JP6273595B1 - 蛍光体及び発光装置 - Google Patents
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Abstract
本発明の蛍光体は、ガーネット構造を有する母体ガーネット化合物中に、発光中心であるCe3+が含まれてなる蛍光体であり、前記母体ガーネット化合物は2種以上の端成分からなる固溶体であり、前記端成分は第1の端成分としてLu2CaMg2(SiO4)3を含む。前記母体ガーネット化合物は、Alを含む化合物であることが好ましい。本発明の発光装置は、本発明の蛍光体2を用い、固体発光素子117を備え、蛍光体2は、固体発光素子117が放射する光により励起される。
Description
本発明は、例えば、半導体レーザーダイオード(LD)等の固体発光素子と共に用いられ、プロジェクター等の表示装置や照明装置の光源に使用される蛍光体として幅広く利用できる、新規なガーネット蛍光体、及び、この蛍光体を用いた発光装置に関する。
従来、「ガーネット構造」と呼ばれる結晶構造を有する化合物が知られている。このガーネット構造を有する化合物の一つとして、Y3Al2(AlO4)3で表される化合物が知られている。このY3Al2(AlO4)3は、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)という略称で広く知られている。このY3Al2(AlO4)3は、固体レーザー、透光性セラミックス、蛍光体等に利用されている。
ここで、蛍光体とは、紫外線励起等の刺激を与えることによって、蛍光を放射する化合物である。蛍光体では、蛍光体を構成する特定の原子の核外電子が紫外線等によって励起された後、基底状態に戻るときに、励起状態と基底状態とのエネルギーレベルの差が可視光として放出される。蛍光体は、例えば、ガーネット構造を有するY3Al2(AlO4)3等の化合物に、発光中心としての希土類イオンや遷移金属イオン(Ce3+、Tb3+、Eu3+、Mn2+、Mn4+、Fe3+、Cr3+等)を含ませることにより得られる。
以下、本明細書では、ガーネット構造を有する化合物に、発光中心としての希土類イオンや遷移金属イオン(Ce3+、Tb3+、Eu3+、Mn2+、Mn4+、Fe3+、Cr3+等)を含ませてなる蛍光体を、ガーネット蛍光体ともいう。なお、本明細書では、ガーネット蛍光体を単に蛍光体ということがある。
また、ガーネット構造を有するY3Al2(AlO4)3に、発光中心としての希土類イオンや遷移金属イオン(Ce3+、Tb3+、Eu3+、Mn2+、Mn4+、Fe3+、Cr3+等)を含ませてなる蛍光体を、Y3Al2(AlO4)3蛍光体ともいう。
さらに、便宜上、発光中心としてCe3+を少なくとも含むY3Al2(AlO4)3蛍光体を、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体ともいう。
Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体は、電子線、真空紫外線、そして青色光等の、粒子線又は電磁波を照射すると、励起されて、黄緑色の可視光を放射することが知られている。また、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体は、1/10残光が100ns以下と極めて短いことも知られている。このため、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体は数多くの発光装置に幅広く利用されている。
上記のように、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体が放射する光の光色は黄緑色である。これに対して、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体を構成する元素の一部又は全部を、イオン半径等が異なる他の元素で置換すると、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体と異なる光色を放射する蛍光体になることが知られている。
例えば、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも、短波長の光色を放射するガーネット蛍光体として、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体を構成するYをLuで置換したLu3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体が知られている。Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体は、緑色の可視光を放射する。すなわち、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体の発光ピーク波長は、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体の発光ピーク波長よりも相対的に短い。
一方、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも、長波長の光色を放射するガーネット蛍光体が知られている(例えば、特許文献1参照)。このガーネット蛍光体は、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体を構成するYの一部をGdで置換した(Y,Gd)3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体である。(Y,Gd)3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体は、黄緑色から橙色の可視光を放射する。
また、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも、長波長の光色を放射する他のガーネット蛍光体も知られている(例えば、特許文献2参照)。このガーネット蛍光体は、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体を構成するAlの一部又は全部をMgで置換し、かつ、(AlO4)基の一部又は全部を(SiO4)基で置換したY3(Al,Mg)2((Al,Si)O4)3:Ce3+蛍光体である。Y3(Al,Mg)2((Al,Si)O4)3:Ce3+蛍光体は、黄緑色から赤色の可視光を放射する。
さらに、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも、長波長の光色を放射するさらに他のガーネット蛍光体も知られている(例えば、特許文献3参照)。このガーネット蛍光体は、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体を構成するYをLu及びCaで置換し、AlをMgで置換し、かつ(AlO4)基を(SiO4)基で置換したLu2CaMg2(SiO4)3:Ce3+蛍光体である。Lu2CaMg2(SiO4)3:Ce3+蛍光体は、橙色の可視光を放射する。
これらのY3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも発光ピーク波長が相対的に長いガーネット蛍光体は、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも色調の面で優れるため、発光装置等への応用が検討されている。
しかしながら、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも発光ピーク波長が相対的に長いガーネット蛍光体は、温度消光が大きいという課題があった。ここで、温度消光とは、蛍光体温度の上昇とともに発光効率が低下する現象である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、発光ピーク波長が相対的に長く、温度消光が改善された、新規なガーネット蛍光体及びこれを用いた発光装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様に係る蛍光体は、ガーネット構造を有する母体ガーネット化合物中に、発光中心であるCe3+が含まれてなる蛍光体であり、前記母体ガーネット化合物は2種以上の端成分からなる固溶体である。前記端成分は第1の端成分としてLu2CaMg2(SiO4)3を含む。
また、本発明の第二の態様に係る発光装置は、上記蛍光体を用いる。
以下、実施形態に係る蛍光体及び当該蛍光体を用いた発光装置について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
[蛍光体]
はじめに、実施形態に係る蛍光体について説明する。
はじめに、実施形態に係る蛍光体について説明する。
本実施形態に係る蛍光体は、ガーネット構造を有する母体ガーネット化合物中に、発光中心であるCe3+が含まれてなる蛍光体である。
本実施形態に係る蛍光体は、母体ガーネット化合物と同様に、ガーネット構造を有する。このため、本実施形態に係る蛍光体は、いわゆるガーネット蛍光体である。
本実施形態に係る蛍光体は、母体ガーネット化合物と同様に、ガーネット構造を有する。このため、本実施形態に係る蛍光体は、いわゆるガーネット蛍光体である。
(母体ガーネット化合物)
母体ガーネット化合物は、ガーネット構造を有し、かつ発光中心であるCe3+を含む母体となる化合物である。ここで、ガーネット構造とは、A3B2(CO4)3(式中、A、B、Cは、元素を示す)で表される結晶構造である。母体ガーネット化合物は、2種以上の端成分からなる固溶体になっている。
母体ガーネット化合物は、ガーネット構造を有し、かつ発光中心であるCe3+を含む母体となる化合物である。ここで、ガーネット構造とは、A3B2(CO4)3(式中、A、B、Cは、元素を示す)で表される結晶構造である。母体ガーネット化合物は、2種以上の端成分からなる固溶体になっている。
母体ガーネット化合物である固溶体を構成する2種以上の端成分は、必須の第1の端成分としてLu2CaMg2(SiO4)3を含む。また、固溶体を構成する2種以上の端成分は、好ましくは、任意の第2の端成分としてY3Al2(AlO4)3を含む。さらに、固溶体を構成する2種以上の端成分は、好ましくは、任意の第3の端成分としてLu3Al2(AlO4)3を含む。
すなわち、母体ガーネット化合物である固溶体を構成する2種以上の端成分として、少なくとも第1の端成分を含む。また、この第1の端成分と組み合わされる任意の端成分として第2の端成分及び第3の端成分から選択される1種以上を含む。なお、第2の端成分及び第3の端成分は、共に固溶体を構成する端成分に含まれていてもよい。以下、第1の端成分、第2の端成分及び第3の端成分について詳述する。
<第1の端成分:Lu2CaMg2(SiO4)3>
第1の端成分であるLu2CaMg2(SiO4)3は、母体ガーネット化合物に必須の端成分である。母体ガーネット化合物が第1の端成分を含む固溶体であると、得られる蛍光体が、発光ピーク波長が相対的に長く、温度消光が改善された新規な蛍光体になりやすい。
第1の端成分であるLu2CaMg2(SiO4)3は、母体ガーネット化合物に必須の端成分である。母体ガーネット化合物が第1の端成分を含む固溶体であると、得られる蛍光体が、発光ピーク波長が相対的に長く、温度消光が改善された新規な蛍光体になりやすい。
母体ガーネット化合物である固溶体は、必須の端成分である第1の端成分に加え、Alを含む端成分を含むと、得られる蛍光体が、より温度消光が改善されたガーネット蛍光体になる。このAlを含む端成分としては、例えば、第2の端成分としてのY3Al2(AlO4)3や、第3の端成分としてのLu3Al2(AlO4)3が用いられる。
<第2の端成分:Y3Al2(AlO4)3>
第2の端成分であるY3Al2(AlO4)3は、第1の端成分Lu2CaMg2(SiO4)3ともに用いられる、任意の端成分である。母体ガーネット化合物が第2の端成分を含む固溶体であると、得られる蛍光体が、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長が相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された蛍光体になりやすい。この蛍光体は、新規な蛍光体である。
第2の端成分であるY3Al2(AlO4)3は、第1の端成分Lu2CaMg2(SiO4)3ともに用いられる、任意の端成分である。母体ガーネット化合物が第2の端成分を含む固溶体であると、得られる蛍光体が、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長が相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された蛍光体になりやすい。この蛍光体は、新規な蛍光体である。
<第3の端成分:Lu3Al2(AlO4)3>
第3の端成分であるLu3Al2(AlO4)3は、第1の端成分Lu2CaMg2(SiO4)3ともに用いられる、任意の端成分である。母体ガーネット化合物が第3の端成分を含む固溶体であると、得られる蛍光体が、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長が相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された蛍光体になりやすい。この蛍光体は、新規な蛍光体である。
第3の端成分であるLu3Al2(AlO4)3は、第1の端成分Lu2CaMg2(SiO4)3ともに用いられる、任意の端成分である。母体ガーネット化合物が第3の端成分を含む固溶体であると、得られる蛍光体が、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長が相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された蛍光体になりやすい。この蛍光体は、新規な蛍光体である。
<固溶体>
母体ガーネット化合物は、上記の第1の端成分Lu2CaMg2(SiO4)3を必須の端成分として含む固溶体である。また、母体ガーネット化合物は、第1の端成分に加え、第1の端成分以外の1種以上の端成分を有する固溶体である。この第1の端成分以外の端成分がAlを含む端成分であると、得られる蛍光体は、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して、より温度消光が改善されたガーネット蛍光体になりやすい。
母体ガーネット化合物は、上記の第1の端成分Lu2CaMg2(SiO4)3を必須の端成分として含む固溶体である。また、母体ガーネット化合物は、第1の端成分に加え、第1の端成分以外の1種以上の端成分を有する固溶体である。この第1の端成分以外の端成分がAlを含む端成分であると、得られる蛍光体は、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して、より温度消光が改善されたガーネット蛍光体になりやすい。
母体ガーネット化合物が、端成分として第1の端成分Lu2CaMg2(SiO4)3とAlを含む端成分とを有する固溶体であるとき、母体ガーネット化合物は、通常、Alを含む化合物になる。このように、母体ガーネット化合物がAlを含む化合物であると、得られる蛍光体は、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して、より温度消光が改善されたガーネット蛍光体になりやすい。
Alを含む端成分としては、例えば、第2の端成分や第3の端成分が好ましい。第2の端成分及び第3の端成分は、いずれか1種又は2種の端成分を、第1の端成分と組み合わせて固溶体とすることにより、母体ガーネット化合物が得られる。すなわち、母体ガーネット化合物を構成する固溶体としては、例えば、端成分として第1の端成分及び第2の端成分を含む固溶体や、端成分として第1の端成分及び第3の端成分を含む固溶体が用いられる。また、母体ガーネット化合物を構成する固溶体としては、例えば、第1の端成分、第2の端成分及び第3の端成分を含む固溶体を用いることもできる。以下、母体ガーネット化合物を構成する固溶体の具体例について説明する。
[第1の固溶体]
第1の端成分を必須の端成分として含む固溶体である母体ガーネット化合物としては、例えば、一般式(1)で表される固溶体が挙げられる。
(1−x)Y3Al2(AlO4)3・xLu2CaMg2(SiO4)3 (1)
(式中、xは0<x<1を満足する数値である)
第1の端成分を必須の端成分として含む固溶体である母体ガーネット化合物としては、例えば、一般式(1)で表される固溶体が挙げられる。
(1−x)Y3Al2(AlO4)3・xLu2CaMg2(SiO4)3 (1)
(式中、xは0<x<1を満足する数値である)
一般式(1)で表される固溶体は、第1の端成分Lu2CaMg2(SiO4)3と、第2の端成分Y3Al2(AlO4)3との固溶体である。母体ガーネット化合物が一般式(1)で表される固溶体であると、得られる蛍光体が、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長が相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された蛍光体になりやすい。この蛍光体は、新規な蛍光体である。
一般式(1)において、xは、通常0<x<1であり、好ましくは0.1≦x≦0.9、より好ましくは0.5≦x≦0.9である。一般式(1)のxが上記範囲内にあると、得られる蛍光体が、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長がより相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光がより改善されたものになりやすい。
[第2の固溶体]
第1の端成分を必須の端成分として含む固溶体である母体ガーネット化合物としては、例えば、一般式(2)で表される固溶体が挙げられる。
(1−x)Lu3Al2(AlO4)3・xLu2CaMg2(SiO4)3 (2)
(式中、xは0<x<1を満足する数値である)
第1の端成分を必須の端成分として含む固溶体である母体ガーネット化合物としては、例えば、一般式(2)で表される固溶体が挙げられる。
(1−x)Lu3Al2(AlO4)3・xLu2CaMg2(SiO4)3 (2)
(式中、xは0<x<1を満足する数値である)
一般式(2)で表される固溶体は、第1の端成分Lu2CaMg2(SiO4)3と、第3の端成分Lu3Al2(AlO4)3との固溶体である。母体ガーネット化合物が一般式(2)で表される固溶体であると、得られる蛍光体が、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長が相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された蛍光体になりやすい。この蛍光体は、新規な蛍光体である。
一般式(2)において、xは、通常0<x<1であり、好ましくは0.1≦x≦0.9、より好ましくは0.5≦x≦0.9である。一般式(2)のxが上記範囲内にあると、得られる蛍光体が、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長がより相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光がより改善されたものになりやすい。
本実施形態では、母体ガーネット化合物がAlを含む化合物である場合において、前記母体ガーネット化合物を構成するCaの一部がMgに置換されていてもよい。母体ガーネット化合物がAlを含む化合物である場合に前記母体ガーネット化合物を構成するCaの一部がMgに置換されていると、得られる蛍光体が、より温度消光が改善されたガーネット蛍光体になるため好ましい。このような母体ガーネット化合物としては、例えば、一般式(2)で表される固溶体である母体ガーネット化合物のCaの一部がMgに置換されているものが挙げられる。また、母体ガーネット化合物がAlを含む化合物である場合において、前記端成分が第3の端成分としてLu3Al2(AlO4)3を含むときも、前記母体ガーネット化合物を構成するCaの一部がMgに置換されていてもよい。この場合も、得られる蛍光体が、より温度消光が改善されたガーネット蛍光体になるため好ましい。
(蛍光体の組成)
本実施形態に係る蛍光体は、上記母体ガーネット化合物中に、発光中心であるCe3+が含まれてなる蛍光体である。
本実施形態に係る蛍光体は、上記母体ガーネット化合物中に、発光中心であるCe3+が含まれてなる蛍光体である。
母体ガーネット化合物中にCe3+が含まれた蛍光体の組成としては、例えば、一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
(1−x)(Y1−aCea)3Al2(AlO4)3・x(Lu1−bCeb)2CaMg2(SiO4)3 (3)
(式中、xは0<x<1を満足する数値であり、aは0≦a≦0.2を満足する数値であり、bは0≦b≦0.2を満足する数値であり、a+bは0<a+b≦0.4を満足する数値である。)
(1−x)(Y1−aCea)3Al2(AlO4)3・x(Lu1−bCeb)2CaMg2(SiO4)3 (3)
(式中、xは0<x<1を満足する数値であり、aは0≦a≦0.2を満足する数値であり、bは0≦b≦0.2を満足する数値であり、a+bは0<a+b≦0.4を満足する数値である。)
一般式(3)において、aは、通常0≦a≦0.2であり、好ましくは0.001≦a≦0.05、より好ましくは0.005≦a≦0.03である。bは、通常0≦b≦0.2であり、好ましくは0.001≦b≦0.15、より好ましくは0.005≦b≦0.1である。a+bは、通常0<a+b≦0.4、好ましくは0.002≦a+b≦0.2、より好ましくは0.01≦a+b≦0.13である。一般式(3)のa、b及びa+bが上記範囲内にあると、得られる蛍光体が、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長がより相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光がより改善されたものになりやすい。
一般式(3)において、xは、通常0<x<1であり、好ましくは0.1≦x≦0.9、より好ましくは0.5≦x≦0.9である。一般式(3)のxが上記範囲内にあると、得られる蛍光体が、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長がより相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光がより改善されたものになりやすい。
一般式(3)で表される蛍光体の具体例は、0.1(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.9(Y0.98Ce0.02)3Al5O12、0.5(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.5(Y0.98Ce0.02)3Al5O12、0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.1(Y0.98Ce0.02)3Al5O12等である。
また、母体ガーネット化合物中にCe3+が含まれた蛍光体の組成としては、例えば、一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
(1−x)(Lu1−cCec)3Al2(AlO4)3・x(Lu1−dCed)2CaMg2(SiO4)3 (4)
(式中、xは0<x<1を満足する数値であり、cは0≦c≦0.2を満足する数値であり、dは0≦d≦0.2を満足する数値であり、c+dは0<c+d≦0.4を満足する数値である。)
(1−x)(Lu1−cCec)3Al2(AlO4)3・x(Lu1−dCed)2CaMg2(SiO4)3 (4)
(式中、xは0<x<1を満足する数値であり、cは0≦c≦0.2を満足する数値であり、dは0≦d≦0.2を満足する数値であり、c+dは0<c+d≦0.4を満足する数値である。)
一般式(3)において、cは、通常0≦c≦0.2であり、好ましくは0.001≦c≦0.05、より好ましくは0.005≦c≦0.03である。dは、通常0≦d≦0.2であり、好ましくは0.001≦d≦0.15、より好ましくは0.005≦d≦0.1である。c+dは、通常0<c+d≦0.4、好ましくは0.002≦c+d≦0.2、より好ましくは0.01≦b≦0.13である。一般式(3)のc、d及びc+dが上記範囲内にあると、得られる蛍光体が、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長がより相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光がより改善されたものになりやすい。
一般式(4)において、xは、通常0<x<1であり、好ましくは0.1≦x≦0.9、より好ましくは0.5≦x≦0.9である。一般式(4)のxが上記範囲内にあると、得られる蛍光体が、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長がより相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光がより改善されたものになりやすい。
一般式(4)で表される蛍光体の具体例は、0.1(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.9(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12、0.5(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.5(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12、0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.1(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12等である。
(効果)
実施形態に係る蛍光体によれば、発光ピーク波長が560nm以上にあり、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された、新規なガーネット蛍光体を提供することができる。
実施形態に係る蛍光体によれば、発光ピーク波長が560nm以上にあり、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された、新規なガーネット蛍光体を提供することができる。
[発光装置]
次に、実施形態に係る発光装置について、図1〜3を参照して説明する。
次に、実施形態に係る発光装置について、図1〜3を参照して説明する。
実施形態に係る発光装置114は、上記蛍光体を用いるものである。具体的には、実施形態に係る発光装置114は、上記蛍光体を用い、励起源としての固体発光素子117を備え、蛍光体は、固体発光素子117が放射する光により励起されるものである。
図1は、第1の実施形態に係る発光装置を模式的に示す図である。図2は、第2の実施形態に係る発光装置を模式的に示す図である。図3は、第3の実施形態に係る発光装置を示す図である。図1及び2において第1及び第2の実施形態に係る発光装置を概略的に示し、図3において第3の実施形態に係る発光装置を詳細に示す。これらの実施形態に係る発光装置114は、半導体発光装置、照明光源、照明装置、LEDバックライト付き液晶パネル、LEDプロジェクター、レーザープロジェクター等に用いられる。
[第1の実施形態]
図1に示すように、第1の実施形態に係る発光装置114Aは、蛍光体2と、蛍光体2を励起する励起源117と、を備える。図1に第1の実施形態として示される発光装置114Aは、励起源117が励起線又は励起光である一次光3を蛍光体2に照射する方向と、蛍光体2が出力光113を放射する方向と、が同じ方向になる構造の発光装置である。発光装置114Aは、白色LED光源、蛍光ランプ、電子管等に、好ましく用いられる。
図1に示すように、第1の実施形態に係る発光装置114Aは、蛍光体2と、蛍光体2を励起する励起源117と、を備える。図1に第1の実施形態として示される発光装置114Aは、励起源117が励起線又は励起光である一次光3を蛍光体2に照射する方向と、蛍光体2が出力光113を放射する方向と、が同じ方向になる構造の発光装置である。発光装置114Aは、白色LED光源、蛍光ランプ、電子管等に、好ましく用いられる。
蛍光体2は、上記実施形態に係る蛍光体を含む蛍光体である。蛍光体2は、複数種類の蛍光体からなっていてもよい。蛍光体2は、少なくとも上記実施形態に係る蛍光体を含み、必要により、上記実施形態に係る蛍光体を含んでいてもよい。
蛍光体2は、通常、板状、膜状等に成形されて波長変換部材となっている。波長変換部材は、例えば、蛍光体2の粉末を透明樹脂に分散して固定したり、蛍光体2同士を無機結着剤で固着したりすることにより得られる。また、波長変換部材は、通常、基板等の表面に形成されて、波長変換部材と基板とからなる波長変換体となっている。発光装置114Aに用いられる基板としては、透光性を有する基板が用いられる。透光性を有する基板としては、例えば、ガラス基板、透光性セラミックス基板等が用いられる。このように、発光装置114Aにおける蛍光体2は、通常、透光性を有する基板上に蛍光体2を含む波長変換部材が形成された、波長変換体となっている。
励起源117は、蛍光体2に含まれる上記実施形態に係る蛍光体を励起するための、一次光3を生成する光源である。励起源117としては、例えば、α線、β線、電子線等の粒子線や、γ線、X線、真空紫外線、紫外線、可視光等の電磁波、を放射する粒子線又は電磁波の放射装置が用いられる。ここで、可視光としては、紫色光や青色光等の短波長可視光が好ましい。励起源117が紫色光や青色光等の短波長可視光を放射すると、発光装置の出力を高くしやすい。
励起源117としては、具体的には、各種の放射線発生装置、電子ビーム放射装置、放電光発生装置、固体発光素子や固体発光装置等が用いられる。代表的な励起源117としては、電子銃、X線管球、希ガス放電装置、水銀放電装置、発光ダイオード、半導体レーザーを含むレーザー光発生装置、無機又は有機のエレクトロルミネッセンス素子等が挙げられる。
図1に示すように、発光装置114Aでは、励起源117が放射する励起線又は励起光である一次光3によって励起された蛍光体2が出力光113を放射する。出力光113は、一次光3と同じ方向に放射される。発光装置114Aから放射される出力光113は、例えば、照明光や表示光として利用される。
[第2の実施形態]
図2に示すように、第2の実施形態に係る発光装置114Bは、蛍光体2と、蛍光体2を励起する励起源117と、を備える。図2に第2の実施形態として示される発光装置114Bは、励起源117が励起線又は励起光である一次光3を蛍光体2に照射する方向と、蛍光体2が出力光113を放射する方向と、が反対の方向になる構造の発光装置である。すなわち、図2に第2の実施形態として示される発光装置114Bは、図1に第1の実施形態として示される発光装置114Aに比較して、励起源117及び蛍光体2の配置、並びに一次光3に対する出力光113の方向が異なる。発光装置114Bは、プラズマディスプレイ装置、反射板付き蛍光体ホイールを用いる光源装置及びプロジェクター等に、好ましく用いられる。
図2に示すように、第2の実施形態に係る発光装置114Bは、蛍光体2と、蛍光体2を励起する励起源117と、を備える。図2に第2の実施形態として示される発光装置114Bは、励起源117が励起線又は励起光である一次光3を蛍光体2に照射する方向と、蛍光体2が出力光113を放射する方向と、が反対の方向になる構造の発光装置である。すなわち、図2に第2の実施形態として示される発光装置114Bは、図1に第1の実施形態として示される発光装置114Aに比較して、励起源117及び蛍光体2の配置、並びに一次光3に対する出力光113の方向が異なる。発光装置114Bは、プラズマディスプレイ装置、反射板付き蛍光体ホイールを用いる光源装置及びプロジェクター等に、好ましく用いられる。
第2の実施形態に係る発光装置114Bは、第1の実施形態に係る発光装置114Aに比較して、励起源117及び蛍光体2の配置が異なる以外は同様である。なお、厳密には、発光装置114Bの蛍光体2を含む部材と、発光装置114Aの蛍光体2を含む部材とは、蛍光体2が固定される基板の種類等に違いがある。しかし、蛍光体2自体は、発光装置114Aと114Bとで同様である。このため、図2に第2の実施形態として示される発光装置114Bと、図1に第1の実施形態として示される発光装置114Aとで、同じ部材に同じ符号を付し、構成及び作用の説明を省略又は簡略化する。
図2に示すように、第2の実施形態に係る発光装置114Bは、蛍光体2と、蛍光体2を励起する励起源117と、を備える。この蛍光体2及び励起源117は、第1の実施形態に係る発光装置114Aで用いられる蛍光体2及び励起源117と同様であるため、部材についての説明を省略する。
蛍光体2は、図1に第1の実施形態として示される発光装置114Aと同様に、通常、板状、膜状等に成形されて波長変換部材となっている。この波長変換部材は、第1の実施形態に係る発光装置114Aと同様であるため、説明を省略する。また、波長変換部材は、通常、基板等の表面に形成されて、波長変換部材と基板とからなる波長変換体となっている。発光装置114Bに用いられる基板としては、第1の実施形態に係る発光装置114Aと異なり、透光性を有しない基板が用いられる。透光性を有しない基板としては、例えば、金属基板、非透光性セラミックス基板等が用いられる。このように、発光装置114Bにおける蛍光体2は、通常、透光性を有しない基板上に蛍光体2を含む波長変換部材が形成された、波長変換体となっている。
励起源117は、図1に第1の実施形態として示される発光装置114Aと同様であるため、説明を省略する。
図2に示すように、発光装置114Bでは、励起源117が放射する励起線又は励起光である一次光3によって励起された蛍光体2が出力光113を放射する。出力光113は、一次光3と反対方向に放射される。発光装置114Bから放射される出力光113は、例えば、照明光や表示光として利用される。
[第3の実施形態]
図3に第3の実施形態として示される発光装置114Cは、上記実施形態に係る蛍光体と基板116とを含む波長変換体としての蛍光板115と、蛍光板115中の蛍光体を励起する励起源117と、を備える。発光装置114Cは、プロジェクター用の光源装置の例である。
図3に第3の実施形態として示される発光装置114Cは、上記実施形態に係る蛍光体と基板116とを含む波長変換体としての蛍光板115と、蛍光板115中の蛍光体を励起する励起源117と、を備える。発光装置114Cは、プロジェクター用の光源装置の例である。
図3に第3の実施形態として示される発光装置114Cと、図1に第1の実施形態として示される発光装置114Aとは、上記実施形態に係る蛍光体を用い、励起源117を備える点で一致する。このため、第3の実施形態に係る発光装置114Cを示す図3において、第1の実施形態に係る発光装置114Aを示す図1と同じ構成に同じ符号を付し、構成及び作用の説明を省略又は簡略化する。
第3の実施形態に係る発光装置114Cでは、上記実施形態に係る蛍光体が、蛍光体と基板116とを含む波長変換体としての蛍光板115になっている。この蛍光板115は、上記実施形態に係る蛍光体を含む部材であるため、第1及び第2の実施形態に係る発光装置114A及び114Bにおける蛍光体2を具体化した部材である。以下、第3の実施形態に係る発光装置114Cについて、より具体的に説明する。
第3の実施形態に係る発光装置114Cは、上記実施形態に係る蛍光体と基板116とを含む波長変換体としての蛍光板115と、蛍光板115に含まれる蛍光体2を励起する励起源117としての第一光源117aと、を備える。
励起源117である第一光源117aとしては、例えば、400nm以上480nm未満の波長領域内に発光ピークを有する、紫又は青色光を発する固体発光素子が用いられる。このような固体発光素子としては、例えば青色LDが用いられる。発光装置114Cでは、少なくとも、第一光源117aの放射する紫色光又は青色光113が、直接又は間接的に蛍光板115に形成した蛍光体に照射されるようになっている。
第一光源117aは複数個設けられる。第一光源117aが放射する紫色光又は青色光は、反射ミラー118によって反射され、第一レンズ119aで集光された後、蛍光板115中の蛍光体に照射される。
蛍光板115の反射面によって反射された、蛍光体が放射する青緑色又は緑色の光成分113は、第一集光レンズ120aによって集光される。光成分113は、その後、第一光軸変換ミラー121a、第二レンズ119b、第二光軸変換ミラー121b、第三レンズ119c、第三光軸変換ミラー121cによって、光軸変換と集光の繰り返しがなされる。光軸変換と集光の繰り返しがなされた光成分113は、出射レンズ122への入射を経て、発光装置114Cから出射される。
なお、発光装置114Cは、多色表示のための発光装置114とすることもできる。この場合は、例えば、励起源117として第一光源117aと異なる色の光成分を放射する第二光源117bをさらに用いる。
(効果)
実施形態に係る発光装置によれば、発光ピーク波長が相対的に長く、温度消光が改善された、発光装置を提供することができる。
実施形態に係る発光装置によれば、発光ピーク波長が相対的に長く、温度消光が改善された、発光装置を提供することができる。
以下、実施形態を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、実施形態はこれら実施例及び比較例に限定されるものではない。
固相反応を利用する合成法を用いて、実施例及び比較例に係る蛍光体を合成し、その特性を評価した。なお、本実施例及び比較例では、以下の化合物粉末を原料として用いた。
酸化イットリウム(Y2O3):純度3N、信越化学工業株式会社製
酸化ルテチウム(Lu2O3):純度3N、信越化学工業株式会社製
酸化ガドリニウム(Gd2O3):純度3N、関東化学株式会社製
炭酸カルシウム(CaCO3):純度2N5、関東化学株式会社製
酸化マグネシウム(MgO):純度4N、株式会社高純度化学研究所製
酸化セリウム(CeO2):純度4N、信越化学工業株式会社製
酸化アルミニウム(θ−Al2O3):純度4N5、住友化学株式会社製AKP−G008
二酸化珪素(SiO2):純度>3N、日本アエロジル株式会社製AEROSIL200
酸化ルテチウム(Lu2O3):純度3N、信越化学工業株式会社製
酸化ガドリニウム(Gd2O3):純度3N、関東化学株式会社製
炭酸カルシウム(CaCO3):純度2N5、関東化学株式会社製
酸化マグネシウム(MgO):純度4N、株式会社高純度化学研究所製
酸化セリウム(CeO2):純度4N、信越化学工業株式会社製
酸化アルミニウム(θ−Al2O3):純度4N5、住友化学株式会社製AKP−G008
二酸化珪素(SiO2):純度>3N、日本アエロジル株式会社製AEROSIL200
また、比較例では、反応促進剤として、以下の化合物粉末を用いた。
フッ化アルミニウム(AlF3):純度3N、株式会社高純度化学研究所製
炭酸カリウム(K2CO3):純度2N5、関東化学株式会社製
炭酸カリウム(K2CO3):純度2N5、関東化学株式会社製
なお、合成温度は、化合物毎に最適値が異なるため、各々の化合物において最適化した合成温度を選択している。
[実施例1]
はじめに、表1に示す割合で、各原料を秤量した。次に、これらの原料をガラスビーカーに適量の純水と共に投入し、マグネチックスターラーを用いて十分に攪拌し、スラリー状の混合原料を得た。そして、このスラリー状の混合原料を容器に移し、乾燥機を用いて150℃で3時間乾燥させた。乾燥後の混合原料を乳鉢と乳棒を用いて粉砕することにより、焼成原料を得た。
はじめに、表1に示す割合で、各原料を秤量した。次に、これらの原料をガラスビーカーに適量の純水と共に投入し、マグネチックスターラーを用いて十分に攪拌し、スラリー状の混合原料を得た。そして、このスラリー状の混合原料を容器に移し、乾燥機を用いて150℃で3時間乾燥させた。乾燥後の混合原料を乳鉢と乳棒を用いて粉砕することにより、焼成原料を得た。
その後、焼成原料を蓋付きのアルミナるつぼに移し、箱型電気炉を用いて、1400℃の大気中で2時間本焼成した。
本焼成後の焼成物を、再度、乳棒と乳鉢とを用いて軽く解砕し、被還元処理物とした。当該被還元処理物をアルミナるつぼに移し、管状雰囲気炉を用いて、1350〜1500℃の還元性ガス雰囲気中で1時間の還元処理をした。なお、還元性ガス雰囲気を形成するための還元性ガスとして96体積%N2+4体積%H2の窒素水素混合ガスを用い、還元性ガスの流量を100cc/minとした。還元処理の後、0.1(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.9(Y0.98Ce0.02)3Al5O12が得られた。
[実施例2]
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.5(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.5(Y0.98Ce0.02)3Al5O12を得た。
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.5(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.5(Y0.98Ce0.02)3Al5O12を得た。
[実施例3]
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.1(Y0.98Ce0.02)3Al5O12を得た。
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.1(Y0.98Ce0.02)3Al5O12を得た。
[比較例1]
はじめに、表1に示す割合で、各原料及び反応促進剤を秤量した。次に、これらの原料を、ガラスビーカーに適量の純水と共に投入し、マグネチックスターラーを用いて十分に攪拌し、スラリー状の混合原料を得た。そして、このスラリー状の混合原料を容器に移し、乾燥機を用いて150℃で3時間乾燥させた。乾燥後の混合原料を乳鉢と乳棒を用いて粉砕することにより、焼成原料を得た。
はじめに、表1に示す割合で、各原料及び反応促進剤を秤量した。次に、これらの原料を、ガラスビーカーに適量の純水と共に投入し、マグネチックスターラーを用いて十分に攪拌し、スラリー状の混合原料を得た。そして、このスラリー状の混合原料を容器に移し、乾燥機を用いて150℃で3時間乾燥させた。乾燥後の混合原料を乳鉢と乳棒を用いて粉砕することにより、焼成原料を得た。
その後、焼成原料をアルミナるつぼに移し、管状雰囲気炉を用いて、1500℃の還元性ガス雰囲気中で2時間焼成した。なお、還元性ガス雰囲気を形成するための還元性ガスとして96体積%N2+4体積%H2の窒素水素混合ガスを用い、還元性ガスの流量を100cc/minとした。還元処理の後、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体としての(Y0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3が得られた。
[比較例2]
各原料及び反応促進剤の配合割合を表1に示すように変えた以外は比較例1と同様にして、公知のLu3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体である(Lu0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3を得た。
各原料及び反応促進剤の配合割合を表1に示すように変えた以外は比較例1と同様にして、公知のLu3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体である(Lu0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3を得た。
[比較例3]
各原料及び反応促進剤の配合割合を表1に示すように変えた以外は比較例1と同様にして、公知の(Y,Gd)3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体である(Y0.38Gd0.6Ce0.02)3Al2(AlO4)3を得た。
各原料及び反応促進剤の配合割合を表1に示すように変えた以外は比較例1と同様にして、公知の(Y,Gd)3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体である(Y0.38Gd0.6Ce0.02)3Al2(AlO4)3を得た。
[比較例4]
各原料及び反応促進剤の配合割合を表1に示すように変えた以外は比較例1と同様にして、公知のY3(Al,Mg)2((Al,Si)O4)3:Ce3+蛍光体である(Y0.98Ce0.02)3AlMg(AlO4)2(SiO4):Ce3+を得た。
各原料及び反応促進剤の配合割合を表1に示すように変えた以外は比較例1と同様にして、公知のY3(Al,Mg)2((Al,Si)O4)3:Ce3+蛍光体である(Y0.98Ce0.02)3AlMg(AlO4)2(SiO4):Ce3+を得た。
[比較例5]
はじめに、表1に示す割合で、各原料を秤量した。次に、これらの原料を、ガラスビーカーに適量の純水と共に投入し、マグネチックスターラーを用いて十分に攪拌し、スラリー状の混合原料を得た。そして、このスラリー状の混合原料を容器に移し、乾燥機を用いて150℃で3時間乾燥させた。乾燥後の混合原料を乳鉢と乳棒を用いて粉砕することにより、焼成原料を得た。
はじめに、表1に示す割合で、各原料を秤量した。次に、これらの原料を、ガラスビーカーに適量の純水と共に投入し、マグネチックスターラーを用いて十分に攪拌し、スラリー状の混合原料を得た。そして、このスラリー状の混合原料を容器に移し、乾燥機を用いて150℃で3時間乾燥させた。乾燥後の混合原料を乳鉢と乳棒を用いて粉砕することにより、焼成原料を得た。
その後、焼成原料を蓋付きのアルミナるつぼに移し、箱型電気炉を用いて、1400℃の大気中で2時間本焼成した。
本焼成後の焼成物を、再度、乳棒と乳鉢とを用いて軽く解砕し、被還元処理物とした。この被還元処理物をアルミナるつぼに移し、管状雰囲気炉を用いて、1350℃の還元性ガス雰囲気中で1時間の還元処理をした。なお、還元性ガス雰囲気を形成するための還元性ガスとして96体積%N2+4体積%H2の窒素水素混合ガスを用い、還元性ガスの流量を100cc/minとした。還元処理の後、公知のLu2CaMg2(SiO4)3:Ce3+蛍光体である(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3:Ce3+が得られた。
(実施例1〜3、比較例1〜5の評価)
<結晶構造解析>
はじめに、実施例1〜3の化合物の結晶構造解析を行った。図4は、実施例1〜3の化合物及び公知の化合物のX線回折(XRD)パターンを示すグラフである。なお、XRDパターンは、X線回折装置(製品名:MultiFlex、株式会社リガク製)を用いて評価した。
<結晶構造解析>
はじめに、実施例1〜3の化合物の結晶構造解析を行った。図4は、実施例1〜3の化合物及び公知の化合物のX線回折(XRD)パターンを示すグラフである。なお、XRDパターンは、X線回折装置(製品名:MultiFlex、株式会社リガク製)を用いて評価した。
図4において、実施例1のXRDパターンを(a)、実施例2のXRDパターンを(b)、実施例3のXRDパターンを(c)として示す。また、参考のために、PDF(Power Diffraction Files)に登録されているAl5Y3O12のパターン(PDF No.33−0040)を(d)として示す。
図4に示される各パターンを比較すると次のことが分かった。すなわち、実施例1〜3のXRDパターンは、(d)で示されるAl5Y3O12のパターンと、形状面での特徴がほぼ一致していることが分かった。
このようなXRDパターンの一致は、実施例1〜3の化合物が、Al5Y3O12と同じガーネット構造を有する化合物を主体にしてなることを示す。そして、秤量割合を考慮すると、実施例1の化合物は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12と化合物(Y0.98Ce0.02)3Al5O12との固溶体であるといえる。実施例1の化合物の具体的組成は、0.1(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.9(Y0.98Ce0.02)3Al5O12であるといえる。
また、実施例2の化合物は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12と化合物(Y0.98Ce0.02)3Al5O12との固溶体であるといえる。実施例2の化合物の具体的組成は、0.5(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.5(Y0.98Ce0.02)3Al5O12であるといえる。
さらに、実施例3の化合物は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12と化合物(Y0.98Ce0.02)3Al5O12との固溶体であるといえる。実施例3の化合物の具体的組成は、0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.1(Y0.98Ce0.02)3Al5O12であるといえる。
図5は、実施例1〜3並びに比較例1及び5の化合物における、(420)面のd値と固溶量xとの関係を示すグラフである。具体的には、図5は、上記化合物を、(1−x)(Y0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3で表される固溶体として表したときのxとd値との関係を示すグラフである。(420)面のd値とは、隣接する(420)面の間隔である。
図5のグラフは、以下のようにして作成した。はじめに、化合物のXRDパターンの33°付近の主ピーク((420)面の回折線)のXRD回折角(2θ)をもとに、各化合物の(420)面のd値を算出した。次に、各化合物のd値と、各化合物の(1−x)(Y0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3で表される組成とに基づき、xとd値との関係を示すグラフを作成した。
なお、比較例1及び比較例5の化合物のXRDパターンは、実施例1〜3と同様のX線回折装置を用いて測定した。
なお、比較例1及び比較例5の化合物のXRDパターンは、実施例1〜3と同様のX線回折装置を用いて測定した。
図5に示されるように、d値はxにほぼ比例して減少することが分かった。すなわち、図5より、xを増すにつれて、蛍光体の(420)面の面間隔が連続的に小さくなることが分かった。
このようにd値がxにほぼ比例して減少するため、図4及び図5は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12と、化合物(Y0.98Ce0.02)3Al5O12とが、固溶体を形成することを示すデータであるといえる。
また、図4及び図5に示す解析結果は、発光中心としてCe3+を少なくとも含む蛍光体であって、端成分Y3Al2(AlO4)3と端成分Lu2CaMg2(SiO4)3との固溶体を母体とする蛍光体の存在とこの蛍光体の合成事実とを示すものである。ここで、端成分Y3Al2(AlO4)3と端成分Lu2CaMg2(SiO4)3との固溶体とは、具体的には(1−x)Y3Al2(AlO4)3・xLu2CaMg2(SiO4)3で表される化合物である。
なお、このような固溶体は従来知られておらず、また従来技術から予測できるものでもない。このような固溶体は、実験検証によってはじめて確認できるものである。
<紫外線照射試験>
実施例1〜3の化合物に紫外線(波長365nm)を照射する紫外線照射試験を行った。
実施例1〜3の化合物に紫外線(波長365nm)を照射する紫外線照射試験を行った。
実施例1の化合物に紫外線(波長365nm)を照射したところ、黄緑色の蛍光が目視観察された。すなわち、実施例1の化合物は黄緑色光を放射する蛍光体であった。
実施例2の化合物に紫外線(波長365nm)を照射したところ、黄色の蛍光が目視観察された。すなわち、実施例2の化合物は黄色光を放射する蛍光体であった。
実施例3の化合物に紫外線(波長365nm)を照射したところ、橙色の蛍光が目視観察された。すなわち、実施例3の化合物は橙色光を放射する蛍光体であった。
<励起特性及び発光特性の測定>
実施例1〜3の化合物について励起特性及び発光特性を測定した。励起特性及び発光特性は、分光蛍光光度計(日本分光株式会社製FP−6500)を用いて測定した。
実施例1〜3の化合物について励起特性及び発光特性を測定した。励起特性及び発光特性は、分光蛍光光度計(日本分光株式会社製FP−6500)を用いて測定した。
図6は、実施例1〜3の化合物の励起スペクトル及び発光スペクトルを示すグラフである。具体的には、図6に、実施例1の化合物0.1(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.9(Y0.98Ce0.02)3Al5O12の発光スペクトルを21a、励起スペクトルを22aとして示す。また、図6に、実施例2の化合物0.5(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.5(Y0.98Ce0.02)3Al5O12の発光スペクトルを21b、励起スペクトルを22bとして示す。さらに、図6に、実施例3の化合物0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.1(Y0.98Ce0.02)3Al5O12の発光スペクトルを21c、励起スペクトルを22cとして示す。
なお、励起ピーク波長は発光スペクトル測定時の励起波長とし、発光ピーク波長は励起スペクトル測定時のモニタ波長とした。また、図6の発光スペクトル及び励起スペクトルは、いずれもピーク値を1として規格化して示したものになっている。
図6より、実施例1〜3の蛍光体の励起スペクトルは、青色の波長領域に励起強度の最大値を有することが分かった。具体的には、実施例1〜3の蛍光体の励起スペクトルは、いずれも453nmに励起強度の最大値を有している。これらの結果より、実施例1〜3の蛍光体は青色光が照射されると強く発光することが分かった。
また、図6より、実施例1〜3の蛍光体の発光スペクトルは、Ce3+の電子エネルギー遷移に由来するスペクトル成分を含んでいることが分かった。実施例1〜3の蛍光体の発光スペクトルは、Ce3+の電子エネルギー遷移に由来する発光スペクトルを主体とする形状になっているからである。
そして、図6より、実施例1〜3の蛍光体の発光スペクトルは、各々、554nm、570nm及び597nmに発光ピークを有することが分かった。これらの結果より、実施例1〜3の蛍光体が、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも発光ピーク波長が相対的に長い、蛍光体であることが分かった。
図4〜6より、(1−x)(Y0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3で表される蛍光体が、554nm以上597nm未満の範囲内で発光ピークを制御できることが分かった。(1−x)(Y0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3で表される蛍光体は、照明の演色性の向上に有用な560nm以上590nm未満の範囲内で発光ピークを制御することが容易である。
以上の実施例1〜3の結果により、母体ガーネット化合物は、端成分Y3Al2(AlO4)3が、端成分Lu2CaMg2(SiO4)3と全域固溶したものであることが分かった。また、以上の実施例1〜3の結果により、母体ガーネット化合物中にCe3+が含まれてなる蛍光体の発光ピーク波長を、535nm以上610nm未満、特に545nm以上590nm未満に制御することができることが分かった。
[実施例4〜6]
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.1(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.9(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例4)。
また、各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.5(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.5(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例5)。
さらに、各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.1(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例6)。
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.1(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.9(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例4)。
また、各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.5(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.5(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例5)。
さらに、各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.1(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例6)。
(実施例4〜6の評価)
実施例4〜6の化合物について、実施例1と同様にして、結晶構造解析、紫外線照射試験、及び励起特性及び発光特性の測定を行った。
実施例4〜6の化合物について、実施例1と同様にして、結晶構造解析、紫外線照射試験、及び励起特性及び発光特性の測定を行った。
<結晶構造解析>
図7は、実施例4〜6の化合物及び公知の化合物のX線回折(XRD)パターンを示すグラフである。
図7は、実施例4〜6の化合物及び公知の化合物のX線回折(XRD)パターンを示すグラフである。
図7において、実施例4のXRDパターンを(e)、実施例5のXRDパターンを(f)、実施例6のXRDパターンを(g)として示す。また、参考のために、PDF(Power Diffraction Files)に登録されているAl5Y3O12のパターン(PDF No.33−0040)を(d)として示す。
図7に示される各パターンを比較すると次のことが分かった。すなわち、実施例4〜6のXRDパターンは、(d)で示されるAl5Y3O12のパターンと、形状面での特徴がほぼ一致していることが分かった。
このようなXRDパターンの一致は、実施例4〜6の化合物が、Al5Y3O12と同じガーネット構造を有する化合物を主体にしてなることを示す。そして、秤量割合を考慮すると、実施例4の化合物は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12と化合物(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の固溶体であるといえる。実施例4の化合物の具体的組成は、0.1(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.9(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12であるといえる。
また、実施例5の化合物は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12と化合物(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の固溶体であるといえる。実施例5の化合物の具体的組成は、0.5(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.5(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12であるといえる。
さらに、実施例6の化合物は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12と化合物(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の固溶体であるといえる。実施例6の化合物の具体的組成は、0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.1(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12であるといえる。
図8は、実施例4〜6並びに比較例2及び5の化合物における、(420)面のd値と固溶量xとの関係を示すグラフである。具体的には、図8は、上記化合物を、(1−x)(Lu0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3で表される固溶体として表したときのxとd値との関係を示すグラフである。(420)面のd値とは、隣接する(420)面の間隔である。
図8のグラフは、以下のようにして作成した。はじめに、化合物のXRDパターンの33°付近の主ピーク((420)面の回折線)のXRD回折角(2θ)をもとに、各化合物の(420)面のd値を算出した。次に、各化合物のd値と、各化合物の(1−x)(Lu0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3で表される組成とに基づき、xとd値との関係を示すグラフを作成した。
なお、比較例2の化合物のXRDパターンは、実施例1〜3と同様のX線回折装置を用いて測定した。
図8のグラフは、以下のようにして作成した。はじめに、化合物のXRDパターンの33°付近の主ピーク((420)面の回折線)のXRD回折角(2θ)をもとに、各化合物の(420)面のd値を算出した。次に、各化合物のd値と、各化合物の(1−x)(Lu0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3で表される組成とに基づき、xとd値との関係を示すグラフを作成した。
なお、比較例2の化合物のXRDパターンは、実施例1〜3と同様のX線回折装置を用いて測定した。
図8に示されるように、d値はxにほぼ比例して増加することが分かった。すなわち、図8より、xを増すにつれて、蛍光体の(420)面の面間隔が連続的に大きくなることが分かった。
このようにd値がxにほぼ比例して増加するため、図7及び図8は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12と、化合物(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12とが、固溶体を形成することを示すデータであるといえる。
また、図7及び図8に示す解析結果は、発光中心としてCe3+を少なくとも含む蛍光体であって、端成分Lu3Al2(AlO4)3と端成分Lu2CaMg2(SiO4)3との固溶体を母体とする蛍光体の存在とこの蛍光体の合成事実とを示すものである。ここで、端成分Lu3Al2(AlO4)3と端成分Lu2CaMg2(SiO4)3との固溶体とは、具体的には(1−x)Lu3Al2(AlO4)3・xLu2CaMg2(SiO4)3で表される化合物である。
なお、このような固溶体は従来知られておらず、また従来技術から予測できるものでもない。このような固溶体は、実験検証によってはじめて確認できるものである。
<紫外線照射試験>
実施例4〜6の化合物に紫外線(波長365nm)を照射する紫外線照射試験を行った。
実施例4〜6の化合物に紫外線(波長365nm)を照射する紫外線照射試験を行った。
実施例4の化合物に紫外線(波長365nm)を照射したところ、緑色の蛍光が目視観察された。すなわち、実施例4の化合物は黄緑色光を放射する蛍光体であった。
実施例5の化合物に紫外線(波長365nm)を照射したところ、黄色の蛍光が目視観察された。すなわち、実施例5の化合物は黄色光を放射する蛍光体であった。
実施例6の化合物に紫外線(波長365nm)を照射したところ、橙色の蛍光が目視観察された。すなわち、実施例6の化合物は橙色光を放射する蛍光体であった。
<励起特性及び発光特性の測定>
実施例4〜6の化合物について実施例1と同様にして励起特性及び発光特性を測定した。
実施例4〜6の化合物について実施例1と同様にして励起特性及び発光特性を測定した。
図9は、実施例4〜6の化合物の励起スペクトル及び発光スペクトルを示すグラフである。具体的には、図9に、実施例4の化合物0.1(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.9(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の発光スペクトルを21d、励起スペクトルを22dとして示す。また、図9に、実施例5の化合物0.5(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.5(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の発光スペクトルを21e、励起スペクトルを22eとして示す。さらに、図9に、実施例6の化合物0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2Si3O12・0.1(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の発光スペクトルを21f、励起スペクトルを22fとして示す。
なお、励起ピーク波長は発光スペクトル測定時の励起波長とし、発光ピーク波長は励起スペクトル測定時のモニタ波長とした。また、図9の発光スペクトル及び励起スペクトルは、いずれもピーク値を1として規格化して示したものになっている。
図9より、実施例4〜6の蛍光体の励起スペクトルは、青色の波長領域に励起強度の最大値を有することが分かった。具体的には、実施例4〜6の蛍光体の励起スペクトルは、それぞれ446nm(実施例4)、448nm(実施例5)及び457nm(実施例6)に励起強度の最大値を有している。これらの結果より、実施例4〜6の蛍光体は青色光が照射されると強く発光することが分かった。
また、図9より、実施例4〜6の蛍光体の発光スペクトルは、Ce3+の電子エネルギー遷移に由来するスペクトル成分を含んでいることが分かった。実施例4〜6の蛍光体の発光スペクトルは、Ce3+の電子エネルギー遷移に由来する発光スペクトルを主体とする形状になっているからである。
そして、図9より、実施例4〜6の蛍光体の発光スペクトルは、525nm、558nm及び596nmに発光ピークを有することが分かった。これらの結果より、実施例4〜6の蛍光体が、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも発光ピーク波長が相対的に長い、蛍光体であることが分かった。
図7〜9より、(1−x)(Lu0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3で表される蛍光体が、525nm以上596nm未満の範囲内で発光ピークを制御できることが分かった。(1−x)(Lu0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3で表される蛍光体は、照明の演色性の向上に有用な560nm以上590nm未満の範囲内で発光ピークを制御することが容易である。
以上の実施例4〜6の結果により、母体ガーネット化合物は、端成分Lu3Al2(AlO4)3が、端成分Lu2CaMg2(SiO4)3と全域固溶したものであることが分かった。また、以上の実施例4〜6の結果により、母体ガーネット化合物中にCe3+が含まれてなる蛍光体の発光ピーク波長を、515nm以上610nm未満、特に525nm以上590nm未満に制御することができることが分かった。
[実施例7〜10]
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.1(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.9(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例7)。
また、各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.5(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.5(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例8)。
さらに、各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.9(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.1(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例9)。
また、各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12を得た(実施例10)。
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.1(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.9(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例7)。
また、各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.5(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.5(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例8)。
さらに、各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.9(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.1(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12を得た(実施例9)。
また、各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12を得た(実施例10)。
(実施例7〜10の評価)
実施例7〜10の化合物について、実施例1と同様にして、結晶構造解析、紫外線照射試験、及び発光特性の測定を行った。
実施例7〜10の化合物について、実施例1と同様にして、結晶構造解析、紫外線照射試験、及び発光特性の測定を行った。
<結晶構造解析>
図10は、実施例7〜10の化合物及び公知の化合物のX線回折(XRD)パターンを示すグラフである。
図10は、実施例7〜10の化合物及び公知の化合物のX線回折(XRD)パターンを示すグラフである。
図10において、実施例7のXRDパターンを(h)、実施例8のXRDパターンを(i)、実施例9のXRDパターンを(j)、実施例10のXRDパターンを(k)として示す。また、参考のために、PDF(Power Diffraction Files)に登録されているAl5Y3O12のパターン(PDF No.33−0040)を(d)として示す。
図10に示される各パターンを比較すると次のことが分かった。すなわち、実施例7〜10のXRDパターンは、(d)で示されるAl5Y3O12のパターンと、形状面での特徴がほぼ一致していることが分かった。
このようなXRDパターンの一致は、実施例7〜10の化合物が、Al5Y3O12と同じガーネット構造を有する化合物を主体にしてなることを示す。そして、秤量割合を考慮すると、実施例7の化合物は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12と化合物(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の固溶体であるといえる。実施例7の化合物の具体的組成は、0.1(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.9(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12であるといえる。
また、実施例8の化合物は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12と化合物(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の固溶体であるといえる。実施例8の化合物の具体的組成は、0.5(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.5(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12であるといえる。
さらに、実施例9の化合物は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12と化合物(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の固溶体であるといえる。実施例9の化合物の具体的組成は、0.9(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.1(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12であるといえる。
また、実施例10の化合物の具体的組成は、(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12であるといえる。
図11は、実施例7〜10並びに比較例2の化合物における、(420)面のd値と固溶量xとの関係を示すグラフである。具体的には、図11は上記化合物を(1−x)(Lu0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2(SiO4)3で表される固溶体として表したときのxとd値との関係を示すグラフである。(420)面のd値とは、隣接する(420)面の間隔である。
図11のグラフは、以下のようにして作成した。はじめに、化合物のXRDパターンの33°付近の主ピーク((420)面の回折線)のXRD回折角(2θ)をもとに、各化合物の(420)面のd値を算出した。次に、各化合物のd値と、各化合物の(1−x)(Lu0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2(SiO4)3で表される組成とに基づき、xとd値との関係を示すグラフを作成した。
図11のグラフは、以下のようにして作成した。はじめに、化合物のXRDパターンの33°付近の主ピーク((420)面の回折線)のXRD回折角(2θ)をもとに、各化合物の(420)面のd値を算出した。次に、各化合物のd値と、各化合物の(1−x)(Lu0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2(SiO4)3で表される組成とに基づき、xとd値との関係を示すグラフを作成した。
図11に示されるように、d値はxにほぼ比例して増加することが分かった。すなわち、図11より、xを増すにつれて、蛍光体の(420)面の面間隔が連続的に大きくなることが分かった。
このように図11ではd値がxにほぼ比例して増加する。このため、図10及び図11は、化合物(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12と、化合物(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12とが、固溶体を形成することを示すデータであるといえる。
また、図10及び図11に示す解析結果は、発光中心としてCe3+を少なくとも含む蛍光体であって、端成分Lu3Al2(AlO4)3と端成分Lu2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12との固溶体を母体とする蛍光体の存在を示すものである。さらに、図10及び図11に示す解析結果は、この蛍光体の合成事実を示すものである。ここで、端成分Lu3Al2(AlO4)3と端成分Lu2(Ca0.9Mg0.1)Mg2(SiO4)3との固溶体とは、具体的には(1−x)Lu3Al2(AlO4)3・xLu2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12で表される化合物である。
<紫外線照射試験>
実施例7〜10の化合物に紫外線(波長365nm)を照射する紫外線照射試験を行った。
実施例7〜10の化合物に紫外線(波長365nm)を照射する紫外線照射試験を行った。
実施例7の化合物に紫外線(波長365nm)を照射したところ、緑色の蛍光が目視観察された。すなわち、実施例7の化合物は緑色光を放射する蛍光体であった。
実施例8の化合物に紫外線(波長365nm)を照射したところ、黄色の蛍光が目視観察された。すなわち、実施例8の化合物は黄色光を放射する蛍光体であった。
実施例9の化合物に紫外線(波長365nm)を照射したところ、橙色の蛍光が目視観察された。すなわち、実施例9の化合物は橙色光を放射する蛍光体であった。
実施例10の化合物に紫外線(波長365nm)を照射したところ、橙色の蛍光が目視観察された。すなわち、実施例10の化合物は橙色光を放射する蛍光体であった。
<発光特性の測定>
実施例7〜10の化合物について実施例1と同様にして発光特性を測定した。
実施例7〜10の化合物について実施例1と同様にして発光特性を測定した。
図12は、実施例7〜10の化合物の発光スペクトルを示すグラフである。具体的には、図12に、実施例7の化合物0.1(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.9(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の発光スペクトルを21gとして示す。また、図12に、実施例8の化合物0.5(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.5(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の発光スペクトルを21hとして示す。さらに、図12に、実施例9の化合物0.9(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12・0.1(Lu0.98Ce0.02)3Al5O12の発光スペクトルを21iとして示す。さらに、図12に、実施例10の化合物(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2Si3O12の発光スペクトルを21jとして示す。
なお、発光ピーク波長は、発光スペクトルのピーク値における波長とした。また、図12の発光スペクトルは、いずれもピーク値を1として規格化して示したものになっている。
また、図12より、実施例7〜10の蛍光体の発光スペクトルは、Ce3+の電子エネルギー遷移に由来するスペクトル成分を含んでいることが分かった。実施例7〜10の蛍光体の発光スペクトルは、Ce3+の電子エネルギー遷移に由来する発光スペクトルを主体とする形状になっているからである。
そして、図12より、実施例7〜10の蛍光体の発光スペクトルは、534nm、545nm、582nm及び590nmに発光ピークを有することが分かった。これらの結果より、実施例7〜10の蛍光体が、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも発光ピーク波長が相対的に長い、蛍光体であることが分かった。
図10〜12より、(1−x)(Lu0.98Ce0.02)3Al2(AlO4)3・x(Lu0.97Ce0.03)2(Ca0.9Mg0.1)Mg2(SiO4)3で表される蛍光体が、特定波長領域の発光ピークを制御できることが分かった。具体的には、上記式で表される蛍光体が、534nm以上590nm未満の範囲内で発光ピークを制御できることが分かった。上記式で表される蛍光体は、照明の演色性の向上に有用な560nm以上590nm未満の範囲内で発光ピークを制御することが容易である。
以上の実施例7〜10の結果により、母体ガーネット化合物は、端成分Lu3Al2(AlO4)3が、端成分Lu2(Ca0.9Mg0.1)Mg2(SiO4)3と全域固溶したものであることが分かった。また、以上の実施例7〜10の結果により、母体ガーネット化合物中にCe3+が含まれてなる蛍光体の発光ピーク波長を、515nm以上610nm未満、特に534nm以上590nm未満に制御することができることが分かった。
(温度消光の評価)
実施例3、実施例6、実施例9及び比較例1〜5の蛍光体について、温度消光を評価した。温度消光は、瞬間マルチ測光システム(製品名:MCPD−9800、大塚電子株式会社製)を備える量子効率測定システム(製品名:QE−1100、大塚電子株式会社製)を用いて評価した。具体的には、量子効率測定システムが備える加熱機構を用いて、実施例3、実施例6、実施例9及び比較例1〜5の蛍光体を、30℃から200℃まで、10℃又は20℃刻みで加熱した。そして、10℃又は20℃刻みで加熱した度に、内部量子効率を測定した。
実施例3、実施例6、実施例9及び比較例1〜5の蛍光体について、温度消光を評価した。温度消光は、瞬間マルチ測光システム(製品名:MCPD−9800、大塚電子株式会社製)を備える量子効率測定システム(製品名:QE−1100、大塚電子株式会社製)を用いて評価した。具体的には、量子効率測定システムが備える加熱機構を用いて、実施例3、実施例6、実施例9及び比較例1〜5の蛍光体を、30℃から200℃まで、10℃又は20℃刻みで加熱した。そして、10℃又は20℃刻みで加熱した度に、内部量子効率を測定した。
蛍光体温度が30℃のときの内部量子効率に対する、蛍光体温度が150℃のときの内部量子効率の割合を内部量子効率維持率(%)とし、蛍光体の温度消光の尺度とした。内部量子効率維持率は、蛍光体の温度消光を評価する指標となる。内部量子効率維持率と蛍光体の温度消光とは、蛍光体の内部量子効率維持率が高いほど、蛍光体の温度消光が小さくなる関係にある。
図13は、実施例3、6及び9、並びに比較例1〜5の化合物の発光ピーク波長と内部量子効率維持率との関係を示すグラフである。
なお、図13に示される発光ピーク波長は、瞬間マルチ測光システムを用い、25℃の温度下で測定した各々の蛍光体の発光スペクトルの強度最大値である。
図13より、実施例3の蛍光体の発光ピーク波長は、比較例1の蛍光体よりも相対的に長いことが分かった。また、実施例3の蛍光体の内部量子効率維持率は、比較例3〜5の蛍光体よりも高いことが分かった。
これらの結果より、実施例3の蛍光体が、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも発光ピーク波長が相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された、蛍光体であることが分かった。
また、図13に示す結果より、発光中心としてCe3+を少なくとも含む蛍光体であって、端成分Y3Al2(AlO4)3と端成分Lu2CaMg2(SiO4)3との固溶体を母体とする蛍光体が、以下の特性を有することが示唆される。すなわち、上記固溶体を母体とする蛍光体は、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも発光ピーク波長が560nm以上と相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された、蛍光体であることが示唆される。従来、このような発光ピーク波長が560nm以上になる特性と、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善されるという特性とを両立する蛍光体は、知られていなかった。なお、端成分Y3Al2(AlO4)3と端成分Lu2CaMg2(SiO4)3との固溶体とは、具体的には(1−x)Y3Al2(AlO4)3・xLu2CaMg2(SiO4)3で表される化合物である。
さらに、図13より、実施例6の蛍光体の発光ピーク波長は、比較例2の蛍光体よりも相対的に長いことが分かった。また、実施例6の蛍光体の内部量子効率維持率は、比較例3〜5の蛍光体よりも高いことが分かった。
これらの結果より、実施例6の蛍光体が、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも発光ピーク波長が相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された、蛍光体であることが分かった。
また、図13に示す結果は、発光中心としてCe3+を少なくとも含む蛍光体であって、端成分Lu3Al2(AlO4)3と端成分Lu2CaMg2(SiO4)3との固溶体を母体とする蛍光体が、以下の特性を有することが示唆される。すなわち、上記固溶体を母体とする蛍光体は、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも発光ピーク波長が560nm以上と相対的に長く、温度消光が改善された、蛍光体であることが示唆される。従来、このような発光ピーク波長が560nm以上になる特性と、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善されるという特性とを両立する蛍光体は、知られていなかった。なお、端成分Lu3Al2(AlO4)3と端成分Lu2CaMg2(SiO4)3との固溶体とは、具体的には(1−x)Lu3Al2(AlO4)3・xLu2CaMg2(SiO4)3で表される化合物である。
さらに、図13より、実施例9の蛍光体の発光ピーク波長は、比較例2の蛍光体よりも相対的に長いことが分かった。また、実施例9の蛍光体の内部量子効率維持率は、比較例3〜5の蛍光体よりも高いことが分かった。
これらの結果より、実施例9の蛍光体が、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも発光ピーク波長が相対的に長く、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された、蛍光体であることが分かった。
また、図13に示す結果は、発光中心としてCe3+を少なくとも含む蛍光体であって、端成分Lu3Al2(AlO4)3と端成分Lu2(Ca0.9Mg0.1)Mg2(SiO4)3との固溶体を母体とする蛍光体が、以下の特性を有することが示唆される。すなわち、上記固溶体を母体とする蛍光体は、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+蛍光体よりも発光ピーク波長が560nm以上と相対的に長く、温度消光が改善された、蛍光体であることが示唆される。従来、このような発光ピーク波長が560nm以上になる特性と、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善されるという特性とを両立する蛍光体は、知られていなかった。なお、端成分Lu3Al2(AlO4)3と端成分Lu2(Ca0.9Mg0.1)Mg2(SiO4)3との固溶体とは、具体的には(1−x)Lu3Al2(AlO4)3・xLu2(Ca0.9Mg0.1)Mg2(SiO4)3で表される化合物である。
以上の実施例1〜10より、本実施形態に係る蛍光体は、組成や発光中心の種類の面で様々な変形例、固溶体等、を取り得ることが分かった。
特願2016−044532号(出願日:2016年3月8日)の全内容は、ここに援用される。
以上、実施例に沿って本実施形態の内容を説明したが、本実施形態はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
本発明に係る蛍光体によれば、発光ピーク波長が相対的に長く、温度消光が改善された、新規なガーネット蛍光体を提供することができる。本発明に係る発光装置によれば、発光ピーク波長が相対的に長く、温度消光が改善された蛍光体を用いて、特に黄色〜赤色の発光成分の割合の多い出力光を放つ発光装置を提供することができる。
また、本発明に係る発光装置によれば、本発明に係る蛍光体を用いることで、特に、黄色から橙色の光成分の発揮性能に優れた、各種の発光装置が得られる。このため、本発明に係る蛍光体及び発光装置は、照明光源及び発光光源、並びにこれらを用いた電子機器に有用である。
2 蛍光体
3 励起光
4 出力光
114、114A、114B、114C 発光装置
117 励起源
3 励起光
4 出力光
114、114A、114B、114C 発光装置
117 励起源
Claims (9)
- ガーネット構造を有する母体ガーネット化合物中に、発光中心であるCe3+が含まれてなる蛍光体であり、
前記母体ガーネット化合物は2種以上の端成分からなる固溶体であり、前記端成分は第1の端成分としてLu2CaMg2(SiO4)3を含むことを特徴とする蛍光体。 - 前記母体ガーネット化合物は、Alを含む化合物であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光体。
- 前記端成分は第2の端成分としてY3Al2(AlO4)3を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光体。
- 前記端成分は第3の端成分としてLu3Al2(AlO4)3を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蛍光体。
- 前記母体ガーネット化合物は、一般式(1)で表されることを特徴とする請求項3に記載の蛍光体。
(1−x)Y3Al2(AlO4)3・xLu2CaMg2(SiO4)3 (1)
(式中、xは0<x<1を満足する数値である) - 前記母体ガーネット化合物は、一般式(2)で表されることを特徴とする請求項4に記載の蛍光体。
(1−x)Lu3Al2(AlO4)3・xLu2CaMg2(SiO4)3 (2)
(式中、xは0<x<1を満足する数値である) - 前記母体ガーネット化合物を構成するCaの一部がMgに置換されていることを特徴とする請求項2、4又は6に記載の蛍光体。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の蛍光体を用いることを特徴とする発光装置。
- 固体発光素子を備え、
前記蛍光体は、前記固体発光素子が放射する光により励起されることを特徴とする請求項8に記載の発光装置。
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