JP2015160280A - 電動工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】プログラムや制御基板の管理を簡素化することの可能な電動工具を提供する。【解決手段】抵抗器29,30,31,32,33,34は、マイコン23によるフィードバック制御のゲイン設定情報をマイコン23に入力するために設けられる。抵抗器29,30は比例制御ゲインKPを設定するために設けられ、抵抗器31,32は積分制御ゲインKIを設定するために設けられ、抵抗器33,34は微分制御ゲインKDを設定するために設けられる。各抵抗分圧回路は、電源電圧−Vccを所定の分圧比で分圧するものであり、各々の電動工具の特性に合わせて予め最適な分圧比となるように各抵抗器の抵抗値を選んでおくことで、マイコン23のプログラムを変更しなくても適切な制御ゲインを設定することができる。【選択図】図1
Description
本発明は、卓上丸鋸やグラインダ等の電動工具に関する。
電動工具におけるモータの回転数制御として、負荷が変動してもモータを設定回転数に保つ定回転数制御が知られている。定回転数制御は、モータの回転数を回転数検出手段によって検出し、その検出結果と設定回転数との差がゼロになるように制御するフィードバック制御である。ACモータを用いる電動工具において、検出回転数と設定回転数との差は、トライアック等のスイッチング素子の導通角の変化に反映される。導通角は、あるゼロクロスポイントから次のゼロクロスポイントまでの角度範囲(0°〜180°)のうちトライアックがオンとなる位相角をいう。DCモータを用いる電動工具において、検出回転数と設定回転数との差は、FET等のスイッチング素子に印加されるPWM信号のデューティの変化に反映される。
電動工具は使用用途に応じて多種多様の製品が存在し、設定回転数や負荷変動の様子は製品によって異なる。そのため、上記フィードバック制御の感度を表す制御ゲインは、各々の電動工具の特性に合わせて設定する必要がある。制御ゲインは通常、マイクロコンピュータのプログラム上に設定される。このため従来は、電動工具毎にプログラムを用意する必要があり、プログラムや制御基板の管理が複雑化する問題があった。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、プログラムや制御基板の管理を簡素化することの可能な電動工具を提供することにある。
本発明のある態様は、電動工具である。この電動工具は、
モータと、
前記モータによって回転される回転具と、
所定のフィードバック制御により前記モータの回転数を制御する制御部と、
前記所定のフィードバック制御のゲイン設定情報を前記制御部に入力するゲイン設定情報入力手段と、を備える。
モータと、
前記モータによって回転される回転具と、
所定のフィードバック制御により前記モータの回転数を制御する制御部と、
前記所定のフィードバック制御のゲイン設定情報を前記制御部に入力するゲイン設定情報入力手段と、を備える。
前記所定のフィードバック制御が、比例制御、積分制御、及び微分制御のいずれか1つの制御、又は2つ以上を組み合わせた制御であってもよい。
前記制御部は、前記ゲイン設定情報とそれに対応する制御ゲインの値を関連付けて記憶したテーブルを有してもよい。
前記ゲイン設定情報入力手段は、少なくとも1つの抵抗分圧回路を含み、前記抵抗分圧回路の出力電圧を前記ゲイン設定情報として前記制御部に入力してもよい。
前記ゲイン設定情報は、使用者の操作に応じてレベルが切り替わる信号であってもよい。
前記モータに直列に接続されたスイッチング素子を備え、前記制御部は、前記スイッチング素子の導通角、又は前記スイッチング素子の制御端子に印加するPWM信号のデューティを変化させることで、前記モータに印加する電圧の実効値を制御してもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、プログラムや制御基板の管理を簡素化することの可能な電動工具を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1に係る電動工具の回路図である。交流電源1は、例えば50Hz又は60Hzの単相100Vであり、スイッチ2によってON/OFFされる。回転制御装置4は、モータ3の回転数を検出する回転数センサ6、回転数センサ6から出力される回転数信号を増幅する回転数信号増幅回路5、制御部としてのマイコン(マイクロコンピュータ)23、マイコン23及び制御回路内の基準電源を作るための電源回路7、交流電源1からの交流電圧のゼロクロス点を検出するためのゼロクロス検出回路8、モータ3に通電される電圧を位相制御するための半導体素子(スイッチング素子)の例示であるトライアック24、トライアック24のゲート信号を入力するための抵抗器25、モータ3の回転数を設定するための抵抗器26,28及び可変抵抗器27、並びにゲイン設定情報入力手段としての抵抗器29,30,31,32,33,34を備える。
図1は、本発明の実施の形態1に係る電動工具の回路図である。交流電源1は、例えば50Hz又は60Hzの単相100Vであり、スイッチ2によってON/OFFされる。回転制御装置4は、モータ3の回転数を検出する回転数センサ6、回転数センサ6から出力される回転数信号を増幅する回転数信号増幅回路5、制御部としてのマイコン(マイクロコンピュータ)23、マイコン23及び制御回路内の基準電源を作るための電源回路7、交流電源1からの交流電圧のゼロクロス点を検出するためのゼロクロス検出回路8、モータ3に通電される電圧を位相制御するための半導体素子(スイッチング素子)の例示であるトライアック24、トライアック24のゲート信号を入力するための抵抗器25、モータ3の回転数を設定するための抵抗器26,28及び可変抵抗器27、並びにゲイン設定情報入力手段としての抵抗器29,30,31,32,33,34を備える。
回転数信号増幅回路5は、コンデンサ9,15、抵抗器10,11,12,14、及びトランジスタ13で構成される交流増幅器であり、回転数センサ6からの回転数信号を0V〜−VCCの範囲で増幅しマイコン23に出力する。マイコン23はこの出力信号を用いてモータ3の回転数を検出する。
電源回路7は、ダイオード16、抵抗器17、ツェナーダイオード18、及び電解コンデンサ19によって構成される半波整流回路であり、交流電源1からの交流電圧を直流電圧(−VCC)に変換し、マイコン23及び他の回路に供給する。
ゼロクロス検出回路8は、抵抗器20,21、及びフォトカプラ22で構成される。交流電源1からの交流電圧は、まず抵抗器20によって減衰され、フォトカプラ22の入力部(発光ダイオード)に入力される。このフォトカプラ22の入力部は、2つの発光ダイオードを順方向が互いに逆向きになるように並列接続したものであり、電流がどちらの方向に流れても発光するが、電圧の低いゼロクロス点近傍でのみ消灯する。フォトカプラ22の出力部は、フォトトランジスタで構成されており、入力部の発光ダイオードが発光した時にのみON状態となる。つまりこのフォトトランジスタは、交流電圧のゼロクロス点でのみOFF状態となりそれ以外はON状態となるため、マイコン23には交流電圧のゼロクロス点のみ抵抗器21を通して0Vが入力され、それ以外のときはフォトトランジスタを通して−VCCが入力される。このゼロクロス検出回路8からの入力信号の変化によって、マイコン23はトライアック24の位相制御をするための基準信号を得ることができる。
抵抗器26,28、可変抵抗器27は、モータ3の目標回転数設定電圧を生成してマイコン23に入力するために設けられる。可変抵抗器27は、使用者が作業用途によって外部からダイアルによって自由に回転数を設定できるものであり、例えば電動工具に取り付けられモータ3の回転数を数段階(例えばダイアルの1〜4の4段階)に設定するための回転数設定手段である。
抵抗器29,30,31,32,33,34は、マイコン23による後述のフィードバック制御のゲイン設定情報をマイコン23に入力するために設けられる。抵抗器29,30からなる抵抗分圧回路の出力電圧は、比例制御ゲインKPを設定するためのゲイン設定情報である。抵抗器31,32からなる抵抗分圧回路の出力電圧は、積分制御ゲインKIを設定するためのゲイン設定情報である。抵抗器33,34からなる抵抗分圧回路の出力電圧は、微分制御ゲインKDを設定するためのゲイン設定情報である。各抵抗分圧回路は、電源電圧−Vccを所定の分圧比で分圧するものであり、各々の電動工具の特性に合わせて予め最適な分圧比となるように各抵抗器の抵抗値を選んでおくことで、マイコン23のプログラムを変更しなくても適切な制御ゲインを設定することができる。
マイコン23によるモータ3の回転数制御(フィードバック制御)は、比例制御、積分制御、及び微分制御のいずれか1つの制御、又は2つ以上を組み合わせた制御である。各制御の内容を以下に示す。
・比例制御(P制御)… 目標回転数と検出回転数の偏差に比例制御ゲインKPを掛けたものをトライアック24の導通角変更量とする制御(数式は以下のとおり)。
トライアック導通角変更量
=比例制御ゲインKP×偏差N0
・積分制御(I制御)… 目標回転数と検出回転数の偏差の累積値に積分制御ゲインKIを掛けたものをトライアック24の導通角変更量とする制御(数式は以下のとおり)。
トライアック導通角変更量
=積分制御ゲインKI×(今回の偏差N0+前回の偏差N1+前々回の偏差N2)
・微分制御(D制御)… 目標回転数と検出回転数の今回の偏差と前回の偏差の差分に微分制御ゲインKDを掛けたものをトライアック24の導通角変更量とする制御(数式は以下のとおり)。
トライアック導通角変更量
=微分制御ゲインKD×(今回の偏差N0−前回の偏差N1)
・比例+積分制御(PI制御)… 比例制御と積分制御を組み合わせた制御。比例制御と積分制御の数式でそれぞれ求めたトライアック導通角変更量を足し算し、現在のトライアック導通角に加減算。
・比例+積分+微分制御(PID制御)… 比例制御と積分制御と微分制御を組み合わせた制御。比例制御と積分制御と微分制御の数式でそれぞれ求めたトライアック導通角変更量を足し算し、現在のトライアック導通角に加減算。
・比例制御(P制御)… 目標回転数と検出回転数の偏差に比例制御ゲインKPを掛けたものをトライアック24の導通角変更量とする制御(数式は以下のとおり)。
トライアック導通角変更量
=比例制御ゲインKP×偏差N0
・積分制御(I制御)… 目標回転数と検出回転数の偏差の累積値に積分制御ゲインKIを掛けたものをトライアック24の導通角変更量とする制御(数式は以下のとおり)。
トライアック導通角変更量
=積分制御ゲインKI×(今回の偏差N0+前回の偏差N1+前々回の偏差N2)
・微分制御(D制御)… 目標回転数と検出回転数の今回の偏差と前回の偏差の差分に微分制御ゲインKDを掛けたものをトライアック24の導通角変更量とする制御(数式は以下のとおり)。
トライアック導通角変更量
=微分制御ゲインKD×(今回の偏差N0−前回の偏差N1)
・比例+積分制御(PI制御)… 比例制御と積分制御を組み合わせた制御。比例制御と積分制御の数式でそれぞれ求めたトライアック導通角変更量を足し算し、現在のトライアック導通角に加減算。
・比例+積分+微分制御(PID制御)… 比例制御と積分制御と微分制御を組み合わせた制御。比例制御と積分制御と微分制御の数式でそれぞれ求めたトライアック導通角変更量を足し算し、現在のトライアック導通角に加減算。
積分制御は、目標回転数に対する誤差を少なくするもので、回転数精度を向上させるために行われる。微分制御は、制御の応答性を向上させるもので、電動工具使用時の急激な負荷変動に対応するために行われる。比例制御ゲインKP、積分制御ゲインKI、及び微分制御ゲインKDは、予め実験等によって最適な値を求めておく必要がある。
図2は、図1の電動工具における回転数制御のフローチャートである。このフローチャートは、電動工具のACコード(図示せず)が交流電源1に接続された状態で使用者がスイッチ2をONにすることでスタートする。スイッチ2がONになると、交流電源1から交流電圧が電源回路7によって直流の定電圧(−Vcc)に変換されてマイコン23に供給される。また交流電源1からの交流電圧はゼロクロス検出回路8に入力される。マイコン23は、ゼロクロス検出回路8から入力されたゼロクロス信号の時間間隔を測定し、入力された交流電源の周波数を検出する(S201)。
次にマイコン23は、抵抗器29,30の出力電圧(比例制御ゲイン設定電圧)を検出し(S202)、比例制御ゲインKPの設定を行う(S203)。次にマイコン23は、抵抗器31,32の出力電圧(積分制御ゲイン設定電圧)を検出し(S204)、積分制御ゲインKIの設定を行う(S205)。次にマイコン23は、抵抗器33,34の出力電圧(微分制御ゲイン設定電圧)を検出し(S206)、微分制御ゲインKDの設定を行う(S207)。図3に、これら比例制御ゲインKP、積分制御ゲインKI、微分制御ゲインKDの具体的な設定値の一例を示す。各抵抗分圧回路によって分圧して得られる各ゲイン設定電圧とそれに対応する各制御ゲインの値は、予め関連付けてテーブルとしてマイコン23に記憶されている。
次にマイコン23は、抵抗器26,28、可変抵抗器27によって設定されるモータ3の目標回転数設定電圧を検出し(S208)、目標回転数の設定を行う(S209)。次にマイコン23は、PID(比例+積分+微分)制御によってモータ3の回転数制御を行う(S210)。次にマイコン23は、ステップS211に進み、スイッチ2がONであれば引き続きステップS208に戻りモータ3の回転数制御(PID制御)を行い、スイッチ2がOFFとなればモータ3を停止する(S212)。
本実施の形態によれば、マイコン23に対して外部からゲイン設定情報を入力し、当該ゲイン設定情報に応じてマイコン23が各制御ゲインを設定するので、各々の電動工具の特性に合わせて予めゲイン設定情報を決定しておくことで、マイコン23のプログラムを変更しなくても各制御ゲインを適切に設定することができる。このため、従来のように電動工具毎にプログラムを用意する必要がなくなり、プログラムや制御基板の管理が容易となる。また、ゲイン設定情報は例えば抵抗分圧回路により簡易に構成できるため、マイコン23の外部でゲイン設定情報を生成することによるコストアップ等のデメリットはほとんど無いといえる。
実施の形態2
図4は、本発明の実施の形態2に係る電動工具の回路図である。図4に示す回路は、図1に示した実施の形態1のものと比較して、抵抗器29,30,31,32,33,34が無くなり、抵抗器35及びモード切替スイッチ36が追加されている点で相違し、その他の点で一致する。ゲイン設定情報入力手段として機能する抵抗器35及びモード切替スイッチ36は、電源とグランドとの間に直列接続され、両者の接続点の電圧がマイコン23に入力される。モード切替スイッチ36は、例えば押しボタンスイッチであり、使用者が押している間はオン、使用者が手を離すとオフになる。モード切替スイッチ36がオンの間は、マイコン23にはモード切替スイッチ36を介してグランド電位(0V)が入力される。モード切替スイッチ36がオフの間は、マイコン23には抵抗器35を介して電源電圧(−Vcc)が入力される。マイコン23は、モード切替スイッチ36がオフからオンになる都度、モータ3の制御モードを切り替える。すなわち、本実施の形態におけるゲイン設定情報は、使用者の操作(モード切替スイッチ36のオンオフ)に応じて例えば0Vと−Vccとの間でレベルが切り替わる信号である。制御モードについては後述する。
図4は、本発明の実施の形態2に係る電動工具の回路図である。図4に示す回路は、図1に示した実施の形態1のものと比較して、抵抗器29,30,31,32,33,34が無くなり、抵抗器35及びモード切替スイッチ36が追加されている点で相違し、その他の点で一致する。ゲイン設定情報入力手段として機能する抵抗器35及びモード切替スイッチ36は、電源とグランドとの間に直列接続され、両者の接続点の電圧がマイコン23に入力される。モード切替スイッチ36は、例えば押しボタンスイッチであり、使用者が押している間はオン、使用者が手を離すとオフになる。モード切替スイッチ36がオンの間は、マイコン23にはモード切替スイッチ36を介してグランド電位(0V)が入力される。モード切替スイッチ36がオフの間は、マイコン23には抵抗器35を介して電源電圧(−Vcc)が入力される。マイコン23は、モード切替スイッチ36がオフからオンになる都度、モータ3の制御モードを切り替える。すなわち、本実施の形態におけるゲイン設定情報は、使用者の操作(モード切替スイッチ36のオンオフ)に応じて例えば0Vと−Vccとの間でレベルが切り替わる信号である。制御モードについては後述する。
図5は、図4の電動工具における回転数制御のフローチャートである。実施の形態1と同様に電源周波数の検出(S201)を行った後、マイコン23は、モード切替スイッチ36がオンであるか否かを確認し(S301)、オンであればモータ3の制御モードを切り替える(S302)。次にマイコン23は、現在の制御モードに対応した比例制御ゲインKP、積分制御ゲインKI、微分制御ゲインKDを設定する。図6に、各制御モードとそれに対応する各制御ゲインの一例を示す。制御モードは、図6の例ではエコモード、通常モード、高出力モードの3種類であるが、2種類あるいは4種類以上であってもよい。図6に示すように、各制御ゲインは、高出力モードで最も大きく設定され、エコモードで最も小さく設定され、通常モードでは中間値に設定される。なお、電源ON時の制御モードは、前回使用時の制御モードであってもよいし、所定の制御モード(例えば後述の通常モード)であってもよい。あるいは、電源ON時の制御モードを使用者が設定可能であってもよい。以降、マイコン23は、実施の形態1と同様にステップS208以降を実行する。制御モードの切替は運転中も可能であり、マイコン23は運転中もモード切替スイッチ36の操作を検出する。
図7は、図4の電動工具の各制御モードにおける、負荷の大きさ、モータ3の回転数、及びトライアック24の導通角のタイムチャートである。図7において、有負荷時(作業中)以外の様子は全ての制御モードに共通である。一方、有負荷時(作業中)は、制御モードによりモータ3の回転数及びトライアック24の導通角に変化が生じる。具体的には、エコモードでは各制御ゲインが極めて小さいため、負荷が変化してもトライアック24の導通角はほとんど変化せず、その結果、モータ3の回転数は負荷の増大に従って低下する(負荷の減少に従って上昇する)。これに対し、高出力モードでは各制御ゲインが大きいため、負荷の変化に対してトライアック24の導通角が素早く追従し、その結果、モータ3の回転数は負荷によらずほぼ一定に保たれている。通常モードでは、負荷変動に対するトライアック24の導通角の追従性がエコモードと高出力モードの中間となり、負荷変動に対するモータ3の回転数の変化もエコモードと高出力モードの中間となる。
本実施の形態によれば、制御ゲインの異なる複数の制御モードを使用者が切替可能なため、実施の形態1と同様に、マイコン23のプログラムを変更しなくても各制御ゲインを適切に設定することができ、プログラムや制御基板の管理が容易となる。さらに、使用者は電動工具の使用状況に合わせて適切な制御モードを選択できて便利である。
実施の形態3
図8は、本発明の実施の形態3に係る電動工具の回路図である。実施の形態1では、モータ3は交流ブラシ付きモータであったが、本実施の形態では、モータ3を直流ブラシレスモータとする。
図8は、本発明の実施の形態3に係る電動工具の回路図である。実施の形態1では、モータ3は交流ブラシ付きモータであったが、本実施の形態では、モータ3を直流ブラシレスモータとする。
交流電源1からの供給電圧は、ダイオードブリッジ等の整流回路40で例えば全波整流波に変換され、さらに平滑コンデンサCで平滑され、直流電圧となってインバータ回路47に供給される。モータ3は、いわゆるインナーロータ型であって、ロータ3aと、ステータと、3つの位置検出素子42(ホール素子等の磁気検出素子)とを有する。ロータ3aは、複数組(本実施の形態では2組)のN極とS極を含むロータマグネット3dを含む。ステータは、スター結線された3相の固定子巻線U、V、Wから成るステータコイル3c及びステータコア3bを含む。3つの位置検出素子42は、ロータ3aの回転位置を検出するために周方向に所定の間隔毎、例えば角度60°毎に配置される。これら位置検出素子42からの信号に基づいて回転子位置検出回路43が回転位置検出信号を生成し、マイコン23は回転位置検出信号に基づいて固定子巻線U、V、Wへの通電方向と時間を制御し、モータ3を回転駆動する。マイコン23は、また、使用者が操作するスピードコントロールダイヤル45の位置に応じてスピードコントローラ41を制御し、モータ3の速度調節を行う。ゲイン設定情報入力手段37は、マイコン23に入力するゲイン設定情報を生成するものであり、例えば実施の形態1と同様の抵抗分圧回路を用いることができる。
インバータ回路47は、3相ブリッジ形式に接続されたFET等の6個のスイッチング素子Q1〜Q6を含む。ブリッジ接続された6個のスイッチング素子Q1〜Q6の各ゲートは、スピードコントローラ41に接続され、6個のスイッチング素子Q1〜Q6の各ドレイン又は各ソースは、スター結線された固定子巻線U、V、Wに接続される。6個のスイッチング素子Q1〜Q6は、スピードコントローラ41から入力されたスイッチング素子駆動信号H1〜H6によってスイッチング動作を行い、インバータ回路47に印加される直流電圧を3相(U相、V相及びW相)電圧Vu、Vv、Vwとして固定子巻線U、V、Wに供給する。
スイッチング素子駆動信号H1〜H6のうちローサイド側のスイッチング素子Q4〜Q6のゲートに印加される信号(H4〜H6)あるいはハイサイド側のスイッチング素子Q1〜Q3のゲートに印加される信号(H1〜H3)の少なくともいずれかは、パルス幅変調信号(PWM信号)であり、このPWM信号のデューティを変化させることでモータ3への電力供給量(モータ3に印加する電圧の実効値)を調節し、モータ3の起動、停止、及び回転速度を制御することができる。マイコン23は、図示していないが、処理プログラムとデータに基づいて駆動信号を出力するための中央処理装置(CPU)、処理プログラムや制御データを記憶するためのROM、データを一時記憶するためのRAM、タイマ等を含む。スピードコントローラ41は、マイコン23の制御に従い、回転子位置検出回路43の出力信号に基づいて所定のスイッチング素子Q1〜Q6を交互にスイッチングするための駆動信号を発生する。これにより固定子巻線U、V、Wの所定の巻線に交互に通電され、ロータ3aが回転される。モータ3に供給される電流値(検出抵抗Rsに流れる電流値)は、電流検出回路48によって測定され、その値がマイコン23にフィードバックされ、モータ3の負荷が監視される。電圧検出回路52は、インバータ回路47に印加される電圧を検出し、マイコン23にフィードバックする。
本実施の形態におけるモータ3の制御の流れは実施の形態1(図2)と同様である。但し、図2のフローチャートを本実施の形態に適用する場合は、モータ3が直流駆動のため電源周波数の検出(S201)を省略する。本実施の形態も、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
図1に示した実施の形態1において、抵抗器29,30,31,32,33,34は、固定抵抗器に限定されず、少なくとも一部が可変抵抗器であってもよい。この場合、各抵抗器を基板に実装した後もゲイン設定情報を変更することができる。
図8に示した実施の形態3において、ゲイン設定情報入力手段37は、実施の形態2と同様に抵抗器35及びモード切替スイッチ36であってもよい。
実施の形態1及び2は相互に組み合わせてもよい。すなわち、図1の回路に、図4に示す抵抗器35及びモード切替スイッチ36を追加してもよい。この場合、図1の抵抗器29,30,31,32,33,34によって各々の電動工具の特性に合わせたゲイン設定情報をマイコン23に入力し、当該ゲイン設定情報によって設定された各制御ゲインを基準にして、図4のモード切替スイッチ36の操作に応じて使用者が各制御ゲインを調節可能とすればよい。図8に示した実施の形態3のゲイン設定情報入力手段37についても同様の変形例が有効である。
電動工具は、外部の交流電源によって駆動されるものに限定されず、電池駆動であってもよい。マイコン23によるモータ3の回転数制御は、PID制御に限定されず、PI制御やPD制御等の他のフィードバック制御であってもよい。
1:商用電源(交流電源)、2:スイッチ、3:モータ、4:回転数制御装置、5:回転数信号増幅回路、6:回転数センサ、7:電源回路、8:ゼロクロス検出回路、23:マイコン、24:トライアック、25,26,28,29,30,31,32,33,34,35:抵抗器、27:可変抵抗器、36:モード切替スイッチ、37:ゲイン設定情報入力手段、40:整流回路、41:スピードコントローラ、42:位置検出素子、43:回転子位置検出回路、44:スピードコントロールダイヤル、47:インバータ回路、48:電流検出回路、52:電圧検出回路、Q1〜Q6:スイッチング素子
Claims (6)
- モータと、
前記モータによって回転される回転具と、
所定のフィードバック制御により前記モータの回転数を制御する制御部と、
前記所定のフィードバック制御のゲイン設定情報を前記制御部に入力するゲイン設定情報入力手段と、を備える、電動工具。 - 前記所定のフィードバック制御が、比例制御、積分制御、及び微分制御のいずれか1つの制御、又は2つ以上を組み合わせた制御である、請求項1に記載の電動工具。
- 前記制御部は、前記ゲイン設定情報とそれに対応する制御ゲインの値を関連付けて記憶したテーブルを有する、請求項1又は2に記載の電動工具。
- 前記ゲイン設定情報入力手段は、少なくとも1つの抵抗分圧回路を含み、前記抵抗分圧回路の出力電圧を前記ゲイン設定情報として前記制御部に入力する、請求項1から3のいずれか一項に記載の電動工具。
- 前記ゲイン設定情報は、使用者の操作に応じてレベルが切り替わる信号である、請求項1から3のいずれか一項に記載の電動工具。
- 前記モータに直列に接続されたスイッチング素子を備え、前記制御部は、前記スイッチング素子の導通角、又は前記スイッチング素子の制御端子に印加するPWM信号のデューティを変化させることで、前記モータに印加する電圧の実効値を制御する、請求項1から5のいずれか一項に記載の電動工具。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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