JP6268142B2 - 発光素子、発光装置、照明装置、電子機器 - Google Patents

発光素子、発光装置、照明装置、電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP6268142B2
JP6268142B2 JP2015216352A JP2015216352A JP6268142B2 JP 6268142 B2 JP6268142 B2 JP 6268142B2 JP 2015216352 A JP2015216352 A JP 2015216352A JP 2015216352 A JP2015216352 A JP 2015216352A JP 6268142 B2 JP6268142 B2 JP 6268142B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
emitting element
abbreviation
layer
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015216352A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016054305A (ja
Inventor
裕史 門間
裕史 門間
祥子 川上
祥子 川上
智子 下垣
智子 下垣
瀬尾 哲史
哲史 瀬尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Publication of JP2016054305A publication Critical patent/JP2016054305A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6268142B2 publication Critical patent/JP6268142B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings
    • C07D401/10Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings linked by a carbon chain containing aromatic rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing three or more hetero rings

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Description

本発明は、キノキサリン誘導体に関する。また、キノキサリン誘導体を用いた発光素子
、発光装置、電子機器に関する。
有機化合物は無機化合物に比べて、多様な構造をとることができ、適切な分子設計によ
り様々な機能を有する材料を合成できる可能性がある。これらの利点から、近年、機能性
有機材料を用いたフォトエレクトロニクスやエレクトロニクスに注目が集まっている。
例えば、有機化合物を機能性材料として用いたエレクトロニクスデバイスの例として、
太陽電池や発光素子、有機トランジスタ等が挙げられる。これらは有機化合物の電気物性
および光物性を利用したデバイスであり、特に発光素子はめざましい発展を見せている。
発光素子の発光機構は、一対の電極間に発光層を挟んで電圧を印加することにより、陰
極から注入された電子および陽極から注入された正孔が発光層の発光中心で再結合して分
子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に緩和する際にエネルギーを放出して発光
するといわれている。励起状態には一重項励起と三重項励起が知られ、発光はどちらの励
起状態を経ても可能であると考えられている。
このような発光素子は、その素子特性を向上させる上で、材料に依存した問題が多く、
これらを克服するために素子構造の改良や材料開発等が行われている。
例えば、発光素子の電子輸送性材料としてトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(
III)(略称:Alq)が広く使われている(非特許文献1参照)。しかしながら、よ
り高い移動度を有するなど、さらに優れた特性を有する材料の開発が望まれている。特に
、商品化を踏まえた場合、低消費電力化は重要な課題であり、より良い特性を有する材料
および発光素子の開発が望まれている。
タイシ ツジ,他5名,SID 04 DIGEST,35,PP900−903(2004)
上記問題に鑑み、本発明は、新規なキノキサリン誘導体を提供することを目的とする。
また、駆動電圧の低い発光素子を提供することを目的とする。また、消費電力の小さい
発光素子を提供することを目的とする。また、これらの発光素子を用いることにより、低
消費電力の発光装置および電子機器を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、キノキサリンの2位または3位の少なくとも一
方の炭素と、ピリジン環の炭素とが、アリーレン基を介して結合したキノキサリン誘導体
を合成し、該キノキサリン誘導体が発光素子に好適に用いることができることを見いだし
た。
すなわち、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、キノキサリンの2位または3位の一
方の炭素、又は両方の炭素と、ピリジン環の炭素とが、アリーレン基を介して結合したキ
ノキサリン誘導体を合成し、該キノキサリン誘導体が発光素子に好適に用いることができ
ることを見出した。
本発明はキノキサリンの2位または3位の一方の炭素とピリジン環の炭素とがアリーレ
ン基を介して結合したキノキサリン誘導体の場合と、キノキサリンの2位または3位の両
方の炭素とピリジン環の炭素とがアリーレン基を介して結合したキノキサリン誘導体の場
合との2つの態様に大別される。
よって、本発明の一は、一般式(G11)で表されるキノキサリン誘導体であり、それ
は、キノキサリンの2位または3位の一方の炭素とピリジン環の炭素とがアリーレン基を
介して結合した態様のキノキサリン誘導体である。
(式中、αは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、βは、置換ま
たは無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、nは0または1の整数を表し、Py
は、置換または無置換のピリジル基を表し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、置換ま
たは無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表し、R11〜R14は、それぞ
れ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜13のア
リール基のいずれかを表す。)
また、本発明の一は、一般式(G12)で表されるキノキサリン誘導体である。
(式中、βは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、nは0または
1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、Rは、炭素数1〜4
のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表し、R
〜R14は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基
、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表す。)
上記構成において、βは、フェニレン基、ナフタレン−ジイル基、ビフェニル−ジイル
基のいずれかであることが好ましい。
また、本発明の一は、一般式(G13)で表されるキノキサリン誘導体である。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、
は、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基の
いずれかを表し、R11〜R14は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素
数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表
す。)
また、本発明の一は、一般式(G14)で表されるキノキサリン誘導体である。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、
は、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基の
いずれかを表す。)
また、本発明の一は、一般式(G15)で表されるキノキサリン誘導体である。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、
は、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基の
いずれかを表す。)
また、本発明の一は、一般式(G16)で表されるキノキサリン誘導体である。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、
は、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基の
いずれかを表す。)
上記構成において、Rは、フェニル基、または、ビフェニル基であることが好ましい
また、本発明の一は、一般式(G21)で表されるキノキサリン誘導体であり、それは
、キノキサリンの2位または3位の両方の炭素とピリジン環の炭素とがアリーレン基を介
して結合した態様のキノキサリン誘導体である。
(式中、αは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、βは、置換ま
たは無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、nは0または1の整数を表し、Py
は、置換または無置換のピリジル基を表し、R11〜R14は、それぞれ同一でも異なっ
ていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13の
アリール基のいずれかを表す。)
また、本発明の一は、一般式(G22)で表されるキノキサリン誘導体である。
(式中、βは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、nは0または
1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、R11〜R14は、そ
れぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置
換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表す。)
上記構成において、βは、フェニレン基、ナフタレン−ジイル基、ビフェニル−ジイル
基のいずれかであることが好ましい。
また、本発明の一は、一般式(G23)で表されるキノキサリン誘導体である。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、
11〜R14は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキ
ル基、炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表す。)
また、本発明の一は、一般式(G24)で表されるキノキサリン誘導体である。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表す。
また、本発明の一は、一般式(G25)で表されるキノキサリン誘導体である。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表す。
また、本発明の一は、一般式(G26)で表されるキノキサリン誘導体である。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表す。
また、上述したキノキサリン誘導体は、発光素子に好適に用いることができる。
よって、本発明の一は、一対の電極間に、上述したキノキサリン誘導体を有する発光素
子である。
また、本発明の一は、陽極と陰極との間に、発光層と、上述したキノキサリン誘導体を
含む層を有し、キノキサリン誘導体を含む層は、発光層と陰極との間に設けられている発
光素子である。
その際には、上述したキノキサリン誘導体は電子輸送性に優れているため、特に電子輸
送層として用いることが好ましい。
また、本発明は、上述した発光素子を有する発光装置も範疇に含めるものである。
よって、本発明の一は、上述したキノキサリン誘導体を含む発光素子と、発光素子の発
光を制御する制御回路とを有することを特徴とする。
なお、本明細書中における発光装置とは、画像表示デバイス、発光デバイス、もしくは
光源(照明装置を含む)を含む。また、発光素子が形成されたパネルにコネクター、例え
ばFPC(Flexible printed circuit)もしくはTAB(Ta
pe Automated Bonding)テープもしくはTCP(Tape Car
rier Package)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先に
プリント配線板が設けられたモジュール、または発光素子にCOG(Chip On G
lass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含
むものとする。
また、本発明の発光素子を表示部に用いた電子機器も本発明の範疇に含めるものとする
。したがって、本発明の電子機器は、表示部を有し、表示部は、上述した発光素子と発光
素子の発光を制御する制御回路とを備えたことを特徴とする。
本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れている。よって、発光素子に好適に
用いることができる。
また、本発明のキノキサリン誘導体を発光素子に用いることにより、駆動電圧の低い発
光素子を得ることができる。また、消費電力の小さい発光素子を得ることができる。
また、本発明の発光素子を、発光装置および電子機器に適用することにより、消費電力
の小さい発光装置および電子機器を得ることができる。
本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。 本発明の電子機器を説明する図。 本発明の電子機器を説明する図。 本発明の電子機器を説明する図。 本発明の電子機器を説明する図。 本発明の照明装置を説明する図。 本発明の照明装置を説明する図。 本発明の電子機器を説明する図。 2−フェニル−3−〔4−(2−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:2Py1PQ)のH NMRチャートを示す図。 2−フェニル−3−〔4−(2−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:2Py1PQ)のトルエン溶液の吸収スペクトルを示す図。 2−フェニル−3−〔4−(2−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:2Py1PQ)の薄膜の吸収スペクトルを示す図。 2−フェニル−3−〔4−(2−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:2Py1PQ)の薄膜の発光スペクトルを示す図。 2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1PQ)のH NMRチャートを示す図。 2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1PQ)のトルエン溶液の吸収スペクトルおよび発光スペクトルを示す図。 2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1PQ)の薄膜の吸収スペクトルを示す図。 2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1PQ)の薄膜の発光スペクトルを示す図。 2−フェニル−3−〔4’−(3−ピリジル)ビフェニル−4−イル〕キノキサリン(略称:PPy1PQ)のH NMRチャートを示す図。 2−フェニル−3−〔4’−(3−ピリジル)ビフェニル−4−イル〕キノキサリン(略称:PPy1PQ)のトルエン溶液の吸収スペクトルおよび発光スペクトルを示す図。 2−フェニル−3−〔4’−(3−ピリジル)ビフェニル−4−イル〕キノキサリン(略称:PPy1PQ)の薄膜の吸収スペクトルを示す図。 2−フェニル−3−〔4’−(3−ピリジル)ビフェニル−4−イル〕キノキサリン(略称:PPy1PQ)の薄膜の発光スペクトルを示す図。 2,3−ビス〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py2PQ)のH NMRチャートを示す図。 2,3−ビス〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py2PQ)の13C NMRチャートを示す図。 2,3−ビス〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py2PQ)のトルエン溶液の吸収スペクトルおよび発光スペクトルを示す図。 2,3−ビス〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py2PQ)の薄膜の吸収スペクトルを示す図。 2,3−ビス〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py2PQ)の薄膜の発光スペクトルを示す図。 実施例の発光素子を説明する図。 実施例5で作製した発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例5で作製した発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例5で作製した発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例5で作製した発光素子の電圧−電流特性を示す図。 実施例5で作製した発光素子の発光スペクトルを示す図。 実施例6で作製した発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例6で作製した発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例6で作製した発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例6で作製した発光素子の電圧−電流特性を示す図。 実施例6で作製した発光素子の発光スペクトルを示す図。 実施例の発光素子を説明する図。 実施例7で作製した発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例7で作製した発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例7で作製した発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例7で作製した発光素子の電圧−電流特性を示す図。 実施例7で作製した発光素子の発光スペクトルを示す図。 実施例8で作製した発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例8で作製した発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例8で作製した発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例8で作製した発光素子の電圧−電流特性を示す図。 実施例8で作製した発光素子の発光スペクトルを示す図。 実施例9で作製した発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例9で作製した発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例9で作製した発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例9で作製した発光素子の電圧−電流特性を示す図。 実施例9で作製した発光素子の発光スペクトルを示す図。 実施例10で作製した発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例10で作製した発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例10で作製した発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例10で作製した発光素子の電圧−電流特性を示す図。 実施例10で作製した発光素子の発光スペクトルを示す図。 実施例11で作製した発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例11で作製した発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例11で作製した発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例11で作製した発光素子の電圧−電流特性を示す図。 実施例11で作製した発光素子の発光スペクトルを示す図。 実施例12で作製した発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例12で作製した発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例12で作製した発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例12で作製した発光素子の電圧−電流特性を示す図。 実施例12で作製した発光素子の発光スペクトルを示す図。
以下、本発明の実施の態様について図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下
の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細
を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示
す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明のキノキサリン誘導体について説明する。
本発明のキノキサリン誘導体は、キノキサリンの2位または3位の少なくとも一方の炭
素と、ピリジン環の炭素とが、アリーレン基を介して結合している構造を有している。キ
ノキサリンの2位または3位の少なくとも一方の炭素とピリジン環の炭素とがアリーレン
基を介して結合していることにより、電子輸送性に優れたキノキサリン誘導体を得ること
ができる。
具体的には、本発明に係るキノキサリン誘導体は、キノキサリンの一置換体の態様と、
二置換体の態様とに大別できる。すなわち、キノキサリンの2位または3位の一方の炭素
とピリジン環の炭素とがアリーレン基を介して結合したキノキサリン誘導体の場合と、キ
ノキサリンの2位または3位の両方の炭素とピリジン環の炭素とがアリーレン基を介して
結合したキノキサリン誘導体の場合との2つの態様に大別できる。そして、前者の一置換
体は、大別された一で、一般式(G11)で表されるキノキサリン誘導体である。
(式中、αは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、βは、置換ま
たは無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、nは0または1の整数を表し、Py
は、置換または無置換のピリジル基を表し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、置換ま
たは無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表し、R11〜R14は、それぞ
れ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の
炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表す。また、アリール基が有する置換基は、一
つであっても、複数であってもよく、2以上の置換基が互いに結合して環を形成してもよ
く、環構造はスピロ環構造であってもよい。)
また、後者の二置換体は、大別されたもう一つで、一般式(G21)で表されるキノキ
サリン誘導体である。
(式中、αは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、βは、置換ま
たは無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、nは0または1の整数を表し、Py
は、置換または無置換のピリジル基を表し、R11〜R14は、それぞれ同一でも異なっ
ていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13の
アリール基のいずれかを表す。)
一般式(G21)で表されるキノキサリン誘導体は、キノキサリンの2位の炭素および
3位の炭素と、ピリジン環の炭素とが、アリーレン基を介して結合している。よって、一
般式(G11)で表されるキノキサリン誘導体よりも分子量が大きくなり、熱物性が向上
する。更に、熱物性が向上することにより、膜質の安定性(結晶化を抑制できる)が向上
すると期待できる。
一般式(G11)および一般式(G21)において、Pyで表されるピリジル基として
は、例えば、構造式(11−1)〜構造式(11−4)で表されるピリジル基が挙げられ
る。構造式(11−4)で示したように、Pyで表されるピリジル基は置換基を有してい
ても良い。
また、一般式(G11)および一般式(G21)において、αで表される置換基として
は、例えば、構造式(12−1)〜構造式(12−10)で表されるアリーレン基が挙げ
られる。構造式(12−4)や、構造式(12−8)〜構造式(12−10)などで示し
たように、αで表されるアリーレン基は置換基を有していても良い。なお、本明細書中で
示すアリール基やアリーレン基の炭素数は、主骨格の環を形成する炭素数を示しており、
それに結合する置換基の炭素数を含むものではない。なお、アリール基やアリーレン基が
有する置換基は、一つであっても、複数であってもよい。特に2以上の置換基が互いに結
合して環を形成していてもよい。例えば、アリーレン基がフルオレン−ジイル基である場
合、9位の炭素が2つのフェニル基を有していてもよく、さらにその2つのフェニル基が
互いに結合して、スピロ環構造を形成していてもよい。構造式(12−9)が、スピロ環
構造を形成している場合の例である。
また、一般式(G11)および一般式(G21)において、βで表される置換基として
は、例えば、構造式(13−1)〜構造式(13−10)で表されるアリーレン基が挙げ
られる。構造式(13−4)や、構造式(13−8)〜構造式(13−10)などで示し
たように、βで表されるアリーレン基は置換基を有していても良い。
また、一般式(G11)および一般式(G21)において、R11〜R14で表される
置換基としては、例えば、構造式(14−1)〜構造式(14−22)で表される水素、
アルキル基、アリール基などが挙げられる。構造式(14−16)〜構造式(14−22
)などで示したように、R11〜R14で表されるアリール基は置換基を有していても良
い。
また、一般式(G11)において、Rで表される置換基としては、例えば、構造式(
15−1)〜構造式(15−21)で表されるアルキル基やアリール基が挙げられる。構
造式(15−15)〜構造式(15−21)などで示したように、Rで表されるアリー
ル基は置換基を有していても良い。
一般式(G11)で表されるキノキサリン誘導体において、合成の容易さの点から、α
はフェニレン基であることが好ましく、その際における2つのフェニレン基の結合関係は
オルト、メタ、パラ位のいずれでもよい。つまり、一般式(G12)で表されるキノキサ
リン誘導体であることが好ましい。
(式中、βは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、nは0または
1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、Rは、炭素数1〜4
のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表し、R
〜R14は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基
、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表す。)
同様に、一般式(G21)で表されるキノキサリン誘導体において、合成の容易さの点
から、αはフェニレン基であることが好ましく、その際における2つのフェニレン基の結
合関係はオルト、メタ、パラ位のいずれでもよい。つまり、一般式(G22)で表される
キノキサリン誘導体であることが好ましい。
(式中、βは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、nは0または
1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、R11〜R14は、そ
れぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置
換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表す。)
また、上述したキノキサリン誘導体において、合成の容易さの点から、βは、フェニレ
ン基、ナフタレン−ジイル基、ビフェニル−ジイル基のいずれかであることが好ましい。
さらに好ましくは、一般式(G11)で表されるキノキサリン誘導体において、合成お
よび精製(高純度化)の容易さの点から、βがフェニレン基であることが好ましい。つま
り、一般式(G13)で表されるキノキサリン誘導体であることが好ましい。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、
は、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基の
いずれかを表し、R11〜R14は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素
数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表
す。)
同様に、一般式(G21)で表されるキノキサリン誘導体において、合成および精製(
高純度化)の容易さの点から、βがフェニレン基であることが好ましい。つまり、一般式
(G23)で表されるキノキサリン誘導体であることが好ましい。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、
11〜R14は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキ
ル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表す。)
また、一般式(G11)で表されるキノキサリン誘導体において、合成および精製(高
純度化)の容易さの点から、R11〜R14は、水素であることが好ましい。つまり、一
般式(G14)で表されるキノキサリン誘導体であることが好ましい。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、
は、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基の
いずれかを表す。)
同様に、一般式(G21)で表されるキノキサリン誘導体において、合成および精製(
高純度化)の容易さの点から、R11〜R14は、水素であることが好ましい。つまり、
一般式(G24)で表されるキノキサリン誘導体であることが好ましい。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表す。
また、一般式(G11)で表されるキノキサリン誘導体において、αがフェニレン基で
ある場合、立体障害を低減し、合成しやすいという点から、キノキサリン骨格に結合して
いるフェニレン基に結合しているβはパラ位で結合していることが好ましい。つまり、一
般式(G15)で表されるキノキサリン誘導体であることが好ましい。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、
は、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基の
いずれかを表す。)
同様に、一般式(G21)で表されるキノキサリン誘導体において、αがフェニレン基
である場合、立体障害を低減し、合成しやすいという点から、キノキサリン骨格に結合し
ているフェニレン基に結合しているβはパラ位で結合していることが好ましい。つまり、
一般式(G25)で表されるキノキサリン誘導体であることが好ましい。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表す。
さらに好ましくは、一般式(G11)で表されるキノキサリン誘導体において、αがフ
ェニレン基であり、βもフェニレン基である場合、どちらもパラ位で結合していることが
好ましい。このような構造とすることで、さらに立体障害を低減し、合成が容易となる。
つまり、一般式(G16)で表されるキノキサリン誘導体であることが好ましい。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、
は、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基の
いずれかを表す。)
同様に、一般式(G21)で表されるキノキサリン誘導体において、αがフェニレン基
であり、βもフェニレン基である場合、どちらもパラ位で結合していることが好ましい。
このような構造とすることで、さらに立体障害を低減し、合成が容易となる。つまり、一
般式(G26)で表されるキノキサリン誘導体であることが好ましい。
(式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表す。
また、一般式(G11)で表されるキノキサリン誘導体において、合成および精製(高
純度化)の容易さの点から、Rは、フェニル基またはビフェニル基であることが好まし
い。
一般式(G11)で表されるキノキサリン誘導体としては、例えば、構造式(101)
〜構造式(301)で表されるキノキサリン誘導体が挙げられる。また、一般式(G21
)で表されるキノキサリン誘導体としては、例えば、構造式(401)〜構造式(427
)で表されるキノキサリン誘導体を挙げることができる。ただし、本発明はこれらに限定
されない。
本発明のキノキサリン誘導体の合成方法としては、種々の反応の適用が可能である。例
えば、以下に示す合成反応を行うことによって、本発明のキノキサリン誘導体を合成する
ことができる。
<一般式(G11)で表される化合物の合成方法>
まず、置換基を有していても良い1,2−フェニレンジアミン誘導体(化合物1)とジ
ケトン誘導体(化合物2)を脱水環化反応することで、キノキサリン誘導体(化合物3)
を得ることができる(反応式1)。反応式1において、αは炭素数6〜13のアリーレン
基を表し、R11〜R14は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜13のアリ
ール基のいずれかを表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基、又は、炭素数6〜13のア
リール基を表し、Xはハロゲン、又は、トリフラート基を示す。Xがハロゲンである
場合は、塩素、臭素、ヨウ素が好ましい。反応式1において、用いることができる溶媒は
、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン系の溶媒、エタノール、メ
タノール、イソプロパノール等のアルコール類、酢酸、炭酸ナトリウム水溶液、硫酸水素
ナトリウム水溶液、酢酸ナトリウム水溶液、酢酸ナトリウム水溶液と酢酸の混合溶媒等が
挙げられる。また、ハロゲン系溶媒を用いる場合は、より沸点の高いクロロホルム、又は
、四塩化炭素を用いる方が好ましい。
次に、反応式2に示すように、キノキサリン誘導体(化合物3)を、アルキルリチウム
試薬によりリチオ化し、それにホウ素試薬を用い、酸又は水で加水分解することでキノキ
サリン誘導体のボロン酸(化合物4)を得ることができる。反応式2において、αは炭素
数6〜13のアリーレン基を表し、R11〜R14は、水素、炭素数1〜4のアルキル基
、炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基、又
は、炭素数6〜13のアリール基を表し、Xはハロゲンを示し、R50は炭素数1〜6
のアルキル基を表し、R51は炭素数1〜6のアルキル基を表す。反応式2において、用
いることができる溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、シ
クロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒を用いることができる。また、アルキル
リチウム試薬は、R50がn−ブチル基であるn−ブチルリチウムや、R50がt−ブチ
ル基であるt−ブチルリチウムや、R50がメチル基であるメチルリチウム等が挙げられ
る。また、ホウ素試薬としては、R51がメチル基であるホウ酸トリメチルや、R51
イソプロピル基であるホウ酸トリイソプロピルなどが挙げられる。また、反応式2におい
て得られるボロン酸を、エチルアルコールやプロピルアルコール等で保護した有機ホウ素
化合物や、エチレングリコールやピナコールの様なジオールで保護し、環を形成した有機
ホウ素化合物としてもよい。
次に、キノキサリン誘導体のボロン酸(化合物4)と、ピリジン誘導体(化合物8)を
、鈴木・宮浦反応によりカップリングさせることで、一般式(G11)で表されるピリジ
ルキノキサリン誘導体(目的物1)を得ることができる。反応式3において、Xはハロ
ゲン、又は、トリフラート基を表し、R11〜R14は、水素、炭素数1〜4のアルキル
基、炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基、
又は、炭素数6〜13のアリール基を表し、Pyはピリジル基を表し、αは炭素数6〜1
3のアリーレン基を表し、βは炭素数6〜13のアリーレン基を表す。また、nは0また
は1の整数を表す。また、Xがハロゲンである場合は塩素、臭素、ヨウ素が好ましく、
臭素又はヨウ素がより好ましい。反応式3において、用いることができるパラジウム触媒
としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(0)等が挙げられる。反応式3において、用いることができるパラジウム触媒の配位子
としては、トリ(オルト−トリル)ホスフィンや、トリフェニルホスフィンや、トリシク
ロヘキシルホスフィン等が挙げられる。反応式3において、用いることができる塩基とし
ては、ナトリウム t−ブトキシド等の有機塩基や、炭酸カリウム等の無機塩基等が挙げ
られる。反応式3において、用いることができる溶媒としては、トルエンと水の混合溶媒
、トルエンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、キシレンと水の混合溶媒、キシ
レンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、ベンゼンと水の混合溶媒、ベンゼンと
エタノール等のアルコールと水の混合溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル等のエ
ーテル類と水の混合溶媒などが挙げられる。また、トルエンと水、又はトルエンとエタノ
ールと水の混合溶媒がより好ましい。反応式3において、化合物4の代わりに、化合物4
のボロン酸を、エチルアルコールやプロピルアルコール等で保護した有機ホウ素化合物を
用いても良く、また、エチレングリコールやピナコールの様なジオールで保護し、環を形
成した有機ホウ素化合物を用いても良い。また、鈴木・宮浦カップリング以外の、有機ア
ルミニウムや、有機ジルコニウム、有機亜鉛、有機スズ化合物等を用いるクロスカップリ
ングを用いてもよい。
一般式(G11)で表される化合物(目的物1)は、キノキサリン誘導体(化合物3)
と、ピリジン誘導体のボロン酸(化合物9)とを、鈴木・宮浦反応によりカップリングす
ることによっても得ることができる。反応式4において、Xはハロゲン、又は、トリフ
ラート基を表し、Xがハロゲンである場合は、塩素、臭素、ヨウ素が好ましく、より好
ましくは、臭素又はヨウ素である。また、R11〜R14は、水素、炭素数1〜4のアル
キル基、炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表し、Rは炭素数1〜4のアルキル
基、又は、炭素数6〜13のアリール基を表し、Pyはピリジル基を表し、αは炭素数6
〜13のアリーレン基を表し、βは炭素数6〜13のアリーレン基を表す。また、nは0
または1の整数を表す。また、反応式4において、用いることができるパラジウム触媒と
しては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(
0)等が挙げられる。反応式4において、用いることができるパラジウム触媒の配位子と
しては、トリ(オルトートリル)ホスフィンや、トリフェニルホスフィンや、トリシクロ
ヘキシルホスフィン等が挙げられる。反応式4において、用いることができる塩基として
は、ナトリウム t−ブトキシド等の有機塩基や、炭酸カリウム等の無機塩基等が挙げら
れる。反応式4において、用いることができる溶媒としては、トルエンと水の混合溶媒、
トルエンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、キシレンと水の混合溶媒、キシレ
ンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、ベンゼンと水の混合溶媒、ベンゼンとエ
タノール等のアルコールと水の混合溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル等のエー
テル類と水の混合溶媒などが挙げられる。また、トルエンと水、又はトルエンとエタノー
ルと水の混合溶媒がより好ましい。反応式4において、化合物9の代わりに、化合物9の
ボロン酸を、エチルアルコールやプロピルアルコール等で保護した有機ホウ素化合物を用
いても良く、また、エチレングリコールやピナコールの様なジオールで保護し、環を形成
した有機ホウ素化合物を用いても良い。また、鈴木・宮浦カップリング以外の、有機アル
ミニウムや、有機ジルコニウム、有機亜鉛、有機スズ化合物等を用いるクロスカップリン
グを用いてもよい。
<一般式(G21)で表される化合物の合成方法>
まず、置換基を有していても良い1,2−フェニレンジアミン誘導体(化合物1)とジ
ケトン誘導体(化合物5)を脱水縮環反応することで、キノキサリン誘導体(化合物6)
を得ることができる(反応式5)。反応式5において、αは炭素数6〜13のアリーレン
基を表し、R11〜R14は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜13のアリ
ール基のいずれかを表し、Xはハロゲン、又は、トリフラート基を表す。Xがハロゲ
ンである場合は、塩素、臭素、ヨウ素が好ましい。反応式5において、用いることができ
る溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化メタン系の溶媒
が挙げられる。また、脱水縮環反応は温度が高い方が好ましいので、沸点の高いクロロホ
ルム、又は、四塩化炭素を用いる方が好ましい。
次に、反応式6に示すように、キノキサリン誘導体(化合物6)を、アルキルリチウム試
薬によりリチオ化し、それにホウ素試薬を用い、酸又は水で加水分解することでキノキサ
リン誘導体のボロン酸(化合物7)を得ることができる。反応式6において、R11〜R
14は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表
し、αは炭素数6〜13のアリーレン基を表し、Xはハロゲンを示し、R52は炭素数
1〜6のアルキル基を表し、R53は炭素数1〜6のアルキル基を表す。反応式6におい
て、用いることができる溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF
)、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒を挙げることができる。また、ア
ルキルリチウム試薬は、R52がn−ブチル基であるn−ブチルリチウムや、R52がt
ert−ブチル基であるtert−ブチルリチウムや、R53がメチル基であるメチルリ
チウム等が挙げられる。また、ホウ素試薬としては、R53がメチル基であるホウ酸トリ
メチルや、R53がイソプロピル基であるホウ酸トリイソプロピルなどが挙げられる。ま
た、反応式6において得られるボロン酸を、エチルアルコールやプロピルアルコール等で
保護した有機ホウ素化合物や、エチレングリコールやピナコールの様なジオールで保護し
、環を形成した有機ホウ素化合物としても良い。
次に、キノキサリン誘導体のボロン酸(化合物7)と、ピリジン誘導体(化合物8)を
、鈴木・宮浦反応によりカップリングさせることで、一般式(G21)で表されるピリジ
ルキノキサリン誘導体(目的物2)を得ることができる(反応式7)。反応式7において
、Xはハロゲン、又は、トリフラート基を示し、Pyはピリジル基を表し、R11〜R
14は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表
し、αは炭素数6〜13のアリーレン基を表し、βは炭素数6〜13のアリーレン基を表
す。また、nは0または1の整数を表す。また、Xがハロゲンである場合は塩素、臭素
、ヨウ素が好ましく、臭素又はヨウ素がより好ましい。反応式7において、用いることが
できるパラジウム触媒としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウム(0)等が挙げられる。反応式7において、用いることができるパ
ラジウム触媒の配位子としては、トリ(オルト−トリル)ホスフィンや、トリフェニルホ
スフィンや、トリシクロヘキシルホスフィン等がある。反応式7において、用いることが
できる塩基としては、ナトリウム t−ブトキシド等の有機塩基や、炭酸カリウム等の無
機塩基等が挙げられる。反応式7において、用いることができる溶媒としては、トルエン
と水の混合溶媒、トルエンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、キシレンと水の
混合溶媒、キシレンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、ベンゼンと水の混合溶
媒、ベンゼンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、エチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル類と水の混合溶媒などが挙げられる。また、トルエンと水、又はト
ルエンとエタノールと水の混合溶媒がより好ましい。反応式7において、化合物7の代わ
りに、化合物7のボロン酸を、エチルアルコールやプロピルアルコール等で保護した有機
ホウ素化合物を用いても良く、また、エチレングリコールやピナコールの様なジオールで
保護し、環を形成した有機ホウ素化合物を用いても良い。また、鈴木・宮浦カップリング
以外の有機アルミニウム化合物や、有機ジルコニウム化合物、有機亜鉛化合物、有機スズ
化合物等を用いるクロスカップリングでも良い。
一般式(G21)で表される化合物(目的物2)は、キノキサリン誘導体(化合物6)
と、ピリジン誘導体のボロン酸(化合物9)とを、鈴木・宮浦反応によりカップリングす
ることによっても得ることができる。また、Xはハロゲン、又は、トリフラート基を示
し、Xがハロゲンである場合は、塩素、臭素、ヨウ素が好ましく、より好ましくは、臭
素又はヨウ素である。また、Pyはピリジル基を表し、R11〜R14は、水素、炭素数
1〜4のアルキル基、炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表し、αは炭素数6〜1
3のアリーレン基を表し、βは炭素数6〜13のアリーレン基を表す。また、nは0また
は1の整数を表す。また、反応式8において、用いることができるパラジウム触媒として
は、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
等が挙げられる。反応式8において、用いることができるパラジウム触媒の配位子として
は、トリ(オルトートリル)ホスフィンや、トリフェニルホスフィンや、トリシクロヘキ
シルホスフィン等が挙げられる。反応式8において、用いることができる塩基としては、
ナトリウム t−ブトキシド等の有機塩基や、炭酸カリウム等の無機塩基等が挙げられる
。反応式8において、用いることができる溶媒としては、トルエンと水の混合溶媒、トル
エンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、キシレンと水の混合溶媒、キシレンと
エタノール等のアルコールと水の混合溶媒、ベンゼンと水の混合溶媒、ベンゼンとエタノ
ール等のアルコールと水の混合溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル
類と水の混合溶媒などが挙げられる。また、トルエンと水、又はトルエンとエタノールと
水の混合溶媒がより好ましい。反応式8において、化合物9の代わりに、化合物9のボロ
ン酸を、エチルアルコールやプロピルアルコール等で保護した有機ホウ素化合物を用いて
も良く、また、エチレングリコールやピナコールの様なジオールで保護し、環を形成した
有機ホウ素化合物を用いても良い。また、鈴木・宮浦カップリング以外の有機アルミニウ
ム化合物や、有機ジルコニウム化合物、有機亜鉛化合物、有機スズ化合物等を用いるクロ
スカップリングでも良い。
本発明のキノキサリン誘導体は、キノキサリンの2位または3位の少なくとも一方の炭
素とピリジン環の炭素とがアリーレン基を介して結合している構造を有している。キノキ
サリン骨格は電子輸送性を有し、ピリジン環も電子輸送性を有するため、キノキサリンの
2位または3位の少なくとも一方の炭素と、ピリジン環の炭素とが、アリーレン基を介し
て結合していることにより、電子輸送性に優れたキノキサリン誘導体を得ることができる
また、キノキサリンの2位の炭素および3位の炭素と、ピリジン環の炭素とが、アリー
レン基を介して結合しているキノキサリン誘導体は、キノキサリンの2位または3位の少
なくとも一方の炭素と、ピリジン環の炭素とが、アリーレン基を介して結合しているキノ
キサリン誘導体よりも分子量が大きくなり、熱物性が向上する。更に、熱物性が向上する
ことにより、膜質の安定性(結晶化を抑制できる)が向上すると期待できる。
また、本発明のキノキサリン誘導体は電子輸送性に優れている。よって、本発明のキノ
キサリン誘導体を、発光素子や有機トランジスタなどのエレクトロニクスデバイスに用い
ることにより、良好な電気特性を得ることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で示したキノキサリン誘導体を用いた発光素子の一態
様について、図1および図2を用いて説明する。
本発明の発光素子は、一対の電極間に複数の層を有する。当該複数の層は、電極から離
れたところに発光領域が形成されるように、つまり電極から離れた部位でキャリアの再結
合が行われるように、キャリア注入性の高い物質やキャリア輸送性の高い物質からなる層
を組み合わせて積層されたものである。
本形態において、発光素子は、第1の電極102と、第2の電極104と、第1の電極
102と第2の電極との間に設けられたEL層103とから構成されている。なお、本形
態では第1の電極102は陽極として機能し、第2の電極104は陰極として機能するも
のとして、以下、説明をする。つまり、第1の電極102の方が第2の電極104よりも
電位が高くなるように、第1の電極102と第2の電極104に電圧を印加したときに、
発光が得られるものとして、以下説明をする。
基板101は発光素子の支持体として用いられる。基板101としては、例えばガラス
、またはプラスチック、金属などを用いることができる。なお、発光素子の支持体として
機能するものであれば、これら以外のものでもよい。なお、発光素子からの発光を基板を
通して外部へ取り出す場合には、基板101は透光性を有する基板であることが好ましい
第1の電極102としては、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上であること
が好ましい)金属、合金、導電性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ま
しい。例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide
)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化
亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide)、酸化タングステン及び酸化亜鉛
を含有した酸化インジウム(IWZO)等が挙げられる。これらの導電性金属酸化物膜は
、通常スパッタにより成膜されるが、ゾル−ゲル法などを応用して、インクジェット法、
スピンコート法などにより作製しても構わない。例えば、酸化インジウム−酸化亜鉛(I
ZO)は、酸化インジウムに対し1〜20wt%の酸化亜鉛を加えたターゲットを用いて
スパッタリング法により形成することができる。また、酸化タングステン及び酸化亜鉛を
含有した酸化インジウム(IWZO)は、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.
5〜5wt%、酸化亜鉛を0.1〜1wt%含有したターゲットを用いてスパッタリング
法により形成することができる。この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)
、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(
Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、または金属材料の窒化物(
例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
また、第1の電極102と接する層として、後述する複合材料を含む層を用いた場合に
は、第1の電極102として、仕事関数の大小に関わらず、様々な金属、合金、電気伝導
性化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。例えば、アルミニウム(A
l)、銀(Ag)、アルミニウムを含む合金(AlSi)等を用いることができる。また
、仕事関数の小さい材料である、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわ
ちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)
、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを
含む合金(MgAg、AlLi)、ユウロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の
希土類金属およびこれらを含む合金等を用いることもできる。アルカリ金属、アルカリ土
類金属、これらを含む合金の膜は、真空蒸着法を用いて形成することができる。また、ア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む合金はスパッタリング法により形成することも
可能である。また、銀ペーストなどをインクジェット法などにより成膜することも可能で
ある。
本実施の形態で示すEL層103は、正孔注入層111、正孔輸送層112、発光層1
13、電子輸送層114、電子注入層115を有している。なお、EL層103は、実施
の形態1で示したキノキサリン誘導体を有していればよく、その他の層の積層構造につい
ては特に限定されない。つまり、EL層103は、層の積層構造については特に限定され
ず、電子輸送性の高い物質または正孔輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、正孔注
入性の高い物質、バイポーラ性(電子及び正孔の輸送性の高い物質)の物質、発光性の高
い物質等を含む層と、実施の形態1で示したキノキサリン誘導体とを適宜組み合わせて構
成すればよい。例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等を
適宜組み合わせて構成することができる。各層を構成する材料について以下に具体的に示
す。
正孔注入層111は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質と
しては、酸化モリブデンや酸化バナジウム、酸化ルテニウム、酸化タングステン、酸化マ
ンガン等を用いることができる。この他、低分子の有機化合物としては、フタロシアニン
(略称:HPc)、銅(II)フタロシアニン(略称:CuPc)、バナジルフタロシ
アニン(略称:VOPc)等のフタロシアニン系の化合物、4,4’,4’’−トリス(
N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’
’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(
略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−
フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−
(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビ
フェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェ
ニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)、3−[N−(9−フェニ
ルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称
:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N
−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−
(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニ
ルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等の芳香族アミン化合物等が挙げられる。
また、正孔注入層111として、正孔輸送性の高い物質にアクセプター性物質を含有さ
せた複合材料を用いることができる。なお、正孔輸送性の高い物質にアクセプター性物質
を含有させたものを用いることにより、電極の仕事関数に依らず電極を形成する材料を選
ぶことができる。つまり、第1の電極102として仕事関数の大きい材料だけでなく、仕
事関数の小さい材料を用いることができる。これらの複合材料は、正孔輸送性の高い物質
とアクセプター物質とを共蒸着することにより形成することができる。
なお、本明細書中において、複合とは、単に2つの材料が混合している状態だけでなく
、複数の材料を混合することによって材料間での電荷の授受が行われ得る状態になること
を言う。
複合材料に用いる有機化合物としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、芳
香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)など、種々の化
合物を用いることができる。なお、複合材料に用いる有機化合物としては、正孔輸送性の
高い有機化合物であることが好ましい。具体的には、10−6cm/Vs以上の正孔移
動度を有する物質であることが好ましい。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であ
れば、これら以外のものを用いてもよい。以下では、複合材料に用いることのできる有機
化合物を具体的に列挙する。
複合材料に用いることのできる有機化合物としては、例えば、MTDATA、TDAT
A、DPAB、DNTPD、DPA3B、PCzPCA1、PCzPCA2、PCzPC
N1、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称
:NPBまたはα−NPD)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフ
ェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)等の芳香族ア
ミン化合物や、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3
,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)、9−
[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:C
zPA)、1,4−ビス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]−2,3,5,6−テト
ラフェニルベンゼン等のカルバゾール誘導体や、2−tert−ブチル−9,10−ジ(
2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、2−tert−ブチル−9,1
0−ジ(1−ナフチル)アントラセン、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)
アントラセン(略称:DPPA)、2−tert−ブチル−9,10−ビス(4−フェニ
ルフェニル)アントラセン(略称:t−BuDBA)、9,10−ジ(2−ナフチル)ア
ントラセン(略称:DNA)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth
)、2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuAnth)、9,10−ビス(
4−メチル−1−ナフチル)アントラセン(略称:DMNA)、9,10−ビス[2−(
1−ナフチル)フェニル]−2−tert−ブチル−アントラセン、9,10−ビス[2
−(1−ナフチル)フェニル]アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10
−ジ(1−ナフチル)アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(2
−ナフチル)アントラセン、9,9’−ビアントリル、10,10’−ジフェニル−9,
9’−ビアントリル、10,10’−ビス(2−フェニルフェニル)−9,9’−ビアン
トリル、10,10’−ビス[(2,3,4,5,6−ペンタフェニル)フェニル]−9
,9’−ビアントリル、アントラセン、テトラセン、ルブレン、ペリレン、2,5,8,
11−テトラ(tert−ブチル)ペリレン、ペンタセン、コロネン、4,4’−ビス(
2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称:DPVBi)、9,10−ビス[4−(
2,2−ジフェニルビニル)フェニル]アントラセン(略称:DPVPA)等の芳香族炭
化水素化合物を挙げることができる。
また、アクセプター性物質としては、7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6
−テトラフルオロキノジメタン(略称:F−TCNQ)、クロラニル等の有機化合物や
、遷移金属酸化物を挙げることができる。また、元素周期表における第4族乃至第8族に
属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、酸化バナジウム、酸化ニオブ、
酸化タンタル、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化レ
ニウムは電子受容性が高いため好ましい。中でも特に、酸化モリブデンは大気中でも安定
であり、吸湿性が低く、扱いやすいため好ましい。
また、正孔注入層111としては、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマ
ー等)を用いることができる。例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK
)、ポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{
N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フ
ェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)ポリ[N,N’−ビス(4−ブチル
フェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)など
の高分子化合物が挙げられる。また、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポ
リ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ポリ(スチレンスル
ホン酸)(PAni/PSS)等の酸を添加した高分子化合物を用いることができる。
また、上述したPVK、PVTPA、PTPDMA、Poly−TPD等の高分子化合
物と、上述したアクセプター性物質を用いて複合材料を形成し、正孔注入層111として
用いてもよい。
正孔輸送層112は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送性の高い物質の
中で、低分子の有機化合物としては、NPB(またはα−NPD)、TPD、4,4’−
ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニ
ル(略称:DFLDPBi)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン
−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)などの芳香族アミン
化合物を用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の正
孔移動度を有する物質である。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これ
ら以外のものを用いてもよい。なお、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけ
でなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
また、上述した正孔輸送性の高い物質にアクセプター性物質を含有させた複合材料を正
孔輸送層112として用いても良い。
また、正孔輸送層112として、PVK、PVTPA、PTPDMA、Poly−TP
Dなどの高分子化合物を用いることもできる。
発光層113は、発光性の高い物質を含む層であり、種々の材料を用いることができる
。例えば、発光性の高い物質としては、蛍光を発光する蛍光性化合物や燐光を発光する燐
光性化合物を用いることができる。
発光層に用いることのできる燐光性化合物としては、以下の有機金属錯体が例示できる
。例えば、青色系の発光材料として、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピ
リジナト−N,C2’]イリジウム(III)テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート(
略称:FIr6)、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C
2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)、ビス[2−(3’,
5’ビストリフルオロメチルフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)
ピコリナート(略称:Ir(CFppy)(pic))、ビス[2−(4’,6’−
ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナ
ート(略称:FIracac)などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、トリ
ス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(ppy
)、ビス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルア
セトナート(略称:Ir(ppy)(acac))、ビス(1,2−ジフェニル−1H
−ベンゾイミダゾラト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pb
i)(acac))、ビス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチル
アセトナート(略称:Ir(bzq)(acac))などが挙げられる。また、黄色系
の発光材料として、ビス(2,4−ジフェニル−1,3−オキサゾラト−N,C2’)イ
リジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(dpo)(acac))、ビ
ス[2−(4’−パーフルオロフェニルフェニル)ピリジナト]イリジウム(III)ア
セチルアセトナート(略称:Ir(p−PF−ph)(acac))、ビス(2−フェ
ニルベンゾチアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称
:Ir(bt)(acac))などが挙げられる。また、橙色系の発光材料として、ト
リス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(pq
)、ビス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルア
セトナート(略称:Ir(pq)(acac))などが挙げられる。また、赤色系の発
光材料として、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C
3’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac
))、ビス(1−フェニルイソキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチル
アセトナート(略称:Ir(piq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[
2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:
Ir(Fdpq)(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタ
エチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)等の有機金属
錯体が挙げられる。また、トリス(アセチルアセトナト)(モノフェナントロリン)テル
ビウム(III)(略称:Tb(acac)(Phen))、トリス(1,3−ジフェ
ニル−1,3−プロパンジオナト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(
略称:Eu(DBM)(Phen))、トリス[1−(2−テノイル)−3,3,3−
トリフルオロアセトナト](モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:E
u(TTA)(Phen))等の希土類金属錯体は、希土類金属イオンからの発光(異
なる多重度間の電子遷移)であるため、燐光性化合物として用いることができる。
発光層に用いることのできる蛍光性化合物としては、例えば、青色系の発光材料として
、N,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフ
ェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)、4−(9H−カルバゾー
ル−9−イル)−4’−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称
:YGAPA)などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、N−(9,10−ジ
フェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(
略称:2PCAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2
−アントリル]−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PC
ABPhA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,N’,N’−トリ
フェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPAPA)、N−[9,10−ビス
(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,N’,N’−トリフェニ
ル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPABPhA)、N−[9,10−ビス(
1,1’−ビフェニル−2−イル)]−N−[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フ
ェニル]−N−フェニルアントラセン−2−アミン(略称:2YGABPhA)、N,N
,9−トリフェニルアントラセン−9−アミン(略称:DPhAPhA)などが挙げられ
る。また、黄色系の発光材料として、ルブレン、5,12−ビス(1,1’−ビフェニル
−4−イル)−6,11−ジフェニルテトラセン(略称:BPT)などが挙げられる。ま
た、赤色系の発光材料として、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)
テトラセン−5,11−ジアミン(略称:p−mPhTD)、7,13−ジフェニル−N
,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)アセナフト[1,2−a]フルオ
ランテン−3,10−ジアミン(略称:p−mPhAFD)などが挙げられる。
なお、発光層としては、上述した発光性の高い物質(ゲスト材料)を他の物質(ホスト
材料)に分散させた構成としてもよい。発光性の物質を分散させるための物質としては、
各種のものを用いることができ、発光性の物質よりも最低空軌道準位(LUMO準位)が
高く、最高被占有軌道準位(HOMO準位)が低い物質を用いることが好ましい。
発光性の物質を分散させるための物質としては、具体的には、トリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム(III)(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト
)アルミニウム(III)(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]
キノリナト)ベリリウム(II)(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリ
ノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(III)(略称:BAlq)、ビス
(8−キノリノラト)亜鉛(II)(略称:Znq)、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾ
リル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnPBO)、ビス[2−(2−ベンゾチアゾ
リル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnBTZ)などの金属錯体、2−(4−ビフ
ェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(
略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−
オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−ビフェニリル
)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール
(略称:TAZ)、2,2’,2’’−(1,3,5−ベンゼントリイル)トリス(1−
フェニル−1H−ベンゾイミダゾール)(略称:TPBI)、バソフェナントロリン(略
称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)などの複素環化合物や、9−[4
−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzP
A)、3,6−ジフェニル−9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]
−9H−カルバゾール(略称:DPCzPA)、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフ
ェニル)アントラセン(略称:DPPA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン
(略称:DNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン
(略称:t−BuDNA)、9,9’−ビアントリル(略称:BANT)、9,9’−(
スチルベン−3,3’−ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS)、9,9’−(ス
チルベン−4,4’−ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS2)、3,3’,3’
’−(ベンゼン−1,3,5−トリイル)トリピレン(略称:TPB3)、9,10−ジ
フェニルアントラセン(略称:DPAnth)、6,12−ジメトキシ−5,11−ジフ
ェニルクリセンなどの縮合芳香族化合物、N,N−ジフェニル−9−[4−(10−フェ
ニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:CzA1
PA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:DPhP
A)、N,9−ジフェニル−N−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]
−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:PCAPA)、N,9−ジフェニル−N−{
4−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]フェニル}−9H−カルバゾ
ール−3−アミン(略称:PCAPBA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリ
ル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、
NPB(またはα−NPD)、TPD、DFLDPBi、BSPBなどの芳香族アミン化
合物などを用いることができる。
また、発光性の物質を分散させるための物質は複数種用いることができる。例えば、結
晶化を抑制するためにルブレン等の結晶化を抑制する物質をさらに添加してもよい。また
、発光性の物質へのエネルギー移動をより効率良く行うためにNPB、あるいはAlq等
をさらに添加してもよい。
発光性の高い物質を他の物質に分散させた構成とすることにより、発光層113の結晶
化を抑制することができる。また、発光性の高い物質の濃度が高いことによる濃度消光を
抑制することができる。
また、発光層113として高分子化合物を用いることができる。具体的には、青色系の
発光材料として、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)(略称:PF
O)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(2,5−ジ
メトキシベンゼン−1,4−ジイル)](略称:PF−DMOP)、ポリ{(9,9−ジ
オクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−[N,N’−ジ−(p−ブチルフェニル
)−1,4−ジアミノベンゼン]}(略称:TAB−PFH)などが挙げられる。また、
緑色系の発光材料として、ポリ(p−フェニレンビニレン)(略称:PPV)、ポリ[(
9,9−ジヘキシルフルオレン−2,7−ジイル)−alt−co−(ベンゾ[2,1,
3]チアジアゾール−4,7−ジイル)](略称:PFBT)、ポリ[(9,9−ジオク
チル−2,7−ジビニレンフルオレニレン)−alt−co−(2−メトキシ−5−(2
−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレン)]などが挙げられる。また、橙色〜赤色
系の発光材料として、ポリ[2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキソキシ)−1,4−
フェニレンビニレン](略称:MEH−PPV)、ポリ(3−ブチルチオフェン−2,5
−ジイル)(略称:R4−PAT)、ポリ{[9,9−ジヘキシル−2,7−ビス(1−
シアノビニレン)フルオレニレン]−alt−co−[2,5−ビス(N,N’−ジフェ
ニルアミノ)−1,4−フェニレン]}、ポリ{[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキ
シロキシ)−1,4−ビス(1−シアノビニレンフェニレン)]−alt−co−[2,
5−ビス(N,N’−ジフェニルアミノ)−1,4−フェニレン]}(略称:CN−PP
V−DPD)などが挙げられる。
電子輸送層114は、電子輸送性の高い物質を含む層である。実施の形態1で示したキ
ノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れているため、電子輸送層114として好適に用い
ることができる。なお、電子輸送層は、単層ものだけでなく、二層以上積層したものとし
てもよい。
電子輸送層を二層以上積層したものとする場合、他の電子輸送性の高い物質としては、
例えば、低分子の有機化合物として、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニ
ウム(III)(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト
)ベリリウム(II)(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(
4−フェニルフェノラト)アルミニウム(III)(略称:BAlq)、ビス(8−キノ
リノラト)亜鉛(II)(略称:Znq)、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェ
ノラト]亜鉛(II)(略称:ZnPBO)、ビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェ
ノラト]亜鉛(II)(略称:ZnBTZ)などの金属錯体が挙げられる。さらに、金属
錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1
,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブ
チルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−
7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル
)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ01)、2,2’,2’’−(1,3,5
−ベンゼントリイル)トリス(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール)(略称:TP
BI)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP
)などの複素環化合物も用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm
/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、正孔よりも電子の輸送性の高い物質
であれば、上記以外の物質を電子輸送層として用いても構わない。また、電子輸送層は、
単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
電子輸送層を二層以上積層したものとする場合、他の電子輸送性の高い物質として、高
分子化合物を用いることができる。例えば、ポリ[(9,9−ジヘキシルフルオレン−2
,7−ジイル)−co−(ピリジン−3,5−ジイル)](略称:PF−Py)、ポリ[
(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(2,2’−ビピリジン−
6,6’−ジイル)](略称:PF−BPy)などを用いることができる。
電子注入層115は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入性の高い物質と
しては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(C
aF)等のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属又はそれらの化合物を用いること
ができる。例えば、電子輸送性を有する物質からなる層中にアルカリ金属又はアルカリ土
類金属又はそれらの化合物を含有させたもの、例えばAlq中にマグネシウム(Mg)を
含有させたもの等を用いることができる。なお、電子注入層として、電子輸送性を有する
物質からなる層中にアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有させたものを用いることに
より、第2の電極104からの電子注入が効率良く行われるためより好ましい。
第2の電極104を形成する物質としては、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV
以下であることが好ましい)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物など
を用いることができる。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の第1族また
は第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属
、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアル
カリ土類金属、およびこれらを含む合金(MgAg、AlLi)、ユウロピウム(Eu)
、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等が挙げられる。アル
カリ金属、アルカリ土類金属、これらを含む合金の膜は、真空蒸着法を用いて形成するこ
とができる。また、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む合金はスパッタリング法
により形成することも可能である。また、銀ペーストなどをインクジェット法などにより
成膜することも可能である。
また、第2の電極104と電子輸送層114との間に、電子注入を促す機能を有する層
である電子注入層115を設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、
ITO、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ等様々な導電性材料
を第2の電極104として用いることができる。これら導電性材料は、スパッタリング法
やインクジェット法、スピンコート法等を用いて成膜することが可能である。
また、EL層の形成方法としては、乾式法、湿式法を問わず、種々の方法を用いること
ができる。例えば、真空蒸着法、インクジェット法またはスピンコート法などを用いるこ
とができる。EL層は、前記したとおり通常正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送
層、電子注入層等で形成されており、それらの層形成に当たっては、その層を形成する材
料に適した成膜方法を用いるのがよいが、共通した成膜方法を用いることが可能である。
なお、各電極の成膜においても前記したとおり同様の方法を採用できる。
例えば、上述した材料のうち、高分子化合物を用いて湿式法でEL層を形成してもよい
。または、低分子の有機化合物を用いて湿式法で形成することもできる。また、低分子の
有機化合物を用いて真空蒸着法などの乾式法を用いてEL層を形成してもよい。
また、電極についても、ゾル−ゲル法を用いて湿式法で形成しても良いし、金属材料の
ペーストを用いて湿式法で形成してもよい。また、スパッタリング法や真空蒸着法などの
乾式法を用いて形成しても良い。
例えば、本発明の発光素子を表示装置に適用し、大型基板を用いて作製する場合には、
発光層は湿式法により形成することが好ましい。発光層を、インクジェット法を用いて形
成することにより、大型基板を用いても発光層の塗り分けが容易となる。
以上のような構成を有する本発明の発光素子は、第1の電極102と第2の電極104
との間に生じた電位差により電流が流れ、EL層103において正孔と電子とが再結合し
、発光するものである。
発光は、第1の電極102または第2の電極104のいずれか一方または両方を通って
外部に取り出される。従って、第1の電極102または第2の電極104のいずれか一方
または両方は、透光性を有する電極である。例えば、第1の電極102のみが透光性を有
する電極である場合、発光は第1の電極102を通って基板側から取り出される。また、
第2の電極104のみが透光性を有する電極である場合、発光は第2の電極104を通っ
て基板と逆側から取り出される。第1の電極102および第2の電極104がいずれも透
光性を有する電極である場合、発光は第1の電極102および第2の電極104を通って
、基板側および基板と逆側の両方から取り出される。
なお、第1の電極102と第2の電極104との間に設けられる層の構成は、上記のも
のには限定されない。発光領域と金属とが近接することによって生じる消光を防ぐように
、第1の電極102および第2の電極104から離れた部位に正孔と電子とが再結合する
発光領域を設けた構成であり、実施の形態1で示したキノキサリン誘導体を有する構成で
あれば、上記以外のものでもよい。
つまり、層の積層構造については特に限定されず、電子輸送性の高い物質または正孔輸
送性の高い物質、電子注入性の高い物質、正孔注入性の高い物質、バイポーラ性(電子及
び正孔の輸送性の高い物質)の物質等から成る層と、実施の形態1で示したキノキサリン
誘導体を適宜組み合わせて構成すればよい。
また、図2に示すように、基板101上に、陰極として機能する第2の電極104、E
L層103、陽極として機能する第1の電極102とが順に積層された構成としてもよい
。図2では、第2の電極104上に、電子注入層115、電子輸送層114、発光層11
3、正孔輸送層112、正孔注入層111が順に積層された構成となっている。
なお、本実施の形態においては、ガラス、プラスチックなどからなる基板上に発光素子
を作製している。一基板上にこのような発光素子を複数作製することで、パッシブマトリ
クス型の発光装置を作製することができる。また、ガラス、プラスチックなどからなる基
板上に、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、TFTと電気的に接続された電
極上に発光素子を作製してもよい。これにより、TFTによって発光素子の駆動を制御す
るアクティブマトリクス型の発光装置を作製できる。なお、TFTの構造は、特に限定さ
れない。スタガ型のTFTでもよいし、逆スタガ型のTFTでもよい。また、TFT基板
に形成される駆動用回路についても、N型およびP型のTFTからなるものでもよいし、
若しくはN型のTFTまたはP型のTFTのいずれか一方からのみなるものであってもよ
い。また、TFTに用いられる半導体膜の結晶性についても特に限定されない。非晶質半
導体膜を用いてもよいし、結晶性半導体膜を用いてもよい。また、単結晶半導体膜を用い
てもよい。単結晶半導体膜は、スマートカット法などを用いて作製することができる。
実施の形態1で示したキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れているため、発光素子
の電子輸送層として好適に用いることができる。実施の形態1で示したキノキサリン誘導
体を用いることにより、駆動電圧の低い発光素子を得ることができる。また、消費電力の
低い発光素子を得ることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明に係る発光素子の一態様として、実施の形態1で示したキノ
キサリン誘導体を発光層に用いた構成について説明する。
実施の形態1で示したキノキサリン誘導体は電子輸送性に優れているため、発光性の高
い物質(ゲスト材料)を他の物質(ホスト材料)に分散させた構成の発光層において、ホ
スト材料として用いることができる。
実施の形態1で示したキノキサリン誘導体をホスト材料として用いた場合、ゲスト材料
が蛍光を発光する場合には、ゲスト材料として、実施の形態1に示したキノキサリン誘導
体よりも最低空軌道準位(LUMO準位)が低く、最高被占有軌道準位(HOMO準位)
が高い物質を用いることが好ましい。例えば、青色系の発光材料として、N,N’−ビス
[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン
−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)、4−(9H−カルバゾール−9−イル)−
4’−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:YGAPA)な
どが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、N−(9,10−ジフェニル−2−ア
ントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAP
A)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−
N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCABPhA)、N
−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,N’,N’−トリフェニル−1,4
−フェニレンジアミン(略称:2DPAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフ
ェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェ
ニレンジアミン(略称:2DPABPhA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェ
ニル−2−イル)]−N−[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フ
ェニルアントラセン−2−アミン(略称:2YGABPhA)、N,N,9−トリフェニ
ルアントラセン−9−アミン(略称:DPhAPhA)などが挙げられる。また、黄色系
の発光材料として、ルブレン、5,12−ビス(1,1’−ビフェニル−4−イル)−6
,11−ジフェニルテトラセン(略称:BPT)などが挙げられる。また、赤色系の発光
材料として、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)テトラセン−5,
11−ジアミン(略称:p−mPhTD)、7,13−ジフェニル−N,N,N’,N’
−テトラキス(4−メチルフェニル)アセナフト[1,2−a]フルオランテン−3,1
0−ジアミン(略称:p−mPhAFD)などが挙げられる。
また、実施の形態1で示したキノキサリン誘導体をホスト材料として用いた場合、ゲス
ト材料が燐光を発光する場合には、ゲスト材料として、実施の形態1に示したキノキサリ
ン誘導体よりも三重項励起エネルギーが小さい物質を用いることが好ましい。例えば、ビ
ス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム
(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac))、ビス(1−
フェニルイソキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略
称:Ir(piq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4
−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)
(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,
23H−ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)等の有機金属錯体が挙げられる
実施の形態1で示したキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れているため、発光層に
用いることにより、電子輸送性の高い発光層とすることができる。このような構成の発光
層は、電子トラップ性の高いゲスト材料を用いた場合、高効率の発光を得ることできる。
また、発光性の物質(ゲスト材料)を分散させるための物質(ホスト材料)は複数種用
いることができる。よって、発光層は、実施の形態1で示したキノキサリン誘導体以外に
、第2のホスト材料を含んでいても良い。実施の形態1で示したキノキサリン誘導体は電
子輸送性に優れているため、第2のホスト材料としては正孔輸送性に優れている材料を用
いることが好ましい。このような構成にすることにより、発光層が正孔輸送性および電子
輸送性を有することになり、発光層における正孔と電子の再結合確率が高くなり、高効率
の発光を得ることができる。また、低駆動電圧の発光素子を得ることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明に係る発光素子の一態様として、実施の形態1で示したキノ
キサリン誘導体を電子注入層に用いた構成について説明する。
実施の形態1で示したキノキサリン誘導体は電子注入性にも優れているため、発光素子
の電子注入層として用いることができる。実施の形態1で示したキノキサリン誘導体を電
子注入層として用いる場合には、実施の形態1で示したキノキサリン誘導体以外に、アル
カリ金属又はアルカリ土類金属又はそれらの化合物を含有させることが好ましい。このよ
うな構成とすることにより、陰極として機能する電極からの電子注入性が高くなり、低駆
動電圧の発光素子を得ることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態は、本発明に係る複数の発光ユニットを積層した構成の発光素子(以下、
積層型素子という)の態様について、図3を参照して説明する。この発光素子は、第1の
電極と第2の電極との間に、複数の発光ユニットを有する積層型発光素子である。各発光
ユニットの構成としては、実施の形態2〜実施の形態4で示した構成と同様な構成を用い
ることができる。つまり、実施の形態2で示した発光素子は、1つの発光ユニットを有す
る発光素子である。本実施の形態では、複数の発光ユニットを有する発光素子について説
明する。
図3において、第1の電極501と第2の電極502との間には、第1の発光ユニット
511、電荷発生層513、第2の発光ユニット512が積層されている。第1の電極5
01と第2の電極502は実施の形態2と同様なものを適用することができる。また、第
1の発光ユニット511と第2の発光ユニット512は同じ構成であっても異なる構成で
あってもよく、その構成は実施の形態2と同様なものを適用することができる。
電荷発生層513は、第1の電極501と第2の電極502に電圧を印加したときに、
一方の側の発光ユニットに電子を注入し、他方の側の発光ユニットに正孔を注入する層で
あり、単層でも複数の層を積層した構成であってもよい。複数の層を積層した構成として
は、正孔を注入する層と電子を注入する層とを積層する構成であることが好ましい。
正孔を注入する層としては、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化レニウム、酸化ル
テニウム等の半導体や絶縁体を用いることができる。あるいは、正孔輸送性の高い物質に
、アクセプター物質が添加された構成であってもよい。正孔輸送性の高い物質とアクセプ
ター性物質を含む層は、実施の形態2で示した複合材料であり、アクセプター物質として
、7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6−テトラフルオロキノジメタン(略称
:F−TCNQ)や、酸化バナジウムや酸化モリブデンや酸化タングステン等の金属酸
化物を含む。正孔輸送性の高い物質としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体
、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)など、種々
の化合物を用いることができる。なお、正孔輸送性の高い物質としては、正孔移動度が1
−6cm/Vs以上であるものを適用することが好ましい。但し、電子よりも正孔の
輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。正孔輸送性の高い物質と
アクセプター性物質を含む複合材料は、キャリア注入性、キャリア輸送性に優れているた
め、低電圧駆動、低電流駆動を実現することができる。
電子を注入する層としては、酸化リチウム、フッ化リチウム、炭酸セシウム等の絶縁体
や半導体を用いることができる。あるいは、電子輸送性の高い物質に、ドナー性物質が添
加された構成であってもよい。ドナー性物質としては、アルカリ金属またはアルカリ土類
金属または希土類金属または元素周期表における第13族に属する金属およびその酸化物
、炭酸塩を用いることができる。具体的には、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、マ
グネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、イッテルビウム(Yb)、インジウム(In
)、酸化リチウム、炭酸セシウムなどを用いることが好ましい。また、テトラチアナフタ
センのような有機化合物をドナー性物質として用いてもよい。電子輸送性の高い物質とし
ては、実施の形態2で示した材料を用いることができる。なお、電子輸送性の高い物質と
しては、電子移動度が10−6cm/Vs以上であるものを適用することが好ましい。
但し、正孔よりも電子の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。
電子輸送性の高い物質とドナー性物質とを有する複合材料は、キャリア注入性、キャリア
輸送性に優れているため、低電圧駆動、低電流駆動を実現することができる。
また、電荷発生層513として、実施の形態2で示した電極材料を用いることもできる
。例えば、正孔輸送性の高い物質と金属酸化物を含む層と透明導電膜とを組み合わせて形
成しても良い。なお、光取り出し効率の点から、電荷発生層は透光性の高い層とすること
が好ましい。
いずれにしても、第1の発光ユニット511と第2の発光ユニット512に挟まれる電
荷発生層513は、第1の電極501と第2の電極502に電圧を印加したときに、一方
の側の発光ユニットに電子を注入し、他方の側の発光ユニットに正孔を注入するものであ
れば良い。例えば、第1の電極の電位の方が第2の電極の電位よりも高くなるように電圧
を印加した場合、電荷発生層513は、第1の発光ユニット511に電子を注入し、第2
の発光ユニット512に正孔を注入するものであればいかなる構成でもよい。
本実施の形態では、2つの発光ユニットを有する発光素子について説明したが、同様に
、3つ以上の発光ユニットを積層した発光素子についても、同様に適用することが可能で
ある。本実施の形態に係る発光素子のように、一対の電極間に複数の発光ユニットを電荷
発生層で仕切って配置することで、電流密度を低く保ったまま、高輝度領域での長寿命素
子を実現できる。また、照明を応用例とした場合は、電極材料の抵抗による電圧降下を小
さくできるので、大面積での均一発光が可能となる。また、低電圧駆動が可能で消費電力
が低い発光装置を実現することができる。
また、それぞれの発光ユニットの発光色を異なるものにすることで、発光素子全体とし
て、所望の色の発光を得ることができる。例えば、2つの発光ユニットを有する発光素子
において、第1の発光ユニットの発光色と第2の発光ユニットの発光色を補色の関係にな
るようにすることで、発光素子全体として白色発光する発光素子を得ることも可能である
。なお、補色とは、混合すると無彩色になる色同士の関係をいう。つまり、補色の関係に
ある色を発光する物質から得られた光と混合すると、白色発光を得ることができる。また
、3つの発光ユニットを有する発光素子の場合でも同様であり、例えば、第1の発光ユニ
ットの発光色が赤色であり、第2の発光ユニットの発光色が緑色であり、第3の発光ユニ
ットの発光色が青色である場合、発光素子全体としては、白色発光を得ることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の発光素子を有する発光装置について説明する。
本実施の形態では、画素部に本発明の発光素子を有する発光装置について図4を用いて
説明する。なお、図4(A)は、発光装置を示す上面図、図4(B)は図4(A)をA−
A’およびB−B’で切断した断面図である。この発光装置は、発光素子の発光を制御す
るものとして、点線で示された駆動回路部(ソース側駆動回路)601、画素部602、
駆動回路部(ゲート側駆動回路)603を含んでいる。また、604は封止基板、605
はシール材であり、シール材605で囲まれた内側は、空間607になっている。
なお、引き回し配線608はソース側駆動回路601及びゲート側駆動回路603に入
力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプ
リントサーキット)609からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号
等を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント
配線基板(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光
装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものと
する。
次に、断面構造について図4(B)を用いて説明する。素子基板610上には駆動回路
部及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路601
と、画素部602中の一つの画素が示されている。
なお、ソース側駆動回路601はNチャネル型TFT623とPチャネル型TFT62
4とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路は、種々のCMOS回路
、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施の形態では、画素
部が形成された基板と同一基板上に駆動回路を形成したドライバ一体型を示すが、必ずし
もその必要はなく、駆動回路を、画素部が形成された基板と同一基板上ではなく、外部に
形成することもできる。
また、画素部602はスイッチング用TFT611と、電流制御用TFT612とその
ドレインに電気的に接続された第1の電極613とを含む複数の画素により形成される。
なお、第1の電極613の端部を覆って絶縁物614が形成されている。ここでは、ポジ
型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
また、被覆性を良好なものとするため、絶縁物614の上端部または下端部に曲率を有
する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物614の材料としてポジ型の感光性ア
クリルを用いた場合、絶縁物614の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有
する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物614として、光の照射によってエッ
チャントに不溶解性となるネガ型、或いは光の照射によってエッチャントに溶解性となる
ポジ型のいずれも使用することができる。
第1の電極613上には、EL層616、および第2の電極617がそれぞれ形成され
ている。ここで、第1の電極613に用いる材料としては、さまざまな金属、合金、電気
伝導性化合物、およびこれらの混合物を用いることができる。第1の電極を陽極として用
いる場合には、その中でも、仕事関数の大きい(好ましくは仕事関数4.0eV以上)金
属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。例え
ば、珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ膜、酸化インジウム−酸化亜鉛膜、窒化チ
タン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとア
ルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と
窒化チタン膜との3層構造等の積層膜を用いることができる。なお、積層構造とすると、
配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能さ
せることができる。
また、EL層616は、蒸着マスクを用いた蒸着法、インクジェット法、スピンコート
法等の種々の方法によって形成される。EL層616は、実施の形態2〜実施の形態5で
示したキャリアの移動を制御する層を有している。また、EL層616を構成する材料と
しては、低分子化合物、または高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)
のいずれを用いてもよい。また、EL層に用いる材料としては、有機化合物だけでなく、
無機化合物を用いてもよい。
また、第2の電極617に用いる材料としては、さまざまな金属、合金、電気伝導性化
合物、およびこれらの混合物を用いることができる。第2の電極を陰極として用いる場合
には、その中でも、仕事関数の小さい(好ましくは仕事関数3.8eV以下)金属、合金
、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。例えば、元素
周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs
)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウ
ム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(MgAg、AlLi)等が
挙げられる。なお、EL層616で生じた光を第2の電極617を透過させる場合には、
第2の電極617として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(酸化インジウム−酸
化スズ(ITO)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化イ
ンジウム−酸化亜鉛(IZO)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウ
ム(IWZO)等)との積層膜を用いることも可能である。
さらにシール材605で封止基板604を素子基板610と貼り合わせることにより、
素子基板610、封止基板604、およびシール材605で囲まれた空間607に発光素
子618が備えられた構造になっている。なお、空間607には、充填材が充填されてお
り、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材605が充填され
る場合もある。
なお、シール材605にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料
はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板604
に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Rei
nforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステル
またはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
以上のようにして、本発明の発光素子を有する発光装置を得ることができる。
本発明の発光装置は、実施の形態2〜実施の形態5で示した発光素子を有する。実施の
形態2〜実施の形態5で示した発光素子は、駆動電圧が低いため、消費電力の低い発光装
置を得ることができる。
以上のように、本実施の形態では、トランジスタによって発光素子の駆動を制御するア
クティブマトリクス型の発光装置について説明したが、パッシブマトリクス型の発光装置
であってもよい。図5には本発明を適用して作製したパッシブマトリクス型の発光装置を
示す。なお、図5(A)は、発光装置を示す斜視図、図5(B)は図5(A)をX−Yで
切断した断面図である。図5において、基板951上には、電極952と電極956との
間にはEL層955が設けられている。電極952の端部は絶縁層953で覆われている
。そして、絶縁層953上には隔壁層954が設けられている。隔壁層954の側壁は、
基板面に近くなるに伴って、一方の側壁と他方の側壁との間隔が狭くなっていくような傾
斜を有する。つまり、隔壁層954の短辺方向の断面は、台形状であり、底辺(絶縁層9
53の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接する辺)の方が上辺(絶縁層953
の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接しない辺)よりも短い。このように、隔
壁層954を設けることで、EL層955及び電極956をそれぞれパターニングするこ
とができる。また、パッシブマトリクス型の発光装置においても、駆動電圧の低い本発明
に係る発光素子を含むことによって、消費電力の低い発光装置を得ることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態6に示す発光装置をその一部に含む本発明の電子機器に
ついて説明する。本発明の電子機器は、実施の形態2〜実施の形態5で示した発光素子を
有し、低消費電力の表示部を有する。
本発明の発光装置を用いて作製された電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ
、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、
オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュー
タ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具
体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生
し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)などが挙げられる。これらの電子機器
の具体例を図6に示す。
図6(A)は本実施の形態に係るテレビ装置であり、筐体9101、支持台9102、
表示部9103、スピーカー部9104、ビデオ入力端子9105等を含む。このテレビ
装置において、表示部9103は、実施の形態2〜実施の形態5で説明したものと同様の
発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子は、駆動電圧が低く、
消費電力が低いという特徴を有している。その発光素子で構成される表示部9103も同
様の特徴を有するため、このテレビ装置は低消費電力化が図られている。このような特徴
により、テレビ装置において、電源回路を大幅に削減、若しくは縮小することができるの
で、筐体9101や支持台9102の小型軽量化を図ることが可能である。本実施の形態
に係るテレビ装置は、低消費電力及び小型軽量化が図られているので、それにより住環境
に適合した製品を提供することができる。
図6(B)は本実施の形態に係るコンピュータであり、本体9201、筐体9202、
表示部9203、キーボード9204、外部接続ポート9205、ポインティングデバイ
ス9206等を含む。このコンピュータにおいて、表示部9203は、実施の形態2〜実
施の形態5で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。
当該発光素子は、駆動電圧が低く、消費電力が低いという特徴を有している。その発光素
子で構成される表示部9203も同様の特徴を有するため、このコンピュータは低消費電
力化が図られている。このような特徴により、コンピュータにおいて、電源回路を大幅に
削減、若しくは縮小することができるので、本体9201や筐体9202の小型軽量化を
図ることが可能である。本実施の形態に係るコンピュータは、低消費電力及び小型軽量化
が図られているので、環境に適合した製品を提供することができる。
図6(C)はカメラであり、本体9301、表示部9302、筐体9303、外部接続
ポート9304、リモコン受信部9305、受像部9306、バッテリー9307、音声
入力部9308、操作キー9309、接眼部9310等を含む。このカメラにおいて、表
示部9302は、実施の形態2〜実施の形態5で説明したものと同様の発光素子をマトリ
クス状に配列して構成されている。当該発光素子は、駆動電圧が低く、消費電力が低いと
いう特徴を有している。その発光素子で構成される表示部9302も同様の特徴を有する
ため、このカメラは低消費電力化が図られている。このような特徴により、カメラにおい
て、電源回路を大幅に削減、若しくは縮小することができるので、本体9301の小型軽
量化を図ることが可能である。本実施の形態に係るカメラは、低消費電力及び小型軽量化
が図られているので、携帯に適した製品を提供することができる。
図6(D)は本実施の形態に係る携帯電話であり、本体9401、筐体9402、表示
部9403、音声入力部9404、音声出力部9405、操作キー9406、外部接続ポ
ート9407、アンテナ9408等を含む。この携帯電話において、表示部9403は、
実施の形態2〜実施の形態5で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して
構成されている。当該発光素子は、駆動電圧が低く、消費電力が低いという特徴を有して
いる。その発光素子で構成される表示部9403も同様の特徴を有するため、この携帯電
話は低消費電力化が図られている。このような特徴により、携帯電話において、電源回路
を大幅に削減、若しくは縮小することができるので、本体9401や筐体9402の小型
軽量化を図ることが可能である。本実施の形態に係る携帯電話は、低消費電力及び小型軽
量化が図られているので、携帯に適した製品を提供することができる。
図12には、図6(D)とは異なる構成の携帯電話の一例を示す。図12(A)が正面
図、図12(B)が背面図、図12(C)が展開図である。図12に示す携帯電話は、電
話と携帯情報端末の双方の機能を備えており、コンピュータを内蔵し、音声通話以外にも
様々なデータ処理が可能な所謂スマートフォンである。
図12に示す携帯電話は、筐体1001及び1002二つの筐体で構成されている。筐
体1001には、表示部1101、スピーカー1102、マイクロフォン1103、操作
キー1104、ポインティングデバイス1105、カメラ用レンズ1106、外部接続端
子1107、イヤホン端子1008等を備え、筐体1002には、キーボード1201、
外部メモリスロット1202、カメラ用レンズ1203、ライト1204等を備えている
。また、アンテナは筐体1001内部に内蔵されている。
また、上記構成に加えて、非接触ICチップ、小型記録装置等を内蔵していてもよい。
表示部1101には、実施の形態6で示した発光装置を組み込むことが可能であり、使
用形態に応じて表示の方向が適宜変化する。表示部1101と同一面上にカメラ用レンズ
1106を備えているため、テレビ電話が可能である。また、表示部1101をファイン
ダーとしカメラ用レンズ1203及びライト1204で静止画及び動画の撮影が可能であ
る。スピーカー1102及びマイクロフォン1103は音声通話に限らず、テレビ電話、
録音、再生等が可能である。操作キー1104では、電話の発着信、電子メール等の簡単
な情報入力、画面のスクロール、カーソル移動等が可能である。更に、重なり合った筐体
1001と筐体1002(図12(A))は、スライドし図12(C)のように展開し、
携帯情報端末として使用できる。この場合、キーボード1201、ポインティングデバイ
ス1105を用い円滑な操作が可能である。外部接続端子1107はACアダプタ及びU
SBケーブル等の各種ケーブルと接続可能であり、充電及びコンピュータ等とのデータ通
信が可能である。また、外部メモリスロット1202に記録媒体を挿入しより大量のデー
タ保存及び移動に対応できる。
また、上記機能に加えて、赤外線通信機能、テレビ受信機能等を備えたものであっても
よい。
図7は音響再生装置、具体例としてカーオーディオであり、本体701、表示部702
、操作スイッチ703、704を含む。表示部702は実施の形態6の発光装置(パッシ
ブマトリクス型またはアクティブマトリクス型)で実現することができる。また、この表
示部702はセグメント方式の発光装置で形成しても良い。いずれにしても、本発明に係
る発光素子を用いることにより、車両用電源(12〜42V)を使って、低消費電力化を
図りつつ、明るい表示部を構成することができる。また、本実施の形態では車載用オーデ
ィオを示すが、携帯型や家庭用のオーディオ装置に用いても良い。
図8は、音響再生装置の一例としてデジタルプレーヤーを示している。図8に示すデジ
タルプレーヤーは、本体710、表示部711、メモリ部712、操作部713、イヤホ
ン714等を含んでいる。なお、イヤホン714の代わりにヘッドホンや無線式イヤホン
を用いることができる。表示部711として、実施の形態6の発光装置(パッシブマトリ
クス型またはアクティブマトリクス型)で実現することができる。また、この表示部71
1はセグメント方式の発光装置で形成しても良い。いずれにしても、本発明に係る発光素
子を用いることにより、二次電池(ニッケル−水素電池など)を使っても表示が可能であ
り、低消費電力化を図りつつ、明るい表示部を構成することができる。メモリ部712は
、ハードディスクや不揮発性メモリを用いている。例えば、記録容量が20〜200ギガ
バイト(GB)のNAND型不揮発性メモリを用い、操作部713を操作することにより
、映像や音声(音楽)を記録、再生することができる。なお、表示部702及び表示部7
11は黒色の背景に白色の文字を表示することで消費電力を抑えられる。これは携帯型の
オーディオ装置において特に有効である。
以上の様に、本発明を適用して作製した発光装置の適用範囲は極めて広く、この発光装
置をあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。本発明を適用することにより
、低消費電力の表示部を有する電子機器を作製することが可能となる。
また、本発明を適用した発光装置は、発光効率の高い発光素子を有しており、照明装置
として用いることもできる。本発明を適用した発光素子を照明装置として用いる一態様を
、図9を用いて説明する。
図9には、本発明の係る発光装置を用いた照明装置として用いた電子機器の一例として
、本発明を適用した発光装置をバックライトとして用いた液晶表示装置を示す。図9に示
した液晶表示装置は、筐体901、液晶層902、バックライト903、筐体904を有
し、液晶層902は、ドライバIC905と接続されている。また、バックライト903
は、本発明を適用した発光装置が用いられおり、端子906により、電流が供給されてい
る。
本発明に係る発光装置は薄型で低消費電力であるため、本発明に係る発光装置を液晶表
示装置のバックライトとして用いることにより、表示装置の薄型化、低消費電力化も可能
となる。また、本発明に係る発光装置は、面発光の照明装置であり大面積化も可能である
ため、バックライトの大面積化が可能であり、液晶表示装置の大面積化も可能になる。
図10は、本発明に係る発光装置を、照明装置である電気スタンドとして用いた例であ
る。図10に示す電気スタンドは、筐体2001と、光源2002を有し、光源2002
として、本発明に係る発光装置が用いられている。本発明の発光装置は低消費電力化され
ているため、電気スタンドも消費電力が低い。
図11は、本発明を適用した発光装置を、室内の照明装置3001として用いた例であ
る。本発明に係る発光装置は大面積化も可能であるため、大面積の照明装置として用いる
ことができる。また、本発明に係る発光装置は、低消費電力であるため、低消費電力の照
明装置として用いることが可能となる。このように、本発明を適用した発光装置を、室内
の照明装置3001として用いた部屋に、図6(A)で説明したような、本発明に係るテ
レビ装置3002を設置して公共放送や映画を鑑賞することができる。このような場合、
両装置は低消費電力であるので、環境への負荷を低減することができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
本実施例では、構造式(101)で表される2−フェニル−3−〔4−(2−ピリジル
)フェニル〕キノキサリン(略称:2Py1PQ)の合成方法について説明する。
[ステップ1:(4−ブロモフェニル)フェニルアセチレンの合成]
(4−ブロモフェニル)フェニルアセチレンの合成スキームを(A−1)に示す。
500mL三口フラスコにp−ブロモヨードベンゼン14g(51mmol)、フェニ
ルアセチレン5.2g(52mmol)、ヨウ化銅(I)98mg(0.50mmol)
を加えた。フラスコ内を窒素置換後、テトラヒドロフラン200mL、トリエチルアミン
9.0mLを加え、この混合物を、減圧下で攪拌することで脱気した。この混合物に、ビ
ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド0.34mg(0.50m
mol)を加え、この混合物を窒素気流下、室温で20時間攪拌した。所定時間経過後、
この混合物に3%塩酸水溶液を加え、水層から酢酸エチルで有機物を抽出した。得られた
抽出液と有機層を合わせて飽和食塩水により洗浄し、硫酸マグネシウムにより乾燥した。
この混合物をセライト(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:531−16855)、
フロリジール(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:540−00135)、アルミナ
を通して吸引濾過し、ろ液を濃縮して固体を得た。得られた固体をヘキサンにより再結晶
したところ、目的物の淡褐色粉末を7.4g、収率55%で得た。
[ステップ2:1−(4−ブロモフェニル)−2−フェニルエタンジオンの合成]
1−(4−ブロモフェニル)−2−フェニルエタンジオンの合成スキームを(A−2)に
示す。
300mL三口フラスコに(4−ブロモフェニル)フェニルアセチレン7.4g(28
mmol)、ヨウ素3.7g(14mmol)、ジメチルスルホキシド70mLを入れた
。この溶液を窒素気流下、155℃で4時間撹拌した。所定時間経過後、この溶液を室温
まで冷却し、1wt%チオ硫酸ナトリウム水溶液へ加えたところ、固体が析出した。この
固体を吸引濾過により回収した。得られた固体を酢酸エチルに溶かして、この溶液をセラ
イト(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:531−16855)を通して吸引濾過し
、濾液を濃縮し固体を得た。得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンにより再結晶したとこ
ろ目的物の淡黄色粉末を収量4.5g、収率71%で得た。
[ステップ3:2−(4−ブロモフェニル)−3−フェニルキノキサリンの合成]
2−(4−ブロモフェニル)−3−フェニルキノキサリンの合成スキームを(A−3)に
示す。
200mLナスフラスコに1−(4−ブロモフェニル)−2−フェニルエタンジオン4
.5g(15mmol)、オルト−フェニレンジアミン1.8g(17mmol)、エタ
ノール50mLを加えた。この溶液を窒素気流下で2.5時間還流した。所定時間経過後
、この溶液を室温まで冷却し、析出した固体を吸引濾過により回収した。回収した固体を
エタノールにより洗浄し、目的物の白色粉末を収量5.2g収率92%で得た。
[ステップ4:4−(3−フェニルキノキサリン−2−イル)フェニルボロン酸の合成]
4−(3−フェニルキノキサリン−2−イル)フェニルボロン酸の合成スキームを(A−
4)に示す。
300mL三口フラスコに2−(4−ブロモフェニル)−3−フェニルキノキサリン5
.0g(13mmol)を入れ、フラスコ内を窒素置換した。そこに、テトラヒドロフラ
ン40mLを加え、窒素気流下で−78℃に冷却した。冷却後、1.6Mのn−ブチルリ
チウム10mL(16mmol)を滴下し、同温度で1時間攪拌した。所定時間経過後、
ホウ酸トリメチル3.1mL(27mmol)を加え、この溶液を室温まで昇温し10時
間攪拌した。所定時間経過後、この溶液を0℃に冷却し、0.1Mの塩酸100mLを加
え1時間攪拌した。所定時間経過後、水層から有機物を酢酸エチルにより抽出した。この
抽出溶液と有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムにより乾燥した。こ
の混合物をセライト(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:531−16855)を通
して吸引濾過し、得られた濾液を濃縮し固体を得た。この固体を酢酸エチル/ヘキサンで
再結晶し、目的物の淡黄色粉末を収量3.0g、収率66%で得た。
[ステップ5:2−フェニル−3−〔4−(2−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略
称:2Py1PQ)の合成]
2Py1PQの合成スキームを(A−5)に示す。
100mL三口フラスコに4−(3−フェニルキノキサリン−2−イル)フェニルボロ
ン酸1.3g(4.0mmol)、2−ブロモピリジン0.65g(4.1mmol)、
炭酸ナトリウム1.1g(10mmol)、水5.0mL、エチレングリコールジメチル
エーテル(DME)10mL、エタノール4.0mLを加えた。この混合物を、減圧下で
攪拌することで脱気し、フラスコ内を窒素置換した。これに、テトラキス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウム(0)49mg(0.043mmol)を加え、窒素気流下で7
時間還流した。所定時間経過後、混合物に水を加え、水層から酢酸エチルで有機物を抽出
した。得られた抽出溶液と有機層とを合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食
塩水で洗浄後、有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥した。得られた混合物を、セライト
(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:531−16855)を通して吸引濾過し、濾
液を濃縮して固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:クロロホルム)により精製し、さらにクロロホルム/ヘキサンにより再結晶して、目
的物の白色粉末を収量1.1g、収率77%で得た。
得られた目的物1.1gを165℃、アルゴン気流下(流速3.0mL/min)、圧
力10Paの条件下で、18時間昇華精製を行ったところ、目的物を収量0.68g、回
収率61%で得た。この化合物を核磁気共鳴測定(NMR)によって測定し、得られた化
合物が2−フェニル−3−〔4−(2−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:2P
y1PQ)であることを確認した。
以下にH NMRデータを示す。H NMR(300MHz、CDCl):δ(
ppm)=7.22−7.26(m、1H)、7.30−7.36(m、3H)、7.5
5−7.57(m、2H)、7.65(d、J=8.1Hz、2H)、7.74−7.7
9(m、4H)、7.98(d、J=8.4Hz、2H)、8.18−8.21(m、2
H)、8.70(d、J=4.8Hz、1H)。また、H NMRチャートを図13(
A)、図13(B)に示す。なお、図13(B)は、図13(A)における7.0ppm
〜9.0ppmの範囲を拡大して表したチャートである。
得られた2Py1PQの熱重量測定−示差熱分析(TG−DTA:Thermogra
vimetry−Differential Thermal Analysis)を行
った。測定には高真空差動型示差熱天秤(ブルカー・エイエックスエス株式会社製、TG
−DTA2410SA)を用いた。常圧、昇温速度10℃/min、窒素気流下(流速:
200mL/min)条件で測定したところ、重量と温度の関係(熱重量測定)から、5
%重量減少温度は303℃、融点は180℃であった。
また、2Py1PQのトルエン溶液の吸収スペクトルを図14に示す。測定には紫外可
視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。溶液は石英セルに入れ、石
英の吸収スペクトルを差し引いた吸収スペクトルを図示した。図14において横軸は波長
(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。トルエン溶液の場合では281nm付近、2
93nm付近、351nm付近に吸収が見られた。
また、2Py1PQの薄膜の吸収スペクトルを図15に、2Py1PQの薄膜の発光ス
ペクトルを図16に示す。測定には紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550
型)を用いた。石英基板に蒸着してサンプルを作製し、石英の吸収スペクトルを差し引い
た吸収スペクトルを図示した。図15において横軸は波長(nm)、縦軸は吸収強度(任
意単位)を表す。また、図16において横軸は波長(nm)、縦軸は発光強度(任意単位
)を表す。薄膜の場合では358nm付近に吸収が見られた。また、最大発光波長は薄膜
の場合では417nm(励起波長357nm)であった。
また、2Py1PQの薄膜状態におけるイオン化ポテンシャルを大気中の光電子分光法
(理研計器社製、AC−2)で測定した結果、5.60eVであった。その結果、HOM
O準位が−5.60eVであることがわかった。さらに、2Py1PQの薄膜の吸収スペ
クトルのデータを用い、直接遷移を仮定したTaucプロットから吸収端を求め、その吸
収端を光学的エネルギーギャップとして見積もったところ、そのエネルギーギャップは3
.18eVであった。得られたエネルギーギャップの値とHOMO準位からLUMO準位
を求めたところ、−2.42eVであった。
本実施例では、構造式(102)で表される2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル
)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1PQ)の合成方法について説明する。
[ステップ1:2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略
称:3Py1PQ)の合成]
3Py1PQの合成スキームを(B−1)に示す。
100mL三口フラスコに、4−(3−フェニルキノキサリン−2−イル)フェニルボ
ロン酸1.2g(3.9mmol)、3−ブロモピリジン0.73g(4.6mmol)
、炭酸ナトリウム0.99g(9.3mmol)、水5mL、エチレングリコールジメチ
ルエーテル(DME)10mL、エタノール4mLを加えた。この混合物を、減圧下で攪
拌することで脱気し、フラスコ内を窒素置換した。これに、テトラキス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウム(0)50mg(0.043mmol)を加え、窒素気流下で10
時間還流した。所定時間経過後、混合物に水を加え、水層からクロロホルムで有機物を抽
出した。得られた抽出溶液と有機層とをあわせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食
塩水で洗浄後、有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥した。得られた混合物を、セライト
(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:531−16855)を通して吸引濾過し、濾
液を濃縮して固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロ
ロメタン:酢酸エチル=10:1)で精製し、さらに酢酸エチル/ヘキサンで再結晶して
、目的物の淡黄色粉末を収量1.0g、収率76%で得た。
得られた目的物1.0gを160℃、アルゴン気流下(流速3.0mL/min)、圧
力10Paの条件下で、17時間昇華精製を行ったところ、目的物を収量0.83g、回
収率83%で得た。この化合物を核磁気共鳴測定(NMR)によって測定し、得られた化
合物が2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3P
y1PQ)であることを確認した。
以下にH NMRデータを示す。H NMR(300MHz、CDCl):δ(
ppm)=7.37−7.40(m、4H)、7.56−7.59(m、4H)、7.6
6(dd、J=3.0Hz、J=2.1Hz、2H)、7.76−7.82(m、2
H)、7.88−7.91(m、1H)、8.18−8.21(m、2H)、8.60(
dd、J=4.8Hz、J=1.5Hz、1H)、8.87(d、J=2.1Hz、
1H)。また、H NMRチャートを図17(A)、図17(B)に示す。なお、図1
7(B)は、図17(A)における7.0ppm〜9.0ppmの範囲を拡大して表した
チャートである。
得られた3Py1PQの熱重量測定−示差熱分析(TG−DTA:Thermogra
vimetry−Differential Thermal Analysis)を行
った。測定には高真空差動型示差熱天秤(ブルカー・エイエックスエス株式会社製、TG
−DTA2410SA)を用いた。常圧、昇温速度10℃/min、窒素気流下(流速:
200mL/min)の条件で測定したところ、重量と温度の関係(熱重量測定)から、
5%重量減少温度は309℃、融点は150℃であった。
また、3Py1PQのトルエン溶液の吸収スペクトルおよび発光スペクトルを図18に
示す。測定には紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。溶液
は石英セルに入れ、石英の吸収スペクトルを差し引いた吸収スペクトルを図示した。図1
8において横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。トルエン溶液の場合で
は281nm付近、350nm付近に吸収が見られた。また、最大発光波長はトルエン溶
液の場合では399nm(励起波長350nm)であった。
また、3Py1PQの薄膜の吸収スペクトルを図19に、3Py1PQの薄膜の発光ス
ペクトルを図20に示す。測定には紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550
型)を用いた。石英基板に蒸着してサンプルを作製し、石英の吸収スペクトルを差し引い
た吸収スペクトルを図示した。図19において横軸は波長(nm)、縦軸は吸収強度(任
意単位)を表す。また、図20において横軸は波長(nm)、縦軸は発光強度(任意単位
)を表す。薄膜の場合では357nm付近に吸収が見られた。また、最大発光波長は薄膜
の場合では418nm(励起波長358nm)であった。
また、3Py1PQの薄膜状態におけるイオン化ポテンシャルを大気中の光電子分光法
(理研計器社製、AC−2)で測定した結果、5.64eVであった。その結果、HOM
O準位が−5.64eVであることがわかった。さらに、3Py1PQの薄膜の吸収スペ
クトルのデータを用い、直接遷移を仮定したTaucプロットから吸収端を求め、その吸
収端を光学的エネルギーギャップとして見積もったところ、そのエネルギーギャップは3
.18eVであった。得られたエネルギーギャップの値とHOMO準位からLUMO準位
を求めたところ、−2.46eVであった。
本実施例では、構造式(195)で表される2−フェニル−3−〔4’−(3−ピリジ
ル)ビフェニル−4−イル〕キノキサリン(略称:PPy1PQ)の合成方法について説
明する。
[ステップ1:3−(4−ブロモフェニル)ピリジンの合成]
3−(4−ブロモフェニル)ピリジンの合成スキームを(C−1)に示す。
100mL三口フラスコに3−ピリジンボロン酸2.4g(20mmol)、パラ−ブ
ロモヨードベンゼン5.6g(19mmol)、炭酸ナトリウム4.5g(42mmol
)を加えた。このフラスコ内を窒素置換し、さらに水15mL、DME25mL、エタノ
ール10mLを加えた。この混合物を減圧下で攪拌する事で脱気し、これにテトラキス(
トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.22g(0.19mmol)を加えた。
この混合物を、窒素気流下、80℃で12時間撹拌した。所定時間経過後、この混合物に
水を加え、水層からクロロホルムにより有機物を抽出した。得られた抽出溶液と有機層と
を合わせ、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムにより乾燥した。この混合物をセライ
ト(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:531−16855)を通して吸引濾過し、
濾液を濃縮して、油状物質を得た。得られた物質を、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)により精製し、目的物の黄色油状物質を収量1.8
g、収率38%で得た。
[ステップ2:2−フェニル−3−〔4’−(3−ピリジル)ビフェニル−4−イル〕キ
ノキサリン(略称:PPy1PQ)の合成]
PPy1PQの合成スキームを(C−2)に示す。
100mL三口フラスコに3−(4−ブロモフェニル)ピリジン0.93g(4.0m
mol)、4−(3−フェニルキノキサリン−2−イル)フェニルボロン酸1.3g(4
.0mmol)、トリ(オルト−トリル)ホスフィン0.24g(0.80mmol)を
加えた。このフラスコ内を窒素置換し、さらにエチレングリコールジメチルエーテル(D
ME)30mL、2.0Mの炭酸カリウム水溶液4.0mLを加えた。この混合物を減圧
下で攪拌することで脱気し、酢酸パラジウム(II)14mg(0.062mmol)を
加えた。この混合物を、窒素気流下、80℃で10時間攪拌した。所定時間経過後、この
混合物に水を加え、水層からクロロホルムにより有機物を抽出した。この抽出溶液と有機
層とを合わせ、飽和食塩水で洗浄後、有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥した。この混
合物をセライト(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:531−16855)を通して
吸引濾過し、濾液を濃縮し固体を得た。固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム)で精製し、さらにクロロホルム/ヘキサンで再結晶して、目的物の白色粉末
を収量1.4g、収率77%で得た。
得られた目的物1.2gを200℃、アルゴン気流下(流速3.0mL/min)、圧力
10Paの条件下で、19時間昇華精製を行ったところ、目的物を収量0.53g、回収
率43%で得た。この化合物を核磁気共鳴測定(NMR)によって測定し、得られた化合
物が2−フェニル−3−〔4’−(3−ピリジル)ビフェニル−4−イル〕キノキサリン
(略称:PPy1PQ)であることを確認した。
以下にH NMRデータを示す。H NMR(300MHz、CDCl):δ(
ppm)=7.37−7.41(m、4H)、7.57−7.81(m、12H)、7.
90−7.94(m、1H)、8.18−8.21(m、2H)、8.61(dd、J
=4.9Hz、J=1.5Hz、1H)、8.90(d、J=2.4Hz、1H)。ま
た、H NMRチャートを図21(A)、図21(B)に示す。なお、図21(B)は
、図21(A)における7.0ppm〜9.0ppmの範囲を拡大して表したチャートで
ある。
得られたPPy1PQの熱重量測定−示差熱分析(TG−DTA:Thermogra
vimetry−Differential Thermal Analysis)を行
った。測定には高真空差動型示差熱天秤(ブルカー・エイエックスエス株式会社製、TG
−DTA2410SA)を用いた。常圧、昇温速度10℃/min、窒素気流下(流速:
200mL/minの条件で測定したところ、重量と温度の関係(熱重量測定)から、5
%重量減少温度は346℃、融点は199℃であった。
また、PPy1PQのトルエン溶液の吸収スペクトルおよび発光スペクトルを図22に
示す。測定には紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。溶液
は石英セルに入れ、石英の吸収スペクトルを差し引いた吸収スペクトルを図示した。図2
2において横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。トルエン溶液の場合で
は281nm付近、300nm付近、352nm付近に吸収が見られた。また、最大発光
波長はトルエン溶液の場合では402nm(励起波長352nm)であった。
また、PPy1PQの薄膜の吸収スペクトルを図23に、PPy1PQの薄膜の発光ス
ペクトルを図24に示す。測定には紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550
型)を用いた。石英基板に蒸着してサンプルを作製し、石英の吸収スペクトルを差し引い
た吸収スペクトルを図示した。図23において横軸は波長(nm)、縦軸は吸収強度(任
意単位)を表す。また、図24において横軸は波長(nm)、縦軸は発光強度(任意単位
)を表す。薄膜の場合では355nm付近に吸収が見られた。また、最大発光波長は薄膜
の場合では433nm(励起波長360nm)であった。
また、PPy1PQの薄膜状態におけるイオン化ポテンシャルを大気中の光電子分光法
(理研計器社製、AC−2)で測定した結果、5.69eVであった。その結果、HOM
O準位が−5.69eVであることがわかった。さらに、PPy1PQの薄膜の吸収スペ
クトルのデータを用い、直接遷移を仮定したTaucプロットから吸収端を求め、その吸
収端を光学的エネルギーギャップとして見積もったところ、そのエネルギーギャップは3
.14eVであった。得られたエネルギーギャップの値とHOMO準位からLUMO準位
を求めたところ、−2.55eVであった。
本実施例では、構造式(402)で表される2,3−ビス〔4−(3−ピリジル)フェ
ニル〕キノキサリン(略称:3Py2PQ)の合成方法について説明する。
[ステップ1:2,3−ビス(4−ブロモフェニル)キノキサリンの合成]
2,3−ビス(4−ブロモフェニル)キノキサリンの合成スキームを(D−1)に示す。
4,4’−ジブロモベンジル30g(82mmol)、1,2−フェニレンジアミン9
.3g(86mmol)、クロロホルム300mLを500mL三口フラスコへ入れ、窒
素気流下、80℃で5時間還流した。所定時間経過後、溶液を室温まで冷却し、水を加え
た。この水層をクロロホルムで抽出し、抽出溶液を有機層と合わせて、硫酸マグネシウム
で乾燥した。乾燥後、混合物を吸引ろ過し、濾液を濃縮した。得られた固体をトルエンに
溶かし、この溶液をフロリジール(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:540−00
135)、セライト(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:531−16855)、ア
ルミナを通して吸引ろ過した。ろ液を濃縮し、目的物である2,3−ビス(4−ブロモフ
ェニル)キノキサリンの白色粉末を30g、収率99%で得た。
[ステップ2:4,4’−(キノキサリン−2,3−ジイル)ジフェニルボロン酸の合成

4,4’−(キノキサリン−2,3−ジイル)ジフェニルボロン酸の合成スキームを(D
−2)に示す。
500mL三口フラスコに2、3−ビス(4−ブロモフェニル)キノキサリン10g(
22mmol)を入れ、フラスコ内を窒素置換した。これに、テトラヒドロフラン100
mLを加え、窒素気流下で−78℃に冷却した。冷却後、1.6Mのn−ブチルリチウム
31mL(49mmol)を滴下し、同温度で1時間攪拌した。所定時間経過後、ホウ酸
トリメチル10mL(90mmol)を加え、溶液を室温まで昇温し、10時間攪拌した
。所定時間経過後、溶液を0℃に冷却し、0.1Mの塩酸100mLを加え1時間攪拌し
た。得られた混合物の水層から、有機物を酢酸エチルにより抽出した。この抽出溶液と有
機層とを合わせ、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムにより乾燥した。この混合物を
セライト(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:531−16855)を通して吸引濾
過し、得られた濾液を濃縮した。得られた固体を酢酸エチルにより再結晶し、目的物の黄
色粉末を収量7.2g収率85%で得た。
[ステップ3:2,3−ビス〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3
Py2PQ)の合成]
3Py2PQの合成スキームを(D−3)に示す。
100mL三口フラスコに4,4’−(キノキサリン−2,3−ジイル)ジフェニルボ
ロン酸2.0g(5.4mmol)、3−ブロモピリジン1.9g(11mmol)、ト
リ(オルト−トリル)ホスフィン0.63g(2.0mmol)を加えた。このフラスコ
内を窒素置換し、さらにエチレングリコールジメチルエーテル(DME)20mL、2.
0Mの炭酸カリウム水溶液5.6mLを加えた。この混合物を減圧下で攪拌することで脱
気し、酢酸パラジウム(II)48mg(0.21mmol)を加え、窒素気流下で6時
間還流した。所定時間経過後、混合物に水を加え、水層からクロロホルムにより有機物を
抽出した。この抽出溶液と有機層とを合わせ、飽和食塩水で洗浄後、有機層を硫酸マグネ
シウムにより乾燥した。この混合物をセライト(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:
531−16855)を通して吸引濾過し、濾液を濃縮し固体を得た。固体をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=10:1)で精製し、さらにク
ロロホルム/ヘキサンで再結晶して、目的物の淡黄色粉末を収量1.5g、収率66%で
得た。
得られた目的物1.0gを230℃、アルゴン気流下(流速3.0mL/min)、圧
力10Paの条件下で、17時間昇華精製を行ったところ、目的物を収量0.74g、回
収率69%で得た。この化合物を核磁気共鳴測定(NMR)によって測定し、得られた化
合物が2,3−ビス〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py2P
Q)であることを確認した。
以下にH NMRデータを示す。H NMR(300MHz、CDCl):δ(
ppm)=7.35−7.39(m、2H)、7.61(dd、J=8.7Hz、J
=2.1Hz、4H)、7.72(dd、J=6.4Hz、J=2.4Hz、4H)
、7.79−7.83(m、2H)、7.88−7.92(m、2H)、8.19−8.
22(m、2H)、8.61(dd、J=4.8Hz、J=1.5Hz、2H)、8
.90(d、J=2.4Hz、2H)。また、H NMRチャートを図25(A)、図
25(B)に示す。なお、図25(B)は、図25(A)における7.0ppm〜9.0
ppmの範囲を拡大して表したチャートである。
また、以下に13C NMRデータを示す。13C NMR(75MHz、CDCl
):δ(ppm)=123.58、127.10、129.24、130.25、130
.63、134.29、135.79、138.31、138.81、141.30、1
48.27、148.83、152.59。また、13C NMRチャートを図26(A
)、図26(B)に示す。なお、図26(B)は、図26(A)における120.0pp
m〜160.0ppmの範囲を拡大して表したチャートである。
得られた3Py2PQの熱重量測定−示差熱分析(TG−DTA:Thermogra
vimetry−Differential Thermal Analysis)を行
った。測定には高真空差動型示差熱天秤(ブルカー・エイエックスエス株式会社製、TG
−DTA2410SA)を用いた。常圧、昇温速度10℃/min、窒素気流下(流速:
200mL/min)の条件で測定したところ、重量と温度の関係(熱重量測定)から、
5%重量減少温度は380℃、融点は208℃であり、高い熱安定性を示した。
また、3Py2PQのトルエン溶液の吸収スペクトルおよび発光スペクトルを図27に
示す。測定には紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。溶液
は石英セルに入れ、石英の吸収スペクトルを差し引いた吸収スペクトルを図示した。図2
7において横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。トルエン溶液の場合で
は282nm付近、355nm付近に吸収が見られた。また、最大発光波長はトルエン溶
液の場合では407nm(励起波長356nm)であった。
また、3Py2PQの薄膜の吸収スペクトルを図28に、3Py2PQの薄膜の発光ス
ペクトルを図29に示す。測定には紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550
型)を用いた。石英基板に蒸着してサンプルを作製し、石英の吸収スペクトルを差し引い
た吸収スペクトルを図示した。図28において横軸は波長(nm)、縦軸は吸収強度(任
意単位)を表す。また、図29において横軸は波長(nm)、縦軸は発光強度(任意単位
)を表す。薄膜の場合では360nm付近に吸収が見られた。また、最大発光波長は薄膜
の場合では422nm(励起波長304nm)であった。
また、3Py2PQの薄膜状態におけるイオン化ポテンシャルを大気中の光電子分光法
(理研計器社製、AC−2)で測定した結果、5.61eVであった。その結果、HOM
O準位が−5.61eVであることがわかった。さらに、3Py2PQの薄膜の吸収スペ
クトルのデータを用い、直接遷移を仮定したTaucプロットから吸収端を求め、その吸
収端を光学的エネルギーギャップとして見積もったところ、そのエネルギーギャップは3
.16eVであった。得られたエネルギーギャップの値とHOMO準位からLUMO準位
を求めたところ、−2.45eVであった。
本実施例では、本発明の発光素子について、図30を用いて説明する。本実施例で用い
た材料の構造式を以下に示す。なお、すでに構造式を示した材料については省略する。
以下に、本実施例の発光素子の作製方法を示す。
(発光素子1)
まず、ガラス基板2101上に、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)をス
パッタリング法にて成膜し、第1の電極2102を形成した。なお、その膜厚は110n
mとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、第1の電極2102が形成された面が下方となるように、第1の電極が形成され
た基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定した。成膜室を10−4Pa程
度まで減圧した後、第1の電極2102上に、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−
N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)と酸化モリブデン(VI)とを共蒸着
することにより、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を含む層2111を
形成した。その膜厚は50nmとし、NPBと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量
比で4:1(=NPB:酸化モリブデン)となるように調節した。なお、共蒸着法とは、
一つの処理室内で複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
次に、抵抗加熱を用いた蒸着法により、複合材料を含む層2111上に4,4’−ビス
[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)を10nm
の膜厚となるように成膜し、正孔輸送層2112を形成した。
さらに、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾ
ール(略称:CzPA)とN,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェ
ニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)と
を共蒸着することにより、正孔輸送層2112上に30nmの膜厚の発光層2113を形
成した。ここで、CzPAとYGA2Sとの重量比は、1:0.04(=CzPA:YG
A2S)となるように調節した。
その後抵抗加熱による蒸着法を用いて、発光層2113上に、構造式(101)で表さ
れる2−フェニル−3−〔4−(2−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:2Py
1PQ)を30nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層2114を形成した。
さらに、電子輸送層2114上に、フッ化リチウムを1nmの膜厚となるように成膜し
、電子注入層2115を形成した。
最後に、抵抗加熱による蒸着法を用い、電子注入層2115上にアルミニウムを200
nmの膜厚となるように成膜することにより、第2の電極2104を形成することで、発
光素子1を作製した。
(発光素子2)
発光素子1と同一基板を用い、2Py1PQの代わりに、構造式(102)で表される
2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1P
Q)を用いて、発光素子1と同様に作製した。つまり、構造式(102)で表される2−
フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1PQ)
を30nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層2114を形成した。電子輸送層21
14以外は発光素子1と同様に作製した。
(比較発光素子3)
発光素子1と同一基板を用い、2Py1PQの代わりに、トリス(8−キノリノラト)
アルミニウム(III)(略称:Alq)を用いて、発光素子1と同様に作製した。つま
り、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)を30nmの
膜厚となるように成膜し、電子輸送層2114を形成した。電子輸送層2114以外は発
光素子1と同様に作製した。
以上により得られた発光素子1および発光素子2、比較発光素子3を、窒素雰囲気のグ
ローブボックス内において、発光素子が大気に曝されないように封止する作業を行った後
、これらの発光素子の動作特性について測定を行った。なお、測定は室温(25℃に保た
れた雰囲気)で行った。
発光素子1および発光素子2、比較発光素子3の電流密度−輝度特性を図31に示す。
また、電圧−輝度特性を図32に示す。また、輝度−電流効率特性を図33に示す。また
、電圧−電流特性を図34に示す。なお、図31及び図32は測定データをそのまま表記
したものであり、図33及び図34は、それらのデータを基に算出した結果を表示したも
のである。
また、1mAの電流を流したときの発光スペクトルを図35に示す。図35から、発光
素子1および発光素子2、比較発光素子3の発光は、YGA2Sに由来した発光であるこ
とがわかる。
比較発光素子3において、輝度950cd/mのときのCIE色度座標は(x=0.
17、y=0.20)であり、青色の発光を示した。また、輝度950cd/mのとき
の電流効率は3.9cd/Aであった。また、輝度950cd/mのときの電圧は6.
8V、電流密度は24.3mA/cm、パワー効率は1.8lm/Wであった。
一方、発光素子1において、輝度1040cd/mのときのCIE色度座標は(x=
0.17、y=0.19)であり、青色の発光を示した。また、輝度1040cd/m
のときの電流効率は4.1cd/Aであった。また、輝度1040cd/mのときの電
圧は6.8V、電流密度は25.1mA/cm、パワー効率は1.9lm/Wであった
図34からわかるように、発光素子1と比較発光素子3は、同じ電流を流すために必要
な電圧は同程度である。しかしながら、図33に示すように、発光素子1は、比較発光素
子3よりも電流効率が高い。よって、発光素子1は、比較発光素子3よりも消費電力が低
減されている。
また、発光素子2において、輝度1090cd/mのときのCIE色度座標は(x=
0.17、y=0.19)であり、青色の発光を示した。また、輝度1090cd/m
のときの電流効率は4.4cd/Aであった。また、輝度1090cd/mのときの電
圧は5.2V、電流密度は24.8mA/cm、パワー効率は2.6lm/Wであった
図34からわかるように、発光素子2は、比較発光素子3に比べ、同じ電流を流すため
に必要な電圧が低い。つまり、本発明を適用することにより、電圧をかけたときに電流が
流れやすくなっている。よって、本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れてい
ると考えられる。
また、図33からわかるように、発光素子2は、比較発光素子3に比べ、電流効率が高
い。よって、図32に示されるように、発光素子2は、比較発光素子3に比べ、同じ輝度
を得るために必要な電圧が低い。
つまり、発光素子2は、比較発光素子3に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧が低
く、消費電力が低減されていることがわかる。
本発明を適用することにより、低駆動電圧の発光素子を得ることができる。また、消費
電力の低い発光素子を得ることができる。
本実施例では、本発明の発光素子について、図30を用いて説明する。以下に、本実施
例の発光素子の作製方法を示す。
(発光素子4)
まず、ガラス基板2101上に、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)をス
パッタリング法にて成膜し、第1の電極2102を形成した。なお、その膜厚は110n
mとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、第1の電極2102が形成された面が下方となるように、第1の電極が形成され
た基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定した。成膜室を10−4Pa程
度まで減圧した後、第1の電極2102上に、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−
N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)と酸化モリブデン(VI)とを共蒸着
することにより、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を含む層2111を
形成した。その膜厚は50nmとし、NPBと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量
比で4:1(=NPB:酸化モリブデン)となるように調節した。なお、共蒸着法とは、
一つの処理室内で複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
次に、抵抗加熱を用いた蒸着法により、複合材料を含む層2111上に4,4’−ビス
[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)を10nm
の膜厚となるように成膜し、正孔輸送層2112を形成した。
さらに、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾ
ール(略称:CzPA)とN,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェ
ニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)と
を共蒸着することにより、正孔輸送層2112上に30nmの膜厚の発光層2113を形
成した。ここで、CzPAとYGA2Sとの重量比は、1:0.04(=CzPA:YG
A2S)となるように調節した。
その後抵抗加熱による蒸着法を用いて、発光層2113上に、構造式(195)で表さ
れる2−フェニル−3−〔4’−(3−ピリジル)ビフェニル−4−イル〕キノキサリン
(略称:PPy1PQ)を30nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層2114を形
成した。
さらに、電子輸送層2114上に、フッ化リチウムを1nmの膜厚となるように成膜し
、電子注入層2115を形成した。
最後に、抵抗加熱による蒸着法を用い、電子注入層2115上にアルミニウムを200
nmの膜厚となるように成膜することにより、第2の電極2104を形成することで、発
光素子4を作製した。
(比較発光素子5)
発光素子4と同一基板を用い、PPy1PQの代わりに、トリス(8−キノリノラト)
アルミニウム(III)(略称:Alq)を用いて、発光素子4と同様に作製した。つま
り、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)を30nmの
膜厚となるように成膜し、電子輸送層2114を形成した。電子輸送層2114以外は発
光素子4と同様に作製した。
以上により得られた発光素子4および比較発光素子5を、窒素雰囲気のグローブボック
ス内において、発光素子が大気に曝されないように封止する作業を行った後、これらの発
光素子の動作特性について測定を行った。なお、測定は室温(25℃に保たれた雰囲気)
で行った。
発光素子4および比較発光素子5の電流密度−輝度特性を図36に示す。また、電圧−
輝度特性を図37に示す。また、輝度−電流効率特性を図38に示す。また、電圧−電流
特性を図39に示す。なお、図36及び図37は測定データをそのまま表記したものであ
り、図38及び図39は、それらのデータを基に算出した結果を表示したものである。
また、1mAの電流を流したときの発光スペクトルを図40に示す。図40から、発光
素子4および比較発光素子5の発光は、YGA2Sに由来した発光であることがわかる。
比較発光素子5において、輝度790cd/mのときのCIE色度座標は(x=0.
16、y=0.18)であり、青色の発光を示した。また、輝度790cd/mのとき
の電流効率は3.2cd/Aであった。また、輝度790cd/mのときの電圧は6.
6V、電流密度は24.2mA/cm、パワー効率は1.5lm/Wであった。
また、発光素子4において、輝度860cd/mのときのCIE色度座標は(x=0
.16、y=0.17)であり、青色の発光を示した。また、輝度860cd/mのと
きの電流効率は3.5cd/Aであった。また、輝度860cd/mのときの電圧は5
.0V、電流密度は24.6mA/cm、パワー効率は2.2lm/Wであった。
図39からわかるように、発光素子4は、比較発光素子5に比べ、同じ電流を流すため
に必要な電圧が低い。つまり、本発明を適用することにより、電圧をかけたときに電流が
流れやすくなっている。よって、本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れてい
ると考えられる。
また、図38からわかるように、発光素子4は、比較発光素子5に比べ、電流効率が高
い。よって、図37に示されるように、発光素子4は、比較発光素子5に比べ、同じ輝度
を得るために必要な電圧が低い。
つまり、発光素子4は、比較発光素子5に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧が低
く、消費電力が低減されていることがわかる。
本発明を適用することにより、低駆動電圧の発光素子を得ることができる。また、消費
電力の低い発光素子を得ることができる。
本実施例では、本発明の発光素子について、図41を用いて説明する。本実施例で用い
た材料の構造式を以下に示す。なお、すでに構造式を示した材料については省略する。
以下に、本実施例の発光素子の作製方法を示す。
(発光素子6)
まず、ガラス基板2201上に、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)をス
パッタリング法にて成膜し、第1の電極2202を形成した。なお、その膜厚は110n
mとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、第1の電極2202が形成された面が下方となるように、第1の電極が形成され
た基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定した。成膜室を10−4Pa程
度まで減圧した後、第1の電極2202上に、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−
N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)と酸化モリブデン(VI)とを共蒸着
することにより、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を含む層2211を
形成した。その膜厚は50nmとし、NPBと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量
比で4:1(=NPB:酸化モリブデン)となるように調節した。なお、共蒸着法とは、
一つの処理室内で複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
次に、抵抗加熱を用いた蒸着法により、複合材料を含む層2211上に4,4’−ビス
[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)を10nm
の膜厚となるように成膜し、正孔輸送層2212を形成した。
さらに、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾ
ール(略称:CzPA)とN,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェ
ニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)と
を共蒸着することにより、正孔輸送層2212上に30nmの膜厚の発光層2213を形
成した。ここで、CzPAとYGA2Sとの重量比は、1:0.04(=CzPA:YG
A2S)となるように調節した。
その後抵抗加熱による蒸着法を用いて、発光層2213上に、構造式(101)で表さ
れる2−フェニル−3−〔4−(2−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:2Py
1PQ)を10nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(A)2214を形成した。
さらに、電子輸送層(A)2214上に、バソフェナントロリン(略称:BPhen)を
20nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(B)2215を形成した。よって、本
実施例の発光素子は、電子輸送層を二層積層した構成となっている。
さらに、電子輸送層(B)2215上に、フッ化リチウムを1nmの膜厚となるように
成膜し、電子注入層2216を形成した。
最後に、抵抗加熱による蒸着法を用い、電子注入層2216上にアルミニウムを200
nmの膜厚となるように成膜することにより、第2の電極2204を形成することで、発
光素子6を作製した。
(発光素子7)
発光素子6と同一基板を用い、2Py1PQの代わりに、構造式(102)で表される
2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1P
Q)を用いて、発光素子6と同様に作製した。つまり、構造式(102)で表される2−
フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1PQ)
を10nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(A)2214を形成した。電子輸送
層(A)2214以外は発光素子6と同様に作製した。
(比較発光素子8)
発光素子6と同一基板を用い、2Py1PQの代わりに、トリス(8−キノリノラト)
アルミニウム(III)(略称:Alq)を用いて、発光素子6と同様に作製した。つま
り、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)を10nmの
膜厚となるように成膜し、電子輸送層(A)2214を形成した。電子輸送層(A)22
14以外は発光素子6と同様に作製した。
以上により得られた発光素子6および発光素子7、比較発光素子8を、窒素雰囲気のグ
ローブボックス内において、発光素子が大気に曝されないように封止する作業を行った後
、これらの発光素子の動作特性について測定を行った。なお、測定は室温(25℃に保た
れた雰囲気)で行った。
発光素子6および発光素子7、比較発光素子8の電流密度−輝度特性を図42に示す。
また、電圧−輝度特性を図43に示す。また、輝度−電流効率特性を図44に示す。また
、電圧−電流特性を図45に示す。なお、図42及び図43は測定データをそのまま表記
したものであり、図44及び図45は、それらのデータを基に算出した結果を表示したも
のである。
また、1mAの電流を流したときの発光スペクトルを図46に示す。図46から、発光
素子6および発光素子7、比較発光素子8の発光は、YGA2Sに由来した発光であるこ
とがわかる。
比較発光素子8において、輝度1090cd/mのときのCIE色度座標は(x=0
.17、y=0.19)であり、青色の発光を示した。また、輝度1090cd/m
ときの電流効率は4.5cd/Aであった。また、輝度1090cd/mのときの電圧
は4.4V、電流密度は24.4mA/cm、パワー効率は3.2lm/Wであった。
一方、発光素子6において、輝度1010cd/mのときのCIE色度座標は(x=
0.16、y=0.19)であり、青色の発光を示した。また、輝度1010cd/m
のときの電流効率は5.2cd/Aであった。また、輝度1010cd/mのときの電
圧は3.6V、電流密度は19.2mA/cm、パワー効率は4.6lm/Wであった
また、発光素子7において、輝度920cd/mのときのCIE色度座標は(x=0
.16、y=0.19)であり、青色の発光を示した。また、輝度920cd/mのと
きの電流効率は5.2cd/Aであった。また、輝度920cd/mのときの電圧は3
.6V、電流密度は17.7mA/cm、パワー効率は4.6lm/Wであった。
図45からわかるように、発光素子6および発光素子7は、比較発光素子8に比べ、同
じ電流を流すために必要な電圧が低い。つまり、本発明を適用することにより、電圧をか
けたときに電流が流れやすくなっている。よって、本発明のキノキサリン誘導体は、電子
輸送性に優れていると考えられる。
また、図44からわかるように、発光素子6および発光素子7は、比較発光素子8に比
べ、電流効率が高い。よって、図43に示されるように、発光素子6および発光素子7は
、比較発光素子8に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧が低い。
つまり、発光素子6および発光素子7は、比較発光素子8に比べ、同じ輝度を得るため
に必要な電圧が低く、消費電力が低減されていることがわかる。
本発明を適用することにより、低駆動電圧の発光素子を得ることができる。また、消費
電力の低い発光素子を得ることができる。
本実施例では、本発明の発光素子について、図41を用いて説明する。以下に、本実施
例の発光素子の作製方法を示す。
(発光素子9)
まず、ガラス基板2201上に、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)をス
パッタリング法にて成膜し、第1の電極2202を形成した。なお、その膜厚は110n
mとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、第1の電極2202が形成された面が下方となるように、第1の電極が形成され
た基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定した。成膜室を10−4Pa程
度まで減圧した後、第1の電極2202上に、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−
N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)と酸化モリブデン(VI)とを共蒸着
することにより、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を含む層2211を
形成した。その膜厚は50nmとし、NPBと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量
比で4:1(=NPB:酸化モリブデン)となるように調節した。なお、共蒸着法とは、
一つの処理室内で複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
次に、抵抗加熱を用いた蒸着法により、複合材料を含む層2211上に4,4’−ビス
[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)を10nm
の膜厚となるように成膜し、正孔輸送層2212を形成した。
さらに、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾ
ール(略称:CzPA)とN,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェ
ニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)と
を共蒸着することにより、正孔輸送層2212上に30nmの膜厚の発光層2213を形
成した。ここで、CzPAとYGA2Sとの重量比は、1:0.04(=CzPA:YG
A2S)となるように調節した。
その後抵抗加熱による蒸着法を用いて、発光層2213上に、構造式(195)で表さ
れる2−フェニル−3−〔4’−(3−ピリジル)ビフェニル−4−イル〕キノキサリン
(略称:PPy1PQ)を20nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(A)221
4を形成した。さらに、電子輸送層(A)2214上に、バソフェナントロリン(略称:
BPhen)を10nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(B)2215を形成し
た。よって、本実施例の発光素子は、電子輸送層を二層積層した構成となっている。
さらに、電子輸送層(B)2215上に、フッ化リチウムを1nmの膜厚となるように
成膜し、電子注入層2216を形成した。
最後に、抵抗加熱による蒸着法を用い、電子注入層2216上にアルミニウムを200
nmの膜厚となるように成膜することにより、第2の電極2204を形成することで、発
光素子9を作製した。
(比較発光素子10)
発光素子9と同一基板を用い、PPy1PQの代わりに、トリス(8−キノリノラト)
アルミニウム(III)(略称:Alq)を用いて、発光素子9と同様に作製した。つま
り、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)を20nmの
膜厚となるように成膜し、電子輸送層(A)2214を形成した。電子輸送層(A)22
14以外は発光素子9と同様に作製した。
以上により得られた発光素子9および比較発光素子10を、窒素雰囲気のグローブボッ
クス内において、発光素子が大気に曝されないように封止する作業を行った後、これらの
発光素子の動作特性について測定を行った。なお、測定は室温(25℃に保たれた雰囲気
)で行った。
発光素子9および比較発光素子10の電流密度−輝度特性を図47に示す。また、電圧
−輝度特性を図48に示す。また、輝度−電流効率特性を図49に示す。また、電圧−電
流特性を図50に示す。なお、図47及び図48は測定データをそのまま表記したもので
あり、図49及び図50は、それらのデータを基に算出した結果を表示したものである。
また、1mAの電流を流したときの発光スペクトルを図51に示す。図51から、発光
素子9および比較発光素子10の発光は、YGA2Sに由来した発光であることがわかる
比較発光素子10において、輝度880cd/mのときのCIE色度座標は(x=0
.16、y=0.17)であり、青色の発光を示した。また、輝度880cd/mのと
きの電流効率は3.6cd/Aであった。また、輝度880cd/mのときの電圧は4
.8V、電流密度は24.3mA/cm、パワー効率は2.4lm/Wであった。
また、発光素子9において、輝度690cd/mのときのCIE色度座標は(x=0
.16、y=0.17)であり、青色の発光を示した。また、輝度690cd/mのと
きの電流効率は3.7cd/Aであった。また、輝度690cd/mのときの電圧は4
.0V、電流密度は18.7mA/cm、パワー効率は2.9lm/Wであった。
図50からわかるように、発光素子9は、比較発光素子10に比べ、同じ電流を流すた
めに必要な電圧が低い。つまり、本発明を適用することにより、電圧をかけたときに電流
が流れやすくなっている。よって、本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れて
いると考えられる。
また、図49からわかるように、発光素子9は、比較発光素子10とほぼ同じような電
流効率を示す。よって、図48に示されるように、発光素子9は、比較発光素子10に比
べ、同じ輝度を得るために必要な電圧が低い。
つまり、発光素子9は、比較発光素子10に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧が
低く、消費電力が低減されていることがわかる。
本発明を適用することにより、低駆動電圧の発光素子を得ることができる。また、消費
電力の低い発光素子を得ることができる。
本実施例では、本発明の発光素子について、図30を用いて説明する。本実施例で用い
た材料の構造式を以下に示す。なお、すでに構造式を示した材料については省略する。
以下に、本実施例の発光素子の作製方法を示す。
(発光素子11)
まず、ガラス基板2101上に、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)をス
パッタリング法にて成膜し、第1の電極2102を形成した。なお、その膜厚は110n
mとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、第1の電極2102が形成された面が下方となるように、第1の電極が形成され
た基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定した。成膜室を10−4Pa程
度まで減圧した後、第1の電極2102上に、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−
N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)と酸化モリブデン(VI)とを共蒸着
することにより、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を含む層2111を
形成した。その膜厚は50nmとし、NPBと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量
比で4:1(=NPB:酸化モリブデン)となるように調節した。なお、共蒸着法とは、
一つの処理室内で複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
次に、抵抗加熱を用いた蒸着法により、複合材料を含む層2111上に4,4’−ビス
[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)を10nm
の膜厚となるように成膜し、正孔輸送層2112を形成した。
さらに、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾ
ール(略称:CzPA)とN−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジ
フェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)とを共蒸着すること
により、正孔輸送層2112上に40nmの膜厚の発光層2113を形成した。ここで、
CzPAと2PCAPAとの重量比は、1:0.05(=CzPA:2PCAPA)とな
るように調節した。
その後抵抗加熱による蒸着法を用いて、発光層2113上に、構造式(101)で表さ
れる2−フェニル−3−〔4−(2−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:2Py
1PQ)を30nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層2114を形成した。
さらに、電子輸送層2114上に、フッ化リチウムを1nmの膜厚となるように成膜し
、電子注入層2115を形成した。
最後に、抵抗加熱による蒸着法を用い、電子注入層2115上にアルミニウムを200
nmの膜厚となるように成膜することにより、第2の電極2104を形成することで、発
光素子11を作製した。
(発光素子12)
発光素子11と同一基板を用い、2Py1PQの代わりに、構造式(102)で表され
る2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1
PQ)を用いて、発光素子11と同様に作製した。つまり、構造式(102)で表される
2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1P
Q)を30nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層2114を形成した。電子輸送層
2114以外は発光素子11と同様に作製した。
(比較発光素子13)
発光素子11と同一基板を用い、2Py1PQの代わりに、トリス(8−キノリノラト
)アルミニウム(III)(略称:Alq)を用いて、発光素子11と同様に作製した。
つまり、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)を30n
mの膜厚となるように成膜し、電子輸送層2114を形成した。電子輸送層2114以外
は発光素子11と同様に作製した。
以上により得られた発光素子11および発光素子12、比較発光素子13を、窒素雰囲
気のグローブボックス内において、発光素子が大気に曝されないように封止する作業を行
った後、これらの発光素子の動作特性について測定を行った。なお、測定は室温(25℃
に保たれた雰囲気)で行った。
発光素子11および発光素子12、比較発光素子13の電流密度−輝度特性を図52に
示す。また、電圧−輝度特性を図53に示す。また、輝度−電流効率特性を図54に示す
。また、電圧−電流特性を図55に示す。なお、図52及び図53は測定データをそのま
ま表記したものであり、図54及び図55は、それらのデータを基に算出した結果を表示
したものである。
また、1mAの電流を流したときの発光スペクトルを図56に示す。図56から、発光
素子11および発光素子12、比較発光素子13の発光は、2PCAPAに由来した発光
であることがわかる。
比較発光素子13において、輝度800cd/mのときのCIE色度座標は(x=0
.29、y=0.61)であり、緑色の発光を示した。また、輝度800cd/mのと
きの電流効率は9.3cd/Aであった。また、輝度800cd/mのときの電圧は7
.6V、電流密度は8.6mA/cm、パワー効率は3.9lm/Wであった。
一方、発光素子11において、輝度1000cd/mのときのCIE色度座標は(x
=0.28、y=0.59)であり、緑色の発光を示した。また、輝度1000cd/m
のときの電流効率は10.2cd/Aであった。また、輝度1000cd/mのとき
の電圧は6.4V、電流密度は9.7mA/cm、パワー効率は5.0lm/Wであっ
た。
図55からわかるように、発光素子11は、比較発光素子13に比べ、同じ電流を流す
ために必要な電圧が低い。つまり、本発明を適用することにより、電圧をかけたときに電
流が流れやすくなっている。よって、本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れ
ていると考えられる。
また、図54からわかるように、発光素子11は、比較発光素子13に比べ、電流効率
が高い。よって、図53に示されるように、発光素子11は、比較発光素子13に比べ、
同じ輝度を得るために必要な電圧が低い。
つまり、発光素子11は、比較発光素子13に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧
が低く、消費電力が低減されていることがわかる。
また、発光素子12において、輝度910cd/mのときのCIE色度座標は(x=
0.28、y=0.60)であり、緑色の発光を示した。また、輝度910cd/m
ときの電流効率は11.7cd/Aであった。また、輝度910cd/mのときの電圧
は4.6V、電流密度は7.8mA/cm、パワー効率は8.0lm/Wであった。
図55からわかるように、発光素子12は、比較発光素子13に比べ、同じ電流を流す
ために必要な電圧が低い。つまり、本発明を適用することにより、電圧をかけたときに電
流が流れやすくなっている。よって、本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れ
ていると考えられる。
また、図54からわかるように、発光素子12は、比較発光素子13に比べ、電流効率
が高い。よって、図53に示されるように、発光素子12は、比較発光素子13に比べ、
同じ輝度を得るために必要な電圧が低い。
つまり、発光素子12は、比較発光素子13に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧
が低く、消費電力が低減されていることがわかる。
本発明を適用することにより、低駆動電圧の発光素子を得ることができる。また、消費
電力の低い発光素子を得ることができる。
本実施例では、本発明の発光素子について、図30を用いて説明する。以下に、本実施
例の発光素子の作製方法を示す。
(発光素子14)
まず、ガラス基板2101上に、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)をス
パッタリング法にて成膜し、第1の電極2102を形成した。なお、その膜厚は110n
mとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、第1の電極2102が形成された面が下方となるように、第1の電極が形成され
た基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定した。成膜室を10−4Pa程
度まで減圧した後、第1の電極2102上に、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−
N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)と酸化モリブデン(VI)とを共蒸着
することにより、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を含む層2111を
形成した。その膜厚は50nmとし、NPBと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量
比で4:1(=NPB:酸化モリブデン)となるように調節した。なお、共蒸着法とは、
一つの処理室内で複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
次に、抵抗加熱を用いた蒸着法により、複合材料を含む層2111上に4,4’−ビス
[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)を10nm
の膜厚となるように成膜し、正孔輸送層2112を形成した。
さらに、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾ
ール(略称:CzPA)とN−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジ
フェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)とを共蒸着すること
により、正孔輸送層2112上に40nmの膜厚の発光層2113を形成した。ここで、
CzPAと2PCAPAとの重量比は、1:0.05(=CzPA:2PCAPA)とな
るように調節した。
その後抵抗加熱による蒸着法を用いて、発光層2113上に、構造式(195)で表さ
れる2−フェニル−3−〔4’−(3−ピリジル)ビフェニル−4−イル〕キノキサリン
(略称:PPy1PQ)を30nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層2114を形
成した。
さらに、電子輸送層2114上に、フッ化リチウムを1nmの膜厚となるように成膜し
、電子注入層2115を形成した。
最後に、抵抗加熱による蒸着法を用い、電子注入層2115上にアルミニウムを200
nmの膜厚となるように成膜することにより、第2の電極2104を形成することで、発
光素子14を作製した。
(比較発光素子15)
発光素子14と同一基板を用い、PPy1PQの代わりに、トリス(8−キノリノラト
)アルミニウム(III)(略称:Alq)を用いて、発光素子14と同様に作製した。
つまり、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)を30n
mの膜厚となるように成膜し、電子輸送層2114を形成した。電子輸送層2114以外
は発光素子14と同様に作製した。
以上により得られた発光素子14および比較発光素子15を、窒素雰囲気のグローブボ
ックス内において、発光素子が大気に曝されないように封止する作業を行った後、これら
の発光素子の動作特性について測定を行った。なお、測定は室温(25℃に保たれた雰囲
気)で行った。
発光素子14および比較発光素子15の電流密度−輝度特性を図57に示す。また、電
圧−輝度特性を図58に示す。また、輝度−電流効率特性を図59に示す。また、電圧−
電流特性を図60に示す。なお、図57及び図58は測定データをそのまま表記したもの
であり、図59及び図60は、それらのデータを基に算出した結果を表示したものである
また、1mAの電流を流したときの発光スペクトルを図61に示す。図61から、発光
素子14および比較発光素子15の発光は、2PCAPAに由来した発光であることがわ
かる。
比較発光素子15において、輝度670cd/mのときのCIE色度座標は(x=0
.29、y=0.61)であり、緑色の発光を示した。また、輝度670cd/mのと
きの電流効率は11.3cd/Aであった。また、輝度670cd/mのときの電圧は
7.0V、電流密度は5.9mA/cm、パワー効率は5.1lm/Wであった。
また、発光素子14において、輝度910cd/mのときのCIE色度座標は(x=
0.30、y=0.60)であり、緑色の発光を示した。また、輝度910cd/m
ときの電流効率は11.5cd/Aであった。また、輝度910cd/mのときの電圧
は4.6V、電流密度は7.9mA/cm、パワー効率は7.9lm/Wであった。
図60からわかるように、発光素子14は、比較発光素子15に比べ、同じ電流を流す
ために必要な電圧が低い。つまり、本発明を適用することにより、電圧をかけたときに電
流が流れやすくなっている。よって、本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れ
ていると考えられる。
また、図59からわかるように、発光素子14は、比較発光素子15とほぼ同じような
電流効率を示す。よって、図58に示されるように、発光素子14は、比較発光素子15
に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧が低い。
つまり、発光素子14は、比較発光素子15に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧
が低く、消費電力が低減されていることがわかる。
本発明を適用することにより、低駆動電圧の発光素子を得ることができる。また、消費
電力の低い発光素子を得ることができる。
本実施例では、本発明の発光素子について、図41を用いて説明する。以下に、本実施
例の発光素子の作製方法を示す。
(発光素子16)
まず、ガラス基板2201上に、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)をス
パッタリング法にて成膜し、第1の電極2202を形成した。なお、その膜厚は110n
mとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、第1の電極2202が形成された面が下方となるように、第1の電極が形成され
た基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定した。成膜室を10−4Pa程
度まで減圧した後、第1の電極2202上に、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−
N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)と酸化モリブデン(VI)とを共蒸着
することにより、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を含む層2211を
形成した。その膜厚は50nmとし、NPBと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量
比で4:1(=NPB:酸化モリブデン)となるように調節した。なお、共蒸着法とは、
一つの処理室内で複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
次に、抵抗加熱を用いた蒸着法により、複合材料を含む層2211上に4,4’−ビス
[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)を10nm
の膜厚となるように成膜し、正孔輸送層2212を形成した。
さらに、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾ
ール(略称:CzPA)とN−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジ
フェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)とを共蒸着すること
により、正孔輸送層2212上に40nmの膜厚の発光層2213を形成した。ここで、
CzPAと2PCAPAとの重量比は、1:0.05(=CzPA:2PCAPA)とな
るように調節した。
その後抵抗加熱による蒸着法を用いて、発光層2213上に、構造式(101)で表さ
れる2−フェニル−3−〔4−(2−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:2Py
1PQ)を10nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(A)2214を形成した。
さらに、電子輸送層(A)2214上に、バソフェナントロリン(略称:BPhen)を
20nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(B)2215を形成した。よって、本
実施例の発光素子は、電子輸送層を二層積層した構成となっている。
さらに、電子輸送層(B)2215上に、フッ化リチウムを1nmの膜厚となるように
成膜し、電子注入層2216を形成した。
最後に、抵抗加熱による蒸着法を用い、電子注入層2216上にアルミニウムを200
nmの膜厚となるように成膜することにより、第2の電極2204を形成することで、発
光素子16を作製した。
(発光素子17)
発光素子16と同一基板を用い、2Py1PQの代わりに、構造式(102)で表され
る2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1
PQ)を用いて、発光素子16と同様に作製した。つまり、構造式(102)で表される
2−フェニル−3−〔4−(3−ピリジル)フェニル〕キノキサリン(略称:3Py1P
Q)を10nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(A)2214を形成した。電子
輸送層(A)2214以外は発光素子16と同様に作製した。
(比較発光素子18)
発光素子16と同一基板を用い、2Py1PQの代わりに、トリス(8−キノリノラト
)アルミニウム(III)(略称:Alq)を用いて、発光素子16と同様に作製した。
つまり、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)を10n
mの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(A)2214を形成した。電子輸送層(A)
2214以外は発光素子16と同様に作製した。
以上により得られた発光素子16および発光素子17、比較発光素子18を、窒素雰囲
気のグローブボックス内において、発光素子が大気に曝されないように封止する作業を行
った後、これらの発光素子の動作特性について測定を行った。なお、測定は室温(25℃
に保たれた雰囲気)で行った。
発光素子16および発光素子17、比較発光素子18の電流密度−輝度特性を図62に
示す。また、電圧−輝度特性を図63に示す。また、輝度−電流効率特性を図64に示す
。また、電圧−電流特性を図65に示す。なお、図62及び図63は測定データをそのま
ま表記したものであり、図64及び図65は、それらのデータを基に算出した結果を表示
したものである。
また、1mAの電流を流したときの発光スペクトルを図66に示す。図66から、発光
素子16および発光素子17、比較発光素子18の発光は、2PCAPAに由来した発光
であることがわかる。
比較発光素子18において、輝度1220cd/mのときのCIE色度座標は(x=
0.29、y=0.60)であり、緑色の発光を示した。また、輝度1220cd/m
のときの電流効率は11.6cd/Aであった。また、輝度1220cd/mのときの
電圧は4.6V、電流密度は10.5mA/cm、パワー効率は7.9lm/Wであっ
た。
一方、発光素子16において、輝度860cd/mのときのCIE色度座標は(x=
0.29、y=0.60)であり、緑色の発光を示した。また、輝度860cd/m
ときの電流効率は12.0cd/Aであり、高い効率を示した。また、輝度860cd/
のときの電圧は3.4V、電流密度は7.2mA/cm、パワー効率は11.1l
m/Wであり、高いパワー効率を示した。
図65からわかるように、発光素子16は、比較発光素子18に比べ、同じ電流を流す
ために必要な電圧が低い。つまり、本発明を適用することにより、電圧をかけたときに電
流が流れやすくなっている。よって、本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れ
ていると考えられる。
また、図64からわかるように、発光素子16は、比較発光素子18とほぼ同じような
電流効率を示す。よって、図63に示されるように、発光素子16は、比較発光素子18
に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧が低い。
つまり、発光素子16は、比較発光素子18に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧
が低く、消費電力が低減されていることがわかる。
また、発光素子17において、輝度780cd/mのときのCIE色度座標は(x=
0.28、y=0.60)であり、緑色の発光を示した。また、輝度780cd/m
ときの電流効率は13.0cd/Aであり、高い効率を示した。また、輝度780cd/
のときの電圧は3.4V、電流密度は6.0mA/cm、パワー効率は12.0l
m/Wであり、高いパワー効率を示した。
図65からわかるように、発光素子17は、比較発光素子18に比べ、同じ電流を流す
ために必要な電圧が低い。つまり、本発明を適用することにより、電圧をかけたときに電
流が流れやすくなっている。よって、本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れ
ていると考えられる。
また、図64からわかるように、発光素子17は、比較発光素子18に比べ、電流効率
が高い。よって、図63に示されるように、発光素子17は、比較発光素子18に比べ、
同じ輝度を得るために必要な電圧が低い。
つまり、発光素子17は、比較発光素子18に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧
が低く、消費電力が低減されていることがわかる。
本発明を適用することにより、低駆動電圧の発光素子を得ることができる。また、消費
電力の低い発光素子を得ることができる。
本実施例では、本発明の発光素子について、図41を用いて説明する。以下に、本実施
例の発光素子の作製方法を示す。
(発光素子19)
まず、ガラス基板2201上に、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)をス
パッタリング法にて成膜し、第1の電極2202を形成した。なお、その膜厚は110n
mとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、第1の電極2202が形成された面が下方となるように、第1の電極が形成され
た基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定した。成膜室を10−4Pa程
度まで減圧した後、第1の電極2202上に、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−
N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)と酸化モリブデン(VI)とを共蒸着
することにより、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を含む層2211を
形成した。その膜厚は50nmとし、NPBと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量
比で4:1(=NPB:酸化モリブデン)となるように調節した。なお、共蒸着法とは、
一つの処理室内で複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
次に、抵抗加熱を用いた蒸着法により、複合材料を含む層2211上に4,4’−ビス
[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)を10nm
の膜厚となるように成膜し、正孔輸送層2212を形成した。
さらに、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾ
ール(略称:CzPA)とN−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジ
フェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)とを共蒸着すること
により、正孔輸送層2212上に40nmの膜厚の発光層2213を形成した。ここで、
CzPAと2PCAPAとの重量比は、1:0.05(=CzPA:2PCAPA)とな
るように調節した。
その後抵抗加熱による蒸着法を用いて、発光層2213上に、構造式(195)で表さ
れる2−フェニル−3−〔4’−(3−ピリジル)ビフェニル−4−イル〕キノキサリン
(略称:PPy1PQ)を20nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(A)221
4を形成した。さらに、電子輸送層(A)2214上に、バソフェナントロリン(略称:
BPhen)を10nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(B)2215を形成し
た。よって、本実施例の発光素子は、電子輸送層を二層積層した構成となっている。
さらに、電子輸送層(B)2215上に、フッ化リチウムを1nmの膜厚となるように
成膜し、電子注入層2216を形成した。
最後に、抵抗加熱による蒸着法を用い、電子注入層2216上にアルミニウムを200
nmの膜厚となるように成膜することにより、第2の電極2204を形成することで、発
光素子19を作製した。
(比較発光素子20)
発光素子19と同一基板を用い、PPy1PQの代わりに、トリス(8−キノリノラト
)アルミニウム(III)(略称:Alq)を用いて、発光素子19と同様に作製した。
つまり、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)を20n
mの膜厚となるように成膜し、電子輸送層(A)2214を形成した。電子輸送層(A)
2214以外は発光素子19と同様に作製した。
以上により得られた発光素子19および比較発光素子20を、窒素雰囲気のグローブボ
ックス内において、発光素子が大気に曝されないように封止する作業を行った後、これら
の発光素子の動作特性について測定を行った。なお、測定は室温(25℃に保たれた雰囲
気)で行った。
発光素子19および比較発光素子20の電流密度−輝度特性を図67に示す。また、電
圧−輝度特性を図68に示す。また、輝度−電流効率特性を図69に示す。また、電圧−
電流特性を図70に示す。なお、図67及び図68は測定データをそのまま表記したもの
であり、図69及び図70は、それらのデータを基に算出した結果を表示したものである
また、1mAの電流を流したときの発光スペクトルを図71に示す。図71から、発光
素子19および比較発光素子20の発光は、2PCAPAに由来した発光であることがわ
かる。
比較発光素子20において、輝度900cd/mのときのCIE色度座標は(x=0
.29、y=0.61)であり、緑色の発光を示した。また、輝度900cd/mのと
きの電流効率は12.4cd/Aであった。また、輝度900cd/mのときの電圧は
4.8V、電流密度は7.3mA/cm、パワー効率は8.1lm/Wであった。
また、発光素子19において、輝度1190cd/mのときのCIE色度座標は(x
=0.30、y=0.60)であり、緑色の発光を示した。また、輝度1190cd/m
のときの電流効率は11.7cd/Aであった。また、輝度1190cd/mのとき
の電圧は4.2V、電流密度は10.2mA/cm、パワー効率は8.7lm/Wであ
った。
図70からわかるように、発光素子19は、比較発光素子20に比べ、同じ電流を流す
ために必要な電圧が低い。つまり、本発明を適用することにより、電圧をかけたときに電
流が流れやすくなっている。よって、本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れ
ていると考えられる。
また、図69からわかるように、発光素子19は、比較発光素子20とほぼ同じような
電流効率を示す。よって、図68に示されるように、発光素子19は、比較発光素子20
に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧が低い。
つまり、発光素子19は、比較発光素子20に比べ、同じ輝度を得るために必要な電圧
が低く、消費電力が低減されていることがわかる。
本発明を適用することにより、低駆動電圧の発光素子を得ることができる。また、消費
電力の低い発光素子を得ることができる。
101 基板
102 第1の電極
103 EL層
104 第2の電極
111 正孔注入層
112 正孔輸送層
113 発光層
114 電子輸送層
115 電子注入層
501 第1の電極
502 第2の電極
511 第1の発光ユニット
512 第2の発光ユニット
513 電荷発生層
601 ソース側駆動回路
602 画素部
603 ゲート側駆動回路
604 封止基板
605 シール材
607 空間
608 配線
609 FPC(フレキシブルプリントサーキット)
610 素子基板
611 スイッチング用TFT
612 電流制御用TFT
613 第1の電極
614 絶縁物
616 EL層
617 第2の電極
618 発光素子
623 Nチャネル型TFT
624 Pチャネル型TFT
701 本体
702 表示部
703 操作スイッチ
704 表示部
710 本体
711 表示部
712 メモリ部
713 操作部
714 イヤホン
901 筐体
902 液晶層
903 バックライト
904 筐体
905 ドライバIC
906 端子
951 基板
952 電極
953 絶縁層
954 隔壁層
955 EL層
956 電極
1001 筐体
1002 筐体
1008 イヤホン端子
1101 表示部
1102 スピーカー
1103 マイクロフォン
1104 操作キー
1105 ポインティングデバイス
1106 カメラ用レンズ
1107 外部接続端子
1201 キーボード
1202 外部メモリスロット
1203 カメラ用レンズ
1204 ライト
2001 筐体
2002 光源
2101 ガラス基板
2102 第1の電極
2104 第2の電極
2111 複合材料を含む層
2112 正孔輸送層
2113 発光層
2114 電子輸送層
2115 電子注入層
2201 ガラス基板
2202 第1の電極
2204 第2の電極
2211 複合材料を含む層
2212 正孔輸送層
2213 発光層
2214 電子輸送層(A)
2215 電子輸送層(B)
2216 電子注入層
3001 照明装置
3002 テレビ装置
9101 筐体
9102 支持台
9103 表示部
9104 スピーカー部
9105 ビデオ入力端子
9201 本体
9202 筐体
9203 表示部
9204 キーボード
9205 外部接続ポート
9206 ポインティングデバイス
9301 本体
9302 表示部
9303 筐体
9304 外部接続ポート
9305 リモコン受信部
9306 受像部
9307 バッテリー
9308 音声入力部
9309 操作キー
9310 接眼部
9401 本体
9402 筐体
9403 表示部
9404 音声入力部
9405 音声出力部
9406 操作キー
9407 外部接続ポート
9408 アンテナ

Claims (9)

  1. 式(G11)で表されるキノキサリン誘導体を有する発光素子。

    (式中、αは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、βは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表し(ただし、R がアミン構造を有するものを除く)、R11〜R14は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表す。)
  2. 請求項1において、
    βは、フェニレン基、ナフタレン−ジイル基、ビフェニル−ジイル基のいずれかである発光素子。
  3. 式(G13)で表されるキノキサリン誘導体を有する発光素子。

    (式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表し(ただし、R がアミン構造を有するものを除く)、R11〜R14は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表す。)
  4. 式(G21)で表されるキノキサリン誘導体を有する発光素子。

    (式中、αは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、βは、置換または無置換の炭素数6〜13のアリーレン基を表し、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、R11〜R14は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表す。)
  5. 請求項4において、
    βは、フェニレン基、ナフタレン−ジイル基、ビフェニル−ジイル基のいずれかである発光素子。
  6. 式(G23)で表されるキノキサリン誘導体を有する発光素子。

    (式中、nは0または1の整数を表し、Pyは、置換または無置換のピリジル基を表し、R11〜R14は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜13のアリール基のいずれかを表す。)
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の発光素子と、
    前記発光素子の発光を制御する制御回路と、を有する発光装置。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の発光素子を、発光部に有する照明装置。
  9. 請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の発光素子を、表示部に有する電子機器。
JP2015216352A 2007-11-30 2015-11-04 発光素子、発光装置、照明装置、電子機器 Active JP6268142B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007310286 2007-11-30
JP2007310286 2007-11-30

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014084171A Division JP5837125B2 (ja) 2007-11-30 2014-04-16 キノキサリン誘導体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016054305A JP2016054305A (ja) 2016-04-14
JP6268142B2 true JP6268142B2 (ja) 2018-01-24

Family

ID=40352298

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008304335A Withdrawn JP2009149631A (ja) 2007-11-30 2008-11-28 キノキサリン誘導体、およびキノキサリン誘導体を用いた発光素子、発光装置並びに電子機器
JP2014084171A Expired - Fee Related JP5837125B2 (ja) 2007-11-30 2014-04-16 キノキサリン誘導体
JP2015216352A Active JP6268142B2 (ja) 2007-11-30 2015-11-04 発光素子、発光装置、照明装置、電子機器

Family Applications Before (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008304335A Withdrawn JP2009149631A (ja) 2007-11-30 2008-11-28 キノキサリン誘導体、およびキノキサリン誘導体を用いた発光素子、発光装置並びに電子機器
JP2014084171A Expired - Fee Related JP5837125B2 (ja) 2007-11-30 2014-04-16 キノキサリン誘導体

Country Status (4)

Country Link
US (2) US8314101B2 (ja)
EP (1) EP2065378B1 (ja)
JP (3) JP2009149631A (ja)
KR (1) KR101600593B1 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1905768B1 (en) * 2006-09-29 2014-03-05 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Quinoxaline derivative, and light-emitting device, electronic device using the quinoxaline derivative
US8119259B2 (en) * 2007-11-30 2012-02-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Quinoxaline derivative, and light-emitting element and electronic device using the same
US8815412B2 (en) * 2007-12-21 2014-08-26 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Quinoxaline derivative, and light-emitting element, light-emitting device, and electronic appliance using the quinoxaline derivative
TW201121946A (en) 2009-12-18 2011-07-01 China Petrochemical Dev Corp Novel quinoxaline derivate and organic light emitting diode device applying the same.
KR101290011B1 (ko) * 2009-12-30 2013-07-30 주식회사 두산 유기발광 화합물 및 이를 포함한 유기 전계 발광 소자
TWI591065B (zh) 2010-03-01 2017-07-11 半導體能源研究所股份有限公司 雜環化合物、發光元件、發光裝置、電子裝置、及照明裝置
US8993125B2 (en) 2010-05-21 2015-03-31 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Triazole derivative, and light-emitting element, light-emitting device, electronic device and lighting device using the triazole derivative
US9067916B2 (en) 2011-02-01 2015-06-30 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Heterocyclic compound
US9056856B2 (en) 2011-02-01 2015-06-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Heterocyclic compound
US9309223B2 (en) 2011-07-08 2016-04-12 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Heterocyclic compound, light-emitting element, light-emitting device, electronic device, and lighting device
KR102081791B1 (ko) 2011-08-30 2020-05-27 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 복소 고리 화합물, 발광 소자, 발광 장치, 전자 기기, 및 조명 장치
JP2013063963A (ja) 2011-08-31 2013-04-11 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 複素環化合物、発光素子、発光装置、電子機器、及び照明装置
KR102082373B1 (ko) 2011-08-31 2020-02-27 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 복소환 화합물, 발광 소자, 발광 장치, 전자 기기, 조명 장치 및 유기 화합물
US9096578B2 (en) 2011-11-04 2015-08-04 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Dibenzol[f,h]quinoxaline compound, light-emitting element, light-emitting device, electronic device, and lighting device
TWI570121B (zh) 2011-11-25 2017-02-11 半導體能源研究所股份有限公司 發光元件、發光裝置、電子裝置、照明裝置及有機化合物
CN102738401B (zh) * 2012-05-31 2016-03-09 昆山工研院新型平板显示技术中心有限公司 一种双主体型红光有机电致发光器件
JP6189090B2 (ja) 2012-06-01 2017-08-30 株式会社半導体エネルギー研究所 有機材料の製造方法、発光素子の製造方法、発光装置の製造方法及び照明装置の製造方法
US9196844B2 (en) 2012-06-01 2015-11-24 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method of synthesizing pyrazine derivative, and light-emitting element, light-emitting device, electronic device, and lighting device
JP6298602B2 (ja) 2012-07-31 2018-03-20 株式会社半導体エネルギー研究所 発光素子、発光装置、電子機器、及び照明装置
TWI592409B (zh) 2012-11-02 2017-07-21 半導體能源研究所股份有限公司 雜環化合物,發光元件,發光裝置,電子裝置,與照明裝置
CN105473577B (zh) 2013-08-29 2019-05-14 株式会社半导体能源研究所 杂环化合物、发光元件、发光装置、电子设备以及照明装置
JP6386299B2 (ja) 2013-08-30 2018-09-05 株式会社半導体エネルギー研究所 発光素子用有機化合物
US9825230B2 (en) 2014-04-25 2017-11-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Heterocyclic compound, light-emitting element, light-emitting device, electronic appliance, and lighting device
JP2015227328A (ja) 2014-05-02 2015-12-17 株式会社半導体エネルギー研究所 化合物、発光素子、発光装置、電子機器、及び照明装置
TWI564294B (zh) 2015-08-24 2017-01-01 國立清華大學 載子產生材料與有機發光二極體
CN105461685B (zh) * 2016-02-03 2018-12-18 上海道亦化工科技有限公司 含有喹喔啉基团的化合物及其有机电致发光器件
TWI821807B (zh) * 2016-03-17 2023-11-11 德商麥克專利有限公司 具有螺聯茀結構之化合物
TW202110821A (zh) * 2019-07-26 2021-03-16 日商半導體能源研究所股份有限公司 發光器件、發光裝置、電子裝置、照明設備及化合物

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5077142A (en) * 1989-04-20 1991-12-31 Ricoh Company, Ltd. Electroluminescent devices
JPH06207169A (ja) * 1992-11-17 1994-07-26 Idemitsu Kosan Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3621977B2 (ja) * 1993-08-12 2005-02-23 隆一 山本 有機el素子
JP3451680B2 (ja) 1993-11-15 2003-09-29 三菱化学株式会社 有機電界発光素子
JP2000154139A (ja) * 1998-09-16 2000-06-06 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd 縮環ピラジン誘導体
JP2000208266A (ja) * 1998-11-09 2000-07-28 Toray Ind Inc 発光素子
JP5105681B2 (ja) * 1999-09-22 2012-12-26 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 有機エレクトロルミネセント装置
JP2003040873A (ja) 2001-07-25 2003-02-13 Idemitsu Kosan Co Ltd 新規キノキサリン誘導体及びそれを利用した有機エレクトロルミネッセンス素子
KR20040081454A (ko) * 2002-01-18 2004-09-21 히로세 엔지니어링 가부시키가이샤 백색 발광 화합물, 백색 발광 조명 장치 및 백색 발광 유기 el 소자
JP2004200162A (ja) 2002-12-05 2004-07-15 Toray Ind Inc 発光素子
EP1595933A4 (en) * 2003-02-20 2009-04-08 Idemitsu Kosan Co FABRIC FOR ORGANIC ELECTROLUMINESCENZING DEVICE AND BASED ORGANIC ELECTROLUMINESCENSE DEVICE
JP4693420B2 (ja) 2003-04-18 2011-06-01 株式会社半導体エネルギー研究所 キノキサリン誘導体,及びそれを用いた有機半導体素子、電界発光素子及び電子機器
KR101170995B1 (ko) 2004-02-06 2012-08-08 닛산 가가쿠 고교 가부시키 가이샤 에너지 저장 디바이스용 전극 및 그 제조 방법
EP1724323A4 (en) * 2004-03-08 2008-11-05 Idemitsu Kosan Co MATERIAL FOR ORGANIC ELECTROLUMINESCENCE DEVICE AND ORGANIC ELECTROLUMINESCENCE DEVICE USING SUCH MATERIAL
JP4637651B2 (ja) 2004-06-03 2011-02-23 三井化学株式会社 アミン化合物、および該アミン化合物を含有する有機電界発光素子
JP2006016348A (ja) * 2004-07-02 2006-01-19 Matermagnus Haruisan:Kk 代謝性骨疾患の治療剤
JP2006089728A (ja) 2004-08-23 2006-04-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光素子、発光装置および照明装置。
US7951470B2 (en) * 2004-08-23 2011-05-31 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting element, light emitting device, and lighting system
US20060194076A1 (en) * 2005-02-28 2006-08-31 Fuji Photo Film Co., Ltd. Organic electroluminescent element
JP5019816B2 (ja) * 2005-08-26 2012-09-05 東ソー株式会社 1,3,5−トリアジン誘導体、その製造方法、およびこれを構成成分とする有機電界発光素子
WO2008047589A1 (en) * 2006-10-06 2008-04-24 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Quinoxaline derivative, and light-emitting element and light-emitting device using quinoxaline derivative
KR101564762B1 (ko) 2007-11-30 2015-10-30 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 퀴녹살린 유도체, 및 퀴녹살린 유도체를 사용한 발광 소자,발광 장치 및 전자 기기
US8119259B2 (en) * 2007-11-30 2012-02-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Quinoxaline derivative, and light-emitting element and electronic device using the same
US8815412B2 (en) * 2007-12-21 2014-08-26 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Quinoxaline derivative, and light-emitting element, light-emitting device, and electronic appliance using the quinoxaline derivative
WO2010054229A1 (en) * 2008-11-07 2010-05-14 Wyeth Llc Quinoxaline-based lxr modulators
KR101290011B1 (ko) * 2009-12-30 2013-07-30 주식회사 두산 유기발광 화합물 및 이를 포함한 유기 전계 발광 소자

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014139237A (ja) 2014-07-31
EP2065378B1 (en) 2015-01-28
KR20090056870A (ko) 2009-06-03
US8314101B2 (en) 2012-11-20
EP2065378A1 (en) 2009-06-03
JP2009149631A (ja) 2009-07-09
US8586740B2 (en) 2013-11-19
US20130049577A1 (en) 2013-02-28
US20090203704A1 (en) 2009-08-13
KR101600593B1 (ko) 2016-03-07
JP5837125B2 (ja) 2015-12-24
JP2016054305A (ja) 2016-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6268142B2 (ja) 発光素子、発光装置、照明装置、電子機器
JP5297166B2 (ja) キノキサリン誘導体、並びにその誘導体を用いた発光素子、発光装置及び電子機器
JP5297167B2 (ja) キノキサリン誘導体、およびキノキサリン誘導体を用いた発光素子、発光装置並びに電子機器
JP6235663B2 (ja) 発光素子、発光装置、電子機器および照明装置
JP5297177B2 (ja) キノキサリン誘導体及びそれを用いた発光素子、発光装置、電子機器
JP5611538B2 (ja) ベンゾオキサゾール誘導体、およびベンゾオキサゾール誘導体を用いた発光素子、発光装置、照明装置、並びに電子機器
JP5476012B2 (ja) アセナフトキノキサリン誘導体、発光素子、発光装置および電子機器
JP5491068B2 (ja) 有機化合物、ベンゾオキサゾール誘導体、およびベンゾオキサゾール誘導体を用いた発光素子、発光装置、照明装置、並びに電子機器
JP2009280576A (ja) アントラセン誘導体、発光素子、発光装置、電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6268142

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250