JP2016042408A - リチウム二次電池電極用バインダーの製造方法及びリチウム二次電池電極用バインダー - Google Patents

リチウム二次電池電極用バインダーの製造方法及びリチウム二次電池電極用バインダー Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、耐電解液性と、急速乾燥時も含めた結着性とに優れたリチウム二次電池電極用バインダーを提供することを目的とする。【解決手段】重合開始剤として酸化剤と還元剤とを用い、スチレンと、エチレン性不飽和カルボン酸エステルと、エチレン性不飽和カルボン酸とを含むエチレン性不飽和単量体を、水性媒体中で乳化重合する、リチウム二次電池電極用バインダーの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明はリチウム二次電池電極用バインダーの製造方法に関する。また本発明は該製造方法により得られるリチウム二次電池電極用バインダー、およびこれを用いた電極を有するリチウム二次電池に関するものである。
従来、リチウム二次電池において、活物質を集電体に結着させるバインダーとして、N−メチロールピロリドン(NMP)を溶剤としたポリフッ化ビニリデン(PVDF)が工業的に多くの機種に使用されてきた。PVDFは、電解液に対する耐膨潤性が高い特徴を有する。一方PVDFには、活物質同士および活物質と集電体との結着性が低いため、実際に使用するには多量のバインダーを必要とし、結果としてリチウム二次電池の容量、エネルギー密度が低下する欠点がある。さらにPVDFを分散する溶媒には、高価な有機溶剤であるNMPを使用している。そのため、最終製品の価格が高くなり、電極用スラリーおよび電極作製時の作業環境保全にも問題があった。
これらの問題を解決する方法として、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)系の水分散体を用いることが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。このSBR系分散体は、水分散体であるため安価で、作業環境保全の観点からも有利である。さらに活物質同士および活物質と集電体との結着性が良好である利点も有する。これらの利点から、SBR系水分散体は、幅広い用途のリチウム二次電池電極に、水系のバインダーとして使用されてきた。しかしながらこのバインダーは、電解液に用いられる非水溶媒に対する耐膨潤性が低いという問題があった。
特許文献4には、電解液に対する耐膨潤性が高く、活物質同士および活物質と集電体との結着性に優れる水系バインダーとして、特定量のスチレンと、エチレン性不飽和カルボン酸エステルと、エチレン性不飽和カルボン酸と、内部架橋剤とを必須成分として含有するエチレン性不飽和単量体を、界面活性剤の存在下、乳化重合して得られるバインダーを用いることが提案されている。
特開平5−74461号公報 特開平6−150906号公報 特開平8−250123号公報 特開2011−243464号公報
特許文献4に記載の電極用バインダーは、上述の利点を有するものの、高温で急速に乾燥させた場合の結着性の点で改善の余地があった。
本発明は、耐電解液性と、高温で急速に乾燥させた場合も含めた結着性とに優れたリチウム二次電池電極用バインダーを提供することを目的とする。
本発明は以下の[1]〜[13]に関する。
[1] 少なくとも、スチレン、エチレン性不飽和カルボン酸エステル、およびエチレン性不飽和カルボン酸を含むエチレン性不飽和単量体を、重合開始剤として酸化剤と還元剤とを用いて、水性媒体中で乳化重合することを特徴とする、リチウム二次電池電極用バインダーの製造方法。
[2] 酸化剤が、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、t−ブチルヒドロパーオキサイドおよびt−ブチルパーオキシベンゾエートから選ばれる少なくとも一種である前記[1]に記載のリチウム二次電池電極用バインダーの製造方法。
[3] 還元剤が、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムから選ばれる少なくとも一種である前記[1]または[2]に記載のリチウム二次電池電極用バインダーの製造方法。
[4] 酸化剤の使用量が全エチレン性不飽和単量体100質量部に対して0.01質量部〜1質量部である前記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のリチウム二次電池電極バインダーの製造方法。
[5] 還元剤の使用量が全エチレン性不飽和単量体100質量部に対して0.01質量部〜1質量部である前記[1]〜[4]のいずれか1項に記載のリチウム二次電池電極用バインダーの製造方法。
[6] 前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の方法で得られたリチウム二次電池電極用バインダー。
[7] 前記[6]に記載のリチウム二次電池電極用バインダーが、水性媒体中に分散しているリチウム二次電池電極用水性エマルジョン。
[8] 水相中に(メタ)アクリル酸(共)重合体およびその塩からなる群より選ばれる1種以上の重合体を含む、前記[7]に記載のリチウム二次電池電極用水性エマルジョン。
[9] 電極活物質と、前記[6]に記載のリチウム二次電池電極用バインダーとを含むリチウム二次電池電極用スラリー。
[10] 電極活物質と、前記[7]または[8]に記載のリチウム二次電池電極用水性エマルジョンとを混合して得られるリチウム二次電池電極用スラリー。
[11] 前記電極活物質が炭素材料である、前記[9]または[10]に記載のリチウム二次電池電極用スラリー。
[12] 集電体と、該集電体上に積層された電極活物質層を有し、該電極活物質層は、電極活物質と、前記[6]に記載のリチウム二次電池電極用バインダーとを含む、リチウム二次電池の電極。
[13] 正極と負極とを有し、該正極および負極の少なくとも一方が、前記[12]に記載の電極であるリチウム二次電池。
本発明によれば、耐電解液性と、高温で急速に乾燥させた場合も含めた結着性とに優れたリチウム二次電池電極用バインダーを得ることのできる、リチウム二次電池電極用バインダーの製造方法を提供することができる。また本発明によれば、耐電解液性と、高温乾燥時も含めた結着性とに優れたリチウム二次電池電極用バインダーを提供することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
[リチウム二次電池電極用バインダー]
本実施形態のリチウム二次電池電極バインダー(以下、単に「電極用バインダー」とも言う)は、少なくとも、スチレンと、エチレン性不飽和カルボン酸エステルと、エチレン性不飽和カルボン酸とを含むエチレン性不飽和単量体を重合して得られる。なお、本発明において「エチレン性不飽和単量体」とは前記三種のエチレン性不飽和単量体および必要に応じて加えてもよい、その他のエチレン性不飽和単量体を総称したものである。ただし、後述の界面活性剤がエチレン性不飽和基を有する場合でも、それら界面活性剤は、エチレン性不飽和単量体には含めない。
(スチレン)
本発明のリチウム二次電池電極用バインダーは、スチレンを含むことにより、活物質同士の結着性が良好である。特に活物質として炭素材料を用いた場合、より一層その効果を発現する事が出来る。スチレンの使用量としては全エチレン性不飽和単量体に対して好ましくは15〜70質量%、より好ましくは、30〜60質量%である。スチレンの使用量を15質量%以上とすると、活物質同士の結着性、及び活物質と集電体の密着力が優れる傾向にある。一方、スチレン使用量を70質量%以下とすると、電極用バインダーと活物質とを含む電極用スラリーを塗布して得られる電極が割れにくくなる。
(エチレン性不飽和カルボン酸エステル)
エチレン性不飽和カルボン酸エステルは、極性基を有するエチレン性不飽和カルボン酸エステルと、その他のエチレン性不飽和カルボン酸エステルとを含むことが好ましい。極性基としては例えば、ヒドロキシ基、グリシジル基などが挙げられる。極性基を有するエチレン性不飽和カルボン酸エステルを含んでいると、得られる電極用バインダーの乳化重合安定性や機械的安定性が向上する傾向にある。その他のエチレン性不飽和カルボン酸エステルを含んでいると、電極用バインダーを用いて得られる電極の柔軟性や耐熱性が向上する傾向にある。
極性基を有するエチレン性不飽和カルボン酸エステルとしては具体的には、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステルや、(メタ)アクリル酸グリシジル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましい。なお「(メタ)アクリル」とは、メタクリルまたはアクリルを意味する。
極性基を有するエチレン性不飽和カルボン酸エステルの使用量としては、全エチレン性不飽和単量体に対して好ましくは0.1〜10質量%であり、より好ましくは、0.5〜5質量%である。極性基を有するエチレン性不飽和カルボン酸の使用量が0.1質量%以上であると、極性基を有するエチレン性不飽和カルボン酸を添加する効果が現れやすい傾向にあり、10質量%以下であると、活物質同士および活物質と集電体との結着性が良好となる傾向がある。
その他のエチレン性不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルおよび飽和脂肪酸のビニルエステル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。飽和脂肪酸のビニルエステルとしては、酢酸ビニル、およびプロピオン酸ビニル等が挙げられる。これらの中でも、乳化重合の容易さや耐久性の観点から、(メタ)アクリル酸エステルを用いることが好ましく、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸イソボロニルを用いることが特に好ましい。
その他のエチレン性不飽和カルボン酸エステルの使用量としては、全エチレン性不飽和単量体に対して25〜85質量%であることが好ましく、より好ましくは、30〜80質量%である。その他のエチレン性不飽和カルボン酸エステルの使用量を25質量%以上とすると、その他のエチレン性不飽和カルボン酸エステルを添加する効果が現れやすい傾向にあり、85質量%以下とすると、活物質同士および活物質と集電体との結着性が良好となる傾向がある。
(エチレン性不飽和カルボン酸)
エチレン性不飽和カルボン酸としては、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸またはそのハーフエステル等が挙げられる。不飽和モノカルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等が挙げられる。不飽和ジカルボン酸としてはマレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられる。これらのエチレン性不飽和カルボン酸の中でも、アクリル酸およびイタコン酸が好ましい。エチレン性不飽和カルボン酸は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
エチレン性不飽和カルボン酸の使用量としては、全エチレン性不飽和単量体に対して1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは、1〜5質量%である。エチレン性不飽和カルボン酸の使用量が1質量%以上であると、乳化重合安定性および機械的安定性が向上し、また、得られる電極の耐熱性が向上する傾向にあり、10質量%以下であると、活物質同士および活物質と集電体との結着性が向上する傾向がある。
(極性基を有するエチレン性不飽和単量体)
本発明の特性を損なわない範囲で、少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有し、且つ、アミド基、ニトリル基などの極性基を有する化合物を用いることができる。重合可能なエチレン性不飽和基を有し、且つ、アミド基を有する化合物としては例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられ、重合可能なエチレン性不飽和基を有し、且つ、ニトリル基を有する化合物としては例えば、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
(内部架橋剤)
さらに、得られるリチウム二次電池電極用バインダー乾燥皮膜の電解液溶剤に対する耐膨潤性をより向上させるために、内部架橋剤を用いてもよい。内部架橋剤とは、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有し、且つ、エチレン性不飽和単量体が有している、他の官能基と反応性を有する反応性基を有するもの、或いは、2つ以上のエチレン性不飽和結合を有するものであればよい。1つ以上のエチレン性不飽和結合を有し、且つ、エチレン性不飽和単量体が有している、他の官能基と反応性を有する反応性基を有するものとしては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。エチレン性不飽和結合を2つ以上有する内部架橋剤としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。これらの内部架橋剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
内部架橋剤を用いる場合、その使用量は、全エチレン性不飽和単量体に対して好ましくは0.1〜5質量%であり、より好ましくは、0.1〜3質量%である。内部架橋剤の使用量が0.1質量%以上であると、電解液に対する乾燥皮膜の耐膨潤性が向上する傾向にあり、5質量%以下であると、乳化重合安定性が良好で、また、活物質と集電体の密着力が向上する傾向にある。内部架橋剤を用いずとも、得られる電極用バインダーが十分な耐電解液性を有する場合は、内部架橋剤を用いなくてもよい。
[リチウム二次電池電極用バインダーの製造方法]
本実施形態のリチウム二次電池電極用バインダーは、重合開始剤として酸化剤と還元剤とを用いて、上述のエチレン性不飽和単量体を、水性媒体中で乳化重合して得られる。
(重合開始剤)
酸化剤としては、過硫酸塩、有機過酸化物および過酸化水素を用いることができる。過硫酸塩としては例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムおよび過硫酸ナトリウムが挙げられる。有機過酸化物としては例えば、t−ブチルヒドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドが挙げられる。これら酸化剤の中でも、重合安定性の観点から、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、t−ブチルヒドロパーオキサイドおよびt−ブチルパーオキシベンゾエートからなる群より選ばれる1種以上を用いることが好ましい。酸化剤の使用量は、全エチレン性不飽和単量体に対して0.01質量%以上とすると、乳化重合の安定性が上がる傾向があるので好ましく、酸化剤の使用量を1質量%以下とすると、電解液に対する乾燥皮膜の耐溶出性が向上する傾向があるので好ましい。より好ましくは、0.02質量%以上0.5質量%以下である。
還元剤としては、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム(ロンガリット)、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、酒石酸又はその塩が挙げられる。これら還元剤の中でも、好ましくはヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムである。酸化剤に還元剤を併用すると、電極用バインダーの、活物質同士および活物質と集電体との結着力が向上する。還元剤の使用量は、全エチレン性不飽和単量体に対して0.01質量%以上とすると、還元剤を添加する効果が現れやすいので好ましく、1質量%以下とすると、電解液に対する乾燥皮膜の耐溶出性が向上するので好ましい。より好ましくは、0.02質量%以上0.5質量%以下である。
重合開始剤を反応混合物中に添加する方法に特に制限は無いが、まず酸化剤として
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、およびt−ブチルヒドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエートから選ばれる1種以上、還元剤としてヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム(ロンガリット)、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウムから選ばれる1種以上を滴下し、次いで酸化剤としてt−ブチルヒドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドから選ばれる1種以上、還元剤としてヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム(ロンガリット)、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウムから選ばれる1種以上を追添すると、結着力が向上するため好ましい。
(水性媒体)
水性媒体としては、水、および水と有機溶媒との混合溶媒が挙げられ、好ましくは水である。有機溶媒としては、メチルアルコール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類や、N‐メチルピロリドン等の含窒素有機溶媒などが挙げられる。水と有機溶媒との混合溶媒を用いる場合は、水と有機溶媒との割合が、449:1〜4:1であることが好ましい。
(界面活性剤)
乳化重合の際に用いる界面活性剤としては、通常のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤が用いられる。アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸塩等が挙げられ、ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン多環フィニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤は、反応性のものであることが好ましく、そのような界面活性剤としては例えば、以下の式(1)〜(4)で表される:
Figure 2016042408
(式中、Rはアルキル基、lは10〜40の整数である)
Figure 2016042408
(式中、mは10〜40の整数、nは10〜12の整数である)
Figure 2016042408
(式中、Rはアルキル基、MはNHまたはNaである)
Figure 2016042408
(式中、Rはアルキル基、MはNaである)
界面活性剤の使用量としては、好ましくは全エチレン性不飽和単量体を100質量部として、0.3〜3質量部である。界面活性剤の使用量が0.3質量部以上であると、重合安定性が良好となる傾向にあり、また得られる水性エマルジョンの分散粒子径が小さくなるので、水性エマルジョン中に分散している電極用バインダーの沈降が発生しにくい傾向にある。また界面活性剤の使用量が3質量部以下であると、活物質と集電体の密着力が向上する傾向にある。なお先述した通り、上記式(1)〜(4)のように、エチレン性不飽和基を有するものであっても、本発明において、界面活性剤は、上述のエチレン性不飽和単量体には含めない。
(連鎖移動剤)
また、乳化重合により得られる電極用バインダー樹脂の分子量を調整するためにαメチルスチレンダイマー、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、2−エチルヘキシルチオグリコレート、2−メルカプトエタノール、β−メルカプトプロピオン酸及びそのエステルなどを用いてもよい
(重合方法)
本発明において、乳化重合法としては、一括して仕込む重合方法、各成分を連続供給しながら重合する方法などを用いることができ、攪拌下に行われる。
(重合温度)
重合は通常30〜90℃の温度で行うことが好ましく、40〜80℃の温度で行うことがより好ましい。
[リチウム二次電池電極用水性エマルジョン]
上述のリチウム二次電池電極用バインダーは、水性媒体中で乳化重合されたものであるため、水性媒体に分散した水性エマルジョンとして得られる。この水性エマルジョンは、リチウム二次電池電極用水性エマルジョン(以下、単に「電極用水性エマルジョン」とも言う)として、後述するリチウム二次電池電極用スラリーの製造に、そのまま用いることができる。電極用水性エマルジョンは、重合終了後の反応混合物そのもの、もしくはこれに塩基を加えてpHを調整したものであってもよい。また必要に応じて水性媒体を添加し、不揮発分を調整したものであってもよいし、その他添加剤を加えたものであってもよい。
(ポリ(メタ)アクリル酸系重合体)
電極用水性エマルジョンは、(メタ)アクリル酸(共)重合体と、そのアンモニウム塩およびアルカリ金属塩からなる群より選ばれる、1種以上のポリ(メタ)アクリル酸系重合体を、水相中にさらに含むことが好ましい。ポリ(メタ)アクリル酸系重合体が水相中に存在すると、該電極用水性エマルジョンに電極活物質を添加してリチウム二次電池電極用スラリーを調製した場合、これを用いて形成した電極活物質層が、集電体に対して優れた密着性を示すようになる。
ポリ(メタ)アクリル酸系重合体が水相に存在することは、以下の方法により確認する。まず、電極用バインダーからなる厚さ0.5mmの皮膜を作製する。この皮膜は、平板上に水性エマルジョンを流涎し、50℃で2.5時間乾燥した後、ついで、50℃で12時間減圧乾燥(ゲージ圧:−95kPa)することにより作製することができる。次いで、作製した皮膜を25mm×25mmに切り出す。切り出した皮膜を、60℃の温水5gに浸漬し、24時間静置し、温水への抽出物についてGC−MS測定を行うことで確認できる。
ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の含有量は、好ましくは水相中に0.1〜2質量%であり、より好ましくは0.2〜1質量%である。ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の含有量が0.2質量%以上であると、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体による効果が得られやすく、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の含有量が1量%以下であると、活物質分散性の点で好ましい。
ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の含有量は、電極用水性エマルジョンの電極用水性エマルジョンを乾燥させたバインダー単体皮膜を60℃の温水に24時間浸漬し、その抽出液のGC−MS測定と不揮発分測定によりほぼ定量することができる。
ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量は、好ましくは8000〜100,000であり、より好ましくは10,000〜80,000である。ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の分子量は、水系ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて、プルラン換算分子量として求めることができる。
ポリ(メタ)アクリル酸系重合体が、ポリ(メタ)アクリル酸共重合体またはその塩である場合、ポリ(メタ)アクリル酸系共重合体中、(メタ)アクリル酸またはその塩由来の構造単位が、80〜98質量%を占めることが好ましい。
ポリ(メタ)アクリル酸系重合体は、例えば、上述の乳化重合過程において、(メタ)アクリル酸またはそのエステルなどの(メタ)アクリル酸誘導体を添加し、酸化剤、還元剤をもちいて混合物中に含ませることや重合途中にポリ(メタ)アクリル酸系重合体を追添することで、反応混合物中に予め含ませることができる。また、乳化重合の終了後、反応混合物に別途添加することもできる。
(pH調整)
電極用水性エマルジョンのpHは、2〜10であることが好ましく、5〜9であることがより好ましい。pHがこの範囲であると、乳化重合時の重合安定性や、得られる電極用バインダーの機械的安定性、化学的安定性を向上させることができる。
pHは、液温25℃においてpHメーターを用いて、ガラス電極を標準電極として測定する。
pHは、乳化重合中または乳化重合終了後に、塩基性物質を加えて調整する事により、調整することができる。
この場合に使用される塩基性物質としては、アンモニア、トリエチルアミン、エタノールアミン、苛性ソーダ等を使用する事ができる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(不揮発分濃度)
電極用水性エマルジョンの不揮発分濃度は、10〜65質量%であることが好ましく、15〜60質量%であることがより好ましい。不揮発分濃度が15質量%以上であると、活物質分散性の点で好ましく、不揮発分濃度が60質量%以下であると、スラリーの不揮発分を高くすることができスラリーの乾燥性の点で好ましい。
不揮発分濃度は、直径5cmのアルミ皿に電極用水性エマルジョンを約1g秤量し、105℃で1時間乾燥させ、残分を秤量して求める。
(粘度)
23℃における電極用水性エマルジョンの粘度は、1〜5000mPa・sであることが好ましく、2〜3000mPa・sであることが好ましい。粘度が2mPa・s以上であると、電極用スラリーを製造する上での粘度調整の点で好ましく、粘度が3000mPa・s以下であると、活物質分散性の点で好ましい。
粘度はB型粘度計を用いて、回転数60rpmで、水性エマルジョンの粘度に応じたロータを選択して測定する。例えば、数mPa・s〜数百mPa・s程度の水性エマルジョンの粘度を測定する場合は、ロータNo.1を用いる。
(分散粒子径)
電極用水性エマルジョンの体積基準での50%メジアン径は、0.05〜0.4μmであることが好ましく、0.10〜0.35μmであることがより好ましい。分散粒子径は、たとえば、マイクロトラック法にて測定することができる。
[リチウム二次電池電極用バインダーの性状]
(溶出率)
メチルエチルカーボネートに対する、リチウム二次電池電極用バインダー皮膜の溶出率は、好ましくは12質量%以下、より好ましくは8質量%以下である。電極用バインダーの溶出率がこの範囲であると、電極用バインダーの耐電解液性が良好であり、これを用いて得られるリチウム二次電池の信頼性が向上する。溶出率は、電池性能の観点からは、小さければ小さいほどよいが、電極用バインダーの製造しやすさの観点から、通常は1質量%以上である。
溶出率は、以下の手順で測定する。まず、電極用バインダーからなる厚さ0.5mmの皮膜を作製する。この皮膜は、平板上に水性エマルジョンを流涎し、50℃で2.5時間乾燥した後、ついで、50℃で12時間減圧乾燥(ゲージ圧:−95kPaG)することにより作製することができる。次いで、作製した皮膜を25mm×25mmに切り出す。切り出した皮膜を秤量した後、60℃で24時間、メチルエチルカーボネートに浸漬する。浸漬後の皮膜を取り出し、乾燥させて再度皮膜を秤量し、下記式(1)で求められる値を溶出率とする。
(浸漬前後の皮膜質量変化/浸漬前皮膜質量)×100 (1)
(ガラス転移点温度)
リチウム二次電池電極用バインダーのガラス転移点温度(Tg)は、30℃以下であることが好ましい。Tgが30℃以下であると、活物質と電極用バインダーとを含むスラリーを塗布して得られた電極に割れが発生しにくい傾向にある。
電極用バインダーのガラス転移温度は、原料として用いるエチレン性不飽和単量体Mi(i=1,2,...,i)の各ホモポリマーのガラス転移温度Tg(i=1,2,...,i)と、エチレン性不飽和単量体Mの各重量分率X(i=1,2,...,i)とから、下記式(I)による良好な近似で算出される理論値である。
1/Tg=Σ(X/Tg) ‥(I)
[リチウム二次電池電極用スラリー]
つぎに、リチウム二次電池電極用スラリーについて詳述する。本実施形態のリチウム二次電池電極用スラリー(以下、単に電極用スラリーとも言う)は、上述のリチウム二次電池電極用バインダーと電極活物質とを、水性媒体に分散または溶解させたものである。水性媒体としては、上述の電極用水性エマルジョンの合成に用いることができるものとして挙げたものを用いることができる。
電極用スラリーは、通常は、上述のリチウム二次電池電極用水性エマルジョンと、電極活物質と、必要に応じてその他の添加剤を混合することによって調製される。
電極用水性エマルジョンの配合量は通常、電極用スラリー100質量部中、0.25〜0.5質量部であり、より好ましくは0.5〜1.0質量部である。電極用水性エマルジョンが0.25質量部以上であると、電極活物質同士、あるいは電極活物質と集電体との間で十分な結着性が得られやすい傾向にあり、電極用水性エマルジョンが0.5質量部以下であると、電極活物質層中に十分な電極活物質を充填することができるため、大容量の電池が得られやすい傾向にある。
(電極活物質)
電極活物質としては、リチウムをドープ/脱ドープ可能な材料であればよく、リチウム二次電池電極に用いられる公知の電極活物質を単独で、あるいは適宜組み合わせて用いることができる。
具体的には、負極用スラリーに用いる電極活物質としては例えば、導電性ポリマー、炭素材料、チタン酸リチウム、およびシリコンを挙げることができる。中でも、電極活物質が炭素材料であると、本発明の製造方法により得られたバインダーにより、結着性を向上させる効果が顕著である。炭素材料としては例えば、コークス類、ポリマー炭、カーボンブラック、カーボンファイバー、黒鉛類が挙げられる。コークス類の例としてはコークス、石油コークスおよびピッチコークスおよび石炭コークス等が挙げられる。カーボンブラックの例としては、アセチレンブラック等が挙げられる。黒鉛類の例としては、人造黒鉛、天然黒鉛等が挙げられる。
リチウム二次電池電極用スラリーが正極形成用のものである場合、電極活物質としては、リチウム二次電池に用いることができる正極活物質であれば特に限定されるものではなく、リチウム複合酸化物や、スピネル型マンガン酸リチウム(LiMn)、オリビン型燐酸鉄リチウム、カルコゲン化合物などが挙げられる。リチウム複合酸化物としては、コバルト酸リチウム(LiCoO)およびNi−Co−Mn系のリチウム複合酸化物などが挙げられる。カルコゲン化合物としては、TiS、Vなどが挙げられる。
電極活物質の配合量は、スラリー中、30〜70質量%であることが好ましい。配合量が30質量%以上であると、電極活物質を十分に含む電極活物質層を形成できるため、大容量の電池が得られやすい。一方、電極活物質が70質量%以下であると、電極用バインダーなど、他の必要な成分を十分に添加することができる。
(添加剤)
リチウム二次電池電極用スラリーは、電極活物質、電極用バインダーおよび水性媒体の他、公知の添加剤を含んでいてもよい。添加剤の例としては例えば、増粘剤や導電助剤が挙げられる。
増粘剤としては例えば、セルロースとその誘導体、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体、ビニルアセトアミド(NVA)の(共)重合体、ポリビニルアルコ−ルおよびポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
セルロースの誘導体としてはカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースが挙げられ、カルボキシメチルセルロースはアンモニウム塩またはアルカリ金属塩であってもよい。ポリ(メタ)アクリル酸系重合体としては、(メタ)アクリル酸(共)重合体と、そのアンモニウム塩およびアルカリ金属塩が挙げられる。NVAの共重合体としては例えば、NVA-アクリル酸ソーダ共重合体が挙げられる。
これらの増粘剤の中でも、活物質が分散したスラリーを容易に作製出来るため、カルボキシメチルセルロース、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体、及びNVAの(共)重合体を用いることが好ましい。
増粘剤がポリ(メタ)アクリル酸系重合体である場合、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体は、上述の電極用水性エマルジョン由来のものであってもよいし、電極用水性エマルジョンとは別にスラリーに添加することもできる。
リチウム二次電池電極用スラリーが増粘剤を含む場合、その添加量は、活物質100質量部に対して0.5〜1.5質量部であることが好ましい。電極用スラリーが前記の添加量で増粘剤を含有する場合、電極用スラリーの塗工性が良好なものとなるとともに、電極用スラリーを塗布して乾燥してなる活物質層における活物質同士及び活物質と集電体との結着性がより一層優れたものとなる。
(導電助剤)
導電助剤としてはリチウム二次電池の電極活物質層に用いられる、公知のものを用いることができる。具体的には例えば、カーボンブラックや気相法炭素繊維を挙げることができる。
[リチウム二次電池の電極]
本実施形態のリチウム二次電池の電極は、集電体と、該集電体上に積層された電極活物質層を有し、該電極活物質層は、電極活物質と、本発明の製造方法により得られたリチウム二次電池電極用バインダーとを含む。
(集電体)
集電体としては、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの金属性のものであれば、特に限定されない。また、集電体の形状についても、特に限定されないが、通常、厚さ0.001〜0.5mmのシート状のものを用いることが好ましい。
(電極活物質層)
電極活物質層は通常、上述のリチウム二次電池電極用スラリーを、集電体上に塗布し、乾燥することにより製造される。スラリーの塗布方法は、一般的な方法を用いることができ、例えば、リバースロール法、ダイレクトロール法、ドクターブレード法、ナイフ法、エクストルージョン法、カーテン法、グラビア法、バー法、ディップ法およびスクイーズ法をあげることができる。これらの中でも、スラリーの粘性等の諸物性及び乾燥性に合わせて、塗布方法を選定することで良好な塗布層の表面状態を得ることが可能となる点で、ドクターブレード法、ナイフ法、又はエクストルージョン法が好ましい。
リチウム二次電池電極用スラリーの集電体への塗布は、集電体の片面に施しても、両面に施してもよく、集電体の両面に塗布する場合は、片面ずつ逐次でも、両面同時に塗布してもよい。また、集電体の表面に連続して、或いは、間欠で塗布しても良い。
スラリーの塗布厚に特に制限はなく、電池の大きさに応じて、適宜、決定することができるが、通常、50〜200μm程度である。また塗布層の長さや幅は、電池の大きさや形状に応じて、適宜、決定することができる。
スラリーの乾燥方法は、一般的な方法を用いることができる。特に、熱風、真空、赤外線、遠赤外線、電子線および低温風を単独あるいは組み合わせて用いることが好ましい。乾燥温度は40〜350℃の範囲が好ましく、生産性の観点からは特に、60〜100℃で乾燥することができる。乾燥時間は、乾燥温度に応じて適宜、決定することができる。
(プレス)
乾燥後の電極は、必要に応じてプレスしてもよい。プレスの方法としては、一般的な方法を用いることができるが、特に金型プレス法やカレンダープレス法が好ましい。プレス圧は、特に限定されないが、0.2〜3t/cmが好ましい。
(その他の層)
電極は、必要に応じて、集電体および電極活物質層以外の層を有していてもよい。他の層としては例えば、集電体と電極活物質層との間に設けられる導電層や、電極活物質層の、集電体とは逆の側に設けられる保護層が挙げられる。
導電層は、集電体と電極活物質層との密着性を高めたり、集電体と電極活物質層との間の接触抵抗を低減する目的で設けられ、その厚みは通常、1〜10μm、好ましくは1〜5μmである。導電層の材質や形成方法には特に制限はなく、公知のものを採用することができる。導電層の形成コストを抑えられる観点からは、カーボンブラック、気相法炭素繊維などの炭素材料と、キトサンおよびその誘導体などの高分子化合物とを液媒体に分散し、塗布後、乾燥して形成したものであることが好ましい。
保護層は、高温下で、リチウム二次電池のセパレータが溶融してしまった場合でも、正極と負極とが接触、あるいは導通することが無いように設けられる絶縁性の層で、アルミナなどの絶縁性無機粒子を含む。形成の仕方に特に制限はないが例えば、絶縁性無機粒子と、ポリ(N−ビニルピロリドン)などの樹脂とを混合し、電極活物質層に塗布することにより形成される。
(剥離強度)
本実施形態のリチウム二次電池の電極は、電極活物質層の、集電体に対する剥離強度が、7mN/mm以上であることが好ましく、より好ましくは8mN/mm以上である。7mN以上の剥離強度を示すような、結着力の良好なバインダーであれば、これを用いてリチウム二次電池を作製した場合に、電極活物質同士、また電極活物質と集電体とが強固に決着され、内部抵抗が小さく、耐久性に優れたリチウム二次電池を得ることができる。得られるリチウム二次電池の性能の観点からは、剥離強度は大きければ大きいほどよいが、通常は20mN/mm以下である。
剥離強度試験は、集電体に電極用スラリーを乾燥後の塗布量が8mg/cmになるように塗布し、乾燥した後、23℃、50%RH下で24時間放置した物を試験片として実施する。剥離強度は、試験片塗装面とSUS板とを両面テープを用いて貼り合わせ、剥離幅25mm、剥離速度100mm/minで180°剥離して得られた値である。
[リチウム二次電池]
(リチウム二次電池の構成)
リチウム二次電池は、正極と、負極および電解質と、必要に応じてセパレータとを有し、これらが外装体に封入されてなる。リチウム二次電池は、積層型であっても、捲回型であってもよい。
本実施形態においては、正極および負極の少なくとも一方が、上述のリチウム二次電池の電極であり、好ましくは、少なくとも負極が、上述のリチウム二次電池の電極である。正極および負極の一方のみが、上述のリチウム二次電池の電極である場合、他方の電極に特に制限は無く、リチウム二次電池の電極に用いられる公知の材料および製造方法で製造されたものを、適宜選択して用いることができる。
電池の形状は、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角型、扁平型など、いずれの形状であってもよい。
(電解質)
電解質としては、リチウム二次電池に用いられる公知のものを用いることでき、リチウム塩を非水溶媒に溶解した非水電解液や、ゲル電解質あるいは固体電解質を挙げることができる。電解質として、非水電解液を用いるリチウム二次電池である場合、上述の製造方法により得られた電極用バインダーは、優れた耐電解液性と、結着性とを兼ね備えているため、これを用いることが特に好適である。
電解液に用いるリチウム塩としては例えば、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiB(C、CFSOLi、CHSOLi、LiCFSO、LiCSO、Li(CFSON、低級脂肪酸カルボン酸リチウムなどがあげられる。これらリチウム塩は、活物質の種類に応じて、適宜選択して用いることができる。
電解液に用いる非水溶媒としては例えば、炭酸エステル、ラクトン、エーテル、スルホキシド、ジオキソランおよびその誘導体、含窒素有機溶媒、有機酸のエステル、スルホランとその誘導体、リン酸トリエステル、ジグライム類、トリグライム類、オキサゾリジノンおよびスルトンが挙げられる。
炭酸エステルとしては例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ビニレンカーボネート(VC)が挙げられる。
ラクトンとしては例えば、γ−ブチロラクトンおよびγ−バレロラクトンが挙げられる。エーテルとしては例えば、トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタンおよびテトラヒドロフランが挙げられる。
ジオキソランおよびその誘導体としては、1,3−ジオキソランおよび4−メチル−1,3−ジオキソランが挙げられる。スルホキシドとしては例えば、ジメチルスルホキシドが挙げられる。スルホランの誘導体としてはメチルスルホランが挙げられる。
含窒素有機溶媒としては例えば、アセトニトリル、ニトロメタンおよびジメチルホルムアミドが挙げられる。有機酸のエステルとしては例えば、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルおよびプロピオン酸メチルが挙げられる。
オキサゾリジノンとしては例えば、3−メチル−2−オキサゾリジノンが挙げられる。スルトンとしては例えば、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトンおよびナフタスルトンが挙げられる。
(セパレータ)
多くの場合、リチウム二次電池は、正極と負極との間にセパレータを有する。セパレータとしては特に制限はなく、リチウム二次電池に用いられる公知のものを用いることができる。セパレータの例としては多孔質ポリオレフィン膜が挙げられる。セパレータの表面には、高温時にセパレータが完全に溶融し、正極と負極とが短絡することを防ぐため、耐熱保護層が設けられていてもよい。保護層の例としては、アルミナなどの絶縁性無機粒子と、ポリ(N−ビニルピロリドン)などの絶縁性の樹脂とを混合し、セパレータ基材の表面に塗布したものが挙げられる。
(外装体)
外装体としては、特に制限はなく、リチウム二次電池の形状に合わせて、金属外装体やアルミラミネート外装体を適宜、使用できる。
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ制限されるものではない。
(リチウム二次電池電極用水性エマルジョンの合成)
(実施例1−1)
冷却管、温度計、攪拌機、滴下ロートを有するセパラブルフラスコに、イオン交換水159.5質量部および界面活性剤(三洋化成工業株式会社製、商品名エレミノールJS−20(40%品))1.5質量部を仕込み、65℃に昇温した。予め界面活性剤(エレミノールJS−20(40%品))を11.0質量部、スチレン255質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル225質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル10質量部、イタコン酸10質量部、アクリル酸(80%)15質量部、およびイオン交換水300質量部を乳化させたモノマー乳化物を3時間かけて滴下した。同時に酸化剤として過硫酸カリウム0.4質量部をイオン交換水55質量部に溶解したもの、還元剤としてヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム0.4質量部をイオン交換水55質量部に溶解したものを、4時間かけて65℃で滴下重合した。モノマー乳化物を滴下終了後、2時間熟成した。反応混合物を冷却し、アンモニア水18質量部を添加して電極用水性エマルジョンを得た。
(実施例1−2)
電極用水性エマルジョンの合成時の重合温度を80℃とした他は、実施例1と同様にして電極用水性エマルジョン2を合成した。
(実施例1−3)
モノマー乳化物を滴下終了後、1時間熟成した後、酸化剤としてt−ブチルパーオキシベンゾエート0.5質量部、還元剤としてアスコルビン酸ナトリウム0.5質量部をそれぞれイオン交換水10質量部に溶解したものを追添し、その後、1時間熟成した他は、実施例1−1と同様にして電極用水性エマルジョン3を合成した。
(実施例1−4)
実施例1−3において、追添する酸化剤をt−ブチルヒドロパーオキサイド1.0質量部をイオン交換水10質量部に溶解したものに変更し、追添する還元剤を亜硫酸水素ナトリウム1.0質量部をイオン交換水10質量部に溶解したものに変更した他は、実施例1−3と同様にして電極用水性エマルジョン4を合成した。
(実施例1−5)
モノマー乳化物滴下終了後にアクリル酸15質量部を添加し、追添する酸化剤として、t−ブチルパーオキシベンゾエート0.5質量部およびt−ブチルヒドロパーオキサイド1.0質量部をそれぞれイオン交換水10質量部に溶解したもの、追添する還元剤としてアスコルビン酸ナトリウム0.5質量部をおよび亜硫酸水素ナトリウム1.0質量部をそれぞれイオン交換水10質量部に溶解したものを用いた他は、実施例1−3と同様にして電極用水性エマルジョン5を合成した。
(比較例1)
電極用水性エマルジョンの合成時の重合温度を80℃とし、重合開始剤として還元剤であるヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウムを用いず、酸化剤である過硫酸カリウムの量を2.0質量部として単独で用いた他は、実施例1−1と同様にして、比較電極用水性エマルジョン1の合成を行った。
(電極用水性エマルジョンの評価)
実施例1−1〜1−5で得られた電極用水性エマルジョンについて、不揮発分、粘度、pH、粒子径を上述の方法で測定した。また水相にポリ(メタ)アクリル酸系重合体が存在するかどうかと、存在する場合はその分子量についても上述の方法で測定を行った。結果を表1に示す。また比較例1で得られた比較電極用水性エマルジョンについて、同様に測定を行った結果を表2に示す。
(リチウムイオン二次電池電極用バインダーの性状)
実施例1−1〜1−5で得られた電極用水性エマルジョン中のリチウムイオン二次電池電極用バインダーについて、以下の項目を評価した結果を表1に示す。また比較例で得られた比較電極用水性エマルジョン中の電極用バインダーについて、同様に評価した結果を表2に示す。
溶出率:上述の方法により測定した。
引張強度および伸び:電極用水性エマルジョンを23℃、50%RH下で7日間乾燥し、厚さ0.3μmの電極用バインダー皮膜を作製した。得られた皮膜を幅10mmに切り出し、引張試験機を用いて、チャック間距離10mm、引張速度100mm/minで引張試験を行って、引張強度および伸びを測定した。
(リチウムイオン二次電池電極用スラリーの調製および電極の作製)
(実施例2−1〜2−5および比較例2−1)
電極活物質(昭和電工(株)製商品名SCMG(登録商標))95質量部、導電助剤としてアセチレンブラック(ティムカル社製 商品名C65)2質量部、カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル(株)製商品名メトローズMAC200LC)1質量部および表1ならびに表2に示す各電極用水性エマルジョン2質量部を混合し、電極用スラリー1〜5および比較電極用スラリー1を調製した。
集電体として厚さ10μmの電解銅箔を用意し、その主面に調製した電極用スラリーをそれぞれ塗布し、乾燥することにより、厚さ90μm、目付量8mg/cmの電極活物質層を形成して電極1〜5および比較電極1を作製した。なお乾燥条件はホットプレート上、50℃5分乾燥後、110℃5分乾燥と、熱風乾燥機中、70℃、風速1m/秒の条件で100秒乾燥の2種類で行った。
(比較例2−2)
増粘剤としてポリアクリル酸ナトリウム水溶液(重量平均分子量6.0×10、pH7.1)を0.02質量部加えた他は、比較例2−1と同様にして、比較電極用スラリー2の調製および比較電極2の作製を行った。
(比較例2−3)
比較電極用水性エマルジョンとして、市販のスチレン−ブタジエンラテックス(不揮発分40質量%、粘度12mPa・s、pH7.7、粒子径0.14μm)を用いた他は、実施例2−1と同様にして比較電極用スラリー3の調製および比較電極3の作製を行った。
また、用いたスチレン−ブタジエンラテックスについて、実施例1−1〜1−5および比較例1で得られた電極用水性エマルジョンおよび電極用バインダーと同様に、各種性状の測定を行った。結果を表2に示す。
(リチウムイオン二次電池の電極の評価)
実施例2−1〜2−5および比較例2−1〜2−3で得られた電極について上述の方法で活物質層の剥離強度を測定した。
また以下の手順で、−20℃における電池の内部抵抗値を測定した。まず電池の残容量をなくすため、0.2Cの定電流で、下限電圧(2.75V)になるまで放電した。その後、上限電圧(4.2V)になるまで1Cの定電流で充電し、さらに定電圧(4.2V)で1.5時間が経過するまで充電してフル充電とした。次に、0.1Cの定電流で放電し、電池の残容量を80%に調整した。その後、0.2C、0.5C、1C、及び2Cの各電流で1秒間ずつ一定の電流で放電し、1秒後の電流値を横軸に、電圧を縦軸に取り、プロットした。得られたプロットから、線形近似法により直線を描き、その傾きを抵抗値とした。
実施例の電極についての測定結果を表1に、比較例の電極についての結果を表2に示す。
Figure 2016042408
Figure 2016042408
表1に示す通り、本発明の製造方法により製造されたリチウム二次電池電極用バインダーを用いると、電極活物質層の剥離強度、特に急速乾燥を行った場合の剥離強度および耐電解液性に優れたリチウム二次電池の電極が得られる。

Claims (13)

  1. 少なくとも、スチレン、エチレン性不飽和カルボン酸エステル、およびエチレン性不飽和カルボン酸を含むエチレン性不飽和単量体を、重合開始剤として酸化剤と還元剤とを用いて、水性媒体中で乳化重合することを特徴とする、リチウム二次電池電極用バインダーの製造方法。
  2. 酸化剤が、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、t−ブチルヒドロパーオキサイドおよびt−ブチルパーオキシベンゾエートから選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載のリチウム二次電池電極用バインダーの製造方法。
  3. 還元剤が、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムから選ばれる少なくとも一種である請求項1または2に記載のリチウム二次電池電極用バインダーの製造方法。
  4. 酸化剤の使用量が全エチレン性不飽和単量体100質量部に対して0.01質量部〜1質量部である請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池電極バインダーの製造方法。
  5. 還元剤の使用量が全エチレン性不飽和単量体100質量部に対して0.01質量部〜1質量部である請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウム二次電池電極用バインダーの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法で得られたリチウム二次電池電極用バインダー。
  7. 請求項6に記載のリチウム二次電池電極用バインダーが、水性媒体中に分散しているリチウム二次電池電極用水性エマルジョン。
  8. 水相中に(メタ)アクリル酸(共)重合体およびその塩からなる群より選ばれる1種以上の重合体を含む、請求項7に記載のリチウム二次電池電極用水性エマルジョン。
  9. 電極活物質と、請求項6に記載のリチウム二次電池電極用バインダーとを含むリチウム二次電池電極用スラリー。
  10. 電極活物質と、請求項7または8に記載のリチウム二次電池電極用水性エマルジョンとを混合して得られるリチウム二次電池電極用スラリー。
  11. 前記電極活物質が炭素材料である、請求項9または10に記載のリチウム二次電池電極用スラリー。
  12. 集電体と、該集電体上に積層された電極活物質層を有し、該電極活物質層は、電極活物質と、請求項6に記載のリチウム二次電池電極用バインダーとを含む、リチウム二次電池の電極。
  13. 正極と負極とを有し、該正極および負極の少なくとも一方が、請求項12に記載の電極であるリチウム二次電池。
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