JP6277546B2 - 照明器具 - Google Patents

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Description

本発明は、面状に発光する発光体を備える照明器具に関する。
従来、有機EL(Electro−Luminescence)素子を備える発光モジュールを用いた面状発光体、及び、当該面状発光体を備える照明装置が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の面状発光体は、透明基板と、一対の電極間に介装された有機EL発光層と、一対の電極及び有機EL発光層を透明基板との間に封止する封止板とを備える。
特開2013−182867号公報
上記従来の面状発光体では、例えば、透明基板にガラス基板が用いられる。このため、面状発光体は、衝撃に弱く、他の部材に衝突した場合に破損する恐れがある。
そこで、本発明は、適切に保護された発光体を備える照明器具を提供する。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る照明器具は、透光領域を有する板状の透光部材と、一面が開放された箱状の取付具であって、前記一面が前記透光部材に面するように前記透光部材に取り付けられる取付具と、前記取付具内に挿入される発光モジュールとを備え、前記取付具は、前記一面に垂直な面に設けられた、前記発光モジュールを前記透光部材に沿ってスライド挿入するための挿入口を有し、前記発光モジュールは、発光面を有する面状発光体と、前記面状発光体を保持し、かつ、前記発光面が前記透光領域に重なるように前記取付具と係合する保持具とを備え、前記保持具は、前記面状発光体の外形より、前記発光モジュールの挿入方向に突出している。
また、例えば、前記保持具は、前記面状発光体の前記発光面とは反対側の面に設けられ、前記面状発光体の外形より大きい面積を有してもよい。
また、例えば、前記取付具は、前記一面の反対側の面を構成する板状の平板部と、前記平板部から前記一面に向かう方向に凸で、弾性変形可能な凸部とを有してもよい。
また、例えば、前記保持具は、前記凸部に係合する穴を有してもよい。
また、例えば、前記平板部は、前記凸部の周囲の一部に切り欠きを有し、前記凸部は、前記平板部の一部を折り曲げた形状を有してもよい。
また、例えば、前記凸部は、前記発光モジュールの挿入方向に対して傾斜した傾斜面を有してもよい。
また、例えば、前記凸部は、さらに、前記発光モジュールの挿入方向に対して垂直の垂直面を有してもよい。
また、例えば、前記取付具は、前記挿入口に対向する面を構成する板状の当接部であって、前記発光モジュールの端面が当接する当接部を有し、前記挿入口は、前記当接部の幅より広くてもよい。
また、例えば、前記取付具は、前記挿入口に対向する面を構成する板状の当接部であって、前記発光モジュールの端面が当接する当接部を有し、前記当接部は、第1開口を有してもよい。
また、例えば、前記平板部は、前記第1開口に連続する第2開口を有してもよい。
また、例えば、前記透光部材は、さらに、前記透光領域の周囲に、外光を反射する鏡領域を有してもよい。
また、例えば、前記面状発光体は、光を反射する反射電極を備え、前記透光領域は、前記発光モジュールの消灯時に、前記外光を透過し、かつ、前記反射電極が反射した外光を透過してもよい。
また、例えば、前記平板部の主面であって、前記透光部材に面する主面は、鏡面であってもよい。
また、例えば、前記取付具は、前記透光部材の中央より端部に近い位置に取り付けられ、前記挿入口は、前記透光部材の端部より中央に近い位置に設けられてもよい。
本発明によれば、適切に保護された発光体を備える照明器具を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る照明器具の一例を示す概観斜視図である。 本発明の実施の形態に係る照明器具の使用例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る照明器具の一例を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る取付具の一例を示す概観斜視図である。 本発明の実施の形態に係る透光部材に対する取付具及び発光モジュールの配置の一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る透光部材に対する取付具及び発光モジュールの配置の別の一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る発光モジュールのスライド挿入例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る発光モジュールの一例を示す断面図(a)及び上面図(b)である。 本発明の実施の形態に係る保持具の突出部分の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る取付具の凸部の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る取付具の凸部の別の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態の変形例に係る取付具を示す平面図である。 本発明の実施の形態の別の変形例に係る取付具を示す斜視図である。 本発明の実施の形態の別の変形例に係る発光モジュールの一例を示す平面図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した照明器具に関し、以下の問題が生じることを見出した。
照明器具に用いられる発光モジュールは、照明器具の使用を続けていくうちに劣化する。例えば、発光モジュールが備える有機EL素子などの発光素子は、劣化により発光量が少なくなる。このため、照明器具では、発光モジュールが交換可能であることが望まれる。しかしながら、発光モジュールを交換する際に、発光モジュールの取付具などに対して、発光モジュールが衝突して破損してしまう恐れがある。
例えば、発光モジュールの交換をスムーズに行うために、所定の取付具に対して発光モジュールをスライドさせて挿入し、又は、取り出すことが考えられる。このとき、発光モジュールをスライドさせた時に発光モジュールの端部が誤って取付具に衝突し、ガラス基板などの衝撃に弱い部材が破損する恐れがある。
そこで、発光モジュールのスライド挿入時に発光体を保護することが求められる。
このような問題を解決するために、本発明の一態様に係る照明器具は、透光領域を有する板状の透光部材と、一面が開放された箱状の取付具であって、当該一面が透光部材に面するように透光部材に取り付けられる取付具と、取付具内に挿入される発光モジュールとを備え、取付具は、上記一面に垂直な面に設けられた、発光モジュールを透光部材に沿ってスライド挿入するための挿入口を有し、発光モジュールは、発光面を有する面状発光体と、面状発光体を保持し、かつ、発光面が透光領域に重なるように取付具と係合する保持具とを備え、保持具は、面状発光体の外形より、発光モジュールの挿入方向に突出している。
これにより、適切に保護された発光体を備える照明器具を提供することができる。
以下では、本発明の実施の形態に係る照明器具について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態)
[照明器具の概要]
まず、本実施の形態に係る照明器具の概要について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る照明器具1を示す概観斜視図である。図2は、本実施の形態に係る照明器具1の使用例について示す図である。
照明器具1は、照明付きの鏡である。図1に示すように、透光領域21と、鏡領域22とを有する透光部材20を備える。透光領域21は、透光部材20の中央より端部に近い位置に配置されている。
照明器具1は、点灯時は、図2の(a)に示すように、透光領域21から光が出射されると同時に、鏡領域22は、被写体10の鏡像11を映す。簡単に言い換えると、照明器具1は、透光部材20の中央部分が鏡として被写体10の鏡像11を映すと同時に、透光部材20の周縁部分から被写体10に対して光を照射する。
一方で、照明器具1は、消灯時は、図2の(b)に示すように、全面が鏡になる。すなわち、透光領域21及び鏡領域22の両方が鏡像11を映すことができる。つまり、透光領域21にも鏡像11を映すことができる。
なお、図1に示す例では、透光領域21が矩形である例について示しているが、これに限らない。透光領域21は、図2に示すような星形などの所定の図形、又は、複数の図形を組み合わせた模様でもよい。あるいは、透光領域21は、アニメなどのキャラクターの形状でもよい。
続いて、本実施の形態に係る照明器具1の詳細な構成について、図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態に係る照明器具1を示す分解斜視図である。なお、図3は、照明器具1を裏面側から見たときの図を示している。なお、光の出射側を表面側、その反対側を裏面側とする。
図3に示すように、照明器具1は、透光部材20と、取付具30と、発光モジュール40と、フレーム50と、木枠60と、裏面カバー70とを備える。
[透光部材]
まず、透光部材20について図1及び図3を用いて説明する。
透光部材20は、図1に示すように、透光領域21と、鏡領域22とを有する板状の透光部材である。
透光部材20の形状は、平面視において、例えば、図3に示すように六角形であるが、これに限らない。透光部材20の平面視形状は、三角形若しくは四角形などの多角形、又は、円形若しくは楕円形でもよい。
なお、平面視とは、透光部材20を表面側又は裏面側から見ることを意味する。したがって、透光部材20の平面視形状は、透光部材20を表面側又は裏面側から見たときの透光部材20の形状である。
透光部材20は、例えば、ガラス板又はアクリル板などの透光性の板状の部材から構成される。透光部材20の一方の主面(裏面)には、一部の領域を除いて、アルミニウム又は銀などの金属が蒸着されている。
透光領域21は、金属が蒸着されていない領域であり、発光モジュール40から発せられた光を透過させる。透光領域21は、例えば、発光モジュール40の発光面と略同じ大きさ、又は、発光面より小さい大きさである。
透光領域21は、例えば、透光部材20の全面に蒸着した金属の一部をエッチングすることで形成される。あるいは、透光領域21は、透光領域21を覆うマスクを用いて金属を蒸着することで形成されてもよい。
透光領域21は、点灯時に、発光モジュール40からの光を透過させることで、被写体10には光って見える領域である。透光領域21は、透光部材20の中央より端部に近い領域に設けられる。これにより、点灯時であっても、透光部材20の中央部分を鏡として利用することができる。
鏡領域22は、外光を反射する領域である。例えば、鏡領域22は、金属が蒸着されている領域であり、蒸着された金属が被写体10からの光を反射することで、被写体10の鏡像11を映すことができる。鏡領域22は、透光領域21の周囲に設けられる。具体的には、鏡領域22は、透光部材20の平面領域のうち、透光領域21を除く領域である。
なお、透光部材20は、金属板などの遮光性を有する板部材でもよい。透光部材20に貫通孔を形成することで、当該貫通孔が透光領域21として機能する。
[取付具]
次に、取付具30について、図3及び図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態に係る取付具30を示す概観斜視図である。
取付具30は、図4に示すように、一面(第1の面)が開放された箱状の取付具である。図4に示す例では、第1の面は、紙面上方向に位置する天面であり、当該天面が開放されている。
取付具30は、図3に示すように、開放された一面(第1の面)が透光部材20に面するように透光部材20に取り付けられる。例えば、取付具30は、透光領域21の少なくとも一部を覆うように、透光部材20の裏面に接着剤を用いて接着されている。接着剤は、例えば、両面テープである。
取付具30の平面視形状は、発光モジュール40の外形の一部と略同一の形状である。本実施の形態では、発光モジュール40の外形が略矩形であるので、取付具30の平面視形状も矩形である。取付具30は透光部材20とともに、発光モジュール40が挿入される略直方体状の空間を形成する。
取付具30は、例えば、アルミニウム若しくはステンレスなどの金属材料、又は、樹脂材料から構成される。なお、取付具30は、発光モジュール40が透光部材20に密着するように発光モジュール40を押圧するため、ステンレスなどの硬い部材から構成されることが好ましい。取付具30は、例えば、金属板のプレス加工によって形成される。
ここで、本実施の形態に係る透光部材20に対する取付具30の配置について、図5A及び図5Bを用いて説明する。図5A及び図5Bは、本実施の形態に係る透光部材20に対する取付具30及び発光モジュール40の配置の一例を示す平面図である。
図5A及び図5Bに示すように、取付具30は、透光部材20の中央より端部に近い位置に取り付けられる。例えば、取付具30は、透光部材20の中心より端面に近い位置に配置される。言い換えると、透光部材20の中心と端面とを結ぶ線分の中点より端面に近い位置に配置される。なお、取付具30の位置は、透光領域21(及び発光モジュール40)の位置に対応する。
本実施の形態では、複数の取付具30が透光部材20に取り付けられる。一例として、図5A及び図5Bに示す例では、6つの取付具30が透光部材20の端部に近い領域に配置されている。
図5A及び図5Bに示す複数の矢印は、複数の発光モジュール40の挿入方向を示している。図5A及び図5Bに示すように、複数の発光モジュール40の挿入方向は、透光部材20の中央から端部に向かう方向である。言い換えると、発光モジュール40を挿入するための挿入口31は、透光部材20の端部より中央に近い位置に設けられている。
図5Aと図5Bとでは、取付具30が配置される位置は同じであるが、配置される向きが異なっている。図5Aに示す例では、6つの取付具30が線対称になる向きで配置されている。線対称の軸は、透光部材20の中心を通り、紙面上下方向又は左右方向に平行な軸である。
図5Bに示す例では、6つの取付具30が点対称(回転対称)になる向きで配置されている。点対称(回転対称)の中心は、透光部材20の中心である。図5Bに示す例では、複数の取付具30のそれぞれの挿入口31は、透光部材20の中心を向いている。言い換えると、発光モジュール40の挿入方向は、透光部材20の中心から放射状に広がる方向である。
なお、図5A及び図5Bに示す取付具30の配置及び向きは一例であって、これらに限らない。例えば、複数の取付具30は互いに離間しているが、互いに隣接していてもよい。
次に、本実施の形態に係る取付具30の詳細な構成について、図4を用いて説明する。図4に示すように、取付具30は、直交する2つの面が開放された略直方体である。開放された2つの面の一方である第1の面(天面)が、透光部材20に面する面であり、取付具30が透光部材20に取り付けられることで、当該第1の面は、透光部材20に覆われる。開放された2つの面の他方である第2の面は、挿入口31に相当する。
図4に示すように、取付具30は、平板部32と、凸部33と、当接部34と、接着部35とを有する。平板部32、当接部34及び2つの接着部35は、2つの面が開放された略直方体の残りの4つの面をそれぞれ構成する。
挿入口31は、開放された一面(第1の面)に垂直な面に設けられた開口であって、発光モジュール40を透光部材20に沿ってスライド挿入するための挿入口である。具体的には、挿入口31は、略直方体の6つの面のうち開放された1つの面である第2の面に相当する。挿入口31の大きさは、発光モジュール40の端面より大きく、例えば、発光モジュール40の端面と略同じ大きさである。
なお、本実施の形態では、第2の面が開放されることにより、第2の面そのものが挿入口31に相当するが、これに限らない。例えば、挿入口31は、第2の面を構成する板体の一部に設けられた開口であってもよい。
平板部32は、開放された一面の反対側の面を構成する板状の平板部である。具体的には、平板部32は、透光部材20に対向する面を構成し、発光モジュール40がスライド挿入された場合、発光モジュール40に当接する。平板部32は、透光部材20に平行である。
平板部32の主面であって、透光部材20に面する主面、すなわち、平板部32の内側の主面は、鏡面である。例えば、平板部32は、ステンレスなどの光沢のある金属材料から構成されているので、光を反射することができる。このとき、平板部32の内側の主面を研磨することで、反射率をより高めてもよい。
したがって、発光モジュール40が挿入されていない場合に、透光部材20の透光領域21を透過した光は、平板部32の主面によって反射されて透光領域21を透過する。このため、例えば、被写体10からの光を平板部32が反射することができるので、発光モジュール40が挿入されていない場合にも、透光領域21を鏡として利用することができる。
また、平板部32は、凸部33の周囲の一部に切り欠き32aを有する。切り欠き32aによって、凸部33は、部分的に平板部32から分離され、弾性変形しやすくなっている。
凸部33は、平板部32から、開放された一面(第1の面)に向かう方向に凸であり、弾性変形可能である。つまり、凸部33は、発光モジュール40を透光部材20に押圧する方向に凸である。
凸部33は、平板部32の法線方向に弾性変形可能である。具体的には、発光モジュール40が取付具30内に挿入されている間、凸部33は、発光モジュール40によって透光部材20から離れる方向に押圧される。凸部33は、弾性変形することによって、その反力で発光モジュール40を透光部材20に近づく方向に押圧する。これにより、発光モジュール40を透光部材20に密着させることができる。
なお、平板部32には、複数の凸部33が設けられていてもよい。凸部33の具体的な形状などについては、後で説明する。
当接部34は、挿入口31に対向する面を構成する板状の当接部であって、発光モジュール40の端面が当接する。当接部34は、発光モジュール40のスライド方向(挿入方向及び取り出し方向)に交差する端面に沿った形状の板体である。具体的には、当接部34は、2つの面が開放された略直方体の残りの4つのうちの1つの面であって、挿入口31に対向する面を構成する。例えば、当接部34は、平板部32及び透光部材20に垂直な板体であり、かつ、発光モジュール40のスライド方向に直交する。
当接部34には、発光モジュール40のスライド方向の端面が当接する。発光モジュール40の端面が当接部34に当接することで、発光モジュール40の位置決めを行うことができる。
接着部35は、取付具30を透光部材20に取り付ける際に、透光部材20に接着される。例えば、接着部35は、両面テープなどの接着剤によって透光部材20に接着される。
具体的には、接着部35は、2つの面が開放された略直方体の残りの4つのうちの1つの面であって、発光モジュール40のスライド方向に平行な面を構成する。例えば、接着部35は、平板部32及び透光部材20に垂直な板体であり、かつ、発光モジュール40のスライド方向に平行である。なお、接着部35には、透光部材20との接着面積を大きくするためにフランジが設けられている。
また、接着部35は、発光モジュール40の挿入時のガイドレールとして機能し、かつ、発光モジュール40の左右方向の位置決めを行う。なお、左右方向とは、スライド方向に対して垂直な方向である。
当接部34及び接着部35はそれぞれ、平板部32の端部から立設するように設けられている。当接部34及び接着部35の高さは、発光モジュール40の厚さと略同じである。
平板部32、凸部33、当接部34及び接着部35は、同一の部材(例えば、金属板)から一体形成されるが、これに限らない。平板部32、凸部33、当接部34及び接着部35はそれぞれ、別体であってもよい。
また、当接部34及び接着部35は、平板でなくてもよい。例えば、発光モジュール40が円形であれば、発光モジュール40の周である円弧に沿った形状の曲面板でもよい。また、当接部34は、接着部35と同様に透光部材20に接着されてもよい。
[発光モジュール]
次に、発光モジュール40について図6及び図7を用いて説明する。図6は、本実施の形態に係る発光モジュール40のスライド挿入例を示す図である。図7は、本実施の形態に係る発光モジュール40を示す断面図(a)及び平面図(b)である。なお、図6は、図5Aに示す領域Aについて示している。
図7に示すように、発光モジュール40は、面状発光体100と、保持具110とを備える。なお、図7の(a)は、(b)のB−B断面を示している。具体的には、図7の(a)は、保持具110に設けられた穴112を通る断面を示している。
まず、発光モジュール40の挿入例について図6を用いて説明する。
図6に示すように、発光モジュール40は、取付具30内に挿入される。具体的には、発光モジュール40は、透光部材20に沿って取付具30の挿入口31から取付具30内にスライド挿入される。挿入方向は、例えば、透光部材20に平行で、かつ、挿入口31に直交する方向である。
図6の(b)に示すように、取付具30は、挿入された発光モジュール40の一部を覆っている。言い換えると、発光モジュール40は、取付具30内に完全に収容されるのではなく、一部が取付具30からはみ出ている。このため、取付具30に覆われていない部分(すなわち、取付具30からはみ出た部分)を押さえてスライドさせることで、発光モジュール40を容易に取り出すことができる。
なお、図6の(a)に示すように、取付具30は、透光領域21を覆うように設けられる。これは、挿入された発光モジュール40の発光面を透光領域21に重ねるためである。具体的には、取付具30は、透光領域21の一部を覆っている。例えば、発光モジュール40が取付具30からはみ出ている場合、透光領域21も同様に取付具30からはみ出ている。
なお、発光モジュール40は、取付具30内に収容されてもよい。つまり、発光モジュール40の全体が、取付具30に覆われていてもよい。
[面状発光体]
次に、面状発光体100について説明する。面状発光体100は、発光面を有し、平面状に発光する発光体である。
面状発光体100は、透明基板101と、有機EL素子102と、封止部材103と、FPC(Flexible Printed Circuits)104と、コネクタ105とを備える。有機EL素子102は、第1電極102aと、発光層を含む有機層102bと、第2電極102cとを備える。
透明基板101は、可視光の少なくとも一部を透過する透明基板である。透明基板101の主面であって、有機EL素子102が設けられる面と反対側の面が発光面である。
例えば、透明基板101は、ソーダガラス、無蛍光ガラス、リン酸系ガラス、ホウ酸系ガラスなどのガラス基板である。あるいは、透明基板101は、石英基板又はプラスチック基板でもよい。
有機EL素子102は、透明基板101上に設けられ、第1電極102aと第2電極102cとの間に所定の電圧が印加されることにより発光する。
第1電極102aは、発光面側に設けられた電極であり、例えば、透明基板101上に設けられている。第1電極102aは、例えば、有機EL素子102の陽極であり、発光時には、第2電極102cよりも高い電圧が印加される。
第1電極102aは、可視光の少なくとも一部を透過する透明の導電性材料から構成される。例えば、第1電極102aは、酸化インジウムスズ(ITO)から構成される。例えば、第1電極102aは、蒸着法又はスパッタリング法などによって導電膜を成膜し、成膜した導電膜をパターニングすることで形成される。
有機層102bは、発光層を含み、第1電極102aと第2電極102cとの間に設けられる。例えば、有機層102bは、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層を含んでいる。
発光層は、第1電極102aと第2電極102cとの間に所定の電圧が印加された場合に発光する有機層である。例えば、発光層は、可視光領域の光(例えば、赤色、青色又は白色)を発する。
有機層102bは、ジアミン、アントラセン、金属錯体などの有機材料から構成される。例えば、有機層102bは、蒸着法、スピンコート法、キャスト法などにより形成される。
第2電極102cは、発光面とは反対側に設けられた電極であり、有機層102b上に設けられる。第2電極102cは、例えば、有機EL素子102の陰極であり、発光時には、第1電極102aより低い電圧が印加される。
第2電極102cは、例えば、アルミニウム、銀若しくはマグネシウム、又は、これらの少なくとも1種類を含む合金などから構成される。例えば、第2電極102cは、蒸着法又はスパッタリング法などによって形成される。
第2電極102cは、光を反射する反射電極である。第2電極102cは、発光モジュール40の点灯時に、有機層102bから発せられた光を発光面側に反射する。さらに、第2電極102cは、発光モジュール40の消灯時に、透光領域21、透明基板101、第1電極102a及び有機層102bを透過した外光を反射する。すなわち、第2電極102cは、発光モジュール40の消灯時には、鏡面として機能する。言い換えると、透光領域21は、発光モジュール40の消灯時に外光を透過し、かつ、第2電極102cが反射した外光を透過する。
封止部材103は、有機EL素子102を覆うように設けられて、有機EL素子102を外気から保護する。具体的には、封止部材103は、有機EL素子102への水分及び酸素の浸入を抑制する。なお、図示しないが、第1電極102a及び第2電極102cのそれぞれに給電するための端子部が封止部材103の外に引き出されている。
封止部材103の形状は、有機EL素子102を外気から保護し、かつ、有機EL素子102の外周部へ引き出された端子部間を非導通にすることができる形状であれば、特に限定されない。封止部材103は、例えば、窒化シリコンなどの無機物、又は、UV硬化樹脂などの有機物から構成される。あるいは、封止部材103は、ガラス基板と、当該ガラス基板と透明基板101とを接着する樹脂材料とから構成されてもよい。
FPC104は、封止部材103の外部に引き出された端子部に給電するための配線が設けられたプリント基板である。FPC104に設けられた配線は、FPC104上に設けられたコネクタ105と、第1電極102a及び第2電極102cのそれぞれに電気的に接続される端子部とを電気的に接続するための配線である。
FPC104と端子部とは、例えば、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)又は異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いて電気的に接続することができる。
FPC104は、例えば、片面FPC、両面FPC、多層FPC及びF/Rなどがあり、いずれにおいても、絶縁材料を用いたベース及びカバーレイと、金属箔と、接着剤とから構成されている。FPC104のベース及びカバーレイの材料としてはポリイミド、ポリエチレンナフタレート、LCP(Liquid Crystal Polymer)などが使用される。金属箔の材料としては銅箔などが使用される。接着剤の材料としてはエポキシ系接着剤などが使用される。
コネクタ105は、有機EL素子102を点灯するための電力を受けるためのコネクタである。例えば、コネクタ105には、外部の電源回路と接続されたリード線が接続されて、電源回路から直流電力が入力される。入力された直流電力は、FPC104の配線及び端子部を介して、第1電極102aと第2電極102cとの間に所定の電圧を発生させて、発光層を発光させることができる。
コネクタ105は、例えば、樹脂で形成された容器と、金属ピンとを有する。金属ピンは、FPC104の配線に接続される。
[保持具]
次に、保持具110について、図7及び図8用いて説明する。図8は、本実施の形態に係る保持具110の突出部分を示す断面図である。なお、図8は、図7の(b)に示すC−C断面を示している。
保持具110は、面状発光体100を保持する保持具であり、面状発光体100の発光面が透光領域に重なるように取付具30と係合する。
保持具110は、例えば、板状の部材であり、面状発光体100の発光面とは反対側の面に設けられる。具体的には、図7の(a)に示すように、保持具110は、接着部材111によって封止部材103に接着されている。
保持具110は、例えば、面状発光体100より強度の高い材料から構成される。具体的には、保持具110は、透明基板101を構成する材料(例えば、ガラス)より強度の強い物質から構成される。
また、保持具110は、熱伝導率が高い材料でもよい。保持具110として熱伝導率が高い材料を用いることで、有機EL素子102から発せられた熱を均一にすることができ、発光の面内均一性を向上させることができる。例えば、保持具110は、アルミニウムなどの金属板である。
保持具110は、平面視において、面状発光体100の外形より、発光モジュール40の挿入方向に突出している。面状発光体100の外形は、例えば、透明基板101の外形である。例えば、図8に示すように、保持具110の端面は、面状発光体100の端面、具体的には、透明基板101の端面より長さLだけ外側に飛び出ている。
なお、図7の(b)において、発光モジュール40の挿入方向は、紙面下方である。図7の(b)に示すように、保持具110は、透明基板101の外形(図7の(b)における太破線)より挿入方向(紙面下方)に突出している。
例えば、図7の(b)に示すように、保持具110は、平面視において、面状発光体100の外形より大きい面積を有する。具体的には、保持具110は、平面視において、透明基板101の外形より大きい面積を有し、透明基板101の全面を覆っている。
図7の(a)に示すように、挿入方向に直交する方向(紙面左右方向)に対しても保持具110は、透明基板101の端面より外側に飛び出ている。これにより、面状発光体100の挿入方向に平行な端面も保持することができる。
発光モジュール40を取付具30内にスライド挿入する際に、正しい方向及び位置から外れた場合には、発光モジュール40は、取付具30の挿入口31の周囲に衝突する。このとき、保持具110が面状発光体100の外形より挿入方向に突出しているので、面状発光体100ではなく、保持具110の端面が取付具30に衝突する。
このように、面状発光体100の端面が取付具30に衝突するのを防ぐことができる。例えば、透明基板101は強度が高くないガラス基板であるので、衝突を防止することで、面状発光体100が破損する可能性を低減することができる。
なお、接着部材111は、例えば、粘着性のシリコンシートなどであるが、これに限らない。接着部材111は、保持具110と封止部材103とを接着し、固定することができる材料であればいかなるものでもよい。
また、保持具110は、透明基板101より強度の低い物質から構成されてもよい。例えば、保持具110は、衝撃を吸収する素材から構成されてもよい。このとき、本実施の形態では、取付具30が保持具110を押圧することで、発光面と透光部材20との密着性を高めるので、押圧される箇所は、強度の高い物質であることが好ましい。
また、図7に示すように、保持具110は、穴112を有する。
穴112は、取付具30の凸部33に係合する。穴112は、図7の(b)に示すように、平面視において矩形であるが、これに限らない。穴112は、凸部33が挿入される形状、例えば、凸部33と係合する形状であればよい。
例えば、穴112の幅と、凸部33の幅とが略同じであり、凸部33が穴112に挿入されることで、取付具30と保持具110との位置決めを行うことができる。なお、このとき、挿入方向に直交する方向において、穴112の幅と凸部33の幅とを同じにすることで、挿入方向に直交する方向(図7の(b)において左右方向)への位置決めを行うことができる。
これにより、例えば、取付具30内において発光モジュール40の遊びが存在する場合であっても、発光モジュール40を適切な位置に挿入することができる。つまり、発光面を透光領域21に適切に重ねることができる。なお、発光モジュール40の遊びとは、取付具30内で発光モジュール40が移動できる量であり、例えば、取付具30の横幅を規定する2つの接着部35間の距離と、発光モジュール40の幅との差である。
本実施の形態では、穴112は、保持具110の中央に設けられているが、これに限らない。また、穴112は、例えば、凸部33と同じ数だけ設けられる。なお、穴112は、保持具110を貫通する例について示しているが、貫通していなくてもよい。
[フレーム、木枠及びカバー]
続いて、本実施の形態に係るフレーム50、木枠60及び裏面カバー70について図3を用いて説明する。
フレーム50は、透光部材20を保持し、かつ、補強する。フレーム50は、例えば、透光部材20の周に沿った形状を有する。具体的には、フレーム50は、六角形の枠状部材であり、枠内には1以上の桟51が設けられている。
図3に示すように、フレーム50は、3つの桟51を備える。2つの桟51は、互いに平行に設けられ、残りの1つの桟51に直交するように設けられている。桟51は、フレーム50を補強するために設けられている。
フレーム50及び桟51は、例えば、ステンレスなどの金属材料から構成される。なお、桟51の数及び配置などは一例であり、これに限らない。また、桟51に、発光モジュール40に電源供給するための電源などを取り付けてもよい。
木枠60は、透光部材20の周縁に設けられ、透光部材20の端部を保護する。木枠60には、裏面側から順に、透光部材20、フレーム50及び裏面カバー70が取り付けられる。例えば、木枠60に透光部材20を嵌め入れた後、フレーム50を木枠60にネジ止めすることで、透光部材20を木枠60に固定する。さらに、裏面カバー70をフレーム50又は木枠60にネジ止めする。
裏面カバー70は、透光部材20の裏面、すなわち、取付具30及び発光モジュール40が設けられる面を保護するカバーである。裏面カバー70は、例えば、プラスチックなどの樹脂材料又は金属材料から構成される。
なお、裏面カバー70には、所定の取付面(例えば、壁などの建材)に取り付けるための取付部材を設けてもよい。
[凸部]
続いて、取付具30が備える凸部33の詳細について、図4を参照しながら図9A及び図9Bを用いて説明する。図9A及び図9Bは、本実施の形態に係る取付具30の凸部33の一例を示す断面図である。具体的には、図9A及び図9Bは、図7に示すD−D断面に相当する断面を示している。なお、図9A及び図9Bでは、説明をより分かりやすくするため、保持具110と取付具30とを示し、面状発光体100は示していない。
図9Aに示すように、凸部33aは、凸部33の一例であり、傾斜面36と、垂直面37とを備える。凸部33aは、平板部32の一部を折り曲げた形状を有する。例えば、図4に示すように、切り欠き32aによって囲まれた部分を折り曲げることで、凸部33aは形成される。
傾斜面36は、発光モジュール40の挿入方向に対して傾斜した面である。例えば、傾斜面36は、挿入方向、すなわち、平板部32に平行な平面から所定の角度だけ、透光部材20に向かう方向に傾斜している。所定の角度は、例えば、1〜10度程度であるが、これに限らない。
垂直面37は、発光モジュール40の挿入方向に対して垂直な面である。例えば、垂直面37は、平板部32から垂直に立設する面であり、かつ、傾斜面36に連続する面である。図9Aに示すように、垂直面37と傾斜面36とによって、断面が三角形の凸部33aが形成される。
なお、傾斜面36と垂直面37とは分離していてもよい。すなわち、切り欠き32aが傾斜面36と垂直面37との間に設けられてもよい。
凸部33aは、発光モジュール40が取付具30内にスライド挿入されるときに、傾斜面36が発光モジュール40の端面に押されることで、弾性変形により上方に持ち上げられる。持ち上げられた凸部33aは、保持具110に沿ってスライドし、穴112に挿入される。これにより、発光モジュール40をスムーズに挿入することができる。
また、垂直面37が穴112の壁面に係止することで、発光モジュール40がスライドして挿入口31から出てしまう、すなわち、発光モジュール40の脱離を抑制することができる。
さらに、傾斜面36は、弾性変形の反力によって保持具110を押圧している。具体的には、傾斜面36は、穴112の壁面の一部を押圧する。これにより、発光モジュール40を透光部材20に密着させることができる。
本実施の形態では、穴112は保持具110の中央に設けられているので、凸部33aの傾斜面36は、保持具110の中央付近を押圧することができる。これにより、発光モジュール40に均一に力を加えることができるので、発光モジュール40と透光部材20との密着性をより高めることができる。
なお、本実施の形態に係る凸部33は、図9Bに示すように、2つの傾斜面36を有する凸部33bでもよい。凸部33bは、凸部33aと比較して、垂直面37の代わりに傾斜面36を有する。
これにより、発光モジュール40をスムーズにスライド挿入するできるだけでなく、スムーズにスライドさせて取り出すことができる。
[まとめ]
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1は、透光領域21を有する板状の透光部材20と、一面が開放された箱状の取付具30であって、当該一面が透光部材20に面するように透光部材20に取り付けられる取付具30と、取付具30内に挿入される発光モジュール40とを備え、取付具30は、上記一面に垂直な面に設けられた、発光モジュール40を透光部材20に沿ってスライド挿入するための挿入口31を有し、発光モジュール40は、発光面を有する面状発光体100と、面状発光体100を保持し、かつ、発光面が透光領域21に重なるように取付具30と係合する保持具110とを備え、保持具110は、面状発光体100の外形より、発光モジュール40の挿入方向に突出している。
これにより、保持具110が面状発光体100の外形より挿入方向に突出しているので、発光モジュール40をスライド挿入する際に面状発光体100の端面が取付具30に衝突するのを抑制することができる。このように、本実施の形態によれば、適切に保護された面状発光体100を備える照明器具1を提供することができる。
また、保持具110は、面状発光体100の発光面とは反対側の面に設けられ、面状発光体100の外形より大きい面積を有する。
これにより、保持具110の面積が面状発光体100より大きいので、面状発光体100を覆い隠すことが可能で、全体的に保護することができる。
また、取付具30は、一面の反対側の面を構成する板状の平板部32と、平板部32から一面に向かう方向に凸で、弾性変形可能な凸部33とを有する。
これにより、弾性変形可能な凸部33を設けることで発光モジュール40を透光部材20に押し当てる押圧力を増すことができ、発光モジュール40と透光部材20との密着性を高めることができる。
また、保持具110は、凸部33に係合する穴112を有する。
これにより、穴112と凸部33とが係合することで、発光モジュール40の位置決めを容易に行うことができる。
また、平板部32は、凸部33の周囲の一部に切り欠き32aを有し、凸部33は、平板部32の一部を折り曲げた形状を有する。
これにより、例えば、取付具30をステンレス板などのプレス加工などにより容易に製造することができる。
また、凸部33は、発光モジュール40の挿入方向に対して傾斜した傾斜面36を有する。
これにより、発光モジュール40をスライド挿入する際に傾斜面36が押されて自然に持ち上がることで、発光モジュール40を容易に挿入することができる。
また、凸部33は、さらに、発光モジュール40の挿入方向に対して垂直の垂直面37を有する。
これにより、垂直面37と保持具110の穴112の壁面とが当接することで、発光モジュール40が挿入口31から飛び出すことを抑制することができる。
また、透光部材20は、さらに、透光領域21の周囲に、外光を反射する鏡領域22を有する。
これにより、消灯時には、照明器具1を鏡として利用し、点灯時には、照明器具1を一部が光る鏡として利用することができる。
また、面状発光体100は、光を反射する第2電極102cを備え、透光領域21は、発光モジュール40の消灯時に、外光を透過し、かつ、第2電極102cが反射した外光を透過する。
これにより、発光モジュール40の消灯時には、透光領域21も鏡として利用することができるので、例えば、透光部材20の全面を鏡として利用することができる。
また、平板部32の主面であって、透光部材20に面する主面は、鏡面である。
これにより、発光モジュール40を取り外した場合、透光領域21を通過した外光が取付具30の裏面によって反射される。したがって、発光モジュール40を取り外した場合でも、照明器具1を鏡として利用することができる。
また、取付具30は、透光部材20の中央より端部に近い位置に取り付けられ、挿入口31は、透光部材20の端部より中央に近い位置に設けられる。
これにより、取付具30及び透光領域21が透光部材20の端部寄りの位置に配置されるので、透光領域21の中央を鏡面として利用することができる。
(変形例)
以下では、本実施の形態に係る照明器具1の変形例について図面を用いて説明する。
例えば、本実施の形態に係る照明器具1では、取付具30の挿入口31の幅が発光モジュール40の幅と略同一である例について示したが、これに限らない。挿入口31の幅は、発光モジュール40の幅より十分に広くてもよい。
図10は、本実施の形態の変形例に係る取付具130を示す平面図である。図10に示すように、取付具130の挿入口131は、発光モジュール40の幅より十分に広い。つまり、挿入口131は、当接部34の幅より広い。
具体的には、図10に示すように、2つの接着部35が、当接部34から挿入口131に近付く程、互いに離れるように設けられている。なお、接着部35は、直線状に設けられる例について示しているが、段階的に広がってもよく、ラッパ状に広がってもよい。
これにより、挿入口131の幅が発光モジュール40の外形より幅広であるので、発光モジュール40を取付具130内に容易に挿入することができる。また、発光モジュール40が取付具130の挿入口131部分に衝突する可能性を低くすることができるので、面状発光体100を適切に保護することができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1では、発光モジュール40を取り出す際に、取付具30からはみ出た部分を押さえてスライドさせる例について示したが、これに限らない。取付具30に発光モジュール40を押し出すための開口を設けてもよい。
図11は、本実施の形態の別の変形例に係る取付具130aを示す斜視図である。図11に示すように、取付具130aの当接部134は、第1開口138を有する。さらに、取付具130aの平板部132は、第1開口138に連続する第2開口139を有する。
これにより、例えば、指などによって第1開口138及び第2開口139を介して発光モジュール40を押し出すことができる。したがって、発光モジュール40を透光部材20に押さえつける場合に比べて、発光モジュール40の発光面には力がかからないので、発光面を保護することができる。
また、本実施の形態に係る照明器具1では、保持具110が面状発光体100の全面を覆うように設けられた例について示したが、これに限らない。保持具110は、面状発光体100の端部のみを保護するように、発光モジュール40の挿入方向に突出していてもよい。
図12は、本実施の形態に係る発光モジュール40aを示す平面図である。図12に示すように、発光モジュール40aの保持具110aは、面状発光体100の端部を保護するように設けられる。
具体的には、本実施の形態に係る面状発光体100は、矩形であるので、挿入方向に位置する2つの端部を覆うようにL字型の2つの保持具110aが面状発光体100に取り付けられる。この場合、図12のE−E断面は、図8に示す断面と同様であるので、スライド挿入する際に面状発光体100を適切に保護することができる。
矩形の発光モジュール40aをスライド挿入する際に、取付具30に最も衝突しやすく、かつ、衝突した場合に破損しやすいのが、矩形の角に相当する端部である。したがって、図12に示す保持具110aによって、矩形の角を保護することで、発光モジュール40aを適切に保護することができる。
(その他)
以上、本発明に係る照明器具について、上記実施の形態及びその変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態及びその変形例では、透光領域21が矩形又は星形などの単純な図形である例について示したが、透光領域21は、より複雑な模様で形成されてもよい。
本実施の形態に係る照明器具1は、消灯時は、鏡領域22だけでなく透光領域21も鏡として利用できるが、上述したように、透光領域21で反射される光は、透光領域21だけでなく、面状発光体100の第1電極102a及び有機層102bを透過した光である。すなわち、透光領域21で反射される光は、鏡領域22で反射される光とは異なっているため、透光領域21が単純な図形である場合、ユーザ(被写体10)は、違和感を感じる恐れがある。
これに対して、透光領域21を複雑な模様で形成することで、特に消灯時に違和感のない鏡として利用することができる。つまり、ユーザ(被写体10)は、消灯時には、照明器具1を周縁部分に模様の付いた鏡として認識することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例では、保持具110が面状発光体100の裏面(封止部材103)に取り付けられる例について示したが、これに限らない。例えば、保持具110は、面状発光体100の挿入方向の端面に設けられてもよい。この場合でも、発光モジュール40を取付具30内にスライド挿入する際に、面状発光体100の端面を保護することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例では、取付具30が、一体形成された凸部33を備える例について示したが、これに限らない。取付具30とは別体の部材によって、発光モジュール40を透光部材20に押圧してもよい。例えば、取付具30に貫通孔を設け、当該貫通孔を挿通するネジなどによって発光モジュール40を透光部材20に押圧してもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、照明器具1が照明付きの鏡である例について示したが、これに限らない。すなわち、透光部材20は、鏡領域22を有していなくてもよい。例えば、鏡領域22に対応する領域は、透光性又は遮光性を有してもよい。同様に、取付具30の内側の主面は、鏡面でなくてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1 照明器具
20 透光部材
21 透光領域
22 鏡領域
30、130、130a 取付具
31、131 挿入口
32、132 平板部
32a 切り欠き
33、33a、33b 凸部
34、134 当接部
35 接着部
36 傾斜面
37 垂直面
40、40a 発光モジュール
100 面状発光体
101 透明基板
102 有機EL素子
102a 第1電極
102b 有機層
102c 第2電極(反射電極)
103 封止部材
110、110a 保持具
111 接着部材
112 穴
138 第1開口
139 第2開口

Claims (14)

  1. 透光領域を有する板状の透光部材と、
    一面が開放された箱状の取付具であって、前記一面が前記透光部材に面するように前記透光部材に取り付けられる取付具と、
    前記取付具内に挿入される発光モジュールとを備え、
    前記取付具は、
    前記一面に垂直な面に設けられた、前記発光モジュールを前記透光部材に沿ってスライド挿入するための挿入口を有し、
    前記発光モジュールは、
    発光面を有する面状発光体と、
    前記面状発光体を保持し、かつ、前記発光面が前記透光領域に重なるように前記取付具と係合する保持具とを備え、
    前記保持具は、
    前記面状発光体の外形より、前記発光モジュールの挿入方向に突出しており、
    前記発光面は、前記透光部材に密着している
    照明器具。
  2. 前記保持具は、
    前記面状発光体の前記発光面とは反対側の面に設けられ、
    前記面状発光体の外形より大きい面積を有する
    請求項1に記載の照明器具。
  3. 前記取付具は、
    前記一面の反対側の面を構成する板状の平板部と、
    前記平板部から前記一面に向かう方向に凸で、弾性変形可能な凸部とを有する
    請求項1又は2に記載の照明器具。
  4. 前記保持具は、前記凸部に係合する穴を有する
    請求項3に記載の照明器具。
  5. 前記平板部は、前記凸部の周囲の一部に切り欠きを有し、
    前記凸部は、前記平板部の一部を折り曲げた形状を有する
    請求項3又は4に記載の照明器具。
  6. 前記凸部は、前記発光モジュールの挿入方向に対して傾斜した傾斜面を有する
    請求項3〜5のいずれか1項に記載の照明器具。
  7. 前記凸部は、さらに、前記発光モジュールの挿入方向に対して垂直の垂直面を有する
    請求項6に記載の照明器具。
  8. 前記取付具は、前記挿入口に対向する面を構成する板状の当接部であって、前記発光モジュールの端面が当接する当接部を有し、
    前記挿入口は、前記当接部の幅より広い
    請求項3〜7のいずれか1項に記載の照明器具。
  9. 前記取付具は、前記挿入口に対向する面を構成する板状の当接部であって、前記発光モジュールの端面が当接する当接部を有し、
    前記当接部は、第1開口を有する
    請求項3〜7のいずれか1項に記載の照明器具。
  10. 前記平板部は、前記第1開口に連続する第2開口を有する
    請求項9に記載の照明器具。
  11. 前記透光部材は、さらに、前記透光領域の周囲に、外光を反射する鏡領域を有する
    請求項3〜10のいずれか1項に記載の照明器具。
  12. 前記面状発光体は、光を反射する反射電極を備え、
    前記透光領域は、前記発光モジュールの消灯時に、前記外光を透過し、かつ、前記反射電極が反射した外光を透過する
    請求項11に記載の照明器具。
  13. 前記平板部の主面であって、前記透光部材に面する主面は、鏡面である
    請求項11又は12に記載の照明器具。
  14. 前記取付具は、前記透光部材の中央より端部に近い位置に取り付けられ、
    前記挿入口は、前記透光部材の端部より中央に近い位置に設けられる
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の照明器具。
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