JP6429505B2 - 焼成皮つき肉の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、皮つき肉の皮目をパリパリとした状態に焼きあげることができる焼成皮つき肉の製造方法に関する。
従来より、鶏肉や魚の皮目を北京ダックのようにパリパリに焼きたいという要望があった。料理書などではフライパンで加熱中に肉を上から押さえつけて皮目を加熱面にしっかりと接触させる、あるいは、弱火で長時間かけて加熱することによって、皮を乾燥させてクリスピーな食感を出す方法が紹介されている。しかし、これらの方法は熟練した調理技能や手間を要する。
一方、特許文献1には、トレハロースを1〜10%含有させた揚げ物用衣材料が開示されており、トレハロースが揚げ物の衣にサックリとした軽い食感を与える効果を有することが記載されている。しかしながら、本文献の衣材料では、具材全体を覆う衣が形成されるだけであって、肉に付着させたときに皮そのものがパリパリに焼けているような外観を付与することができない。また、特許文献2には、トレハロースを主原料とするトースト食品用トッピング材が開示されており、トレハロースを含有させることでトーストの熱と水蒸気でトースト表面にトッピング材がはがれ落ちずに付着させることができることが記載されている。しかしながら、このトッピング材をフライパン等で焼成する皮つき肉に適用した場合、糖を付着させた皮目を焼成した際に、飴状に融けた糖の重みでフライパン底面に広がってしまい、皮目に付着する糖の量にムラが生じ、パリパリとした皮目を形成することができない。
特許文献3には、イヌリン等のフルクタンを使用した揚げ物用バッターミックスが開示されており、イヌリンを油調用のバッターに使用することで火通りを向上させ、衣のサクサクとした食感を与えることができることが記載されている。しかしながら、本文献の衣材は、加水されたバッター液を油ちょうして使用した場合に衣全体の水分量を低下させることで食感を維持するものであって、皮目の表面に付着させてフライパン等での焼成によってパリパリとした食感を付与するものではない。
特開平7−213244号公報 特開2001−8628号公報 特開2007−61039号公報
従って、本発明の目的は、熟練した調理技能を必要とせず、皮つきの畜肉や魚肉をフライパン等で焼成することで、パリパリに焼けたような外観を有し、かつパリパリとしたクリスピーな食感を有する皮目を均一に形成することができる焼成皮つき肉の製造方法を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン及びイヌリンから選ばれる1種以上を50質量%以上含む粉末調味料、又は(A)DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン及びイヌリンから選ばれる1種以上と、(B)融点110℃以下の糖類またはその水和物とを含み、前記(A)及び(B)の含有量の合計が50質量%以上である粉末調味料を、皮つき肉の皮目の表面に付着させ、次いでその皮つき肉をフライパン等で焼成すると、パリパリに焼けたような外観を有し、かつパリパリとしたクリスピーな食感を有する皮目を均一に形成することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は以下の発明を包含する。
(1)DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン及びイヌリンから選ばれる1種以上を50質量%以上含む粉末調味料を、皮つき肉の皮目の表面に付着させ、次いでその皮つき肉を焼成することを特徴とする焼成皮つき肉の製造方法。
(2)(A)DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン及びイヌリンから選ばれる1種以上と、(B)融点110℃以下の糖類またはその水和物とを含み、前記(A)及び(B)の含有量の合計が50質量%以上である粉末調味料を、皮つき肉の皮目の表面に付着させ、次いでその皮つき肉を焼成することを特徴とする焼成皮つき肉の製造方法。
(3)前記粉末調味料がさらに(C)澱粉及び穀粉から選ばれる1種以上を含有する、(1)又は(2)に記載の製造方法。
(4)(B)が、フルクトース、トレハロース2水和物、マルトース、マルトース1水和物、又はソルビトールである、(2)又は(3)に記載の製造方法。
(5)皮つき肉が、皮つきの畜肉又は魚肉である、(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6)皮つき肉の皮目部分の面積100平方cm当たり粉末調味料を2.5〜12g用いる、(1)〜(5)のいずれかに記載の製造方法。
(7)フライパン又はホットプレートで焼成する、(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
本発明の製造方法によると、特別な調理技能によらず、簡便かつ手間をかけずに、皮そのものがパリパリに焼けたような外観を有し、かつパリパリとしたクリスピーな食感の皮目が均一に形成された焼成皮つき肉が得られる。
以下に、本発明について詳細に述べる。
本発明で用いられる粉末調味料は、第1の態様として、(A)DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン及びイヌリンから選ばれる1種以上を50質量%以上含むことを特徴とする。DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン及びイヌリンは、皮目の水分を吸収して皮目に付着し、これを焼成することで飴状の層となって固化し、パリパリとしたクリスピーな食感を付与することができる。
デキストリンは還元デキストリンを使用してもよい。難消化性デキストリンは、還元難消化性デキストリンを使用してもよい。デキストリンはDE18以上のものであれば飴状の層を作って好ましいクリスピーな食感と、皮目そのものがパリパリに焼けていると感じさせる好ましい外観が得られる。DE18未満のデキストリンでは、粉をふいたような外観となり皮目そのものがパリパリに焼けていると感じさせる好ましい外観が得られない。ここで、DE(Dextrose Equivalent)とは、デキストリンの固形分中に占める直接還元糖の割合(%)を示す。
デキストリン、難消化性デキストリン、イヌリンは単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせてもよい。2種以上組み合わせる場合、組み合わせる成分およびその比率は任意であり、求める食感により適宜選択すればよい。
本発明の第1の態様において、粉末調味料中の(A)の含有量は50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは70〜95質量%である。50質量%未満では、粉末調味料における(A)の濃度が低すぎて、皮目そのものがパリパリに焼けていると感じさせる外観やパリパリとしたクリスピーな食感を得ることが出来ない。
本発明で用いられる粉末調味料は、第2の態様として、(A)DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン及びイヌリンから選ばれる1種以上と、(B)融点110℃以下の糖類またはその水和物とを含み、前記(A)及び(B)の含有量の合計が50質量%以上であることを特徴とする。ここで、(B)は(A)と同様に、皮目にまぶすと皮目の水分を吸収して皮目に付着し、これを焼成することで飴状の層となって固化し、パリパリとしたクリスピーな食感を付与することができる。
融点が110℃以下である糖類またはその水和物としては、例えば、グルコース1水和物、フルクトース、トレハロース2水和物、マルトース、マルトース1水和物、ソルビトール、キシリトール、ラクチトール1水和物、ラクチトール2水和物などが挙げられる。甘味度が低く、焦げが生じにくいという観点から、トレハロース2水和物、ソルビトールが好ましい。また、加熱中に飴状に融解し、さらに加熱することによって水和水を失って固化する性質をもったトレハロース2水和物が特に好ましい。上記の糖類またはその水和物は、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
(A)と(B)の組み合わせは特に限定されない。また、組み合わせる成分及びその比率は任意であり、求める食感により適宜選択すればよい。特に、融点が110℃以下の糖類またはその水和物と還元難消化性デキストリンとを併用すると、低温で飴状となり、焼成時に焦げにくく、かつクリスピーさが非常に強い食感を得ることができるので好ましい。
本発明の第2の態様において、粉末調味料中の(A)と(B)の含有量の合計は50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは70〜95質量%である。50質量%未満では、粉末調味料における(A)(B)の濃度が低すぎて、皮目そのものがパリパリに焼けていると感じさせる外観やパリパリとしたクリスピーな食感を得ることが出来ない。
本発明の第1の態様又は第2の態様で用いられる粉末調味料には、(C)澱粉及び穀粉から選ばれる1種以上をさらに含有させることができる。(C)は、加熱調理中に飴状になった(A)(B)の粘度を上げ、大部分を皮目に留めておく目的で配合され、また、調理後のクリスピーな食感にも寄与する。配合する澱粉及び穀粉は、いずれか一方でもよく、両方でもよい。また、澱粉と穀粉の両方を配合する場合は、その配合比は問わない。
澱粉としては、例えば、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、米澱粉、サゴ澱粉、またはこれらの加工澱粉が挙げられる。加工澱粉としては、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、アルファ化澱粉、酸処理澱粉、酸化澱粉、架橋澱粉、油脂加工澱粉などが挙げられる。また、上記の加工澱粉は、同種または異種の処理を2種以上組み合わせて行ったものであってもよい。例えば、エステル化としては、アセチル化、アジピン酸エステル化、コハク酸エステル化、オクテニルコハク酸エステル化、脂肪酸エステル化、リン酸エステル化等が挙げられ、これらのエステル化の2種以上を組み合わせて施されていてもよい。また、化学的処理に加えて、湿熱処理、微粉砕処理、加熱処理、温水処理等の物理的処理を行ったものでもよい。
穀粉としては、小麦粉(強力粉、中力粉、薄力粉)、大麦粉、とうもろこし粉、米粉、そば粉、燕麦粉、大豆粉等が挙げられる。
上記の澱粉または穀粉のうち、焼成後の皮つき肉の外観や食感の点から、コーンスターチ、アルファ化タピオカ澱粉、リン酸架橋タピオカ澱粉、小麦粉、米粉が好ましい。これらの澱粉または穀粉は、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いられる粉末調味料における(C)の含有量は、(A)及び(B)の含有量の合計に対して、5〜30質量%、好ましくは15〜25質量%であることがよい。
本発明で用いられる粉末調味料には、上記の主原料のほか、必要に応じて、調味料(食塩、醤油、アミノ酸、酵母エキス、肉類エキス、魚介類エキスなど)、香辛料(胡椒、山椒粉、カレー粉、七味唐辛子粉、ガーリックパウダー、ジンジャーパウダー、オニオンパウダー、香草粉末など)、膨張剤(ベーキングパウダー、重炭酸ソーダなど)、乳化剤(レシチン、グリセリン脂肪酸エステルなど)、天然ガム類(グアーガム、キサンタンガム、カラギーナンなど)、色素(パプリカ色素、アナトー色素など)等を含有させてもよい。また、上記の調味料や香辛料などは、粉末調味料には配合せず、別途それらを配合した調味料を調製し、焼成後の皮つき肉に対して使用してもよい。
前記粉末調味料は粉末状であればその粒度は問わず、一部又は全部が細粒や顆粒であってもよい。また、粉末の一部に、胡麻やナッツ類の粉砕物などの粒状物が使用されていてもよい。
前記粉末調味料は、各原料が均一に混合されていればよく、その製造方法は特に限定されない。混合は、通常の紛体混合装置、例えばV型混合器、W型混合器、リボンミキサーなどを使用することができる。
本発明では、前記粉末調味料を皮つき肉を焼成する前に皮目の表面に振りかける、まぶす等により付着させる、又は皮目のある肉表面全体に付着させる。当該粉末調味料は、皮目に付着していれば、皮目以外の部分に付着していてもよい。
本発明では、粉末調味料を皮つき肉の皮目に付着させた後、その皮つき肉を焼成する。焼成は、フライパンやホットプレート等の焼成器具を用い、その焼成器具の加熱面に皮目を接触させる。焼成する際に加熱面と皮目との接触を補助する熱媒とし、または風味を向上させる目的でサラダ油、バターなどの食用油を使用してもよい。皮つき肉として例えば鶏もも肉などを使用する場合は、食用油を加えなくても加熱中に皮下脂肪が融けだすことで接触面に油脂が供給されてフライパン等に付着することなく、また焼き色も均一となる。一方、皮つき肉として例えばマダイなどの魚肉などに使用する場合は、皮下脂肪が少ない場合が多いため、食用油を加えたほうがフライパン等に付着せず、皮目の焼き色が均一になり好ましい。
焼成は、焦げることなく皮つき肉の内部に火が通り、皮目の水分が蒸発すれば、火加減や焼成時間等の条件は適宜調整すればよい。皮目にクリスピーな食感を与える上では、例えば、まず皮目部分をフライパン等の焼成器具の加熱面に接触させて焼成し、皮目の水分が蒸発した後、裏返して皮つき肉の内部に火が通るまでさらに焼成するのが好ましい。焼成時に蓋をしてもよいし、しなくてもよい。皮目部分を加熱面に接触させて焼成する時に蓋をすることで、皮つき肉の内部がふっくらとした食感となる。
本発明で用いる皮つき肉は、皮目を有し、かつ皮目も肉とともに食するものであれば特に限定はされない。例えば、畜肉としては、鶏肉、鴨肉、鶉肉、豚肉などが挙げられ、魚肉としては、マダイ、スズキ、サケ、タラ、シシャモ、カレイ、ワカサギなどが挙げられる。また、使用する部位は食用できる皮目を有する部位であればよく、あらかじめ切り身になっているものを使用しても、魚などを丸のまま使用してもよい。
皮つき肉の皮目部分の占める割合は使用する畜肉や魚肉により異なるため、皮つき肉と粉末調味料の割合は、皮つき肉の皮目の表面積に応じて決めればよいが、粉末調味料を適度に付着させてパリパリとした食感を良好に得る上で、皮つき肉の皮目部分の面積100平方cm当たり粉末調味料を2.5〜12g、好ましくは3〜10g、さらに好ましくは4〜8g用いるのがよい。
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明する。
(実施例1)
まず、表1に示す配合量(質量部)で原料をよく混合し、粉末調味料を調製した。次に、鶏もも肉1枚(約250g、皮目の表面積約150平方cm)の皮目の全体に、実施例1の粉末調味料10gを振りかけて付着させ、この皮目を下にしてフライパンの上に静置し蓋をして強めの中火で6分間焼成した。蓋を取って鶏もも肉を裏返し、さらに4分間焼成した。
(比較例1)
粉末調味料を使用しないこと以外は、実施例1と同様に鶏もも肉を焼成した。その結果、実施例1の焼成皮つき肉は、皮目がムラなく均一にきつね色に焼けて照りのある好ましい外観であったが、比較例1の焼成皮つき肉は、皮目の凹凸により焼きムラができて均一に色づいておらず、一部に焼き色が付かないまま残っていた。また、比較例1の焼成皮つき肉は、一部はある程度パリパリに焼けてはいるものの、食感のクリスピーさは、実施例1のものに比べて著しく弱かった。
(実施例2〜10、比較例2)
まず、表1に示す配合量(質量部)で原料をよく混合し、粉末調味料を調製した。次に、鶏もも肉1枚(約250g、皮目の表面積約150平方cm)の皮目の全体に、実施例2〜10、比較例2の粉末調味料10gを振りかけて付着させ、この皮目を下にしてフライパンの上に静置し蓋をして強めの中火で6分間焼成した。蓋を取って鶏もも肉を裏返し、さらに4分間焼成した。得られた焼成皮つき肉の外観、食感の強さ、食感の質の評価を下記の基準で5名のパネラーにより行った。
<外観の評価基準>
◎:皮目がパリパリに焼けたように見え、衣が付いていることを感じさせないツヤのある外観
○:皮目がパリパリに焼けているように見えるが、やや衣が付いていることが見てとれる外観
△:皮目がパリパリに焼けているように見えるが、衣がついていることが明らかな外観
×:皮目がパリパリに焼けているように見えない外観
<食感の強さの評価基準>
◎:クリスピーさが非常に強い
○:クリスピーさが強い
△:クリスピーさがやや弱い
×:クリスピーさが弱い
<食感の質の評価基準>
◎:皮が焼けたようなパリパリとした食感で、揚げ物の衣のようなサクサク感はない
○:皮が焼けたようなパリパリとした食感であるが、揚げ物の衣のようなサクサク感がやや感じられる
△:皮目が焼けたようなパリパリとした食感がややあるが、揚げ物の衣のようなサクサク感が感じられる
×:皮目が焼けたようなパリパリとした食感がなく、揚げ物の衣のようなサクサク感がある
実施例1〜10及び比較例2の評価結果を表1に示す。
Figure 0006429505
表1に示すように、実施例7、8より、澱粉または穀粉がなくても、本発明の目的とする外観(皮目がパリパリに焼けたように見え、衣が付いていることを感じさせないツヤのある外観)と食感(クリスピーさが強く、皮が焼けたようなパリパリとした食感で、揚げ物の衣のようなサクサク感はない)が得られることがわかった。また、実施例1〜5より、使用する澱粉(コーンスターチ、アルファ化タピオカ澱粉、リン酸架橋タピオカ澱粉)、または穀粉(小麦粉、米粉)の種類によらず、本発明の目的とする外観と食感が得られることがわかった。さらに、実施例1〜10、比較例2より、(A)の配合量が50質量%以上であることが、所望の外観や食感が得るのに必要であることがわかった。
(実施例11〜19、比較例3〜4)
実施例1の還元難消化性デキストリンを、デキストリン類またはイヌリンのいずれか1種以上に置き換えて、またはトレハロース2水和物(融点97℃)とデキストリン類またはイヌリンのいずれか1種以上とを併用して、表2に示す配合量(質量部)で原料をよく混合し、粉末調味料を調製した。
鶏もも肉1枚(約250g、皮目の表面積約150平方cm)の皮目の全体に、実施例11〜19、比較例3、4の粉末調味料10gを振りかけて付着させ、この皮目を下にしてフライパンの上に静置し蓋をして強めの中火で6分間焼成した。蓋を取って鶏もも肉を裏返し、さらに4分間焼成した。得られた焼成皮つき肉の外観、食感の強さの評価を下記の評価基準で5名のパネラーにより行った。尚、後述する実施例20〜25、比較例5、6についても同じ評価基準を用いた。
<外観の評価基準>
◎:皮目に飴状になった(A)(B)がしっかりと付着している
○:皮目に飴状になった(A)(B)が付着している
△:皮目に飴状になった(A)(B)が付着しているが、やや不均一
×:皮目に飴状になった(A)(B)がほとんど付着していない
<食感の強さの評価基準>
◎:クリスピーさが非常に強い
○:クリスピーさが強い
△:クリスピーさがやや弱い
×:クリスピーさが弱い
実施例11〜19、比較例3、4の評価結果を表2に示す
Figure 0006429505
表2に示す通り、実施例11〜19より、還元難消化性デキストリンをDE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン、またはイヌリンに置き換えた場合、またトレハロース2水和物と併用した場合のいずれの場合も本発明の目的とする皮目に飴状になった(A)(B)がしっかりと付着した外観と、クリスピーさが強い食感が得られることがわかった。特に、トレハロース2水和物と還元難消化性デキストリンを併用すると、皮目にしっかりした飴状の層が形成され、クリスピーさが非常に強い食感が得られるだけでなく、低温で飴状となり、焼成時に焦げにくく、外観や食感以外の評価も良好であった。また、比較例3、4よりDE18未満のデキストリンでは、上記の所望の外観や食感が得られないことがわかった。
(実施例20、21、比較例5、6)
実施例17のトレハロース2水和物を他の糖に置き換えて、表3に示す配合量(質量部)で原料をよく混合し、粉末調味料を調製した。次に、鶏もも肉1枚(約250g、皮目の表面積約150平方cm)の皮目の全体に、実施例20、21、比較例5、6の粉末調味料10gを振りかけて付着させ、この皮目を下にしてフライパンの上に静置し蓋をして強めの中火で6分間焼成した。蓋を取って鶏もも肉を裏返し、さらに4分間焼成した。得られた焼成皮つき肉の外観、食感の強さの評価を5名のパネラーにより行った。実施例20、21、比較例5、6の評価結果を表3に示す。
Figure 0006429505
表3に示すように、実施例20、21、比較例5、6より、融点が110℃以下の糖類の使用により、皮目に飴状になった(A)(B)がしっかりと付着した外観と、クリスピーさが強い食感が得られることがわかった。
(実施例22〜25)
鶏もも肉に代えて、鶏むね肉、豚ばら肉、マダイ切り身、マダラ切り身を用い、実施例1の粉末調味料を用いて同様にしてフライパンで加熱調理した。得られた焼成皮つき肉の外観、食感の強さ、食感の質の評価を5名のパネラーにより行った。結果を表4に示す。
Figure 0006429505
表4に示すように、実施例22〜25より、前記粉末調味料を皮つき肉の皮目に振りかけて付着させ、次にその皮つき肉を焼成することで、肉の種類や部位によらず、所望の外観や食感が得られることがわかった。
本発明は、食品製造分野において利用できる。

Claims (7)

  1. DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン及びイヌリンから選ばれる1種以上を50質量%以上含む粉末調味料を、皮つき肉の皮目の表面に付着させ、次いでその皮つき肉を焼成することを特徴とする焼成皮つき肉の製造方法。
  2. (A)DE18以上のデキストリン、難消化性デキストリン及びイヌリンから選ばれる1種以上と、(B)融点110℃以下の糖類またはその水和物とを含み、前記(A)の含有量が50質量%以上である粉末調味料を、皮つき肉の皮目の表面に付着させ、次いでその皮つき肉を焼成することを特徴とする焼成皮つき肉の製造方法。
  3. 前記粉末調味料がさらに(C)澱粉及び穀粉から選ばれる1種以上を含有する、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記(B)が、フルクトース、トレハロース2水和物、マルトース、マルトース1水和物、又はソルビトールである、請求項2又は3に記載の製造方法。
  5. 皮つき肉が、皮つきの畜肉又は魚肉である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 皮つき肉の皮目部分の面積100平方cm当たり粉末調味料を2.5〜12g用いる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. フライパン又はホットプレートで焼成する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
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