JP6274721B2 - 有機塩素化合物で汚染された汚染土壌又は汚染地下水の浄化材、及び、浄化方法 - Google Patents

有機塩素化合物で汚染された汚染土壌又は汚染地下水の浄化材、及び、浄化方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機塩素化合物で汚染された汚染土壌又は汚染地下水を鉄粉の還元反応を利用して浄化する浄化材、及び、この浄化材を用いた浄化方法に関する。
トリクロロエチレン等の有機塩素化合物で汚染された汚染土壌や汚染地下水を浄化する方法として、鉄粉に接触させることで有機塩素化合物を還元分解する工法が実用化されている。この浄化工法を行う場合には鉄粉が土壌に注入されるが、スラリーの状態で注入することが一般的である。これは、鉄粉を粉体状で土壌に注入すると配管の摩耗が激しく、攪拌翼への安定供給が困難である等の理由による。
ここで、鉄粉は水よりも比重が大きいため、スラリーの製造に際しては、増粘剤を添加して粘度を高めた水に鉄粉が分散される。この増粘剤としては、特許文献1に記載されているように、グァガムやカルボキシルメチルセルロース(以下CMCという)が好適に用いられている。
特開2001−38341号公報
鉄粉の分散性を確保すべく、スラリーの製造に際しては所定量以上の増粘剤を水に溶解する必要がある。例えば、グァガム等であれば、水に対して1〜1.5重量%以上の量を水に溶解する必要がある。分散性の観点からは増粘剤の濃度を高めることが望ましいが、濃度を高めると粘度が上がるため、圧送性が損なわれてしまう。このため、適度な濃度範囲に定める必要があり、水分が過多となって施工後の土壌が軟弱になってしまうおそれがある。また、多量の鉄粉を注入する場合には増粘剤の濃度を高めなければならず、施工が困難になってしまう。
また、グァガム等を用いたスラリーは腐敗による劣化が生じ易く、例えば製造後2日以上の保管が困難なケースも想定し得る。加えて、CMCには、水溶液でのpHがアルカリ性を示すものがある。このようなCMCを用いた場合、鉄粉の表面に水酸化物が形成され、有機塩素化合物の分解能力が低下するおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、少ない増粘剤添加量であっても良好な鉄粉分散性が得られ、腐敗や有機塩素化合物に対する分解能力の低下が生じ難い汚染土壌等の浄化材及びそれを用いた浄化方法を実現することである。また本発明は、良好な鉄粉分散性を有するにも関わらずポンプ圧送性に優れ、利便性が非常に高い浄化材及びそれを用いた浄化方法を実現することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、多くの種類がある水溶性増粘剤の中からキサンタンガムを浄化材の増粘剤として用いることで上記目的を達成できることを見いだし、本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明は、増粘剤で鉄粉を水に分散させたスラリー状とされ、有機塩素化合物で汚染された汚染土壌又は汚染地下水に添加される浄化材であって、前記増粘剤としてキサンタンガムを用い、前記キサンタンガムは、前記水に対して0.2重量%以上3重量%以下添加されていることを特徴とする。
本発明によれば、鉄粉スラリーの増粘剤としてキサンタンガムを用いているので、少ない増粘剤添加量であっても良好な鉄粉分散性が得られ、腐敗や分解能力の低下が生じ難い浄化材を実現することができる。加えて、本発明の浄化材は良好な鉄粉分散性を有するにも関わらずポンプ圧送に優れるという、従来の浄化材にはない利点を有する。
また、前記キサンタンガムは、前記水に対して0.2重量%以上3重量%以下添加されており、グァガム等に比べて少ない添加量であっても、鉄粉を十分に分散させることができる。
前述の浄化材において、前記キサンタンガムは、水溶液におけるpHが中性から弱酸性であることが好ましい。この構成では、鉄粉表面への水酸化物の形成を抑制でき、鉄粉による有機塩素化合物の分解能力を損ない難い。
また、本発明は、請求項1又は2に記載の浄化材を、前記汚染土壌又は前記汚染地下水に添加することを特徴とする汚染土壌又は汚染地下水の浄化方法である。
本発明によれば、増粘剤としてキサンタンガムを用いているので、少ない増粘剤添加量であっても良好な鉄粉分散性が得られ、腐敗や有機塩素化合物に対する分解能力の低下を生じ難くすることができる。更には、本発明における浄化材は良好な鉄粉分散性を有するにも関わらず、ポンプ圧送時に過度の圧力が必要となることもなく、優れたポンプ圧送性を有する。
増粘剤が異なる鉄粉スラリーの性能試験結果を示す図であり、(a)はキサンタンガムの試験結果を、(b)はグァガムの試験結果を、(c)はCMCの試験結果を、(d)は各増粘剤の動粘度と理論軸動力の関係をそれぞれ示す。 分散性試験を示す写真であり、キサンタンガム重量比0.15%及び0.2%の結果を示す。 分散性試験を示す写真であり、キサンタンガム重量比0.3%及び0.6%の結果を示す。 分散性試験を示す写真であり、キサンタンガム重量比1.2%の結果を示す。 分散性試験を示す写真であり、グァガム重量比0.5%及び1.0%の結果を示す。 分散性試験を示す写真であり、グァガム重量比1.5%の結果を示す。 分散性試験を示す写真であり、CMC重量比0.5%及び1.0%の結果を示す。 分散性試験を示す写真であり、CMC重量比1.5%及び2.0%の結果を示す。 キサンタンガムの適用性評価試験における試験区を説明する図である。 (a)は第1試験区(対象区)の試験結果を、(b)は鉄粉のみを用いた第2試験区の試験結果をそれぞれ示す。(c)は増粘剤としてキサンタンガムを用いた第3試験区の試験結果を、(d)は増粘剤としてグァガムを用いた第4試験区の試験結果をそれぞれ示す。 (a),(b)はそれぞれ、本実施形態の浄化材を用いた汚染土壌の浄化工法を説明する概念図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明は、鉄粉のスラリー化に用いる増粘剤としてキサンタンガムを用いることを構成上の特徴としている。そこで、最初にキサンタンガムについて説明する。
キサンタンガムは、微生物(Xanthomonas campestris)が菌体外に産出する多糖類であり、次式に示す一次構造を有する。すなわち、主鎖はβ−1,4結合したD−グルコースである。側鎖は、主鎖のD−グルコース残基1つおきにD−マンノース2分子とD−グルクロン酸が結合したものである。なお、側鎖の末端にあるD−マンノースは、ピルビン酸塩になっている場合があり、主鎖に結合したD−マンノースのC−6位はアセチル化されている場合がある。
キサンタンガムは、主鎖に対する側鎖の割合が大きく、この側鎖に含まれるカルボキシル基とピルビン酸に由来するマイナス荷電の強い多糖類である。キサンタンガムは1〜100℃の水に可溶であり、冷水、常温下においても溶解することが可能である。また、1%水溶液におけるpHは5.0〜8.5と弱酸性から弱アルカリ性を示す。本実施形態では、水溶液のpHが弱酸性(5.0〜5.9)から中性(6.0〜8.0)となるキサンタンガムを用いている。これは、水酸化物が鉄粉表面に形成され、活性が阻害される不具合を抑制するためである。また、このキサンタンガムは、微生物の栄養源となり難いことから腐敗の発生を抑制できる。
このキサンタンガムの有用性を確認すべく、鉄粉スラリーにおける鉄粉の分散性試験、及び、各種増粘剤の水溶液(増粘液)の動粘度測定試験を行った。
まず、分散性試験について説明する。この分散性試験では、水道水に各種の増粘剤を所定量添加し、攪拌溶解することで増粘液を作成した。そして、所定量の鉄粉を増粘液に添加し、攪拌することで鉄粉を増粘液に均一に分散させてスラリーを得た。次に、得られたスラリーを容器に取り分けて静置後、観察を行った。
図1の具体例で説明すると、増粘剤は、キサンタンガム、グァガム、及び、CMCの3種類を用いた。グァガム及びCMCは比較例であり、汚染土壌等の浄化材として実績を有する代表的な増粘剤として選択した。そして、キサンタンガムは、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社のビストップ(登録商標)D−4120K(キサンタンガム30%含有品)を用いた。また、グァガム及びCMCは、株式会社立花マテリアルから販売されているものを用いた。鉄粉は、JFEミネラル株式会社のMSI−N901Tを用いた。この鉄粉の比重は5.1、平均粒径が70μmである。なお、実際の浄化工事において、鉄粉は、種々の平均粒径のものを用いることができる。
試験に用いた水道水は水温25℃であった。この水道水に、水に対する重量比が規定値となる量の増粘剤(キサンタンガム、グァガム、CMC)を添加し、プロペラ攪拌機(新東科学株式会社製スリーワンモータBL1200,攪拌翼:かい十字Rφ7cm)を用いて10分間に亘って攪拌することで増粘剤を溶解させた。
キサンタンガムは、水に対する重量比が0.15%、0.2%、0.3%、0.6%、0.9%、及び、1.2%となるよう添加した(6種類)。そして、グァガムは、水に対する重量比が0.5%、1%、及び、1.5%(3種類)となるよう添加した。CMCは、同じく水に対する重量比が0.5%、1%、1.5%、2%、及び、3%(5種類)となるよう添加した。なお、グァガムの添加量を重量比1.5%までとし、CMCの添加量を重量比3%までとした理由は、それ以上添加量を増やしてしまうと粘度が高すぎて取り扱いが困難(例.プロペラ撹拌機での撹拌が困難)となるためである。
鉄粉は、鉄粉スラリーに占める鉄粉の重量比率が規定値となる量を添加した。この試験では、重量比率が5%、10%、20%、及び、50%となる量の鉄粉を増粘液に添加した。そして、前述のプロペラ攪拌機を用いて5分間に亘って攪拌することで、鉄粉が均一に分散された鉄粉スラリーを得た。実際の浄化工事では、重量比率が10%以上の鉄粉を添加する。この鉄粉の添加量は、現場の条件、ポンプ圧送性、鉄粉の分散性を考慮して適宜決定する。
得られた鉄粉スラリーについては、容量50mLの遠心チューブに充填し、室温(25℃)で静置した。そして、初発(静置直後)、2時間経過後、4時間経過後、及び、48時間経過後のそれぞれにおいて、各サンプルを比較した。ここで、48時間経過後まで観察した理由は、汚染土壌の浄化工法において、通常、作製から48時間以内に鉄粉スラリーを汚染土壌に注入するためである。比較時点における各サンプルの写真を図2〜図8に、試験結果のまとめを図1(a)〜(c)にそれぞれ示す。
まず、キサンタンガム0.15%の試験結果について説明する。図2の左列最上段の写真に示すように、初発の各サンプルでは、添加量に拘わらず鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。そして、左列2段目の写真に示すように、2時間経過後においては、増粘液の上側半部にてチューブの反対側まで透けて見える上スキの発生が、鉄粉5%のサンプルと鉄粉10%のサンプルのそれぞれで確認された。また、左列3段目の写真に示すように、4時間経過後においては、鉄粉5%のサンプルで沈殿が、鉄粉10%〜50%の各サンプルで上スキの発生が確認された。さらに、左列最下段の写真に示すように、48時間経過後においては、鉄粉5%〜50%の各サンプルで鉄粉の沈殿が確認された。
次に、キサンタンガム0.2%の試験結果について説明する。図2の右列最上段の写真に示すように、初発の各サンプルでは、添加量に拘わらず鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。そして、右列2段目の写真に示すように、2時間経過後においても、鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。また、右列3段目の写真に示すように、4時間経過後においては、鉄粉5%と鉄粉10%の各サンプルで僅かではあるが上スキの発生が確認された。さらに、右列最下段の写真に示すように、48時間経過後においては、鉄粉5%〜20%の各サンプルで上スキの発生が確認された。
次に、キサンタンガム0.3%、0.6%、及び、1.2%の試験結果について説明する。図3左列の各写真に示すように、キサンタンガム0.3%の各サンプルは、鉄粉の添加量や静置時間に拘わらず、何れも鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。そして、図3右列の各写真、及び、図4の各写真に示すように、キサンタンガム0.6%及び1.2%の各サンプルにおいても、鉄粉の添加量や静置時間に拘わらず、何れも鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。
次に、グァガム0.5%の試験結果について説明する。図5の左列最上段の写真に示すように、初発の各サンプルでは、添加量に拘わらず鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。しかしながら、左列2段目の写真に示すように、2時間経過すると鉄粉はチューブの底部に沈殿することが確認された。また、左列3段目及び最下段の写真に示すように、鉄粉は、4時間経過後、並びに、48時間経過後の何れにおいても沈殿したままであった。
次に、グァガム1.0%の試験結果について説明する。図5の右列最上段の写真に示すように、初発の各サンプルでは、添加量に拘わらず鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。そして、右列2段目の写真に示すように、2時間が経過すると、鉄粉5%〜20%の各サンプルで上スキの発生が確認された。これらのサンプルにおいて、上スキの発生範囲は、鉄粉添加量が少ないほど大きくなっていた。また、右列3段目の写真に示すように、4時間が経過すると、鉄粉5%〜50%の各サンプルで上スキの発生若しくは鉄粉の沈殿が確認された。すなわち、鉄粉50%のサンプルでは、上スキが増粘液の上端部で僅かに発生する程度であったが、鉄粉5%のサンプルでは、鉄粉がチューブの底部に沈殿していた。さらに、右列最下段の写真に示すように、48時間経過後においては、鉄粉5%〜50%の各サンプルで鉄粉がチューブの底部に沈殿していた。
次に、グァガム1.5%の試験結果について説明する。図6の最上段の写真に示すように、初発の各サンプルでは、添加量に拘わらず鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。そして、2段目から最下段の写真に示すように、2時間経過後から48時間経過後に亘り、各サンプルの上端部に僅かではあるが上スキの発生が確認された。
次に、CMC0.5%の試験結果について説明する。図7の左列最上段の写真に示すように、初発の各サンプルでは、添加量に拘わらず鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。しかしながら、左列2段目から最下段の写真に示すように、2時間経過以降においては、鉄粉がチューブの底部に沈殿してしまうことが確認された。
次に、CMC1.0%の試験結果について説明する。図7の右列最上段の写真に示すように、初発の各サンプルでは、添加量に拘わらず鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。そして、右列2段目及び3段目の写真に示すように、2時間から4時間経過後に亘り、各サンプルの上端部に上スキの発生が確認された。また、48時間経過後においては、鉄粉がチューブの底部に沈殿することが確認された。
次に、CMC1.5%の試験結果について説明する。図8の左列最上段の写真に示すように、初発の各サンプルでは、添加量に拘わらず鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。そして、左列2段目の写真に示すように、2時間経過後においても、均一な分散状態が維持されていた。また、左列3段目及び最下段の写真に示すように、4時間から48時間経過後に亘り、各サンプルの上端部に僅かではあるが上スキの発生が確認された。
次に、CMC2.0%の試験結果について説明する。図8右列の各写真に示すように、CMC2.0%の各サンプルは、鉄粉の添加量や静置時間に拘わらず、何れも鉄粉が増粘液の全体に均一な状態で分散されていた。
図1(a)〜(c)に示すように、以上の分散性試験から次のことが確認された。なお、鉄粉の分散性に関し、符号◎は均一に分散されたことを示し、符号○は深さ5mm以下の上スキ(攪拌で容易に再分散可能な程度)が発生したことを示す。また、符号△は深さ5mmを超える上スキの発生、若しくは、境界が不明な鉄粉の分離が発生したことを示す。さらに、符号×は、鉄粉が底部に沈殿したことを示す。なお、符号△であれば、施工に際して最低限必要な鉄粉分散性は得られている。
まず、増粘剤としてキサンタンガムを用いた場合、符号△、○、◎で示すように、水に対する重量比を0.2%以上にすることで、施工に際して最低限必要な鉄粉分散性が得られることが確認できた。そして、鉄粉を安定して分散させる観点からは、符号◎で示すように、キサンタンガムの添加量を重量比で0.3%以上にすることが好ましいことが確認できた。
なお、この分散性試験では、重量比1.2%までの増粘液を試験対象としたが、重量比1.2%よりも多い添加量としても良好な分散性が得られる。なお、キサンタンガムは、グァガムやCMCとは異なり、高せん断速度域での粘度が低いため、添加量を増やしても良好なポンプ圧送性を有する。重量比が3%を超えると増粘液が非常に高粘度となり撹拌溶解できなくなるため、3%以下の添加量で用いることが望ましい。本範囲内であれば、良好な鉄粉分散性が得られると解される。
次に、増粘剤としてグァガムを用いた場合、符号△、○で示すように、水に対する重量比を1%以上にすることで、施工に際して必要な鉄粉分散性が得られることが確認できた。なお、重量比1%でグァガムを用いる場合は、鉄粉スラリー(浄化材)調製後、4時間以内に施工する必要があるため、浄化材を作り置きすることができず、作業効率の低下を招く。しかしながら、前述したように、グァガムの重量比を1.5%よりも高めてしまうと、粘度が高すぎて取扱いが困難となってしまう。このため、重量比を1.5%よりも高めることは、現実的でない。
次に、増粘剤としてCMCを用いた場合、符号△、◎で示すように、水に対する重量比を1.5%以上にすることで、施工に際して必要な鉄粉分散性が得られることが確認できた。そして、符号◎で示すように、鉄粉を安定して分散させる観点からは、CMCの重量比を2.0%以上にすることが好ましいことが確認できた。しかしながら、CMCの重量比を2%にすると、プロペラ攪拌機による攪拌は可能ではあるものの、粘りが強く流動し難い感があった。さらに、CMCの重量比を3%にすると、ややゲル状に近い状態になってしまった。このため、圧送性が損なわれると考えられた。
次に、各種増粘液の動粘度測定試験について説明する。この動粘度測定試験では、水道水に各種の増粘剤を所定量添加し、攪拌溶解することで増粘液を作成した。そして、B型粘度計を用いて25℃、60rpmにて増粘液の絶対粘度を測定した。得られた絶対粘度を密度で除して動粘度を算出した。さらに、所定の換算式を用い、算出された動粘度からポンプ圧送に必要な理論軸動力を算出した。
図1(a)〜(c)に示すように、この測定試験における増粘剤もまた、キサンタンガムと、グァガムと、CMCの3種類を用いた。そして、各サンプルの増粘剤添加量は、分散性試験と同じにした。すなわち、キサンタンガムは、水に対する重量比を0.15%、0.2%、0.3%、0.6%、0.9%、及び、1.2%の6種類とした。グァガムは、水に対する重量比を0.5%、1%、及び、1.5%の3種類とし、CMCは、同じく0.5%、1%、1.5%、2%、及び、3%の5種類とした。
流動性の評価に関し、作成時における増粘液の状態や攪拌し易さ等に基づいて評価を行った。ここで、符号○は、動粘度が1000cSt以下のケースであり、ポンプ圧送に際して必要な流動性が得られていることを示す。また、符号△は、動粘度が1000cStよりも大きく2500cSt未満のケースであり、必要最低限の流動性が得られていることを示す。さらに、符号×は、動粘度が2500cSt以上のケースであり、ポンプ圧送に適さない状態であることを示す。
キサンタンガムの動粘度に関し、重量比0.15%では104cSt、重量比0.2%では190cSt、重量比0.3%では286cStであった。そして、重量比0.6%では862cSt、重量比0.9%では1373cSt、重量比1.2%では2273cStであった。また、グァガムの動粘度に関し、重量比0.5%では225cSt、重量比1%では2091cSt、重量比1.5%では4373cStであった。さらに、CMCの動粘度に関し、重量比0.5%では32cSt、重量比1%では150cSt、重量比1.5%では564cSt、重量比2%では1909cSt、重量比3%では8636cStであった。
一般に、動粘度が高いほど流動性は低くなるといわれている。ここで、キサンタンガムに関しては、重量比1.2%の動粘度が2273cSt、重量比0.9%の動粘度が1373cStであるが、符号△、○で示すように、ポンプ圧送に際して最低限必要な流動性は得られている。これに対し、グァガムは、重量比1.5%の動粘度が4373cStであり、かつ、符号×で示すようにポンプ圧送には適さない流動性である。また、重量比1%の動粘度は2091cStであり、符号△で示すようにポンプ圧送に際して必要最低限の流動性が得られる程度である。同様に、CMCは、重量比3%の動粘度が8636cStであり、符号×で示すようにポンプ圧送には適さない流動性である。また、重量比2%の動粘度が1909cStであり、符号△で示すようにポンプ圧送に際して必要最低限の流動性が得られる程度である。
このように、キサンタンガムは、グァガムやCMCよりも少ない添加量であってもスラリーの動粘度を高めることができ、かつ、動粘度を高めても流動性が損なわれ難いという特性を有している。これは、前述したように、グァガムやCMCとは異なり、キサンタンガムは高せん断速度域での粘度が低いことに起因すると解される。
そして、図1(d)に示すように、キサンタンガムの重量比0.2%(動粘度190cSt)及び重量比0.6%(動粘度862cSt)と、グァガムの重量比1%(動粘度2091cSt)と、CMCの重量比2%(動粘度1909cSt)のそれぞれについて、所定の換算式を用いて圧送ポンプに必要な理論軸動力を算出した。
その結果、キサンタンガムの0.2%添加区で4kW、0.6%添加区で36kWであった。また、グァガムの1%添加区で55kW、CMCの2%添加区で45kWであった。理論軸動力の値が小さいほど少ない消費電力で鉄粉スラリーを圧送できることを意味する。したがって、本結果より、鉄粉スラリーの増粘剤としてキサンタンガムを用いることにより、グァガムやCMCを用いた場合に比べて、少ない消費電力で鉄粉スラリーを圧送できるといえる。これにより、ポンプの低出力化が図れ、利用するポンプの選択肢を広げることができる。更には、送液速度の向上により施工時間の短縮を図ることも期待できる。
以上の試験結果を総括すると、次のことがいえる。まず、鉄粉スラリーの増粘剤としてキサンタンガムを用いることで、水に対する重量比が0.2%と低くても必要な鉄粉分散性が得られることが判った。そして、重量比を0.3%以上にすると、鉄粉の分散性を安定化できることが判った。また、鉄粉スラリーの流動性に関し、キサンタンガムは、高せん断速度域での粘度が低いため、添加量を増やしてもポンプ圧送に必要な流動性が得られることが判った。例えば、重量比1.2%での動粘度が2273cStと高めの値を示したが、それでもポンプ圧送に必要な流動性が得られた。なお、水道水に対するキサンタンガムの重量比が3%を超えると増粘液が非常に高粘度となり撹拌溶解できなくなることを考慮すると、それ以下の添加量であればポンプ圧送に必要な流動性が得られると解される。
次に、キサンタンガムの適用性評価試験について説明する。この適用性評価試験は、増粘剤としてキサンタンガムを添加した鉄粉スラリー(浄化材)による有機塩素化合物の分解効果を確認するためのものである。図9に示すように、この試験では、4種類の試験区について評価を行った。この試験では、山砂と水道水とで実地盤をモデル化しており、この系に鉄粉スラリー等の浄化材を加えている。
第1試験区は、浄化材を用いていない対象区である。この第1試験区は、山砂50gと水道水80mLとTCE(テトラクロロエチレン)の飽和溶液1.5mLによって作製されている。第2試験区は、鉄粉のみを用いた比較例であり、対象区に鉄粉を添加したものである。具体的には、山砂50gと水道水80mLと鉄粉1gとTCEの飽和溶液1.5mLによって作製されている。
第3試験区は、増粘剤としてキサンタンガムを用いた本実施形態の試験区であり、第2試験区にキサンタンガム水溶液を添加したものである。具体的には、山砂50gと水道水80mLと鉄粉1gと0.9%キサンタンガム水溶液3mLとTCEの飽和溶液1.5mLによって作製されている。第4試験区は、増粘剤としてグァガムを用いた比較例の試験区であり、第2試験区にグァガム水溶液を添加したものである。具体的には、山砂50gと水道水80mLと鉄粉1gと0.6%グァガム水溶液3mLとTCEの飽和溶液1.5mLによって作製されている。
この評価試験では、容量が250mLの遮光性ビンに前述した各材料を規定量投入し、密閉状態にして25度の室温内に静置した。そして、ヘッドスペースのVOCガス濃度を定期的に測定し、溶液中のVOC濃度を算出した。なお、溶液中のVOC濃度は、予め行った気液平衡の予備試験の結果に基づいて算出した。試験結果を図10に示す。
図10(a)は第1試験区(対象区)の試験結果であり、図10(b)は第2試験区(鉄粉単独区)の試験結果である。また、図10(c)は第3試験区(鉄粉+キサンタンガム試験区)の試験結果であり、図10(d)は第4試験区(鉄粉+グァガム試験区)の試験結果である。
第1試験区と第2〜4試験区とを対比すると、浄化材を含有しない第1試験区では、30日経過してもTCEの分解が進んでいないことが理解できる。一方、浄化材を含有する第2〜4試験区では、試験開始から15日程度でTCE濃度が十分に減少する一方、15日以降においてVC(塩化ビニル)の発生が確認されていることから、TCEの分解が進んでいることが理解できる。そして、第2〜4試験区のそれぞれを対比すると、15日目におけるTCE濃度に多少のばらつきが認められる。すなわち、鉄粉単独の第2試験区及びキサンタンガム添加の第3試験区ではTCE濃度が0.1mg/L未満になっているのに対し、グァガム添加の第4試験区ではTCE濃度が約0.5mg/Lである。
以上の結果より、キサンタンガムの存在が鉄粉によるVOCの分解に悪影響を与えないこと、言い換えれば、鉄粉を単独で用いた試験区と同等のVOC浄化効果を奏することが確認された。また、キサンタンガムを添加した試験区は、グァガム(既存の増粘剤)を添加した試験区よりもTCEの分解速度が速いことから、VOC浄化効果が高いことが確認された。
次に、本実施形態の浄化材(増粘剤としてキサンタンガムを添加した鉄粉スラリー)による有機塩素化合物で汚染された土壌の浄化工法(浄化方法)について説明する。
この浄化工法では、例えば図11(a)に示す浄化用設備を用いる。例示した浄化用設備は、深層混合機1と、スラリータンク2と、スラリーポンプ3とを有している。深層混合機1は、地盤Gを攪拌するための攪拌翼11を有している。この攪拌翼11は、軸回りに回転可能であって上下方向に移動可能に構成されている。そして、攪拌翼11の下端部分には鉄粉スラリーを噴射可能な噴射口が設けられている。スラリータンク2は、浄化材としての鉄粉スラリーを作製する装置であり、容器と攪拌部材の組によって構成されている。スラリーポンプ3は、スラリータンク2で作製された浄化材を深層混合機1へ供給するための装置である。
この浄化用設備を用いて汚染土壌を浄化する場合、鉄粉スラリーを作製する。鉄粉スラリーの作製に際し、まず増粘液を作製する。増粘液は、規定量の水道水を貯留したスラリータンク2に、重量比0.2〜1.2%となる量のキサンタンガムを投入し、攪拌部材を回転させて攪拌することで作製される。キサンタンガムの全量が水道水に溶解することで、増粘液の作製は完了する。
ここで、キサンタンガムは、高せん断速度域での粘度が低いため、添加量を増やしても比較的容易に攪拌できる。また、キサンタンガムは、低温の水に対しても優れた溶解性を示すので、冬期であっても水道水の加温に要する電力や燃料を抑制することができる。さらに、キサンタンガムは、顆粒への加工も容易である。このため、顆粒状のキサンタンガムを用いることにより、水道水への溶解を一層容易化できる。
増粘液が作製されたならば、有機塩素化合物の浄化に必要な量の鉄粉を、スラリータンク2の増粘液に添加し、攪拌部材を回転させて攪拌する。この攪拌は、鉄粉が増粘液に対して均一に分散されるまで行う。ここで、前述したように、キサンタンガムは、高せん断速度域での粘度が低いため、鉄粉添加後の攪拌も比較的容易に行える。鉄粉が均一に分散されたならば、鉄粉スラリーの作製は完了する。そして、キサンタンガムは、微生物の栄養源となり難いので、鉄粉スラリーを作り置きしても、腐敗が生じ難い。
鉄粉スラリーが作製されたならば、この鉄粉スラリーを汚染土壌に注入し攪拌する。この場合、例えば図11(b)に示すように、深層混合機1の攪拌翼11を軸回りに回転させつつ、下方へと移動させる。
攪拌翼11の先端部分が地盤Gに入り込んだならば、鉄粉スラリーを地盤Gの攪拌範囲G´に注入する。すなわち、スラリーポンプ3を作動させて、鉄粉スラリーを深層混合機1に供給し、供給された鉄粉スラリーを攪拌翼11の先端部分から吐出させる。これにより、攪拌範囲G´は土砂と鉄粉スラリーとが混合された状態になる。その後は、攪拌翼11を徐々に押し下げ、攪拌範囲G´が必要な深さまで形成されたならば、攪拌翼11を引き上げる。
ここで、本実施形態では、鉄粉スラリーの増粘剤としてキサンタンガムを用いているので、鉄粉を確実に分散させることができる。これにより、攪拌範囲G´の全体に鉄粉を分散させることができ、浄化をムラ無く行える。また、キサンタンガムとして、水溶液におけるpHが中性から弱酸性(pH5.0〜8.0)のものを用いているので、鉄粉の表面に水酸化物が形成され難く、鉄粉の活性が阻害される不具合を抑制できる。
以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれる。
1…深層混合機,11…攪拌翼,2…スラリータンク,3…スラリーポンプ,G…地盤,G´…攪拌範囲

Claims (3)

  1. 増粘剤で鉄粉を水に分散させたスラリー状とされ、有機塩素化合物で汚染された汚染土壌又は汚染地下水に添加される浄化材であって、
    前記増粘剤としてキサンタンガムを用い
    前記キサンタンガムは、前記水に対して0.2重量%以上3重量%以下添加されていることを特徴とする浄化材。
  2. 前記キサンタンガムは、水溶液におけるpHが中性から弱酸性であることを特徴とする請求項1に記載の浄化材。
  3. 請求項1又は2に記載の浄化材を、前記汚染土壌又は前記汚染地下水に添加することを特徴とする汚染土壌又は汚染地下水の浄化方法。
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