JP6270420B2 - インテグラルスキンフォームの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリイソシアネートとしてジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系成分を使用しても、耐候性や耐摩耗性に優れた2液反応型のインテグラルスキンフォームに関する。
本発明は、ポリウレタン発泡体の密度が0.2〜0.8g/cmであり緻密な表皮および微小なセルを持つ成形品であるインテグラルスキンフォーム成形品を反応射出成形法によって、短時間で効率よく製造する組成物(ポリウレタン組成物)および方法に関する。
ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤及び触媒を含む発泡原料を発泡、硬化させて得られるインテグラルスキンフォームは、軟質フォームと硬質フォームの中間の圧縮強度を持ついわゆる半硬質フォームに属するが、表皮材を用いず、型による成形時に表面のフォーム密度を上げてスキン状に仕上げることができる特徴を持つ。それらは適切な硬度と好ましい接触感触を与えることができることから、自動車内装用インストルメンタルパネルやハンドル、アームレスト、汎用なイスなどに使用されている。
従来の一般的インテグラルスキンフォームは、ポリエーテルポリオール成分とMDI系ポリイソシアネート成分の2液反応型システムから成形されるため、経時によるフォーム物性劣化の問題が発生する。すなわちMDI系ポリイソシアネート成分が主原因となって黄変色したり、硬度、強度、伸びなどが低下することだが、特に光や紫外線にあたるとそれらの劣化が促進されることが知られている(非特許文献1)。
これらの対策としては、そもそも光や紫外線にあたらない箇所に使用することや、表面に樹脂等を塗装すること(インモールドコートなど)が行われているが、それでは使用できる範囲が限られたり、製造工程が複雑になってしまう等の問題が発生する。
原料樹脂組成の対策としては、劣化の主な原因と考えられているMDI系ポリイソシアネートの代わりに、非黄変色性とされる脂肪族系または脂環族系ポリイソシアネートを使用することも開示されている(特許文献1)。しかし一般に脂肪族系または脂環族系ポリイソシアネートはMDI系ポリイソシアネートに比べ非常に高価であり、製造コストの問題が発生する。また脂肪族系または脂環族系ポリイソシアネートは低反応性のために、フォームの生産性に劣るという問題もある。
一方、軟質フォームの分野では、MDI系ポリイソシアネートを使用し、アクリルポリールやその他のポリオール類と併用する方法が開示されている(特許文献2、3、4)。しかし、これらの開示ではインテグラルスキンフォームに要求される耐候性や耐摩耗性、成形性に有効かどうか、またどのような種類や性状のアクリルポリールが有効かという示唆はなされていない。
特開平09-071627号公報 特公昭59-033603号公報 米国特許公開 US2004/102538 A1 特開2008-050478号公報
化学と工業 第32巻 第3号 ページ164〜165 (1979) "光酸化"の項
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、ポリイソシアネートとして芳香族系ポリイソシアネートを使用しても、耐候性や耐摩耗性(例えば、耐摩耗性の耐久性)に優れた、しかも安価で生産性の良好なインテグラルスキンフォームの提供を目的とする。
本発明は、ポリイソシアネート、ポリオール、発泡剤を含む原料を混合し、発泡そして硬化させて得られるインテグラルスキンフォームにおいて、前記ポリオールに特定の条件を満たすアクリルポリオールが含まれることを特徴とする。
本発明は、ポリイソシアネート、ポリオール、発泡剤が含まれる原料を、発泡、硬化させて得られるインテグラルスキンフォームにおいて、ポリオール100重量部中、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体を骨格とし、かつ、ヒドロキシル基を有するアクリルポリオールを10〜58重量部含有するインテグラルスキンフォームに関する。
本発明は、ポリイソシアネート(A)と、ポリオールおよび発泡剤を含んでなるポリオール混合物(B)との、2液反応型原料系からなり、反応射出成形法によって、密度が0.2〜0.8g/cmのインテグラルスキンフォームを製造するための組成物であって、
前記ポリオール混合物(B)はその100重量部中に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体を骨格とし、かつ、ヒドロキシル基を有する水酸基価40mgKOH/g以下のアクリルポリオールを、10〜58重量部含むことを特徴とする組成物を提供する。
本発明によれば、太陽光や紫外線等によるインテグラルスキンフォーム自体の変色や物性劣化を長期的に抑えることができ、しかもそれらのために高価かつ反応性の低い脂肪族ポリイソシアネートを必ずしも用いる必要が無くなり、安価、かつ生産性の良好なインテグラルスキンフォームが得られる。
耐磨耗性試験を行う器具を示す。
本発明において、ポリイソシアネートおよびポリオール混合物を含む原料(すなわち、発泡原料)を使用する。ポリオール混合物は、ポリオールおよび発泡剤を含んでなる。ポリオール混合物は、架橋剤、触媒、整泡剤および他の成分(例えば、添加剤や補強材)から選択された少なくとも1種を含むことが好ましい。
ポリイソシアネートとしては、イソシアネート基を2以上有する芳香族系ポリイソシアネート、脂肪族系イソシアネート、脂環族系ポリイソシアネートを使用することができる。芳香族系ポリイソシアネートは芳香環を有するポリイソシアネートをいい、例えばトルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI(クルードMDI)、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、等を挙げることができる。一方、脂肪族系ポリイソシアネートは直鎖状の炭化水素鎖にイソシアネート基が結合したポリイソシアネートをいい、例えばテトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等を挙げることができる。また、脂環族系ポリイソシアネートとは、環状炭化水素鎖にイソシアネート基が結合したポリイソシアネートをいい、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキサメタンジイソシアネート等を挙げることができる。また、芳香族系ポリイソシアネート、脂肪族系ポリイソシアネート、脂環族系ポリイソシアネートは、一種類に限られず一種類以上であってもよい。例えば、芳香族系ポリイソシアネートの二種類と脂環族系ポリイソシアネートの一種類とを併用してもよい。
なお、前記のポリイソシアネートを各種の変性を行ったポリイソシアネート類も用いることができる。各種の変性とは、カルボジイミド変性、ウレトイミン変性、ウレタン変性、イソシアヌレート変性、アロファネート変性などである。
特に、本発明のポリイソシアネートは、安価で反応性の良好な芳香族系ポリイソシアネート類が好ましく、なかでも、ポリメリックMDIやMDIのカルボジイミド変性体が特に好ましい。
芳香族系ポリイソシアネートの使用量は、ポリイソシアネート100重量部に対して、
50〜100重量部、特に70〜90重量部であってよい。
本発明におけるポリオールは、ポリエーテル系ポリオールまたはポリエステル系ポリオール、およびアクリルポリオールを用いることができる。特に本発明において、アクリルポリオールは、発泡原料中のポリオール成分として必須とされる。ポリエーテル系ポリオールおよびポリエステル系ポリオールはインテグラルスキンフォーム用として知られているものであることが好ましい。
ポリエーテル系ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール、またはその多価アルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールを挙げることができる。
また、ポリエステル系ポリオールとしては、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸やフタル酸等の芳香族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族グリコール等とから重縮合して得られたポリエステルポリオールを使用することもできる。
アクリルポリオールは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体を骨格とし、かつ、分子内にヒドロキシル基を有するアクリルポリオールである。
塗料用途向けなどに溶剤(キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ソルベントナフサなどの比較的低沸点な溶剤タイプ)を含有する多種類のアクリルポリオールが市販されているが、本発明のインテグラルスキンフォームの製造にはそれらアクリルポリオールを使用できない。溶剤を含有するアクリルポリオールを含む原料を混合し、反応させると、セルが荒れたり、スキン不良、膨れなどの不具合が発生するからである。そのため本発明では溶剤(キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ソルベントナフサなど)を含まないアクリルポリオールが必要である。
アクリルポリオールは、水酸基含有(メタ)アクリレートと他の重合性モノマーとの共重合によって得られるものである。水酸基含有(メタ)アクリレートの量は、アクリルポリオールの水酸基価が前記の値となるように決定されるが、通常は原料モノマー100重量部に対して1〜30重量部が好ましい。なおモノマーは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いる。
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、前記他の重合性モノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレート、その他の(メタ)アクリレート、スチレン系モノマー、他のビニル系モノマー等を挙げることができる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
その他の(メタ)アクリレートとしては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
スチレン系モノマーとしては、アルキルスチレン、ハロゲン化スチレン、ニトロソスチレン、アセチルスチレン、メトキシスチレン等を挙げることができる。アルキルスチレンとしては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン等を挙げることができる。ハロゲン化スチレンとしては、フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン等を挙げることができる。
前記他のビニル系モノマーとしては、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル、アクリロニトリル等や、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエンモノマー、塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン等を挙げることができる。
本発明において使用するアクリルポリオールは、平均分子量8000以上であることが好ましい。アクリルポリオールの水酸基価は、40mgKOH/g以下、好ましくは35mgKOH/g以下、より好ましくは30mgKOH/g以下である。アクリルポリオールは、樹脂分(固形分)100%の状態で粘度が20000mPa・s/25℃以下であることが好ましい。
平均分子量8000以上の場合、得られる耐候性や耐摩耗性が高い。
水酸基価が40mgKOH/gを超えると、得られる耐候性や耐摩耗性が十分ではない。
粘度が20000mPa・s/25℃超であると、一般的な成形機では、配合された原料液粘度が高すぎて製造できない場合が多いので、粘度は20000mPa・s/25℃以下が好ましい。
発泡原料に含まれるアクリルポリオールの量は、ポリオール100重量部中、10〜58重量部、好ましくは15〜55重量部、より好ましくは20〜50重量部である。アクリルポリオールの量が10重量部未満であると、得られるインテグラルスキンフォームの耐候性や耐摩耗性が十分ではなく、一方、58重量部を越えると、一般的な成形機では、原料液粘度が高すぎて製造できなくなる。
ポリエーテル系ポリオールおよびポリエステル系ポリオールの一方または両方の量は、ポリオール100重量部中、42〜90重量部、好ましくは45〜85重量部、より好ましくは50〜80重量部であってよい。
発泡剤としては、インテグラルスキンフォーム用の公知のものが使用される。特には発泡剤として水が好適である。発泡剤としての水の量は、ポリオール100重量部に対して0.5〜5.0重量部程度が好ましい。その他発泡剤として、蟻酸、アミン炭酸塩の誘導体なども使用することができる。
触媒としては、インテグラルスキンフォーム用として公知のものを用いることができ、例
えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノモルフォリン、N−エチルモルホリン、テトラメチルグアニジン等のアミン触媒や、スタナスオクトエートやジブチルチンジラウレート等の錫触媒やフェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等の有機金属触媒を挙げることができる。触媒の量は、ポリオール100重量部に対して、
5.0重量部以下、例えば0.01〜3.0重量部であってよい。
架橋剤としてはインテグラルスキンフォームを用途に応じた硬度にするために用いられる。架橋剤としては、公知のものを使用することができ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール類、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジン、ジエチルトルエンジアミン、ジエチレントリアミン等のアミン類、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミノアルコール類、及びこれらの活性水素化合物にエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイド等を付加した化合物を挙げることができる。架橋剤の量は、ポリオール100重量部に対して、15重量部以下、例えば0.1〜5.0重量部であってよい。
整泡剤は、インテグラルスキンフォームに用いられる公知のものであればよく、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤および公知の界面活性剤を挙げることができる。整泡剤の量は、
ポリオール100重量部に対して、5重量部以下、例えば0.01〜2.0重量部であってよい。
前記原料には、他の成分、例えば添加剤や補強材なども必要に応じて使用できる。
添加剤としては、顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、減粘剤、老化防止剤、難燃剤、可塑剤、抗カビ剤、分散剤、変色防止剤等を挙げることができる。
補強材としては、ガラス質、無機質、鉱物質などのファイバー、例えばミルドグラスファイバー、ワラストナイトファイバー、マイカ等を挙げることができる。
添加剤の量は、ポリオール100重量部に対して、10重量部以下、例えば0.01〜3.0重量部であってよい。補強材の量は、ポリオール100重量部に対して、50重量部以下、例えば3〜20重量部であってよい。
ポリイソシアネートとポリオール混合物を、ウレタン用発泡機などを用いて、混合後、型に注入すれば、原料は型内で発泡膨張後硬化して、ポリウレタン発泡体を取出すことができる。
本発明のインテグラルスキンフォームの成形方法は、一般的に知られている上型をあけておいて下型にポリウレタン樹脂液を注入してから上型を閉じるオープン型注入や、予め上下型を閉じておいてポリウレタン樹脂液を型内に注入するクローズド型注入などの反応射出成形(RIM)が用いられる。
なかでもステアリングホイールなど短時間成形サイクルが要求される、例えば注入後1分〜5分で型から取り出せるような反応性を有する自動車内装材用ポリウレタン樹脂原料の成形においては、反応射出成形法(RIM)で成形するのが好ましい。
RIMによるポリウレタン樹脂の製造(成形)にはHennecke社製の高圧ポリウレタン発泡機や、ポリウレタンエンジニアリング社製のR−RIM用高圧ポリウレタン成形機などの反応射出成形機が用いられる。
以下この発明の実施例について、比較例とともに具体的に説明する。実施例において、「部」および「%」は、特記しないかぎり、「重量部」および「重量%」である。
表1に示す各成分を同表中の配合割合にしたがって配合し、前記RIMによる製造方法によって実施例及び比較例のインテグラルスキンフォームを製造した。
Figure 0006270420
表1における物質の詳細は次のとおりである。
ポリエーテルポリオール1(ポリオール1): 水酸基価(OHV)28mgKOH/g、官能数2、分子量4000、粘度約800mPa・s/25℃のポリエーテルポリオール
アクリルポリオール1:ポリ 2−エチルヘキシルアクリレートポリオール、Mw11000、OHV=20、粘度14000mPa・s/25℃、(アルフォンUH−2000、東亞合成株式会社社製)
アクリルポリオール2:ポリ 2−エチルヘキシルアクリレートポリオール、Mw10000、OHV=25、粘度13000mPa・s/25℃(アクトフロー1−A、綜研化学株式会社社製)
アクリルポリオール3:ポリ 2−エチルヘキシルアクリレートポリオール、Mw2500、OHV=120、粘度12000mPa・s/25℃(アルフォンUH−2041、東亞合成株式会社社製)
アクリルポリオール4:ポリ 2−エチルヘキシルアクリレートポリオール、Mw3500、OHV=58、粘度3000mPa・s/25℃(アクトフローUT−1001、綜研化学株式会社社製)
アクリルポリオール5:ポリ 2−エチルヘキシルアクリレートポリオール、Mw3000、OHV=42、粘度1500mPa・s/25℃(アクトフローUMB−1003、綜研化学株式会社社製)
アクリルポリオール1〜5の性状を表2に示す。
Figure 0006270420
架橋剤:エチレングリコール(日本触媒社製)
触媒1:DABCO33LV (エアープロダクツ社製)
触媒2:Kaolizer No3(花王社製)
整泡剤:Tegostab B8870(エボニック社製)
耐候剤:TM9193(日本ピグメント社製)
発泡剤:水
顔料:NRC-8031PA(黒色)(日本ピグメント社製)
ポリイソシアネート:ポリメリックMDI、NCO%=31.7(SBU イソシアネート 0418、住化バイエルウレタン株式会社社製)
RIM成形機は、CANNON社の高圧発泡機Asystem 40std型を使用した。
成形条件は表3に示した。
Figure 0006270420
表中の反応混合液の反応性指標は、以下の通りである。
クリームタイム:イソシアネートとポリオール混合物の混合後から液が上昇を始めるまでの時間(秒)
ライズタイム :イソシアネートとポリオール混合物の混合後からフォームの立ち上がりが終了するまでの時間(秒)
なお、表3に示された条件で成形された成形品はすべて、モールド1,2の区別無く、90秒で問題なく成形され脱型された。
耐摩耗性を除く物性は、5.0mm厚のシート状型、モールド1(シボ形状付き)で成形された成形品から、サンプルを切り出して測定した。
耐摩耗性は、モールド2(ハンドル形状のスチール製型)で成形された成形品から測定した。
このようにして得られたインテグラルスキンフォームに対し、以下の評価を行った。
なお耐候性促進試験機としては、スガ試験機社製、紫外線フェードメーター U48を用いた。
パネル設定温度は83℃とした。
物性評価
それぞれ以下の方法により評価を行った。
密度(JIS K 7222:1999準拠)、
硬さ(JIS K 6400−2:2004 D法準拠)、
伸び(JIS K 6400−5:2004準拠)、
引張強度(JIS K 6400−5:2004準拠)、
引裂強度(JIS K 6400−5:2004準拠)
紫外線フェードメーター1000hr後の物性値において、初期値からの変化率がどれも70%以上なら判定○、ひとつでも70%を下まわる場合は×と判定した。
2.表面外観
目視により、シボの有無、表面光沢性、ピンホールの有無を、それぞれ5段階(良5 4 3 2 1悪)で評価した。前記3項目の評価がすべて3以上を判定○、評価2以下が一つでも含まれれば×と判定した。
2.耐変色性試験
試験片の変色の度合いは、グレタグマクベス社製の色差計Color-Eye7000Aを用い、初期E値と耐候性試験後のE値との色差ΔEを測定した。
色差ΔEが5以下の場合を○、5以上の場合を×と判定した。
3.耐磨耗性試験
耐磨耗性試験は、モールド2によるインテグラルスキンフォーム成形品に対して、図1に示すように幅45mmの綿帆布(JIS-L-3102 #6)1の先端に、1.3kgの錘3を接続し、ストローク10cm、サイクルスピード50rpmの条件で綿帆布を往復させる。1往復で回数1回とカウントし、5000回後のインテグラルスキンフォーム成形品の表面の外観を目視で確認し、損傷があるかないかを判定した。
○:損傷がないもの。
×:僅かに損傷があるもの。
参考例として、比較例1の成形品にインモールドコート(IMC)をほどこした場合の耐磨耗性試験結果を表5に示した。このIMCは以下の条件で塗布した。
塗料:EpicoatonUH30(大日本塗料株式会社社製)
塗布方法:エアスプレーガン
乾燥膜厚:15〜20μm
金型:モールド2(ハンドル形状のスチール製型)
金型温度:60℃
実施例1
表1に示す配合で、ポリオール成分とポリイソシアネート成分を調合し、表3に示すマシン成形条件とモールド条件により、インテグラルスキンフォームを製造した。これらを前記した方法で評価を行い、その結果を表4と表5に示した。
比較例1〜5、実施例2〜3
実施例1と同様に、それぞれ表1に示す配合で原料を調合し評価を行った。その結果を表4と表5に示した。
本発明で特定したアクリルポリオールを含む実施例1〜3は、アクリルポリオールを含まない比較例1に比べ、優れた物性、耐摩耗性と耐変色性を示した。本発明に該当しないアクリルポリオールを含む比較例3〜5は実施例1〜3に比べ、物性、耐摩耗性と耐変色性が劣った。
比較例2では配合ポリオール側の粘度が高すぎてマシン成形することが出来なかった。
表5の参考例で示すように、実施例の耐摩耗性は、インモールドコートした製品と同等かそれ以上の性能を示している。
これらの結果より、本発明から製造されるインテグラルスキンフォームは、優れた成形性、物性、耐摩耗性と耐変色性を示し、従来インモールドコートしていた製品と同等かそれ以上の性能を持つことが分かる。
Figure 0006270420
Figure 0006270420
本発明で得られたインテグラルスキンフォーム成形品は、優れた触感、弾性感を持ち、自動車のアームレスト、ハンドル、コンソール蓋、チェンジノブなどの自動車内装品、家具としてのカバー材あるいは椅子の肘掛け等、あるいは小児用安全具、たとえば、椅子、歩行器、あるいは遊具用保護具、保持具、安全バーの表面材等に用いられる。
1 綿帆布
2 モールド2によるインテグラルスキンフォーム成形品
3 錘

Claims (5)

  1. ポリイソシアネート(A)と、ポリオール、発泡剤を含んでなるポリオール混合物(B)との2液反応型原料系からなり、反応射出成形法によって、密度が0.2〜0.8g/cmのインテグラルスキンフォームを製造するための組成物であって、
    前記ポリオール混合物(B)は、その100重量部中に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体を骨格とし、かつ、分子量8000以上、水酸基価30mgKOH/g以下であるアクリルポリオールを、10〜58重量部含むことを特徴とする組成物。
  2. 前記ポリイソシアネート(A)が芳香族系ポリイソシアネートを含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記の水酸基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体を骨格とし、かつ、分子内にヒドロキシル基を有するアクリルポリオールが、樹脂分100%の状態で粘度が20000mPa・s/25℃以下である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. ポリイソシアネート(A)と、ポリオールおよび発泡剤を含んでなるポリオール混合物(B)との、2液反応型原料系からなり、反応射出成形法によって、密度が0.2〜0.8g/cmのインテグラルスキンフォームを製造するための方法であって、
    前記ポリオール混合物(B)は、その100重量部中に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体を骨格とし、かつ、分子量8000以上、水酸基価30mgKOH/g以下であるアクリルポリオールを、10〜58重量部含むことを特徴とする製造方法。
  5. 請求項に記載の方法によって製造されたインテグラルスキンフォーム。
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