JP6274414B2 - 電動工具 - Google Patents

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Description

本発明は、卓上丸鋸やグラインダ等の電動工具に関する。
電動工具におけるモータの回転数制御として、負荷が変動してもモータを設定回転数に保つ定回転数制御が知られている。定回転数制御は、モータの回転数を回転数検出手段によって検出し、その検出結果と設定回転数との差がゼロになるように制御するフィードバック制御である。ACモータを用いる電動工具において、検出回転数と設定回転数との差は、トライアック等のスイッチング素子の導通角の変化に反映される。導通角は、あるゼロクロスポイントから次のゼロクロスポイントまでの角度範囲(0°〜180°)のうちトライアックがオンとなる位相角をいう。DCモータを用いる電動工具において、検出回転数と設定回転数との差は、FET等のスイッチング素子に印加されるPWM信号のデューティの変化に反映される。
特開2010−012547号公報
電動工具において、モータ起動時の反動を抑えるために、モータの回転数を緩やかに上昇させるソフトスタート制御が行われる。ソフトスタート制御では、初期段階ではモータの回転数を徐々に上げていき、時間とともに回転数上昇の傾きを増加させる。そのため、モータが目標回転数に達する前後の回転加速度(回転数上昇の傾き)の変化が大きく、目標回転数に達して定速度領域に入る時に使用者の手にかかる反動が大きいという問題があった。定速度領域に入る時の反動は、モータが目標回転数に達する前に回転加速度を小さくすることで低減することができる。しかし、そうするとモータが目標回転数に達するまでに要する時間(モータの起動時間)が長くなってしまう。電動工具においては、モータのON/OFFが頻繁に切り替えられることもあり、反動低減の他に、モータを素早く起動できることも重要である。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、使用者の手にかかる反動を抑えながらモータの起動に要する時間を短くすることの可能な電動工具を提供することにある。
本発明のある態様は、電動工具である。この電動工具は、
モータと、
前記モータを制御する制御部と、
前記モータによって回転される回転具と、を備え、
前記制御部は、
停止している前記モータを目標回転数まで加速する際、前記モータの通電開始直後の回転数上昇速度を、前記目標回転数に達する直前の前記モータの回転数上昇速度より大きくし、
前記モータへの通電開始から所定の時間が経過する又は前記モータが所定の回転数に達するまでの第1の制御期間は比例制御もしくは比例+積分制御を行い、
前記第1の制御期間の後に続く第2の制御期間は比例+微分制御もしくは比例+微分+積分制御を行い、
前記第1の制御期間における比例制御の制御ゲインが、前記第2の制御期間における比例制御の制御ゲインよりも小さい
前記制御部は、前記モータへの通電開始後の所定のタイミングから前記モータが前記目標回転数に達するまでの間、前記モータの回転数上昇速度を徐々に低下させてもよい。
前記所定のタイミングは、前記モータへの通電開始から所定の時間が経過したタイミング、又は前記モータが所定の回転数に達したタイミングであってもよい。
前記制御部は、前記第1の制御期間の開始に先立って、前記モータに印加する電圧の実効値を初期値まで急速に高めてもよい。
前記モータに直列に接続されたスイッチング素子を備え、前記制御部は、前記スイッチング素子の導通角、又は前記スイッチング素子の制御端子に印加するPWM信号のデューティを変化させることで、前記モータに印加する電圧の実効値を制御してもよい。
前記制御部は、入力電源の周波数に応じて少なくとも1つの制御ゲインを切り替えてもよい。
前記回転具が、丸鋸刃もしくは砥石であってもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、使用者の手にかかる反動を抑えながらモータの起動に要する時間を短くすることの可能な電動工具を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る電動工具の回路図。 図1の電動工具における回転数制御のフローチャート。 図2に示す制御を行った場合の、モータ3の回転数と電動工具本体にかかる力の時間変化を示す起動特性図。 本発明の実施の形態2に係る電動工具の回路図。 実施の形態1において電動工具を丸鋸とした場合の、鋸刃の直径、トライアック24の初期導通角、モータ3への印加電圧の初期実効値、及びモータ3の起動時間の一例を示す表。 実施の形態2において電動工具を丸鋸とした場合の、鋸刃の直径、スイッチング素子Q1〜Q6(ハイサイド側かローサイド側の少なくともいずれか)に印加するPWM信号の初期デューティ、モータ3への印加電圧の初期実効値、及びモータ3の起動時間の一例を示す表。 実施の形態1及び2に関し、モータ3に印加する電圧の初期実効値(横軸)と、初期反動力及び起動時間(縦軸)の関係を示す特性図。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1に係る電動工具の回路図である。交流電源1は、例えば50Hz又は60Hzの単相100Vであり、スイッチ2によってON/OFFされる。回転制御装置4は、モータ3の回転数を検出する回転数センサ6、回転数センサ6から出力される回転数信号を増幅する回転数信号増幅回路5、制御部としてのマイコン(マイクロコンピュータ)23、マイコン23及び制御回路内の基準電源を作るための電源回路7、交流電源1からの交流電圧のゼロクロス点を検出するためのゼロクロス検出回路8、モータ3に通電される電圧を位相制御するための半導体素子(スイッチング素子)の例示であるトライアック24、トライアック24のゲート信号を入力するための抵抗器25、並びにモータ3の回転数を設定するための抵抗器26,28及び可変抵抗器27を備える。
回転数信号増幅回路5は、コンデンサ9,15、抵抗器10,11,12,14、及びトランジスタ13で構成される交流増幅器であり、回転数センサ6からの回転数信号を0V〜−VCCの範囲で増幅しマイコン23に出力する。マイコン23はこの出力信号を用いてモータ3の回転数を検出する。
電源回路7は、ダイオード16、抵抗器17、ツェナーダイオード18、及び電解コンデンサ19によって構成される半波整流回路であり、交流電源1からの交流電圧を直流電圧(−VCC)に変換し、マイコン23及び他の回路に供給する。
ゼロクロス検出回路8は、抵抗器20,21、及びフォトカプラ22で構成される。交流電源1からの交流電圧は、まず抵抗器20によって減衰され、フォトカプラ22の入力部(発光ダイオード)に入力される。このフォトカプラ22の入力部は、2つの発光ダイオードを順方向が互いに逆向きになるように並列接続したものであり、電流がどちらの方向に流れても発光するが、電圧の低いゼロクロス点近傍でのみ消灯する。フォトカプラ22の出力部は、フォトトランジスタで構成されており、入力部の発光ダイオードが発光した時にのみON状態となる。つまりこのフォトトランジスタは、交流電圧のゼロクロス点でのみOFF状態となりそれ以外はON状態となるため、マイコン23には交流電圧のゼロクロス点のみ抵抗器21を通して0Vが入力され、それ以外のときはフォトトランジスタを通して−VCCが入力される。このゼロクロス検出回路8からの入力信号の変化によって、マイコン23はトライアック24の位相制御をするための基準信号を得ることができる。
抵抗器26,28、可変抵抗器27は、モータ3の目標回転数設定電圧を生成してマイコン23に入力するために設けられる。可変抵抗器27は、使用者が作業用途によって外部からダイアルによって自由に回転数を設定できるものであり、例えば電動工具に取り付けられモータ3の回転数を数段階(例えばダイアルの1〜4の4段階)に設定するための回転数設定手段である。
マイコン23によるモータ3の回転数制御(フィードバック制御)は、比例制御、積分制御、及び微分制御のいずれか1つの制御、又は2つ以上を組み合わせた制御である。各制御の内容を以下に示す。
・比例制御(P制御)… 目標回転数と検出回転数の偏差に比例制御ゲインKPを掛けたものをトライアック24の導通角変更量とする制御(数式は以下のとおり)。
トライアック導通角変更量
=比例制御ゲインKP×偏差N0
・積分制御(I制御)… 目標回転数と検出回転数の偏差の累積値に積分制御ゲインKIを掛けたものをトライアック24の導通角変更量とする制御(数式は以下のとおり)。
トライアック導通角変更量
=積分制御ゲインKI×(今回の偏差N0+前回の偏差N1+前々回の偏差N2)
・微分制御(D制御)… 目標回転数と検出回転数の今回の偏差と前回の偏差の差分に微分制御ゲインKDを掛けたものをトライアック24の導通角変更量とする制御(数式は以下のとおり)。
トライアック導通角変更量
=微分制御ゲインKD×(今回の偏差N0−前回の偏差N1)
・比例+積分制御(PI制御)… 比例制御と積分制御を組み合わせた制御。比例制御と積分制御の数式でそれぞれ求めたトライアック導通角変更量を足し算し、現在のトライアック導通角に加減算。
・比例+積分+微分制御(PID制御)… 比例制御と積分制御と微分制御を組み合わせた制御。比例制御と積分制御と微分制御の数式でそれぞれ求めたトライアック導通角変更量を足し算し、現在のトライアック導通角に加減算。
積分制御は、目標回転数に対する誤差を少なくするもので、回転数精度を向上させるために行われる。微分制御は、制御の応答性を向上させるもので、電動工具使用時の急激な負荷変動に対応するために行われる。比例制御ゲインKP、積分制御ゲインKI、及び微分制御ゲインKDは、予め実験等によって最適な値を求めておく必要がある。
図2は、図1の電動工具における回転数制御のフローチャートである。このフローチャートは、電動工具のACコード(図示せず)が交流電源1に接続された状態で使用者がスイッチ2をONにすることでスタートする。スイッチ2がONになると、交流電源1から交流電圧が電源回路7によって直流の定電圧(−VCC)に変換されてマイコン23に供給される。また交流電源1からの交流電圧はゼロクロス検出回路8に入力される。マイコン23は、ゼロクロス検出回路8から入力されたゼロクロス信号の時間間隔を測定し、入力された交流電源の周波数を検出する(S201)。
次にマイコン23は、抵抗器26,28、可変抵抗器27によって設定されるモータ3の目標回転数設定電圧を検出し(S202)、目標回転数の設定を行う(S203)。次にマイコン23は、モータ起動時におけるトライアック24の初期導通角の設定を行う(S204)。この初期導通角は、使用される電動工具に応じて予め実験等によって最適な値を求めておく必要がある。初期導通角は、例えば40°以上が望ましい。次にマイコン23は、ステップS204で設定した初期導通角でトライアック24を駆動し、モータ3を起動させる(S205)。
次にマイコン23は、第1次制御のPI(比例+積分)制御を行う(S206)。マイコン23は、PI制御によって所定の時間(例えば0.25秒間)モータ3の回転数を制御し(S207)、再度、抵抗器26,28、可変抵抗器27によって設定されるモータ3の目標回転数設定電圧を検出し(S208)、目標回転数の設定を行う(S209)。ステップS208,S209は、使用者により目標回転数が変更されている場合に目標回転数を再設定するものである。
次にマイコン23は、第2次制御のPID(比例+積分+微分)制御を行う(S210)。ここでのPID制御における比例制御ゲインは、ステップS206でのPI制御における比例制御ゲインより大きくすることが好ましい。これは、PID制御を行う期間(第2の制御期間)では、PI制御を行う期間(第1の制御期間)と比較してモータ3の回転数と目標回転数との偏差が小さくなっていることに対応するためである。これにより、第2の制御期間においてモータ3の回転数上昇速度が遅くなりすぎることを防止できる。なお、積分制御ゲインについても同様に、PID制御時(第2の制御期間)のほうがPI制御時(第1の制御期間)より大きくてもよい。次にマイコン23は、ステップS211に進み、スイッチ2がONであれば引き続きステップS208に戻りモータ3の回転数制御(PID制御)を行い、スイッチ2がOFFとなればモータ3を停止する(S212)。
ステップS206でのPI制御における各制御ゲイン(制御定数)、及びステップS210でのPID制御における各制御ゲイン(制御定数)は、ステップS201で検出した交流電源の周波数によって異なってもよい。
図3は、図2に示す制御を行った場合の、モータ3の回転数と電動工具本体にかかる力の時間変化を示す起動特性図である。図3において、比較のために従来のソフトスタート制御における起動特性を点線で示している。
従来の起動特性では、起動時の反動を抑制するために、モータ3に印加する電圧の実効値をゼロから緩やかに高め、モータ3の回転数をゼロから緩やかに加速していた(起動直後の回転数上昇速度を小さくしていた)。一方、本実施の形態では、マイコン23は、モータ3に印加する電圧の実効値をある程度の大きさの初期値(初期実効値)まで急速に高め、モータ3の回転数の立ち上がりを早めている(起動直後の回転数上昇速度を大きくしている)。前記初期値は、最大値に対して例えば24%〜76%(導通角換算では40°〜100°)の範囲であり、好ましくは33%〜69%(導通角換算では50°〜90°)の範囲とする。なお、前記初期値は、回転具の慣性モーメント等によって異なってもよい。これについては後述する(図5,図6)。
従来の起動特性では、時間とともにモータ3の回転数上昇の傾き(回転数上昇速度)を大きくしていた。一方、本実施の形態では、マイコン23は、モータ3に印加する電圧の実効値を前記初期値まで急速に高めた後、まずPI制御によりモータ3の回転数を略直線的に上昇させ(第1の制御期間)、モータ3への通電開始から所定の時間が経過すると、PID制御によりモータ3の回転数を制御する(第2の制御期間)。前記所定の時間は、例えば0.1秒〜1.0秒の範囲であり、好ましくは0.2秒〜0.6秒の範囲とする。PID制御でモータ3の回転数を前記所定の回転数から目標回転数まで上昇させる際、マイコン23は、モータ3の回転数上昇速度を徐々に低下させる。マイコン23は、モータ3の回転数が目標回転数に達した後、引き続きPID制御によりモータ3の回転数を制御する。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 従来のソフトスタート制御では、モータ3に印加する電圧の実効値をゼロから緩やかに高め、時間とともにモータ3の回転数上昇の傾き(回転数上昇速度)を大きくしていたため、モータ3の回転数が目標値に達した時点での加速度(回転数上昇の傾き)の変化が大きく、定速度領域(定常回転数)になった時点での使用者の手にかかる反動が大きかった。これに対し本実施の形態では、初期段階である程度の電圧をモータ3に印加してモータ3の回転数の立ち上がりを早くする一方で、モータ3の回転数が目標回転数に近づくと回転数上昇速度を緩やかにすることで、モータ3の回転数が目標回転数に達するまでの時間(モータ3の起動時間)を従来と同等以下にしつつ、定速度領域移行時の反動を従来と比較して小さすることができる。なお、起動時にある程度の電圧をモータ3に印加する関係で、起動時に電動工具本体にかかる力は多少大きくなるが、起動時はモータ3の回転数が低いために使用者はそれほど反動を感じることはない。また、大きな反動のかかるタイミングが使用者のスイッチ操作のタイミングと一致するため、使用者としては反動のかかるタイミングが分かりやすくて使いやすい。
(2) モータ3の回転数が目標回転数に近い所定の回転数に達した段階でPI制御からPID制御に切り替えるため、モータ3の回転数を前記所定の回転数まで迅速に上昇させる一方で、前記所定の回転数からは回転数上昇速度を低下させながら緩やかに目標回転数に近づけることができる。すなわち、微分制御はモータ3の回転数を目標回転数に向けて迅速に上昇させるには妨げになるため、モータ3の回転数が目標回転数に近い所定の回転数に達するまでは微分制御は行わず、前記所定の回転数に達した後で微分制御を追加することで、モータ3の起動時間短縮と目標回転数到達時の反動低減を好適に両立させることができる。
実施の形態2
図4は、本発明の実施の形態2に係る電動工具の回路図である。実施の形態1では、モータ3は交流ブラシ付きモータであったが、本実施の形態では、モータ3を直流ブラシレスモータとする。
交流電源1からの供給電圧は、ダイオードブリッジ等の整流回路40で例えば全波整流波に変換され、さらに平滑コンデンサCで平滑され、直流電圧となってインバータ回路47に供給される。モータ3は、いわゆるインナーロータ型であって、ロータ3aと、ステータと、3つの位置検出素子42(ホール素子等の磁気検出素子)とを有する。ロータ3aは、複数組(本実施の形態では2組)のN極とS極を含むロータマグネット3dを含む。ステータは、スター結線された3相の固定子巻線U、V、Wから成るステータコイル3c及びステータコア3bを含む。3つの位置検出素子42は、ロータ3aの回転位置を検出するために周方向に所定の間隔毎、例えば角度60°毎に配置される。これら位置検出素子42からの信号に基づいて回転子位置検出回路43が回転位置検出信号を生成し、マイコン23は回転位置検出信号に基づいて固定子巻線U、V、Wへの通電方向と時間を制御し、モータ3を回転駆動する。マイコン23は、また、使用者が操作するスピードコントロールダイヤル45の位置に応じてスピードコントローラ41を制御し、モータ3の速度調節を行う。
インバータ回路47は、3相ブリッジ形式に接続されたFET等の6個のスイッチング素子Q1〜Q6を含む。ブリッジ接続された6個のスイッチング素子Q1〜Q6の各ゲートは、スピードコントローラ41に接続され、6個のスイッチング素子Q1〜Q6の各ドレイン又は各ソースは、スター結線された固定子巻線U、V、Wに接続される。6個のスイッチング素子Q1〜Q6は、スピードコントローラ41から入力されたスイッチング素子駆動信号H1〜H6によってスイッチング動作を行い、インバータ回路47に印加される直流電圧を3相(U相、V相及びW相)電圧Vu、Vv、Vwとして固定子巻線U、V、Wに供給する。
スイッチング素子駆動信号H1〜H6のうちローサイド側のスイッチング素子Q4〜Q6のゲートに印加される信号(H4〜H6)あるいはハイサイド側のスイッチング素子Q1〜Q3のゲートに印加される信号(H1〜H3)の少なくともいずれかは、パルス幅変調信号(PWM信号)であり、このPWM信号のデューティを変化させることでモータ3への電力供給量(モータ3に印加する電圧の実効値)を調節し、モータ3の起動、停止、及び回転速度を制御することができる。マイコン23は、図示していないが、処理プログラムとデータに基づいて駆動信号を出力するための中央処理装置(CPU)、処理プログラムや制御データを記憶するためのROM、データを一時記憶するためのRAM、タイマ等を含む。スピードコントローラ41は、マイコン23の制御に従い、回転子位置検出回路43の出力信号に基づいて所定のスイッチング素子Q1〜Q6を交互にスイッチングするための駆動信号を発生する。これにより固定子巻線U、V、Wの所定の巻線に交互に通電され、ロータ3aが回転される。モータ3に供給される電流値(検出抵抗Rsに流れる電流値)は、電流検出回路48によって測定され、その値がマイコン23にフィードバックされ、モータ3の負荷が監視される。電圧検出回路52は、インバータ回路47に印加される電圧を検出し、マイコン23にフィードバックする。
本実施の形態においても、モータ3の制御の流れ及び起動特性は実施の形態1と同様である(図2及び図3)。但し、図2のフローチャートを本実施の形態に適用する場合は、モータ3が直流駆動のため電源周波数の検出(S201)を省略し、「初期導通角」(S204,S205)は「初期デューティ」と読み替え、「トライアック」は「スイッチング素子」と読み替える。本実施の形態も、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
実施の形態1及び2のいずれにおいても、モータ3に印加する電圧の初期実効値は、回転具の種類や大きさによって変更してもよい。図5は、実施の形態1において電動工具を丸鋸とした場合の、鋸刃の直径、トライアック24の初期導通角、モータ3への印加電圧の初期実効値、及びモータ3の起動時間の一例を示す表である。図6は、実施の形態2において電動工具を丸鋸とした場合の、鋸刃の直径、スイッチング素子Q1〜Q6(ハイサイド側かローサイド側の少なくともいずれか)に印加するPWM信号の初期デューティ、モータ3への印加電圧の初期実効値、及びモータ3の起動時間の一例を示す表である。図5及び図6に示すように回転具の慣性モーメントが大きいほどモータ3への印加電圧の初期実効値を高めることで、モータ3の回転数が目標回転数に達するまでの時間の短縮化と定速度領域移行時の反動低減をバランス良く実現できる。
図7は、実施の形態1及び2における、モータ3に印加する電圧の初期実効値(横軸)と、初期反動力及び起動時間(縦軸)の関係を示す特性図である。図7において、比較のために従来のソフトスタート制御における起動時間と定速度領域移行時の反動力を併せて示している。本図に示すように、モータ3に印加する電圧の初期実効値が高くなるほど、モータ3の起動時間は早くなるが、初期反動力(起動直後に使用者が感じる反動)は大きくなる。このため、モータ3に印加する電圧の初期実効値は、起動時間が従来と比較して遅くならない範囲で、かつ初期反動力が従来の定速度領域移行時の反動力よりも顕著に小さくなる範囲が好ましい。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
第1の制御期間(PI制御)から第2の制御期間(PID制御)に移行するタイミングは、モータ3への通電開始から所定の時間が経過したタイミングに替えて、モータ3の回転数が所定の回転数に達したタイミングであってもよい。前記所定の回転数は、目標回転数に対して例えば50%〜90%の範囲であり、好ましくは60%〜80%の範囲とする。
第1の制御期間では、微分制御を行わないことに替えて、第2の制御期間と比較して微分制御ゲインを小さくしてもよい。第2の制御期間では、積分制御を行わなくてもよい。
実施の形態で説明した技術は、慣性モーメントの大きい回転具を駆動する電動工具、例えば丸鋸やグラインダ等の円板状の回転具を駆動する電動工具に特に有効であるが、他の電動工具に適用してもよい。電動工具は、外部の交流電源によって駆動されるものに限定されず、電池駆動であってもよい。
1:商用電源(交流電源)、2:スイッチ、3:モータ、4:回転数制御装置、5:回転数信号増幅回路、6:回転数センサ、7:電源回路、8:ゼロクロス検出回路、23:マイコン、24:トライアック、25,26,28:抵抗器、27:可変抵抗器、40:整流回路、41:スピードコントローラ、42:位置検出素子、43:回転子位置検出回路、44:スピードコントロールダイヤル、47:インバータ回路、48:電流検出回路、52:電圧検出回路、Q1〜Q6:スイッチング素子

Claims (7)

  1. モータと、
    前記モータを制御する制御部と、
    前記モータによって回転される回転具と、を備え、
    前記制御部は、
    停止している前記モータを目標回転数まで加速する際、前記モータの通電開始直後の回転数上昇速度を、前記目標回転数に達する直前の前記モータの回転数上昇速度より大きくし、
    前記モータへの通電開始から所定の時間が経過する又は前記モータが所定の回転数に達するまでの第1の制御期間は比例制御もしくは比例+積分制御を行い、
    前記第1の制御期間の後に続く第2の制御期間は比例+微分制御もしくは比例+微分+積分制御を行い、
    前記第1の制御期間における比例制御の制御ゲインが、前記第2の制御期間における比例制御の制御ゲインよりも小さい、電動工具。
  2. 前記制御部は、前記モータへの通電開始後の所定のタイミングから前記モータが前記目標回転数に達するまでの間、前記モータの回転数上昇速度を徐々に低下させる、請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記所定のタイミングは、前記モータへの通電開始から所定の時間が経過したタイミング、又は前記モータが所定の回転数に達したタイミングである、請求項2に記載の電動工具。
  4. 前記制御部は、前記第1の制御期間の開始に先立って、前記モータに印加する電圧の実効値を初期値まで急速に高める、請求項からのいずれか一項に記載の電動工具。
  5. 前記モータに直列に接続されたスイッチング素子を備え、前記制御部は、前記スイッチング素子の導通角、又は前記スイッチング素子の制御端子に印加するPWM信号のデューティを変化させることで、前記モータに印加する電圧の実効値を制御する、請求項1からのいずれか一項に記載の電動工具。
  6. 前記制御部は、入力電源の周波数に応じて少なくとも1つの制御ゲインを切り替える、請求項1からのいずれか一項に記載の電動工具。
  7. 前記回転具が、丸鋸刃もしくは砥石である、請求項1からのいずれか一項に記載の電動工具。
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