ素子の面積が小さくなってしまう。このため、センサ特性が著しく低下してしまい、赤外線吸収構造を設けて開口率を向上したとしても、高感度化が困難になるという課題があった。
このような課題に対して、特許文献2は、センサ素子と断熱支持脚を別平面に設けることで、熱抵抗の増加とセンサ素子サイズの確保を両立している。しかしながら、特許文献2は、センサ素子上に設けられた断熱支持脚による遮光の影響で、センサ素子の開口率が低下してしまう。このため、特許文献2は、開口率向上のためには、センサ素子上に赤外線吸収構造を形成しなければならないという課題があった。
特許文献3に記載の構造は、開口率の向上を目的として、基板途中でエッチングストップしている第一の開口部を設けている。さらに、特許文献3に記載の構造は、第一の開口部内の画素エリアと回路エリア間にセンサ素子まで貫通している第二の開口部を設けている。
このような構造を有することで、特許文献3は、通常では受光および吸収できないような広角から入射する赤外線をセンサ素子にて吸収可能にして、実効的な開口率を向上することで、高感度化を図っている。しかしながら、アレイ型センサにおいては、画素エリア下方全域をエッチング除去する必要があるため、画素エリアの物理的強度が低下してしまうという課題がある。
さらに、この課題に加え、センサ素子周辺部も中空断熱化されてしまうため、センサ素子周辺部の熱抵抗が高抵抗化してしまう。この結果、ヒートシンクへ熱が逃げずに熱時定数が増加してしまう課題とともに、センサ素子周辺部からの輻射熱によりノイズが大きくなってしまう課題があった。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、検出感度向上、熱時定数の低減、および画素エリアの物理的強度の向上を実現できる構造を備えた熱型赤外線検出器および熱型赤外線検出器の製造方法を得ることを目的とする。
本発明に係る熱型赤外線検出器は、基板の表面側から形成されたトレンチ構造を有する熱型赤外線検出器において、トレンチ構造の間の基板の表面側に少なくとも1つのセンサ素子が設けられ、センサ素子の断熱中空化のために基板の裏面側から形成されたエッチングホールがセンサ素子の画素エリアの周辺に設けられ、画素エリアの下方に開口部を備え、断熱中空化の後に、セルフアラインに形状が決定された状態でトレンチ構造が残存し、画素エリアを支える梁として機能する構造を有するものである。
また、本発明に係る熱型赤外線検出器の製造方法は、センサ素子の直下の絶縁膜およびトレンチ構造を、Si基板とのエッチング選択比の高い材料を用いて形成する第1工程と、断熱中空化の際に、絶縁膜をエッチングストップ層として機能させるとともに、セルフアラインにトレンチ構造の形状が決定されるように、基板の裏面側からエッチング処理を施すことで、センサ素子間に設けられたトレンチ構造を、断熱中空化処理後にもSi基板と接続された状態で残存させ、画素エリアを支える梁として機能させる第2工程とを有するものである。
本発明によれば、センサ素子内のエッチングホールが不要となることで開口率を向上できるとともに、センサ素子間に設けられたトレンチ構造が、断熱中空化処理後にも基板と接続された状態で残存し、画素エリアを支える梁として機能する構成を備えている。この結果、検出感度向上、熱時定数の低減、および画素エリアの物理的強度の向上を実現できる構造を備えた熱型赤外線検出器および熱型赤外線検出器の製造方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1による熱型赤外線検出器を示す鳥瞰図である。 本発明の実施の形態1による熱型赤外線検出器の断面図である。 本発明の実施の形態1における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態1における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態1における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態1における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態1における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態1における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態1における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態1における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態2における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態2における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態2における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態2における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態2における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態2における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態2における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態2における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態3における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態3における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態4における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態4における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態4における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態5における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態5における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態5における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態5における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態5における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態5における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態6における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態6における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態6に係る裏面照射型熱型赤外線検出器を偏光検知に応用した場合の説明図である。 本発明の実施の形態6に係る裏面照射型熱型赤外線検出器を偏光検知に応用した場合の説明図である。 本発明の実施の形態7における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態7における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態7における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態7における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態7における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。 本発明の実施の形態8における裏面照射型熱型赤外線検出器の製造工程の一部を示した図である。 本発明の実施の形態9における裏面照射型熱型赤外線検出器の製造工程の一部を示した図である。
以下、本発明の熱型赤外線検出器および熱型赤外線検出器の製造方法の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による熱型赤外線検出器を示す鳥瞰図である。また、図2は、本発明の実施の形態1による熱型赤外線検出器の断面図である。図1および図2に示す熱型赤外線検出器100は、基板101、トレンチ構造102、センサ素子104、断熱支持脚105、配線106、および赤外線吸収構造109を備えて構成されている。
本実施の形態1に係る熱型赤外線検出器100は、赤外線吸収構造109にエッチングホールを設けずに、断熱中空化処理がなされている。このため、熱型赤外線検出器100は、特許文献1に記載された熱型赤外線検出器に対して開口率が高く、熱型赤外線検出器の感度を向上させることができる。
また、断熱中空化処理後も、センサ素子間のトレンチ構造102が残存して基板101とつながり、トレンチ構造102が梁として機能する。このため、熱型赤外線検出器100は、特許文献3に記載された熱型赤外線検出器に対して、画素エリアの物理的強度を向上させることができる。
次に、実施の形態1にかかる熱型赤外線検出器の製造工程について、図3〜図10を用いて順を追って説明する。図3〜図10は、本発明の実施の形態1における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。熱型赤外線検出器100は、LSI等の半導体製造工程と同様の工程により、Si基板上に製造される。
まず、図3に示すように、例えば、Si基板やSOI基板などの基板101において、単位画素毎の所定の箇所にドライエッチングにより開口が形成される。さらに、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により絶縁膜103としてのSiO膜を形成することで、周辺回路領域と接続されたトレンチ構造102が形成される。
ここでは、トレンチ構造102および絶縁膜103に用いる材料としてSiO膜を挙げた。しかしながら、センサ素子とSi基板の絶縁が確保され、Si基板とのエッチング選択比の高い材料であれば、この材料は、SiO膜に限定されるものではない。
その後、CMP法等によって基板101の表面上のSiO膜を除去して平坦化し、絶縁膜103を形成した後に、センサ素子104および図示しない周辺回路を形成する。センサ素子104としては、検知した熱を電圧値の変化による電気信号に変換するダイオードなどの温度特性を有する半導体素子、金属膜素子等が用いられる。
次に、図4に示すように、基板101の表面において断熱支持脚105を形成する。断熱支持脚105は、TiN、Ti、Co化合物、Pt化合物、WSiまたはこれらの積層構造であることが好ましい。
次に、トレンチ構造102上にAlおよびその化合物で形成される配線106を形成し、さらに、配線106の上にSiO膜、SiN膜等による絶縁膜を形成する。次に、一般的な写真製版技術、エッチング技術を用いて、所望の形状に加工される。
この一連の工程を経て、センサ素子104は、断熱支持脚105を介して配線106と接続される。合わせて、配線106は、基板101側の周辺回路と接続される。
次に、図5に示すように、基板101の表面において、赤外線吸収構造109を形成するための犠牲層107を形成し、さらに、パターニングにより支柱開口部108を形成する。なお、犠牲層107の材料としては、ポリイミド等の有機材料を用いることができる。
次に、図6に示すように、上述した状態の基板101において、犠牲層107上に赤外線吸収構造109を形成するために、化学的気相法等によりSiO膜、SiN膜等からなる絶縁膜を成膜する。続いて、V、Ti、Cr、Co化合物およびこれらの窒化物または酸化物からなる赤外線吸収膜を成膜する。最後に、SiO膜、SiN膜などからなる絶縁膜を成膜する。
そして、所望の形状に加工することで、赤外線吸収構造109を得る。この際、例えば、特許文献1等に記載されている赤外線吸収構造109上のエッチングホールは、不要となる。
次に、図7に示すように、基板101におけるセンサ素子104の形成面を表面として、一般的なコーターデベロッパにより、表面保護のための表面レジスト110を形成する。
続いて、基板101の裏面において、一般的な写真製版技術により、裏面レジスト111を塗布し、画素エリアにおいて裏面開口部112を所望の形状に形成する。さらに、裏面よりエッチングを実施し、センサ素子の断熱中空化を行うことで、図8に示した構造を得る。
裏面からのエッチング手法は、ICP(Inductive Coupling Plasma)−RIE(Reactive Ion Etching)装置等を用いたエッチング手法でもよいし、XeF、ClF、BrF等のガスを用いたエッチング手法でもよい。
また、図9に示す熱型赤外線検出器の上面図のように、画素エリア外周部に表面開口部113を設け、表面開口部より、上述したいずれかのエッチング手法を採用することで、図8と同じ構造の熱型赤外線検出器を得ることができる。
最後に、図8に対して、等方性アッシング等のレジスト除去技術により犠牲層107、表面レジスト110、および裏面レジスト111をエッチングすることで、図10に示す熱型赤外線検出器が完成する。図10に示した熱型赤外線検出器をアレイ化することで、熱型赤外線検出器100を得る。
ここで、配線106とトレンチ構造102の位置関係については、どのように配置してもよい。ただし、本実施の形態1に記載したように、配線106の直下にトレンチ構造102を形成することで、配線による遮光を受けないことに加えて、センサ素子104および断熱支持脚105の形成領域を広く確保でき、面積効率が良くなる。この結果、熱型赤外線検出器の感度を向上させることができる。
以上のように、本実施の形態1における熱型赤外線検出器は、裏面または画素エリア外周部よりエッチングを行うため、センサ素子内のエッチングホールが不要となる。この結果、開口率が向上し、熱型赤外線検出器の感度が向上する。
加えて、センサ素子間に設けられたトレンチ構造が、断熱中空化処理後にも基板と接続された状態で残存し、画素エリアを支える梁として機能する。このため画素エリアの物理的強度が向上する。
本実施の形態1における熱型赤外線検出器の製造方法では、センサ素子の断熱中空化の際に、センサ素子裏面の絶縁膜がエッチングストップ層として働くだけでなく、セルフアラインにトレンチ構造の形状が決定される。このため、特許文献1〜3において必要となる高精度な写真製版技術およびエッチング技術が不要となる。この結果、製造ばらつきが少なく、製造ロバストに優れた熱型赤外線検出器の製造が可能となる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2では、トレンチ構造203に高熱伝導材料202を埋め込むことで、センサ素子と周辺回路を接続するための配線106の熱抵抗を低減でき、熱時定数を低減することのできる熱型赤外線検出器について説明する。
実施の形態2に係る熱型赤外線検出器の製造工程について、図11〜図18を用いて順を追って説明する。図11〜図18は、本発明の実施の形態2における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。
なお、図13から図18は、先の実施の形態1と同様の工程であり、詳細な説明を省略する。よって、以下に説明する本実施の形態2は、本実施の形態2特有の構造と、それに起因する効果についてのみ記載し、その他は、先の実施の形態1と同様であるために省略する。
図11に示すように、例えば、Si基板やSOI基板などの基板101において、単位画素毎の所定の箇所にドライエッチングにより開口が形成される。さらに、CVD法等により絶縁膜103としてのSiO膜を形成することで、トレンチ開口部201が形成される。
次に、図12に示すように、CVD法等により基板101上に高熱伝導材料202を成膜する。その後、CMP法等によって基板101の表面上の高熱伝導材料202を除去して平坦化した後に、SiO膜等の絶縁膜103を形成することで、高熱伝導材料202が埋め込まれたトレンチ構造203が形成される。
高熱伝導材料202は、SiO膜よりも熱伝導率の高い材料であればよい。具体的には、例えば、Alおよびその化合物、Cuおよびその化合物等の一般的な金属膜やSiC、Siが高熱伝導材料202として挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、図18に示すように、高熱伝導材料202として、Si基板とのエッチング選択比の高い材料を用いる場合には、図11に示したようなトレンチ側壁へのSiO膜の形成は不要となる。
図18の場合には、ドライエッチングにより基板101を開口し、CVD法等により高熱伝導材料202を成膜し、さらに、CMP法等により平坦化した後に、SiO膜等の絶縁膜103を形成すればよい。
図12の説明に戻り、次に、基板101上に絶縁膜103を形成した後に、センサ素子104および図示しない周辺回路を形成する。以降は、図13〜図17に示すように、先の実施の形態1と同様の製造工程を施すことで、図17に示すような、高熱伝導材料202が埋め込まれたトレンチ構造203を備えた熱型赤外線検出器が完成する。
以上のように、本実施の形態2における熱型赤外線検出器は、先の実施の形態1と同様に、断熱支持脚によるセンサ素子の断熱がなされている。このため、先の実施の形態1と同じ効果を奏する。
さらに、本実施の形態2における熱型赤外線検出器は、高熱伝導材料を基板(ヒートシンク)と繋がったトレンチ構造に用いることで、センサ素子周辺部の熱抵抗を下げることができる。このため、熱型赤外線検出器の熱時定数を低減できるだけでなく、センサ素子周辺部からの輻射熱の影響を低減できる。この結果、ノイズが低減され、熱型赤外線検出器のS/N比を向上させることができる。
また、本実施の形態2は、断熱支持脚105の熱飽和を考慮した熱抵抗の設計にも有効である。ただし、この場合には、センサ素子の熱量を考慮する必要がある。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3では、センサ素子の裏面側に赤外線吸収膜がさらに形成された熱型赤外線検出器について説明する。
実施の形態3に係る熱型赤外線検出器の製造工程において新たに追加される工程について、図19、図20を用いて順を追って説明する。図19、図20は、本発明の実施の形態3における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。
図19に示すように、先の実施の形態1で説明した図8の工程、あるいは先の実施の形態2で説明した図16の工程の後に、ウエハ裏面より、CVD法等によりバナジウム、チタン、クロム、Co系化合物、およびこれらの窒化物または酸化物からなる赤外線吸収膜301を形成する。
次に、写真製版技術とエッチング技術を用いて、センサ素子104の領域外の赤外線吸収膜301を除去する。この工程以降は、先の実施の形態1あるいは実施の形態2と同様の工程を施すことで、図20に示す熱型赤外線検出器が形成される。
以上のように、本実施の形態3における熱型赤外線検出器は、先の実施の形態1および実施の形態2と同じ効果を奏することは言うまでもない。さらに、本実施の形態3における熱型赤外線検出器は、センサ素子裏面に形成された赤外線吸収膜により、赤外線吸収効率が向上するため、熱型赤外線検出器の感度を向上させることができる。
なお、本実施の形態3による赤外線吸収膜を備えた構造は、後述する実施の形態4に対しても適用可能であり、上記した効果と同等の効果が得られることは言うまでもない。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4では、トレンチ構造内部に赤外線反射膜がさらに形成された熱型赤外線検出器について説明する。
実施の形態4に係る熱型赤外線検出器の製造工程において新たに追加される工程について、図21〜図23を用いて順を追って説明する。図21〜図23は、本発明の実施の形態4における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。
図21に示すように、先の実施の形態1で説明した図8の工程、あるいは先の実施の形態2で説明した図16の工程の後に、トレンチ構造内部にCVD法等により、赤外線反射膜401を形成する。
金属全般の赤外線反射率は、熱型赤外線検出器の主な吸収波長である8〜14μmにおいて高い。このため、赤外線反射膜401の材料としては、金属全般であればよい。赤外線反射膜401の材料の具体例としては、Al、Ag、Au、Cu、Co、Ptなどが挙げられる。なお、反射効率を上げるために、これらを多層膜化して用いても構わない。
次に、写真製版技術とエッチング技術を用いてトレンチ側壁以外の赤外線反射膜401を除去する。この工程以降は、先の実施の形態1あるいは実施の形態2と同様の工程を施すことで、図22に示す熱型赤外線検出器が形成される。
トレンチ構造側壁に赤外線反射膜401を備えた熱型赤外線検出器をパッケージ402にマウントする場合を考える。この場合、パッケージ最表面に赤外線反射膜401を形成することで、図23に示すトレンチ構造側壁およびパッケージ最表面に赤外線反射膜401を備えた熱型赤外線検出器が完成する。
なお、先の図18に示したように、図4において、SiO膜を用いず、Si基板とのエッチング選択比が高いことに加えて、高熱伝導性を持ち、赤外線反射率の高い材料(例えば、Alおよびその化合物、Cuおよびその化合物、Au、Ag、Pt等またはこれらの多層膜)をトレンチ構造に用いると、先の実施の形態3に記載の効果も同時に得ることができる。
以上のように、本実施の形態4における熱型赤外線検出器は、先の実施の形態1および実施の形態2と同じ効果を奏することは言うまでもない。さらに、本実施の形態4における熱型赤外線検出器は、赤外線吸収構造およびセンサ素子を透過した赤外線をトレンチ側壁およびパッケージ表面に形成された赤外線反射膜において多重反射させ、再度赤外線吸収構造およびセンサ素子で吸収させることができる。このため、熱型赤外線検出器の感度を向上させることができる。
なお、センサ素子104および赤外線吸収構造109と、パッケージ上面の赤外線反射膜401の光学距離は、検出赤外線波長の略4分の1の奇数倍(すなわち、検出赤外線波長をλとしたとき、λ/4+mλ/2:m=0、1、2、・・・)とすることが望ましい。これにより、センサ素子104および赤外線吸収構造109と、パッケージ上面の赤外線反射膜401との間で共振構造を形成することができ、赤外線吸収効率を高めることができる。このため、熱型赤外線検出器の感度を向上させることができる。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5では、開口率が向上することで高感度となる熱型赤外線検出器について説明する。
後述する図29に示すように、本実施の形態5における裏面照射型熱型赤外線検出器は、センサ素子104と断熱支持脚105を別平面に形成して、センサ素子104の受光および吸収エリアを広げているだけでなく、断熱中空化の際に画素領域下方の基板を完全にエッチングして裏面側より赤外線を入射する構造としている。この結果、断熱支持脚105による遮光効果を受けないため、開口率が向上し、高感度の熱型赤外線検出器が得られる。
また、センサ素子104と断熱支持脚105を別平面に作製することで、断熱支持脚105の形成可能エリアが増える。この結果、センサ素子の熱抵抗を高抵抗化することができ、これによる感度向上の効果も得られる。
加えて、通常は、トレンチ構造や基板に吸収されてしまうためセンサ素子では吸収できない広角側から入射される赤外線も、トレンチ構造側壁に設けられた赤外線反射膜401を用いた多重反射により、センサ素子104で受光および吸収ができる。この結果、実効的な開口率が向上し、熱型赤外線検出器の感度が向上する。
次に、実施の形態5に係る熱型赤外線検出器の製造工程について、図24〜図29を用いて順を追って説明する。図24〜図29は、本発明の実施の形態5における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。
なお、図27から図29は、先の実施の形態2および実施の形態4と同様の工程であり、詳細な説明を省略する。よって、以下に説明する本実施の形態5は、本実施の形態5特有の構造と、それに起因する効果についてのみ記載し、その他は、先の実施の形態2および実施の形態4と同様であるため、説明を省略する。
初めに、図24に示すように、先の実施の形態2の図4と同様の方法で、基板101上にトレンチ構造203、絶縁膜103を形成した後に、センサ素子104、配線106を形成する。
なお、この際に、図18に示したように、図4において、SiO膜を用いず、Si基板とのエッチング選択比が高いことに加えて、高熱伝導性を持ち、赤外線反射率の高い材料(例えば、Alおよびその化合物、Cuおよびその化合物、Au、Ag、Pt等またはこれらの多層膜)をトレンチ構造に用いてもよい。
次に、図25に示すように、基板101の表面において、断熱支持脚105を形成するための犠牲層107を形成し、さらにパターニングによりセンサ素子104上部および配線106上部を開口する。なお、犠牲層107の材料には、先の実施の形態1と同様、ポリイミド等の有機材料を用いることができる。
次に、図26に示すように、基板101の表面において断熱支持脚105を形成する。断熱支持脚105は、TiN、Ti、Co化合物、Pt化合物、WSi、またはこれらの積層構造であることが好ましい。
次に、断熱支持脚105の上にSiO膜、SiN膜等による絶縁膜を形成する。次に、一般的な写真製版技術、エッチング技術を用いて所望の形状に加工する。この一連の工程を経て、センサ素子104は、断熱支持脚105を介して配線106と電気的かつ物理的に接続される。
以降は、図27〜図29に示すように、先の実施の形態3および実施の形態4と同様の製造工程を施すことで、図29に示すセンサ素子104と、センサ素子104とは別平面に形成された、断熱支持脚105、配線106、およびトレンチ構造側壁に形成された赤外線反射膜401を備えた裏面照射型熱型赤外線検出器が完成する。
以上のように、本実施の形態5における裏面照射型熱型赤外線検出器は、センサ素子と断熱支持脚を別平面に形成して、センサ素子の受光および吸収エリアを広げている。さらに、本実施の形態5における裏面照射型熱型赤外線検出器は、この構造に加えて、断熱中空化の際に、画素領域下方の基板を完全にエッチングして裏面側より赤外線を入射する構造を備えている。この構造を有することにより、断熱支持脚による遮光効果を受けないため、開口率が向上し、高感度の熱型赤外線検出器が得られる。
また、センサ素子と断熱支持脚を同一平面上に設ける構造と比較して、センサ素子と断熱支持脚を別平面に作製することで、多画素化および画素ピッチの縮小化の際には、断熱支持脚の形成可能エリアを増やすことができる。このため、センサ素子の熱抵抗を高抵抗化することができ、感度向上の効果も得られる。
加えて、通常は、トレンチ構造や基板に吸収されてしまうためセンサ素子では受光および吸収できない広角側から入射される赤外線も、トレンチ構造側壁に設けられた赤外線反射膜を用いた多重反射により、センサ素子で受光および吸収ができる。このため、実効的な開口率が向上し、熱型赤外線検出器の感度を向上させることができる。
実施の形態6.
本発明の実施の形態6では、センサ素子の裏面側にプラズモニクス吸収体がさらに形成された熱型赤外線検出器について説明する。
センサ素子104の裏面側に、例えば、特許文献4に記載されているようなプラズモニクス吸収体を形成することで、波長選択性、偏光検知性等の機能を有する裏面照射型熱型赤外線検出器が得られる。
実施の形態6に係る熱型赤外線検出器の製造工程において新たに追加される工程について、図30、図31を用いて順を追って説明する。図30、図31は、本発明の実施の形態6における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。
図30に示すように、図28の工程後に、ウエハ裏面よりCVD法等により、Al、Au、Ag等の金属膜を形成し、写真製版技術とエッチング技術を用いて、金属膜を表面プラズモンが誘起される周期的な構造に加工する。金属膜厚および周期的な構造は、センサ素子104に付加させたい機能により異なる。
次に、写真製版技術とエッチング技術を用いて、センサ素子領域外の金属膜を除去する。以降は、先の実施の形態5と同様の工程を施すことで、図31に示すように、センサ素子裏面に対して、プラズモニクス吸収体701(すなわち、波長選択性または偏光検知性)を備えた裏面照射型熱型赤外線検出器が完成する。
以上のように、本実施の形態6における裏面照射型熱型赤外線検出器は、プラズモニクス吸収体を形成することで、波長選択性、偏光検知性等の機能を有する。これにより、センサ素子のサイズを、センサ素子の配線近傍まで大きくすることでき、プラズモニクス吸収体の配置数を増加させることができる。この結果、プラズモニクス吸収体の加工形状のばらつきに起因した出力ばらつきが均一化され、画素毎の特性ばらつきが少ない裏面照射型熱型赤外線検出器が得られる。
本実施の形態6に係る裏面照射型熱型赤外線検出器を、偏光検知に応用する例について、次に説明する。図32、図33は、本発明の実施の形態6に係る裏面照射型熱型赤外線検出器を偏光検知に応用した場合の説明図である。
図32に示す裏面照射型熱型赤外線検出器は、0度偏光検知センサ素子702、45度偏光検知センサ素子703、135度偏光検知センサ素子704、90度偏光検知センサ素子705を備えている。そして、4つの偏光検知センサ素子702〜705をひとまとまりとした構造が、周期的に配置されている。
偏光検知センサ素子702〜705は、所望の偏光角度を検知可能なプラズモニクス吸収体が形成されている。偏光角度を吸収するプラズモニクス吸収体の形状は、例えば、特許文献4に記載されているように、楕円でも長方形でもよい。
また、画素領域の物理的強度が十分であれば、トレンチ構造102は、単画素毎でなく、図32に示すように数画素を一単位として配置しても構わない。
図32のA−A’断面図が、図33に相当する。図33に示すように、配線706は、トレンチ構造を備えていない配線である。このように偏光検知センサ素子702〜705を配置することで、画素毎に異なる偏光角度の検知が可能な裏面照射型熱型赤外線検出器が得られる。
加えて、この製造方法をとることで、センサ素子104を作製後に、プラズモニクス吸収体を作製できる。このため、下地膜質、ラフネスに起因したセンサ素子の特性劣化や信頼性の低下を防ぐことができる。
また、プラズモニクス吸収体701の代わりに、センサ素子104の裏面に対して、先の実施の形態3のように、赤外線吸収膜301を形成してもよい。この場合、実施の形態3と同様の効果が得られる。
実施の形態7.
本発明の実施の形態7では、赤外線吸収構造109を備えた裏面照射型熱型赤外線検出器について説明する。
実施の形態7に係る裏面照射型熱型赤外線検出器の製造工程において新たに追加される工程について、図34〜図38を用いて順を追って説明する。図34〜図38は、本発明の実施の形態7における熱型赤外線検出器の製造工程を順に示した図である。
図34に示すように、図26の工程後に、第二犠牲層801を形成する。なお、第二犠牲層801の材料には、ポリイミド等の有機材料を用いることができる。その後、パターニングにより、支柱開口部108をさらに形成する。
以降は、図35〜図38に示すように、先の実施の形態1または実施の形態2と同様の工程を施すことで、図38に示す赤外線吸収構造109を備えた裏面照射型熱型赤外線検出器が完成する。
以上のように、本実施の形態7における裏面照射型熱型赤外線検出器は、実施の形態5と同じ効果を奏することは言うまでもない。さらに、本実施の形態7における裏面照射型熱型赤外線検出器は、センサ素子を透過した赤外線を赤外線吸収構造で吸収させることができる。このため、熱型赤外線検出器の感度を向上させることができる。
実施の形態8.
本発明の実施の形態8では、赤外線反射膜401を備えた裏面照射型熱型赤外線検出器について説明する。
図39は、本発明の実施の形態8における裏面照射型熱型赤外線検出器の製造工程の一部を示した図である。図39に示す裏面照射型熱型赤外線検出器は、図35の工程後に、赤外線反射膜401が形成される。以降は、先の実施の形態7と同様の工程を施すことで、赤外線反射膜401を備えた裏面照射型熱型赤外線検出器が得られる。
以上のように、本実施の形態8における裏面照射型熱型赤外線検出器は、実施の形態7と同じ効果を奏することは言うまでもない。さらに、本実施の形態8における裏面照射型熱型赤外線検出器は、センサ素子および赤外線吸収構造を透過した赤外線を赤外線反射膜で反射させ、センサ素子および赤外線吸収構造にて再度吸収させることができる構造を備えている。このため、熱型赤外線検出器の感度を向上させることができる。
なお、この際、センサ素子104と赤外線吸収構造上面の赤外線反射膜401の光学距離は、検出赤外線波長の略4分の1の奇数倍(すなわち、検出赤外線波長をλとしたとき、λ/4+mλ/2:m=0、1、2、・・・)とすることが望ましい。これにより、センサ素子104と赤外線吸収構造上面の赤外線反射膜401との間で共振構造を形成することができ、赤外線吸収効率を高めることができる。
実施の形態9.
本発明の実施の形態9では、曲率をもった赤外線吸収構造を備えた裏面照射型熱型赤外線検出器について説明する。
図40は、本発明の実施の形態9における裏面照射型熱型赤外線検出器の製造工程の一部を示した図である。図40に示す裏面照射型熱型赤外線検出器は、図35の工程において形成するSiO膜またはSiN膜の応力を調整することで得られる。
例えば、赤外線吸収膜上下のSiO膜またはSiN膜の成膜条件を変えることで応力差をつけた後に、犠牲層をエッチングすることで、センサ素子104を略ドーム状に覆うような曲率をもった赤外線吸収構造が得られる。
または、第二犠牲層801に有機犠牲層を用い、ベーク処理を高温で行うことで、犠牲層に曲率をつけ、その後に、赤外線吸収構造109を形成しても、所望の形状が得られる。なお、SiO膜およびSiN膜の応力差を用いる方法と、有機犠牲層を用いる方法を、同時に実施してもよい。
以上のように、本実施の形態9における裏面照射型熱型赤外線検出器は、実施の形態8と同じ効果を奏することは言うまでもない。さらに、本実施の形態9における裏面照射型熱型赤外線検出器は、曲率がつけられた赤外線吸収構造により、先の実施の形態8ではセンサ素子とトレンチ構造間の隙間から漏れ出てしまう赤外線反射光を、センサ素子にて受光および吸収できる。このため、熱型赤外線検出器の感度を向上させることができる。
100 熱型赤外線検出器、101 基板、102 トレンチ構造、103 絶縁膜、104 センサ素子、105 断熱支持脚、106 配線、107 犠牲層、108 支柱開口部、109 赤外線吸収構造、110 表面レジスト、111 裏面レジスト、112 裏面開口部、113 表面開口部、201 トレンチ開口部、202 高熱伝導材料、203 トレンチ構造、301 赤外線吸収膜、401 赤外線反射膜、402 パッケージ、701 プラズモニクス吸収体、702、703、704、705 偏光検知センサ素子、706 配線、801 第二犠牲層。

Claims (12)

  1. 基板の表面側から形成されたトレンチ構造を有する熱型赤外線検出器において、
    前記トレンチ構造の間の前記基板の表面側に少なくとも1つのセンサ素子が設けられ、
    前記センサ素子の断熱中空化のために前記基板の裏面側から形成されたエッチングホールが前記センサ素子の画素エリアの周辺に設けられ、
    前記画素エリアの下方に開口部を備え、
    前記断熱中空化の後に、セルフアラインに形状が決定された状態で前記トレンチ構造が残存し、画素エリアを支える梁として機能する構造を有する
    熱型赤外線検出器。
  2. 前記トレンチ構造は、前記センサ素子と周辺回路とを接続する配線の直下に設けられている
    請求項1に記載の熱型赤外線検出器。
  3. 前記トレンチ構造は、内部に高熱伝導率材料を有する
    請求項1または2に記載の熱型赤外線検出器。
  4. 前記センサ素子の裏面に設けられた赤外線吸収膜をさらに備える
    請求項1から3のいずれか1項に記載の熱型赤外線検出器。
  5. 前記トレンチ構造の側壁に設けられた赤外線反射膜をさらに備える
    請求項1から4のいずれか1項に記載の熱型赤外線検出器。
  6. 前記赤外線反射膜を備えた熱型赤外線検出器をパッケージにマウントする際に、
    前記パッケージは、最表面に赤外線反射膜を有しており、
    前記センサ素子と前記パッケージの上面との光学距離は、検出赤外線波長の略4分の1の奇数倍である
    請求項5に記載の熱型赤外線検出器。
  7. 前記センサ素子の形成面と異なる別平面に形成された断熱支持脚と、
    前記トレンチ構造の側壁に設けられた赤外線反射膜と
    をさらに備える
    請求項1からのいずれか1項に記載の熱型赤外線検出器。
  8. 前記センサ素子の裏面に設けられたプラズモニクス吸収体をさらに備える
    請求項7に記載の熱型赤外線検出器。
  9. 前記センサ素子の上部に設けられ、前記センサ素子を透過した赤外線を吸収する赤外線吸収構造をさらに備える
    請求項7に記載の熱型赤外線検出器。
  10. 前記赤外線吸収構造の上部に設けられ、前記センサ素子および前記赤外線吸収構造を透過した赤外線を反射する赤外線反射膜をさらに備え、
    前記センサ素子と前記赤外線反射膜との光学距離は、検出赤外線波長の略4分の1の奇数倍である
    請求項9に記載の熱型赤外線検出器。
  11. 前記赤外線吸収構造および前記赤外線反射膜は、前記センサ素子を覆うように曲率が設けられている
    請求項10に記載の熱型赤外線検出器。
  12. 請求項1に記載の熱型赤外線検出器の製造方法であって、
    前記センサ素子の直下の絶縁膜および前記トレンチ構造を、Si基板とのエッチング選択比の高い材料を用いて形成する第1工程と、
    前記断熱中空化の際に、前記絶縁膜をエッチングストップ層として機能させるとともに、セルフアラインに前記トレンチ構造の形状が決定されるように、前記基板の裏面側からエッチング処理を施すことで、前記センサ素子間に設けられた前記トレンチ構造を、断熱中空化処理後にも前記Si基板と接続された状態で残存させ、画素エリアを支える梁として機能させる第2工程と
    を有する熱型赤外線検出器の製造方法。
JP2016096880A 2016-05-13 2016-05-13 熱型赤外線検出器および熱型赤外線検出器の製造方法 Active JP6279011B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016096880A JP6279011B2 (ja) 2016-05-13 2016-05-13 熱型赤外線検出器および熱型赤外線検出器の製造方法
US15/345,946 US11215510B2 (en) 2016-05-13 2016-11-08 Thermal infrared detector and manufacturing method for thermal infrared detector
DE102016224977.0A DE102016224977A1 (de) 2016-05-13 2016-12-14 Infrarot-Wärmedetektor und Herstellungsverfahren für Infrarot-Wärmedetektor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016096880A JP6279011B2 (ja) 2016-05-13 2016-05-13 熱型赤外線検出器および熱型赤外線検出器の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017203737A JP2017203737A (ja) 2017-11-16
JP6279011B2 true JP6279011B2 (ja) 2018-02-14

Family

ID=60163339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016096880A Active JP6279011B2 (ja) 2016-05-13 2016-05-13 熱型赤外線検出器および熱型赤外線検出器の製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11215510B2 (ja)
JP (1) JP6279011B2 (ja)
DE (1) DE102016224977A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3073941B1 (fr) 2017-11-21 2021-01-15 Commissariat Energie Atomique Dispositif de detection d’un rayonnement electromagnetique a diaphotie reduite
US11402272B2 (en) * 2018-11-07 2022-08-02 Teknologian Tutkimuskeskus Vtt Oy Absorber structure for thermal detectors
CN110783354B (zh) * 2019-10-30 2022-02-15 深圳先进技术研究院 太赫兹信号探测器及其制备方法
CN112697280B (zh) * 2020-12-30 2022-06-28 上海集成电路研发中心有限公司 带支撑柱的热影像传感器结构及制作方法
JP7375937B2 (ja) * 2021-06-03 2023-11-08 三菱電機株式会社 半導体センサ及びその製造方法

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4964935A (ja) 1972-10-24 1974-06-24
US5397897A (en) * 1992-04-17 1995-03-14 Terumo Kabushiki Kaisha Infrared sensor and method for production thereof
US5962854A (en) * 1996-06-12 1999-10-05 Ishizuka Electronics Corporation Infrared sensor and infrared detector
US5929440A (en) * 1996-10-25 1999-07-27 Hypres, Inc. Electromagnetic radiation detector
JP3040356B2 (ja) * 1997-01-27 2000-05-15 三菱電機株式会社 赤外線固体撮像素子
DE19735379B4 (de) * 1997-08-14 2008-06-05 Perkinelmer Optoelectronics Gmbh Sensorsystem und Herstellungsverfahren
JP3514681B2 (ja) 1999-11-30 2004-03-31 三菱電機株式会社 赤外線検出器
JP4224949B2 (ja) 2000-09-21 2009-02-18 三菱電機株式会社 半導体装置の製造方法および赤外線イメージセンサの製造方法
JP2004093535A (ja) * 2002-09-04 2004-03-25 Mitsubishi Electric Corp 熱型赤外線固体撮像装置およびその製造方法
JP3944465B2 (ja) * 2003-04-11 2007-07-11 三菱電機株式会社 熱型赤外線検出器及び赤外線フォーカルプレーンアレイ
JP2004325379A (ja) 2003-04-28 2004-11-18 Mitsubishi Electric Corp 赤外線検出器および赤外線検出器アレイ
JP4315832B2 (ja) * 2004-02-17 2009-08-19 三菱電機株式会社 熱型赤外センサ素子および熱型赤外センサアレイ
WO2008073261A2 (en) * 2006-12-08 2008-06-19 Regents Of The University Of Minnesota Detection beyond the standard radiation noise limit using reduced emissivity and optical cavity coupling
JP4964935B2 (ja) 2009-10-30 2012-07-04 三菱電機株式会社 半導体光素子および半導体光装置
JP2013044590A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Seiko Epson Corp 熱型光検出器、熱型光検出装置、電子機器および熱型光検出器の製造方法
JP5977609B2 (ja) 2012-07-20 2016-08-24 日新製鋼株式会社 省Ni型オーステナイト系ステンレス鋼
US9274005B2 (en) * 2012-08-23 2016-03-01 Robert Bosch Gmbh Device and method for increasing infrared absorption in MEMS bolometers
US9360373B2 (en) 2013-03-12 2016-06-07 Ricoh Company, Ltd. Infrared sensor of rear surface irradiation type
US9219185B2 (en) * 2013-12-19 2015-12-22 Excelitas Technologies Singapore Pte. Ltd CMOS integrated method for the fabrication of thermopile pixel with umbrella absorber on semiconductor substrate
US9324760B2 (en) * 2014-01-21 2016-04-26 Excelitas Technologies Singapore Pte. Ltd CMOS integrated method for fabrication of thermopile pixel on semiconductor substrate with buried insulation regions
US20150362374A1 (en) * 2014-06-16 2015-12-17 The Government Of The United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Navy Atomic Layer Deposition of Vanadium Oxide for Microbolometer and Imager
US20160173834A1 (en) * 2014-12-15 2016-06-16 Palo Alto Research Center Incorporated Plasmonic polarization-sensitive image sensor

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017203737A (ja) 2017-11-16
DE102016224977A1 (de) 2017-11-16
US20170328778A1 (en) 2017-11-16
US11215510B2 (en) 2022-01-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6279011B2 (ja) 熱型赤外線検出器および熱型赤外線検出器の製造方法
US8541742B2 (en) Bolometer-type THz wave detector
JP3514681B2 (ja) 赤外線検出器
TWI336394B (en) Infrared ray sensor and manufacturing method for the same therefore
JP6084018B2 (ja) テラヘルツ領域の電磁放射線のボロメータ検出器および同検出器を含む検出器アレイデバイス
JP5801151B2 (ja) 懸架式ボロメータマイクロプレートに基づく赤外線検出器
US8895924B2 (en) Infrared detector based on suspended bolometric micro-plates
JP5964543B2 (ja) ボロメータ型テラヘルツ波検出器
KR100704518B1 (ko) 마이크로-브리지 구조체
JP5259430B2 (ja) 光検出器
US7928388B2 (en) Infrared detection sensor and method of fabricating the same
JP5283825B2 (ja) 熱型赤外線検出器
JP6184366B2 (ja) 電磁波センサ装置
CN211920871U (zh) 红外传感器件
WO2002040954A1 (en) Reference bolometer and associated fabrication methods
JP5353138B2 (ja) 赤外線撮像素子
CN115060371B (zh) 一种微测辐射热计、制作方法及红外探测器
US10981782B2 (en) Process for fabricating a device for detecting electromagnetic radiation having an improved encapsulation structure
JP5264471B2 (ja) 赤外線検出器および赤外線固体撮像装置
US10852193B2 (en) Thermal infrared detector and manufacturing method thereof
JP2010101675A (ja) 赤外線撮像素子およびその製造方法
RU2793118C2 (ru) Способ изготовления устройства, имеющего усовершенствованную инкапсулирующую структуру, для детектирования электромагнитного излучения
JP2006162470A (ja) 赤外線センサ素子及びそれを用いた赤外線センサ装置
JPH1144583A (ja) 赤外線検出器及びこれを用いたガス検出器
EP2767810A1 (fr) Procédé de réalisation d'un dispositif imageur

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171003

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6279011

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250