JP6272607B2 - 皮つき肉焼成用調味料 - Google Patents

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本発明は、皮つき肉の皮目をパリパリとした状態に焼きあげることのできる皮つき肉焼成用調味料に関する。
従来より、鶏肉や魚の皮目を北京ダックのようにパリパリに焼きたいという要望があった。料理書などではフライパンで加熱中に肉を上から押さえつけて皮目を加熱面にしっかりと接触させる、あるいは、弱火で長時間かけて加熱することによって、皮を乾燥させてクリスピーな食感を出す方法が紹介されている。しかし、これらの方法は熟練した調理技能や手間を要する。
特許文献1には、トレハロースを1〜10%含有させた揚げ物用衣材料が開示されており、トレハロースが揚げ物の衣にサックリとした軽い食感を与える効果を有することが記載されている。しかしながら、本文献の衣材料では、具材全体を覆う衣が形成されるだけであって、肉に付着させたときに皮そのものがパリパリに焼けているような外観を付与することができない。また、特許文献2には、トレハロースを主原料とするトースト食品用トッピング材が開示されており、トレハロースを含有させることでトーストの熱と水蒸気でトースト表面にトッピング材がはがれ落ちずに付着させることができることが記載されている。しかしながら、トーストとは異なって、フライパンで加熱調理する皮つき肉の場合は、糖を付着させた皮目をフライパンで焼いた際に、飴状に融けた糖の重みでフライパン底面に広がってしまい、皮目に付着する糖の量にムラが生じ、パリパリとした皮目を形成することができない。
また、特許文献3には、0.2〜20質量%のトレハロース等の糖類と、熱処理小麦粉またはα化澱粉とを含有するノンフライ用衣材用ミックスが開示されているが、当該ミックスもまた具材を覆う衣を形成するだけであって、具材の皮がパリパリに焼けているような外観を付与することができない。
特開平7−213244号公報 特開2001−8628号公報 特開2011−103838号公報
従って、本発明の目的は、熟練した調理技能を必要とせず、皮つきの畜肉や魚肉をフライパンで加熱調理した場合に、パリパリに焼けたような外観を有し、かつパリパリとしたクリスピーな食感を有する皮目を均一に形成することのできる皮つき肉焼成用調味料を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、融点が110℃以下の糖類またはその水和物、DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン、およびイヌリンから選ばれる1種以上と、澱粉および穀粉から選ばれる1種以上とを含有する粉末状の調味料を鶏肉や魚肉などの皮目にふりかけてフライパンで加熱調理すると、パリパリに焼けたような外観を有し、かつパリパリとしたクリスピーな食感を有する皮目を均一に形成することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は以下の発明を包含する。
(1)(A)融点が110℃以下の糖類またはその水和物、DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン、およびイヌリンから選ばれる1種以上と、(B)澱粉および穀粉から選ばれる1種以上とを含有し、(A)の含有量の合計が70〜95質量%であることを特徴とする、皮付き肉焼成用調味料。
(2)融点が110℃以下の糖類またはその水和物が、フルクトース、トレハロース2水和物、マルトース、マルトース1水和物、またはソルビトールである、(1)に記載の皮つき肉焼成用調味料。
(3)皮つき肉が、皮つきの畜肉または魚肉である、(1)または(2)に記載の皮つき肉焼成用調味料。
(4)粉末状である、(1)〜(3)のいずれかに記載の皮つき肉焼成用調味料。
本発明の皮つき肉焼成用調味料を畜肉や魚肉の皮目にふりかけてフライパンなどで加熱調理すると、該調味料が飴状に融解して皮目に付着することによって、皮そのものがパリパリに焼けたような外観を有し、かつパリパリとしたクリスピーな食感の皮目が均一に形成された調理物が得られる。本発明の皮つき肉焼成用調味料を使用することにより、特別な調理技能によらず、簡便かつ手間をかけずに所望する上記のような外観と食感を有する調理物が得られる。
以下に、本発明について詳細に述べる。
本発明の皮つき肉焼成用調味料は、(A)融点が110℃以下の糖類またはその水和物、DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン、およびイヌリンから選ばれる1種以上と、(B)澱粉および穀粉から選ばれる1種以上とを含有し、(A)の含有量の合計が70〜95質量%であることを特徴とする。
本発明の皮つき肉焼成用調味料において(A)として配合する、融点が110℃以下の糖類またはその水和物、DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン、またはイヌリンは、皮目の水分を吸収して飴状に皮目に付着し、これを焼成することで飴状の層となって固化しパリパリとしたクリスピーな食感を付与することができる。
融点が110℃以下である糖類またはその水和物としては、例えば、グルコース1水和物、フルクトース、トレハロース2水和物、マルトース、マルトース1水和物、ソルビトール、キシリトール、ラクチトール1水和物、ラクチトール2水和物などが挙げられる。甘味度が低く、焦げが生じにくいという観点から、トレハロース2水和物、ソルビトールが好ましい。また、加熱中に飴状に融解し、さらに加熱することによって水和水を失って固化する性質をもったトレハロース2水和物が特に好ましい。
デキストリンは還元デキストリンを使用してもよい。難消化性デキストリンは、還元難消化性デキストリンを使用してもよい。デキストリンはDE18以上のものであれば飴状の層を作って好ましいクリスピーな食感と、皮目そのものがパリパリに焼けていると感じさせる好ましい外観が得られる。DE18未満のデキストリンでは、粉をふいたような外観となり皮目そのものがパリパリに焼けていると感じさせる好ましい外観が得られない。ここで、DE(Dextrose Equivalent)とは、デキストリンの固形分中に占める直接還元糖の割合(%)を示す。
融点が110℃以下の糖類またはその水和物、デキストリン、難消化性デキストリン、イヌリンは単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせてもよい。2種以上組み合わせる場合、組み合わせる成分およびその比率は任意であり、求める食感により適宜選択すればよい。特に、融点が110℃以下の糖類またはその水和物と還元難消化性デキストリンを併用すると、低温で飴状となり、焼成時に焦げにくく、かつクリスピーさが非常に強い食感を得ることができるので好ましい。
本発明の皮つき肉焼成用調味料中の(A)の含有量の合計は70〜95質量%、より好ましくは70〜90質量%である。皮つき肉焼成用調味料における(A)の濃度を高めると、皮目そのものがパリパリに焼けていると感じさせる外観やパリパリとしたクリスピーな食感を好適に得ることが出来る。但し、95質量%を超えると、飴状に融解した(A)の粘度が低すぎて、(A)が薄く広く広がってしまうために、パリパリに焼けたような外観を有し、かつパリパリとしたクリスピーな食感を有する皮目を均一に形成させることができない。
本発明の皮つき肉焼成用調味料において、(B)として配合する澱粉または穀粉は、加熱調理中に飴状になった(A)の粘度を上げ、大部分を皮目に留めておく目的で配合され、また、調理後のクリスピーな食感にも寄与する。配合する澱粉または穀粉は、いずれか一方でもよく、両方でもよい。また、澱粉と穀粉の両方を配合する場合は、その配合比は問わない。
本発明に使用する澱粉としては、例えば、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、米澱粉、サゴ澱粉、またはこれらの加工澱粉があげられる。加工澱粉としては、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、アルファ化澱粉、酸処理澱粉、酸化澱粉、架橋澱粉、油脂加工澱粉などが挙げられる。また、上記の加工澱粉は、同種または異種の処理を2種以上組み合わせて行ったものであってもよい。例えば、エステル化としては、アセチル化、アジピン酸エステル化、コハク酸エステル化、オクテニルコハク酸エステル化、脂肪酸エステル化、リン酸エステル化等が挙げられ、これらのエステル化の2種以上を組み合わせて施されていてもよい。また、化学的処理に加えて、湿熱処理、微粉砕処理、加熱処理、温水処理等の物理的処理を行ったものでもよい。
本発明に使用する穀粉としては、小麦粉(強力粉、中力粉、薄力粉)、大麦粉、とうもろこし粉、米粉、そば粉、燕麦粉、大豆粉等が挙げられる。
上記の澱粉または穀粉のうち、本発明の目的とする調理後の皮つき肉の外観や食感の点から、コーンスターチ、アルファ化タピオカ澱粉、リン酸架橋タピオカ澱粉、小麦粉、米粉が好ましい。これらの澱粉または穀粉は、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
本発明の皮つき肉焼成用調味料における、澱粉及び/又は穀粉の使用量は、糖類またはその水和物に対して、5〜30質量%、好ましくは15〜25質量%である。5質量%未満では、飴状に融解した(A)の広がりを抑えることができず、皮目に飴状になった(A)をしっかりと付着させることができない。また30質量%を超えると、揚げ物のような衣が調理物全体に形成され、揚げ物の衣のようなサクサクとした食感になってしまう。
本発明の皮つき肉焼成用調味料には、上記の主原料のほか、必要に応じて、調味料(食塩、醤油、アミノ酸、酵母エキス、肉類エキス、魚介類エキスなど)、香辛料(胡椒、山椒粉、カレー粉、七味唐辛子粉、ガーリックパウダー、ジンジャーパウダー、オニオンパウダー、香草粉末など)、膨張剤(ベーキングパウダー、重炭酸ソーダなど)、乳化剤(レシチン、グリセリン脂肪酸エステルなど)、天然ガム類(グアーガム、キサンタンガム、カラギーナンなど)、色素(パプリカ色素、アナトー色素など)等を含有させてもよい。また、上記の調味料や香辛料などは、皮つき肉焼成用調味料には配合せず、別途それらを配合した調味料を調製し、加熱調理した後の皮つき肉に対して使用してもよい。
本発明の皮つき肉焼成用調味料は、皮付き肉を焼成する前に皮目に振りかける、または皮目のある肉表面全体に振りかけて使用する。当該調味料は、皮目に付着していれば、皮目以外の部分に付着していてもよい。
本発明の皮つき肉焼成用調味料は皮目に付着し、皮つき肉に所望のパリパリに焼けたような外観、パリパリとしたクリスピーな食感を形成する上で粉末状であることが好ましい。粉末状であればその粒度は問わず、一部又は全部が細粒や顆粒であってもよい。また、粉末の一部に、胡麻やナッツ類の粉砕物などの粒状物が使用されていてもよい。
本発明の皮つき肉焼成用調味料を用いた皮つき肉の加熱調理は、フライパンなどの加熱調理器具の加熱面に皮目を接触させる方法により行うことができる。加熱する際に加熱面と皮目との接触を補助する熱媒とし、または風味を向上させる目的でサラダ油、バターなどの食用油を使用してもよい。本発明の皮つき肉焼成用調味料を、例えば鶏もも肉などに使用する場合は、食用油を加えなくても加熱中に皮下脂肪が融けだすことで接触面に油脂が供給されてフライパンに付着することなく、また焼き色も均一となる。一方、本発明の皮つき肉焼成用調味料を、例えばマダイなどの魚肉などに使用する場合は、皮下脂肪が少ない場合が多いため、食用油を加えたほうがフライパンに付着せず、皮目の焼き色が均一になり好ましい。
本発明の皮つき肉焼成用調味料は、皮目を有する畜肉または魚肉に使用される。使用される畜肉または魚肉は、皮目を有し、かつ皮目も肉とともに食するものであれば特に限定はされない。例えば、畜肉としては、鶏肉、鴨肉、鶉肉、豚肉などが挙げられ、魚肉としては、マダイ、スズキ、サケ、タラ、シシャモ、カレイ、ワカサギなどが挙げられる。また、使用する部位は食用できる皮目を有する部位であればよく、あらかじめ切り身になっているものを使用しても、魚などを丸のまま使用してもよい。
本発明の皮つき肉焼成用調味料は、上記の各原料が均一に混合されていればよく、その製造方法は特に限定されない。混合は、通常の紛体混合装置、例えばV型混合器、W型混合器、リボンミキサーなどを使用することができる。
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものでない。
(実施例1〜13、比較例1〜4)皮つき肉焼成用調味料の使用有無、糖類またはデキストリン類((A))の含有量、澱粉および穀粉の種類による比較
下記表1に示す配合量(質量部)で原料をよく混合し、皮つき肉焼成用調味料を調製した。
鶏もも肉1枚(約250g)の皮目の全体に、実施例1の皮つき肉焼成用調味料10gを振りかけてまぶし、この皮目を下にしてフライパンの上に静置し加熱調理した(実施例1)。また、鶏もも肉1枚(約250g)を、皮つき肉焼成用調味料を使用せず、皮目を下にしてフライパンの上に静置し加熱調理した(比較例1)。その結果、実施例1の調理済み鶏もも肉は、皮目がムラなく均一にきつね色に焼けて照りのある好ましい外観であったが、比較例1の調理済み鶏もも肉は、皮目の凹凸により焼きムラができて均一に色づいておらず、一部に焼き色が付かないまま残っていた。また、比較例1の調理済み鶏もも肉は、一部はある程度パリパリに焼けてはいるものの、食感のクリスピーさは、実施例1にものに比べて著しく弱かった。
鶏もも肉1枚(約250g)の皮目の全体に、実施例1〜13、比較例2〜4の皮つき肉焼成用調味料10gを振りかけてまぶし、この皮目を下にしてフライパンの上に静置し加熱調理した。得られた調理済み鶏肉の外観、食感の強さ、食感の質の評価を下記の基準で5名のパネラーにより行った。
<外観の評価基準>
◎:皮目がパリパリに焼けたように見え、衣が付いていることを感じさせないツヤのある外観
○:皮目がパリパリに焼けているように見えるが、やや衣が付いていることが見てとれる外観
△:皮目がパリパリに焼けているように見えるが、衣がついていることが明らかな外観
×:皮目がパリパリに焼けているように見えない外観
<食感の強さの評価基準>
◎:クリスピーさが非常に強い
○:クリスピーさが強い
△:クリスピーさがやや弱い
×:クリスピーさが弱い
<食感の質の評価基準>
◎:皮が焼けたようなパリパリとした食感で、揚げ物の衣のようなサクサク感はない
○:皮が焼けたようなパリパリとした食感であるが、揚げ物の衣のようなサクサク感がやや感じられる
△:皮目が焼けたようなパリパリとした食感がややあるが、揚げ物の衣のようなサクサク感が感じられる
×:皮目が焼けたようなパリパリとした食感がなく、揚げ物の衣のようなサクサク感がある
上記評価結果を下記表1に示す。
Figure 0006272607
実施例1〜13より、使用する澱粉(コーンスターチ、アルファ化タピオカ澱粉、リン酸架橋タピオカ澱粉)、または穀粉(小麦粉、米粉)の種類によらず、本発明の目的とする外観(皮目がパリパリに焼けたように見え、衣が付いていることを感じさせないツヤのある外観)と食感(クリスピーさが強く、皮が焼けたようなパリパリとした食感で、揚げ物の衣のようなサクサク感はない)が得られることがわかった。また、比較例2から、澱粉および穀粉を配合しないと所望の外観や食感が得られないことがわかった。さらに、実施例1〜13、比較例3〜4より、糖類(トレハロース2水和物)またはデキストリン類(還元難消化性デキストリン)の配合量が70〜95質量%であることが、所望の外観や食感を得るのに必要であることがわかった。
(実施例14〜16、比較例5〜7)糖の種類による比較
実施例1のトレハロース2水和物を他の糖に置き換えて、下記表2に示す配合量(質量部)で原料をよく混合し、皮つき肉焼成用調味料を調製した。
鶏もも肉1枚(約250g)の皮目の全体に、実施例1、14〜16、比較例5〜7の皮つき肉焼成用調味料10gを振りかけてまぶし、この皮目を下にしてフライパンの上に静置し加熱調理した。得られた調理済み鶏肉の外観、食感の強さの評価を下記の評価基準で5名のパネラーにより行った。
<外観の評価基準>
◎:皮目に飴状になった(A)がしっかりと付着している
○:皮目に飴状になった(A)が付着している
△:皮目に飴状になった(A)が付着しているが、やや不均一
×:皮目に飴状になった(A)がほとんど付着していない
<食感の強さの評価基準>
◎:クリスピーさが非常に強い
○:クリスピーさが強い
△:クリスピーさがやや弱い
×:クリスピーさが弱い
上記評価結果を下記表2に示す
Figure 0006272607
実施例1、14〜16、比較例5〜7より、融点が110℃以下の糖類の使用により、本発明の目的とする皮目に飴状になった(A)がしっかりと付着した外観と、クリスピーさが強い食感が得られることがわかった。
(実施例17〜25、比較例8〜9)融点が110℃以下の糖類の代替成分または併用成分の検討
実施例1のトレハロース2水和物を、デキストリン類またはイヌリンのいずれか1種以上に置き換えて、またはトレハロース2水和物とデキストリン類またはイヌリンのいずれか1種以上とを併用して、下記表3に示す配合量(質量部)で原料をよく混合し、皮つき肉焼成用調味料を調製した。
鶏もも肉1枚(約250g)の皮目の全体に、実施例17〜25、比較例8〜9の皮つき肉焼成用調味料10gを振りかけてまぶし、この皮目を下にしてフライパンの上に静置し加熱調理した。得られた調理済み鶏肉の外観、食感の強さの評価を前記と同じ評価基準で5名のパネラーにより行った。
上記評価結果を下記表3に示す
Figure 0006272607
実施例17〜25より、DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン、またはイヌリンは、トレハロース2水和物に置き換えた場合、またトレハロース2水和物と併用した場合のいずれの場合も本発明の目的とする皮目に飴状になった(A)がしっかりと付着した外観と、クリスピーさが強い食感が得られることがわかった。特に、トレハロース2水和物と還元難消化性デキストリンを併用すると、皮目にしっかりした飴状の層が形成され、クリスピーさが非常に強い食感が得られるだけでなく、低温で飴状となり、焼成時に焦げにくく、外観や食感以外の評価も良好であった。また、比較例8〜9よりDE18未満のデキストリンでは、上記の所望の外観や食感が得られないことがわかった。
(実施例26〜29)肉の種類による比較
鶏もも肉に代えて、鶏むね肉、豚ばら肉、マダイ切り身、マダラ切り身を用い、実施例1の皮つき肉焼成用調味料を用いて同様にしてフライパンで加熱調理した。得られた調理済み肉の外観、食感の強さの評価を前記と同じ評価基準で5名のパネラーにより行った。結果を表4に示す。
Figure 0006272607
実施例26〜29より、本発明の皮つき肉焼成用調味料を使用して加熱調理すれば、肉の種類や部位によらず、所望の外観や食感が得られることがわかった。
本発明は、食品製造分野において利用できる。

Claims (4)

  1. (A)融点が110℃以下の糖類またはその水和物、DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン、およびイヌリンから選ばれる1種以上と、(B)澱粉および穀粉から選ばれる1種以上とを含有し、(A)の含有量の合計が70〜95質量%であることを特徴とする、皮付き肉焼成用調味料。
  2. 融点が110℃以下の糖類またはその水和物が、フルクトース、トレハロース2水和物、マルトース、マルトース1水和物、またはソルビトールである、請求項1に記載の皮つき肉焼成用調味料。
  3. 皮つき肉が、皮つきの畜肉または魚肉である、請求項1または2に記載の皮つき肉焼成用調味料。
  4. 粉末状である、請求項1〜3のいずれかに記載の皮つき肉焼成用調味料。
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