JP6277937B2 - ターボ過給機付きエンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

ここに開示する技術は、ターボ過給機付きエンジンの制御装置に関する。
特許文献1には、ターボ過給機付きエンジンの制御装置として、吸気通路上のコンプレッサの下流側と、排気通路上のタービンの上流側とを接続するEGR通路を備え、エンジンの運転状態が低負荷領域にあるときには、EGR通路を通じて排気ガスの一部を吸気通路側に還流する一方、エンジンの運転状態が低回転高負荷の領域にあるときには、当該EGR通路を通じて、コンプレッサ下流の吸気の一部を排気通路側に流すことで、コンプレッサのサージングを抑制することが記載されている。
特開2009−114991号公報
ところで、ターボ過給機付きエンジンを搭載した車両では、その加速時に、ターボラグの短縮等により加速性能を高めるために、混合気の空燃比を、一時的に、理論空燃比よりも小さく(つまり燃料リッチ)に設定することが行われる。しかしながら、この場合、エンジンから排出される燃料の未燃成分が増えて、排気エミッション性能が低下するという不都合がある。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ターボ過給機付きエンジンにおいて、加速時における排気エミッション性能の低下を抑制することにある。
ここに開示する技術は、ターボ過給機付きエンジンの制御装置に係り、この制御装置は、エンジンと、前記エンジンに接続されかつ、当該エンジンに吸気を供給するよう構成された吸気通路と、前記エンジンに接続されかつ、当該エンジンから排気を排出するよう構成された排気通路と、前記吸気通路上に介設されたコンプレッサと、前記排気通路上に介設されたタービンとを有するターボ過給機と、前記エンジンをバイパスするように、前記吸気通路における前記コンプレッサの下流と前記排気通路における前記タービンの上流とを接続するよう構成されたバイパス通路と、前記バイパス通路を通じて、前記吸気通路から前記排気通路に、前記吸気の一部を流すよう構成された供給手段と、加速時に、前記供給手段を作動することによって、前記吸気通路から前記排気通路に前記吸気の一部を流しつつ、混合気の空燃比を理論空燃比よりも低く設定して前記エンジンを運転するよう構成された制御手段と、を備えている。
この構成によると、バイパス通路は、吸気通路上に介設されたコンプレッサの下流と排気通路上に介設されたタービンの上流とを接続しており、エンジンをバイパスして、吸気通路から排気通路に吸気を流すことが可能である。
制御手段は、加速時に、供給手段の作動により、バイパス通路を通じて吸気の一部を流しつつ、混合気の空燃比を理論空燃比よりも低く設定して、つまり、燃料リッチな状態で、エンジンを運転する。燃料リッチにすることで、排気エネルギが高まり、ターボラグが短くなる一方で、燃料リッチであることで、エンジンから排出される未燃成分は増え得る。しかしながら、前記の構成では、排気通路に、バイパス通路を通じて吸気(つまり、新気)を導入しているため、排気通路におけるタービンの上流で未燃成分が燃焼する。こうして、加速時に、排気エミッション性能が低下してしまうことが回避される。また、タービンの上流で未燃成分を燃焼させることで、タービンに供給される排気エネルギがさらに高まるから、ターボラグの短縮及び過給効率の向上が図られ、加速性能が向上する。
この構成は特に、エンジンにおける吸気ポートの開期間と排気ポートの開期間との重なりが小さい、又は、重なりが無く、エンジン内を素通りして排気通路に至る吸気が少ない、又は、無いときに、有効である。例えば、サイド排気方式のロータリピストンエンジンは一般的に、吸気ポートの開期間と排気ポートの開期間との重なりが無いように構成されるため、エンジン内を素通りして排気通路に至る吸気が無い。そこで、前記のように、バイパス通路を利用して、吸気の一部を排気通路に導入する構成を採用することにより、加速時には、排気エミッション性能の向上と共に、加速性能の向上が図られる。
前記バイパス通路の一部は、前記排気通路側から前記吸気通路側に排気の一部を還流させるEGR通路の一部を構成しており、前記バイパス通路には、開閉弁が介設している、としてもよい。
EGR通路は、排気通路と吸気通路とを接続しかつ、排気ガスの一部を吸気通路に還流する通路であり、ターボ過給機付きエンジンにおいては、主に排気通路におけるタービンの上流側と吸気通路におけるコンプレッサの下流側とを接続することになる。従って、バイパス通路とEGR通路とは、この点において共通する。そこで、EGR通路とバイパス通路との一部を兼用することにより、エンジンシステムの構成が簡略化する。また、バイパス通路に介設した開閉弁の開閉と、EGR通路上に設けられるEGR弁の開閉とを切り替えることで、バイパス通路とEGR通路との一部を兼用した構成においても、吸気通路側から排気通路側に吸気の一部を流すことと、排気通路側から吸気通路側に排気の一部を流すこととを、切り替えることが可能になる。
前記供給手段は、前記バイパス通路上に介設したエアポンプである。こうすることで、加速時には、エアポンプを作動させることにより、吸気通路側から、バイパス通路を通じて排気通路側に、吸気の一部を送り込むことが可能になる。
前記エンジンは、同一気筒において、吸気ポートの開口期間と排気ポートの開口期間とが重ならない。
前記バイパス通路には、前記吸気通路側から前記排気通路側への流れを許容する一方、前記排気通路側から前記吸気通路側への流れを阻止するよう構成された逆止弁が設けられている、としてもよい。
逆止弁によって、バイパス通路を通じて、排気通路側から吸気通路側へ排気ガスが流れてしまうことが阻止される。
以上説明したように、前記のターボ過給機付きエンジンの制御装置によると、吸気通路のコンプレッサ下流と、排気通路のタービン上流とをバイパス通路によって接続し、加速時には、供給手段を作動することによって、バイパス通路を通じて排気通路に吸気の一部を流しつつ、混合気の空燃比を理論空燃比よりも低く設定してエンジンを運転することで、排気通路のタービン上流において未燃燃料を燃焼させることができ、排気エミッション性能の低下が回避されると共に、タービンに供給する排気エネルギをより一層高めて、加速性能の向上が図られる。
ロータリピストンエンジンの構成を示す断面説明図である。 ターボ過給機付きエンジンの吸排気装置の構成を示す概念図である。 図2とは異なる構成の、ターボ過給機付きエンジンの吸排気装置の構成を示す概念図である。
以下、図面を参照しながらターボ過給機付きエンジンの制御装置を説明する。尚、以下の説明は、例示である。図1は、エンジンの一例としてのロータリピストンエンジン1(以下、単にロータリエンジン1ともいう)の構造を示している。ロータリエンジン1は、図示は省略するが、2つのロータ2を備えた2ロータタイプであり、前側及び後側の2つのロータハウジング3、3が、インターミディエイトハウジング(つまり、サイドハウジング)4をその間に挟んだ状態で、これらの両側からさらに2つのサイドハウジング(図1では図示されない)で挟み込むようにして一体化されることによって構成されている。尚、ロータ2の個数(気筒数)はこれに限定されるものではない。
ロータハウジング3の、平行トロコイド曲線で描かれるトロコイド内周面3aと、これらロータハウジング3を両側から挟むサイドハウジングの内側面と、インターミディエイトハウジング4の両側の内側面4aとによって、回転軸Xの一方側から回転軸Xに沿う方向にロータリピストンエンジン1を見たときに、繭のような略楕円形状をしたロータ収容室31が、前側及び後側の2つ横並びに区画されており、これらロータ収容室31にロータ2が1つずつ収容されている。各ロータ収容室31は、インターミディエイトハウジング4に対して対称に配置されており、ロータ2の位置及び位相が異なっている点を除けば構成は同じであるため、以下、1つのロータ収容室31について説明する。
ロータ2は、回転軸Xの方向から見て各辺の中央部が膨出する略三角形状をしたブロック体からなり、その外周に、各頂部間に3つの略長方形をしたフランク面2a、2a、2aを備えている。
ロータ2は、各頂部に図示しないアペックスシールを有し、これらアペックスシールがロータハウジング3のトロコイド内周面3aに摺接しており、このロータハウジング3のトロコイド内周面3aと、インターミディエイトハウジング4の内側面4aと、サイドハウジングの内側面と、ロータ2のフランク面2aとで、ロータ収容室31の内部に、3つの作動室8、8、8がそれぞれ区画形成されている。従ってこのエンジン1は、車両前後方向の前側に第1〜第3の3つの作動室8と、後側に第4〜第6の3つの作動室8の、合計6個の作動室を有している。
ロータ2の内側には位相ギアが設けられている(図示せず)。すなわち、ロータ2の内側の内歯車(ロータギア)とサイドハウジング41側の外歯車(固定ギア)とが噛合するとともに、ロータ2は、インターミディエイトハウジング4及びサイドハウジングを貫通しかつ、出力軸Xを構成するエキセントリックシャフト6に対して、遊星回転運動をするように支持されている。尚、符号21は、ロータ2の側面に設けられたオイルシールであり、余分な潤滑オイルが作動室8内に流入することを防止する。
ロータ2の回転運動は内歯車と外歯車との噛み合いによって規定され、ロータ2は、3つのシール部が各々ロータハウジング3のトロコイド内周面3aに摺接しつつ、エキセントリックシャフト6の偏心輪(偏心軸)6aの周りを自転しながら、回転軸Xの周りに自転と同方向に公転する(この自転及び公転を含め、広い意味で単にロータの回転という)。そして、ロータ2が1回転する間に3つの作動室8、8、8が周方向に移動し、それぞれで吸気、圧縮、膨張(燃焼)及び排気の各行程が行われて、これにより発生する回転力がロータ2を介してエキセントリックシャフト6から出力される。
より具体的に、ロータ2は矢印で示すように、時計回りに回転し、回転軸Xを通るロータ収容室31の長軸Yを境に分けられるロータ収容室31の右側が概ね吸気及び排気行程の領域となり、左側が概ね圧縮及び膨張行程の領域となっている。
これに対し、従来構成のロータリピストンエンジンは、長軸Yを境に分けられるロータ収容室31の左側が概ね吸気及び排気行程の領域となり、右側が概ね圧縮及び膨張行程の領域となっている。つまり、本構成のロータリピストンエンジン1は、従来構成のロータリピストンエンジンを、回転軸Xを中心として180°回転させたような状態で車両に搭載している。
図1における右下の作動室8に着目すると、これは吸気と噴射された燃料とによって混合気を形成する吸気行程を示しており、この作動室8がロータ2の回転につれて圧縮行程に移行すると、その内部にて混合気が圧縮される。その後、図1の左側に示す作動室8のように圧縮行程の終盤から膨張行程にかけて所定のタイミングにて、後述する点火プラグ82、83により点火されて、燃焼・膨張行程が行われる。そして、最後に図1の右上の作動室8のような排気行程に至ると、燃焼ガスが排気ポート10から排気された後、再び吸気行程に戻って各行程が繰り返されるようになっている。
吸気行程の状態にある作動室8には、吸気ポート11が連通している。吸気ポート11は、より詳細には、吸気行程の状態にある作動室8に面するインターミディエイトハウジング4の内側面4aに、ロータ収容室31の外周側の、回転軸Xを通るロータ収容室31の短軸Z寄りで開口すると共に、インターミディエイトハウジング4内を、ほぼ水平方向に延びて、エンジン1の側面に開口する。また、図示は省略するが、吸気行程の状態にある作動室8に面するサイドハウジングの内側面にも、吸気ポート11に対向するように、別の吸気ポートが開口しており、この吸気ポートも、サイドハウジング内を、ほぼ水平方向に延びて、エンジン1の側面に開口する。エンジン1の側面には、吸気ポート11に連通する吸気マニホールド12が取り付けられる。
排気行程の状態にある作動室8には、排気ポート10が連通している。排気ポート10は、より詳細には、排気行程の状態にある作動室8に面するインターミディエイトハウジング4の内側面4aに、ロータ収容室31の外周側の短軸Z寄りで開口すると共に、インターミディエイトハウジング4内を、斜め上方に向かって延びて、エンジン1の上面と側面との角部付近に開口する。また、図示は省略するが、排気行程の状態にある作動室8に面するサイドハウジングの内側面にも、前記排気ポート10に対向して別の排気ポートが開口している。サイドハウジングに形成された排気ポートも、サイドハウジング内を、斜め上方に向かって延びて、エンジン1の上面と側面との角部付近に開口する。このエンジン1では、いわゆるサイド排気方式が採用されており、この排気ポート10の開口位置及び開口形状は、吸気のオープンタイミングと排気のオープンタイミングとがオーバーラップしないように設定されている。これによって、次行程に持ち込まれる残留排ガスを低減している。また、サイドハウジングの排気ポートの開口と、インターミディエイトハウジング4の排気ポート10の開口とは、互いに同じ形状を有しており,これにより、両排気ポート10の開くタイミングは互いに同じでありかつ、両排気ポート10の閉じるタイミングも互いに同じである。エンジン1には、排気ポート10に連通する排気マニホールド13が接続される。
尚、図1における符号103は、排気通路内に二次エアを供給するための二次エア通路である。この二次エア通路103を含め、エンジン1の吸排気装置の構成についての詳細は、後述する。
作動室8内に燃料を供給するためのインジェクタ81は、インターミディエイトハウジング4に取り付けられており、このインターミディエイトハウジング4に設けた吸気ポート11内に燃料を噴射する。
ロータハウジング3の側部における、短軸Zを挟んだロータ回転方向のトレーリング側(遅れ側)位置と、リーディング側(進み側)位置とにはそれぞれ、T側点火プラグ82とL側点火プラグ83とが取り付けられている。これら2つの点火プラグ82、83は、圧縮・膨張状態にある作動室8に臨んでおり、作動室8内の混合気に、同時に点火、又は位相差を持って順に点火をする。
図2は、ターボ過給機付きエンジン1の吸排気装置の構成を概念的に示している。図2は、吸排気装置に含まれる要素と要素との間の接続関係を概念的に示す図であり、各通路の接続位置、合流位置、及び分岐位置等を、必ずしも、具体的に表すものではない。
吸排気装置は、エンジン1に接続される吸気通路71と、エンジン1に接続される排気通路72と、排気通路72上に介設されたタービン51及び吸気通路71上に介設されたコンプレッサ52を有するターボ過給機5と、排気通路72においてタービン51の下流側に配設された触媒装置100と、吸気通路71と排気通路72とを接続しかつ、吸気の一部を、エンジン1をバイパスして排気側に送るバイパス通路91と、制御手段としてのECU20と、を備えている。触媒装置100は、例えば三元触媒を備えて構成される。
吸気通路71は、エンジン1の吸気マニホールド12(図1参照)に接続され、エンジン1に吸気を供給する。ターボ過給機5のコンプレッサ52は、吸気通路71に介設されており、吸気圧を高めた上で、エンジン1に供給する。吸気通路71にはまた、コンプレッサ52の下流に、水冷又は空冷式のインタークーラー73が介設されている。インタークーラー73は、コンプレッサ52によって昇圧された吸気を、冷却する。
排気通路72は、エンジン1の排気マニホールド13(図1参照)に接続され、エンジン1からの排気を排出する。ターボ過給機5のタービン51は、排気通路72に介設されており、排気エネルギによって駆動をして、シャフトを介して連結されたコンプレッサ52を作動させる。
バイパス通路91は、吸気通路71において、コンプレッサ52の下流側、より正確にはインタークーラー73の下流側と、排気通路72において、タービン51の上流側とを接続する。バイパス通路91は、図1における、二次エア通路103に接続される。後述するように、このバイパス通路91は、冷間始動時に排気通路72に二次エアを供給する二次エア供給システムとしても機能をする。
バイパス通路91には、吸気側から排気側に向かって、開閉弁92、エアポンプ93、及び逆止弁94のそれぞれが介設している。開閉弁92は、バイパス通路91の開閉を行う弁である。開閉弁92は、ECU20によって開閉が制御される。開閉弁92は、流量調整弁であってもよい。エアポンプ93は、例えば電動のエアポンプであり、作動時には、吸気側から吸気を吸い込んで排気側に吐出をすることで、吸気通路71を流れる吸気の一部を、排気通路72に送り込む。エアポンプ93は、ECU20によって作動が制御される。エアポンプ93はエンジン駆動のポンプとしてもよい。逆止弁94は、バイパス通路91における吸気側から排気側への流れを許容する一方で、排気側から吸気側への流れを阻止するよう構成されている。これにより、排気通路72から吸気通路71に、バイパス通路91を通じて排気ガスが還流することが防止される。
前述したように、本構成のロータリエンジン1は、排気ポート10がサイドハウジングやインターミディエイトハウジング4に開口した、いわゆるサイド排気方式であり、図1に示す構成からも明らかなように、吸気ポート11が開いている期間と、排気ポート10が開いている期間とは重ならないように構成されている。このため、吸気が、エンジン1を素通りして排気通路72に至ることがない。この場合、エンジン1から排出される未燃成分が増加し易い冷間始動時には、排気通路72において新気がほとんどないことから、未燃成分の反応がなく、排気エミッション性能の低下を招く。そこで、このロータリエンジン1では、冷間始動時に、バイパス通路91を通じて、吸気の一部を二次エア(つまり、新気)として排気通路に送り込む。具体的にECU20は、バイパス通路91に介設した開閉弁92を開弁すると共に、エアポンプ93を作動させることで、白抜きの矢印で示すように、吸気の一部を、エンジン1をバイパスして排気通路72に送り込む。これにより、エンジン1から排出された未燃成分が、排気通路において燃焼する。こうして、排気エミッション性能の低下が回避される。
ECU20はまた、冷間始動時だけでなく、加速時においても、バイパス通路91を通じて吸気(つまり、二次エア)を、排気通路72に送り込む。具体的にECU20は、バイパス通路91の開閉弁92を開弁すると共に、エアポンプ93を作動させ、二次エアを排気通路72に導入する。ECU20はさらに、加速時には、ターボラグの短縮等を目的として、一時的に、混合気の空燃比を理論空燃比よりも小さくして(つまり、燃料リッチにして)、エンジン1を運転する。混合気の空燃比A/Fは、例えば12〜13程度に設定してもよい。混合気の燃料リッチ化により、エンジン1から排出される未燃成分が増えるものの、バイパス通路91を通じて、吸気(つまり、新気)の一部が排気通路72に導入されているから、未燃成分が排気通路72において燃焼するようになる。こうして、未燃成分を減少させることで排気エミッション性能の低下を回避することができる。
また、排気通路72におけるタービン51の上流側において、未燃成分が燃焼することにより、タービン51に供給される排気エネルギが増大する。このこともまた、ターボラグの短縮及びターボ過給機5の過給効率の向上を可能にし、結果として加速性能の向上が図られる。
尚、加速時に、混合気の燃料リッチ化とバイパス通路91を通じた二次エアの導入とを行う過渡制御は、例えば数秒から数十秒の範囲で、適宜行えばよい。
尚、図2に示す吸排気装置の構成は、ロータリエンジン1に適用することに限らず、図示は省略するが、様々な構成のレシプロエンジンに適用することも可能である。特に、吸気ポートの開弁期間と排気ポートの開弁期間とが重ならず、又は、ほとんど重ならず、吸気がエンジンを素通りして排気に至らない、又は、至り難いときに、バイパス通路を通じて二次エアを導入することにより、未燃成分の減少による排気エミッション性能の向上と、排気エネルギの増大による加速性能の向上とを得ることが可能になる。
図3は、図2とは異なる構成の、ターボ過給機付きエンジンの吸排気装置を示している。図2に示す吸排気装置と同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省略する場合がある。図3に示す構成例は、ロータリエンジン1及びレシプロエンジンのいずれにも適用が可能である。
図3に示す吸排気装置においては、バイパス通路91の一部が、EGR通路の一部を兼用している。つまり、バイパス通路91は、前述したように、吸気通路71におけるコンプレッサ52の下流側と排気通路72におけるタービン51の上流側とを互いに接続する通路であるが、バイパス通路91の途中が分岐しており、その分岐通路95が、バイパス通路91とは独立して、排気通路72におけるタービン51の上流側に接続されている。バイパス通路91において分岐位置よりも吸気側の部分が、バイパス通路91とEGR通路との共通部分となる。図3に示す構成では、バイパス通路91には、開閉弁92と逆止弁94とが介設されている。開閉弁92は、バイパス通路91における分岐位置よりも吸気側に介設されているが、開閉弁92の配設位置は、適宜の位置に設定することが可能である。逆止弁94は、バイパス通路91における分岐位置よりも排気側に介設されている。
バイパス通路91から分岐した分岐通路95は、EGR通路の一部を構成する。分岐通路95には、流量調整弁からなるEGR弁96が介設されている。EGR通路を通じて排気ガスの還流を行うときには、ECU20は、開閉弁92を開弁にすると共に、EGR弁96を適宜の開度に調整する。これにより、排気通路72から取り出した所望量の排気ガスを、分岐通路95から、バイパス通路91の一部を通って吸気通路71に還流させることが可能になる(図3の破線の矢印参照)。ECU20はまた、後述するように、バイパス通路91を通じて吸気の一部を排気通路72に導入するときには、EGR弁96を閉弁すると共に、開閉弁92を開弁する。これにより、吸気の一部は、バイパス通路91を通じて、吸気通路71から排気通路72へと流れる。
図3に示す吸排気装置では、図2に示す吸排気装置のエアポンプ93に代えて、電動過給機50を、吸気通路71上に配設している。電動過給機50は、図3に示す構成例では、ターボ過給機5のコンプレッサ52の上流側に配設されているが、電動過給機50は、吸気通路71における、バイパス通路91の接続位置よりも上流側であれば、任意の位置に配設することが可能である。従って、コンプレッサ52の下流側に、電動過給機50を配設することも可能である。電動過給機50は電動モータ53と、電動モータ53によって作動するコンプレッサ54とを有して構成されている。電動過給機50は、ECU20によって、その作動が制御される。
この構成において、加速時には、ECU20は、前述の通り、バイパス通路91の開閉弁92を開弁する一方で、EGR弁96を閉弁する。そして、電動過給機50を作動させる。これにより、ターボ過給機5の過給圧に、電動過給機50による過給が加わることになるため、過給圧がさらに高まる。その結果、白抜きの矢印で示すように、バイパス通路91を通じて、吸気通路71から排気通路72へと、吸気の一部を導入することが可能になる。ECU20はまた、前記と同様に、混合気の空燃比を理論空燃比よりも小さく(つまり、燃料リッチにして)、エンジン1を運転する。これにより、エンジン1から排出される未燃成分が排気通路72において燃焼するようになり、未燃成分が減少して、排気エミッション性能の低下を回避することができる。
また、排気通路72におけるタービン51の上流側において、未燃成分が燃焼することにより、タービン51に供給される排気エネルギが増大するから、ターボラグの短縮及びターボ過給機5の過給効率の向上が図られ、結果として加速性能の向上が図られる。
尚、図3に示す吸排気装置において、電動過給機50を設ける代わりに、ターボ過給機5のシャフトを、モータによって駆動可能に構成した電動アシストターボ過給機を備えるようにしてもよい。この構成でも、加速時に、吸気の一部を排気通路72に導入して、排気エミッション性能の低下を抑制することが可能になる。この構成は、ターボ過給機5と電動過給機とを一体化した構成ということが可能である。
1 ロータリピストンエンジン(エンジン)
20 ECU(制御手段)
5 ターボ過給機
50 電動過給機(供給手段)
51 タービン
52 コンプレッサ
71 吸気通路
72 排気通路
91 バイパス通路
92 開閉弁
93 エアポンプ(供給手段)
94 逆止弁
95 分岐通路(EGR通路)

Claims (3)

  1. エンジンと、
    前記エンジンに接続されかつ、当該エンジンに吸気を供給するよう構成された吸気通路と、
    前記エンジンに接続されかつ、当該エンジンから排気を排出するよう構成された排気通路と、
    前記吸気通路上に介設されたコンプレッサと、前記排気通路上に介設されたタービンとを有するターボ過給機と、
    前記エンジンをバイパスするように、前記吸気通路における前記コンプレッサの下流と前記排気通路における前記タービンの上流とを接続するよう構成されたバイパス通路と、
    前記バイパス通路上に介設されると共に、前記バイパス通路を通じて、前記吸気通路から前記排気通路に、前記吸気の一部を流すよう構成されたエアポンプと
    速時に、前記エアポンプを作動することによって、前記吸気通路から前記排気通路に前記吸気の一部を流しつつ、混合気の空燃比を理論空燃比よりも低く設定して前記エンジンを運転するよう構成された制御手段と、を備え
    前記エンジンは、同一気筒において、吸気ポートの開口期間と排気ポートの開口期間とが重ならないターボ過給機付きエンジンの制御装置。
  2. 請求項1に記載のターボ過給機付きエンジンの制御装置において、
    前記バイパス通路に設けられかつ、前記吸気通路側から前記排気通路側への流れを許容する一方、前記排気通路側から前記吸気通路側への流れを阻止するよう構成された逆止弁を備えているターボ過給機付きエンジンの制御装置。
  3. エンジンと、
    前記エンジンに接続されかつ、当該エンジンに吸気を供給するよう構成された吸気通路と、
    前記エンジンに接続されかつ、当該エンジンから排気を排出するよう構成された排気通路と、
    前記吸気通路上に介設されたコンプレッサと、前記排気通路上に介設されたタービンとを有するターボ過給機と、
    前記エンジンをバイパスするように、前記吸気通路における前記コンプレッサの下流と前記排気通路における前記タービンの上流とを接続するよう構成されたバイパス通路と、
    前記バイパス通路上に介設されると共に、前記バイパス通路を通じて、前記吸気通路から前記排気通路に、前記吸気の一部を流すよう構成されたエアポンプと、
    前記バイパス通路に設けられかつ、前記吸気通路側から前記排気通路側への流れを許容する一方、前記排気通路側から前記吸気通路側への流れを阻止するよう構成された逆止弁と、
    加速時に、前記エアポンプを作動することによって、前記吸気通路から前記排気通路に前記吸気の一部を流しつつ、混合気の空燃比を理論空燃比よりも低く設定して前記エンジンを運転するよう構成された制御手段と、を備え、
    前記バイパス通路の一部は、前記排気通路側から前記吸気通路側に排気の一部を還流させるEGR通路の一部を構成しており、
    前記バイパス通路には、開閉弁が介設しているターボ過給機付きエンジンの制御装置。
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