JP6266396B2 - リチウムイオン二次電池負極用バインダー - Google Patents
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Description
本発明のリチウムイオン二次電池負極用バインダーは、分散剤(A)と分散質(B)とを含有する粒子が水分散媒に分散しているエマルジョンを含み、前記分散剤(A)は下記(1)式で表されるポリビニルアルコール系樹脂(以下、「側鎖1,2−ジオール構造単位含有PVA系樹脂」という)であり、前記分散質(B)はニトリル系モノマーに由来する構造単位を有する重合体である。
分散剤(A)の主成分を構成する側鎖1,2−ジオールPVA系樹脂は、下記一般式(1)で示される側鎖1,2−ジオール単位を有するポリビニルアルコールである。
上記方法のうち、共重合反応性及び工業的な取扱いにおいて優れるという点で(i)の方法が好ましく、特にR1〜R6が水素、Xが単結合、R7、R8がR9−CO−であり、R9がアルキル基である3,4−ジアシロキシ−1−ブテンが好ましく、その中でも特にR9がメチル基である3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが好ましく用いられる。
また、1,4−ブタンジオール製造工程の中間生成物である1,4−ジアセトキシ−1−ブテンを塩化パラジウムなどの金属触媒を用いた公知の異性化反応することによって3,4−ジアセトキシ−1−ブテンに変換して用いることもできる。また、再公表WO00−24702号公報に記載の有機ジエステルの製造方法に準じて製造することも可能である。
ケン化度(JIS K6726に準拠して測定)は、通常、85〜100モル%であり、特に90〜100モル%であることが好ましい。かかるケン化度が低すぎると、乳化重合時の重合安定性が極端に低下して目的とするエマルジョンが得られにくい傾向がある。
分散質(B)である重合体は、ニトリル系モノマーに由来する構造単位(以下、「ニトリルユニット」と称することがある)を有する重合体(以下、単に「ニトリル系重合体」と称する場合がある)である。以下、当該ニトリル系重合体の合成に用いられるモノマーについて説明する。
ニトリル系モノマーとしては、α,β−不飽和ニトリル化合物が用いられる。具体的には、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−エチルアクリロニトリル等のアクリロニトリル系モノマー;シアン化ビニリデン等のシアノ基2置換ビニルモノマー;メチルシアノアクリレート、エチルシアノアクリレート、ブチルシアノアクリレート等の不飽和基含有シアノアクリレートやテトラシアノキノジメタン、2,2−ジアリールマロノニトリル等が挙げられる。これらの中でも、アクリロニトリル系モノマーが好ましく、より好ましくは(メタ)アクリロニトリルであり、特に好ましくはアクリロニトリルである。ニトリル系モノマーは、一種単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
ニトリル系モノマーの仕込量は、目的とする分散質(B)の構成に対応し、通常、分散質(B)の5〜100重量%、好ましくは20〜100重量%、より好ましくは50超〜80重量%である。ニトリルユニットの含有割合が前記範囲にあると、使用する電解液との親和性に優れ、かつ膨潤率が大きくなりすぎず、電池特性の向上に寄与する傾向がある。
分散質(B)たるニトリル系重合体には、上記ニトリル系モノマー以外のモノマー(以下、単に「その他のモノマー」という場合がある)に由来する構造単位が含まれていてもよい。その他のモノマーの含有量は、通常、分散質(B)となるニトリル系重合体の0〜95重量%、好ましくは0〜80重量%、特に好ましくは20重量%以上50重量%未満である。尚、その他のモノマーに由来する構造単位の含有量は、本発明が有するエマルジョンの製造に際して仕込む、その他のモノマーの仕込み重量と比例する。
前記その他のモノマーの含有量は、目的とする分散質(B)の構成に対応し、通常、分散質(B)の0〜95重量%、好ましくは0〜80重量%、特に好ましくは20重量%以上50重量%未満である。
このような共役ジエン系化合物に由来する構造単位は、ニトリル系重合体の結着力の増大に寄与できる。すなわち、共役ジエン化合物に由来するゴム弾性がニトリル系重合体に付与されるため、電極の体積収縮や拡大等の変化に追従することが可能となる。これにより、結着性を向上させて、さらには長期に充放電特性を維持する耐久性を付与することが可能である。
これらの中でも、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート等の、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜10のアクリル酸アルキルエステル系モノマーが好ましく、より好ましくは1〜5のアクリル酸アルキルエステル系モノマーであり、特に好ましくはメチル(メタ)アクリレートである。
本発明の負極用バインダーに用いられるエマルジョンは、以上のような分散剤(A)と分散質(B)とを含む粒子が、水分散媒体中に分散しているもので、分散剤(A)の存在下で、ニトリル系モノマー(所望によりその他のモノマーを配合)を、乳化重合して分散質(B)を合成した結果、得られる。
なお、重合開始剤の配合方法としては、特に制限はなく、初期に一括して反応液中に配合してもよいし、重合の経過に伴って連続的に添加してもよい。
分散媒、分散剤を含有する反応容器に、重合しようとするモノマーの一部を仕込み、1段目の乳化重合を行う。1段目に投入するモノマーの量は、特に限定しないが、重合に使用するモノマーの通常1〜50重量%程度であり、好ましくは5〜30重量%である。1段目の乳化重合工程の条件は、用いるモノマーの種類、組成、重合開始剤の使用量等により適宜決定すればよい。
乳化重合反応の温度は、通常30〜90℃であり、特に40〜80℃が好ましく、重合時間は1〜4時間とすることが好ましい。1段目の乳化重合工程においては、重合転化率が50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。
2段目の乳化重合は、1段目の重合が終了した反応容器に、残りのモノマーを投入することにより行う。投入は、滴下しながら行うことが好ましい。また、2段目の重合に際して、重合触媒を投入してもよい。2段目の乳化重合は、重合温度が40〜80℃、重合時間が1〜6時間の条件で行う。
また、滴下するモノマー組成比を連続的に変えながら滴下するパワーフィード重合法を用いることも可能である。
必要に応じて、かかる工程の後に通常1〜6時間の追い込み重合をおこなうことも可能である。かかる重合中に重合触媒を投入してもよい。
更に、フタル酸エステル、リン酸エステル等の可塑剤、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等のpH調整剤等も併用され得る。
以上のようにして乳化重合を行うことにより、合成されたニトリル系重合体(分散質(B)に該当)と分散剤(A)としての側鎖1,2−ジオール構造単位含有PVA系樹脂とを含む粒子が、水分散媒中に分散したエマルジョンが得られる。
本発明のリチウムイオン二次電池負極用バインダーは上記エマルジョンを含む。
本発明のリチウムイオン二次電池負極用バインダーに含まれるエマルジョン量は、当該エマルジョンの固形分量として、リチウムイオン二次電池負極用バインダーの通常10〜60重量%であり、好ましくは15〜50重量%である。
電解液膨潤率が前記範囲にあると、本発明の負極用バインダーに含まれる粒子は電解液に対して適度に膨潤し、効果的に電極抵抗を低下させて、より良好な充放電特性を実現できる傾向がある。さらに、大きな体積変化が発生しないため結着性にも優れる傾向がある。
負極用バインダー500μmを、アプリケータを用いてPETフィルム上にキャストした後、105℃の乾燥機で3時間加熱乾燥してフィルムを得る。得られるフィルムを、所定サイズ切り出して、その重量を測定する(W0(g))。このフィルムを10gのプロピレンカーボネート(PC)及びエチレンカーボネート/ジメチルカーボネート(EC/DMC)の1/1混合液(体積比)に浸漬させて60℃で3時間加熱する。室温まで冷却した後、フィルムを取り出し、フィルム表面に付着した電解液をふき取った後に、試験後の浸漬後重量(W1(g))から、下式に従って、電解液膨潤率を算出する。
電解液膨潤率(%)=((W1−W0)/W0)×100
また、側鎖1,2−ジオール構造単位含有PVA系樹脂のみを負極活物質のバインダーとして使用してもポリカーボネート電解液の系で充放電可能である。しかしながら、側鎖1,2−ジオール構造単位含有PVA系樹脂は、非常に硬い皮膜を形成するため、側鎖1,2−ジオール構造単位含有PVA系樹脂のみでは、電極形成の際のロール to ロール成形では負極活物質中にひび割れ等が発生するという傾向があった。この点、本発明の負極用バインダーを併用することでポリカーボネート電解液中での充放電特性を損なうことなく、バインダー被膜の柔軟性を大幅に改善することができ、その結果、電極形成の際のロール to ロールの成形性を大幅に改善することができる。
平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)は、通常50〜2500であり、好ましくは100〜1700、より好ましくは500〜1500、さらに好ましくは800〜1300である。かかる平均重合度が低すぎると、連続相を形成しにくくなる傾向がある。
1,2−ジオール構造単位の含有量は、通常0.5〜15モル%であり、好ましくは1〜10モル%、より好ましくは1〜8モル%である。かかる含有量が少なすぎると、本発明の効果が十分に得られない傾向がある。
上記本発明にかかるバインダー及び活物質を混合して、リチウムイオン二次電池負極用スラリーを調製することができる。
上記のようにして作製される負極を備えたリチウムイオン二次電池について、説明する。
正極としては、特に限定せず、公知の一般的な正極を組み合わせることができる。
さらに、初回放電容量が高く、しかも安定的な出力特性を有する。
尚、例中「部」「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
はじめに、以下の実施例で採用した測定評価方法について説明する。
電極用バインダー500μmを、アプリケータを用いてPETフィルム上にキャストした後、105℃の乾燥機で3時間加熱乾燥してフィルムを得た。得られたフィルムを、所定サイズ切り出して、その質量を測定した(W0(g))。このフィルムを10gの電解液としてのプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート(EC/DMC)の1/1混合液(体積比)それぞれに浸漬させて60℃で3時間加熱した。室温まで冷却した後、フィルムを取り出し、フィルム表面に付着した電解液をふき取った後に、試験後の浸漬後質量(W1(g))から、下式に従って、各電解液に対する膨潤率を算出した。
電解液膨潤率(%)=((W1−W0)/W0)×100
作製したセルを25℃で50時間放置した後、充放電試験に供した。
電流密度20mA/g、100mA/gのそれぞれの場合について、電位範囲0−2.0Vで、定電流充放電試験を行い、初回の放電容量(mAh/g)、クーロン効率(%)を測定した。
初回放電時の定電流値(制御電流値(mA))と設定電位に達するまでの時間(h)の積を、電極活物質(黒鉛)重量(g)で除した値を初回放電容量(mAh/g)とした。
なお、初回放電容量の絶対値は高い方がよく、290〜350はすべて同程度で良好とする。
初回放電容量(mAh/g)を初回充電容量(mAh/g)で除した百分率(%)を初回クーロン効率とした。
電流密度20mA/gのときの初回放電容量と100mA/gのときの初回放電容量の差を算出した。差の絶対値が小さいほど、レート特性は安定していることを示す。
作製した負極を、幅12mmの短冊型に切り取って試料を作成した。作成した負極表面に直接両面テープを貼り付け、10mm/分の剥離速度で集電体を引っ張り、負極と集電体間の剥離強度を測定した。剥離強度は幅方向の単位長さあたりの荷重として換算した。また剥離開始時の強度と剥離進行中の最大強度を併せて評価した。
(1)負極用バインダーの調製
還流冷却器、攪拌機、滴下漏斗、温度計を備え付けたセパラブルフラスコに、分散媒としての水245.6部、分散剤として側鎖1,2−ジオール構造単位含有PVA系樹脂(ケン化度:99.06%、平均重合度:300、側鎖1,2−ジオール構造単位含有率:6.0%)11.2部、酢酸ナトリウム0.3部を流し込み、撹拌しながら、フラスコ内の温度を75℃に昇温して30分間かき混ぜた。
この温浴中に、1段目の乳化重合用モノマーとして、ブチルアクリレート(BA)4.8部及びアクリロニトリル(AN)11.2部、重合開始剤として亜硫酸水素ナトリウム水溶液(5重量%)3.2部及び過硫酸アンモニウム水溶液(5重量%)2.1部を加えて、1段目の乳化重合を開始した。反応温度を75℃〜80℃に保持しながら、1時間重合を行った。
得られたエマルジョンは、そのまま負極用バインダーとして使用した。負極用バインダー(エマルジョン)の電解液膨潤率は、表1に示すとおりである。
活物質としての塊状人造黒鉛MAGD(日立化成工業株式会社製)と上記で調製した負極用バインダーとを、負極用バインダー含有量5重量%(活物質:バインダー=95:5(重量比、固形分換算))で混合した後、蒸留水を配合して、ペースト状とした。蒸留水の含有量は、活物質および負極用バインダーを合わせた総重量(固形分換算)0.4gあたり600μLとした。
負極用バインダー含有量を3重量%(活物質:バインダー=97:3(重量比、固形分換算))に変更し、同様にして負極を作製した。
対極にはリチウム箔、セパレータには宇部興産株式会社製のUP3025(厚み25μm、空孔率40%)を使用し、電解質としてLiPF6(1mol・dm-1)を混合したエチレンカーボネートとジメチルカーボネートの混合液(EC/DMC=3/7(v/v%))を、電解液に用いて、二極式2032型コインセルを作製した。なお、電極は、直径10mmの円板状、セパレータは直径18mm、電解液は300μL注入した。
還流冷却器、攪拌機、滴下漏斗、温度計を備え付けたセパラブルフラスコに、水700部、実施例1で用いた側鎖1,2−ジオール構造単位含有PVA系樹脂49部、無水酢酸1.5部を流し込み、撹拌しながら、フラスコ内の温度を75℃に昇温して30分間かき混ぜた。
この温浴中に、1段目の乳化重合用モノマーとして、メチルメタクリレート(MMA)11.2部、ブチルアクリレート(BA)44.8部、及びアクリロニトリル(AN)14.0部、重合開始剤として亜硫酸水素ナトリウム水溶液(5重量%)14.0部及び過硫酸アンモニウム水溶液(5重量%)9.2部を加えて、1段目の乳化重合を行った。1段目の乳化重合は、温度を75℃〜80℃に保持しながら、1時間、行った。
還流冷却器、攪拌機、滴下漏斗、温度計を備え付けたセパラブルフラスコに、水658.8部、実施例1で用いた側鎖1,2−ジオール構造単位含有PVA系樹脂50.4部、無水酢酸1.5部を流し込み、撹拌しながら、フラスコ内の温度を75℃に昇温して30分間かき混ぜた。
この温浴中に、1段目の乳化重合用モノマーとして、ブチルアクリレート(BA)32.4部及びスチレン(St)39.6部、重合開始剤として亜硫酸水素ナトリウム水溶液(5重量%)14.4部及び過硫酸アンモニウム水溶液(5重量%)9.5部を加えて、1段目の乳化重合を開始した。1段目の乳化重合は、温度を75℃〜80℃に保持しながら、1時間、行った。
なお、分散質である重合体の組成は、BA/St=45/55(質量比)であり、ニトリルユニットの含有率は0%である。
1段目の乳化重合のモノマーとして、メチルメタクリレート(MMA)9.3部、ブチルアクリレート(BA)37.3部、及びスチレン(St)23.3部を使用し、2段目の乳化重合用モノマーとして、メチルメタクリレート(MMA)84.0部、ブチルアクリレート(BA)336.0部、及びスチレン(St)210.0部を使用した以外は、実施例2と同様にして、負極用バインダーを調製した。なお、分散質である重合体の組成は、MMA/BA/St=20/80/50(質量比)であり、ニトリルユニットの含有率は0%である。
このエマルジョンをそのまま負極用バインダーとして使用し、実施例1と同様にして、負極用スラリー液、さらに当該スラリー液を用いて、リチウムイオン二次電池負極を作成した。作成した負極及び電池について、実施例1と同様にして電池特性を評価した。結果を表2に示す。
還流冷却器、攪拌機、滴下漏斗、温度計を備え付けたセパラブルフラスコに、水291.6部、実施例1で用いた側鎖1,2−ジオール構造単位含有PVA系樹脂8.4部、無水酢酸0.3部を流し込み、撹拌しながら、フラスコ内の温度を75℃に昇温して30分間かき混ぜた。
この温浴中に、1段目の乳化重合用モノマーとして、メチルメタクリレート2.7部、ブチルアクリレート(BA)3.3部、及びブレンマーAME−400(日油株式会社)6.0部、亜硫酸水素ナトリウム水溶液(5重量%)1.6部、過硫酸アンモニウム水溶液(5重量%)9.2部を加えて、1段目の乳化重合を開始した。1段目の乳化重合は、反応温度を75℃〜80℃に保持しながら、1時間行った。
なお、分散質となる重合体の組成は、MMA/BA/AME=45/55/100(質量比)であり、ニトリルユニットの含有率は0%である。
調製したエマルジョンをそのままバインダーとして使用し、バインダー含有率5重量%(活物質:バインダー=95:5)について、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池負極を作成した。作成した負極及び電池について、実施例1と同様にして電池特性を評価した。結果を表2に示す。
分散剤としてエレミノールJS−20(三洋化成工業株式会社)2.8部、水97.2部を仕込んだ反応缶に、300rpmで攪拌しながら、ブチルアクリレート(BA)36.0部及びアクリロニトリル(AN)84.0部を30分かけて滴下混合分散し、その後、30分間攪拌し続けることで、ニトリル系モノマーを分散させた分散液(ニトリル系モノマー分散液)を調製した。
分散剤として側鎖1,2−ジオール構造単位含有PVA系樹脂(ケン化度:90.4%、平均重合度:300、側鎖1,2−ジオール構造単位含有量:3.0モル%)7.0部、水82.8部を仕込んだ反応缶に、300rpmで攪拌しながら、ブチルアクリレート(BA)45.0部及びアクリロニトリル(AN)105.0部を30分かけて滴下し、その後、30分間攪拌し続けることで、ニトリル系モノマーを分散させた分散液(ニトリル系モノマー分散液)を調製した。
Claims (6)
- 前記分散質(B)の重合体における、ニトリル系モノマーに由来する構造単位の含有率が、5〜100重量%である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池負極用バインダー。
- 前記分散質(B)の重合体が、共役ジエン化合物由来の構造単位、不飽和カルボン酸エステル由来の構造単位、芳香族ビニル化合物由来の構造単位からなる群の少なくとも1種を含んでいる、請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池負極用バインダー。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池負極用バインダー及び活物質を含むリチウムイオン二次電池負極用スラリーを、集電体上に塗布・乾燥してなるリチウムイオン二次電池負極。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池負極用バインダー及び活物質を含むリチウムイオン二次電池負極用スラリーを、集電体上に塗布・乾燥する工程を含むリチウムイオン二次電池負極の製造方法。
- 請求項4に記載の負極を含むリチウムイオン二次電池。
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