JP6276136B2 - 射出成形機の成形条件ファイル管理装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献4には、射出成形を行うにあたっての成形条件を外部記憶媒体にモニタリングデータとして出力する際に、モニタリングデータに製品コードや金型コードといった成形品識別情報を付与して出力することで、成形品の管理を行う技術が開示されている。
このように記憶容量の制限を気にせず多数の成形条件ファイルを記憶することが可能となったが、安易に多数の成形条件ファイルを記憶すると、記憶されている個々の成形条件ファイルがいつ、どのように使用されたかが把握できなくなるおそれや、逆に記憶されている稼働データがどの成形条件ファイルを使用した時に記憶されたかが把握できなくなるおそれがあった。
特許文献4に開示されている技術では、稼働データ、成形条件ファイルに作業者が入力した製品コードや金型コード等を付与することにより、各データやファイルを結びつけることができる。しかし、この方法では製品コードや金型コード等を作業者が入力する為、作業者が製品コードや金型コード等を管理しなければならず、実際の運用では作業者の負担が大きくなることがあった。また、作業者の間違えや怠慢によって各データやファイルに対して正しくない製品コードや金型コードを付与してしまったり、異なる製品のデータに同じ製品コードを付与してしまったりするおそれもあった。
請求項2に係る発明では、成形条件ファイルを成形条件ファイル記憶部に記憶する時にも、識別情報を稼働識別情報記憶部に記憶するようにしたため、成形条件ファイル記憶部に記憶された成形条件ファイルを読み出して射出成形機を稼働させることに加えて、成形条件を作成して成形条件ファイル記憶部に記憶し、その後続けて射出成形機を稼働させる場合においても、識別情報を稼働識別情報記憶部に記憶することができ、成形条件ファイルと、該成形条件ファイルを使用したときの稼働データとを自動かつ正確に結びつけることが可能となる。
請求項3に係る発明では、成形条件ファイル記憶部から、少なくとも1つの成形条件ファイルを指定し、稼働データ記憶部に記憶された稼働データの中から指定された成形条件ファイルに付与された識別情報に基づいて稼働データを抽出することによって、成形条件ファイル記憶部に記憶された成形条件ファイルに基づいて、稼働データ記憶部に記憶された稼働データを関連付けて抽出することが可能となる。
請求項4に係る発明では、稼働データ記憶部から、少なくとも1つの稼働データを指定し、成形条件ファイル記憶部に記憶された成形条件ファイルの中から指定された稼働データに付与された識別情報に基づいて成形条件ファイルを抽出することによって、稼働データ記憶部に記憶された稼働データに基づいて、成形条件ファイル記憶部に記憶された成形条件ファイルを関連付けて抽出することが可能となる。
請求項5に係る発明では、成形条件ファイルに結び付けられた稼働データを統計処理することによって、成形条件ファイルがどのように使用されたかを容易に把握することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態の構成を示したブロック図である。20は成形条件ファイル記憶部であり、射出成形機の成形のために作成された成形条件ファイル10を複数記憶することが可能である。個々の成形条件ファイル10には、識別情報12と成形条件14が格納されている。30は識別情報生成部であり、個々の成形条件ファイル10に付与する固有の識別情報を生成する。50は成形条件記憶部であり、射出成形機が動作するのに使用する成形条件が記憶されている。該成形条件記憶部50に記憶された成形条件から成形条件ファイルを作成したり、成形条件ファイル記憶部20から読み出された成形条件を記憶したりする機能を有する。
図2は、本実施形態の構成を示したブロック図である。第1の実施形態の構成を示したブロック図の図1との違いは、成形条件ファイル記憶制御部40からの出力が稼働識別情報記憶部70に出力されている点である。これにより、成形条件ファイル10が成形条件ファイル記憶部20に記憶される際にも、識別情報生成部30で生成した識別情報12を稼働識別情報記憶部70に記憶させることが可能となる。
・(ステップSA2)成形条件ファイル記憶制御部が、成形条件ファイルを成形条件ファイル記憶部に記憶するように命令を受けたかどうかを判定する。命令を受けた場合(YES)はステップSA3に進み、受けていない場合(NO)はステップSA6に進む。
・(ステップSA3)識別情報生成部において、識別情報の値に1を加えてインクリメントする。
・(ステップSA5)稼働識別情報記憶部に記憶する稼働識別情報Bとして、識別情報Aの値を記憶する。
・(ステップSA7)稼働識別情報記憶部に記憶する稼働識別情報Bとして、成形条件ファイル記憶部から呼び出した成形条件に付与されている識別情報の値Xを記憶する。
・(ステップSA9)稼働データ記憶部に、稼働識別情報記憶部に記憶されている稼働識別情報Bとともに、アラーム履歴を記憶する。
・(ステップSA10)射出成形機の運転状況が変わったかどうかを判定する。運転状況が変わった場合(YES)はステップSA11に進み、変わっていない場合(NO)はステップSA12に進む。
・(ステップSA11)稼働データ記憶部に、稼働識別情報記憶部に記憶されている稼働識別情報Bとともに、機械の運転履歴を記憶する。
・(ステップSA13)稼働データ記憶部に、稼働識別情報記憶部に記憶されている稼働識別情報Bとともに、実績データを記憶する。
・(ステップSA14)射出成形機の成形条件を変更したかどうかを判定する。成形条件を変更した場合(YES)はステップSA15に進み、変更していない場合(NO)はステップSA16に進む。
・(ステップSA15)稼働データ記憶部に、稼働識別情報記憶部に記憶されている稼働識別情報Bとともに、射出成形機の成形条件の変更履歴を記憶する。
・(ステップSA17)稼働データ記憶部に、稼働識別情報記憶部に記憶されている稼働識別情報Bとともに、射出成形機の操作履歴を記憶する。
・(ステップSA18)タイマカウントが0秒になったかどうかを判定する。0秒になった場合(YES)はステップSA19に進み、なっていない場合(NO)はステップSA2に戻る。
・(ステップSA19)稼働データ記憶部に、稼働識別情報記憶部に記憶されている稼働識別情報Bとともに、1分間当たりの消費電力を記憶し、ステップSA2に戻る。
図7は、本実施形態の要部の構成を示したブロック図である。成形条件ファイル記憶部20への成形条件ファイル10や識別情報12の記憶方法や、射出成形機の成形の際の成形条件ファイル10の読出しについては、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。本実施形態においては、成形条件ファイル記憶部20に成形条件ファイル指定部130が接続されており、さらに稼働データ記憶部80に稼働データ抽出部110が接続され、稼働データ抽出部110と成形条件ファイル指定部130の双方に、表示部140が接続されている。
なお、本実施形態及び変形例においては、成形条件ファイル記憶部20からの成形条件ファイル10の指定方法として、成形条件ファイル記憶部20に記憶された成形条件ファイル10の一覧を表示し、一覧から成形条件ファイル10を指定しているが、この時一覧表示される情報は成形条件ファイル10に含まれる情報であれば何でもよい。また、表示されている全ての成形条件ファイル10が指定されているとしても良い。さらに、成形条件ファイル名称又は識別情報などを指定し、該指定された情報をキーとして、該当する成形条件ファイルを抽出することにより選択しても良い。
図12は、本実施形態の要部の構成を示したブロック図である。成形条件ファイル記憶部20への成形条件ファイル10や識別情報12の記憶方法や、射出成形機の成形の際の成形条件ファイル10の読出しについては、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。本実施形態においては、成形条件ファイル記憶部20に成形条件ファイル抽出部120が接続されており、稼働データ記憶部80に稼働データ指定部160が接続され、稼働データ指定部160と成形条件ファイル抽出部120とが接続され、稼働データ指定部160と成形条件ファイル抽出部120の双方に、表示部140が接続されている。
成形条件ファイル10を抽出した後、抽出された成形条件ファイル10の成形条件を表示したり、指定された稼働データと対応付けて成形条件ファイル10に含まれる成形条件を表示したり、抽出された成形条件ファイルを別の記憶媒体やフォルダに保存したり、成形条件ファイルが記憶されたフォルダを表示することもできる。
なお、本実施形態においては、稼働データ記憶部80からの稼働データの指定方法として、稼働データを一覧表示し、一覧から稼働データを指定しているが、この時一覧表示される情報は稼働データに含まれる情報であれば何でもよい。また、表示されている全ての稼働データが指定されているとしても良い。さらに、稼働データに含まれる情報や識別情報など指定し、該指定された情報をキーにして、稼働データを抽出することにより選択しても良い。
第3の実施形態において、成形条件ファイル指定部130において指定された成形条件ファイル10に付与された識別情報12が付与された稼働データを、稼働データ記憶部80から抽出した後に、抽出された稼働データにおいて統計処理を行うようにすることもできる。統計処理が行われた後のデータは、表示部140に表示することもできる。このように統計処理を行うことで、データの傾向を分析することが可能となる。
・実績データの最大値、最小値、平均値、標準偏差など。
・稼働率、良品数、良品率、自動運転時間、自動運転時間の全体に占める割合、停止時間、停止時間の全体に占める割合など。
・アラームの総発生回数、アラーム毎の発生回数。
・成形条件の変更回数や成形条件項目の変更頻度。
成形条件の調整過程においては、成形条件ファイル10を記憶するまでの稼働データが重要な場合がある。
そこで、本実施形態においては、成形条件ファイル10を作成して成形条件ファイル記憶部20に記憶する際に、図13に示されているように、成形条件14の一つとして成形条件ファイル10を成形条件ファイル記憶部20に記憶したときの日時を成形条件ファイル10に付与している。
12 識別情報
14 成形条件
20 成形条件ファイル記憶部
30 識別情報生成部
40 成形条件ファイル記憶制御部
50 成形条件記憶部
60 成形条件ファイル読出部
70 稼働識別情報記憶部
80 稼働データ記憶部
100 実績データ
102 ショット数
104 日時
106 射出時間
108 最大射出圧
110 稼働データ抽出部
120 成形条件ファイル抽出部
130 成形条件ファイル指定部
140 表示部
150 アラーム履歴
152 アラーム発生時刻
154 アラーム終了時刻
156 アラーム番号
160 稼働データ指定部
Claims (5)
- 複数の成形条件ファイルを記憶可能な成形条件ファイル記憶部と、
前記成形条件ファイル毎に固有の識別情報を生成する識別情報生成部と、
前記成形条件ファイルを前記成形条件ファイル記憶部に記憶する毎に、前記識別情報生成部に固有の識別情報を生成させ、前記成形条件ファイルに前記識別情報を付与して前記成形条件ファイル記憶部に記憶させる成形条件ファイル記憶制御部と、
前記成形条件ファイル記憶部から、前記成形条件ファイルと前記成形条件ファイルに付与された識別情報とを読み出す成形条件ファイル読出部と、
前記成形条件ファイル読出部が、前記成形条件ファイル記憶部から前記成形条件ファイルと前記成形条件ファイルに付与された識別情報とを読み出した時に、前記識別情報を稼働識別情報として記憶する稼働識別情報記憶部と、
前記成形条件ファイル読出部が読み出した成形条件ファイルに基づいて稼働している射出成形機の稼働データに前記稼働識別情報記憶部に記憶されている稼働識別情報を付与して稼働データ記憶部に記憶する稼働データ記憶制御部と、
を備えることを特徴とする射出成形機の成形条件ファイル管理装置。 - 前記稼働識別情報記憶部は、成形条件ファイルを前記成形条件ファイル記憶部に記憶する時にも、前記識別情報生成部が生成した前記成形ファイル毎の固有の識別情報を稼働識別情報として記憶することを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の成形条件ファイル管理装置。
- 前記成形条件ファイル記憶部から、少なくとも1つの成形条件ファイルを指定する成形条件ファイル指定部と、
前記稼働データ記憶部に記憶された稼働データの中から、前記成形条件ファイル指定部により指定された成形条件ファイルに付与された識別情報に基づいて稼働データを抽出する稼働データ抽出部と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形機の成形条件ファイル管理装置。 - 前記稼働データ記憶部から、少なくとも1つの稼働データを指定する稼働データ指定部と、
前記成形条件ファイル記憶部に記憶された成形条件ファイルの中から、前記稼働データ指定部により指定された稼働データに付与された識別情報に基づいて成形条件ファイルを抽出する成形条件ファイル抽出部と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形機の成形条件ファイル管理装置。 - 前記稼働データ抽出部で抽出された稼働データを統計処理する統計処理部を備えたことを特徴とする請求項3に記載の射出成形機の成形条件ファイル管理装置。
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