JP6266318B2 - Qcmセンサおよびカートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、水晶振動子の振動を利用して測定試料の物性を測定するためのQCM(Quartz Crystal Microbalance)センサに関するものである。
従来より、測定者自身が基準試料の注入量を計り、それぞれの環境下で基準試料を注入するQCMセンサが知られている(たとえば、特許文献1)。この従来技術においては、支持台に第1の水晶振動子と第2の水晶振動子とを別個に設け、第1の水晶振動子が配置された第1容器において溶媒のみの時間経過に伴う周波数変化と、第2の水晶振動子が配置された第2容器において試料の周波数変化とを比較し、その差分信号を補正回路により除去することでノイズを取り除いて測定をしている。
特開2004-205392号公報
ところで、従来のQCMセンサにおいては、基準試料の注入方法や注入量、コンタミ混入などによる試料状態の不安定さにより、測定ばらつきを引き起こすおそれがあった。
本発明は上述の事情を考慮してなされたもので、安定した状態の基準試料を用いて試料の物理量を測定できるQCMセンサおよびカートリッジを提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するために、以下の手段を提供する。
すなわち、本発明にかかるQCMセンサは、測定試料と基準試料とを測定したそれぞれの測定値の関係により前記測定試料の物理量を検出するQCMセンサにおいて、前記基準試料の測定に用いる基準用水晶振動子と、前記基準試料を内部に収容し、前記基準試料を前記基準用水晶振動子に供給する供給部を有するカートリッジと、を備えることを特徴とする。
かかる特徴により、予め注入量を適切に制御された基準試料をカードリッジによりQCMセンサ本体に注入することにより、基準試料の注入量のばらつきを抑えることができ、測定ばらつきを低減できる。また、注入のために必要なスポイトなどの器具を必要とせず、利便性が向上する。
また、本発明にかかるQCMセンサの第2の特徴は、前記基準用水晶振動子を収容し、前記基準用水晶振動子が臨む開口部を有するハウジングを備え、前記供給部が前記開口部に装着されることで前記カートリッジが前記ハウジングに取付けられることである。
かかる特徴により、供給部と開口部を装着して基準試料を注入することにより、空気に触れにくい状態で基準試料を注入できるため、酸化などによる基準試料の状態のばらつきを抑えることができ、測定ばらつきを低減できる。
また、本発明にかかるQCMセンサの第3の特徴は、前記カートリッジは、内部の容積を変更可能な容積変更部を備えることである。
かかる特徴により、基準試料の注入時に容積変更部によりカートリッジの容積を調節することで、基準試料を容易にQCMセンサ本体へ注入することができるとともに、注入後に容積変更部を最適な容積に調整しておくことで、カートリッジとハウジングと基準用水晶振動子に囲われた容積を基準試料で満たすことができる。ゆえに、組みあがったQCMセンサのカートリッジ側が鉛直下側に配置された場合にも、基準試料が基準用水晶振動子に十分に接触する状態を保つことができるので、安定して基準試料の測定を行うことができる。よって、精度よく比較測定を行うことができる。
また、本発明にかかるQCMセンサの第4の特徴は、前記容積変更部は伸縮可能な蛇腹部材により構成されることである。
かかる特徴により、上述の特徴による効果に加え、容積変更部の容積の変更を安定化ができるため、カートリッジを適切に取り付ける際の利便性が向上する。
また、本発明にかかるQCMセンサの第5の特徴は、前記容積変更部は開口部に向かって進退可能なプランジャ部材により構成されることである。
かかる特徴により、容積変更部を進退可能なプランジャ部材により構成することにより、カートリッジ製造時に基準試料をカートリッジに封入する際、プランジャを引くことによりカートリッジに基準試料を容易に封入することができ、特別な基準試料注入器具および装置などを必要とせず、製造コストが低減できる。また、測定者が基準試料をQCMセンサ本体へ注入する際、注入と同時に容積は最適となりカートリッジはその容積を維持することができるため、カートリッジに容積を変更させないための特別なロック機構などを設けることを抑制する。これにより、上述の特徴による効果を達成することができる。
また、本発明にかかるQCMセンサの第6の特徴は、前記カートリッジ内部には前記基準試料が吸収される吸液部を備えることである。
かかる特徴により、容積変更部を減少させて吸液部から適量の基準試料をQCMセンサ本体へ注入することができるため、予めカートリッジに封入する基準試料の量を厳密に制御することなく、基準試料の注入量を容易に、かつ適切に制御することができる。これにより、カートリッジとハウジングと基準用水晶振動子とに囲われた容積を安定的に基準試料で満たすことができる。ゆえに、組みあがったQCMセンサのカートリッジ側が鉛直下側に位置したとしても、基準試料が基準用水晶振動子に十分に接触する状態を保つことができるので、安定して基準試料の測定を行うことができ、精度よく比較測定を行うことができる。
また、本発明にかかるQCMセンサの第7の特徴は、前記供給部に設けられ前記基準試料を前記カートリッジ内部に保持する保持膜を破る凸部が、前記開口部の周囲に設けられることである。
かかる特徴により、カートリッジ内の基準試料がカートリッジに設けられた保持膜で保持されている場合でも、凸部により保持膜を破断して基準試料をカートリッジからQCMセンサ本体へ一度に注入することができる。これにより、基準試料の注入とカートリッジの取付とを同時に行えるので利便性が向上するとともに、基準試料が外気に曝されにくい状態でカートリッジからQCMセンサ本体へ注入することができるため、酸化などによる基準試料の状態のばらつきを抑えることができる。よって、測定ばらつきを低減できる。
また、本発明にかかるQCMセンサの第8の特徴は、前記ハウジングには、外部と連通する脱気孔が形成されることである。
かかる特徴により、QCMセンサ本体内部の余分な空気を取り除いた上で、カートリッジからQCMセンサ本体へ基準試料の注入を行うことにより、基準試料と共に空気が混入することを低減することができる。よって、基準用水晶振動子上に気泡が発生することを防ぐことができるため、安定して基準試料の測定を行うことができる。ゆえに、精度よく比較測定を行うことができる。
本発明にかかるカートリッジは、測定試料と基準試料とを測定したそれぞれの測定値の関係により前記測定試料の物理量を検出するQCMセンサ本体に前記基準試料を供給する供給部を備えるカートリッジにおいて、前記供給部に形成され、前記基準試料を前記カートリッジ内に保持する保持膜と、を備えることを特徴とする。
かかる特徴により、予め注入量を適切に制御された基準試料をカードリッジによりQCMセンサ本体に注入することができるため、基準試料の注入量のばらつきを抑えることができる。また、カートリッジごとの基準試料の状態を保存しやすくなる。よって、比較測定におけるばらつきを低減できる。
また、本発明にかかるカートリッジの第2の特徴は、前記保持膜が伸縮性を有する膜であることである。
かかる特徴により、カートリッジ保存時に物などが保持膜に接触した場合にはその伸縮性により保持膜が破断され難いため安定して基準試料を保持できるととともに、カートリッジからQCMセンサ本体へ基準試料を注入する場合には、保持膜を凸部で破断することにより、カートリッジ取付と同時に基準試料の注入が行え、利便性が向上する。
また、本発明にかかるカートリッジの第3の特徴は、前記保持膜は、前記カートリッジが前記QCMセンサのハウジングに取付けられる際に、前記ハウジングに形成される凸部により破れ、縮むように形成されることである。
かかる特徴により、QCMセンサ本体の開口部周囲に設けられた突出する凸部により保持膜を破断することにより、カートリッジ内部の基準試料をQCMセンサ本体へ注入させる際に、破断した保持膜が破断点より外側に収縮するため、カートリッジからQCMセンサへ基準試料をスムーズに注入することができる。また、破断した保持膜が破断点より外側に収縮して維持されるため、保持膜が破片となって基準試料とともにQCMセンサ本体へ混入することを防ぐことができる。ゆえに、基準試料の状態のばらつきを抑えることができ、測定ばらつきを低減できる。
測定ごとの基準試料の試料状態のばらつきを抑えることができ、比較測定を安定化できる。
本発明のQCMセンサ1の第1実施形態を示すカードリッジ75をQCMセンサ本体2へ接続する前の全体構成を示す断面図である。 本発明のQCMセンサ1の第1実施形態を示すカードリッジ75をQCMセンサ本体2へ接続した後の全体構成を示す断面図である。 本発明のQCMセンサ1の第2実施形態を示すカードリッジ75をQCMセンサ本体2へ接続する前の全体構成を示す断面図である。 本発明のQCMセンサ1の第2実施形態を示すカードリッジ75をQCMセンサ本体2へ接続した後の全体構成を示す断面図である。 本発明のカードリッジ75の第3実施形態を示す断面図である。 本発明のQCMセンサ1の第4実施形態を示すカードリッジ75をQCMセンサ本体2へ接続する前の全体構成を示す断面図である。 本発明のQCMセンサ1の第4実施形態を示すカードリッジ75をQCMセンサ本体2へ接続した後の全体構成を示す断面図である。 本発明のQCMセンサ1の第5実施形態を示す断面図である。
「第1実施形態」
以下、本発明に係るQCMセンサの第1実施形態を、図1と図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態のQCMセンサ1の第1実施形態を示す全体構成を示す断面図である。QCMセンサ1は、QCMセンサ本体2とカートリッジ75を備えている。
QCMセンサ本体2は、測定試料を測定するための測定用水晶振動子を構成する第1水晶基板8、測定試料の物理量を検出する際の基準となる基準試料を測定するための基準用水晶振動子を構成する第2水晶基板9、筐体10、蓋部24、第1〜4リード電極14〜17、スペーサ11、Oリング12a,12b、そしてネジ18を有する。筐体10、蓋部24、スペーサ11を含むことでハウジングが構成されている。
第1水晶基板8、第2水晶基板9は、厚み辷り振動を励起するようにカットされたATカット水晶振動子により構成される。第1水晶基板8は、片面に第1電極19と、その反対側の面に第3電極20を備えており、両電極間に電圧を印加することで、第1水晶基板8を振動させることができるようになっている。第1電極19と第3電極20は共に同じ形状をしており、円形状に長方形状を付加した形状をしており、第1水晶基板8を挟んで同じ位置に形成されている。本実施形態においては、長方形状の部分はそれぞれ反対方向に引き伸ばされている。第1電極19と第3電極20とは、チタン薄膜77を下地とした金属膜77で形成されている。これら電極の構成材料はこれに限らずATカット水晶振動子を安定して振動させることができる金属膜77であればよい。同様に、第2水晶基板9は、片面に第2電極22と、その反対側の面に第4電極21を備えており、両電極間に電圧を印加することで、第2水晶基板9を振動させることができるようになっている。各電極はリード電極により各発振器と接続しており、各リード電極は、第1リード電極14、第2リード電極15、第3リード電極16、第4リード電極17により構成されている。第1リード電極14は測定用水晶振動子を厚さ方向の両面から挟みこむコの字状に形成されており、同様に、第3リード電極は基準用水晶振動子を厚さ方向の両面から挟みこむコの字状に形成されている。第1リード電極14と第2リード電極15とが測定用水晶振動子の電極と結線されており、第3リード電極16と第4リード電極17とが基準用水晶振動子の電極と結線されている。第1リード電極14が測定試料に接触する第1電極19と導通し、第2リード電極15が第3電極20と導通する。第1リード電極14と第2リード電極15とにより、測定用水晶振動子がその左右の両側面から挟みこむように支持されている。第1リード電極14と第2リード電極15とは更に筐体10の内周面により支持されている。よって、測定用水晶振動子は、第1リード電極14と第2リード電極15を介して筐体10により支持されている。ここで、第1リード電極14と第2リード電極15とは、測定用水晶振動子の全周の一部にしか形成されていないので、測定用水晶振動子の周方向はハウジングである筐体10に対して第1リード電極14と第2リード電極15とによる最小限の面積を拘束されるだけで済んでいる。そして、測定用水晶振動子が筐体10に対して測定用水晶振動子に結線されるこれらリード電極により支持されているので、特別な支持部材を配置することなく、測定用水晶振動子を筐体10に対して支持することができる。よって、測定用水晶振動子の振動を可能な限り阻害しないようにできるとともに、測定用水晶振動子の電気的導通を安定して確保できる。
同様に、基準用水晶振動子は、第3リード電極16と第4リード電極17とを介して筐体10により支持されている。第3リード電極16が基準試料に接触する第2電極22に導通しており、第4リード電極17が第4電極21と導通する。ここで、第3リード電極16と第4リード電極17とは、基準用水晶振動子の全周の一部にしか形成されていないので、基準用水晶振動子の周方向は筐体10である筐体10に対して第3リード電極16と第4リード電極17とによる最小限の面積を拘束されるだけで済んでいる。そして、基準用水晶振動子が筐体10に対して基準用水晶振動子に結線されるこれらリード電極により支持されているので、特別な支持部材を配置することなく、基準用水晶振動子を支持することができる。よって、基準用水晶振動子の振動を可能な限り阻害しないようにできるとともに、基準用水晶振動子の電気的導通を安定して確保できる。筐体10の内部には上述の測定用水晶振動子と基準用水晶振動子の他にスペーサ11が収容されている。スペーサ11は、第1水晶基板8と第2水晶基板9の間隔、または、第1リード電極14と第4リード電極17の間隔および第2リード電極15と第3リード電極16の間隔を保つために使用されており、絶縁性や耐薬品性に優れた材料でできている。例えば、ニトリルゴムなどがよい。このスペーサ11により、測定用水晶振動子と基準用水晶振動子で挟まれた空間である隔離層26が形成され、この隔離層26の容積が規定される。スペーサ11の厚みは、測定用水晶振動子と基準用水晶振動子の各々の振動の影響を受けない距離と同等以上であり、少なくとも1μm(マイクロメートル)より厚く形成されている。隔離層26は、測定用水晶振動子の第3電極20と基準用水晶振動子の第4電極21とを共通の空間に配置するものである。また、スペーサ11が、第1リード電極14と第4リード電極17の間隔および第2リード電極15と第3リード電極16の間隔を保つよう形成されている場合には、スペーサ11が直接に水晶基板を支持する事態を回避できる。ここで、コの字に形成される第1リード電極14と第3リード電極16とは、コの字を構成する辺として略平行に形成されるニ辺のうちの一方の一辺が、水晶基板のかかる隔離層26とは反対側の表面に形成される第1電極19と第2電極22とに接続され、他方の一辺は第1水晶基板8、第2水晶基板9と隙間を空けて保持されるように形成されることもできる。この場合には、スペーサ11がこれらコの字のリード電極の他方の電極に接触し、水晶基板に接触しない構成とできるので、水晶基板の振動の阻害を低減できるようになる。
また、第1リード電極14と第4リード電極17とは同じ厚みで形成されており、第2リード電極15と第3リード電極16とも同じ厚みで形成されている。また、第3電極20と第4電極21とも同じ厚みで形成されている。よって、スペーサ11の厚みを均一とすることにより、対向する第2電極20と第4電極21とがリードに引き出される位置が反対側となっても、これら第2電極20と第4電極21との距離を均一にでき、よって、隔離層26を安定して確保できるようになる。なお、隔離層26は、スペーサ11、第1水晶基板8、および第2水晶基板9により囲まれるように形成されている。また、隔離層26は、スペーサ11の厚みを変更することで適宜その容積を調節することができる。この厚みを小さくし、容積を小さくすることで、測定用水晶振動子の第3電極20と基準用水晶振動子の第4電極とを近づけることができ、両者の環境を更に同一環境に近づけることができる。よって、測定用水晶振動子と基準用水晶振動子における、測定に使用される電極以外の電極が置かれる環境の差を低減できるので、より精度のよい比較測定が可能となる。
また、筐体10は、Oリング12a,12bおよび第1水晶基板8、スペーサ11、第2水晶基板9、を収容できる深さをもち、底部10aの対向面は開口した凹型の箱である。底部10aには第2電極22の電極部分が臨むように、換言すると、覗くように基準用開口部79が開けられている。筐体10の内側の底部10a上の基準用開口部79外周にOリング12b、第2水晶基板9を有する基準用水晶振動子、スペーサ11、第1水晶基板8を有する測定用水晶振動子、Oリング12aは順に積層されており、Oリング12aに蓋部24が載置されている。筐体10に対して蓋部24がネジ18により取り付けられ、蓋部24と筐体10の底部10aとでOリング12aとOリング12bが圧縮されることで、基準用水晶振動子と測定用水晶振動子とがハウジングに対して支持されている。
また、基準用開口部79は、底部10aを貫通した貫通穴であり、この深さ、すなわち底部10aの厚みdは、なるべく薄いことが望ましく、5mm(ミリメートル)以下がよい。こうすることにより、第2電極22に接触する基準用試料を少ない量で収納することができ、基準試料の熱容量を小さくすることができる。よって、QCMセンサ本体2が測定試料雰囲気中に存在する場合にも、測定試料の温度変化を基準試料全体により早く伝えることができるため、測定試料と基準試料の温度差や基準試料の温度むらを極力抑えることができる。よって、温度差という、測定試料と基準試料との特性変化以外の要因を極力排除できるため、比較測定をより正確に行うことができる。基準用開口部79の筐体10の外側の面の外周は、筐体10の外側の面よりも一段高い凸部になっており、凸部の外周にはネジが切ってあり、カートリッジ75がネジ締めによりQCMセンサ本体2に装着できるようになっている。さらに、淵の上面には後述するカートリッジ75の膜77を破るための爪80が設けられている。また、基準用開口部79の両側には、第2電極22および第4電極21それぞれに接続する第3リード電極16、第4リード電極17が備えられており、第2水晶基板9と外部との電気的接続が行えるようになっている。
ここで、筐体10は、熱伝導性が高く、絶縁性であり、また耐薬品性に優れた材料でできていることが望ましい。特に、筐体10の材料が測定試料、基準試料25、測定用水晶振動子、基準用水晶振動子の熱伝導率よりも高い材料で構成されていることにより、測定時に、試料や水晶基板の温度変化をより早く伝えることができるため、QCMセンサ本体2の全体の温度を均一に保つことができる。よって、熱環境の違いという、測定試料と基準試料25との特性変化以外の要因を極力排除できるため、比較測定をより正確に行うことができる。水晶の熱伝導率は、8W/m・K(ワット/メートル・ケルビン)であり、基準試料が油種である場合、油種の熱伝導率は一般的に1W/m・K未満であるので、筐体10の熱伝導率は10W/m・K以上であればよい。また、筐体10は、基準試料25が酸化劣化を引き起こしにくい材料であることが望ましい。基準試料25が酸化劣化しにくい筐体材料としておくことで、基準試料25の初期状態を維持することができる。よって、測定試料の経時的に引き起こされる変化を測定する場合などには、その変化の測定をより正確に行うことができる。具体的な材料としては、例えば、熱伝導率が32W/m・Kであるアルミナセラミックスや熱伝導率が100〜350W/m・Kの炭化ケイ素、そして熱伝導率が168W/m・Kのシリコン材に熱酸化薄膜77を施した材料などがよい。
Oリング12aと12bは、第1電極19と第2電極22にそれぞれ備えるものであり、電極の円形状よりもやや大きめに形成されている。Oリング12cは、筐体10の凸部10cに備えるものであり、凸部10cの円形状と同様の円形状に形成されている。Oリング12a,12bは、試料のハウジング10内部への侵入および漏えいを防ぐ封止機能を担っているため、絶縁性や耐薬品性に優れたゴム材料で構成されていることが望ましく、例えばニトリルゴムなどがよい。これらのように、Oリング12a、Oリング12bにより、測定用水晶振動子と基準用水晶振動子がハウジングに対して、その厚み方向を保持されるように構成されている。よって、測定用水晶振動子と基準用水晶振動子とは、Oリングとリード電極とのみによりハウジングに固定されており、両水晶振動子の振動を極力阻害しない構成となっている。よって、所望の精度の測定を可能とする。ここで、Oリング12a,12bが配置される部分に利用する部品は、必ずしもOリングである必要はない。Oリングと同等の試料の流出入を防ぐ封止機能を備えた部材であり、絶縁性と耐薬品性に優れ、測定用水晶振動子と基準用水晶振動子の振動を極力阻害しない機能材料であればよい。例えば、クリーム状態で塗布できるシリコン樹脂シーリング剤などであってもよい。シリコン樹脂シーリング剤を使用する場合、Oリングが配置される部分に塗布する。
蓋部24は、筐体10の開口を覆うものであり、筐体10の外形と同様の板状である。蓋部24の中央には第1電極19が覗くように円形状の測定用開口部28があり、さらに測定用開口部28を挟むようにして、第1リード電極14と第2リード電極15が備えられている。第1リード電極14と第2リード電極15は、それぞれ第1電極19と第3電極20と接続し、第1水晶基板8と外部との電気的接続が行えるようになっている。また四隅は、蓋部24と筐体10がネジ18により固定されている。蓋部24は、筐体10と同様に熱伝導性が高く、絶縁性であり、また耐薬品性に優れた材料でできていることが望ましい。特に、蓋部24の材料が測定試料、基準試料25、測定用水晶振動子、基準用水晶振動子の熱伝導率よりも高い材料で構成されていることにより、測定時に、試料や水晶基板の温度変化をより早く伝えることができるため、QCMセンサ本体2の全体の温度を均一に保つことができる。よって、熱環境の違いという、測定試料と基準試料25との特性変化以外の要因を極力排除できるため、比較測定をより正確に行うことができる。水晶の熱伝導率は、8W/m・Kであり、基準試料が油種である場合、油種の熱伝導率は一般的に1W/m・K未満であるので、筐体10の熱伝導率は10W/m・K以上であればよい。また、蓋部24は、試料が酸化劣化を引き起こしにくい材料であることが望ましい。基準試料25が酸化劣化しにくい蓋部材料としておくことで、基準試料25の初期状態を維持することができる。よって、測定試料の経時的に引き起こされる変化を測定する場合などには、その変化の測定をより正確に行うことができる。具体的な材料としては、例えば、熱伝導率が32W/m・Kであるアルミナセラミックスや、熱伝導率が100〜350W/m・Kの炭化ケイ素、そして熱伝導率が168W/m・Kのシリコン材に熱酸化薄膜77を施した材料などがよい。
カートリッジ75は、殻部76、供給部78と膜77を備えており、図1に示すようにQCMセンサ本体2と接続する前の状態Aでは、殻部76には基準試料が封入されており、供給部78と殻部76との境界は膜77により封止されている。供給部78の内側側面にはネジが切られており、カートリッジ75とQCMセンサ本体2をネジ締めにより嵌め合うことができるようになっている。
次に、図2に示すようにQCMセンサ本体2とカートリッジ75を接続した状態Bについて説明する。カートリッジ75の供給部78とQCMセンサ本体2の基準用開口部79を合わせた状態で、カートリッジ75を回転させながらネジを締め、カートリッジ75とQCMセンサ本体2を接続していくと、QCMセンサ本体2に備えられた爪80がカートリッジ75の膜77を破断する。膜77は伸縮性のある材料で形成されており、爪80により破断すると供給部78外周側へ縮むようになっている。膜77が破断すると、カートリッジ75内部の殻部76に封入されていた基準試料25は、供給部78と基準用開口部79を通過し、QCMセンサ本体2の内部へ流入する。これにより、第2水晶基板9の第3電極20の備えられた面は、基準試料25に浸される。
このように、予め注入量を適切に制御された基準試料25をカードリッジ75によりQCMセンサ本体2に注入することにより、基準試料25の注入量のばらつきを抑えることができ、また空気に触れずに注入できるため、測定ばらつきを低減できる。また、注入のために必要なスポイトなどの器具を必要とせず、利便性が向上する。
(QCMセンサの組み立て方)
次に、本実施形態のQCMセンサ本体2の組み立て方について説明する。図1の下図は、QCMセンサ本体2を組み上げた状態の断面図である。まず、筐体10の底面10aにOリング12bを挟んで第2水晶基板9を備える。Oリング12bの代わりにシリコン樹脂シーリング剤を利用する場合は、Oリング12bが配置される部分にシリコン樹脂シーリング剤を塗布する。第2水晶基板9は、筐体10に備えられた第3リード電極16と第4リード電極17にそれぞれ第2電極22と第4電極21が電気的に接触するように備える。次に、スペーサ11を第4電極21および第3電極20の円形部分に掛からないようにして備え、続いて第1水晶基板8を備える。第1水晶基板8は、第1電極19と第3電極20がそれぞれ第1リード電極14と第2リード電極15に電気的に接触するように備える。このようにスペーサ11を第1水晶基板8と第2水晶基板9の間に挟むことにより、第1水晶基板8と第2水晶基板9との間には、隔離層26が設けられることになる。これにより、第1水晶基板8の第3電極20と第2水晶基板9の第4電極21は、同一環境下に封入されることになるため、それぞれのもう片方の第1電極19と第2電極22面上で試料を測定した測定値を比較する際に、第3電極20と第4電極21面上で得られた測定値、すなわち測定ノイズをキャンセルすることができるため、第1水晶基板8と第2水晶基板9との比較測定を精度よく行うことができる。次に、第1電極19を囲うようにしてOリング12aを備え、続いて測定用開口部28から第1電極19が覗くように蓋部24を置き、ネジ18により蓋部24の四隅を筐体10と固定する。Oリング12aの代わりにシリコン樹脂シーリング剤を利用する場合は、Oリング12aが配置される部分にシリコン樹脂シーリング剤を塗布する。
続いて、カートリッジ75によりQCMセンサ本体2へ基準試料25を注入する方法について説明する。図1に示すように、筐体10は基準用開口部79が上向きになるように置き、カートリッジ75は供給部78が下向きになるように保持する。次に、基準試料が封入されたカートリッジの供給部78とQCMセンサ本体2の基準用開口部79を合わせ、カートリッジを回転させながらネジを締め、図2に示すようにカートリッジをQCMセンサ本体2に接続する。この作業を行うことにより、カートリッジに備えられた膜77はQCMセンサ本体2に備えられた爪80により破断する。膜77が破断すると、カートリッジ内部に封入された基準試料25は、供給部78と基準用開口部79を通過し、QCMセンサ本体2内部に流入する。これにより、第2水晶基板9の第3電極20の備えられた面は、基準試料25に浸され、QCMセンサ本体2への基準試料25の注入が完了することになる。Oリング12a、12bの代わりにシリコン樹脂シーリング剤を利用した場合は、これらのシリコン樹脂シーリング剤が十分乾燥してから、基準試料25を注入する。ここで、前述した底部10aの厚さdを薄くしておくと、基準試料25の容量が少なくなるため、QCMセンサ本体2全体が置かれる環境下の温度が変化した場合であっても、熱伝導率の高い筐体10から伝播した熱により基準試料25の温度はQCMセンサ本体2の環境下の温度に追随することができる。
「第2実施形態」
次に、図3と図4に基づいて本発明のQCMセンサ1の第2実施形態について説明する。本実施形態は、カートリッジ75について第1実施形態と相異しており、それ以外は第1実施形態とほぼ同様である。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明は省略する。
図3は、本実施形態におけるカートリッジ75とQCMセンサ本体2を接続する前の状態Aを示した断面図である。本実施形態におけるカートリッジ75は、傘部81と容積変更部82と接続部83から成る。傘部81には、側面にロック機構84が備わっており、接続部83に備えられたロック爪85に引っかかることでカートリッジ75の容積を小さく保つことができる。容積変更部82は、伸縮可能な蛇腹状になっており、カートリッジ75の容積を増減可能にすることができる。接続部83には、傘部81に備えられたロック機構84が噛み合うロック爪85と供給部78および膜77が設けられており、供給部78の内側側面にはネジが切ってある。膜77は供給部78の内部に張られており、カートリッジ75の内部に封入された基準試料25が供給部78から流出しないように密封する機能を担っている。
図4は、本実施形態におけるカートリッジ75とQCMセンサ本体2が接続された状態Bを示した断面図である。カートリッジ75の供給部78とQCMセンサ本体2の基準用開口部79の互のネジが嵌め合うと、QCMセンサ本体2の爪80がカートリッジ75の膜77を破断し、基準試料はQCMセンサ本体2の内部に封入される。傘部81のロック機構84は、接続部83のロック爪85に引っかかり、容積変更部82を押しつぶして固定される。
(QCMセンサの組み立て方)
QCMセンサ本体2の組み立て方は第1実施例と同様である。QCMセンサ本体2を組み上げた後、基準用開口部79が上面となるように置き、カートリッジ75の供給部78とQCMセンサ本体2の基準用開口部79が合うように置き、カートリッジ75を回転させながら、カートリッジ75をQCMセンサ本体2にネジ込む。この作業を行うことにより、カートリッジに備えられた膜77はQCMセンサ本体2に備えられた爪80により破断する。膜77が破断すると、カートリッジ内部に封入された基準試料25は、供給部78と基準用開口部79を通過し、QCMセンサ本体2内部に流入する。これにより、第2水晶基板9の第3電極20の備えられた面は、基準試料25に浸され、QCMセンサ本体2への基準試料25の注入が完了することになる。その後、傘部81を上部から押しながら容積変更部82を縮め、傘部81のロック機構84を接続部83のロック爪85に引っ掛け、容積変更部82の蛇腹が伸び戻らないように固定する。このようにすることで、カートリッジ75の容積が小さくなり、カートリッジ75と筐体10と第2水晶基板9に囲われた容積を基準試料が満たすことができる。ゆえに、組みあがったQCMセンサ1のカートリッジ75側を下向きに置いたとしても、基準試料が第3電極20から離れず、安定して基準試料の測定を行うことができるため、精度よく比較測定を行うことができる。
「第3実施形態」
次に、図5に基づいて本発明のQCMセンサ1の第3実施形態について説明する。本実施形態は、カートリッジ75の容積変更部について第2実施形態と相異しており、それ以外は第2実施形態とほぼ同様である。なお、以下の説明では、上述した第2実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明は省略する。
図5は、本実施形態におけるカートリッジ75のQCMセンサ本体2に接続する前の状態Aを示した断面図である。本実施形態における容積変更部86は、液体試料を内部に吸収することで保持することができるスポンジなどの吸収材で形成されている。これにより、適量の基準試料をQCMセンサ本体2へ注入することができる。また、QCMセンサ本体2への基準試料25の注入が完了後、傘部81を上部から押しながら容積変更部86を縮め、傘部81のロック機構84を接続部83のロック爪85に引っ掛け、容積変更部86の吸収材が伸び戻らないように固定する。このようにすることで、カートリッジ75の容積が小さくなり、カートリッジ75と筐体10と第2水晶基板9に囲われた容積を基準試料が満たすことができる。ゆえに、組みあがったQCMセンサ1のカートリッジ75側を下に置いたとしても、基準試料が第3電極20から離れず、安定して基準試料の測定を行うことができるため、精度よく比較測定を行うことができる。
「第4実施形態」
次に、図6と図7に基づいて本発明のQCMセンサ1の第4実施形態について説明する。本実施形態は、カートリッジ75と基準用開口部79について第1実施形態と相異しており、それ以外は第1実施形態とほぼ同様である。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明は省略する。
図6は、本実施形態におけるカートリッジ75とQCMセンサ本体2を接続する前の状態Aを示した断面図である。本実施形態のカートリッジ75は、シリンジ88とプランジャ87から成る。状態Aでは、プランジャ87とシリンジ88の間には基準試料が密封されている。シリンジ88の先端には供給部78が備えられている。一方、QCMセンサ本体2の基準用開口部79は、シリンジ88の供給部78よりも一回り大きい開口となっており、基準用開口部79が供給部78に嵌るように構成されている。
図7は、本実施形態におけるカートリッジ75とQCMセンサ本体2が接続された状態Bを示した断面図である。シリンジ88の供給部78がQCMセンサ本体2の基準用開口部79に嵌り、プランジャ87の先端がシリンジ88の底面まで押し下げられている。これにより、状態Aでは内部に封入されていた基準試料25が、QCMセンサ本体2の内部に移動し、第2水晶基板9の第3電極20表面は基準試料25により浸された状態になっている。
(QCMセンサの組み立て方)
QCMセンサ本体2の組み立て方は第1実施例と同様である。QCMセンサ本体2を組み上げた後、基準用開口部79が上面となるように置き、カートリッジ75の供給部78とQCMセンサ本体2の基準用開口部79を嵌め合わせる。次に、プランジャ87の基端部を、プランジャ87の先端がシリンジ88の底面に接するまで押し下げる。この作業を行うことにより、カートリッジ内部に封入された基準試料25は、供給部78と基準用開口部79を通過し、QCMセンサ本体2内部に流入する。これにより、第2水晶基板9の第3電極20の備えられた面は、基準試料25に浸され、QCMセンサ本体2への基準試料25の注入が完了することになる。このように、シリンジ88とプランジャ87を用いたカートリッジ75を使用することで、QCMセンサ本体2の第2水晶基板9と筐体10とカートリッジ75に囲まれた空間を基準試料25で十分に満たすことができる。ゆえに、組みあがったQCMセンサ1のカートリッジ75側を下に置いたとしても、基準試料が第3電極20から離れず、安定して基準試料の測定を行うことができるため、精度よく比較測定を行うことができる。
「第5実施形態」
次に、図8に基づいて本発明のQCMセンサ1の第5実施形態について説明する。本実施形態は、QCMセンサ本体2の筐体10について第1実施形態と相異しており、それ以外は第1実施形態とほぼ同様である。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明は省略する。
図8は、本実施形態におけるQCMセンサ本体2を示した断面図である。本実施形態のQCMセンサ本体2の筐体底部10aには、基準用開口部79に加えて脱気孔89が設けられており、よって2つの開口がある。脱気孔89は、シリンジ88とプランジャ87のような器具を使い、QCMセンサ本体2の内部にある余分な空気を吸引するために用いる。このように脱気孔89を設け、QCMセンサ本体2の内部の余分な空気を取り除いた上で、基準用開口部79より基準試料の注入を行うことにより、基準試料と共に空気が混入することを低減することができる。よって、第2水晶基板9上に気泡が発生することを防ぐことができるため、安定して基準試料の測定を行うことができる。ゆえに、精度よく比較測定を行うことができる。
なお、本発明の実施の形態は上述の第1実施形態から第5実施形態に限られるものではなく、本発明の要部を備える範囲で様々な変更が可能である。また、それぞれの実施形態の構成を、互いに矛盾のない範囲で、適宜組み合わせることができる。例えば、第3実施形態のスポンジ等の吸収材を第2実施形態の蛇腹部内に配置する、または、第4実施形態のプランジャ内に配置することができる。また、例えば、だい5実施形態の脱気孔をOリングの切り欠き等を利用して作成することもできる。また、例えば、第2実施形態の蛇腹部や第4実施形態のプランジャの向きは上下方向以外に左右方向でもよい。
1 QCMセンサ
2 QCMセンサ本体
8 第1水晶基板
9 第2水晶基板
10 筐体
10a (筐体)底部
11 スペーサ
12a Oリング
12b Oリング
14 第1リード電極
15 第2リード電極
16 第3リード電極
17 第4リード電極
18 ネジ
19 第1電極
20 第3電極
21 第4電極
22 第2電極
24 蓋部
25 基準試料
26 隔離層
28 測定用開口部
75 カートリッジ
76 殻部
77 膜
78 供給部
79 基準用開口部(開口部)
80 爪(凸部)
81 傘部
82 容積変更部(蛇腹)
83 接続部
84 ロック機構
85 ロック爪
86 容積変更部(吸液部)
87 プランジャ
88 シリンジ
89 脱気孔

Claims (11)

  1. 測定試料と基準試料とを測定したそれぞれの測定値の関係により前記測定試料の物理量を検出するQCMセンサにおいて、
    前記基準試料の測定に用いる基準用水晶振動子と、
    前記測定試料の測定に用いる測定用水晶振動子と、
    前記基準試料を内部に収容し、前記基準試料を前記基準用水晶振動子に供給する供給部を有するカートリッジと、を備え
    前記基準用水晶振動子の前記基準試料が接触する面と対向する面と、前記測定用水晶振動子の前記測定試料が接触する面と対向する面は、共通の空間に所定距離を隔てた状態で形成されることを特徴とするQCMセンサ。
  2. 前記基準用水晶振動子を収容し、前記基準用水晶振動子が臨む開口部を有するハウジングを備え、
    前記供給部が前記開口部に装着されることで前記カートリッジが前記ハウジングに取付けられることを特徴とする請求項1に記載のQCMセンサ。
  3. 前記カートリッジは、内部の容積を変更可能な容積変更部を備えることを特徴とする請求項1から請求項2のいずれか1項に記載のQCMセンサ。
  4. 前記容積変更部は伸縮可能な蛇腹部材により構成されることを特徴とする請求項3に記載のQCMセンサ。
  5. 前記容積変更部は前記供給部に向けて進退可能なプランジャ部材により構成されることを特徴とする請求項3に記載のQCMセンサ。
  6. 前記カートリッジの内部には、前記基準試料が吸収される吸液部を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のQCMセンサ。
  7. 前記供給部に設けられ前記基準試料を前記カートリッジ内部に保持する保持膜を破る凸部が、前記開口部の周囲に設けられることを特徴とする請求項から請求項6のいずれか1項に記載のQCMセンサ。
  8. 前記ハウジングには、外部と連通する脱気孔が形成されることを特徴とする請求項から請求項7のいずれか1項に記載のQCMセンサ。
  9. 測定試料と基準試料とを測定したそれぞれの測定値の関係により前記測定試料の物理量を検出するQCMセンサ本体に前記基準試料を供給する供給部を備えるカートリッジにおいて、
    前記供給部に形成され、前記基準試料を前記カートリッジ内部に保持する保持膜、を備えることを特徴とするカートリッジ。
  10. 前記保持膜は伸縮性を有する膜であることを特徴とする請求項9に記載のカートリッジ。
  11. 前記保持膜は、前記カートリッジが前記QCMセンサ本体のハウジングに取付けられる際に、前記ハウジングに形成される凸部により破れ、縮むように形成されることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のカートリッジ。
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