JP6277317B1 - 脱線防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常走行時には走行の障害にならず、乗り上がり脱線や滑り上がり脱線、飛び上がり脱線を防止でき、しかも外部からの電力等のエネルギーを必要としない。【解決手段】マクラギ300 に設置された一対のレールR1,R2 の間にレールR1,R2 と平行に設置されるセンターレール100 と、レールR1,R2 上を走行する車両TRの車体BOに設けられたセンターレール銜え具200 とを備え、センターレール100 は腹部120 より横方向に膨張した頭部130 が形成され、センターレール銜え具200 は、頭部130 が嵌まり込む頭部用空間281 と、頭部用空間281 と連通しかつ腹部120 が嵌まり込む腹部用空間282 とを有する保持空間280 が形成され、頭部130 の幅寸法W2と腹部用空間282 の内側幅寸法W3とでは、頭部130 の幅寸法W2の方が大きく設定され、車両TRが通常走行状態にある場合は、センターレール100 は保持空間280 の内面に接触しない。【選択図】 図1

Description

本発明は、乗り上がり脱線、滑り上がり脱線のみならず、飛び上がり脱線にも対応することができる脱線防止装置に関する。
列車の脱線には、乗り上がり脱線、滑り上がり脱線、飛び上がり脱線の三種類がある。 乗り上がり脱線とは、曲線走行で外側のレールを走行している車輪に横方向の力が加わり、輪重が減少したときに車輪のフランジがレールに乗り上がって発生する脱線である。 また、滑り上がり脱線とは、曲線走行で外側のレールを走行している車輪に横方向の強い力が加わって車輪のフランジがレールの上に滑り上がって発生する脱線である。
さらに、飛び上がり脱線とは、地震などの予期しない急激な振動で縦方向及び横方向の衝撃的な力(縦揺れ、横揺れ)が加わり車輪がレールから飛び上がって発生する脱線である。平成16(2004)年10月23日に発生した新潟県中越地震で上越新幹線「とき325号」が、飛び上がり脱線を起こしている。また、地震ではないが、昭和61(1986)年12月28日に余部鉄橋を走行中の列車が日本海からの突風に煽られて落下した事故も飛び上がり脱線に該当する。
列車の脱線事故を防止するものとして各種の技術が開発されている。
例えば、特開2003−138501号公報(特許文献1)には『鉄道線路の曲線区間等の内軌側に複数の脱線防止ガードをレール方向に連続して敷設した脱線防止ガード敷設区間終端の鉄道線路の列車進行方向から見て出口側となる脱線防止ガードのレール側面と平行な車輪案内面を有している平行部に一体化するとともに、前記レール側面との間隔が徐々に狭まるように形成した出口側に向かって所要な区間長の復線用誘導面を有し、該復線用誘導面の端から前記レール側面と平行に形成した出口側に向かって所要な区間長の平行誘導面を有し、該平行誘導面の端から前記レール側面との間隔が徐々に広がるように形成した出口側に向かって所要な区間長の取付誘導面を有することを特徴とした脱線防止ガードアタッチメント。』が開示されている。
また、特開2006−143162号公報(特許文献2)には『鉄道電車の台車下部のレール真上に固定された、車輪のレールからの浮き上がりを感知する、感知センサーと、車載コンピューターの稼働で、許容値を超えた前記浮き上がりに対して、前記台車下部のレール真上に固定された電磁石本体を作動させ、その磁力によりレールを強力に牽引する事により、結果的に前記浮き上がりを解消又は抑制する電磁力式鉄道電車車輪浮き上がり脱線防止装置。』が開示されている。
特開2003−138501号公報 特開2006−143162号公報
しかしながら、特許文献1に記載された脱線防止ガードアタッチメントは、乗り上がり脱線や滑り上がり脱線を防止するためのものであり、飛び上がり脱線に対応することはできない。
また、特許文献2に記載された電磁力式鉄道電車車輪浮き上がり脱線防止装置は、浮き上がり脱線に対応したものであるが、電磁石に供給する電力を必須としているため、送電設備も破損され、給電が停止されるような大震災にあっては対応することができないという問題点がある。
なお、列車自体を重くしたり、走行速度を低くしたりすることで、脱線事故の発生のおそれを低減することができるが、経済性の問題から列車の軽量化、高速走行が求められる今日ではそのような対策は現実不可能と思われる。
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたもので、乗り上がり脱線や滑り上がり脱線のみならず、飛び上がり脱線に対応することができ、しかも外部からの電力等のエネルギーを必要とせず、大震災にも対応可能な脱線防止装置を提供することを目的としている。
本発明に係る脱線防止装置は、マクラギに設置された一対のレールの間にレールと平行に設置されたセンターレールと、前記レール上を走行する車両の車体に設けられたセンターレール銜え具とを備えており、前記センターレールは腹部より横方向に膨張した頭部が形成されており、前記センターレール銜え具は、車軸を回転可能に支持するとともに、前記頭部が嵌まり込む頭部用空間と、この頭部用空間と連通しかつ前記腹部が嵌まり込む腹部用空間とを有する保持空間が形成されており、前記頭部の幅寸法と腹部用空間の内側幅寸法とでは、頭部の幅寸法の方が大きく設定されており、車両が通常走行状態にある場合は、センターレールは保持空間の内面に接触しないように構成されている。
本発明に係る脱線防止装置は、通常走行時には走行の障害にならず、乗り上がり脱線や滑り上がり脱線のみならず、飛び上がり脱線を防止することができ、しかも外部からの電力等のエネルギーを必要としない大震災にも対応可能な脱線防止装置とすることができる。
また、本発明に係る脱線防止装置は、センターレール銜え具で車軸を回転可能に支持するようになっているので、脱線に繋がる車輪の動きが脱線防止装置に確実に伝わることになり、脱線を未然に防止する効果が高くなる。
また、本発明に係る脱線防止装置のセンターレール銜え具は、台車から緩衝装置を介して吊り下げられているので、車軸を回転可能に支持したとしても、車軸と共回りすることがなく、車軸の回転に伴ってセンターレール銜え具のガタつきは発生しない。
さらに、本発明に係る脱線防止装置では、マクラギは、一対のレールが設置される部分より高くなった凸部を有しており、この凸部にセンターレールが設置されるようになっている。このためセンターレールと一対の走行用のレールとの位置関係を正確に維持することができる。従って、センターレールの設置やその保守が容易になるというメリットがある。
さらに、センターレール銜え具は、センターレールの長手方向に沿って分割可能になっていると、センターレール銜え具の設置や保守が容易になるというメリットがある。
本発明の実施の形態に係る脱線防止装置の要部を示す概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る脱線防止装置を構成するセンターレール銜え具の概略的分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る脱線防止装置を構成するセンターレールとセンターレール銜え具との各部の寸法関係を示す概略的正面図である。 本発明の実施の形態に係る脱線防止装置を備えた電動台車の図面であって、同図(A)は概略的正面図、同図(B)は概略的側面図である。 本発明の実施の形態に係る脱線防止装置を備えた付随台車の図面であって、同図(A)は概略的正面図、同図(B)は概略的側面図である。 本発明の実施の形態に係る脱線防止装置によって脱線が防止される作用を説明する概略的説明図である。 本発明の実施の形態に係る脱線防止装置によって脱線が防止される作用を説明する概略的説明図である。 本発明の実施の形態に係る脱線防止装置に使用されるセンターレールの概略的斜視図 である。 本発明の実施の形態に係る脱線防止装置に使用されるセンターレール銜え具の他の形態を示す概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る脱線防止装置を構成するセンターレールが設置される箇所を示す概略的説明図である。
本発明の第1の実施の形態に係る脱線防止装置1000は、マクラギ300に設置された一対のレールR1、R2の間にレールR1、R2と平行に設置されたセンターレール100と、前記レールR1、R2上を走行する車両TRの車体BOに設けられたセンターレール銜え具200とを備えており、前記センターレール100は腹部120より横方向に膨張した頭部130が形成されており、前記センターレール銜え具200は、車軸AXを回転可能に支持するとともに、前記頭部130が嵌まり込む頭部用空間281と、この頭部用空間281と連通しかつ前記腹部120が嵌まり込む腹部用空間282とを有する保持空間280が形成されており、前記頭部130の幅寸法W2と腹部用空間282の内側幅寸法W3とでは、頭部130の幅寸法W2の方が大きく設定されており、車両TRが通常走行状態にある場合は、センターレール100は保持空間280の内面に接触しないように構成されている。
なお、本明細書において『通常走行状態』とは車輪がレールから外れることなく脱線のおそれがない走行状態をいい、『非通常走行状態』とは車輪がレールから外れかけて脱線に繋がりかねない走行状態をいうものとする。
本発明の実施の形態に係る脱線防止装置1000を構成するマクラギ300は、通常のマクラギと同様にプレストコンクリートやガラス繊維と発泡ウレタンの合成素材などから構成されている。しかも、このマクラギ300は、図1に示すように、一対のレールR1、R2が設置される部分である2つのレール設置部310と、このレール設置部310に挟まれる位置にあり、レール設置部310より高くなる凸部320とを有しており、この凸部320にセンターレール100が設置されるようになっている。このため、センターレール100は、車輪WHが走行する一対のレールR1、R2よりも高い位置に設けられることになる。
なお、前記凸部320は、センターレール100を設置する部分なので、平坦に形成されている。
なお、このマクラギ300は、路盤の上にバラストを敷きつめたバラスト軌道、コンクリートの路盤とコンクリート板との間にCAモルタルを充填して固化させたスラブ軌道、コンクリート製の道床にマクラギ300を直接固定するコンクリート直結軌道のいずれであっても対応することができる。
この脱線防止装置1000を構成するセンターレール100は、車両TRの走行には直積的には関与しないものであり、車両TRの脱線を防止するために設けられている。
かかるセンターレール100は、図1、図8等に示すように、マクラギ300に接する底部110と、この底部110から上方向に延設された腹部120と、この腹部120の上端において横方向に膨張した頭部130とが一定に形成されたものである。
車輪WHが走行する一般のレールR1、R2は、頭部がほぼ平坦に形成されているが、このセンターレール100は頭部130の中心に向かって上がり傾斜の凸状に形成されている。
また、このセンターレール100の底部110は、頭部130より幅広に設定されている。
なお、このセンターレール100は、全路線に渡って設置される必要はない。例えば、脱線事故が発生しにくい箇所、例えば低速で走行する区間、駅構内、車両整備区等ではセンターレール100は設置されなくてもよい。
また、図10に示すように、走行用のレールR1、R2が交差するポイントや道路が横切る踏切りにはセンターレール100を設置しない。ポイントでは走行用のレールR1、R2が交差するため、センターレール100を設けることができないためである。踏切りは、自動車や歩行者、自転車が横切るため、マクラギ300の凸部310に設置されることで一段と高くなったセンターレール100を設けることができないためである。
なお、センターレール100が設けられない部分では、センターレール100が設置される部分である凸部310がない通常型マクラギが使用される。
上述したように、センターレール100は全路線に渡って設置されるものではないので、センターレール銜え具200は車両TRの走行中にセンターレール100に入り込む瞬間がある。センターレール100がセンターレール銜え具200にスムーズに入り込めるように、センターレール100の先端は、図8に示すように、頭部130がテーパ面131として形成されている。
かかるセンターレール100は、通常のレール締結装置350を使用してマクラギ300の凸部320に固定される。なお、図1においては、レール締結装置350として一般的なボルトで押え板を固定するタイプのものが示されているが、他のレール締結装置、例えば二重弾性締結タイプ、完全弾性締結タイプ等であってもよいことはいうまでもない。
また,このセンターレール100を締結するレール締結装置350は、一対の走行用のレールR1、R2をマクラギ300に締結するものと同一のものを使用すると、使用部品の種類が抑えられるので効率的である。
上述したマクラギ300及びセンターレール100は、本発明の実施の形態に係る脱線防止装置1000の線路側の構成要素であるが、この脱線防止装置1000には、車両TR側の構成要素としてセンターレール銜え具200がある。
このセンターレール銜え具200は、図2に示すように、第1分割体210、第2分割体220、第3分割体230及びこれらを結合させる結合手段240とから構成されている。
前記第1分割体210と第2分割体220とは左右対称となっており、二つを組み合わせると、保持空間280が形成されるようになっている。
前記第1分割体210は、車軸AXが貫通する車軸孔211Aが開設された上方部211とこの上方部211から延設されており、保持空間280の一部を構成する凹部212が形成された下方部213とが一体に構成されたものである。
上方部211には、車軸孔211Aの他に結合手段240を構成するボルト241が貫通するボルト用開口211Cが複数個(図面では4個)開設されている。
また、下方部213に形成された凹部212の下縁部212Aは、上方部211の内側面211Bより引っ込んだ位置に形成されている。これは、腹部用空間282を形作るためである。
下方部213は、凹部212の下方縁部212Bがテーパ状に形成されている。これは、センターレール銜え具200へのセンターレール100の導入がスムーズに行われるようにするためである。
なお、前記第2分割体220は、上述した第1分割体210と左右対称に構成されている。すなわち、この第2分解体220は、車軸AXが貫通する車軸孔221Aが開設された上方部221とこの上方部221から延設されており、保持空間280の一部を構成する凹部222が形成された下方部223とが一体に構成されている。
なお、前記車軸孔221Aは、前記保持用空間280とは干渉しない位置に設けられている。また、前記車軸孔221Aには適宜な軸受(図示省略)がセットされている。
また、前記第3分割体230は、第1分割体210と第2分割体220とを連結するとともに、センターレール銜え具200を車体BOの台車CAから吊り下げる機能を有している。この第3分割体230は、第1分割体210及び第2分割体220に接する連結部231と、この連結部231から水平方向に延設されており、上方向の貫通孔232Aが開設された突出部232とが一体に構成されたものである。
なお、前記連結部231には、結合手段250を構成するボルト251が貫通するボルト用開口231Aが複数個(図面では2個)開設されている。
また、図面には表れていないが、第3分割体230の連結部231のボルト251に対応すべく、前記第1分割体210と第2分割体220には、前記ボルト251に対応した位置にボルト251が螺合する雌ねじ部が形成されている。
このように構成された第1分割体210、第2分割体220及び第3分割体230を組み付けてセンターレール銜え具200とする。具体的には第1分割体210と第2分割体220とを凹部212、222同士を向かい合わせに当接させた状態でボルト241及びナット242を用いて組み合わせる。その後、第3分割体320の連結部231を第1分割体210及び第2分割体220に当接させた状態でボルト251と雄ねじ部(図示省略)とを用いて組み合わせる。
このようにして構成されたセンターレール銜え具200には、センターレール100の頭部130が嵌まり込む頭部用空間281と、センターレール100の腹部120が嵌まり込む腹部用空間282とが連通した状態の保持空間280が形成されることになる。
なお、頭部用空間281の内側幅寸法W1は、センターレール100の頭部130の幅寸法W2より大きく、内側高さ寸法H1は前記頭部130の高さ寸法H2より大きく設定されている。
また、腹部用空間282の内側幅寸法W3は、センターレール100の腹部120の幅寸法W4より大きく設定されている。
さらに、頭部130の幅寸法と腹部用空間282の内側幅寸法W3とでは、頭部130の幅寸法W2の方が大きく設定されている。このため、頭部130が腹部用空間282を通過して外れることはない。
なお、センターレール銜え具200の保持空間280を構成する頭部用空間281の内面のうち上側を天井面281A、横側を頭部側側面281B、下側を下面281Cとし、腹部用空間282の横側を腹部側側面282Bとする。
このセンターレール銜え具200は、緩衝装置400を介して台車CAから吊り下げられる。このため、センターレール銜え具200に車軸AXが貫通していたとしても、車軸AXとともに共回りをすることはないので、車軸AXの回転に伴ってセンターレール銜え具200がガタつくことはない。
前記緩衝装置400は、図1等に示すように、シャフト410をセンターレール銜え具200の第3分割体230の突出部232の貫通孔232Aに貫通させることでセンターレール銜え具200に連結されている。
このように構成された脱線防止装置1000は、モータMOと動力伝達装置PTを持った電動台車(図4参照)にもモータMOや動力伝達装置PTを持たない付随台車(図5参照)のいずれにも搭載可能である。
なお、図5(A)に示すように、付随台車の車軸AXにはブレーキディスクBDが設けられている。
なお、図4及び図5では、台車CAと台車BOとを牽引装置500を用いて連結するいわゆるボルスタレス台車を示しているが、脱線防止装置1000はボルスタレス台車のみならず、ボルスタ付き台車にも適用できることはいうまでもない。
次に、上述した脱線防止装置1000がどのようにして脱線を防止するかを図6及び図7を参照しつつ説明する。
車両TRが通常走行状態にある場合、脱線防止装置1000のセンターレール銜え具200は、図6(A)に示すように、センターレール100の頭部130が頭部用空間281に、腹部120が腹部用空間282にそれぞれ嵌まり込み、センターレール100のいずれの箇所も保持空間280の内面、すなわち頭部用空間281の天井面281A、頭部側側面281B、下面281C、腹部用空間282の腹部側側面282Bに接触していない。
従って、脱線防止装置1000は、脱線のおそれがない走行状態(車輪WHがレールR1、R2から外れるおそれがない状態)である通常走行状態では車両TRの走行に抵抗を加えることはなく、スムーズな走行を阻害しない。
所定の速度以上の速度で走行したり、横風等を受けるなどして蛇行走行になると、図6(B)に示すように、センターレール100の腹部120がセンターレール銜え具200の腹部用空間282の腹部側側面282Bに接触する。車両TRはこの接触によってそれ以上の横方向への変位が抑制され、蛇行に起因する脱線が未然に防止される。
なお、この状態では、センターレール100の頭部130は、頭部用空間280の内面である天井面281A、頭部側側面281B、下面281Cには接触しない。
カーブにおいては外側のレールR1は、内側のレールR2より高い位置に設置されることになる。従って、カーブにおいては車両TRは内側に向かって傾斜する。しかし、通常の傾きであれば、センターレール100のいずもの箇所も保持空間280の内面には接触しない。
しかしながら、積み荷や乗客の偏りによって車両TRの左右のバランスが異常に悪い場合、或いは想定外の強い横風が吹きつけた場合など、想定以上に車両TRが傾くことがある。これは車輪WHがレールR1、R2から外れかけて脱線に繋がりかねない非通常走行状態となりかねない。
かかる場合、図6(C)に示すように、センターレール100の頭部130の上面が、保持空間280の頭部用空間281の天井面281Aに接触する。この接触によって、それ以上の傾きが抑制されるので、脱線が未然に防止される。
なお、この状態では、センターレール100の頭部130は、頭部用空間280の内面である頭部側側面281B、下面281Cには接触せず,腹部120も腹部用側面282Bには接触しない。
直下型地震等の激しい地震で縦揺れ及び横揺れが発生すると、飛び上がり脱線が生じやすいが、縦揺れに対しては、図7(A)に示すように、車両TRが上方向に飛び上がったとしてもセンターレール100の頭部130の下面が頭部用空間281の下面281Cに接触する。このため、車両TRはそれ以上の上方向への変位が抑制され、浮き上がりに起因する脱線が未然に防止される。
縦揺れの加えて横揺れがあったとしても、横方向の揺れに対しては頭部130の頭部用空間281の頭部用側面281Bへの接触、腹部120の腹部用空間282の腹部用側面282Bへの接触によってそれ以上の横方向への変位が抑制されるので、脱線が未然に防止される。
しかも、この脱線防止装置1000による浮き上がり脱線の防止には、電磁石を使った従来の脱線防止装置のように外部からの電力の供給を必要としないので、送電設備が破損されて給電が停止されるような場合でも有効に機能する。
なお、この浮き上がり脱線は、レールR1、R2の上に異物を置くいわゆる置き石によっても発生するが、この脱線防止装置1000は置き石に対しても有効に機能することはいうまでもない。
カーブを走行中に外側の車輪WHに横方向の力が加わって輪重が減少することで、車輪WHのフランジが外側のレールR1に乗り上げることで発生する乗り上がり脱線に対しては以下のようにしてそれを防止している。
フランジが外側のレールR1に乗り上がる方向に変位すると、図7(B)に示すように、センターレール100の頭部130の側面が頭部用空間281の頭部用側面281Bに、頭部130の下面が頭部用空間281の下面281Cに、腹部120が腹部用空間282の腹部用側面282Bにそれぞれ接触する。この接触によってそれ以上の変位が抑制されるので、車輪WHのフランジは外側のレールR1に乗り上がらず、乗り上がり脱線が未然に防止される。
カーブを走行中に横方向の突風等によって横方向の強い力が加わって外側の車輪WHのフランジが外側のレールR1の上に乗り上がることで発生する滑り上がり脱線に対しては以下のようにしてそれを防止している。
すなわち、滑り上がり脱線に対しては、図7(C)に示すように、センターレール100の頭部130の上面が頭部用空間281の天井面281Aに、頭部130の下面が頭部用空間281の下面281Cにそれぞれ接触する。この接触によってそれ以上の変位が抑制されるので、車輪WHのフランジは外側のレールR1に乗り上がらず、脱線が未然に防止される。
なお、上述した説明では、センターレール銜え具200は、第1分割体210、第2分割体220、第3分割体230及びこれらを結合させる結合手段240とから構成されているとしたが、本発明がこれに限定されるものではない。
例えば、図9に示すように、第1分割体210、第2分割体220及び第3分割体230に相当する部分が最初から一体に形成されたセンターレール銜え具900であってもよいのである。
このセンターレール銜え具900は、図9に示すように、略立方体状の本体910の底面側から上側に向かって保持空間920が形成されるとともに、この保持空間920を避けた位置に車軸AXが貫通する車軸孔930Aが形成され、かつ本体910の背面側に上方向の貫通孔941が開設された突出部940とが形成されている。
貫通孔941は、センターレール銜え具900を台車CAに連結する緩衝装置400のシャフト410が貫通される部分である。
また、センターレール銜え具200、センターレール銜え具900は、走行方向に向かって前面側が平坦になっているが、空気抵抗低減のために前面側に向かって凸の円錐形等の形状とすることも可能である。
100 センターレール
120 腹部
130 頭部
200 センターレール銜え具
280 保持空間
281 頭部用空間
282 腹部用空間
300 マクラギ
R1、R2 レール
W2 頭部の幅寸法
W3 腹部用空間の内側幅寸法
TR 車両
1000 脱線防止装置

Claims (5)

  1. マクラギに設置された一対のレールの間にレールと平行に設置されたセンターレールと、前記レール上を走行する車両の車体に設けられたセンターレール銜え具とを具備しており、前記センターレールは腹部より横方向に膨張した頭部が形成されており、前記センターレール銜え具は、車軸を回転可能に支持するとともに、前記頭部が嵌まり込む頭部用空間と、この頭部用空間と連通しかつ前記腹部が嵌まり込む腹部用空間とを有する保持空間が形成されており、前記頭部の幅寸法と腹部用空間の内側幅寸法とでは、頭部の幅寸法の方が大きく設定されており、車両が通常走行状態にある場合は、センターレールは保持空間の内面に接触しないことを特徴とする脱線防止装置。
  2. 前記センターレール銜え具は、台車から緩衝装置を介して吊り下げられていることを特徴とする請求項1記載の脱線防止装置。
  3. マクラギに設置された一対のレールの間にレールと平行に設置されたセンターレールと、前記レール上を走行する車両の車体の台車から緩衝装置を介して吊り下げられたセンターレール銜え具とを具備しており、前記センターレールは腹部より横方向に膨張した頭部が形成されており、前記センターレール銜え具は、前記頭部が嵌まり込む頭部用空間と、この頭部用空間と連通しかつ前記腹部が嵌まり込む腹部用空間とを有する保持空間が形成されており、前記頭部の幅寸法と腹部用空間の内側幅寸法とでは、頭部の幅寸法の方が大きく設定されており、車両が通常走行状態にある場合は、センターレールは保持空間の内面に接触しないことを特徴とする脱線防止装置。
  4. 前記マクラギは、一対のレールが設置される部分より高くなった凸部を有しており、この凸部にセンターレールが設置されることを特徴とする請求項1、2又は3記載の脱線防止装置。
  5. 前記センターレール銜え具は、センターレールの長手方向に沿って分割可能になっていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の脱線防止装置。
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