JP6273486B2 - 移載装置 - Google Patents

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本発明は、物品を搬送するコンベアライン上に設けられ、物品の搬送方向を変更可能な移載装置に関するものである。
倉庫や配送場等においては、所定の場所から別の場所に物品を搬送する場合、ローラコンベア等のコンベア装置が多用されている。また、配送場等のコンベア装置では、多数のコンベアラインが縦横に設置されることが多く、その交錯する位置には、移載装置が設置されている。すなわち、移載装置では、当該装置に搬入された物品を、搬入方向と同一方向に送り出したり、搬入方向と異なる方向に送り出して、所望の場所に搬送することができる。
ここで、移載装置は、一般的に、物品を2方向に搬送できる機能を有し、さらにその機能を効果的に発揮するべく昇降部が備えられている。すなわち、この種の移載装置は、物品の搬送方向が互いに異なる2つの搬送部を備え、物品の搬送方向に応じて、2つの搬送部の相対高さを変更し、物品の搬送方向の切り換えが可能な構成となっている。
具体的には、移載装置では、昇降部によって、搬送に関わらない側の搬送部の頂面を、搬送面よりも下方に待避させつつ、搬送に寄与する側の搬送部の頂面を、搬送面側にリフトさせることができる。これにより、物品は、搬送面側に露出させた搬送部上に載置されて搬送される。このように、この種の移載装置では、搬送面よりも下方に待避させた搬送部の影響を受けることなく物品を搬送できるため、搬送の円滑化を図ることができる。
例えば、そのような移載装置の技術が、特許文献1に開示されている。
特開2012−51679号公報
しかしながら、従来の移載装置は、搬送部ごとに駆動源を要するため、製造コストを抑えることが難しかった。
そこで、本発明では、従来技術の問題点に鑑み、移載装置の機能を保持しつつ、駆動源の一部を省略化できる移載装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するべく提供される請求項1に記載の発明は、物品を搬送するコンベアラインの一部を構成し、物品の搬送方向を搬入方向と異なる方向に変更可能な移載装置であって、物品を搬送する搬送手段と、当該搬送手段を昇降させる昇降手段を備え、搬送手段は、物品を搬入方向と同一方向に送り出す主搬送部と、物品を搬入方向と異なる方向に送り出す副搬送部とを有し、主搬送部と副搬送部のいずれも、物品を搬送する搬送面を形成するものであり、昇降手段は、主搬送部と副搬送部の高さ位置を異なる高さに制御する機能を有し、主搬送部と副搬送部のいずれか一方が他方よりも高位置に制御されると、高位置側の搬送部の搬送面を形成する部分が、低位置側の搬送部の搬送面を形成する部分と直接的又は間接的に当接し、当該低位置側の搬送部の駆動力が、当該高位置側の搬送部に伝動するものであり、主搬送部と副搬送部のいずれか一方は、昇降動作によって、他方の搬送部の搬送面を形成する部分に対して離反した状態から近接する方向に移動するものであり、主搬送部は、長尺状のローラを複数備え、当該複数の長尺ローラを並列に並べて構成され、副搬送部は、短尺状のローラを備えた単位ローラ体を有し、一定数の前記単位ローラ体を列状に並べて形成された列状群を所定数並べて構成され、搬送手段は、主搬送部の長尺ローラと、副搬送部の列状群を、物品の搬入方向に沿って、交互に並べて構成されており、主搬送部の長尺ローラは、昇降動作の際に、水平成分を含んだ上下方向に相対的に移動して副搬送部の単位ローラ体側に近接又は離反することを特徴とする移載装置である。
すなわち、本発明は、物品を搬送するコンベアラインの一部を構成し、物品の搬送方向を搬入方向と異なる方向に変更可能な移載装置であって、物品を搬送する搬送手段と、当該搬送部を昇降させる昇降手段を備え、搬送手段は、物品を搬入方向と同一方向に送り出す主搬送部と、物品を搬入方向と異なる方向に送り出す副搬送部とを有し、主搬送部と副搬送部のいずれも、物品を搬送する搬送面を形成するものであり、昇降手段は、主搬送部と副搬送部の高さ位置を異なる高さに制御する機能を有し、主搬送部と副搬送部のいずれか一方が他方よりも高位置に制御されると、高位置側の搬送部の搬送面を形成する部分が、低位置側の搬送部の搬送面を形成する部分と直接的又は間接的に当接し、当該低位置側の搬送部の駆動力が、当該高位置側の搬送部に伝動する移載装置である。
本発明の移載装置は、主搬送部と副搬送部のそれぞれを、共通の1つの動力源で駆動させることを可能にした構成である。すなわち、主搬送部と副搬送部のいずれか一方の動力源を省略した構成である。
ここで、移載装置において、主搬送部と副搬送部のうちの一方の動力源を省略する場合の構造について考察する。
移載装置は、物品の送り出し方向を変更できるものであるため、主搬送部と、副搬送部は、互いに物品を送り出す方向が異なる。そのため、主搬送部や副搬送部の動力源としてモータを用いる場合は、搬送部ごとに、そのモータの設置姿勢を異なるようにする必要がある。具体的には、モータの回転の接線方向と、物品の搬送方向とを合わせる必要がある。つまり、単純に、主搬送部と副搬送部のいずれか一方の動力源を省略したとしても、その動力源を省略した側の搬送部を、残りの動力源で駆動させることは難しい。
そこで、本発明では、主搬送部の搬送面を形成する部分と、副搬送部の搬送面を形成する部分とを、直接的又は間接的に当接可能な構成としている。すなわち、動力源を省略した側の搬送部に対して動力を伝達するべく、主搬送部と副搬送部との間に前記当接部を形成し、残された動力源の動力を、前記当接部に生じる摩擦力によって伝達可能な機能(摩擦車機能)が備えられている。これにより、動力源が残された側の搬送部の動力が、動力源が省略された側の搬送部に確実に伝達するため、動力源が省略された側の搬送部によっても、物品を確実に搬送することが可能となる。
また、本発明では、昇降手段が備えられており、昇降手段によって、主搬送部と副搬送部の高さを相違した状態にでき、その状態で摩擦車機能を発揮させることができるため、物品の搬送に寄与しない搬送部が、当該物品の搬送を阻害してしまうようなことが起こり得ない。つまり、本発明では、摩擦車機能によって、物品を搬送するような場合であっても、従来と同様、物品を円滑に搬送することが可能である。
ここで、摩擦車機能を好適に発揮するためには、主搬送部と副搬送部を確実に当接する必要がある。一方で、主搬送部と副搬送部とを当接させた状態で、動力源を駆動すると、一方の搬送部のみを駆動する場合に比べて、駆動源における負荷が大きくなるため消費電力が増す。すなわち、摩擦車機能を発揮させる必要がない場合、つまり動力源が残された側の搬送部において物品を搬送する場合には、電力消費の無駄を抑えるべく、主搬送部と副搬送部とが当接する状況を回避したい。
そこで、省エネルギーの観点から提供される請求項に記載の発明は、主搬送部と副搬送部のいずれか一方は、昇降動作によって、他方の搬送部の搬送面を形成する部分に対して離反した状態から近接する方向に移動する。
本発明の移載装置は、必要に応じて、摩擦車機能を発揮できる構成であるため、無駄に電力が消費されてしまうというおそれがない。
ところで、従来の移載装置には、2つの搬送部を合理的に併存させる観点から、1つの搬送部をローラ構造とし、別の1つの搬送部をベルト構造としたものがある。しかしながら、この種の移載装置は、構造が繁雑化する傾向にあり、組み立て作業の効率化を図ることが難しかった。
そこで、組み立て作業の効率化を図るべく提供される上記した発明は、主搬送部は、長尺状のローラを複数備え、当該複数の長尺ローラを並列に並べて構成され、副搬送部は、短尺状のローラを複数備え、一定数の短尺ローラを列状に並べて形成された群を、所定数並べて構成され、搬送手段は、主搬送部の長尺ローラと、副搬送部の短尺ローラの群を、物品の搬入方向に沿って、交互に並べて構成されていてもよい
の移載装置は、主搬送部と副搬送部の双方が、ローラを備え、当該ローラによって構成されているため、従来のベルト構造を備えたものよりも、構造が煩雑化しない。すなわち、本発明によれば、組み立て作業の効率化を図ることができる。
請求項に記載の発明は、長尺ローラによって形成される搬送面と、短尺ローラによって形成される搬送面は、その高さ位置がほぼ同じであることを特徴とする請求項に記載の移載装置である。
本発明の移載装置では、主搬送部と副搬送部の搬送面の高さ位置が同一であるため、主搬送部から副搬送部への物品の受け渡し効率が高い。すなわち、移載装置内に主搬送部によって搬入された物品を、副搬送部を用いて送り出す場合において、長尺ローラで搬送面が形成されている間に、短尺ローラによっても搬送面を形成すれば、物品は容易に副搬送部に載置された状態となる。その後、主搬送部の高さ位置を副搬送部よりも低い位置にすれば、物品は副搬送部のみに載置された状態となり、副搬送部による搬送が可能となる。また、副搬送部から主搬送部に物品を受け渡す場合も同様である。つまり、本発明によれば、一方の搬送部から他方の搬送部に物品を受け渡す場合に、搬送部に物品を載置させた状態で昇降させる必要性がないため、動力源に対して不要な負荷が掛からない。
本発明の移載装置は、主搬送部の長尺ローラは、昇降動作の降下の際に、副搬送部の短尺ローラ側に近接することが推奨される。
本発明の移載装置は、副搬送部の短尺ローラは、その軸線が、主搬送部の長尺ローラの軸線に対して、所定の角度傾いて設置されていることが望ましい。(請求項
請求項に記載の発明は、副搬送部は、付勢手段を有し、当該付勢手段によって、短尺ローラが主搬送部の長尺ローラ側に傾くように付勢されていることを特徴とする請求項のいずれかに記載の移載装置である。
本発明の移載装置は、付勢手段によって、副搬送部の短尺ローラを、主搬送部の長尺ローラ側に傾くように付勢されているため、両者をより好適に当接状態に至らせることができる。
請求項5に記載の発明は、物品を搬送するコンベアラインの一部を構成し、物品の搬送方向を搬入方向と異なる方向に変更可能な移載装置であって、物品を搬送する搬送手段と、当該搬送手段を昇降させる昇降手段を備え、搬送手段は、物品を搬入方向と同一方向に送り出す主搬送部と、物品を搬入方向と異なる方向に送り出す副搬送部とを有し、主搬送部と副搬送部のいずれも、物品を搬送する搬送面を形成するものであり、昇降手段は、主搬送部と副搬送部の高さ位置を異なる高さに制御する機能を有し、主搬送部と副搬送部のいずれか一方が他方よりも高位置に制御されると、高位置側の搬送部の搬送面を形成する部分が、低位置側の搬送部の搬送面を形成する部分と直接的又は間接的に当接し、当該低位置側の搬送部の駆動力が、当該高位置側の搬送部に伝動するものであり、主搬送部は、長尺状のローラを複数備え、当該複数の長尺ローラを並列に並べて構成され、副搬送部は、短尺状のローラを備えた単位ローラ体を有し、一定数の前記単位ローラ体を列状に並べて形成された列状群を所定数並べて構成され、搬送手段は、主搬送部の長尺ローラと、副搬送部の列状群を、物品の搬入方向に沿って、交互に並べて構成されており、前記単位ローラ体は、2つの回転ローラを有し、前記2つの回転ローラは、外周面が互いに当接しており、一方の回転ローラが回転すれば、他方の回転ローラも連動して回転するものであり、副搬送部は、付勢手段を有し、当該付勢手段によって、前記単位ローラ体が主搬送部の長尺ローラ側に傾くように、一方の回転ローラが付勢されており、前記副搬送部を前記主搬送部よりも高位置にしたときに、前記他方の回転ローラを介して前記一方の回転ローラ及び前記主搬送部の長尺ローラが連動的に回転することを特徴とする移載装置である。
請求項6に記載の発明は、物品を搬送するコンベアラインの一部を構成し、物品の搬送方向を搬入方向と異なる方向に変更可能な移載装置であって、物品を搬送する搬送手段と、当該搬送手段を昇降させる昇降手段を備え、搬送手段は、物品を搬入方向と同一方向に送り出す主搬送部と、物品を搬入方向と異なる方向に送り出す副搬送部とを有し、主搬送部と副搬送部のいずれも、物品を搬送する搬送面を形成するものであり、昇降手段は、主搬送部と副搬送部の高さ位置を異なる高さに制御する機能を有し、主搬送部と副搬送部のいずれか一方が他方よりも高位置に制御されると、高位置側の搬送部の搬送面を形成する部分が、低位置側の搬送部の搬送面を形成する部分と直接的又は間接的に当接し、当該低位置側の搬送部の駆動力が、当該高位置側の搬送部に伝動するものであり、前記昇降手段は、少なくとも2つの昇降ローラと、前記2つの昇降ローラに取り付けられた昇降カムを有し、前記2つの昇降ローラのうち、一方の昇降ローラはローラ本体内にモータと減速機が内蔵されたモーラ内蔵ローラであって、他方の昇降ローラは従動ローラであり、前記2つの昇降ローラは、同期的に回転できるように連結されており、前記昇降カムは、前記2つの昇降ローラの回転に連動してそれぞれ回転し、副搬送部が主搬送部に対して相対的に昇降することを特徴とする移載装置である。
本発明の移載装置は、主搬送部と副搬送部の搬送面を形成する部分が、直接的又は間接的に当接するため、一方の動力源の動力を、摩擦力を介して、他方に対して伝達することができる。その結果、主搬送部と副搬送部の搬送機能を確保しつつ、いずれか一方の駆動源を省略することができる。
本発明の実施形態に係る移載装置が設置されたコンベアラインを示す斜視図である。 図1の移載装置に注目した斜視図である。 図2の移載装置を示す分解斜視図である。 図3の主搬送装置を示す分解斜視図である。 モータ内蔵ローラを示す断面図である。 空転ローラを示す断面図である。 図3の副搬送装置を示す分解斜視図である。 図7の単位ローラ体を示す分解斜視図である。 図7の単位ローラ体を示す側面図である。 単位ローラ体に設けられた付勢手段に注目した説明図である。 図3の昇降装置を示す分解斜視図である。 2系統の昇降カムを示す正面図であり、(a)は一方の昇降カムを示し、(b)は他方の昇降カムを示す。 図3の昇降装置を示す正面図である。 図3の昇降装置を昇降フレームの一部を破断して示した側面図である。 昇降装置と副搬送装置との関係を示す斜視図である。 受動部材と昇降カムとの関係を示す説明図であり、(a)は受動部材が昇降カムの弦部に載置された状態を示し、(b)は受動部材が昇降カムの円弧部に載置された状態を示す。 副搬送装置のガイド用軸と昇降装置のガイド用軸との関係を示す説明図であり、(a)は副搬送装置が低位状態にあるときの位置関係を示し、(b)は副搬送装置が高位状態にあるときの位置関係を示す。 昇降装置と主搬送装置との関係を示す説明図である。 主搬送装置のガイド用軸と昇降装置のガイド用軸との関係を示す説明図であり、(a)は主搬送装置が低位状態にあるときの位置関係を示し、(b)は主搬送装置が高位状態にあるときの位置関係を示す。 (a)〜(d)は、移載装置によって物品を主搬送ライン上に搬送する状況を平面方向から示す説明図である。 (a)〜(d)は、移載装置によって物品を副搬送ライン上に搬送する状況を平面方向から示す説明図である。 (a)〜(c)は、移載装置によって物品を主搬送ライン上に搬送する状況を正面方向から示す説明図である。 (a)〜(c)は、移載装置によって物品を副搬送ライン上に搬送する状況を正面方向から示す説明図である。 主搬送装置と副搬送装置を昇降させた場合の搬送ローラと単位ローラ体の動作状況を示す説明図である。 主搬送ラインと副搬送ラインの直交した部分に移載装置を設置した状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態の移載装置について説明する。
本実施形態の移載装置1は、図1に示すように、コンベアライン21上の複数(本実施形態では2つ)の搬送経路が交錯する部位に設置されている。具体的には、移載装置1は、ローラコンベアを基礎とするコンベアライン21の一部を形成するものとして使用されるものであり、主搬送ライン200と、その主搬送ライン200に対して所定の角度(30〜45度)で交差する搬送方向に延びた副搬送ライン201との交点に配されている。そして、移載装置1は、当該装置1に搬入された物品を、その物品の搬送情報等に基づいて、搬入方向を維持したまま搬送ライン(主搬送ライン200)に送り出したり、搬入方向とは異なる搬送ライン(副搬送ライン201)に向けて送り出す搬送方向変換機能を有する。
本実施形態の移載装置1は、図2、3に示すように、主搬送ライン200の一部を構成する主搬送装置(主搬送部)2と、副搬送ライン201の一部を構成する副搬送装置(副搬送部)3と、主搬送装置2及び副搬送装置3を昇降する昇降装置(昇降手段)5とで構成されている。
(i)主搬送装置
(i−1)主搬送装置の各部材について
主搬送装置2は、図3、4に示すように、複数(本実施形態では4本)の搬送ローラ(長尺ローラ)28を、一対の主搬送フレーム30、31間に取り付けて形成されるローラユニットである。そして、本実施形態では、これらの搬送ローラ28のうち、1つのローラに駆動源たるモータが内蔵されたモータ内蔵ローラ(搬送ローラ28a)が採用され、その他のローラに従動ローラ(搬送ローラ28b)が採用されている。
搬送ローラ28aは、図5に示すように、ローラ本体60内にモータ61と減速機62が内蔵されたものが採用されている。そして、減速機62の出力軸63が、ローラ本体60の内面と係合しており、モータ61の回転力が減速機62で減速されてローラ本体60を回転させる。
また、ローラ本体60の両端からは、支持軸65、66が突出している。すなわち、支持軸65、66は、図5に示すように、ローラ本体60の両端に装着された蓋部材64に、ローラ本体60の内外に渡って挿通されている。そして、2つの支持軸65、66はいずれも、蓋部材64よりもローラ本体60の内側に位置する軸受け67、68を介して、ローラ本体60に取り付けられている。そのため、ローラ本体60は、支持軸65、66に対して回転可能である。
また、一方の支持軸66は、中空構造であり、その中空部内部に給電線70が挿通されている。すなわち、ローラ本体60の内部に配されたモータ61は、この給電線70を介して、外部から電力が供給される。
なお、ローラ本体60には、表面にベルト69(図2、3)を係合させるための溝74が環状に設けられている。
搬送ローラ28bは、図6に示すような構造のローラ本体回転型の空転ローラである。すなわち、搬送ローラ28bは、ローラ本体60の中に、モータ等の駆動源を有さない構成である。また、ローラ本体60の両端には、軸線方向に突出した支持軸71、72が設けられている。そして、2つの支持軸71、72は、いずれも軸受け73、75を介して、ローラ本体60に取り付けられている。
そのため、搬送ローラ28bにおいては、ローラ本体60が支持軸71、72に対して回転可能である。すなわち、搬送ローラ28bでは、ローラ本体60は両端の支持軸71、72の双方に対して回転可能である。
なお、従動ローラのローラ本体60の構造は、前記モータ内蔵ローラと同一であり、表面にベルト69を係合させるための溝74が環状に設けられている。
一対の主搬送フレーム30、31は、それぞれの外観形状及び大きさがほぼ同じ部材が採用されている。すなわち、図3、4に示すように、いずれの主搬送フレーム30、31も、4本の搬送ローラ28を並列に並べることができる程の長さを有する構造となっている。そして、いずれの主搬送フレーム30、31も、主たる構成として側壁50を備えている。
側壁50は、正面視した形状が水平方向に長い長方形状を呈しており、複数の切欠き及び孔が設けられている。すなわち、側壁50には、搬送ローラ28を支持するための複数(本実施形態では搬送ローラ28の本数と同数)のローラ保持部52a〜52dと、後述するガイド用軸33を取り付けるための突起用切欠き部53と、後述する受動部材32を支持するための複数(本実施形態では2つ)の受動支持部55が設けられている。
4つのローラ保持部52a〜52dは、側壁50の高さ方向(短手方向)上端側において、部材厚方向に開けられた孔あるいは切欠きであり、側壁50の長手方向に沿って並べられている。具体的には、ローラ保持部52a〜52dは、側壁50の長手方向一方の端部側から、ローラ保持部52a、52b、52c、52dの順番で、ほぼ等間隔に並べられている。そして、本実施形態では、一方の主搬送フレーム30においては、ローラ保持部52aを、モータ内蔵ローラを支持するための孔とし、残りの3つのローラ保持部52b〜52dを、従動ローラを支持するための切欠きとしている。また、他方の主搬送フレーム31においては、全てのローラ保持部52a〜52dを同一の孔としている。なお、一方の主搬送フレーム30に設けられた3つの切り欠き状のローラ保持部52b〜52dは、側壁50の上端から下方に向けて切り欠いた形状を呈している。
突起用切欠き部53は、側壁50の高さ方向(短手方向)下端側に設けられた切欠きである。具体的には、突起用切欠き部53は、側壁50において、側壁50の長手方向中央寄りに設けられたローラ保持部52bのほぼ真下に配されており、当該側壁50の下端から上方に向けて形成された切欠きである。
2つの受動支持部55は、側壁50の高さ方向(短手方向)下端側において互いに一定間隔を空けて設けられた孔である。具体的には、この2つの受動支持部55は、1つが側壁50の長手方向端部寄りに設けられたローラ保持部52aのほぼ真下に配されており、もう1つが側壁50の搬送方向下流側端部寄りに設けられたローラ保持部52dのほぼ真下に配されている。
なお、本実施形態の側壁50には、上記した孔及び切欠きに加えて、高さ方向(短手方向)下端側の位置に長方形状の切欠きCが設けられている。この切欠きCは、2つの受動支持部55の間であって、且つ、下流側の受動支持部55と突起用切欠き部53との間の位置に配されている。
(i−2)主搬送装置の各部材の位置関係について
主搬送装置2は、図3、4に示すように、前記一対の主搬送フレーム30、31を、連結部材54を介して一体的に接続している。具体的には、連結部材54は、主搬送フレーム30、31の長手方向端部側に配され、側壁50に接続されている。
なお、この連結部材54は、所定の長さを有した長尺状の部材である。
そして、主搬送装置2は、図4に示すように、連結部材54によって接続された一対の主搬送フレーム30、31(以下、主搬送フレーム体34(図3)ともいう)に、4本の搬送ローラ28が取り付けられている。すなわち、4本の搬送ローラ28は、支持軸65、66、71、72が、主搬送フレーム体34の各ローラ保持部52a〜52dに取り付けられている。換言すれば、4本の搬送ローラ28は、主搬送フレーム体34に対して、ローラ本体60が回転可能に取り付けられている。そして、各搬送ローラ28a、28bは、隣接する搬送ローラ28a、28bとの間でベルト69が懸架されている。すなわち、各搬送ローラ28a、28bは、それぞれに隣接する位置にある搬送ローラ28a、28bと同期的に回転するべく、双方の溝74にベルト69が懸架されている。このように、主搬送装置2では、各搬送ローラ28a、28bは全てが連動し、いずれか1つの搬送ローラ28a、28bが回転すると、他の搬送ローラ28a、28bも回転する構造となっている。
またさらに、本実施形態の主搬送装置2には、図3、4に示すように、昇降装置5からの動力が入力される受動部材32と、昇降動作の際にガイド機能の一部を担うガイド用軸33が設けられている。
受動部材32は、公知のボールベアリングであり、各主搬送フレーム30、31の側壁50に2つずつ取り付けられている。そして、受動部材32は、前記した側壁50に設けられた各受動支持部55に対して、主搬送フレーム30、31の内側(ローラ本体60が位置する側)から軸支されている。より詳細には、各受動部材32は、図3に示すように、連結部材54よりも内側に位置し、且つ、長方形あるいは正方形の頂点を形成する位置に取り付けられている。
ガイド用軸33は、一定の長さを有した断面形状が円形を呈した軸であり、各主搬送フレーム30、31の側壁50に1つずつ設けられている。そして、ガイド用軸33は、前記した側壁50の突起用切欠き部53に配され、主搬送フレーム30、31の外側(搬送ローラ28の支持軸65、66、71、72が位置する側)に突出した姿勢で固定されている。より詳細には、主搬送装置2には、対向する位置に設けられたガイド用軸33を一体化するためのガイド連結部材115が備えられており、ガイド用軸33は、このガイド連結部材115に接続されている。また、このガイド連結部材115は、各搬送ローラ28のローラ本体60の軸線方向長さと同程度の長さを有しており、ガイド用軸33は、その両端に設けられた取付部116に装着されている。なお、この取付部116は、二叉構造となっており、その二叉の一方側にガイド用軸33が装着される。
(ii)副搬送装置
(ii−1)副搬送装置の各部材について
副搬送装置3は、図3、7に示すように、複数(本実施形態では12個)の単位ローラ体36を、1つの副搬送ベース37に取り付けて形成されるローラユニットである。
各単位ローラ体36は、同一構造であり、大きさの異なる2つの回転ローラ(短尺ローラ)40、41を有し、単位ローラ保持部材42を用いて、当該2つの回転ローラ40、41を一体的に組み合わせた構成である。
一方の回転ローラ40は、図8に示すように、他方の回転ローラ41に比べて、全体的にサイズの小さい構造であり、小ローラ56と、当該小ローラ56に一体的に装着される摩擦力補助部材57と、所定の支持軸106で構成されている。
小ローラ56は、公知のボールベアリングである。
摩擦力補助部材57は、回転ローラ40の外周面の摩擦力を高めるための部材である。
本実施形態では、摩擦力補助部材57として、摩擦係数が比較的高いゴムや樹脂等の素材を筒状に成形したものを採用している。また、この摩擦力補助部材57は、その外周面が前記ボールベアリングの外輪の外周面全体を覆うことができる程度の大きさに設定されている。すなわち、回転ローラ40が有する摩擦力補助部材57は、その外周面の大きさが、小ローラ56の外周面の大きさとほぼ同一である。
他方の回転ローラ41は、前記一方の回転ローラ40よりも全体的に大きいサイズであり、全骨格を形成する大ローラ58と、大ローラ58の内周側に一体的に取り付けられる公知のボールベアリング(図示しない)と、大ローラ58の外周の一部に一体的に装着される摩擦力補助部材59と、所定の支持軸107で構成されている。
大ローラ58は、金属製の筒体であり、その軸線方向両端に前記ボールベアリングを装着する軸受け配置部76が設けられている。すなわち、大ローラ58には、軸受け配置部(図示しない)が2箇所設けられており、2つのボールベアリングが装着される。
摩擦力補助部材59は、前記した摩擦力補助部材57と同様、回転ローラ41の外周面の摩擦力を高めるための部材である。そして、この摩擦力補助部材59は、その大きさが、大ローラ58の外周面の一部、具体的には大ローラ58の軸線方向一方の端部側が露出する程度の大きさに設定されている。すなわち、回転ローラ41が有する摩擦力補助部材59は、その外周面の大きさが、大ローラ58の外周面の大きさよりも小さくなっている。
単位ローラ保持部材42は、2つの回転ローラ40、41をそれぞれ軸支するための軸支側部材77、78と、その軸支側部材77、78を保持する姿勢保持部材80とを有する。
一方の軸支側部材77は、小ローラ56を有した回転ローラ40を回転可能に軸支するための部材であり、1つの金属製の板体を折り曲げ加工等を施して成形されている。具体的には、軸支側部材77は、平面視した形状が概ね「コ」字型を呈しており、3つの側壁90a〜90cによって構成されている。すなわち、軸支側部材77は、対面する2つの側壁90a、90cと、それらを繋ぐ側壁90bを有する。
対面する側壁90a、90cは、ほぼ同一の大きさ且つほぼ同一の形状であり、正面視した形状が高さ方向に長い長方形を呈している。そして、この対面する側壁90a、90cには、同一の位置にローラ用孔91と姿勢保持用孔92が設けられている。具体的には、側壁90a、90cに設けられたローラ用孔91は、各側壁90a、90cの上端側に配され、側壁90a、90cに設けられた姿勢保持用孔92は、各側壁90a、90cの下端側に配されている。
一方、残りの側壁90bには、一部の壁を取り除いた欠落部94が設けられている。具体的には、この欠落部94は、側壁90bの上半分を含む領域の壁が欠落した部分である。なお、この欠落部94は、前記した側壁90a、90cの一部にも及んでいる。
他方の軸支側部材78は、大ローラ58を有した回転ローラ41を回転可能に軸支するための部材であるため、前記した軸支側部材77と同様の構造のものが採用されている。すなわち、軸支側部材78は、平面視した形状が「コ」字型であり、3つの側壁93a〜93cによって構成されている。そして、対面する側壁93a、93cには、対向する位置にローラ用孔95と姿勢保持用孔96が設けられている。また、残りの側壁93bには、前記側壁90bと同様、欠落部97が設けられている。一方で、前記した軸支側部材77と異なる点も有する。すなわち、軸支側部材78は、前記した軸支側部材78に比べると若干サイズが大きくなっており、さらに側壁93bの下端部においてほぼ長方形状に切り欠いた係合用切欠き部98が設けられている。
姿勢保持部材80は、2つの軸支側部材77、78を所定の姿勢で保持するための部材であり、1つの金属製の板体を折り曲げ加工等を施して成形されている。具体的には、姿勢保持部材80は、主たる部分として底壁100を有し、その底壁100の一部を垂直方向上方に向けて立設させた構造となっている。より詳細には、姿勢保持部材80は、底壁100が平面視した形状が概ね「L」字型を呈しており、その「L」字の向き合った辺の一部を立ち上げて側壁101が設けられた構造となっている。
底壁100は、前記したように、「L」字型を呈した形状である。また、他の観点から見れば、小さな長方形部(小長方形部)pと、大きな長方形部(大長方形部)qを組み合わせた形状でもある。すなわち、底壁100は、小長方形部pと大長方形部qを用いて、「L」字型を形成した部分である。そして、底壁100には、小長方形部pと、大長方形部qのそれぞれに、ねじ等が挿通される孔が形成された固定部102p、102qが設けられている。
側壁101は、底壁100の一部をほぼ垂直に立ち上げた部分であり、小長方形部p側で対面する一対の側壁101pと、大長方形部q側で対面する一対の側壁101qとで構成されている。そして、各側壁101p、101qには、各回転ローラ40、41を軸支するための軸挿通用孔103が設けられている。なお、本実施形態では、一対の側壁101pの一方側と、一対の側壁101qの一方側が連続した1つの側壁を形成している。
そして、単位ローラ体36は、姿勢保持部材80をベースに、回転ローラ40、41を軸支した軸支側部材77、78を、所定の姿勢で保持させている。具体的には、回転ローラ40、41は、所定の軸部材(図示しない)を用いて、図7に示すように、軸支側部材77、78のローラ用孔91、95に軸支させている。そして、その軸支側部材77、78の姿勢保持用孔92、96を、姿勢保持部材80の軸挿通用孔103に連通させ、別の所定の軸部材(図示しない)を用いて、軸支側部材77、78を姿勢保持部材80に対して保持させている。
この状態においては、各軸支側部材77、78の「コ」字の内側が向き合った姿勢となっており、さらに図9に示すように、各軸支側部材77、78に軸支された2つの回転ローラ40、41の外周面が互いに当接している。具体的には、一方の回転ローラ40の外周面は、他方の回転ローラ41の外周面であって摩擦力補助部材59に覆われていない部分に当接している。これにより、単位ローラ体36は、一方の回転ローラ40(あるいは回転ローラ41)が回転すれば、外周面に生じる摩擦力によって、他方の回転ローラ41(あるいは回転ローラ40)も連動して回転する(摩擦車構造)。なお、周知のように、摩擦車構造においては、隣接する回転ローラ40、41同士は、相反する方向に回転する。
また、軸支側部材77、78が姿勢保持部材80に保持された状態においては、図9に示すように、各軸支側部材77、78の底部側と、姿勢保持部材80の底壁100との間に、幾分かの隙間tが形成される。そのため、軸支側部材77、78は、その底部側の隙間tの範囲内で、姿勢保持部材80に対して、軸部材の周方向に回動可能となる。そして、本実施形態では、軸支側部材77、78を一定方向に回動した状態(傾倒姿勢)に維持させるべく、図8に示すように、付勢手段105が備えられている。
付勢手段105には、公知のトーションばね(ねじりばね)が採用されている。
そして、本実施形態では、付勢手段105が、図10に示すように、大ローラ58が軸支された軸支側部材(以下、大ローラ軸支材ともいう)78が付勢される位置に設けられている。すなわち、付勢手段105は、大ローラ軸支材78を姿勢保持部材80に保持させる所定の軸部材に取り付けられ、当該付勢手段105の腕部によって、大ローラ軸支材78の底部側を付勢している。
より詳細には、付勢手段105は、その腕部の一方を、大ローラ軸支材78の側壁93bに設けられた係合用切欠き部98に係合させ、腕部の他方を、姿勢保持部材80の底壁100に係合させている。これにより、大ローラ軸支材78には、付勢手段105から、小ローラ56が軸支された軸支側部材(以下、小ローラ軸支材ともいう)77側に回動する付勢力が掛かる。そして、大ローラ軸支材78は、底部に形成された隙間の範囲内で、小ローラ軸支材77側に回動し傾倒する。またこれに伴い、小ローラ軸支材77は、大ローラ軸支材78から押圧されるため、当該大ローラ軸支材78と同方向に回動する。すなわち、小ローラ軸支材77も、大ローラ軸支材78と同様、底部側の隙間の範囲内で回動して傾倒する。こうして、単位ローラ体36では、大ローラ軸支材78及び小ローラ軸支材77が、付勢手段105によって付勢されて、一定方向に回動した傾倒姿勢が維持される。
一方、副搬送ベース37は、前記した複数の単位ローラ体36を一体的に固定するものであり、1つの大きな金属の板体を折り曲げ加工等を施して成形されている。具体的には、主たる部分として底壁81と、その底壁81の一部を垂直方向下方に垂下させた側壁82を備えた構成となっている。
底壁81は、平面視した形状が概ね長方形を呈した部分である。より厳密に言えば、底壁81は、長方形の短手側の頂点を含んだ一部の領域を長方形状に切り取った形状となっている。すなわち、底壁81は、短手側の頂点を含んだベース欠落部110が4箇所と、短手側の中央辺りが当該長方形の長手方向に張り出したベース張出部111が2箇所設けられた構造となっている。
側壁82は、前記したように、底壁81の短手側端部から垂下した部分である。具体的には、側壁82は、4箇所のベース欠落部110に配された欠落側壁部82aと、2箇所のベース張出部111に配された張出側壁部82bと、その他の側壁部89とで構成されている。欠落側壁部82aは、正面視した形状がほぼ長方形を呈しており、その中央辺りに受動部材38を支持するための受動支持部112が設けられている。また、張出側壁部82bは、底壁81の短手方向両端側が中央側よりも垂下方向の長さが短い歪な形状を呈している。そして、張出側壁部82bの中央辺りには、ガイド用軸39を取り付けるための突起用切欠き部113が設けられている。また、その他の側壁部89は、底壁81の長手方向に沿って直線状に延びた部分である。
(ii−2)副搬送装置の各部材の位置関係について
副搬送装置3は、図3に示すように、12個の単位ローラ体36を、副搬送ベース37の底壁81上に並べ、単位ローラ保持部材42の固定部102p、102qを介して固定している。具体的には、単位ローラ体36は、副搬送ベース37の長手方向に沿って所定数(本実施形態では4個)並べた列状群83を形成し、当該列状群83を副搬送ベース37の短手方向に沿って複数列(本実施形態では3列)となるような配置にされている。そして、全ての単位ローラ体36の取り付け姿勢を所定の姿勢に統一している。具体的には、各単位ローラ体36は、回転ローラ40、41を軸支する軸部材の軸線方向が、列状群83における単位ローラ体36の並び方向と交差する姿勢となるように固定されている。より詳細には、回転ローラ40、41を軸支する軸部材の軸線方向が、副搬送ベース37の長手側辺に対して、鋭角(例えば30〜45度)を呈する範囲内で水平方向に傾けた姿勢にされている。
また、副搬送装置3では、前記した主搬送装置2と同様、図3、7に示すように、昇降装置5から動力が入力される受動部材38と、昇降動作の際にガイド機能の一部を担うガイド用軸39がさらに設けられている。すなわち、受動部材38が、副搬送ベース37の欠落側壁部82aに設けられた受動支持部112を介して軸支され、ガイド用軸39が、副搬送ベース37の張出側壁部82bに設けられた突起用切欠き部113に取り付けられていてる。より詳細には、副搬送装置3にも、前記主搬送装置2と同様、対向する位置に設けられたガイド用軸39を一体化するためのガイド連結部材120が備えられており、ガイド用軸39は、そのガイド連結部材120に接続されている。なお、ガイド連結部材120にも、二叉構造の取付部121が備えられており、その二叉の一方側にガイド用軸39が装着される。
(iii)昇降装置
(iii−1)昇降装置の各部材について
昇降装置5は、図3、11に示すように、複数(本実施形態では2本)の昇降ローラ22と、それらの昇降ローラ22に取り付けられた2系統の昇降カム24a、24bを有し、それらを一対の昇降フレーム25、26間に取り付けて形成される昇降ユニットである。そして、本実施形態では、これらの昇降ローラ22のうち、1つの昇降ローラ22aにモータが内蔵されたモータ内蔵ローラが採用され、その他の昇降ローラ22bに従動ローラが採用されている。
なお、これらの昇降ローラ22に採用されたモータ内蔵ローラと従動ローラは、前記した主搬送装置2のものとほぼ同一の構造を有しているため、説明を省略する。
2系統の昇降カム24a、24bは、一方が主搬送装置2側の昇降動作に使用され、他方が副搬送装置3側の昇降動作に使用されるものである。そして、いずれの昇降カム24a、24bもほぼ同一形状を呈した板カムが採用されている。具体的には、昇降カム24a、24bは、図12に示すように、円形をベースとして、その外周の一部に弦部vを有する形状(以下、その他の円弧部分は円弧部sという)となっている。なお、一方の昇降カム24aには、前記構成に加えて、カムの板面から突出した接続ピン87が設けられている。なお、いずれの昇降カム24a、24bも、昇降ローラ22の両端部に装着されて使用される。
一対の昇降フレーム25、26は、それぞれの外観形状及び大きさがほぼ同じ部材が採用されている。すなわち、図3、11に示すように、いずれの昇降フレーム25、26も、2本の昇降ローラ22を一定の間隔を空けた状態で並列に並べることができる程度の長さを有し、さらに単独で所定の姿勢を保持できる構造となっている。そして、いずれの昇降フレーム25、26も、主たる構成として側壁47と底壁48を備えている。
側壁47は、正面視した形状が水平方向に長い長方形を呈しており、複数の切欠きが設けられている。すなわち、側壁47には、昇降ローラ22を支持するための複数(本実施形態では昇降ローラ22の本数と同数)のローラ保持部85a、85bと、2つのガイド用軸33、39を取り付けるための2つの突起用切欠き部86a、86bが設けられている。
2つのローラ保持部85a、85bは、側壁47の高さ方向(短手方向)上端側において、部材厚方向に空けられた切欠きであり、側壁47の長手方向に沿って並べられている。具体的には、ローラ保持部85a、85bは、側壁47の長手方向一方の端部側寄りにローラ保持部85aが設けられ、側壁47の長手方向他方の端部寄りにローラ保持部85bが設けられている。
2つの突起用切欠き部86a、86bは、いずれも同一形状の切欠きであり、側壁47の高さ方向(短手方向)上端側に設けられている。また、この2つの突起用切欠き部86a、86bは、一定の間隔を空けて、前記した2つのローラ保持部85a、85bの間の位置に配されている。
底壁48は、前記側壁47の下端側が水平方向に折り曲げられて一定方向に張り出した部分である。
また、底壁48には、側壁47の長手方向端部からさらに外側に張り出した張出連結部79が設けられている。
(iii−2)昇降装置の各部材の位置関係について
昇降装置5は、図3に示すように、前記1つの昇降フレーム25、26を、連結部材84を介して一体的に接続している。具体的には、連結部材84は、昇降フレーム25、26の長手方向端部側に配された張出連結部79と接続されている。
なお、この連結部材84は、所定の長さを有した板状の部材である。
そして、連結部材84によって接続された1つの昇降フレーム25、26(以下、昇降フレーム体29(図3)ともいう)に、2本の昇降ローラ22a、22bが、軸支されている。このとき、2系統の昇降カム24a、24bは、昇降ローラ22a、22bの両端側に装着された状態で、昇降フレーム25、26の内側(ローラ本体60が位置する側)に位置する。
ここで、2系統の昇降カム24a、24bについて注目すると、接続ピン87が設けられた昇降カム24aは、他の昇降カム24bよりも、昇降ローラ22の軸線方向外側に位置する。すなわち、図13に示すように、昇降ローラ22のローラ本体60に近い位置には、前記他の昇降カム24bが配され、逆に離反した位置であって、昇降フレーム25、26に近接した位置には、接続ピン87が設けられた昇降カム24aが配されている。すなわち、昇降フレーム体29に昇降ローラ22が軸支された状態においては、2系統の昇降カム24a、24bは、ローラ本体60と昇降フレーム25、26の間に並べられ、昇降カム24aの接続ピン87の突端部が、昇降フレーム25、26に向けられた配置となっている。
そして、この接続ピン87を用いて、2つの昇降ローラ22a、22b同士を、同期的に回転できるように連結している。すなわち、本実施形態では、図11に示すように、昇降装置5に動力伝達部材たるリンク部材88が備えられており、図14に示すように、当該リンク部材88を介して、接続ピン87との接続を可能にしている。したがって、2つの昇降ローラ22a、22bは、リンク部材88を接続ピン87に接続することによって連結される。これにより、2つの昇降ローラ22a、22bは、連動的に駆動する構造となる。その結果、昇降装置5では、一方の昇降ローラ22a(あるいは昇降ローラ22b)が回転すれば、他方の昇降ローラ22b(あるいは昇降ローラ22a)も同時且つ同一方向に回転する。
また、一対の昇降フレーム25、26の2つの突起用切欠き部86a、86bには、主搬送装置2が有するガイド用軸33と同様の部材と、副搬送装置3が有するガイド用軸39と同様の部材が取り付けられる。より詳細には、1つの突起用切欠き部86aには、副搬送装置3と同様のガイド用軸39が設けられ、別の1つの突起用切欠き部86bには、主搬送装置2と同様のガイド用軸33が設けられる。なお、これらのガイド用軸33、39は、前記したガイド連結部材115、120における取付部116、121の二叉の他方に接続されるものでもある。
続いて、本実施形態の移載装置を構成する各部材の位置関係について説明する。
本実施形態の移載装置1は、図2に示すように、最下部に土台となる昇降装置5が配され、その上部に副搬送装置3、主搬送装置2の順番で重ねて配されている。具体的には、副搬送装置3及び主搬送装置2は、昇降装置5の上部に重ね合わせた配置にされ、且つ、昇降装置5に対して上下方向の一定範囲内で相対移動できるような状態で固定されている。
(i)副搬送装置と昇降装置との関係
副搬送装置3は、図2、15に示すように、その大半の部分を、昇降装置5の一対の昇降フレーム25、26の内側に位置するように配されて、昇降装置5によって支持されている。具体的には、副搬送装置3は、昇降装置5の4つの昇降カム24b(内側のカム)を介して支持されている。より詳細には、副搬送装置3は、受動部材38を昇降カム24b上に載置して支持されている。つまり、副搬送装置3は、受動部材38を介して、昇降カム24bからの動力が入力され得る配置である。なお、受動部材38が、昇降カム24bの弦部v上に載置されている場合(図16(a))は、副搬送装置3の頂面側が低位状態にあり、昇降カム24bの円弧部s上に載置されている場合は(図16(b))、副搬送装置3の頂面側が高位状態にある。
一方で、副搬送装置3は、受動部材38を昇降カム24b上に載置するだけでは、昇降装置5上で安定しないため、ガイド用軸39を介して、昇降装置5との接続関係が構築されている。すなわち、副搬送装置3は、昇降カム24bから動力が入力された場合に、その移動方向のガイド機能を果たすガイド用軸39によって、昇降装置5と接続されている。より詳細には、図15に示すように、副搬送装置3のガイド用軸39が、ガイド連結部材120の取付部121の二叉の一方に取り付けられると共に、昇降装置5側のガイド用軸39が、前記取付部121の二叉の他方に取り付けられている。つまり、副搬送装置3と昇降装置5は、ガイド連結部材120による接続関係を有する。
これにより、副搬送装置3は、昇降カム24bから動力が入力されると、ガイド連結部材120の移動規制を受けながら昇降移動を行う。すなわち、副搬送装置3は、昇降装置5側のガイド用軸39を基点として、円弧方向への移動が可能となる。
なお、本実施形態では、副搬送装置3が低位状態においては、図17(a)に示すように、副搬送装置3側のガイド用軸39と、昇降装置5側のガイド用軸39が、ほぼ水平方向に隣り合うような配置にされている。
そのため、副搬送装置3は、昇降装置5側のガイド用軸39を基点とした回転角度が一定の角度に至るまでは、主に鉛直方向への移動がガイドされる。すなわち、本実施形態では、図17(b)に示すように、ガイド用軸39によって、水平成分よりも鉛直成分の移動割合を高くして、副搬送装置3を円弧移動させることができる。
(ii)主搬送装置と昇降装置との関係
主搬送装置2は、図2に示すように、副搬送装置3の大部分を上部及び外周側から覆った配置にされて、昇降装置5によって支持されている。具体的には、主搬送装置2は、昇降装置5の4つの昇降カム24a(外側のカム)を介して支持されている。より詳細には、主搬送装置2は、受動部材32を介して、昇降カム24aから動力が入力され得る配置である。なお、主搬送装置2も副搬送装置3と同様、受動部材32が昇降カム24aの弦部vに載置されている場合は、主搬送装置2の頂面側が低位状態にあり、昇降カム24aの円弧部s上に載置されている場合は、主搬送装置2の頂面側が高位状態にある。
また、主搬送装置2も、昇降装置5上における安定性確保やガイド機能等を目的として、副搬送装置3と同様、ガイド用軸33を介して、昇降装置5との接続関係が構築されている。より詳細には、図18に示すように、主搬送装置2のガイド用軸33は、ガイド連結部材115の取付部116の二叉の一方に取り付けられている。そのため、昇降装置5側のガイド用軸33を、前記取付部116の二叉の他方に取り付けて、主搬送装置2と昇降装置5との接続関係を形成している。
これにより、主搬送装置2は、昇降カム24aから動力が入力されると、ガイド連結部材115の移動規制を受けながら昇降移動を行う。すなわち、主搬送装置2は、昇降装置5側のガイド用軸33を基点として、円弧方向への移動が可能となる。
なお、本実施形態では、主搬送装置2が低位状態においては、図19(a)に示すように、主搬送装置2側のガイド用軸33と、昇降装置5側のガイド用軸33が、傾斜方向に隣り合うような配置にされている。
そのため、主搬送装置2は、昇降装置5側のガイド用軸33を基点とした回転角度が一定の角度に至るまでは、主に水平方向への移動がガイドされる。すなわち、本実施形態では、図19(b)に示すように、ガイド用軸33によって、鉛直成分よりも水平成分の移動割合を高くして、主搬送装置2を円弧移動させることができる。
(iii)主搬送装置と副搬送装置との関係
主搬送装置2と副搬送装置3は、搬送ローラ28と列状群83が交互に並ぶような配置となっている。換言すれば、主搬送装置2の搬送ローラ28間に、副搬送装置3の列状群83a〜83cが並べられた配置となっている。より詳細には、主搬送装置2の搬送フレーム30、31の長手方向に沿って、端部側から搬送ローラ28b、列状群83c、搬送ローラ28b、列状群83b、搬送ローラ28b、列状群83c、搬送ローラ28aの順番に並べられている。また同時に、列状群83a〜83cは、自身の回転ローラ40、41の軸線を、搬送ローラ28の軸線に交差させている。つまり、列状群83a〜83cの回転ローラ40、41は、主搬送装置2の搬送ローラ28に対して、所定の角度(例えば30〜45度)傾いた姿勢になっており、互いに外周面の回転方向が異なる。
次に、本実施形態の移載装置の動作について説明する。
本実施形態の移載装置1は、上記したように、主搬送ライン200と副搬送ライン201が交差した位置を含む部分に設けられており、主搬送ライン200の一部及び副搬送ライン201の一部を形成するものである。すなわち、移載装置1は、搬入された物品を、その物品の搬送情報等に応じて、主搬送ライン200方向に送り出したり、副搬送ライン201方向に搬送方向を転換して送り出したりすることが可能である。
本実施形態では、移載装置1よりも搬送方向上流側から在荷センサ(図示しない)等によって物品Wに関する情報が検知される。そして、例えば、図20(a)、21(a)に示す状態において、在荷センサによって検知された情報が、制御装置(図示しない)に入力され、移載装置1から物品Wを送り出す方向を決定する。すなわち、主搬送ライン200を維持して物品Wを搬送するか、主搬送ライン200から副搬送ライン201に方向転換して物品Wを搬送するかを決定する。
そして、移載装置1からの物品Wの搬送方向が決定されると、昇降装置5が作動し、主搬送装置2と副搬送装置3のいずれかの搬送装置を搬送面から下方側に待避させる。例えば、主搬送ライン200側に搬送する場合であれば、副搬送装置3を搬送面から下方に待避させ、図20(b)〜(d)に示すように、主搬送装置2によって、物品Wを搬送する。一方、副搬送ライン201側に搬送する場合であれば、主搬送装置2を搬送面から下方に待避させ、図21(b)〜(d)に示すように、副搬送装置3によって、物品Wを搬送する。その後、移載装置1による物品Wの搬送が終えると、再び、物品Wの搬送前の姿勢に戻す。
より具体的に説明すると、本実施形態の移載装置1は、物品Wの搬送方向が決定されるまでの間は、図22(a)、23(b)に示すように、昇降カム24は初期姿勢を維持し、主搬送装置2を最頂部で待機させている。すなわち、昇降カム24が初期姿勢をとっている間は、主搬送装置2は、一方の昇降カム24aの円弧部sによって支持され、副搬送装置3は、他方の昇降カム24bの弦部vによって支持されている。そして、移載装置1における物品Wの搬送方向が決定すると、昇降装置5が作動して、昇降カム24によって、主搬送装置2と副搬送装置3の相対高さを変更する。
例えば、移載装置1において、物品Wを主搬送ライン200方向に搬送する場合は、副搬送装置3を搬送面より下方に待避させる。すなわち、前記した初期姿勢であれば作動することはないが、そうでない姿勢をとっていれば、図14を基準に、昇降ローラ22を正回転方向(時計回り方向)に回転させる。すると、昇降ローラ22の回転に連動して、昇降カム24も正回転する。これにより、昇降ローラ22の軸線方向内側に位置する昇降カム24bは、弦部vによって、副搬送装置3を支持する状態になる。すなわち、副搬送装置3は、昇降カム24bの弦部vの形状に沿うように高さ方向下方に変更される。換言すれば、昇降カム24bは、弦部vによって、昇降ローラ22の回転運動を鉛直方向下方に移動させる昇降運動に変換する。また同時に、副搬送装置3は、ガイド用軸39によって、ほぼ鉛直方向に真っ直ぐ下降する。
一方、主搬送装置2を支持する昇降カム24aが正回転された場合は、図22(b)、(c)に示すように、主搬送装置2は上昇方向に移動あるいは高位状態を維持する。すなわち、昇降ローラ22の軸線方向外側に位置する昇降カム24aは、円弧部sによって、主搬送装置2を支持するため、主搬送装置2の頂面のみが搬送面側に露出する。
なお、主搬送装置2は、上昇方向に移動する場合、ガイド用軸39によって、水平成分を含んだ方向、つまり斜め上向き方向(副搬送装置3の単位ローラ体36から離反する方向)に移動する。
このように、本実施形態の移載装置1では、主搬送ライン200方向を維持して物品Wを送り出す場合においては、昇降カム24を正回転し、副搬送装置3の頂面を搬送面よりも下げつつも、主搬送装置2の頂面を上昇する動作が行われる。そして、図22(b)、(c)に示すように、主搬送装置2の頂面を搬送面として、移載装置1に搬入された物品Wを下流側に送り出す。
これに対して、移載装置1において、物品Wを副搬送ライン201方向に搬送する場合は、図23の(b)、(c)に示すように、主搬送装置2を搬送面より下方に待避するべく、図14を基準に、昇降ローラ22を逆回転方向(反時計回り方向)に回転させる。すると、これに連動して、昇降カム24も逆回転する。これにより、昇降ローラ22の軸線方向外側に位置する昇降カム24aは、弦部vによって、主搬送装置2を支持する状態になる。すなわち、主搬送装置2は、昇降カム24aの弦部vの形状に沿うように、高さが下降する。換言すれば、昇降カム24aは、弦部vによって、昇降ローラ22の回転運動を鉛直方向下方に移動させる昇降運動に変換する。
また同時に、主搬送装置2は、ガイド用軸33によって昇降方向が規制されるため、水平成分を含んだ上下方向、つまり斜め方向に下降する。より詳細には、本実施形態では、従動ローラ側の搬送ローラ28bが、図24に示すように、副搬送装置3の列状群83a〜83cに近接しつつ、低位状態に至る。
一方、副搬送装置3を支持する昇降カム24bが逆回転された場合は、図23(b)、(c)に示すように、副搬送装置3は上昇方向に移動あるいは高位状態を維持する。すなわち、昇降ローラ22の軸線方向内側に位置する昇降カム24bは、円弧部sによって、副搬送装置3を支持する状態になる。すなわち、副搬送装置3は、円弧部sの形状に沿うように、高さが上昇する。
なお、本実施形態では、副搬送装置3と主搬送装置2の双方が、同時に同一高さの高位状態となった後に、主搬送装置2が低位状態に移行する。また逆も同様である。
こうして、副搬送装置3が高位状態となり、主搬送装置2が低位状態となれば、両者は互いのローラ(搬送ローラ28bと回転ローラ40)が当接した状態に至る。なお、本実施形態では、主搬送装置2のローラ28は、低位状態に至った後も駆動した状態が継続される。つまり、図24(b)に示すように、搬送ローラ28の外周面と、単位ローラ体36の回転ローラ40の外周面が接することで、双方のローラ28、40が同期的に回転する状態となる。同時に、単位ローラ体36においては、回転ローラ40に当接したもう一つの回転ローラ41が回転する。このように、副搬送装置3が上昇して搬送面を形成し、逆に主搬送装置2が搬送面の下方に待避した状態になれば、主搬送装置2の動力が、副搬送装置3の動力源として使用可能な状態となる。
そして、移載装置1から、物品Wが下流側に送り出されれば、昇降カム24を正回転方向(時計回り方向)に回転し、初期姿勢に戻す(図22(a)、23(a))。すなわち、昇降カム24によって、主搬送装置2と副搬送装置3の高さ位置を搬送面に露出した高さに戻す。
このように、本実施形態の移載装置1では、副搬送ライン201方向に変更して物品Wを送り出す場合においては、昇降カム24を逆回転し、主搬送装置2の頂面を搬送面よりも下げつつも、副搬送装置3の頂面を上昇する動作が行われる。そして、図23(b)、(c)に示すように、副搬送装置3の頂面を搬送面として、移載装置1に搬入された物品Wを下流側に送り出す。
以上のように、本実施形態では、副搬送装置3を主搬送装置2よりも高位状態にしたときに、互いの搬送面を形成する部分、つまり副搬送装置3の回転ローラ41と、主搬送装置2の搬送ローラ28とを、副搬送装置3のもう一つの回転ローラ40を介して、連動的に回転する構造にしたため、従来、副搬送装置3に対して要していた専用の動力源を完全に省略することができる。すなわち、本実施形態の移載装置1では、実質的に、主搬送装置2に設けられたモータ内蔵ローラだけで、物品Wを異なる2方向に搬送することが可能である。そのため、本実施形態によれば、移載装置の本来の機能を維持しつつも、製造コストを大幅に削減することが可能である。
上記実施形態では、主搬送装置2及び副搬送装置3において、搬送面をローラ28、41によって形成する構成のものを採用したが、本発明はこれに限定されず、搬送面がベルトによって形成される主搬送装置及び副搬送装置を採用した構成であっても構わない。
上記実施形態では、主搬送装置2に設けられた動力源を、副搬送装置3に伝達可能な構成を示したが、本発明はこれに限定されず、副搬送装置に動力源を設けて、副搬送装置から主搬送装置に伝達可能な構成であっても構わない。
上記実施形態では、単位ローラ体36に大きさの異なる回転ローラ40、41を備えた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、1つの回転ローラあるいは3つ以上の回転ローラを備えた単位ローラ体を採用した構成であっても構わない。
上記実施形態では、副搬送装置3を高位状態にしつつ、主搬送装置2を低位状態に移行する場合に、主搬送装置2側を副搬送装置3側に近づかせるように降下させる制御を示したが、本発明はこれに限定されず、副搬送装置3側を主搬送装置2側に近づかせるように上昇させる制御を行っても構わない。
上記実施形態では、移載装置1を、主搬送ライン200と副搬送ライン201が30〜45度の角度で交差した位置に設置した構成を示したが、本発明はこれに限定されず、図25に示すように、主搬送ライン200と副搬送ライン201が直交する位置に設置しても構わない。
1 移載装置
2 主搬送装置(主搬送部)
3 副搬送装置(副搬送部)
5 昇降装置(昇降手段)
22 昇降ローラ
24 昇降カム
28 搬送ローラ
36 単位ローラ体
33 ガイド用軸
39 ガイド用軸
40 回転ローラ
41 回転ローラ
83 列状群
115 ガイド連結部材
120 ガイド連結部材
W 物品

Claims (6)

  1. 物品を搬送するコンベアラインの一部を構成し、物品の搬送方向を搬入方向と異なる方向に変更可能な移載装置であって、
    物品を搬送する搬送手段と、当該搬送手段を昇降させる昇降手段を備え、
    搬送手段は、物品を搬入方向と同一方向に送り出す主搬送部と、物品を搬入方向と異なる方向に送り出す副搬送部とを有し、主搬送部と副搬送部のいずれも、物品を搬送する搬送面を形成するものであり、
    昇降手段は、主搬送部と副搬送部の高さ位置を異なる高さに制御する機能を有し、
    主搬送部と副搬送部のいずれか一方が他方よりも高位置に制御されると、高位置側の搬送部の搬送面を形成する部分が、低位置側の搬送部の搬送面を形成する部分と直接的又は間接的に当接し、当該低位置側の搬送部の駆動力が、当該高位置側の搬送部に伝動するものであり、
    主搬送部と副搬送部のいずれか一方は、昇降動作によって、他方の搬送部の搬送面を形成する部分に対して離反した状態から近接する方向に移動するものであり、
    主搬送部は、長尺状のローラを複数備え、当該複数の長尺ローラを並列に並べて構成され、
    副搬送部は、短尺状のローラを備えた単位ローラ体を有し、一定数の前記単位ローラ体を列状に並べて形成された列状群を所定数並べて構成され、
    搬送手段は、主搬送部の長尺ローラと、副搬送部の列状群を、物品の搬入方向に沿って、交互に並べて構成されており、
    主搬送部の長尺ローラは、昇降動作の際に、水平成分を含んだ上下方向に相対的に移動して副搬送部の単位ローラ体側に近接又は離反することを特徴とする移載装置。
  2. 長尺ローラによって形成される搬送面と、短尺ローラによって形成される搬送面は、その高さ位置がほぼ同じであることを特徴とする請求項に記載の移載装置。
  3. 副搬送部の短尺ローラは、その軸線が、主搬送部の長尺ローラの軸線に対して、所定の角度傾いて設置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の移載装置。
  4. 副搬送部は、付勢手段を有し、当該付勢手段によって、短尺ローラが主搬送部の長尺ローラ側に傾くように付勢されていることを特徴とする請求項のいずれかに記載の移載装置。
  5. 物品を搬送するコンベアラインの一部を構成し、物品の搬送方向を搬入方向と異なる方向に変更可能な移載装置であって、
    物品を搬送する搬送手段と、当該搬送手段を昇降させる昇降手段を備え、
    搬送手段は、物品を搬入方向と同一方向に送り出す主搬送部と、物品を搬入方向と異なる方向に送り出す副搬送部とを有し、主搬送部と副搬送部のいずれも、物品を搬送する搬送面を形成するものであり、
    昇降手段は、主搬送部と副搬送部の高さ位置を異なる高さに制御する機能を有し、
    主搬送部と副搬送部のいずれか一方が他方よりも高位置に制御されると、高位置側の搬送部の搬送面を形成する部分が、低位置側の搬送部の搬送面を形成する部分と直接的又は間接的に当接し、当該低位置側の搬送部の駆動力が、当該高位置側の搬送部に伝動するものであり、
    主搬送部は、長尺状のローラを複数備え、当該複数の長尺ローラを並列に並べて構成され、
    副搬送部は、短尺状のローラを備えた単位ローラ体を有し、一定数の前記単位ローラ体を列状に並べて形成された列状群を所定数並べて構成され、
    搬送手段は、主搬送部の長尺ローラと、副搬送部の列状群を、物品の搬入方向に沿って、交互に並べて構成されており、
    前記単位ローラ体は、2つの回転ローラを有し、
    前記2つの回転ローラは、外周面が互いに当接しており、一方の回転ローラが回転すれば、他方の回転ローラも連動して回転するものであり、
    副搬送部は、付勢手段を有し、当該付勢手段によって、前記単位ローラ体が主搬送部の長尺ローラ側に傾くように、一方の回転ローラが付勢されており、
    前記副搬送部を前記主搬送部よりも高位置にしたときに、前記他方の回転ローラを介して前記一方の回転ローラ及び前記主搬送部の長尺ローラが連動的に回転することを特徴とする移載装置。
  6. 物品を搬送するコンベアラインの一部を構成し、物品の搬送方向を搬入方向と異なる方向に変更可能な移載装置であって、
    物品を搬送する搬送手段と、当該搬送手段を昇降させる昇降手段を備え、
    搬送手段は、物品を搬入方向と同一方向に送り出す主搬送部と、物品を搬入方向と異なる方向に送り出す副搬送部とを有し、主搬送部と副搬送部のいずれも、物品を搬送する搬送面を形成するものであり、
    昇降手段は、主搬送部と副搬送部の高さ位置を異なる高さに制御する機能を有し、
    主搬送部と副搬送部のいずれか一方が他方よりも高位置に制御されると、高位置側の搬送部の搬送面を形成する部分が、低位置側の搬送部の搬送面を形成する部分と直接的又は間接的に当接し、当該低位置側の搬送部の駆動力が、当該高位置側の搬送部に伝動するものであり、
    前記昇降手段は、少なくとも2つの昇降ローラと、前記2つの昇降ローラに取り付けられた昇降カムを有し、
    前記2つの昇降ローラのうち、一方の昇降ローラはローラ本体内にモータと減速機が内蔵されたモーラ内蔵ローラであって、他方の昇降ローラは従動ローラであり、
    前記2つの昇降ローラは、同期的に回転できるように連結されており、
    前記昇降カムは、前記2つの昇降ローラの回転に連動してそれぞれ回転し、副搬送部が主搬送部に対して相対的に昇降することを特徴とする移載装置。
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