JP6277663B2 - インプリント用基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インプリント用基板の製造方法に関する。
近年、フォトリソグラフィ技術に代わる微細なパターン形成技術として、インプリント方法を用いたパターン形成技術が注目されている。インプリント方法は、微細な凹凸構造を備えた型材(モールド)を用い、凹凸構造をインプリント材料に転写することで微細構造を等倍転写するパターン形成技術である。例えば、インプリント材料として光硬化性樹脂組成物を用いたインプリント方法では、転写基板の表面に光硬化性樹脂組成物を供給し、凹凸パターンを有するモールドと転写基板の表面のインプリント材料とを接触させ、必要に応じて加圧して凹凸パターン内に光硬化性樹脂組成物を充填し、この状態で光を照射して光硬化性樹脂組成物を硬化させ、その後、モールドを樹脂層から引き離すことにより、モールドが備える凹凸構造が反転した凹凸構造を有するパターン構造体を形成する。
インプリント方法では、モールドを樹脂層から引き離す際に、樹脂層に強い力が加わり、パターンやモールド自体が破損する場合がある。
そこで、凹凸パターンが形成された面の反対側の面に外周から中心にかけて窪みが深く形成された凹部を有するモールドを用い、モールドを樹脂層から引き離す際にこのモールドを変形させてインプリントを実施するインプリント装置や、転写の際に外力を加えてモールドを変形させてインプリントを実施するインプリント装置が知られている(特許文献1及び2参照)。
特開2009−170773号公報 特開2011−211157号公報
ところで、上述したようにモールドを変形させインプリントを実行する場合、変形したモールドが意図する形状となっていることが製造不良を未然に防止する上で重要であり、インプリントの実行前にモールドの検査を行うことが好ましい。
また、モールドは、例えば、メサ構造のような凸部を有しており、特に、メサ構造のエッジ部分及びその近傍ではその形状を光を用いて計測する場合、光の散乱を生じ、正確に計測できない場合がある。
そこで、本発明は上記問題を課題の一例として為されたもので、インプリント実行前にモールドあるいは転写基板の状態を検査するインプリント用基板の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用する。
また、請求項に係るインプリント用基板の製造方法は、インプリントに用いられる凹凸パターンが形成される一方の面と反対側の他方の面に、前記凹凸パターンに対向して窪み部が形成されている基板であって、前記窪み部により規定される可撓領域と、前記可撓領域の周囲に有する固定領域と、を有する前記基板を準備し、 前記可撓領域における前記一方の面への変位量を計測する第1の計測工程と、 前記可撓領域に外力を加え、前記可撓領域における前記一方の面への変位量を計測する第2の計測工程と、前記第1及び第2の計測工程において計測した変位量を比較する比較工程と、前記比較した結果に基づいて、前記基板の状態を判断する判断工程と、前記判断の結果、前記基板の状態が良好であると判断された場合、前記基板の一方の面を加工してメサ構造を作製するメサ作製工程と、を備えることを特徴とする。
また、請求項に係るインプリント用基板の製造方法は、請求項1に記載のインプリント用基板の製造方法において、前記比較工程では、前記第1及び第2の計測工程において計測した変位量を比較して前記可撓領域が最も変位する最大変位座標を求め、前記基板の前記最大変位座標に基づいて、前記メサ構造の配置を決定することを特徴とする。
本発明によれば、インプリントの実行前にモールドや転写基板の状態を検査可能であるので、モールドや転写基板の不良によるモールドの破損や製造不良の発生を未然に防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係るインプリントシステムを示す模式図である。 モールドの外形例を示し、図2(a)は外力を加えないときのモールドの外形例を示す模式図、図2(b)は外力を加えたときのモールドの外形例を示す模式図である。 検査ユニットの一例を示す模式図である。 検査ユニットを用いてモールドの表面の変位を計測する手法を説明するための模式図を示し、図4(a)は外力が付与されていないモールドの表面の変位を計測する一例を示す模式図、図4(b)はモールドを湾曲させて表面の変位を計測する一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るインプリント用基板の製造方法を示すフローチャート図である。 本発明の一実施形態に係るインプリント方法を示す工程断面図である。
以下、本発明の最良の実施形態について図面に基づいて説明する。
<インプリントシステム>
本発明の一実施形態に係るインプリントシステム100は、図1に示すように、インプリントを実行するインプリント処理ユニット10と、インプリントの実行前にモールド25又は転写基板15(以下、「対象物」と称する。)の形状検査を行う検査ユニットKUと、備える。
インプリント処理ユニット10は、図1に示すように、被転写材料であるインプリント材料2の液滴を転写基板15に吐出する吐出ユニット20と、凹凸パターン25aが形成された型材(以下、「モールド25」と称する。)を用いてインプリント材料2を成型し、転写基板15上に凹凸パターン25aを転写させる転写ユニット30と、を備える。
吐出ユニット20は、例えば、インクジェットヘッド17のノズル17aから転写基板15の表面にインプリント材料2の液滴が吐出される。なお、吐出ユニット20は、本実施形態のようにインクジェット方式に限定されるものではなく、例えば、スピンコート等を用いて転写基板15上にインプリント材料2を濡れ拡げる態様としても構わない。
また、インプリント材料2には、例えば、熱可塑性樹脂組成物や熱硬化性樹脂組成物、あるいは光硬化性樹脂組成物が用いられ、例えば、光硬化性樹脂組成物を用いた場合には前記インプリント材料2は所定の光Lを照射することで硬化する。
転写ユニット30は、転写基板15を支持して水平方向に駆動可能なステージ32と、モールド25を転写基板15と対峙させて支持する支持体34と、図1中の矢印に示すように、モールド25を下方に移動してこのモールド25を転写基板15に供給されたインプリント材料2に接触させるとともに、前記モールド25を上方に移動してインプリント材料2から引き離す移動ユニット(図示せず)と、転写基板15の表面に供給されたインプリント材料2の液滴にモールド25を接触させた際にインプリント材料2を硬化させるための光Lを照射する照射ユニット35と、を備えている。
モールド25は、転写基板15に近接又は離反する際に、例えば、図1及び図2(b)に示すように、空圧供給部70により圧力が加えられることにより、変位する(撓む)ようになっている。このとき変位するのは、モールド25の全体であっても良いし、全体は変化しなくとも部分的に変位する構造を有していても良い。
例えば、本実施形態に用いられるモールド25は、図2に示すように、表面にインプリントに用いられる凹凸パターン25aが形成され、その表面と反対側の裏面には、中央部に外圧により変形し撓む窪み部51aを有する基体を備える。基体や窪み部51aの形状は略矩形状であっても良いし、円形、楕円等の曲線状であっても良い。窪み部51aは、段付き加工され、周辺部分の厚みよりも薄肉に形成されている。段付き加工部の平面視の大きさは、窪み部51aと同等か、それ以下の大きさである。このようにモールド25は、窪み部51aにより規定され外力によって変位する(撓む)可撓領域Xと、前記可撓領域Xの周囲に有し、前記可撓領域Xに比べて外力によって撓むことのない固定領域Yと、を有している。
そして、この転写ユニット30では、ステージ32が吐出ユニット20の下方を移動し、吐出ユニット20から適宜にインプリント材料2が吐出されることでインプリント材料2が転写基板15の表面上に得られる。例えば、インクジェットを用いた場合にはインプリント材料2の液滴が配列され、スピンコートの場合には一様な膜として設けられる。この転写基板15に対して、モールド25を近接させる。このとき、モールド25を転写基板15上に供給されたインプリント材料2と接触させることで、インプリント材料2がモールド25と転写基板15との間に充填される。なお、モールド25がインプリント材料2と接触する際には、図2(b)に示すように、外力として流体等を利用して圧力を加えてモールド25を撓ませるため、インプリント材料2がモールド25に形成された凹凸パターン25aに充填される際に、気泡が内部に留まることなく外部へと逃げやすくなっている。このとき、外力をモールド25に加えて撓ませた際に可撓領域Xが最も変位する位置(最大変位座標)が特定され、この最大変位座標の位置に前記インプリント材料2を最初に接触させることが好ましい。
さらに、この状態でモールド25側から照射ユニット35によってインプリント材料2に光Lを照射することでインプリント材料2が硬化して成型され、凹凸パターン25aを転写基板15に転写させる。なお、転写基板15はインプリント材料2が成型された後にモールド25が離間することで外部に取り出される。
また、モールド25が転写基板15から離反する際には、図2(b)に示すように、外圧によりモールド25を撓ませることで、特にエッジ部分において応力が集中することが避けられ、成型されたインプリント材料2には欠けや割れが生じにくくなっている。このときの外力は、転写基板15から離反する際の力であっても良いし、例えば窪み部51aに外力を離反とは逆方向の応力を加えても良く、それら応力の合力であってよい。
なお、インプリント処理ユニット10の吐出ユニット20及び転写ユニット30は、一般的な機構を採用することができ、各構成の詳細な説明は省略するものとする。また、本実施形態のインプリントシステム100は、モールド25及び転写基板15に透明部材を用い、モールド側に照射ユニット35を設けて光Lをインプリント材料2に照射するように構成されているが、転写基板側に照射ユニット35を設けて光Lをインプリント材料2に照射するようにしてもかまわない。
また、インプリントシステム100は、上記のように転写基板15とステージ32が移動するのではなく、吐出ユニット20や、支持体34を含むモールド側が移動しても構わない。
モールド25が意図しない変形をする場合、凹凸パターン25aやモールド自体の破損、又は位置ずれによるパターン不良が生じ、結果として製造不良等が生じる。そこで、本実施形態のインプリントシステム100は、検査ユニットKUによってインプリントの実行前に対象物としてのモールド25の状態(形状不良等)を検査する。
検査ユニットKUは、例えば、光の干渉や表面反射を利用して対象物の表面の変位を計測し、対象物の状態を検査するものであって、図3に示すように、対象物の表面の変位を検出する検出装置60と、検出装置60による検出結果に基づいて対象物の表面の変位量を計測(算出)するとともに、対象物の状態を判断する制御装置65と、を備えている。
検出装置60は、例えば、予め規定された照射情報に基づいて対象物の表面にレーザ光を照射する照射装置61と、レーザ光を受光し受光情報を取得する受光装置62と、を備え、レーザ光の照射情報及び受光情報が制御装置65に出力される。
例えば図3のように、既知の平坦度を有する転写基板15と、計測対象であるモールド25の、それぞれから反射される光は互いに干渉するため、検出装置60では光の干渉が計測される。このときに生じた干渉縞からモールド25の撓みを計測することが出来る。また転写基板15のみから反射される光のみを計測する場合、撓みの程度によって入射角と反射角が異なるため、角度が撓みを示す指標となる。また垂直入射の場合には、例えば転写基板15の表面に対して常に焦点が調整されるよう検出装置60の高さを調整することで、調整した高さを撓みによる変位として計測することも可能であるし、平行光を照射して、既知の平坦度を有する転写基板15と、計測対象であるモールド25の、それぞれから反射される光の干渉により、干渉縞から撓みを計測することも出来る。
図1及び図3に示すように、照射装置61及び受光装置62は、モールド25の背面側に設けられており、例えば、図中矢印に示すように、照射装置61により対象物の表面全体に平行光が照射され、受光装置62によりその反射光が受光される。また、本実施形態では、レーザ光は斜めから入射させるが、鉛直方向に入射させても構わない。
なお、本発明の説明では、検査ユニットKUは支持体34側に配置しているが、ステージ32側にあっても構わない。例えばモールド25が平坦であり、転写基板15が外力により変形する窪み部51aを有している場合には、図1及び図3に示した構成とは上下逆向きの構成であってよい。また、図1および図3に示すようにモールド25が窪み部51aを持つ場合であっても、検出装置60としての照射装置61と受光装置62は転写基板15側にあってよい。転写基板15が窪み部51aを持つ場合に、図1及び図3のように照射装置61と受光装置62をモールド側に設けても良い。
具体的に、本実施形態の検査ユニットKUでは、図4(a)に示すように、モールド25に外力を加えずに、検出装置60を用いてモールド25の表面にレーザ光を照射して表面全体の変位を検出し、制御装置65により変位量を計測後、図4(b)に示すように、モールド25の変位量Zが計測可能なように、好ましくは最大となるように外力を加えた上で、検出装置60を用いてモールド25の表面にレーザ光を照射して表面全体の変位を検出し、制御装置65により変位量を計測する。すなわち、この計測処理により、モールド25に対して外力を加えなかった際に、対象物の表面全体の変位量が変わらなければ平坦であると判断可能であるとともに、この外力が加わっていないときと外力が加わったときの変位量を比較することによってモールド25が変形する際の変形状態を推定可能となり、外力を加えたときのモールド25が適切に撓むか否かを判断可能である。このときの最大の変位量とは、実際にインプリント工程において使用される際に想定される最大変位量を指す。ただし用途が特定できずインプリント工程が想定できない場合には、破損しえない範囲の応力で最大となる値にて試験することが、計測誤差が少なくなるために好ましい。
また、制御装置65では、モールド25において、検出された表面全体の変位の中からもっとも変位する位置(最大変位座標)を特定する。すなわち、本実施形態では、モールド25に対して外力を加えたときに、当該モールド25のもっとも変位する最大変位座標を特定することによって、この最大変位座標に基づいてメサ構造が形成される領域が決定される。このようにすれば、モールド25に形成されるメサ構造は意図した撓みを持ち、且つ平坦度を容易に推定することが可能である。
制御装置65は、検出結果に基づいて、外力を加えないときの対象物の変位量、外力を加えて対象物が変位する際の変位量を計測して比較し、対象物の平坦度や変形状態を推定した上で、対象物の状態がインプリントを実施する上で良好か否かを判断する。そして、判断の結果、対象物が良好であれば、インプリントを実施し、対象物の状態が不良であれば、インプリントを実施せずに中断する。なお、対象物の良好な状態とは、表面が平坦に形成され、所定の外力が加えられたときの変位量Zが、規定された変位量とほぼ一致する状態をいう。
ところで、上述した計測手法により計測不良となる場合が考えられる。特に、インプリントに用いられるモールド25のようにメサ構造を有する場合、メサ構造のエッジ近傍は光の散乱が生じ、対象物の表面の変位を正確に計測できないという問題が生じる。
このような場合、レーザ光の入射、反射状態を変化させることで対象物の表面の変位が計測可能となることから、本実施形態では、外力を加減してモールド25の変位量Zを変えて変形させ、レーザ光を対象物の表面に照射し、対象物の表面の変位を検出する。そして、制御装置65では、その検出結果に基づいて変位量を計測し、外力を加えないときの対象物の状態、及びモールド25の変位量Zが生じるよう外力を加えたときの対象物の状態を推測し、対象物の状態がインプリントを実施する上で良好か否かを判断する。
なお、上述した計測を行う場合、対象物には基準面が必要である。この基準面は、例えば、外力を加えたときい変位しない箇所であって平坦面であればよい。例えば、上述したモールド25では、固定領域を用いれば良い。
以上に説明したように、本実施形態のインプリントシステム100は、インプリントを実行する前に、検査ユニットKUを用いて対象物の表面の変位量を計測し、その計測結果に基づいてモールド25又は転写基板15の状態を推定し、インプリントを実施する上で良好か否かを判断し、判断の結果、対象物が良好であればインプリントを実施する。なお、なお、この判断の結果、不良と判断された場合には、インプリントの実行を中止する。
具体的には、外力を加えないときと、外力を加え変位が生じたときのモールド25の表面の変位量を比較し、モールド25が変形する際の変形状態等が推定されるとともに、転写基板15とモールド25の平坦度を推定し、この推定結果からモールド25や転写基板15の状態を判断する。そして、この判断の結果、モールド25及び転写基板15の状態が良好であれば、必要に応じて、インプリントを実施する。
また、メサ構造を有するモールド25の計測においては、計測不良が発生する場合があるため、メサ構造を作製する前のモールド25を検査した上で、メサ構造を作製することで、検査を行う際の計測不良を防止できるとともに、メサ構造体の平坦度を推定することが可能となる。
このようなインプリントシステム100によれば、インプリントの実行(又はメサ構造の形成)前に検査ユニットKUによって対象物の状態が推定されて、インプリントの実行(又はメサの作製)、又はインプリントが中止されるので、対象物の不良によるインプリントの実行によってモールドが破損したり、製造不良等が発生することを未然に防止することができる。
なお上記ではモールド25が変位を起こすことを前提として説明を実施しているが、転写基板15に変位を発生させても構わない。
<インプリント用基板の製造方法>
本発明の一実施形態に係るインプリント用基板の製造方法について図5を参照して説明する。
本実施形態のインプリント用基板の製造方法は、メサ構造を有するモールド25は、その表面の、とくにメサ構造のエッジ部分とその近傍の平坦度を計測することが困難であり、計測不良が発生する場合が多いため、メサ構造を作製する前のモールド25を検査した上で、メサ構造を作製するものである。
なお、本実施形態のインプリント用基板の製造方法において実施される基板(モールド25)の検査は、上述した検査ユニットKUを用いて実行されるものである。
まず、検査対象となるモールドを設置した上で、外力を加えずに、検出装置60を用いてモールド25の表面全体にレーザ光を照射し、モールド25の表面の変位を検出し、制御装置65により変位量を計測する(ステップS101)。
次に、モールド25の変位量Zが最大となるように外力を加えた状態で、検出装置60を用いてモールド25の表面全体にレーザ光を照射し、モールド25の表面の変位を検出し、制御装置65により変位量を計測する(ステップS102)。
次に、制御装置65により外力を加えないときと外力を加えたときの計測結果(変位量)が比較される(ステップS103)。この結果、モールド25の表面全体の変位量が変わらなければ平坦であると判断可能であるとともに、この外力が加わっていないときと外力が加わったときの変位量を比較することによってモールド25が変形する際の変形状態を推定可能となる。
また、制御装置65により外力を加えた際のモールド25の表面全体の変位量が比較されることによりモールド25の表面(可撓領域X)が最も変位する最大変位座標が特定され、この最大変位座標に基づいてメサ構造が形成される領域が決定される。
次に、制御装置65により比較した結果に基づいてモールド25の状態が判断され(ステップS104)、この判断の結果、モールド25の状態が良好であれば、モールド25をインプリントシステム100から取り外して、所定の製造装置により、ステップS103において決定したモールド25の領域にメサ構造を作製する(ステップS105)。なお、モールドの状態が不良であれば、メサ構造の作製を中止し、モールドを破棄する(ステップS106)。
このような本発明の一実施形態に係る本実施形態のインプリント用基板の製造方法によれば、モールド25にメサ構造を作製した後、検査した結果、そのモールド25が意図したメサ構造の撓みを持たない状態、つまり不良である場合、メサ構造の作製が無駄となってしまうことを防止することができる。また、メサ構造を有するモールド25は、表面の変位を計測することが困難であり計測不良が発生する場合が多いため、メサ構造を作製する前にモールド25の状態を検査し、検査の結果、モールド25が良好な状態である場合にのみメサ構造を、意図する撓みを持つ箇所へ作製することで、意図した撓みを持ち、かつメサ構造が形成されたモールド25の表面の状態、特に平坦度を容易に推定することができる。
<インプリント方法>
本発明の一実施形態に係るインプリント方法について図6を参照して説明する。
本実施形態のインプリント方法は、上述したインプリントシステム100を用いて実行されるものである。なお、本実施形態では、便宜的にモールド25のみを検査対象とする形態について説明を行うが、転写基板15もモールド25と同様に検査対象としても構わない。
まず、検査対象となるモールド25を設置した上で、外力を加えずに、検出装置60を用いてモールド25の表面全体にレーザ光を照射し、モールド25の表面の変位を検出し、制御装置65により変位量を計測する(図6(a))。
次に、モールド25の変位量Zが生じるよう、また好ましくは最大となるように外力を加えた状態で、検出装置60を用いてモールド25の表面全体にレーザ光を照射し、モールド25の表面の変位を検出し、制御装置65により変位量を計測する(図6(b))。
次に、制御装置65により、外力を加えないときと外力を加えたときの計測結果(変位量)を比較する。この結果、対象物の表面全体の変位量が変わらなければ平坦であると判断可能であるとともに、この外力が加わっていないときと外力が加わったときの変位量を比較することによってモールド25が変形する際の変形状態を推定可能となる。
また、制御装置65により外力を加えた際のモールド25の表面全体の変位量が比較されることによりモールド25の表面(可撓領域X)が最も変位する最大変位座標が特定される。
次に、制御装置65により、比較した結果に基づいてモールド25の状態が判断され、この判断の結果、モールド25の状態が良好であれば、インプリント処理ユニット10により、インプリントを実施し、モールド25の状態が不良であれば、インプリントを中止する。
インプリントを実施する場合には、インプリント処理ユニット10に転写基板15を設置した上で、まず、転写基板15にインプリント材料2をインクジェットヘッド17のノズル17aから滴下して供給する(図6(c))。
次に、転写基板15に対して、外力を加えて湾曲させたモールド25を近接させ、除々に外力を取り除いてこのインプリント材料2に凹凸パターン25aが表面に形成されたモールド25を接触させ、転写基板15とモールド25との間にインプリント材料2を充填する(図6(d))。なお、必要に応じて、インプリント材料2にモールド25を接触させた後に、更にモールド25に力を加えてインプリント材料2に対して圧力を加えても構わない。
なお、前記モールド25は、インプリント材料2がモールド25の前記最大変位座標の位置に最初に接触するように転写基板15に対して近接させる。
次に、転写基板15に対するモールド25の位置を保持しつつ、照射ユニット35を用いてインプリント材料2を硬化させる光Lをインプリント材料2に照射することで、インプリント材料2を硬化させる(図6(e))。
次に、除々に外力を加えてモールド25を湾曲させつつ、転写基板15からモールド25を離間させ、転写基板15上に樹脂パターン2Aを形成する(図6(f))。
そして、必要に応じてエッチング等によって、樹脂パターン2Aの残膜2aを除去する(図6(g))。なお、必要に応じて更に樹脂パターン2Aをもとに転写基板15を加工し、レプリカモールド、磁気記録媒体、半導体装置等を作製してもよい。また単に硬化したインプリント材料2によって凹凸構造を得たいだけの場合には、残膜2aの除去は必ずしも要しない。例えば反射防止膜やホログラム等の光学部材の製造や、ランダム構造の形成等を目的とした偽造防止加工などに適用することが出来る。
また、転写基板15に近接させる際、及びインプリント材料2から離間させる際のモールド25は、可撓領域Xを最も変位させて行うことが好ましい。
このような本発明の一実施形態に係る本実施形態のインプリント方法によれば、インプリントの実行前にモールド25の状態が検査され、検査の結果、モールド25が良好な状態である場合にのみインプリントが実行されるので、モールド25の不良による製造不良の発生を未然に防ぐことができる。
なお、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々変更可能である。例えば、本実施形態では、転写基板15側にインプリント材料2を供給する態様であるが、モールド25側にインプリント材料2を供給する態様であっても構わない。この態様は公知であるため説明は省略するが、モールド25と転写基板15との間にインプリント材料2が供給される形態であれば良い。
また、本実施形態では、外力を加えないときのモールドの変位量と外力を加えたときのモールドの変位量で比較を行っているが、この外力は異なる値の外力であれば良く、例えば、第1の計測工程において外力を加えてモールドの変位量を計測した場合、第2の計測工程において第1の計測工程において加えた外力よりも大きな外力を加えてモールドの変位量を計測し、両者を比較するようにしても構わない。
また、本実施形態では、モールド25の表面に予め凹凸パターンが形成された後に、メサ構造を作製する一例が記載されているものの、メサ構造を作製後に凹凸パターンを形成しても構わない。
KU 検査ユニット
2 インプリント材料
15 転写基板
25 モールド
25a 凹凸パターン
30 転写ユニット
60 検出装置
65 制御装置
100 インプリントシステム

Claims (2)

  1. インプリントに用いられる凹凸パターンが形成される一方の面と反対側の他方の面に、前記凹凸パターンに対向して窪み部が形成されている基板であって、前記窪み部により規定される可撓領域と、前記可撓領域の周囲に有する固定領域と、を有する前記基板を準備し、
    前記可撓領域における前記一方の面への変位量を計測する第1の計測工程と、
    前記可撓領域に外力を加え、前記可撓領域における前記一方の面への変位量を計測する第2の計測工程と、
    前記第1及び第2の計測工程において計測した変位量を比較する比較工程と、
    前記比較した結果に基づいて、前記基板の状態を判断する判断工程と、
    前記判断の結果、前記基板の状態が良好であると判断された場合、前記基板の一方の面を加工してメサ構造を作製するメサ作製工程と、
    を備えることを特徴とするインプリント用基板の製造方法。
  2. 前記比較工程では、前記第1及び第2の計測工程において計測した変位量を比較して前記可撓領域が最も変位する最大変位座標を求め、
    前記基板の前記最大変位座標に基づいて、前記メサ構造の配置を決定することを特徴とする請求項1に記載のインプリント用基板の製造方法。
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