JP6271984B2 - 防虫剤および防虫方法 - Google Patents

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Description

本発明は、防虫剤および防虫方法に関し、更に詳細には、繊維害虫、穀物害虫、衛生害虫等の害虫による被害を防ぐ防虫剤および防虫方法に関する。
従来より、様々な害虫に対する防虫剤は種々提案されており、近年ではピレスロイド系化合物等が防虫剤として知られ、広く使用されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、これらのピレスロイド系防虫剤は、安全性や安定性の点で、十分に満足のいくものではなかった。
また、安全性の高い天然成分や食品成分が、防虫剤として使用されることも公知である。このような防虫剤としては、例えば、わさび、カラシ、ショウガ、トウガラシ、ニンニク等を使用した米用の防虫剤(特許文献2)や、シネオールを有効成分として含有する繊維製品の防虫剤(特許文献3)、l―カルボンまたはl−カルボンを含む精油およびリナロールおよび/またはアネトールを有効成分として含有する芳香性防虫剤(特許文献4)が知られている。
しかしながら、これらの防虫剤は害虫に対しての防虫効果が弱く、十分に被害を防げないという問題を有していた。
特開昭63−203649号公報 特開平6−038678号公報 特開昭57−062204号公報 特開昭55−129204号公報
従って、害虫に対して十分な防虫効果を有し、人体に対して安全性が高いとともに安定性も高く、一般家庭でも手軽に使用できる防虫剤の開発が望まれており、このような防虫剤を提供することが本発明の課題である。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行ったところ、ピラジン系化合物が種々の害虫に対して優れた防虫効果を有し、人体に対して安全性が高いとともに、安定性も高いことを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明はピラジン系化合物の1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とする防虫剤である。
また、本発明は上記防虫剤を害虫に適用することを特徴とする防虫方法である。
本発明の防虫剤の有効成分であるピラジン系化合物は、種々の害虫や害虫の卵に対して優れた防虫効果を発揮するものであり人体に対して安全性が高いとともに、安定性も高いものである。
従って、本発明の防虫剤は、一般家庭においても手軽に使用できるものである。
実施例1で用いた卵孵化抑制試験装置を示す図である。 実施例2で用いた貯穀害虫成虫忌避試験装置を示す図である。 実施例2で用いた貯穀害虫成虫忌避試験装置の一部を示す図である。 実施例3で用いた衣類害虫成虫忌避試験装置を示す図である。 実施例4で用いた衣類害虫幼虫食害抑制試験装置を示す図である。 実施例5で用いた貯穀害虫成虫の産卵抑制試験装置を示す図である。
本発明において、「防虫」とは、下記の作用を含む概念である。
(1)害虫が産卵するのを阻害する産卵阻害効果
(2)害虫の卵の孵化を抑制する孵化抑制作用
(3)孵化した若齢幼虫を死滅させる若齢幼虫の殺虫作用
(4)害虫を忌避する忌避作用
(5)害虫を死滅させる殺虫作用
(6)害虫の増殖を抑制する増殖抑制作用
本発明の防虫剤は、ピラジン系化合物を有効成分とするものである。このピラジン系化合物としては、特に限定されないが、防虫効果の高い、下記式(I)で表されるものが好ましい。
Figure 0006271984
ただし、式(I)中、Rは水素、炭素数1〜4のアルキル基またはアセチル基を示し、好ましくは水素または炭素数1〜4のアルキル基である。また、式(I)中、Rは水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはメチルチオ基を示し、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基またメチルチオ基である。更に、式(I)中、Rは水素、炭素数1〜4のアルキル基またはビニル基を示し、好ましくは水素である。また更に、式(I)中、Rは水素または炭素数1〜4のアルキル基を示し、好ましくは水素である。
上記式(I)で表されるピラジン系化合物のうち、好ましいものとしては、ピラジン、2−メチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラジン、2−エチルピラジン、2−エチル−3−メチルピラジン、2−エチル−5−メチルピラジン、2−n-プロピルピラジン、2,3,5−トリメチルピラジン、2−メチル−5−ビニルピラジン、2−t−ブチルピラジン、2,3−ジエチルピラジン、5−エチル−2,3−ジメチルピラジン、2−エチル−3,5−ジメチルピラジン、2−メチル−3−プロピルピラジン、2,3,5,6−テトラメチルピラジン、2−ブチル−3−メチルピラジン、2,3−ジエチル−5−メチルピラジン、2−メトキシピラジン、2−エトキシピラジン、2−メトキシ−3−メチルピラジン、2−メチルチオ−3−メチルピラジン、2−エトキシ−3−メチルピラジン、2−メチル−3−イソプロポキシピラジン、2−エトキシ−3−エチルピラジン、2−イソプロピル−3−メトキシピラジン、2−エトキシ−3−イソプロピルピラジン、2−イソブチル−3−メトキシピラジン、2−sec−ブチル−3−メトキシピラジン、2−アセチルピラジン、2−アセチル−3−メチルピラジン、2−アセチル−3−エチルピラジン等が挙げられる。これらの中でも特に、2−イソブチル−3−メトキシピラジン、2−メトキシピラジン、2−メトキシ−3−メチルピラジン、2−メチルチオ−3−メチルピラジン、2−メトキシ−3−イソプロピルピラジンが好ましい。
本発明の防虫剤は、上記ピラジン系化合物の1種または2種以上を組み合わせて用いるだけでよい。また、本発明の防虫剤における上記ピラジン系化合物の含有量は、適用する害虫、用途、剤の形態、使用方法等によって適宜選択することができるため特に限定されないが、例えば、0.001〜100質量%(以下、単に「%」という)、好ましくは0.01〜50%、より好ましくは0.1〜10%である。上記ピラジン系化合物の含有量が10%より少ない場合、防虫効果は十分である上、上記ピラジン系化合物の臭気が少なくなるため好ましい。
なお、本発明の防虫剤には、有効成分であるピラジン系化合物以外に、他の従来公知の防虫成分を配合してもよく、これにより更に優れた防虫効果を発揮することができる。
本発明の防虫剤に配合することのできる他の従来公知の防虫成分としては、例えば、エンペントリン、トランスフルスリン、アレスリン、フェノトリン、プロフルトリン、メトフルトリン、エミネンス、フタルスミン、d−T80−レストメトリン、ペルメトリン等のピレスロイド系殺虫剤;エトフェンプロックスのピレスロイド様殺虫剤;ジフルベンズロン、ピリプロキシフェン、メトプレン等の昆虫成長阻害剤;プロポクスル等のカーバメート系殺虫剤;オルトジクロロベンゼン、パラジクロロベンゼン、ナフタリン、2−フェノキシエタノール等の化合物;樟脳、トウガラシ、ピーマン、ワサビ、シソ、カルダモン、ナツメグ、クローブ、コリアンダー、セージ、ローズマリー、バジル、キャラウェー、タイム、ユーカリ、ローレル、シトロネラ、アニス、オレンジ、ラベンダー、アリシン、カプサイシン、ペリラアルデヒド、ティートリーオイル、パインオイルトウガラシエキス、ワサビエキス、シソエキス、アリシン、カプサイシン、ペリラアルデヒド、カルダモン、ナツメグ、クローブ、コリアンダー、カリオフィレン、オイゲノール、メチルチャビコール、メチルシンナメート、p−サイメン、セージ、ローズマリー、バジル、キャラウェー、シトロネラ、アニス、オレンジ、アニススター、シナモン、レモングラス、クミン等の植物抽出物、ゲラニオール、シトロネロール、テルピネオール、ネロール、フェンキルアルコール、ボルネオール、リナロール、シトロネラール、シネオール、酢酸フェンキル、テルピニルアセテート、ボニルアセテート、リナリルアセテート、カンファー、α―テルピネン、オシメン、カンフェン、テルピノレン、ミルセン、リモネン、α―ピネン、β―ピネン等のテルペン系化合物、デカメチルテトラシロキサン、モチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等のシリコーン化合物、エタノール等の炭素数1〜10のアルコール等のアルコール系化合物、クミンアルデヒド、1,8−シネオール等が挙げられる。これらの他の従来公知の防虫成分は本発明の防虫剤に1種または2種以上を用いることができる。
本発明の防虫剤には、安全性が特に高い点から、他の従来公知の防虫成分のうち、上記した植物抽出物を配合することが好ましい。
なお、本発明の防虫剤は、常法により、製剤化することができる。本発明の防虫剤の剤型としては、特に限定はなく、例えば、液剤、ゲル剤、固形剤、燻蒸剤、加熱蒸散剤、送風蒸散剤、スプレー剤、エアゾール剤等が挙げられる。
本発明の防虫剤の剤形を液剤とする場合には、ピラジン系化合物を適当な液状の担体に溶解することにより調製することができる。
液剤を調製するために使用できる液状の担体としては、特に制限されず、従来より公知の液状の担体を使用することができるが、中でも身体に対して安全性の高いものを使用することが好ましい。このような液状の担体としては、例えば、水;ヘキサン、パラフィン等の炭化水素系化合物;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール等のアルキルアルコール類;アリルアルコール等のアルケニルアルコール類;ベンジルアルコール等の芳香族環含有アルコール類;オイゲノール等のフェノール類;クロロホルム等のハロゲン化炭化水素化合物;ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系化合物;アセトン等のケトン系化合物;酢酸、オレイン酸等の脂肪酸系化合物;酢酸エステル、プロピオン酸エステル、安息香酸エステル等のエステル系化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール系化合物;2−フェノキシエタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール等のグリコールエーテル系化合物;ごま油、リノール油、サラダ油等の植物油等が挙げられる。これらの液状の担体は1種または2種以上を用いることができる。
これらの液剤の担体は、本発明の防虫剤全体に対して0.001〜99.999%、好ましくは50〜99.999%、より好ましくは90〜99.9%で含有させる。
この液剤の調製に当たっては、必要により界面活性剤を配合することもできる。界面活性剤としては、特に限定されず、陽イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン系界面活性剤等の従来公知の界面活性剤が挙げられる。これら界面活性剤は1種または2種以上を用いることができる。
また、上記した液剤は、ゲル化剤を配合することによりゲル剤とすることができる。配合できるゲル化剤としては、従来公知のものが挙げられ、例えば、カラギーナン、ジェランガム、寒天、ゼラチン、グアーガム、ペクチン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アルギン酸ソーダ、セルロース誘導体、ジベンジリデン−D−ソルビトール、ヒドロキシプロピル化多糖類、ステアリン酸イヌリン、ポリアクリル酸ナトリウム等の高吸水性樹脂等が挙げられる。これらのゲル化剤は1種または2種以上を用いることができる。
更に、上記した液剤は、適当な担体に含浸、担持させることにより固形状またはシート状の固形剤とすることができる。液剤を担持させる担体としては、特に限定されないが、例えば、木、紙、織布、不織布、シリカ、タルク、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、セルロースビーズ、活性炭、セラミック、ポリエチレン、ポリプロピレン、EVA等のプラスチック等を挙げることができる。さらに、上記した液剤を従来より公知の方法によりマイクロカプセル化することもできる。
上記した液剤、ゲル化剤、固形剤は、プラスチック、紙、陶器、金属製等の容器に入れればよい。
本発明の防虫剤の剤形を燻蒸剤とする場合には、例えば、上部開口の容器に、アゾジカルボンアミド等のアゾ化合物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物等の有機発泡剤と、上記した固形剤やゲル化剤とを収納した収納室と、収納室の底部に収納室を加熱する加熱ヒーター等の加熱手段を組み合わせればよい。このような燻蒸剤は、例えば、実開昭54−148267号公報等に開示されているので、これを参考にすればよい。
また、本発明の防虫剤の剤形を加熱蒸散剤とする場合には、例えば、上記した液剤を充填した薬液ボトルに、吸い上げ芯を入れたものと、吸い上げ芯の上部を加熱する加熱ヒーター等の加熱手段を組み合わせるか、マット状の含浸体に上記した液剤を含浸したものと、マットを加熱する加熱ヒーター等の加熱手段を組み合わせればよい。これらの加熱蒸散剤は、例えば、実開平2−78077号公報等や実開平1−116072号等に開示されているので、これを参考にすればよい。
更に、本発明の防虫剤の剤形を送風蒸散剤とする場合には、例えば、上記した液剤を、上記した担体に含浸、保持させたものと、ファン等の送風手段を組み合わせればよい。このような送風蒸散剤は、例えば、特開平11−308955号公報等に開示されているので、これを参考にすればよい。
また更に、本発明の防虫剤の剤形をスプレー剤とする場合には、上記した液剤と、トリガースプレー、アトマイザー等の噴霧手段とを組み合わせればよい。
更にまた、本発明の防虫剤の剤形をエアゾール剤とする場合には、上記した液剤と、LPG、イソペンタン等のエアゾール用担体と、エアゾール缶等のエアゾールの噴霧手段と組み合わせればよい。
斯くして得られる本発明の防虫剤は、害虫に適用することにより害虫を防虫することができる。
本発明の防虫剤で防虫することができる害虫は、特に限定されないが、例えば、家庭内で発生する昆虫や昆虫以外の害虫、特に昆虫である。このような害虫の具体例としては、コクヌストモドキ、ノコギリヒラタムシ、オオメノコギリヒラタムシ、コクゾウムシ、ココクゾウムシ、グラナリアコクゾウムシ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、カクムネヒラタムシ等の鞘翅目の害虫;バクガ、ノシメマダラメイガ、スジコナマダラメイガ、ハチミツガ、ガイマイツヅリガ、ユメマダラメイガ、イガ、コイガ等の鱗翅目の害虫;レピスマ・サッカリナ等のシミ目の害虫;コバネゴキブリ、ワモンゴキブリ、レウコフェア・マデラエ、チャバネゴキブリ、アケータ・ドメスチクス等の直翅目の害虫;ホルフィクラ・アウリクラリス等のハサミムシ目の害虫;レチクリテルメス等のシロアリ目の害虫;ヒトジラミ等のシラミ目の害虫;ナンキンムシ、ロドニウス・プロリクスス、トリアトマ・インフェスタンス等の半翅目の害虫;イエヒメアリ、ラシウス・ニゲル、スズメバチ等の膜翅目の害虫;アエデス・エギプティ、ハマダラカ、アカイエカ、イエバエ、ヒメイエバエ、オオクロバエ、キンバエ、オビキンバエ、サシバエ、アブ等の双翅目の害虫;ネズミノミ、ナガノミ等のノミ目の害虫等が挙げられる。なお、本発明の防虫剤は、上記害虫の成虫、蛹、幼虫、卵等の何れにも効果がある。
本発明の防虫剤を、害虫に適用する方法は、特に限定されず、例えば、本発明の防虫剤の有効成分であるピラジン系化合物を、物置、タンス、押入、クローゼット、キッチン、食品庫、食器棚、米びつ、トイレ、居間、寝室、玄関等の環境中に放出する方法、ピラジン系化合物を液体または固体状態で害虫または害虫の卵に接触させる方法等が挙げられる。また、本発明の防虫剤を害虫に適用する量も、特に限定されず、例えば、本発明の防虫剤を環境中に放出する場合であれば、有効成分であるピラジン系化合物を、常温で1mあたり0.07mg/日程度、好ましくは0.1mg/日程度となる量で放出させればよい。
上記方法のうち、ピラジン系化合物を環境中に放出させて使用する方法は、例えば、液剤、固形剤、ゲル剤等の剤形の本発明の防虫剤を常温で自然に蒸散させる方法、燻蒸剤、加熱蒸散剤、送風蒸散剤、スプレー剤、エアゾール剤等の剤形の本発明の防虫剤を強制的に蒸散、飛散させる方法等が挙げられる。
上記した方法のうち、燻蒸剤の剤形の本発明の防虫剤を強制的に蒸散させる方法としては、例えば、上記した燻蒸剤の収納室の底部を加熱手段により加熱する方法が挙げられる。これにより有機発泡剤が分解して窒素ガス、炭酸ガス等が発生し、これにより本発明の防虫剤が蒸散する。
また、加熱蒸散剤の剤形の本発明の防虫剤を強制的に蒸散させる方法としては、例えば、上記した加熱蒸散剤の加熱手段により吸い上げ芯の上部やマットを加熱する方法が挙げられる。これにより本発明の防虫剤が蒸散する。
更に、送風蒸散剤の剤形の本発明の防虫剤を強制的に蒸散させる方法としては、例えば、上記した送風蒸散剤の送付手段により薬剤保持体に送風する方法が挙げられる。これにより薬剤保持体に気流が接触し、本発明の防虫剤が蒸散する。
また更に、スプレー剤やエアゾール剤の剤形の本発明の防虫剤を強制的に蒸散させる方法としては、例えば、上記したスプレー剤やエアゾール剤の噴霧手段で噴霧する方法が挙げられる。これにより本発明の防虫剤が飛散する。
なお、以上説明したような本発明の防虫剤を環境中に放出させて使用する場合には、安全性の点からピレスロイド系化合物等を含有させず、ピラジン系化合物のみを単独の防虫有効成分とすることが好ましい。
一方、上記方法のうち、ピラジン系化合物を液体または固体状態で害虫または害虫の卵に接触させる方法は、例えば、不織布等の担体に含浸させたものを直接接触させたり、スプレーにて卵に直接薬剤を吹きかける方法である。
なお、以上説明したような本発明の防虫剤を液体または固体状態で、害虫または害虫の卵に接触させる場合には、ピラジン系化合物にピレスロイド系化合物等の上記他の公知の防虫成分を配合させることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
実 施 例 1
卵孵化抑制試験:
図1に示した試験装置を用いて卵孵化抑制試験を行った。
70%エタノールにて、表1に示した試験物質の濃度を1%に調整した液を作製した。この試験物質を1%含有する液50μlを含浸紙(25mm×25mm)2に含浸させ、これを直径40mmの金属製かご3の中に入れ、エタノールを揮散させるために、5分間風乾させた。その後、これを内容積0.45リットルのガラス製ふたつき容器(直径81mm、高さ129mm)4のほぼ中央に設置した載置台5の上に置き、容器の底部には産卵後1日の衣類害虫である表2に示した害虫の卵20個を載せた1辺25mmの正方形のサージ6を置いた。この装置内を温度25℃、相対湿度70%RHにし、14日間維持した。その後、容器の蓋を開け、孵化した卵の数を数えた。卵が孵化していた場合には、更に孵化直後の若齢幼虫の生死を判別した。生存していた若齢幼虫の数(N)の全体数に対する百分率(以下、「孵化率」という)を以下の式により求めた(n=3)。各試験物質の孵化率を表3に示した。なお、ブランクは、試験物質を入れない以外は、上記と同様の試験を行ったものである。
Figure 0006271984
Figure 0006271984
Figure 0006271984
Figure 0006271984
以上の結果より、本発明品である試験物質1〜5は試験害虫に対し優れた卵孵化抑制効果を示した。
実 施 例 2
貯穀害虫成虫忌避試験:
図2に示した試験装置10を用いて貯穀害虫成虫忌避試験を行った。
試験装置は、試験区11と対照区12(それぞれ内径約85mm×深さ110mmで、容量570mlのポリプロピレン製円筒容器)を、通路パイプ13(内径12mm×長さ50mm、厚さ3mm)で連通した構造となっており、試験害虫が2つの区を自由に行き来できるようになっている。またこの試験装置の試験区11内には、直径46mmのシャーレ14が、対照区12には、試験区11内に設置されたものと同形のシャーレ14がそれぞれ設置されている。更に、試験装置の通路パイプ13上部には、図3に示されるように、サイズ30mm×20mmの空気孔15(ナイロンメッシュで覆われており、試験害虫の通り抜けはできない)を形成し、試験区11で揮散した防虫剤が通路パイプ13を伝わって対照区12に移動することがないようにしている。
上記した試験装置を用いた防虫試験は、まず試験区11および対照区12のそれぞれの蓋16を開け、それぞれのシャーレ14に穀物として玄米(あきたこまち)1.0gを入れ、図2に示す位置に設置した。次に、70%エタノールにて、試験物質の濃度を1%に調整した液を作製した。この試験物質を1%含有する液50μlを30×30mmの含浸紙17に含浸させ、これを金属製かご18の中に入れ、エタノールを揮散させるために、5分間風乾させた。その後、これを試験区11に設置した。そして、対象害虫であるコクゾウムシの成虫を試験区11と対照区12にそれぞれ10匹ずつ計20匹入れた。
その後、両区の蓋16を閉め、試験装置を25℃相対湿度70%RHで静置し5時間〜4日放置した。放置後、試験区11および対照区12にいる成虫の数をそれぞれ数え、全投入成虫数に対する対照区12内に存在する成虫の割合(忌避率)を下記の式にしたがって算出した。また、被検物が全く忌避も誘引もしない状態(忌避率50%)を0とし、被検物が完全に成虫を排除する状態(忌避率100%)を1とする有効係数も併せて示した。この結果を表4に示した。なお、ブランクは試験物質を入れない以外は、上記と同様の試験を行ったものである。
Figure 0006271984
Figure 0006271984
以上の結果より、試験物質1は穀物害虫の成虫に対し高い忌避効果を示した。
実 施 例 3
衣類害虫成虫忌避試験および産卵抑制試験:
図4に示した試験装置20を用いて衣類害虫成虫忌避試験および産卵抑制試験を行った。
直径300mm、高さ100mmのガラス製シャーレ21の中に、間口95mm、奥行き145mm、高さ45mmの紙製ケース22を設置した。紙製ケース22の正面上部には、長さ95mm、幅5mmの隙間を開け、成虫の侵入口とした。次に、70%エタノールにて、試験物質の濃度を1%に調整した液を作製した。この試験物質を1%含有する液50μlを含浸紙23に含浸させ、これをエタノールを揮散させるために5分間風乾後、金属製かご24内に入れた。紙製ケース22の内部中央に縦90mm、横90mmの正方形のウール100%のフェルト25を敷き、その中央に含浸紙23入りの金属製かご2を置いた。試験装置全体を、温度25℃で相対湿度70%RHの恒温槽に設置した。1時間経過後に、羽化後24時間以内のコイガ成虫20頭を入れ、24時間後に紙製ケース22を開け、成虫の侵入頭数およびフェルト25上の産卵数を数えた。紙製ケース22内にいた成虫数等から侵入率を下記式にしたがって算出した。この結果を表5に示した。なお、ブランクは試験物質を入れない以外は、上記と同様の試験を行ったものである。
Figure 0006271984
Figure 0006271984
以上の結果より、試験物質1および3は衣類害虫の成虫に対し高い忌避効果と高い産卵抑制効果を示した。
実 施 例 4
衣類害虫幼虫食害抑制試験:
図5に示した試験装置30を用いて衣類害虫幼虫食害抑制試験を行った。
直径50mm、高さ60mmの円柱形PET製プラスチック容器31に、50日齢イガ幼虫10頭(平均重量を±5%以内に合わせた)と、重量を測定して25mm角に裁断したウールサージ片32を金属製かご33に入れた。次に、70%エタノールにて、試験物質の濃度を1%に調整した液を作製した。この試験物質を1%含有する液50μlを含浸紙34に含浸させた。円柱形PET製プラスチック容器31に、金属製かご33と、含浸紙34を入れた後、PET製のフタで密封した。容器全体を温度25℃で相対湿度70%RHの恒温槽に暗条件にて7日間静置した。試験前後のウールサージ片32の重量を測定し、試験開始時および終了時のウールサージ片32の重量差を食害重量とし、同時に実施したブランクの食害率を100として、食害係数を算出した。この結果を表6に示した。なお、ブランクは試験物質を入れない以外は、上記と同様の試験を行ったものである。
Figure 0006271984
Figure 0006271984
Figure 0006271984
以上の結果より、試験物質1〜5は衣類害虫の幼虫に対し高い食害抑制効果を示した。
実 施 例 5
貯穀害虫成虫の産卵抑制試験:
図6に示した試験装置40を用いて貯穀害虫成虫の産卵抑制試験を行った。
羽化後24時間以内のタバコシバンムシ成虫10頭を、60×60mm角ウールサージ41を敷いた直径90mmの滅菌済みプラシャーレ42内に投入した。次に、70%エタノールにて、試験物質の濃度を1%に調整した液を作製した。この試験物質を1%含有する液30μlを含浸紙43に含浸させ、エタノールを揮散させるために5分間風乾させた。その後これをプラシャーレ42の中央に入れ、更にこれを温度25℃で相対湿度70%RHの恒温槽内に5日間静置した。5日間経過後にサージ上の卵の数を数えた。この結果を表7に示した。なお、ブランクは試験物質を入れない以外は、上記と同様の試験を行ったものである。
Figure 0006271984
以上の結果より、試験物質1は貯穀害虫の成虫に対し高い産卵抑制効果を示した。
実 施 例 6
アカイエカの幼虫に対する殺虫試験:
試験物質1の5%エタノール希釈液0.8mlを脱塩素水200mlに加え、最終濃度を200ppmに調整したものを、腰高シャーレに入れた。この中に、アカイエカの終令幼虫15頭を投入し、約25℃の温度下に保存して24時間後および48時間後の死亡虫数を測定した。なお、微動虫は死亡虫とし、蛹化したものは除いた。同様の試験を3連で行い、合計した死亡虫数を薬剤処理区の死亡虫数とした。下記の計算式にしたがって致死率を算出した。結果を表8に示した。なお、試験物質を加えずに脱塩素水200mlのみを同条件で試験したものをブランクとし、致死率を算出した。
Figure 0006271984
Figure 0006271984
以上の結果より、試験物質1はアカイエカに対し高い殺虫効果を示した。
実 施 例 7
イエバエの幼虫に対する殺虫試験:
試験物質1を脱塩素水200mlに加え、最終濃度を4000ppmに調整したものを、腰高シャーレに入れた。この中に、イエバエの終令幼虫10頭を投入し、ポリ塩化ビニリデン製のラップで蓋をした状態で約25℃の温度下に保存して24時間後の死亡虫数を測定した。なお、微動虫は死亡虫とし、蛹化したものは除いた。同様の試験を1連で行い、合計した死亡虫数を薬剤処理区の死亡虫数とした。下記の計算式にしたがって致死率を算出した。結果を表9に示した。なお、試験物質を加えずに脱塩素水200mlのみを同条件で試験したものをブランクとし、致死率を算出した。
Figure 0006271984
Figure 0006271984
以上の結果より、試験物質1はイエバエに対し高い殺虫効果を示した。
製 剤 例 1
穀物類害虫用防虫剤:
エタノール80g、2−イソブチル−3−メトキシピラジン1g、トウガラシ粉末1gを混合したものに、ヒドロキシプロピル化グアーガム10gを加え、攪拌した後水を加えて100gにし、縦35mm×横35mm×高さ75mmの容器に充填した。これを3時間静置し、ゲル状の穀物類害虫防虫剤を得た。このゲル状の穀物類害虫防虫剤を米びつの中に設置したところ約4か月間穀物害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 2
穀物類害虫用防虫剤:
エタノール80g、2−イソブチル−3−メトキシピラジン1g、クミン精油0.02gを混合したものに、ヒドロキシプロピル化グアーガム10gを加え、攪拌した後水を加えて100gにし、縦35mm×横35mm×高さ75mmの容器に充填した。これを3時間静置し、ゲル状の穀物類害虫防虫剤を得た。このゲル状の穀物類害虫防虫剤を米びつの中に設置したところ約4か月間穀物害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 3
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを125mm×65mmmのパルプ製含浸紙に含浸させた。これを通気性を有するプラスチックケースに収納して、衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 4
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを2−メトキシピラジン1gに代える以外は、製剤例3と同様にして衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 5
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを2−メトキシ−3−メチルピラジン1gに代える以外は、製剤例1と同様にしてゲル状の穀物類害虫防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 6
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを2−メチルチオ−3−メチルピラジン1gに代える以外は、製剤例3と同様にして衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 7
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを2−メトキシ−3−イソプロピルピラジン1gに代える以外は、製剤例3と同様にして衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 8
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを2−イソブチル−3−メトキシピラジン0.5gおよびエンペントリン0.5gに代える以外は、製剤例3と同様にして衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 9
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを2−イソブチル−3−メトキシピラジン0.5gおよびプロフルトリン0.5gに代える以外は、製剤例3と同様にして衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 10
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを2−イソブチル−3−メトキシピラジン0.5gおよびメトフルトリン0.5gに代える以外は、製剤例3と同様にして衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 11
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを2−イソブチル−3−メトキシピラジン0.5g、エンペントリン0.4gおよび2−フェノキシエタノール0.1gに代える以外は、製剤例3と同様にして衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 12
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを2−イソブチル−3−メトキシピラジン0.25g、2−メトキシピラジン0.25g、エンペントリン0.4gおよび2−フェノキシエタノール0.1gに代える以外は、製剤例3と同様にして衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 13
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを2−メトキシ−3−メチルピラジン0.25g、2−メチルチオ−3−メチルピラジン0.25gおよびプロフルトリン0.5gに代える以外は、製剤例3と同様にして衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 14
常温揮散性衣類害虫用固形防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン1gを2−メトキシピラジン0.25g、2−メトキシ−3−イソプロピルピラジン0.25gおよびメトフルトリン0.5gに代える以外は、製剤例3と同様にして衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 15
常温揮散性衣類害虫用防虫剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン0.06g、エンペントリン0.02gおよび香料0.04gを混合した溶液を125mm×65mmmのパルプ製含浸紙に含浸させた。これを通気性を有するプラスチックケースに収納して、衣類害虫用固形防虫剤を得た。この衣類害虫用固形防虫剤を衣装ケース内に設置したところ、約6か月間衣類害虫に対して防虫効果を示した。
製 剤 例 16
防虫芳香剤:
2−イソブチル−3メトキシピラジン0.01g、エタノール5g、香料2g、界面活性剤4gおよびイオン交換水89.79gを混合して液体を調製した。これをブロー成形したプラスチック容器に充填し、その中に吸い上げ芯を挿入して、液体の防虫芳香剤を得た。
製 剤 例 17
防虫芳香剤:
2−イソブチル−3メトキシピラジン0.01g、イソパラフィン94.99および香料5gを混合して液体を調製した。これをガラスの容器に充填し、その中に吸い上げ芯を挿入して、液体の防虫芳香剤を得た。
製 剤 例 18
防虫芳香剤:
2−イソブチル−3メトキシピラジン0.01g、エタノール2g、香料0.1g、界面活性剤0.2g、ポリアクリル酸ナトリウム3gおよびイオン交換水94.87gを混合してゲルを調製した。これを市販の容器に充填してゲル状の防虫芳香剤を得た。
製 剤 例 19
エアゾール剤:
2−イソブチル−3−メトキシピラジン0.01ml、エタノール40.0ml、LPG30.0mlおよびイソペンタン30.0mlを市販の200mlエアゾール缶に充填してエアゾール剤を得た。
製 剤 例 20
スプレー剤:
2−メトキシピラジン0.01g、エタノール10g、香料0.1g、界面活性剤0.1gおよびイオン交換水89.79gを混合して液体を調製した。これを、市販の150mlトリガースプレー容器に充填してスプレー剤を得た。
製 剤 例 21
燻蒸剤:
2−メチルチオ−3−メチルピラジン1g、アゾジカルボンアミド55gおよびタルク35gを混練し、造粒、乾燥したものを、これを収納する収納室と、この収納室を加熱するための加熱ヒーターを有する容器に入れ、燻蒸剤を得た。
製 剤 例 22
加熱蒸散剤:
2−メチルチオ−3−メチルピラジン100mgを30×30mmのパルプ製マットに含浸させたものを、このマットを加熱するための加熱ヒーターを有する容器に入れ、加熱蒸散剤を得た。
製 剤 例 23
送風蒸散剤:
パルプ製の粒状含浸体(平均粒径5mm)50gに、2−メトキシ−3−メチルピラジン50mLを含浸させたものを、これに送付するためのファンを有する容器に入れ、送風蒸散剤を得た。
本発明の防虫剤は、害虫に対して十分な防虫効果を有し、人体に対して安全性が高いとともに、安定性も高いため、一般家庭でも手軽に利用することができる。
卵孵化抑制試験装置 30 衣類害虫幼虫食害抑制試験装置
2 含浸紙 31 PET製プラスチック容器
3 金属製かご 32 ウールサージ片
4 ガラス製容器 33 金属製かご
5 載置台 34 含浸紙
6 サージ 40 貯穀害虫成虫産卵抑制試験装置
10 貯穀害虫成虫忌避試験装置 41 ウールサージ
11 試験区 42 シャーレ
12 対照区 43 含浸紙
13 通路パイプ
14 シャーレ
15 空気孔
16 蓋
17 含浸紙
18 金属製かご
20 衣類害虫成虫忌避試験装置
21 ガラス製シャーレ
22 紙製ケース
23 含浸紙
24 金属製かご
25 フェルト

以 上

Claims (4)

  1. 下記式(I)
    Figure 0006271984
    (ただし、式(I)中、R は水素、炭素数1〜4のアルキル基またはアセチル基を示し、R は水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはメチルチオ基を示し、R は水素、炭素数1〜4のアルキル基またはビニル基を示し、R は水素または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
    で表されるピラジン系化合物の1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とする害虫の卵孵化抑制剤。
  2. 害虫が、イガ、コイガ、ヒメカツオブシムシ、ノシメマダラメイガ、タバコシバンムシである請求項1記載の害虫の卵孵化抑制剤。
  3. ピラジン系化合物が、2−イソブチル−3−メトキシピラジン、2−メトキシピラジン、2−メトキシ−3−メチルピラジン、2−メチルチオ−3−メチルピラジン、2−メトキシ−3−イソプロピルピラジンから選ばれる1種または2種以上である請求項1記載の害虫の卵孵化抑制剤。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の害虫の卵孵化抑制剤を害虫の卵に適用することを特徴とする害虫の卵孵化抑制方法。
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