JP6276134B2 - 積層体及びその製造方法並びに燃料電池の膜電極接合体の製造方法 - Google Patents

積層体及びその製造方法並びに燃料電池の膜電極接合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子型燃料電池の構成部材である膜電極接合体を製造(製膜)する際に使用される離型層とイオン交換樹脂を含むイオン交換層(固体高分子型燃料電池の電解質膜、電極膜又は膜電極接合体)との積層体(積層フィルム)及びその製造方法並びに固体高分子型燃料電池の膜電極接合体の製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池は、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)と称される基本構成を有している。MEAは、イオン交換膜である固体高分子電解質膜の両面に、白金族金属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とする電極膜(触媒層又は電極触媒膜)を積層し、得られた積層体を導電性の多孔膜である燃料ガス供給層と空気供給層とでさらに挟み込んで得られる。このMEAにおいて、電解質膜及び電極膜のいずれにもイオン交換樹脂が含まれているが、電解質膜及び電極膜はキャスト法及び/又はコーティング法などにより形成される。電解質膜と電極膜との積層方法としては、通常、支持体にそれぞれ形成された両層を接触させて、温度130〜150℃程度(使用材料によっては150〜200℃程度)、圧力1〜10MPa程度で加熱圧着することにより密着した後、支持体を剥離する方法が用いられる。
そのため、支持体としては離型フィルムが用いられるが、電解質膜及び電極膜を離型フィルムの上にキャスト(コーティング)して形成する場合、離型フィルムの上に均一な厚みで塗工するための塗工性(塗工適性)と、使用後に電解質膜及び電極膜から容易に剥離するための剥離性とを両立させるのは困難であった。すなわち、一般的に、離型フィルムに対する濡れ性が高く、塗工性の高いコーティング液は、密着性が高くなって剥離性が低くなる傾向があった。具体的には、電解質膜及び電極膜は、通常、水系の溶媒に分散されているが、離型フィルムは、離型性が高く、水系溶媒をはじき易いため(濡れ性が低いため)、離型フィルムの表面に、キャスト(コーティング)により、均一な厚みを有する電解質膜及び電極膜を形成するのも困難であった。
さらに、離型フィルムには、電解質膜及び電極膜に対する適度な密着性、詳しくは、電解質膜及び電極膜作成後の後工程(搬送工程など)で剥がれない程度の密着性も要求される。
一方、また、離型フィルムは、取り扱い性や生産性を向上させるために、機械的特性の高い基材フィルムと積層して使用されることも多いが、電解質膜及び電極膜に対する離型性に優れる離型フィルムでは、反応性基などを有さない汎用の基材フィルムに対する密着性を向上させるのは比較的に困難である。さらに、燃料電池製造用離型フィルムには、製造工程上、耐熱性が要求される上に、生産性の点から、ロール・ツー・ロール方式で製造されるため、柔軟性も要求される。
離型フィルムとしては、一般的には、フッ素系フィルムが汎用されているが、耐熱性、離型性、非汚染性には優れているものの、高価である上に、使用後の廃棄焼却処理において燃焼し難く、有毒ガスを発生し易い。さらに、弾性率が低いため、ロール・ツー・ロール方式での製造が困難である。
このように、固体高分子型燃料電池の膜電極接合体の製造に利用される離型フィルムは、各種の条件を充足する必要があるため、利用できる離型フィルムの選択は困難であった。特に、剥離性と塗工性という相反する特性を充足する必要があるため、汎用の離型フィルムの利用が困難であったが、フッ素系フィルムに代わる離型フィルムとして、環状オレフィン系樹脂で形成された離型フィルムが提案されている。
特開2010−234570号公報(特許文献1)には、シクロオレフィン系コポリマーからなる離型フィルムに、イオン交換樹脂を含む積層してなる積層体が開示されており、前記離型フィルムとして、シクロオレフィン系コポリマーをフィルム状に溶融押出成形した離型フィルムや、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの基材のフィルムの上にシクロオレフィン系コポリマー溶液をコーティングして形成された離型フィルムも記載されている。また、実施例では、PETフィルムの上に、流延装置を用いて、エチレンとノルボルネンとの共重合体を含む溶液をキャストし、厚さ0.5μmの離型フィルムを形成している。
しかし、これらの離型フィルムのうち、溶融押出成形した離型フィルムは、イオン交換樹脂を含む電解質膜や電極膜に対する剥離性と塗工性とのバランスには優れるものの、耐熱性が低く、高温で利用すると、剥離性が低下し、MEAの製造過程において、電解質膜及び電極膜に破損が生じる。一方、さらに、PETフィルムなどの基材フィルムの上に離型剤をコーティングした積層体では、基材フィルムとの密着性が低く、高温での密着工程(高温転写時)などにおいて剥離し易いため、取り扱い性やMEAの生産性が低下する。
一方、特開2013−251430号公報(特許文献2)には、シリコーン系接着材層を有する半導体ウェハの製造方法において、前記シリコーン系接着材層の表面を被覆するための非フッ素系剥離性フィルムとして、ポリエーテルスルホン樹脂フィルムが開示されている。
また、特許第3764879号公報(特許文献3)には、ポリスルホン系樹脂溶液組成物を、基材の少なくとも一方の面に塗布、乾燥させてポリスルホン系樹脂塗膜層を形成した積層体が開示されている。この文献には、この積層体が、液晶表示素子用透明電極のベースフィルム等に用いられる表面平滑性及び外観の優れた耐熱性光学フィルムとして利用できることが記載されている。
しかし、特許文献2及び3には、イオン交換樹脂を含む電解質膜や電極膜、燃料電池のいずれについても記載も示唆もされていない。
特開2010−234570号公報(特許請求の範囲、実施例1〜2) 特開2013−251430号公報(特許請求の範囲、実施例1〜3) 特許第3764879号公報(特許請求の範囲、段落[0061])
従って、本発明の目的は、コーティングにより離型層の表面に均一な厚みを有するイオン交換層が形成されており、かつ耐熱性に優れ、高温であっても前記イオン交換層と離型層との剥離性に優れる積層体及びその製造方法並びに固体高分子型燃料電池の膜電極接合体の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、離型層が汎用の基材フィルムに密着できる積層体及びその製造方法並びに固体高分子型燃料電池の膜電極接合体の製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、固体高分子型燃料電池の電解質膜及び電極膜などのイオン交換層と離型層とが適度な密着性を有する積層体及びその製造方法並びに固体高分子型燃料電池の膜電極接合体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、ポリスルホン系樹脂を含む離型層とイオン交換樹脂を含むイオン交換層とを組み合わせることにより、コーティングにより離型層の表面に均一な厚みを有するイオン交換層を形成でき、かつ耐熱性に優れ、高温であっても前記イオン交換層と離型層との剥離性を向上できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の積層体は、ポリスルホン系樹脂を含む離型層と、この離型層の少なくとも一方の面に積層され、かつイオン交換樹脂を含むイオン交換層とで形成されている。前記ポリスルホン系樹脂はポリエーテルスルホン樹脂であってもよい。前記ポリスルホン系樹脂は、25℃において1g/100ml濃度のジメチルホルムアミド溶液において、0.5以下の還元粘度を有していてもよい。前記ポリスルホン系樹脂は、200℃以上のガラス転移温度を有していてもよい。前記イオン交換樹脂は側鎖にスルホン酸基を有するフッ素樹脂であってもよい。前記イオン交換層は、電解質膜及び/又は電極膜であってもよい。本発明の積層体は、前記離型層の他方の面に基材層が積層されていてもよい。前記基材層は、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール系重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド及びセルロース誘導体からなる群より選択された少なくとも1種で形成されていてもよい。前記離型層は、コーティングで形成された層であってもよい。前記離型層は、固体高分子型燃料電池の膜電極接合体を製造するための離型フィルムであってもよい。
本発明には、離型層の上にイオン交換樹脂を含むイオン交換層を積層する積層工程を含む前記層体の製造方法も含まれる。
また、本発明には、前記積層体から離型層を剥離する剥離工程を含む固体高分子型燃料電池の膜電極接合体の製造方法も含まれる。
なお、本明細書では、「イオン交換層」とは、イオン交換樹脂を含む層を意味し、イオン交換膜である電解質膜に限定されず、イオン交換樹脂に加えて触媒を含む電極膜もイオン交換層に含まれる。
本発明では、ポリスルホン系樹脂を含む離型層とイオン交換樹脂を含むイオン交換層とを組み合わせているため、コーティングにより離型層の表面に均一な厚みを有するイオン交換層が形成されており、かつ耐熱性に優れ、高温であっても前記イオン交換層と離型層との剥離性に優れる。そのため、コーティングにより離型層の表面に容易にイオン交換層を形成でき、かつ剥離時には、イオン交換層が離型層側に残らず、かつ離型層がイオン交換層側に転移しない。すなわち、前記離型層は、イオン交換層に対して塗工性(塗工適性)と剥離性とを両立できる。本発明の積層体は、このような特性を高温でも発現できるため、この積層体を用いると、生産温度が180℃以上となる場合もある固体高分子型燃料電池の膜電極接合体(電解質膜及び/又は電極膜)を効率良く生産できる。
また、本発明の積層体の離型層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの汎用の基材フィルムに対する密着性も高い。そのため、搬送工程などにおいて、基材層と離型層とが剥離するのを抑制できる。さらに、MEAの製造における高温での密着工程(高温転写時)などにおいても、離型層と基材フィルムとが剥離するのを抑制できる。
さらに、イオン交換層と離型層とが適度な密着性を有しているため、MEAの製造における搬送工程などにおいても、イオン交換層と離型層とが剥離するのを抑制できる。そのため、例えば、ロール・ツー・ロール(roll to roll)方式で加熱処理して製造しても、イオン交換層(電解質膜及び電極膜)と離型層との層間で剥離することなく、安定してMEAを製造できる。
[積層体]
本発明の積層体(積層フィルム)は、ポリスルホン系樹脂を含む離型層と、この離型層の少なくとも一方の面に積層され、かつイオン交換樹脂を含むイオン交換層とで形成されている。
(離型層)
ポリスルホン系樹脂は、樹脂の主鎖分子中に式:−Ar−SO−Ar−O−(式中、Arは置換基を有していてもよいフェニレン基を示す)で表される骨格を有していればよい。フェニレン基の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基などのC1−10アルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル基などのアリール基などが挙げられる。フェニレン基としては、メチル基などのC1−4アルキル基などを有するフェニレン基や、置換基を有さないフェニレン基が汎用され、置換基を有さないフェニレン基が好ましい。ポリスルホン系樹脂において、全構成単位に対して式:−Ar−SO−Ar−O−で表される単位の割合は30モル%以上であってもよく、好ましくは50〜100モル%、さらに好ましくは80〜100モル%(特に90〜100モル%)程度である。このような骨格(特にジフェニレンスルホン骨格)を有するポリスルホン系樹脂には、ポリスルホン樹脂(PSF)及びポリエーテルスルホン樹脂(PES)が含まれる。
ポリスルホン樹脂(PSF)は、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)以外のジヒドロキシアレーン及び/又はビスフェノール類のアルカリ金属塩(ナトリウム塩など)と、ジクロロジフェニルスルホン(ビスフェノールSの塩素化化合物)との重縮合反応により得られる重合体であってもよい。
ジヒドロキシアレーンとしては、例えば、ジヒドロキシベンゼン(ハイドロキノン、レゾルシノールなど)、ジヒドロキシナフタレンなどのジヒドロキシC6−20アレーン(好ましくはジヒドロキシC6−10アレーン)などが挙げられる。これらのジヒドロキシアレーンは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ビスフェノール類としては、例えば、ジヒドロキシビフェニルなどのビフェノール類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(ビスフェノールE)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(ビスフェノールB)などのビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)パーフルオロプロパン(ビスフェノールAF)などのビス(ヒドロキシアリール)フルオロアルカン類;ビス(ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;4,4′−ジ(ヒドロキシフェニル)エーテルなどのジ(ヒドロキシアリール)エーテル;4,4′−ジ(ヒドロキシフェニル)ケトンなどのジ(ヒドロキシアリール)ケトン類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシドなどのジ(ヒドロキシアリール)スルホキシド類、;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィドなどのビス(ヒドロキシアリール)スルフィド類;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(ビスフェノールAP)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン(ビスフェノールBP)などのビス(ヒドロキシアリール)アリールアルカン類などが挙げられる。これらのビスフェノール類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらのジヒドロキシアレーン及びビスフェノール類のうち、ビスフェノールFやビスフェノールAなどのビス(ヒドロキシアリール)アルカン類(特にビスフェノールA)が汎用される。
ポリエーテルスルホン樹脂(ポリエーテルサルフォン樹脂)は、式:−Ar−SO−Ar−O−(式中、Arは前記に同じ)で表される繰り返し単位とする重合体である。前述のように、フェニレン基は、メチル基などのC1−4アルキル基などの置換基を有していてもよいが、置換基を有さないフェニル基が汎用される。ポリエーテルスルホン樹脂は、慣用の方法で製造でき、ジクロロジフェニルスルホンを主原料として製造でき、例えば、ジクロロジフェニルスルホンとビスフェノールSとを重縮合させてもよい。
これらのうち、耐熱性に優れ、かつイオン交換層に対する適度な剥離性と塗工性とを有する点から、ポリエーテルスルホン樹脂が好ましい。
ポリスルホン系樹脂(特にポリエーテルスルホン樹脂)は、コーティングなどにおける取り扱い性に優れる点から、25℃において1g/100ml[1(W/V)%]濃度のジメチルホルムアミド溶液(25℃)の還元粘度は1以下(特に0.5以下)であってもよく、例えば、0.05〜1.0、好ましくは0.1〜0.6(例えば、0.2〜0.57)、さらに好ましくは0.3〜0.55(特に0.35〜0.5)程度であり、コーティングなどの取り扱い性に特に優れる点から、例えば、0.3〜0.48(特に0.35〜0.45)程度であってもよい。還元粘度が大きすぎると、コーティングにおける塗工性、取り扱い性が低下する虞がある。
ポリスルホン系樹脂(特にポリエーテルスルホン樹脂)のガラス転移温度(Tg)は180℃以上(特に200℃以上)であってもよく、例えば、180〜300℃、好ましくは190〜280℃、さらに好ましくは200〜250℃(特に210〜240℃)程度であってもよい。ガラス転移温度が低すぎると、耐熱性が低いため、イオン交換層との剥離不良が起こり易く、高すぎると、生産が困難となる。なお、本明細書において、ガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定できる。
ポリスルホン系樹脂(特にポリエーテルスルホン樹脂)の荷重たわみ温度(DTUL)は、ASTM D648に準拠した方法(荷重1.82MPa)において、160℃以上(特に180℃以上)であってもよく、例えば、160〜300℃、好ましくは180〜250℃、さらに好ましくは190〜240℃(特に200〜220℃)程度であってもよい。荷重たわみ温度が低すぎると、イオン交換層との剥離不良が起こり易く、高すぎると、生産が困難となる。
離型層は、ポリスルホン系樹脂単独で形成されていてもよく、ポリスルホン系樹脂を含む組成物で形成されていてもよい。
組成物には、さらに他の樹脂や慣用の添加剤が含まれていてもよい。他の樹脂としては、ポリフェニレンスルフィド系樹脂などの耐熱性樹脂などが挙げられる。慣用の添加剤としては、例えば、充填剤、滑剤(ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミドなど)、帯電防止剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤など)、難燃剤、粘度調整剤、増粘剤、消泡剤などが含まれていてもよい。表面平滑性を損なわない範囲で、有機又は無機粒子(例えば、ゼオライトなどのアンチブロッキング剤など)を含んでいてもよい。
特に、本発明では、電解質膜や電極膜を汚染し易いシリコーン化合物などの低分子量の離型剤を含んでいなくても剥離性を向上でき、シリコーン化合物を実質的に含んでいないのが好ましい。
離型層中のポリスルホン系樹脂の割合は50重量%以上(特に90重量%以上)であってもよく、例えば、80〜100重量%、好ましくは90〜99.99重量%、さらに好ましくは95〜99.95重量%(特に98〜99.9重量%)程度である。
離型層は、フィルム強度を向上させる点から、延伸フィルムで形成されていてもよい。延伸は、一軸延伸であってもよいが、フィルム強度を向上できる点から、二軸延伸が好ましい。さらに、二軸延伸は、逐次二軸延伸であってもよいが、表面平滑性に優れる点から、同時二軸延伸が好ましい。逐次二軸延伸では、縦延伸時にロールとの接触により傷が付きやすく、傷が付くと、剥離性が低下する上に、電解質膜や電極膜の表面平滑性が低下し、電池特性の低下(接着強度の低下による電池寿命の減少など)が生じ易い。延伸倍率は、縦及び横方向において、それぞれ、例えば、1.5〜5倍、好ましくは2〜4.5倍、さらに好ましくは2.5〜3.5倍程度である。延伸倍率が低すぎると、フィルム強度が不十分となり、高すぎると、シート厚みが不均一になり易い。
離型層の平均厚みは、例えば、0.01〜100μm程度の範囲から選択できるが、コーティングにより、表面が平滑で薄肉なフィルムも形成でき、例えば、0.01〜20μm、好ましくは0.03〜15μm、さらに好ましくは0.05〜10μm(特に0.1〜5μm)程度である。離型層が薄肉であると、取り扱い性に優れ、ロール・ツー・ロール方式などに適するとともに、経済性も向上する。なお、平均厚みは、コーティング膜の場合、離型層の塗工量(単位面積当たりの固形分重量)及び密度に基づいて算出できる。
このような離型層は、離型性及び耐熱性に優れるため、工業用の離型フィルムなどに利用でき、イオン交換樹脂を含むイオン交換層に対して適度な塗工性と剥離性とを有するため、固体高分子型燃料電池の膜電極接合体(MEA)を製造するための離型フィルム、特に、イオン交換樹脂を含む電解質膜及び/又は電極膜をその上に積層し、MEAを製造した後、MEAから剥離するためのフィルムに好ましく利用できる。
離型層の製造方法としては、慣用の方法を利用でき、単独の離型層で形成されている場合は、例えば、押出成形で得られたフィルムを延伸してもよく、後述する基材層との積層体の場合などは、例えば、コーティング、共押出や押出ラミネート、加熱圧着などの方法であってもよく、粘着剤や接着剤を介して積層してもよい。
これらのうち、離型層は、薄肉で平滑な(均一な厚みを有する)離型層を形成し易く、かつクリーンな環境で操作でき、異物の混入も抑制できる点から、コーティング(又は流延)した後、乾燥する方法が好ましい。なお、離型層を単層で製造する場合は、剥離可能な支持体の上にコーティングしてもよい。
コーティング方法としては、慣用の方法、例えば、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、リバースコーター、バーコーター、コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーター、スクリーンコーター法、スプレー法、スピナー法などが挙げられる。これらの方法のうち、ブレードコーター法、バーコーター法、グラビアコーター法などが汎用される。
離型層をコーティングで製造する場合、ポリスルホン系樹脂を溶媒に溶解した溶液の状態でコーティングに供される。溶媒としては、例えば、ラクトン類(β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、σ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ヒノキチオール、ジケテンなど)、環状ケトン類(アセトフェノン、メチルアセトフェノン、プロピオフェノン、フェニルブタノン、イソプロピルフェニルケトン、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ベンジルメチルケトンなどの芳香族ケトン;シクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、メチルシクロヘキサノン、シクロオクタノン、シクロノナノン、シクロデカノン、シクロウンデカノン、シクロドデカノン、シクロトリデカノンなどの脂環族ケトンなど)、脂肪族ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、ジイソブチルケトン、ピナコロン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロピルケトン、エチルプロピルケトン、エチルブチルケトンなど)などが挙げられる。
これらの溶媒は、単独で使用してもよいが、離型層の溶解性を向上できる点から、2種以上を組み合わせるのが好ましく、ラクトン類と環状ケトン類と脂肪族ケトン類とを組み合わせるのが特に好ましい。ラクトン類と環状ケトン類と脂肪族ケトン類とを組み合わせる場合、環状ケトン類の割合は、ラクトン類100重量部に対して、例えば、10〜1000重量部、好ましくは50〜500重量部、さらに好ましくは100〜300重量部(特に150〜250重量部)程度である。脂肪族ケトン類の割合も、ラクトン類100重量部に対して、例えば、10〜1000重量部、好ましくは50〜500重量部、さらに好ましくは100〜300重量部(特に150〜250重量部)程度である。これらの溶媒の組み合わせ及び配合割合の詳細については、特許第3764879号公報(特許文献3)に記載の組み合わせ及び配合割合を参照して利用できる。
溶液中における固形分濃度は、例えば、0.1〜50重量%、好ましくは0.3〜30重量%、さらに好ましくは0.5〜20重量%(特に0.8〜15重量%)程度である。
乾燥は、自然乾燥であってもよいが、加熱して乾燥することにより溶媒を蒸発させてもよい。乾燥温度は、50℃以上であってもよく、例えば、50〜250℃、好ましくは80〜200℃、さらに好ましくは100〜180℃(特に120〜160℃)程度である。
コーティングで形成された離型層は、接着層を介して基材層と積層されていてもよい。接着層は、慣用の接着剤(例えば、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤など)や粘着剤(例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、オレフィン系粘着剤、シリコーン系粘着剤など)を利用できる。接着層の平均厚みは、例えば、1〜40μm、好ましくは1〜20μm、さらに好ましくは1〜10μm(特に1〜5μm)程度である。
(イオン交換層)
イオン交換層は、イオン交換樹脂を含む。前記イオン交換樹脂としては、燃料電池で利用される慣用のイオン交換樹脂を利用できるが、なかでも、強酸性陽イオン交換樹脂や弱酸性陽イオン交換樹脂などの陽イオン交換樹脂が好ましく、例えば、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基などを有するイオン交換樹脂(詳しくは、電解質機能を有する電解質基として、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基などが導入されたイオン交換樹脂)などが挙げられ、スルホン酸基を有するイオン交換樹脂(電解質基としてスルホン酸基が導入されたイオン交換樹脂)が特に好ましい。
前記スルホン酸基を有するイオン交換樹脂としては、スルホン酸基を有する各種の樹脂を使用できる。各種の樹脂としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアセタール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、フッ素樹脂などが挙げられる。
前記スルホン酸基を有するイオン交換樹脂のなかでも、スルホン酸基を有するフッ素樹脂、架橋ポリスチレンのスルホン化物などが好ましく、スルホン酸基を有するポリスチレン−グラフト−エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリスチレン−グラフト−ポリテトラフルオロエチレン共重合体などであってもよい。なかでも、離型性などの点から、スルホン酸基を有するフッ素樹脂(少なくとも一部の水素原子がフッ素原子に置換されたフルオロ炭化水素樹脂など)が特に好ましい。特に、固体高分子型燃料電池では、側鎖にスルホン酸基(又は−CFCFSOH基)を有するフッ素樹脂、例えば、[2−(2−スルホテトラフルオロエトキシ)ヘキサフルオロプロポキシ]トリフルオロエチレンとテトラフルオロエチレンとの共重合体などが好ましく利用される。このようなスルホン酸基を有するフッ素樹脂は、耐熱性も高い。
イオン交換樹脂のイオン交換容量は0.1meq/g以上であってもよく、例えば、0.1〜2.0meq/g、好ましくは0.2〜1.8meq/g、さらに好ましくは0.3〜1.5meq/g(特に0.5〜1.5meq/g)程度であってもよい。
このようなイオン交換樹脂としては、デュポン社製「登録商標:ナフィオン(Nafion)」などの市販品を利用できる。なお、イオン交換樹脂としては、特開2010−234570号公報に記載のイオン交換樹脂などを用いてもよい。
イオン交換層は、前記イオン交換樹脂で形成された電解質膜、前記イオン交換樹脂及び触媒粒子を含む電極膜であってもよい。
電極膜(電極触媒膜)において、触媒粒子は触媒作用を有する金属成分(特に、白金などの貴金属単体又は貴金属を含む合金)を含んでおり、通常、カソード電極用電極膜では白金を含み、アノード電極用電極膜では白金−ルテニウム合金を含む。さらに、触媒粒子は、通常、前記金属成分を、導電材料(カーボンブラックなどの炭素材料など)に担持させた複合粒子として使用される。電極膜において、イオン交換樹脂の割合は、例えば、触媒粒子100重量部に対して、例えば、5〜300重量部、好ましくは10〜250重量部、さらに好ましくは20〜200重量部程度である。
イオン交換層も、離型層の項で例示された慣用の添加剤を含んでいてもよく、例えば、無機粒子や無機繊維などの無機材料(炭素質材料、ガラス、セラミックスなど)を含んでいてもよい。
イオン交換層は、離型層の少なくとも一方の面に形成されていればよく、離型層の両面に形成されていてもよく、離型層の一方の面のみに形成されていてもよい。
イオン交換層の平均厚みは、例えば、1〜500μm、好ましくは1.5〜300μm、さらに好ましくは2〜200μm程度である。
電解質膜の平均厚みは、例えば、1〜500μm、好ましくは5〜300μm、さらに好ましくは10〜200μm程度である。
電極膜の平均厚みは、例えば、1〜100μm、好ましくは2〜80μm、さらに好ましくは2〜50μm程度である。
(基材層)
前記離型層は、離型性及び耐熱性に優れるため、単独(単層)で離型フィルムとして使用してもよいが、燃料電池の生産性を向上でき、薄肉で厚みの均一なフィルムを形成し易い点から、前記離型層の他方の面に基材層(基材フィルム)が積層されていてもよい。
基材層は、燃料電池の製造工程において、離型層の機械的特性を向上でき、特に、ロール・ツー・ロール方式において張力が負荷されても、伸びを抑制でき、さらに乾燥工程や加熱圧着処理などによって高温に晒されても、高い寸法安定性を維持し、イオン交換層(電解質膜や電極膜)との剥離を抑制できる点から、耐熱性及び寸法安定性の高い材質で形成されているのが好ましく、具体的には、150℃における弾性率が10〜1000MPaの合成樹脂で形成されていてもよい。前記弾性率は、例えば、50〜1000MPa、好ましくは100〜1000MPa、さらに好ましくは200〜1000MPa(特に250〜1000MPa)程度であってもよい。弾性率が小さすぎると、寸法安定性が低下し、ロール・ツー・ロール方式での製造においてイオン交換層との剥離が発生し、燃料電池の生産性が低下する。
このような合成樹脂としては、例えば、各種の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が使用できるが、ロール・ツー・ロール方式で製造できる柔軟性を有する点から、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン(ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィンなど)、ポリビニルアルコール系重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、セルロース誘導体(セルロースアセテートなどのセルロースエステルなど)などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。本発明では、離型層が基材層に対する密着性に優れるため、これらの熱可塑性樹脂は、密着性を向上させるための反応性基や極性基(反応性基で形成された側鎖など)を実質的に有さなくてもよい。これらの熱可塑性樹脂のうち、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール系重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド及びセルロース誘導体からなる群より選択された少なくとも1種(特に、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド及びセルロースエステルからなる群より選択された少なくとも1種)が好ましく、耐熱性と柔軟性とのバランスに優れる点から、ポリエステル、ポリイミドが特に好ましい。さらに、ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリC2−4アルキレンアリレート系樹脂が好ましく使用できる。ポリイミドとしては、熱硬化性ポリイミド(ピロメリット酸系ポリイミド、ビスマレイミド系ポリイミド、ナジック酸系ポリイミド、アセチレン末端系ポリイミドなど)、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミドなどが挙げられる。
基材層は、フィルム強度を向上させる点から、延伸フィルムで形成されていてもよい。延伸は、一軸延伸であってもよいが、フィルム強度を向上できる点から、二軸延伸が好ましい。延伸倍率は、縦及び横方向において、それぞれ、例えば、1.5倍以上(例えば、1.5〜6倍)であってもよく、好ましくは2〜5倍、さらに好ましくは3〜4倍程度である。延伸倍率が低すぎると、フィルム強度が不十分となり易い。
基材層の表面は、離型層との密着性を向上させるために、表面処理に供してもよい。表面処理としては、慣用の表面処理、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾンや紫外線照射処理などが挙げられる。これらのうち、コロナ放電処理が好ましい。
基材層は、慣用の接着性樹脂で形成された易接着層(例えば、基材層がポリエステル樹脂である場合、低分子量のポリエステル系樹脂、脂肪族ポリエステル樹脂、非晶性ポリエステル樹脂などの接着性樹脂で形成された易接着層など)を有していてもよく、易接着層を実質的に有していなくてもよい。これらのうち、離型層(樹脂フィルム)が基材層に対する密着性に優れ、基材層が易接着層を有していなくても、燃料電池の製造に必要な密着性を有する点から、易接着層を有さない基材層が特に好ましい。そのため、本発明では、易接着層を有さない基材層を用いることにより、積層体の層構造を簡略化でき、薄肉化することもできる。
基材層の表面の濡れ指数は、例えば、40dyne/cm以上、好ましくは46dyne/cm、さらに好ましくは52dyne/cm以上であり、通常、50〜73dyne/cm程度である。
本発明では、離型層は基材層に対して高い密着性を有しており、離型層と基材層とのテープ剥離強度(テープと離型層との強度)は1N/25mm以上であり、例えば、1.5N/25mm以上、好ましくは3N/25mm以上、さらに好ましくは5N/25mm以上である。剥離強度(基材層から離型層が剥離する強度)が小さすぎると、高温での密着工程(高温転写時)などにおいて剥離し易くなる虞がある。
本明細書では、前記テープ剥離強度は、24℃、50%RHの環境下で、25mm幅の粘着テープ(日東電工(株)製「31Bテープ」)を2kgゴムローラーを用いて2往復させて圧着させ、2時間以上静置した後、300mm/分の条件で180°剥離する方法で測定できる。
さらに、本発明では、離型層と基材層との密着性(塗膜密着性)は、粘着テープ(セロハンテープ)を用いた剥離試験において、離型層の残存面積を求める方法でも評価でき、剥離前の離型層の面積に対する残存面積の割合は、例えば、50%以上であり、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上であり、100%が特に好ましい。
この密着性試験は、後述する実施例に記載されているように、20℃、50RH%で1時間以上静置後、離型層の上に粘着テープを指の腹で強く圧着させ、テープの端を45°の角度で一気に引き剥がすことにより測定できる。
基材層の平均厚みは、例えば、1〜300μm、好ましくは5〜200μm、さらに好ましくは10〜100μm(特に20〜80μm)程度である。基材層の厚みが大きすぎると、ロール・ツー・ロール方式での生産が困難となり、薄すぎると、寸法安定性、ロール・ツー・ロール方式での搬送性(シワの混入など)が低下する。
[積層体及び膜電極接合体の製造方法]
本発明の積層体の製造方法は、離型層の上(離型層の少なくとも一方の面)にイオン交換樹脂を含むイオン交換層を積層する積層工程を含む。
前記積層工程では、離型層の上に、イオン交換層をコーティングにより形成すればよく、イオン交換層が固体高分子型燃料電池の電解質膜及び/又は電極膜である場合、例えば、第1の離型層(離型フィルム)の上に電解質膜をコーティングにより積層し、離型層の上に電解質膜が積層された積層体を製造し、かつ第2の離型層の上に電極膜をコーティングにより積層し、離型層の上に電極膜が積層された積層体を製造してもよい。
イオン交換層(電解質膜及び電極膜)をコーティング(又は流延)により形成するために、イオン交換層(電解質膜及び電極膜)は、イオン交換樹脂(及び触媒粒子)を溶媒に溶解した溶液の状態でコーティングに供される。
溶媒としては、例えば、水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノールなどのC1−4アルカノールなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)などが挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの溶媒のうち、取り扱い性などの点から、水や、水とC1−4アルカノールとの混合溶媒が汎用される。溶液中の溶質(イオン交換樹脂、触媒粒子)の濃度は、例えば、1〜80重量%、好ましくは2〜60重量%、さらに好ましくは3〜50重量%程度である。
コーティング方法としては、前記離型層の製造方法で例示された慣用の方法が挙げられる。これらの方法のうち、ブレードコーター法、バーコーター法などが汎用される。
イオン交換樹脂(及び触媒粒子)を含む溶液をコーティングした後、加熱して乾燥することにより溶媒を蒸発させてもよい。乾燥温度は、50℃以上であってもよく、電解質膜では、例えば、80〜250℃、好ましくは90〜230℃、さらに好ましくは100〜200℃程度であり、電極膜では、例えば、50〜250℃、好ましくは60〜230℃、さらに好ましくは80〜200℃程度である。
前記積層工程で得られた積層体は、固体高分子型燃料電池の場合、通常、密着工程に供されるが、連続的に製造する場合は、密着工程の前に、搬送工程に供してもよく、搬送工程では、得られた積層体の密着工程が行われる場所に搬送される。
本発明では、前記離型層又は離型層と基材層との積層体が柔軟性に優れるため、このような搬送工程をロール・ツー・ロール方式で行うことができ、生産性を向上できる。さらに、イオン交換層と離型層とが適度な密着性を有し、かつ寸法安定性にも優れるため、ロール・ツー・ロール方式でも、張力による伸びが抑制される。そのため、イオン交換層が剥離することなく、ロール状に巻き取ることができ、生産性を向上できる。さらに、離型層と基材層との積層体においても、基材層と離型層との密着性が優れているため、搬送工程だけでなく、前記積層工程においても、基材層と離型層との剥離が抑制され、生産性を向上できる。
固体高分子型燃料電池では、得られた積層体は、密着工程に供してもよい。密着工程では、第1及び第2の離型層の上にそれぞれ積層された電解質膜と電極膜とを密着させて膜電極接合体が調製される。
電解質膜と電極膜との密着は、通常、加熱圧着により密着される。加熱温度は、例えば、80〜250℃、好ましくは90〜230℃、さらに好ましくは100〜200℃程度である。圧力は、例えば、0.1〜20MPa、好ましくは0.2〜15MPa、さらに好ましくは0.3〜10MPa程度である。
密着工程で密着した複合体(電解質層と電極膜とが密着した積層体)は、イオン交換層(電解質膜及び/又は電極膜)から離型層を剥離する剥離工程に供され、固体高分子型燃料電池の膜電極接合体が得られる。本発明では、前述の乾燥工程や加熱圧着処理を経た積層体であっても適度な剥離強度を有するため、積層工程や密着工程では離型層とイオン交換層とが剥離せずに、剥離工程では容易に離型層とイオン交換層とを剥離でき、作業性を向上できる。特に、本発明では、離型層が耐熱性に優れるため、密着工程が高温で処理される場合であっても、剥離工程において、イオン交換層と離型層との剥離性に優れている。さらに、離型層が基材層に積層されている場合であっても、離型層と基材層との間で剥離を抑制できる。
離型層は、イオン交換層に対して、所定の離型性を有する必要があり、離型層とイオン交換層との剥離強度(特に、剥離工程での積層体の剥離強度)は、例えば、0.1〜100mN/mm、好ましくは0.5〜80mN/mm程度である。剥離強度が大きすぎると、剥離作業が困難となり、小さすぎると、積層工程及び密着工程での作業性が低下する。
本明細書では、離型層とイオン交換層との剥離強度は、20℃、50%RHで1時間以上静置した後、300mm/分の条件で180°剥離する方法で測定できる。
さらに、第1の離型層を剥離した電解質膜に対して、前記密着工程及び剥離工程と同様に、さらに第3の離型層の上に電極膜(第2の離型層がアノード電極用電極膜である場合、カソード電極用電極膜)が積層された積層体の電極膜を密着させて剥離し、慣用の方法で、各電極膜の上に燃料ガス供給層及び空気供給層をそれぞれ積層することにより膜電極接合体(MEA)が得られる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。実施例及び比較例で得られた離型フィルムの特性は、以下の方法で評価した。
[使用した原料]
イオン交換樹脂溶液A:側鎖にスルホン酸基を有するパーフルオロポリマーの水−アルコール分散液、デュポン社製「ナフィオン(登録商標)DE521CS」、固形分5重量%)
イオン交換樹脂溶液B:側鎖にスルホン酸基を有するパーフルオロポリマーの水−アルコール分散液、デュポン社製「ナフィオン(登録商標)DE2021CS」、固形分20重量%。
PETフィルムA:二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ユニチカ(株)製「ポリエステルフィルム エンブレット S50」、厚み50μm、コロナ放電処理あり、易接着層なし
PETフィルムB:二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、東洋紡績(株)製「コスモシャインA4100」、厚み50μm、易接着層あり
PETフィルムC:二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、三菱樹脂(株)製、21cm×30cm×厚み50μm
PETフィルムD:二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、三菱樹脂(株)製「T100」、厚み50μm。
ポリエーテルスルホンA(PES−A):住友化学(株)製「PES3600P」、還元粘度(RV)0.36
ポリエーテルスルホンB(PES−B):住友化学(株)製「PES4100P」、還元粘度(RV)0.41
ポリエーテルスルホンC(PES−C):住友化学(株)製「PES5003P」、還元粘度(RV)0.50
COC−A:2−ノルボルネン・エチレン共重合体、Topas Advanced Polymers GmbH社製「TOPAS(登録商標)5013」、ガラス転移温度134℃
COC−B:2−ノルボルネン・エチレン共重合体、Topas Advanced Polymers GmbH社製「TOPAS(登録商標)6015」、ガラス転移温度158℃
シリコーン樹脂:硬化性シリコーン樹脂、信越化学工業(株)製「KS847H」
シリコーン樹脂用硬化剤:信越化学工業(株)製「CATPL−50T」
メラミン樹脂:直鎖オクチル基を1分子中に5〜6個有するメラミンとホルムアルデヒドとの付加縮合物である直鎖オクチル化メラミンホルムアルデヒド樹脂、(株)三羽研究所製「RP−30」、固形分濃度30質量%
アルキッド樹脂:酢酸ビニル共重合体の部分けん化物のオクタデシルイソシアネートグラフト変性物(一方社油脂工業(株)製「ピーロイル1010」、固形分濃度5重量%)。
[密着性(離型層と基材層との密着性)]
実施例及び比較例で得られた離型フィルムを20℃、50RH%で1時間以上静置後、離型層の上に25mm幅の粘着テープ(日東電工(株)製「31Bテープ」)を指の腹で圧着させ、テープの端を45°の角度で一気に引き剥がし、テープを剥がした面積に対して塗膜が残存した面積を求めて評価した(剥離前の面積に対する残存面積の比で評価した)。
[電極膜の塗工性(塗工適性)]
Pt担持カーボン(田中貴金属工業(株)製「TEC10E60E」)1.2gを、純水2.4g及びイソプロピルアルコール2.4g(和光純薬工業(株)製、特級)に加え、さらにイオン交換樹脂溶液A(和光純薬工業(株)製)13gを添加して混合することにより、電極膜(触媒層又は電極用触媒層)の塗布液とした。実施例及び比較例で得られた離型フィルムの離型層の上に、ドクターブレードを用いて、電極膜の塗布液を塗工後、100℃で10分乾燥し、Pt目付量が0.5mg/cmの電極膜を含む積層体Aを得た。この際の塗工性について以下の基準で評価した。
○…電極膜が均一に作製できた
×…液がはじいて電極膜に塗布抜け(ピンホール)が生じた。
[電解質膜の塗工性(塗工適性)]
実施例及び比較例で得られた離型フィルムの離型層の上に、ドクターブレードを用いて、イオン交換樹脂溶液B(デュポン社製)をキャストし、その塗膜を130℃のオーブン内で乾燥させて、電解質膜(厚さ20μm)を含む積層体Bを形成した。この際の塗工性について以下の基準で評価した。
○…電解質膜が均一に作製できた
×…液がはじいて電解質膜に塗布抜け(ピンホール)が生じた。
[電解質膜の離型性(離型層と電解質膜との剥離性)]
電解質膜の塗布性試験で得られた積層体Bの電解質膜の上に粘着テープ(ニチバン(株)製「CT405AP−15」)を強く圧着させ、テープを剥がし、以下の基準で評価した。
○…電解質膜が全て剥がれる
×…電解質膜が剥がれない。
[電池製造工程での剥離性]
PETフィルムB(コスモシャインA4100)、イオン交換樹脂溶液Bを用意し、ドクターブレードを用いて、前記PETフィルムの易接着層面に前記イオン交換樹脂溶液Bをキャストし、その塗膜を130℃のオーブン内で乾燥させて、電解質膜(厚み20μm)を含む積層体Cを形成した。
電極膜の塗布性試験で得られた積層体Aの電極膜の表面と、積層体Cの電解質膜の表面とを、表1に示す温度(100℃又は190℃)及び圧力10MPaで圧着し、積層体A側の基材層を剥離し、燃料電池製造工程での離型性を以下の基準で評価した。
○…離型層に電極膜が残存していない
×1…離型層が基材層から剥がれ、電極膜に移行している
×2…離型層に電極膜が残存している。
実施例1
ポリエーテルスルホンA(PES3600P)5重量部を、38重量部のメチルエチルケトンに分散し、シクロヘキサノン38重量部及びγ−ブチロラクトン19重量部に溶解し、塗工液を調製した。基材層として、PETフィルムA(エンブレット S50)を用いて、前記塗工液をメイヤーバーコーティング法により基材層の片面(コロナ放電処理された側の面)にコーティングし、150℃の温度で1分間乾燥して離型層(乾燥厚み0.25μm)を形成し、離型フィルム1を得た。
実施例2
ポリエーテルスルホンAの代わりにポリエーテルスルホンB(PES4100P)を用いる以外は実施例1と同様にして離型フィルム2を得た。
実施例3
ポリエーテルスルホンB(PES4100P)5重量部を、38重量部のメチルエチルケトンに分散し、シクロヘキサノン38重量部及びγ−ブチロラクトン19重量部に溶解し、塗工液を調製した。基材層として、PETフィルムB(コスモシャインA4100)を用いて、前記塗工液をメイヤーバーコーティング法により基材層の片面(易接着層が形成された側の面)にコーティングし、150℃の温度で1分間乾燥して離型層(乾燥厚み0.25μm)を形成し、離型フィルム3を得た。
実施例4
ポリエーテルスルホンAの代わりにポリエーテルスルホンC(PES5003P)を用いる以外は実施例1と同様にして離型フィルム4を得た。
実施例5
ポリエーテルスルホンB(PES4100P)を用いて、スクリュー式押出機により押出成形し、離型層単独で形成された離型フィルム7(厚み50μm)を得た。
比較例1
COC−A(TOPAS5013)を用いて、特開2007−112967号公報の実施例1に記載の方法に準じて塗工液(固形分20重量%)を調製した。基材層として、PETフィルムC(三菱樹脂(株)製)を用いて、前記塗工液を溶液流延装置(RKPRINT COAT INSTRUMENTS社製「コントロールコーターK202」)により基材層の片面にキャストし、その塗膜を130℃のオーブン内で乾燥させて、離型層(乾燥厚み0.5μm)を形成し、離型フィルム6を得た。
比較例2
COC−B(TOPAS6015)を用いて、スクリュー式押出機により押出成形し、離型層単独で形成された離型フィルム7(厚み50μm)を得た。
比較例3
シリコーン樹脂100重量部及びシリコーン樹脂用硬化剤2重量部を、メチルエチルケトンとキシレンとメチルイソブチルケトンとの混合溶媒898重量部に溶解し、塗工液を調製した。基材層として、PETフィルムB(コスモシャインA4100)を用いて、前記塗工液を塗布量(wet)6g/mで基材層の片面(易接着層が形成された側の面)にコーティングし、130℃の温度で30秒間乾燥、硬化処理して離型層(厚み0.15μm)を形成し、離型フィルム8を得た。
比較例4
メラミン樹脂3gを、トルエンとメチルエチルケトンとの混合溶媒に溶解した後、p−トルエンスルホン酸の50重量%メタノール溶液0.05gを添加し、固形分濃度5質量%の塗工液を調製した。基材層として、PETフィルムD(T100)を用いて、前記塗工液をマイヤーバー♯6により基材層の片面にコーティングした後、150℃で2分間加熱処理して硬化させ、離型層(厚み0.2μm)を形成し、離型フィルム9を得た。
比較例5
基材層として、PETフィルムA(エンブレット S50)を用いて、アルキッド樹脂を基材層の片面(易接着層が形成された側の面)にコーティングし、130℃で3分間乾燥して、離型層(乾燥厚み1μm)を形成し、離型フィルム10を得た。
実施例及び比較例で得られた離型フィルムを評価した結果を表1に示す。
Figure 0006276134
表1の結果から明らかなように、実施例では、塗工性と剥離性とのバランスに優れていた。
本発明の積層体は、離型層がイオン交換樹脂を含むイオン交換層に対して適度な剥離性と塗工性とを有するため、前記イオン交換層を剥離して用いる各種の工業製品の製造などに利用でき、特に、固体高分子型燃料電池の膜電極接合体を製造するために好適である。

Claims (9)

  1. 基材層の一方の全面に、ポリスルホン系樹脂を含む離型層が積層された離型フィルムと、前記離型層の上に積層され、かつイオン交換樹脂を含むイオン交換層とで形成された積層体であって、前記離型フィルムが、固体高分子型燃料電池の膜電極接合体を製造するための離型フィルムである積層体
  2. ポリスルホン系樹脂がポリエーテルスルホン樹脂である請求項1記載の積層体。
  3. ポリスルホン系樹脂が、25℃において1g/100ml濃度のジメチルホルムアミド溶液において、0.5以下の還元粘度を有する請求項1又は2記載の積層体。
  4. ポリスルホン系樹脂が、200℃以上のガラス転移温度を有する請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
  5. イオン交換樹脂が側鎖にスルホン酸基を有するフッ素樹脂であり、かつイオン交換層が、電解質膜及び/又は電極膜である請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
  6. 基材層が、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール系重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド及びセルロース誘導体からなる群より選択された少なくとも1種で形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の積層体。
  7. 離型層が、コーティングで形成された層である請求項1〜のいずれかに記載の積層体。
  8. 離型層の上にイオン交換樹脂を含むイオン交換層を積層する積層工程を含む請求項1〜のいずれかに記載の積層体の製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の積層体から離型フィルムを剥離する剥離工程を含む固体高分子型燃料電池の膜電極接合体の製造方法。
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