JP6278342B2 - 多気筒エンジンの制御装置 - Google Patents

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本発明は、多気筒エンジンの制御装置に関し、特に、油圧式可変動弁機構によって吸気弁の開閉を制御する多気筒エンジンの制御装置に関する。
従来から、多気筒エンジンの制御装置においては、エンジンの吸気弁及び排気弁の開弁及び閉弁の時期を適切に制御することにより、特に圧縮自己燃焼運転領域におけるエンジンの運転効率を高める技術が知られている。そして、エンジンの吸気弁及び排気弁の開弁及び閉弁を制御するための手段としては、弁の開閉を、カムの表面に設けられたカム山の形状に応じて一定の間隔で、且つ一定のリフト量で開閉弁させる、いわゆるメカニカル動弁機構や、カム山の形状に完全には依存せず、リフト開始のタイミングやリフト量を油圧で制御する油圧式の可変動弁機構が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2009−121481号公報
特許文献1に記載された可変動弁機構は、クランクシャフトの回転に同期して回転するカムと、内部にエンジンオイルが充填され、カムの動作によってエンジンオイルの油圧が変化する圧力室と、圧力室に接続されており、開閉することにより弁に作用させる油圧を制御する油圧バルブと、を備えている。そして、このような可変動弁機構によれば、カムの形状に完全に依存することなく、油圧バルブによって弁の開閉のリフト開始タイミング及びリフト量を制御することができる。そしてこのような可変動弁機構を多気筒エンジンに適用することにより、多気筒エンジンの各燃焼室に繋がる複数の吸気ポート及び複数の排気ポートのそれぞれに吸気弁及び排気弁を設け、各吸気弁及び各排気弁を独立して制御することが可能となる。
一方で、油圧式の可変動弁機構を用いた場合、エンジン始動直後に可変動弁機構内で油圧を十分に上昇させることができないという課題も存在する。即ち、エンジン始動直後のクランキング時には、スタータの動力によってエンジンのピストンを受動的に動かすこととなるが、このとき、少なくともピストンの降下時に燃焼室が拡張する際に排気弁を開弁しなければ、燃焼室内の圧力低下によりピストンの降下の抵抗が発生してしまう。従って、排気弁及び吸気弁について油圧式の可変動弁機構を適用する場合、少なくとも1つの排気弁についてはバルブタイミング及びリフト量が固定された排気動弁機構を適用することが行われている。
ところで、近年では、エンジンのポンピングロスの低減、燃費向上、及び排気ガスの排出量の低減を目的として、所定の運転領域において、多気筒エンジンの複数の気筒のうちの幾つかの気筒を停止させる、いわゆる気筒停止が行われている。
例えば、吸気ポート及び排気ポートを有するエンジンについて、吸気ポートに設けられた2つの排気弁及び排気ポートに設けられた1つの排気弁については可変動弁機構を適用し、排気ポートに設けられた残りの1つの排気弁については、バルブタイミング及びリフト量が固定された排気動弁機構を適用する場合において、気筒停止制御を行うときは、次のような制御が行われている。気筒停止時には、該当気筒について燃料噴射を行わない点、及び可変動弁機構を作動させない点以外については、通常の気筒稼働時と同様にピストン及び排気動弁機構が作動している。そして、排気動弁機構は、リフトタイミングが固定されたものであるため、ピストンの上昇時にのみ開弁し、ピストンの降下時には閉弁している。そして、上述したように、可変動弁機構は、気筒停止時には停止しているため、ピストンの上昇時及び降下時には、可変動弁機構が適用されている吸気弁及び排気弁は閉弁している。従って、気筒停止時には、ピストン降下時には、全ての吸気弁及び排気弁が閉弁しているため、ピストン降下によって燃焼室が拡張する際に、燃焼室内の圧力が急激に低下し、ピストンの降下動作に抵抗が発生する。そして、この抵抗が他の稼働中の気筒に対して抵抗となり、エンジンに対してポンピングロスが発生してしまう、という問題があった。この問題は、上述した特許文献1に記載されているような可変動弁機構に加え、例えばVVL(Variable Valve Lift)機構やVVT(Variable Valve Timing)機構等の油圧を用いて弁の制御を行う可変動弁機構においても同様に生じ得る。
気筒停止時にポンピングロスを低減させるためには、ピストンの降下時に可変動弁機構によって制御される排気弁を開弁させることが考えられる。しかしながら、気筒停止状態でピストンを降下させる際に、単に排気弁を開弁させるだけでは、一旦、燃焼室内から排出された気体が大量に燃焼室に流入してしまい、燃焼室内の温度が低下してしまう。そして、燃焼室内の温度が低下すると、気筒停止状態から通常運転状態に復帰する際に、燃焼室内の温度が十分に上昇していないため、ドライバからの出力要求に迅速に応答することができない、という問題があった。
そこで本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、特定のエンジンについて、気筒停止時にポンピングロスを抑制しつつ、気筒停止状態から通常運転状態に復帰する際に、迅速にドライバからの出力要求に応答することができる多気筒エンジンの制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、複数の吸気弁が設けられた吸気ポート及び複数の排気弁が設けられた排気ポートが接続された燃焼室を備える多気筒エンジンの制御装置において、前記吸気ポートの吸気弁のリフトタイミングを制御するための吸気側可変動弁機構と、前記複数の排気ポートに設けられた複数の排気弁のうちの少なくとも一つの排気弁のリフトタイミングを制御するための排気側可変動弁機構と、前記複数の排気ポートに設けられた複数の排気弁のうちの他の排気弁を固定されたタイミングで駆動させる排気側動弁機構と、を備え、所定の運転負荷領域において、特定の気筒の燃料噴射が停止され前記吸気側可変動弁機構により吸気弁が全閉される気筒停止を行う場合、エンジンの回転数が低い領域では、気筒停止を行っている気筒内のピストンの降下時に前記排気側可変動弁機構により前記排気弁の閉弁状態を維持し、エンジンの回転数が高い領域では、気筒停止を行っている気筒内のピストンの降下時に前記排気側可変動弁機構により前記排気弁を開弁させる。
このように構成された本発明によれば、所定の運転負荷領域における気筒停止を行っている間、エンジンの回転数に応じて、ピストンの降下時に排気側可変動弁機構を用いて少なくとも1つの排気弁を開閉させることができる。具体的には、ポンピングロスが少なくなる、エンジン回転数が低い領域では排気弁の閉弁状態を維持して燃焼室内の暖気を燃焼室内から排出せず、燃焼室内に留める。これにより、ポンピングロスが少ない状態では燃焼室内の温度を保つことができる。一方で、ポンピングロスが高くなるエンジン回転数が高い領域では排気弁を開弁して排気ポートと燃焼室とを連通させ、ピストン降下時の抵抗を少なくすることができる。これにより、ポンピングロスが多い、エンジン回転数が高い領域では、ポンピングロスを減少させることができる。
以上のように、本発明によれば、特定のエンジンについて、気筒停止時にポンピングロスを抑制しつつ、気筒停止状態から通常運転状態に復帰する際に、迅速にドライバからの出力要求に応答することができる。
本発明の実施形態によるエンジンの概略構成図である。 本発明の実施形態によるエンジンの概略構成図である。 本発明の実施形態によるエンジンの制御ブロック図である。 気筒停止時のポンピングロスと冷却損失との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態による排気弁の動作を示すグラフである。 本発明の実施形態による排気弁の動作を示すグラフである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態によるエンジンについて説明する。
まず、図1及び2を参照して、本発明の実施形態によるエンジンの構成について説明する。図1及び2は、本発明の実施形態によるエンジンの概略構成図であり、図2は、特に、エンジンの吸気ポート及び排気ポート周辺を示す概略構成図である。
図1に示すように、エンジン1は、車両に搭載される、少なくともガソリンを含有する燃料が供給されるガソリンエンジンである。エンジン1は、複数の気筒18が設けられたシリンダブロック11(なお、図1では、1つの気筒のみを図示するが、例えば4つの気筒が直列に設けられる)と、このシリンダブロック11上に配設されたシリンダヘッド12と、シリンダブロック11の下側に配設され、エンジンオイルが貯留されたオイルパン13とを有している。各気筒18内には、コンロッド142を介してクランクシャフト15と連結されているピストン14が往復動可能に嵌挿されている。ピストン14の頂面には、ディーゼルエンジンの燃焼室に適用されるリエントラント型燃焼室を形成するようなキャビティ141が設けられている。キャビティ141は、ピストン14が圧縮上死点付近に位置するときには、インジェクタ67に相対する。シリンダヘッド12と、気筒18と、キャビティ141を有するピストン14とは、燃焼室19を画定する。なお、燃焼室19の形状は、図示する形状に限定されるものではない。例えばキャビティ141の形状、ピストン14の頂面形状、及び、燃焼室19の天井部の形状等は、適宜変更することが可能である。
このエンジン1は、理論熱効率の向上や、後述する圧縮着火燃焼の安定化等を目的として、15以上の比較的高い幾何学的圧縮比に設定されている。なお、幾何学的圧縮比は15以上20以下程度の範囲で、適宜設定すればよい。
シリンダヘッド12には、気筒18毎に、燃焼室19に連通する吸気ポート16及び排気ポート17が形成されていると共に、これら吸気ポート16及び排気ポート17には、燃焼室19側の開口を開閉する吸気弁21及び排気弁22がそれぞれ配設されている。
シリンダヘッド12には、気筒18毎に、気筒18内に燃料を直接噴射する(直噴)インジェクタ67が取り付けられている。インジェクタ67は、その噴口が燃焼室19の天井面の中央部分から、その燃焼室19内に臨むように配設されている。インジェクタ67は、エンジン1の運転状態に応じて設定された噴射タイミングでかつ、エンジン1の運転状態に応じた量の燃料を、燃焼室19内に直接噴射する。この例において、インジェクタ67は、詳細な図示は省略するが、複数の噴口を有する多噴口型のインジェクタである。これによって、インジェクタ67は、燃料噴霧が、燃焼室19の中心位置から放射状に広がるように、燃料を噴射する。ピストン14が圧縮上死点付近に位置するタイミングで、燃焼室19の中央部分から放射状に広がるように噴射された燃料噴霧は、ピストン頂面に形成されたキャビティ141の壁面に沿って流動する。換言すれば、キャビティ141は、ピストン14が圧縮上死点付近に位置するタイミングで噴射された燃料噴霧を、その内部に収めるように形成されている。この多噴口型のインジェクタ67とキャビティ141との組み合わせは、燃料の噴射後、混合気形成期間を短くすると共に、燃焼期間を短くする上で有利な構成である。なお、インジェクタ67は、多噴口型のインジェクタに限定されず、外開弁タイプのインジェクタを採用してもよい。
図外の燃料タンクとインジェクタ67との間は、燃料供給経路によって互いに連結されている。この燃料供給経路上には、燃料ポンプ63とコモンレール64とを含み、かつ、インジェクタ67に、比較的高い燃料圧力で燃料を供給することが可能な燃料供給システム62が介設されている。燃料ポンプ63は、燃料タンクからコモンレール64に燃料を圧送し、コモンレール64は圧送された燃料を、比較的高い燃料圧力で蓄えることが可能である。インジェクタ67が開弁することによって、コモンレール64に蓄えられている燃料がインジェクタ67の噴口から噴射される。ここで、燃料ポンプ63は、図示は省略するが、プランジャー式のポンプであり、エンジン1によって駆動される。このエンジン駆動のポンプを含む構成の燃料供給システム62は、30MPa以上の高い燃料圧力の燃料を、インジェクタ67に供給することを可能にする。燃料圧力は、最高で120MPa程度に設定してもよい。インジェクタ67に供給される燃料の圧力は、エンジン1の運転状態に応じて変更される。なお、燃料供給システム62は、この構成に限定されるものではない。
シリンダヘッド12にはまた、燃焼室19内の混合気に強制点火(具体的には火花点火)する点火プラグ25が取り付けられている。点火プラグ25は、この例では、エンジン1の排気側から斜め下向きに延びるように、シリンダヘッド12内を貫通して配置されている。点火プラグ25の先端は、圧縮上死点に位置するピストン14のキャビティ141内に臨んで配置される。
エンジン1の一側面には、各気筒18の吸気ポート16に連通するように吸気通路30が接続されている。一方、エンジン1の他側面には、各気筒18の燃焼室19からの既燃ガス(排気ガス)を排出する排気通路40が接続されている。
吸気通路30の上流端部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ31が配設され、その下流側には、各気筒18への吸入空気量を調節するスロットル弁36が配設されている。また、吸気通路30における下流端近傍には、サージタンク33が配設されている。このサージタンク33よりも下流側の吸気通路30は、気筒18毎に分岐する独立通路とされ、これら各独立通路の下流端が各気筒18の吸気ポート16にそれぞれ接続されている。
排気通路40の上流側の部分は、気筒18毎に分岐して排気ポート17の外側端に接続された独立通路と該各独立通路が集合する集合部とを有する排気マニホールドによって構成されている。この排気通路40における排気マニホールドよりも下流側には、排気ガス中の有害成分を浄化する排気浄化装置として、直キャタリスト41とアンダーフットキャタリスト42とがそれぞれ接続されている。直キャタリスト41及びアンダーフットキャタリスト42はそれぞれ、筒状ケースと、そのケース内の流路に配置した、例えば三元触媒とを備えて構成されている。
吸気通路30におけるサージタンク33とスロットル弁36との間の部分と、排気通路40における直キャタリスト41よりも上流側の部分とは、排気ガスの一部を吸気通路30に還流するためのEGR通路50を介して接続されている。このEGR通路50は、排気ガスをエンジン冷却水によって冷却するためのEGRクーラ52が配設された主通路51を含んで構成されている。主通路51には、排気ガスの吸気通路30への還流量を調整するためのEGR弁511が配設されている。
また、エンジン1は、制御手段としてのパワートレイン・コントロール・モジュール(以下では「PCM」と呼ぶ。)10によって制御される。PCM10は、CPU、メモリ、カウンタタイマ群、インターフェース及びこれらのユニットを接続するパスを有するマイクロプロセッサで構成されており、このPCM10が制御器を構成する。
また、図2に示すように、エンジンの各気筒18は、それぞれ、吸気ポート16及び排気ポート17と接続されている。そして、吸気ポート16は、2つの吸気口23a,23bを介して燃焼室19と連通しており、さらに排気ポート17も、2つの排気口24a,24bを介して燃焼室19と連通している。そして、吸気口23a,23bは、互いに独立して制御される吸気弁21a,21bによって開閉され、排気口24a,24bは、互いに独立して制御される吸気弁22a,22bによって開閉される。
本実施形態では、吸気弁21a,21bは、共に、VVT、VVL、又は特許文献1に記載されたような可変動弁機構によって制御されるように構成されている。さらに、吸気弁22a,22bのうちの一方、例えば吸気弁22aもVVT、VVL、又は特許文献1に記載されたような可変動弁機構によって制御され、他方の吸気弁22bは、カムプロフィールに従って開閉し、そのリフト量及びリフトタイミングが固定されている排気側動弁機構によって制御されるように構成されている。
このように、2つの排気弁22a,22bのうちの一方の排気弁22aを可変動弁機構によって制御し、他方の排気弁22bを排気側動弁機構によって制御することにより、例えばエンジンの始動時にクランキングを行う際に、エンジンオイルの圧力の上昇に関わらず、少なくとも排気弁22bのみを駆動させ、クランキング時のポンピングロスを低減することができる。
図3は、本発明の実施形態によるエンジンの制御ブロック図である。図3に示すように、PCM10には、各種のセンサSW1、SW2、SW4〜SW18の検出信号が入力される。具体的には、PCM10には、エアクリーナ31の下流側で、新気の流量を検出するエアフローセンサSW1の検出信号と、新気の温度を検出する吸気温度センサSW2の検出信号と、EGR通路50における吸気通路30との接続部近傍に配置されかつ、外部EGRガスの温度を検出するEGRガス温センサSW4の検出信号と、吸気ポート16に取り付けられかつ、気筒18内に流入する直前の吸気の温度を検出する吸気ポート温度センサSW5の検出信号と、シリンダヘッド12に取り付けられかつ、気筒18内の圧力を検出する筒内圧センサSW6の検出信号と、排気通路40におけるEGR通路50の接続部近傍に配置されかつ、それぞれ排気温度及び排気圧力を検出する排気温センサSW7及び排気圧センサSW8の検出信号と、直キャタリスト41の上流側に配置されかつ、排気中の酸素濃度を検出するリニアO2センサSW9の検出信号と、直キャタリスト41とアンダーフットキャタリスト42との間に配置されかつ、排気中の酸素濃度を検出するラムダO2センサSW10の検出信号と、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサSW11の検出信号と、クランクシャフト15の回転角を検出するクランク角センサSW12の検出信号と、車両のアクセルペダル(図示省略)の操作量に対応したアクセル開度を検出するアクセル開度センサSW13の検出信号と、吸気側及び排気側のカム角センサSW14、SW15の検出信号と、燃料供給システム62のコモンレール64に取り付けられかつ、インジェクタ67に供給する燃料圧力を検出する燃圧センサSW16の検出信号と、エンジン1の油圧を検出する油圧センサSW17の検出信号と、エンジンオイルの油温を検出する油温センサSW18の検出信号と、が入力される。
PCM10は、これらの検出信号に基づいて種々の演算を行うことによってエンジン1や車両の状態を判定し、これに応じて、(直噴)インジェクタ67、点火プラグ25、吸気弁21a,21bを制御する吸気側可変動弁機構71、一方の排気弁22aを制御する排気側可変動弁機構72、他方の排気弁22bを制御する排気側動弁機構73、燃料供給システム62、及び、各種の弁(スロットル弁36、EGR弁511)のアクチュエータに対して制御信号を出力する。こうしてPCM10は、エンジン1を運転する。
次に、本実施形態の作用について詳述する。
エンジンの通常の運転時には、PCM10は、各種センサからの検出値に基づいて、ドライバから要求されたエンジン出力を達成できるよう、直噴インジェクタ67、点火プラグ25等の制御を行う。そして、通常運転時には、エンジンの各気筒18は、同一の出力を得られるように同一の条件で運転されている。一方で、所定の運転領域、即ちエンジンの負荷が低く、かつエンジンの回転数が低いような場合には、エンジンの4つの気筒のうち、例えば2つの気筒を停止し、残りの2つの気筒の出力を増加させる。これにより、エンジン全体としての総ポンピングロスを低減し、燃費の向上を実現する。そして、例えば直列4気筒エンジンの場合には、停止している気筒内温度の低下を防ぐため、直列に配列されている4気筒のうち中央寄りにある2気筒を停止させる。気筒停止制御がなされている気筒では、当該気筒内の直噴インジェクタ67からの燃料噴射が停止され、かつ吸気側可変動弁機構71による当該気筒の吸気口23a,23bの吸気弁21a,21bの駆動が停止される。これにより、吸気口23a,23bは、吸気弁21a,21bによって密閉される。一方で、気筒停止制御がなされている場合でも、気筒停止がなされていない気筒と連動しているピストン14や、点火プラグ25は、通常の運転状態と同様に作動している。
図4は、気筒停止状態でエンジンのピストンが降下する際に、排気側可変動弁機構72によって排気弁22aを開弁した場合におけるポンピングロスと冷却損失との関係を示すグラフである。図4に示すように、ポンピングロスと冷却損失は反比例する関係にある。従って、ピストンが降下する際に、排気弁22aのリフト量を多くしてポンピングロスを減少させようとすると、大量のガスが排気ポート17から燃焼室19内に流入するため、冷却損失が増加する。一方で、排気弁22aのリフト量を少なくして冷却損失を減少させようとるすと、燃焼室19の拡張時の抵抗が大きくなり、ポンピングロスが増加する。
そこで本実施形態では、ポンピングロスが比較的大きくなる、エンジン回転数が高い領域ではポンピングロスを優先的に軽減させ、ポンピングロスが比較的小さくなる、エンジン回転数が低い領域では、冷却損失を軽減させる。
図5は、エンジン回転数が低い状態で気筒停止制御を行っている場合における、排気弁の動作を示すグラフである。なお同図には、説明の便宜上、ピストン14の上下動を記載されている。図5に示すグラフでは、Y軸に排気弁のリフト量を示し、X軸に時間経過を示す。また、図5には、ピストン14の上下動を示しているが、この図5では、ピストンの下死点をY軸の正方向に示し、ピストンの上死点をY軸の負方向に示している。
図5中、破線L1は、ピストン14の動作を示しており、実線L2は、排気側動弁機構73によって制御される排気弁22bの動作を示している。図5に示すように、エンジン回転数が低い状態で気筒停止制御を行っている場合、ピストンが下死点から上死点に移動する上昇時に排気側動弁機構73によって制御される排気弁22bが開弁する。一方で、排気側可変動弁機構72によって制御される排気弁22aは、ピストン14が下死点から上死点に向けて上昇する間、及び上死点から下死点に向けて降下する間、閉弁状態を維持している。これにより、燃焼室19内の高温の既燃ガスは排気ポート17に排出されず、燃焼室19内に留まる。従って、燃焼室19内の温度を高温に保つことができる。そして、この状態でドライバがアクセルを踏み込み、エンジンの負荷が上昇して気筒停止制御が終了したとしても、気筒停止制御を行っていた気筒の燃焼室19は高温を保っているため、迅速にドライバの要求するトルクを実現することが可能となる。
また、図6は、エンジン回転数が高い状態で気筒停止制御を行っている場合における、排気弁の動作を示すグラフである。
図6中、破線L1は、図5と同様にピストン14の動作を示しており、実線L2は、排気側動弁機構73によって制御される排気弁22bを示し、実線L3は、排気側可変動弁機構72によって制御される排気弁22aの動作を示している。図6に示すように、エンジン回転数が高い状態で気筒停止制御を行っている場合、ピストン14が下死点から上死点に移動する上昇時に排気側動弁機構73によって制御される排気弁22bが開弁する。そして、排気側可変動弁機構72によって制御される排気弁22aは、ピストン14が下死点から上死点に向けて上昇する間は閉弁しているが、ピストン14が上死点から下死点に向けて降下する間は開弁する。これにより、ピストン14の降下時に排気弁22aが開弁するため、排気ポート17中のガスが燃焼室19内に導入される。気筒停止中は、上述したように、吸気側可変動弁機構71は停止しており、吸気口23a,23bは、吸気弁21a,21bによって密閉されている。そして、気筒停止制御中においてピストン14が降下する際には、排気側動弁機構73によって制御される排気弁21bも閉じている。従って、このタイミングで排気側可変動弁機構72によって排気弁22aを開弁させることにより、ピストン14の降下時、即ち燃焼室19が拡張する際に排気ポート17中の気体を拡張する燃焼室19内に取り込むことができる。これにより、燃焼室19が拡張する際の抵抗を、両排気弁22a,22bを閉弁した場合と比較して減少させることができる。また、排気弁22aを開弁した状態でピストン14の降下時に燃焼室19内に取り込まれる気体は、通常運転時の既燃ガスを含有しており、その温度は、外気と比べて高い状態にある。従って、ピストン14の降下時に排気弁22aを開弁して排気ポート17中の気体を燃焼室19内に再導入させることにより燃焼室19内の温度の低下を抑制することができる。そして、燃焼室19内の温度を保つことにより、停止状態から再稼働する際に気筒内での燃焼効率を高めることができる。また、エンジン回転数が高い領域において気筒停止中の気筒についてポンピングロスを減少させることを優先したとしても、エンジン回転数の上昇に伴って直列に配列されている4気筒のうちの両端にある2気筒の温度が上昇するため、中央寄りにある停止している2気筒の温度低下を抑制することができる。
以上のように、本実施形態によれば、低負荷・低回転運転領域における気筒停止を行っている間、ピストン14の降下時に排気側可変動弁機構72を用いて排気弁22aを開弁させることができる。これにより、ピストン14の降下時に吸気弁21a,21b及び排気側動弁機構73によって制御されている排気弁22bが閉じている場合でも、排気弁22aを開弁させて燃焼室19と排気ポート17を連通させることができる。そして、ピストン14降下時に燃焼室19と排気ポート17を連通させることにより、ピストン14降下時に燃焼室19内の圧力低下を抑制することができる。これにより、気筒停止時のポンピングロスを抑制することができる。
1 エンジン
10 PCM
18 気筒
21 吸気弁
22 排気弁
71 吸気側可変動弁機構
72 排気側可変動弁機構
73 排気側動弁機構

Claims (2)

  1. 複数の吸気弁が設けられた吸気ポート及び複数の排気弁が設けられた排気ポートが接続された燃焼室を備える多気筒エンジンの制御装置において、
    前記吸気ポートの吸気弁のリフトタイミングを制御するための吸気側可変動弁機構と、
    前記複数の排気ポートに設けられた複数の排気弁のうちの少なくとも一つの排気弁のリフトタイミングを制御するための排気側可変動弁機構と、
    前記複数の排気ポートに設けられた複数の排気弁のうちの他の排気弁を固定されたタイミングで駆動させる排気側動弁機構と、を備え、
    所定の運転負荷領域において、特定の気筒の燃料噴射が停止され前記吸気側可変動弁機構により吸気弁が全閉される気筒停止を行う場合、エンジンの回転数が低い領域では、気筒停止を行っている気筒内のピストンの降下時に前記排気側可変動弁機構により前記排気弁の閉弁状態を維持し、エンジンの回転数が高い領域では、気筒停止を行っている気筒内のピストンの降下時に前記排気側可変動弁機構により前記排気弁を開弁させる、多気筒エンジンの制御装置。
  2. 前記多気筒エンジンは、気筒を直列に配置した多気筒エンジンであり、直列に配列された複数の気筒のうち中央寄りの気筒について気筒停止を行う、請求項1に記載の多気筒エンジンの制御装置。
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